男「電車で寄りかかってくるなよ……」 (301)

処女作となります。

拙いところもあるかとは思いますが、お許しください。

少ししか書き溜めてないので悪しからず……。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376840263

金曜の夜。それは人々が最も希望を抱く曜日と時間帯。

他の曜日とは格段に街は賑わい、活気に溢れている。

男「残業のせいでこんな時間じゃねぇかよ。

アホ企業め……さっさと帰って死ぬほど寝てやる」

サイシュデンシャ マイリヤース

男「しかも最終か…寝過ごさんようにしないと」

ダァシエリヤス

――電車内

男(なんとか座れそうだな。さて…)

ゴゾゴゾ

男(ゲームとまとめサイトで眠気と闘うとするか)

ピコピコ

男(なんか周りはぐったりしてる人と酔い潰れしかいないな。大丈夫かこの国)

おっさん「グカー!…スピー…」

女「うぅ…」スースー

男(両隣とも爆睡だな)

カクン!

男(…ん?おい!おっさん!マジかよ寄りかかってくるのかよ!

肩の密着度!!なんだこの謎の仲良し感は!)

おっさん「ふふっ……」

俺(何でいい夢見てる風なんだよ!いや、これおっさん起きてるだろ。ふざっけんなよ!)

ピコピコ……ピコピコ……

男(……これは無理だ!!おっさん飲みすぎだろ!?アルコールと加齢臭、さらにヤニとトリプル役満で臭え!!)

ピコピコ…プチッ!(ゲームOFF)

男(……五感がフルに働いているからいかんのだ。今すぐ出来るのは視覚をなくすこと!

目を瞑って強引に最寄りまでやり過ごすっ!!!)


スッ

男(そう。暗闇の世界に逃げ込めばまだなんとかなる!
ハゲ散らかしたおっさんという強烈な対象物を視界から遮断したことで嫌悪感2割減だ。
このまま出来るだけ嫌悪感の解消を………………)

――終点駅

駅員「お客さん!お客さん!!終電です!!」

男「……ん」

駅員「ですから終電ですので!この電車は車庫に行ってしまいますんで」

男「……あ、はい」

駅員「あとお連れ様も起こして下さい」

男「……はい?連れなんていないですけど」

駅員「いや、お隣の方彼女でしょ?」

男「え」


駅員「肩貸してあげてガッツリ寝ているじゃないですか。
イチャイチャするのは電車降りてからにしてもらえますかね」
(くっそ。こいつらイチャイチャイチャイチャと……
この仕事と一緒に爆発すればいいのに)

男「すいません」

駅員(すいませんじゃねぇよ!!こいつこの後この子とよろしくやるんだろうが!
何だ?何の謝罪だ?どれに対して謝罪しているんだお前は!?)

男「てかこの人誰!?」

駅員「あーはいはい。とりあえず降りてくださいね」
(ついでに今の人生からも降りてしまえ!!)



――終点駅ホーム

男「いやマジでこの人誰なんだよ……で、なんでこの状況で寝ていられるんだよ……」

女「スースー」

男「っていうか俺終電ミスったあああああああ!!!!」

女「ん?んん……」

男「よかった。気がついた?ちょっと一人で立てるかな?肩貸すの辛いんだけど」

女「オェ……」

男「!?」

女「やばい……吐きそう……」

男「待って待って。待ってくださいいいいいいいいい!!!!」





――ホーム内:男子トイレ

男(勢いで男子トイレに放り込んじゃったけど…)

女「うーうううううう……」

男「あのー大丈夫ですか?」

女「ずびばぜん。うぅぅぅぅぅ……」

男「これは……ヒドいな」

男(水でも買ってきてあげるか)

――ホーム内自販機

男「俺何やっているんだろ。明日休みなのに帰りたい……」

ピッ

男「俺はコーヒーにするか」

(っていうかあの子どうするんだよ。戦闘不能にもほどがあるだろ……
フェニックスの尾をあげて逃走してしまいたいよマジで)

男「戻るか」

――ホーム内:男子トイレ

男「あのー水買ってきたんですけど……」

シーン

男「あのー!」

シーン

男(おい、ぶっ倒れてるのか!?アルコール中毒とかそういう危ない何かか!?)

コンコン

男「あ、開けますよー?」

女「スースー」

男「寝てるのかよ!!」

女「くーくー」

男(ここで置いていったら面白いだろうけど。後味悪いだろうな)
「さて、どうしたものかな」

――終点駅

男「きっついな……脱力している人間を運ぶのってこんなに辛いのか」

女「ぐー」

男「あー鬱陶しい。早く休んでしまいたい。早く休む……休む……?」

女「ぐー」

男「……仕方ないか。うん。これは仕方ない。不可抗力不可抗力」

とりあえず今日はここまで。また明日に。

――朝 某所

女「うぅ……んん?」

キョロキョロ

女「どこ?」

???「やーと目が覚めたのー?」

女「あ、はい」

???「昨日は大変だったでしょ?」

女「まだちょっと頭が痛いです」

???「それ以外にもいろいろと濃厚だったからねぇ……昨日は」

女「はい?」

???「覚えてないの?えー超可愛かったのに……昨日のあなた///」

女「えっ」サーッ

???「とりあえず、着替えそこに置いておいたんで着替えたらどう?」

女「あ、ありがとうございます」

???「じゃーご飯用意しとくねー」

バタン

女「……誰!?本当に誰??だれーーーー!?……キュウ」バタッ

――同時刻 ネットカフェ

男「寸劇の祖人は読みつくしたし……あとはまとめサイト一択かな」

カチカチ

男(高校野球スレが乱雑しているなーさすが夏といったところか……)

