幼『やっほー!元気?』
男『まぁ、元気だけど。こんばんは、幼』
幼『やーやー!電話で話すの久しぶりだよね?』
男『そうか?一昨日電話しなかったけ?』
幼『いやいや、一昨日なら覚えてるよ』
幼『私、電話なんてしてないよ?』
男『そうだったか?』
幼『えー?違う女の子と電話したんじゃない?』
男『…』
幼『お?心当たりある系?』
男『一切無い』
幼『どうだか?』
男『だいたい、俺の電話帳の中身知ってるだろ?』
男『登録件数、家族以外だと5人しかいねーよ』
男『このクソ忙しい時期に、新しい出会いなんてある訳がない』
幼『まぁ、忙しいでしょうねぇ』
男『そっちはどうよ?』
幼『私?私はそうでもないよ』
男『へー。さすが優等生ですなぁ』
幼『へへへ。褒めても何も出ないよ?』
男『いーや。褒めたら幼の照れ笑いが出たね』
幼『ばーか』
男『あぁ、結構馬鹿だよなぁ、俺』
幼『そんな照れ隠しのコメントにマジで返事されても困るんですけど』
男『それを見越してのマジ返事ですけど?』
幼『…ばーか』
男『んで?』
幼『ん?』
男『何か用事があったから電話してきたんだろ?』
幼『いや、別に用はないですけど』
幼『何?用事がなければ電話しちゃダメなの?』
男『…俺が今、忙しいって解ってて、電話してきたよね?』
幼『いいじゃん、息抜きだよ、息抜き!』
男『まぁ、いいんだけどな。ちょっと煮詰まってた所だったし』
幼『え?マジで?』
男『おう。こっちのレポート提出期限、結構厳しいんだよ』
幼『へー』
男『ま、興味ないだろうけどな』
幼『ないね』
幼『でも男が息抜きしたがってたのを察知した私って凄い』
男『へーへー。凄い凄い』
幼『あ!それじゃあさ…』
男『それはダメです』
幼『えー?私、最後まで言ってないのに、何でダメって言うのさー!』
男『会いたいって言うつもりだったろ?』
幼『むー。確かにそうだけど』
男『何のためのwillcomだよー』
幼『…』
男『離れてても、話せるように、だろ?』
幼『そうだけどさ…』
幼『男がauに変えてくれれば、話し放題のプランあるのになー』
男『俺はiphoneを手放さいぞ?』
幼『ウチらが高校生の時と違ってさー』
幼『今はauにもiphoneあるんだから、auにしなよー』
男『逆に幼がsoftbankにしなよ』
幼『…この議論はいずれまたにしよう』
男『…だな。結論の出ない議論だな』
男『それにちょっと煮詰まってるだけで、俺は決して暇ではないんだぜ?』
幼『そんなにヤバいの?心理学部って』
男『2回生に上がってから、急にヤバくなった』
幼『ふーん』
男『そっちの方が大変じゃないのか?法学部』
幼『私、超真面目だからねー』
男『自分で言ったら、不真面目に聞こえるぞ?』
幼『でも幼馴染の男なら、本当の事、解るでしょ?』
男『まあな』
男『パッと見、おちゃらけてるけど、幼は根は真面目だもんな』
幼『ちょっと!おちゃらけてるって何よ!』
男『ははっ。少しは自覚してるだろ?』
幼『むぅー』
幼『はぁー。会いたい時に、窓を開けたら、好きな人と会えるって』
幼『凄く幸せな事だったんだねー』
男『まぁ、そうだな』
幼『離れてみて、初めて解る、ありがたさ』
男『俺もたまーに、そう思うよ』
幼『たまーになの?』
男『たまーにだよ』
幼『可愛い彼女の事を、たまーにしか思い出さないの?』
男『幼の事はずーっと想ってるよ』
幼『なっ!?』
男『離ればなれになった事で、高校生の頃までの生活が』
男『いかに幸せな環境だったのかってのをさ』
男『たまーに思いだすって事』
男『そう言う話しだよ』
幼『…ばーか』
男『はい、本日2回目の照れ隠しばーか頂きました』
幼『もう!』
男『へへ。何か楽しくなってきた!』
男『テンション、ちょっと回復!』
幼『それは良かった!私の一見無意味な電話も』
幼『男の役に立ったみたいね!』
男『おう!これから頑張ってレポート進めるさ!』
幼『フハハ。そうだ、頑張るが良い!我が従僕よ!』
男『ん?何だ?また邪気眼復活か?』
男『その年で?』
幼『う、うるさい!またって言うな!』
幼『て言うか忘れろ!その事は!』
男『おいおい、夜中だぞ?大声出すなよ』
男『近所迷惑だろう』
幼『アンタが変な事言うからでしょ!』
ドンッ
幼『わわっ!?』
男『ん?どうした?』
幼『隣の部屋の住人に壁ドンってされた…』