……ウトウト

男(さすがに起き続けるのはキツいか……一回仮眠だな)

ゴロッ

男(今頃何しているのやら……連絡ないのもある意味心配だな。
いや、ガッツリ心配かも。あいつだからなぁ……)

ガヤガヤ

男(ん……なんかうるさいな。朝なのに混んでいるのか?時計時計……)

チラッ

男(13時!?えっ連絡ないって……あいつ暴走しているんじゃないか。
ん……待てよ)

男「時間延長してるっっ!!!や、やべっ!!」

ガタッ

店員「ナイトパック延長で合計が5300円になりますー」

男「ゲッ」

店員「5300円になりまーす」

男「……はい」

店員(こいつなんか知らんけど、ざまぁwwwww)

男「6000円で」

店員「はいw6000円お預かりで、700円お返しでーすwww
ありがとうございまーすwww」

男(こいつのありがとうは意味が違うように聞こえてしまうんだが)

店員(また来いよw搾取してやるからよwww)

――昼 駅前

男「……にしても、もう昼とかどうなっているんだよ。
メールの一つもないじゃねぇかよ……」

パーパッパー

男「やーときた。これでぐっすり寝れるかな……」

男「うーす帰ったぞー」

???「お帰りー!!やっと帰ってきたねっ!
わたしは寂しかった……寂しかったぞー!!!」

男「そういう宇宙最強を名乗る悪役っぽい演出いいから」

???「ま、そんなことは置いといて……目が覚めたみたいだよ」

男「おう」

女「ヒッ!だ、誰ですか!?次から次へと!?」

???「そうこの人こそが諸悪の根源っ!私たちを骨抜きにした張本人!!
下衆の極み!!鬼畜の所業!!鬼共の宴!!」

男「うるせぇな!全部違うわ!!」

???「え……?じゃあ私たちの身体を好き放題したことは、なんて言い訳する気なの!?」

女「」

女「う、うら若き乙女達にあ、あなたは何をしたんですか!?」

男「はぁ!?おい、お前のせいで面倒なことに……」

???「そう私たちうら若き乙女にあんなことやこんなこと……
そのせいでもう昼になってしまいましたよ」

男「うるせぇ!いい加減にしろ!」

ガッ

???「はぅ!?」

男「さて……いろいろと説明しやがれ……」

???「もともとは兄貴のせいでしょうが」

男「遠回りが過ぎるぞお前。お兄ちゃんもう寝てないからイライラMAXなんだよ」

女「兄貴?お兄ちゃん?」

男「そこも説明していなかったのかよ。
そうだよ。俺はコイツの兄で、あんたをここまで運んだ人だよ」

すんません。今日はココまで。

ある意味お持ち帰りという期待を裏切ってすんません。

ああ言われたらなんか……ねぇ?

女「あ、ありがとうございます……?」

男「……?なんで疑問形なのかはよくわからないけど」

女「いや、まだいい人なのか分からないですし、誘拐犯の可能性もあるので」

男「信頼されてないな!!」

妹「信頼しちゃダメですよ!昨夜のことを忘れてはいけない!!」

男「昨夜とかなんもねぇよ!なんでお前は説明してないんだよ!?」

妹「……このやり取りがやりたかったから?」

男「あーもーどうでもよくなってきた。寝たい……マジで」

妹「じゃあマジで説明を放棄しかかっている兄に代わって、わたくし妹が説明しましょう」

女「お願いします」

妹「終電でたまたま隣だった兄貴が、酔ってへべれけになっていたあなたを介抱してたらしいの」

妹「それで、あなたの家が分からないからタクシー使ってなんとかここまで来て、兄貴はネットカフェへ行ったの」

女「なんでネットカフェ……?」

男「そりゃあ……目が覚めて部屋が違うとはいえ、知らん異性がいたらなんか嫌だろ」

女「確かに……」

男「だから目が覚めて妹が状況説明するまでは席を外していたわけ」

妹「で、朝方起きたのに私を見たら、あなたは混乱してまた気絶しちゃったし……
おかげで二人分の朝食が全部ここですよ」ポンポン

男「むしろノリノリで食べたんだろ」

妹「テヘッ☆」

男「……で、あんたが起きたから俺は自分の家に帰ってきたわけ」

女「あ、ありがとうございます。」

妹「え!?無視!!ここで無視なんですか!?」

男「……というかあんた名前は?」

女「私は女です。一応会社員をしています。特技はどこでも寝られることです」

男「酔った上に特技が相まってあんなに揺すっても起きなかったのか……」

女「7割方終電逃してホームで寝ていること多いですね」

男「もうちょっとした病気だよ!恐いよ!!」

妹「もうなんか、二人の世界で楽しそうですね」(遠い目)

男「とにかく!分かってくれて何よりだよ。俺は寝るよ」

女「あ、はい。分かりました。本当にありがとうございました」

男「昼時だし、なんか食べていけばいいんじゃない?妹がなんか作るよ」

女「いえ、私はお暇します。これ以上お世話になるわけにはいかないです」

妹「食べていきましょうよ~二人分作るんですから~」

男「いや、二人分食べるんだろ」

女「魅力的なお誘いですけど、妹さんのお食事の量減ってしまうのは忍びないですし、
やっぱり帰りますね。今度お礼させてください」

男「いや、そういうのいいから」

妹「ここはじゃあ今度ご飯にでも~でしょうが!!」

男「何キレてんだよ……とにかくお礼みたいなのはいいから。気にしないで」

女「……なんか男さん頑固そうですね。ここはそういうことにしておきます」

男「じゃあな」

妹「じゃあ私は駅まで送ってきまーす」

女「いえ、大丈夫ですよ。地図のアプリとか使えば帰れますし」

妹「ですが、知らない道じゃないですか。なので私が」グゥー

妹「あっ///」

女「お腹を空かせているみたいですね。一人で帰れます!では!!」

バタンッ

妹「あっ……あー行っちゃったよ。なんか育ちの良さそうなしゃべり方だねー」

男「にしては、髪ボサボサだし……育ちがいい人あんなに所構わず寝ないだろ」

妹「よく分からない人だねー」

男「そうだな。俺はお前の胃袋の方が分からんがな」ファー

妹「そ、その話しやめてくんない!?///
はいはい。欠伸してんだから、おやすみおやすみ」

――男 自室

男「にしても土曜日がこんな時間の使い方になるとはな……」

ゴロッ

男「さて、夕方には起きて休日を楽しむとするかな」

男「女さんねぇ……変な子だったな。もう会わないだろうけど」

……グーッ

――翌週の金曜日 終点駅

男「どうしてこうなった」

駅員「どうしてじゃないですよ。またですかお客さん」
(おいおいおいおい……お前等マジでいい加減にしろよ。
この怒りで何かも吹き飛ばしてしまいそうだ……)

女「クーッ」

男「はぁ……」

駅員「お客さん。はぁ……って言いたいのはこっちです」
(こいつ等わざとか!?わざとなのか!?
終電で仕事中の俺に自慢するっていう新しいプレイでもやってんのか!?)

男「すぐ降ります!!」

駅員「もう(その特殊なプレイは)止めてくださいねー」

男「またこのパターンか」

男「ったく!新しい筋トレかよ!働き終えた身体には堪えるんだよー!!」

女「スーッ」

男「気持ち良さそうに寝やがってー!!た、タクシー!」

ブーン……キキッ

運転手「あれ?先週の兄ちゃんか。またお持ち帰り?やるねぇ?」

男「先週も違うって言ったじゃないですか。先週の所覚えてます?」

運転手「あのスーパーの辺りでしょ?
兄ちゃんたち印象的だったからよく覚えてるよ。今時珍しいねー肉食系男子」

男「だから!違います!!」

女「クゥーッ」コテッ

チラッ

運転手「また彼氏の肩借りて……こりゃどっちが肉食系か分からないねぇ……(ボソッ)」

男「へ?なんです?」

運転手「あ、ごめんね。はい、揺れないように安全運転でいきまーす」

――朝 男・妹宅

女「うぅ……ん?」

妹「グーッ」

女「へっ……妹……さん?」

キョロキョロ

女「見たことある場所……私またやっちゃったのか」

妹「ん……」

女「あ、起こしちゃいましたか。すいません」

妹「あー女さん。また会ったねー」

女「ごめんなさい!」

妹「いや、それは兄貴に言ったら方が……私はほら。
可愛い子と一緒のベッドで寝れたということで、むしろありがとうと言うか」

女「な、何言っているんですか!?///」

妹「女さんのぬくもりを感じれたことに感謝と言うか」

女「結局言ってること同じじゃないですか!!」

妹「私は知ってるぜ?女さん素材は抜群だと!!」

女「急になんですか!?」

妹「さて、冗談はここらへんにして。兄貴に電話しよっと」

プルルルル……

妹「もしもしー?女さん起きたよ。うん。うん。おっけー」

プツッ

女「またネットカフェですか?」

妹「違うよ。今日は車中泊ってやつ」

ガチャッ

男「自宅の駐車場で車中泊とか斬新だぞ、アウトドアのはずがインドアに感じるという不思議空間を演出してくれる」

女「ほんっとうにすいませんでした!!」

男「いや、いいんだけどさ……女さんって日常生活無事に送れているの?」

女「だ、大丈夫ですよ!なんかしている途中で眠くなることを除けば……」

男「それがアウトだよ!生活の機能停止しているじゃん!」

女「いろいろありまして、仕事はなんとかなってます。日常生活も時々手伝ってもらっているので」

男「ん?」

女「実家というのもありますし、時々家事全般をサポートしてくださる方がいるので」

男「お、おお……」

妹「ね?言ったでしょ?なんか育ち良さそうだって(ボソッ)」

男「お前すげぇな……見る目あるんだな(ボソッ)」

妹「そうだよーあとねー素材も抜群だよ(ボソッ)」

男「は?」

女「自分の稼ぎの範囲なので行っているので、両親はあまり関係ないですよ?」
社会人になってから私の所は完全に放任主義ですから」

男(だからホームで寝ているのか……)