男『まぁ、こんな夜中に、大声出されればなぁ』
幼『てへっ』
男『照れ隠しも、隣の住人には通じないと思うぞ?』
幼『まぁ、ねぇ。隣人は鬼の様な人だし』
男『鬼は言い過ぎだろう』
幼『鬼だよ、鬼。オニババー』
ドンッ
幼『わっ!?』
男『またドンってされた?』
幼『うん…聞こえてたのかなぁ、今の…』
男『人の悪口は良くないって事だよ、幼』
幼『う、うん…控えるようにするよ…』
男『…それじゃ、そろそろ切るぞ?』
幼『あ、ちょっと待った!』
男『ん?何?』
幼『ホントは用事があったんです!』
男『用事あるなら先に言ってくれよ』
幼『ちょっと待ってねー』
ピッ
♪~
男『ん?何か音楽が聞こえるけど、何?』
幼『いいから黙って私の歌を聞けぇ!』
男『は?』
幼『ハッピバースディ、トゥーユ~♪』
幼『ハッピバースディ、トゥーユ~♪』
幼『ハッピバースディ、ディア、男~♪』
幼『ハッピバースディ、トゥーユ~~♪』
幼『二十歳の誕生日、おめでとう!男っ!』
男『おぉ、0時回ってたのか…ありがとう、幼』
幼『いよいよ二十歳ですねー?』
男『二十歳だなぁ…』
幼『自分の意思で、結婚出来る年になりましたねぇ』
男『それはそうだけど…結婚は就職してからって約束だろ?』
幼『えへへー。解ってるけどさ』
幼『何か嬉しくってね!』
幼『ヒャッハー!って叫びたくなる位、嬉しくって!』
男『テンション高いなぁ』
男『大声出したら、またお隣さんに怒られるぞ?』
男『前も怒鳴り込まれたんだろ?』
幼『隣人は神経質過ぎなんだよー』
幼『それに、自分には彼氏が居ないからって』
幼『ひがんでるんだよ、多分』
ドンドン!
?「こらーっ!ちょっと出てきなさいっ!幼っ!」
幼『う、ちょっと待っててね、男』
男『お隣さんが来たんだな?音、聞こえるぞ』
幼『うん。ちょっと戦ってくるね』
男『深夜に大声で電話してた幼が悪いよ?』
ドンドンドン!
幼『う…取り敢えず一旦切るね!』
男『言い合わずに、ちゃんと謝りなよ?』
ガチャ
幼「もー、幼友。何?こんな夜中に…」
幼「て、言うか私今、電話中だったんだけど…」
幼友「あんたに一つ、言いたい事がある!」
幼「ちょっと…声大きいよ、幼友」
幼「て言うか何で怒ってるの?」
幼友「誰のせいで怒ってると思ってるのよ!」
幼「え?私?私のせい?」
幼友「あんた以外居ないでしょ!意外そうな顔しない!」
幼「何だよー。深夜の電話くらい見逃してよー」
幼友「…今日、男君の誕生日だったんだね」
幼「うん、二十歳の誕生日なんだよー」
幼「今、お祝いを言ってたの」
幼友「全部聞こえてたよ!丸聞こえだったわよ!」
幼友「お幸せに!ってやかましいわ!」
幼「ちょっと、ご近所迷惑だよ、幼友」
幼友「いーや、今日と言う今日は言わせて貰う!」
幼「何を?」
幼友「ちょっとこっち来て!」
ガシッ
幼「痛っ!何?ちょっと、強く掴みすぎだよ」
幼友「いいから!こっち!」
グイッ
幼「え…下に降りるの?って言うか…ちょと待って…」
カンカンカン
幼友「いいからっ!」
コンコン
幼友「男君!ちょっと出てきて!」
幼「ちょっと…幼友…」
ガチャ
男「ん…どうした、二人で…っていうか、幼友、やっぱ怒ってる?」
幼友「そりゃ怒ってるわよ!」
幼友「あんたらね」
幼友「もう一緒に住んじゃいなよ!」
幼友「高校までは隣りの部屋だったのが」
幼友「実家から出て、お互い一人暮らしになったって言っても」
幼友「アパートの上と下の部屋になっただけでしょ?」
幼友「わざわざ電話しなくても、徒歩15秒でしょうが!」
幼友「遠距離恋愛気分を味わいたいか何か知らないけど…」
幼友「深夜に大声で電話とかマジ非常識!」
男・幼「ちょっと幼友、いったん落ち着いて…」
幼友「こんな時もシンクロですか。息ピッタリですか!」
幼友「そーきますかー!解りましたよっ!」
幼友「もう!爆発しちゃえっ!リア充っ!」
ご近所の人たち「うるさい!」
おわり
これで終わりです
誰か読んでくれたら嬉しいです
次スレは
幼馴染「キス?」 男の妹「キス!」
ってタイトルでスレ立てると思います
では。
一番槍乙!
ほっこりした
おつ
妹出演歓喜
いつもおつ!
邪気眼ってあのふたりかな?
タワーのやつ。
おつおつ
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