女「それよりも前のお礼もしないで、重ね重ねご迷惑を……」

男「いい筋トレになったよ。明日辺りに筋肉痛来るねっ!」

女「すいません……お詫びにシップ買います」

男「違う!そういうことじゃないから」

女「塗るタイプの方がいいってことですか?」

男「種類の問題じゃないから。再発防止に努めてくれればそれでいいから」

女「と、言われましても……もう22年この体質で、
掛かりつけの医者にも、あーノングスリーパーですねって」

男「医者諦めたな、おい」

女「今度私見てもホームに寝かしてくれればいいので」

男「いやいやいや……」

妹「ねぇ。お二人さん。私はお腹が空いたのです。」

男「おっけ。食ってろ」

妹「冷たいっ!これは冷たいっ。液体窒素かと思ったよ」

女「男さんそれはちょっと……」

妹「ですよねー女さん。もっと言ってやって下さい」

女「先に食べていなさい。とかもっと言い方があると思います」

妹「そっち!?そっちなの?先に一人で食べているっていう指示に変化はないの?」

男「はいはい。一人で食べてなさい」

女「そうですね。そっちの方が優しさ出てますよ」

妹「ねぇ。優しさ感じないよ?むしろ冷たさのレベルが上がっているよ。
みんなで食べよーよ!美味しさが違うんだから!」

男「分かったよ。食べながら話せるしな」

妹「じゃあ妹ちゃん特製モーニングセットをたんと召し上がれ!」

女「多いですね……」

男「毎朝思うんだが、ここは名古屋か?」

妹「いや東京だけど。え、ついに地理感なくなっちゃったの?」

男「比喩だよ比喩!」

女「でも朝からたくさん食べられると元気出ますよね!」

妹「分かってくれましたか!ささっ食べましょう!」

イタダキマス ……モグモグ

妹「女さん女さん。今日はこの後なんか予定とかあるんですか?」

女「家に帰るくらいですかね」

妹「じゃあどっか遊びに行きましょう!」

男「いいんじゃないの?行ってきなよ」

妹「兄貴もね」

男「え」

今回はここまでにします。

今日は休みなので夕方とかに書いているかもしれません。

よろしくお願いしますね。

――都心駅 ショッピングモール

男「土曜日人多いなぁ……いや、ここは基本的に多いか」

妹「さあさあさあ!買いましょう買いましょう!」

女「何かすごいやる気ありますね……」

妹「そりゃやる気ですよ。今日はやりたいことだらけなんですからねーじゃあ出発っ!」

女「はいっ」

男「はーい」

――店内

妹「お?これいい!いやこれか!?これなのか!?これだ~~!!」

男「アイツ大きな声で独り言が過ぎるぞ」

女「いい妹さんですよね」

男「お兄ちゃん的には恥ずかしさしか残らんよ」

妹「女さーん!あれ?女さんいると思って話していたんだけど。
独り言になってたーぎゃー!」

女「す、すいませんー」

パタパタ

男「同性同士で楽しそうだな。ますます俺の必要性を感じない」

妹「兄貴兄貴ーちょい別行動にしない?」

男「急に来たし俺が言ってた通りになったよ!?俺の必要性ないなおい」

妹「まぁそんな吠えなさんな」

男「お前のせいなんだけどな」

妹「と!に!か!く!兄貴は大好きな本屋に居続けて、尿意を催すといいよ」

男「本屋好きだし、催すけれども!!」

妹「いってらっしゃ~い」

男「ったく……」

スタスタ

妹「……よし、ちゃんすちゃんす~☆」

――ショッピングモール内 本屋

男(通勤の往復には本が欠かせない……と言っても「まとめ」やゲームもやるんだが)

男(俺の性格上”今の”ベストセラー本はなんか読みたくない)

パラッ

男(流行に流されている~みたいなのがちょっとな~って思ってしまうんだよな)

男(で、知らん本買って、損する。……っていうのが大体3,4年前)

パラパラッ

男(だから最近は書評サイトの評価と流行りから外れたやつを読むようにしている)

男(「あほうの城」「脳女」「藁の矛」……この辺りを買うか)

アリガトウゴザイマシター

男(ってもう2時間!?昼時になってるじゃねぇかよ!?)

パーパッパーピッ

男「もしもし」

妹「あー兄貴?お腹空いたよーご飯ご飯」

男「平然と別行動を取った人間の態度とは思えないんだが」

妹「あーまぁいいんじゃない?それよりさーご飯ご飯」

男「メシしか見えてないのな、お前。
分かったよ、じゃあレストラン街に行けばいいのか」

妹「そうそう、早くねーご飯ご飯」

ピッ

男(数時間の間に妹の語尾がおかしくなってしまった。お兄ちゃん恐いよ)

――レストラン街

男「さて、着いたが……いないよな。なんなんだよ一体」

???「あ、男さんこっちです。」

男「……誰です?(すっげぇ美人だな、おい。美人局かよ)」

???「あの……結構ショック受けるんでその反応やめてください」

男「と、言われてもこんな美人さんの知り合いいないので」

???「び、美人……///あ、あの……私、女なん……です……けど」

男「は?女さん……もっとこう……
髪がボサボサで顔が見えない感じじゃんか」
(数時間の間に女さんの見た目が激変してしまった……)

女「なんか妹さん、あの後私の服ばかり探し出して、トイレで化粧もさせられて」

男「それでこんなイメチェンか。で、その張本人は?」

女「なんかメガ盛りチャレンジが出来る店があるから行ってくるんで、
兄貴と素敵なランチを~ですって」

男(あいつェ……)

男「そ、そっか。じゃあ行こうか」

女「は、はい///」

テクテク

男(な、なんなんだ。この緊張感は……
見た目が変わったってのもあるが、なんか女さんモジモジしてないか)

女(お、男さんが、び、美人って言ってくれた///
なんだろう。言われ慣れてないからかな。すっごいドキドキする)

「「あ、あの!」」

女「ど、どうぞ」

男「な、何食べたい?」

女「私もそれ言おうとしてました」

男「うーん……よし、じゃああそこ入ろうか」
(無難にイタリアンとかだろ)

ジーッ

ジーッ

男「ん?どうしたの?」

女「ハンバーガー……(ボソッ)」

男「ん?ファーストフードがいいの?」

女「えっ?なんていうかその……あまり食べたことがなくて」

男「なんか珍しいな。じゃあ行ってみる?」

女「いいんですか?やったっ!」ニコッ

男(ドキッ)

――ファーストフード店

店員「ご、ご注文はお決まりでしょうか?」
(ん?この連れの女すげぇ美人!?なにこれ?モデル?……かわいい)チラッ

男「俺はベタにビッグバーガーのセットでいいや」

女「わ、私は~」キョロキョロ ソワソワ
(え……初めて来たけど、ハンバーガーってこんな種類あるんだ。
なんか知らないと思われるのも恥ずかしいし。)

店員「……」(はよ。はよ。美人だから許したいけど、
男連れだからはよ。……でもかわいい)チラッ

女「えっと……えっと」
(あーどうしようどうしよう。分かんない分かんない)

男「フィッシュバーガーをセットで」

店員「は、はい」(お前が言うのかよ!?早く選べよ的なやつか?
彼女に選ばせてやればいいのに!はい、今ので嫌われたーwwwwwwwwww
……かわいい)

女「え?」

男「あ、ごめん。俺が食べたいのにしちゃったわ。嫌だったら食べるから安心して」

女(分からないってことに気づいたのかな……?)
「い、いえ……ありがとうございます///」

店員「え、か、かしこまりました」
(え、なんで?なんでここで頬染めるの?意味わかんねぇ。
ここは「は?なんで勝手に決めんの?私の食べるのは私が決めるの」だろうが!
……照れるとか、かわいい)チラッ

女「じゃ、じゃあ食べましょうか」

男「うん、食べよう」

イタダキマスッ!

本日はとりあえずここまでです。

書き貯めを少し残しながら投下していきますので、もう少しお付き合いください

男「うん、やっぱり定番の味はブレないね」モグモグ

女(これが噂の……)

パクッ

女「!!……お、美味しい!」パアアアアァ

男「お、おう///」
(ハンバーガーでこんな笑顔になるのか。にしても綺麗な顔だ)

女「はっ!な、なんか変ですよねっ。
ハンバーガーでこんなリアクション取るなんて」アセアセ

男「い、いや、いいんじゃないかな。
美味しいものを美味しいって言うことに変も何もないよ」
(可愛いからなんでもいいってのが本音だが)

女「!そうですよね!」
(なんか男さんって気遣いも出来るし、話しやすいしすごい楽しい///)

男「ところでさ。女さんは会社員って聞いたけど、どんなことやっているの?」

女「どんなことって普通の会社員の人と一緒ですよ」

男「だってさ、普通の人じゃないじゃん。すぐ寝るし、よく寝るし、起きないし」

女「そんなイメージなんですね……」ガッカリ

男「だって俺はよく知っているつもりだよ?
引越し業者みたいに女さんを運びまくっているし」

女「そうですね。ごめんなさい」

男「だからこそ、仕事はやっていけているのかな~って思ってさ」

女「わ、私だって仕事はしっかりやってますよ!
期待の新人なんて言われちゃっているんですから!!」プンスカ

男「自分で期待の新人とか言っちゃうのはどうなの……・?」

女「うぅ……だって……」

男「まぁ、それはいいか。ところで会社はなんて名前なの?」

女「SS2社って所ですねー」

男「えっ……俺と同じ会社じゃんか。」

女「え?男さんあそこで働いているんですか?」

男「3000人くらいいるから、同じ職場でも会わなくてもおかしくはないけどさ……」

女「それにしてもすごい偶然ですね!」

男「俺は2年目だけど、女さんは何年目?」

女「私は一年目です。新卒です」

男「新卒なんだ。俺も新卒で入ったんだよ」

女「そこも一緒なんですね」

男「こう言っちゃなんだけど、ウチってそれなりの会社だから入るの大変だったでしょ?
俺はすごい苦労したよ……結構いろんな対策取ったし」

女「あ、あー……そうですよね。た、大変でした。」

男「?」

女「と、とにかく!仕事大変ですよねー」

男「だねえ。ハードだよね。やりがいはあるんだけど、どうも頭を使うことが多くて」

女「ですねぇ。だからすぐ眠くなっちゃうんですよー」

男「女さんのはそういうレベルじゃないと思うんだけどな」

女「う……」

男「はははっ」

女「もうからかわないでくださいよぉ///」

――ファーストフード店 男と女から少し離れたテーブル

妹「うーん……あれはいい感じなのかな?」ズズーッ

妹「兄貴にもようやく春が来たかな~妹は嬉しいよ……うん
……妹離れする日が来たねぇ。ちょっと寂しいけど」ズズーッ

男「はははっ」

妹「いい笑顔だなぁ……あんまし家では見ないなぁ……」ジーッ

妹「でも、女さんなら安心して兄貴を任せていいかもなー」モグモグ

妹「あっ移動するみたいだ。」モグモグ

妹「シェイクもなくなったし、私も移動……
んーいや、後は若い二人に任せるかな」
(これ以上見ちゃうと、ちょっと……な)

妹「さー!私は何しようかな?ショッピング?カラオケ?映画?
あ、そういえば”この花”映画やってたんだ!行かなきゃ~!」ピュー

――モール内

男「腹ごしらえもしたし、どうしようか」

女「そうですね……うーん。
私あまり遊ぶってことをあまりしてこなかったので、
こういう時どうしたらいいのか分からないんですよね。」

男「まぁ、このモール内でとなると買い物がメインになるかな」

女「あ!じゃあ私の服は午前中でいろいろ見たり買ったりしたので、
午後は男さんの服を見ましょうよ!」

男「俺の服か~確かにずっと買ってないな」

女「そうと決まれば行きましょう!」ウキウキ

男「何かノリノリ?ちょ、いてぇ!!ちょっと腕もげるからぁ!!」

女「あ、これいいですね。シンプルな感じが」

男「おー確かにあまりごちゃごちゃしているよりは、すっきりしているほうが好きかも」

女「こっちもいいですかねー?」スッ

男「これいいかもなー」スッ

「「あ」」

女「あ、ああああ、ごめんなさいごめんなさい///」

男「いやいやいやいや……だいじょぶだいじょぶ///」

((手を触ってしまった……///))

男「か、カードで」
(うへぇ……ヤバいなぁ)

店員「ザース」

男「さて、女さんは……と」キョロキョロ

男「店内にはいないな」

アノー ドウデショウカネ? イヤー ナントイウカ……

男「うわーナンパかよ……ま、あの容姿だから有り得え過ぎる話だが」

アナタ メチャクチャ カワイイデスカラ! デ、デスカラ……

男「しかもしつこそうだな。どれ、ここはひとつ」

タタタッ

男「わり。待ったか?」

女「あ、男さん」

???「え」

女「こ!この人が!!わた、私の!か、かかかか///」

???「あーなるほど。彼氏さんすいません。私こういうものです」

男「かかかか、彼氏!?///」
(自分で言うのはあれだが、言われるとすげぇ恥ずかしい)

『CHプロダクション 営業 スカウト』

男「す、スカウトぉ!?」

女「何度も断っているのにすごい熱心なんですよ」

スカウト「いや、彼女はダイヤの原石……
いや、もう既に完成しているくらい輝いています!」

女「と言われましても、私は会社員ですし……父が黙っていません」

男「アイドルとして売り出すってことですか?それはダメでしょう」

女「男さん……」(心配してくれてる……///)

ここまでにします。

毎週10レスくらいを目標に書いているのですが、なかなか難しいですね……

正直、皆様のレスがかなり大きなモチベーションになってます。

また書き溜め尽きてきたので、急いで書き足しています。

皆様のレス待ってます!(乞食)

毎週10レスと言わずに毎日10レスでもいいんだぜ?

乙です
毎週10レスと言わずに毎日10スレでもいいんだぜ?

男「まず、異常なほど体力がないせいかすぐに寝てしまう!
これはトーク番組等に出たときに、やる気ないとネットですぐ叩かれ、
タレントとして大きな打撃!」

女「へ……?」

男「次にドラマ。ドラマかぁ……
正直演技出来るようなタイプじゃないんですよ。
なんというか正直さがすごいんで顔にすごい出るし」

女「あの……」スッ

スカウト「あ!」

男「なんですか?話の途中ですよ?
さらにグラビア系ね、正直年齢面を考えるとモデル体系とはいえ厳しいかな……
本人も異常に恥ずかしがり屋な点がありますし」

男「クイズ女王をというジャンルを確立してもいいのですが、知性か~……
知識とかがあるかはわからないけど、仮にいけたとしてもな~
クイズタレントは始めだけで、あとは新しい世代に飲まれちゃうし、
入れ代わりが激しいと思うんですよね」

男「あとは歌ですか。歌……どう?自信ある?」クルッ

シーンッ……

スカウト「結構前からいなくなっていましたよ」

男「は!?」

スカウト「随分と熱くなられましたね、私は追いかけたかったのですが」

男(テレビって聞いてテンション上がってしまった。)

スカウト「どのような形でも人気が出るのは時間の問題だと思いますよ。
彼氏さんがいるというスキャンダルも、
美貌が圧倒的なのでうやむやにしちゃえば人気が出ると思うのですが。
最悪別れてもらいますし」ニヤリ

男「は!?いや、とにかくあの子はだめです!
代わりにこの子なんてどうでしょう?
携帯の画質で申し訳ないのですが……」

スカウト「!こ、この子は?さっきの方のような綺麗系ではなくかわいい系ですね。
しかもこの子は磨けばもっと輝く要素がありそうですね」

男「でしょ~?大きな声で言いたくないですが、自慢の妹ですからね。
正直タレント性も抜群だと思いますよ」コソッ

スカウト「この子は今どこに?」

男「あー今ですね、地方に住んでいるんですよ。
あれだったら探してみてください」

スカウト「地方に行ってでも探す価値ありますね!
連絡先知らないんですか?」

男「いや、実は疎遠でして……今そこにいるかどうかも怪しいんです」

スカウト「いや、住んでいるところの手がかりだけで十分です!
ありがとうございます。即飛行機で飛びます!」タタッ

男「頑張ってくださいねー」ヒラヒラ

男「このとっさのウソ!妹は本人だけど、この広いショッピングモール内で見つかるわけないだろうし……
地方へ飛ぶだろうしあの人」

キョロキョロ

男「女さんマジでどこ!?」

――ショッピングモール イベント会場前

ピエロ「さー当モールの本日のイベント始まりますよー!」

ザワザワ……

ピエロ「さーびっくり人間ショーです。
私はどんな重いものでもお手玉出来てしまいます!
まずはボールからいってみましょう!」ヒョイ

クルクルクル……オー!パチパチパチ

ピエロ「どんどんいきましょう!水入りペットボトル2リットル!」

クルクルクル……オースゲェ!パチパチパチ

ピエロ「お次はボーリングのピンです!!それ!!……あっ!」ツルンッ!

―――――

女「男さん……はぁ」トボトボ

女(思いの他心配されていなくてがっかりしちゃったな……
なんか心配してくれていると勝手に思っちゃった私のせいなんだけど、
怒って飛び出してきちゃったし……
あれ?何で怒っているんだろ私)

女「あ、人だかりだ。何だろう……え!?」

アブナイッ!!キャーー!!!

……パシッ!!

男「……っと……間に合った」

女「お……とこさん?」

男「探したんだからなーごめんな。
俺が話に夢中になったばっかりに……」

女「い、いえ……///」

ワァァァァァァ!!!

モブ「ピエロよりこの人の方がすごくね?」

ピエロ「」

モブ女「しかも助けてもらった人は彼女かな?
身を呈して彼女を守る姿がカッコいいかも……///」

男「はは……どうも」

女「!男さんっ!い、行きましょう!」グイッ

男「またかよっ!!ちょ、いてぇ!!ちょっと腕もげるからぁ!!
しかもさっきよりもいてぇ!!何何??なんなんだよー!?」

ギャラリー達「御幸せにー!!!」

男「あー腕と掌がくっそいてぇ……何このツープラトン攻撃……」

女「お……男さん……///」

男「あーあれだね。無事でよかったね。
野球やっていた経験がここで活きるとはねー」

女「あ、あの!!」

男「どしたの?なんかさっきから変じゃない?」

女「私!……なんていうか!……その……私は」

ピリリリリリリリ

女「!」

男「あーびっくりした。……出ないの?」

女「すいません、ちょっと出ますね」

ピッ

女「はい……はい…やっぱり……やめてくださいよ!
私の自由です!これくらい私の自由にさせてください……あっ」

ピッ

男「どうした?」

女「い、いえ!なんでもないんで」

男(そんな寂しそうな顔で言われるとすごい気になるな……)

女「さ!次はどこ行きましょうかね?」

男「え?さっきの……」

女「いいんですっ!とにかく行きましょう!」グイッ

男「痛い痛い痛い!もうそれほんとにやめて~」

本日はここまでです。ありがとうございました。

今回は主に男の暴走→ファインプレーという感じですかね。

あと>>90>>91の謎のコンビネーションは何なんですか…?

私も出来ればやりたいのですが、労働すると筆が一切進む気がしないのです。申し訳ない。

誰か頭の中の出来事を文章化するツールはよ。

次は月曜日の夜とかに書けるかもしれません。

エンディングへの着地も今日やっと見えてきました。(見えてから書けっていう話ですが)

あとは一気に書き上げるだけです。おそらく300~400レスくらいで終わるんじゃないですかね……?

では、皆様よろしくお願いいたします。

―― 電車内

男「おいおい……もうここまで来るとわざとだろ」

女「スピー」

男「帰りの電車に乗って席に座って数十秒でこれかよ」

女「スー」カクンッ

男「ああ……出ましたよ、これ。1日ぶり3回目の寄りかかり」

ナンダヨ アノオトコ……アンナビジンニ カタカシテヨ……

男(うわ、周りの男共の視線が明らかに殺意を帯びている)

女「……♪」クー

男(随分いい夢を見ていらっしゃる感じですか。そうですか)

男「幸い終電とかを気にする必要がないから、
どんなことになっても普通に家に送り届けられるだろ」

男(後は……俺があらゆる所から飛んでくる視線に耐えればいい)

男「つまり……ここは買ってきた本を読む……と」

女「…んふ」ゴロン

男「……ん?」

(何だ今の。すっげぇいい匂い。花の匂い?
前に女さんからこんな匂いしてたっけ?
髪結んでいるのを解いたから?服がオシャレだから?
オシャレ関係ねぇ!……多分。
……あぁ本の内容が入ってこない!!)

男「あわわわわわ///」プルプル

………………

―― 男・妹宅

男「ただいまー」

妹「おかえりーお?」

女「えーと……」オロオロ

妹「おかえりなさい♪」

女「た、ただいま///」

妹「な~んですか女さん。可愛いですね~ね~?」チラチラ

男「おい、そこで俺をチラ見するな。なんなんだよ」

女「な、なんかこうやって帰ると人が笑顔で迎えてくれるっていう経験があまりなくて……」

妹「……ウチでよければいつでも来て下さい!
そして何度でもただいまと言ってあげますから!」

女「すごく嬉しいです。ありがとうございます」

妹「ん?それはいいんですけど、何で起きてる女さんがうちに来てるの?」

男「ああ……それは……///」

― 20分前 電車内

男(あぁ…なにこれ、どうしよう何も考えられない……)

……さん?………きゃくさん?

男「!!……しまった。また寝過ごした!」

駅員「またお客さんですか。しかもこの間と違う女の人じゃないですか」

男「い、いや……その」

駅員(おい、マジでこいつはなんなんだよ。
女が次から次へと。しかも必ずこういう形で……!
まさかこいつナンパ師かなんかで、
この後よろしくやるという勝利の方程式か何かなのか!?
なんかエロ……じゃなくて犯罪だろ!)

男「まだ終電じゃないですよね。折り返しですか?」

駅員「いえ、この電車は回送ですので車庫行きです」
(お前等はホテル行きだろうがな!!)

男「なんか、すいません」スッ

駅員「疲れていたらありますよね」
(お前体力使うのはこれからだろうけどな!?こんな美人とか?羨ましすぎる!!
っていうかすいませんってなんだ?これからよろしくとかすいませんって意味か?
心読んだのか?読んだんだな!?読むなよぉぉぉ……)

男「ほら、起きてください」ユサユサ

女「……」シーン

男「ここにきて寝言、寝返りなしの熟睡モードかよ!?」

駅員「すいません、なんとか降りていただいても?」
(もう早くいなくなってくれよぉ……泣きそうなんだよぉ……)

男「は、はい」
(なんか変な寒気が……?)

男「じゃあ向かいのこの電車に乗ってっと」

ドアシェリヤス

ナンダヨアレ イチャイチャ シヤガッテ

男(ですよね、ですよね……もう嫌だぁ……)

ガタンゴトン

男「とりあえず、必死こいて電車降りて折り返したけど、今気づいたぞ」
(俺は女さんの家がどこにあるかも、どの駅なのかも分からねぇ!!)

男「俺の家に帰るしか選択肢ないなぁ……タクシーも何回も乗るのは金銭的に厳しい」

男(仕方ないけど、おぶって帰るか)

―― 10分前 最寄り駅~男・妹宅間の道

男「もうこうやって帰るのもこの短い間で恒例になっちゃったな……」

女「ふぁ~……え?」

男「あ、起きた」

女「お、お、お、お、お……」
(男さんが、わ、わたたたたたしを、
おおおおんぶしてるうううううぅぅ!?)

男「お?」

女「おんぶされてる……」ボソッ

男「あ、起きているならおんぶの必要ないな」

女「も、もうちょっとこのままが……いいです///」
(うわぁぁぁぁ!!私暴走してる~)

男「?」

女「わ、私両親とかにもおんぶされたこととかないので、なんていうか」

男「わかった。じゃあこのままでいいよ」

女「ありがとうございます。わがまま聞いてくれて」

男「わがまま以上のことやってあげてるし」

女「もうっ!///」

テクテク

女「あの!急にまじめな話であれなんですけど」

男「ん?どした?」

女「男さんはなんでウチの会社に入ったんですか?」

男「え?そうだな……学生時代によく分からないんだけど、この業界にすごく憧れててね。
夢って言うのかな。入って仕事したらカッコいいかなーとか。
俺が時代を動かすとかいいなーとか、学生ならではの安易な理由だよ」

女「…………私は夢を一度も抱いたことがないんです。というか抱けなかった」

男「お、家着いたよ」

女「……はい」

男「そんな顔しない!妹もいるんだし笑顔で!」

女「こうですか?」

男「もっともっと!」

女「こう?」ニッ!

男「よし、このまま入ろう!」ガチャ

女「わわわっ!ちょっと!」

今日はここまでで。

久々にスレ見ていたらなんかびっくりしました。

あ、荒れてる…だと!?

基本的に私から何も言うつもりはないですが、
感想以外の内容でスレが進んでいるのは寂しいっすわw

適度な感じで頼みます。

こっから本編は女さんの過去へ少し触れていきます。

彼女の抱えている心の蟠りをどういう風に取り除くのか?

そして、男はそれに何を思うのか……?

この辺ですかね。

読者のみなさんは、当SSのキャラを誰で再生しているか?
とか結構気になるので聞いておきたいです。

ストーリー完結後に私がモデルにしているキャラを載せるつもりですので、
それまでそういうレスがあると嬉しいです。

では、また来週末にお会いしましょ!


逆に「何かのキャラで再生してる」とかは
その人のイメージを勝手に押し付ける結果になるので好きではないですね
絵師と呼ばれる人たちが勝手にキャラ絵を描いて叩かれてたのと同じなんだよね
同類に声について声優を語るのもあってこれらは荒れる元にもなりますよ
書いてる人が「このキャラはこんなイメージでお願いします」とかなら別ですが……

誠意製作中です。

明日の夜更新します。よろしくお願いいたします。

―― 男・妹宅

妹「思い出しているのはいいけど、私にまったく伝わってないからね?」

男「なんか説明するの面倒くさい」

妹「回想終わるのを待ってたのに放棄!?」

男「はいはい。寝ている女さん送りたかったんだけど、
家知らないから連れてきた」

妹「起こすっていう発想にはならないんだね……」

男「いや、起きないぞ。結構頑張って揺すったんだけどな。
この人気持ちよさそうな顔して寝てるんだわ」

女「そういえば、ゆりかごに揺れていた夢見ていたような気がしますね……」

男「おい、その夢それだよ。ゆりかご程度の揺らし方じゃなかったんだけど」

女「すっごい気分がよかったですねー!
……男さんのおかげかも」ボソッ

男「ん?どした?」

女「え?よく寝れたなーって言ったんです!」アセアセ

男「どんだけ寝るんだよマジで」

妹「え?兄貴は知らない間に難聴になったの?」

男「は?耳どころか全身健康体だよ!
会社の健康診断でも常に問題なしだよ!」

妹「じゃあ新しい病気なんだね。健康診断じゃ見つからないくらいの」

男「病気なのか俺!?どうしようなんか身体に影響出るのかな?」

妹「影響出るのは相手なんだけどね」

男「相手ってなんだよ?……相手?」

女「ははははは……」

妹「もういいよ。
ちょっと頑張れば女さんの分のご飯も大丈夫そうだし、食べて行きません?」

女「申し訳ない気持ちが先行しちゃっているんですよね……」

妹「って言っても女さん一人暮らしでしょ?
今から帰ってご飯作るのしんどいでしょ?」

女「その点は……あ、いや一人はやっぱりきついですかね」

男「?」

妹「ですよねー!ご飯作る身としては、
痛いほど気持ちがわかります!
さささ!ここに座って待機待機!」

女「いや、お手伝いしますよ。
お腹空きましたし、早く食べたいですし」チラッ

妹「ん~チラッ あーそうですねー手伝いポイントはありです」

女「わー!わー!早くやりましょう!」

男「楽しそうだな。一人増えるとこんなにも違うのかー」

ワー!キャー!

男「女子高かよ」

ガッシャャャャン!! アーコボシタァァァ!!

アッツ!!アツイヨー!! ゴメンナサイィィィィ!!

男「戦場かよ」

妹「ってことで出来ました」

男「出来たのか。インスタント級の早さだな」

妹「下ごしらえ系はほぼ完成してたし、仕上げだけだったからね。
ほら兄貴が帰ってきたらすぐご飯出来るようにね。
どうだ!この出来た妹っぷりは!!」

男「女さん手伝いありがとうね。」

女「いえ。ほんの少しだけでしたし美味しく出来ましたよ」

妹「美味しくしたのは私なんだけどね!?
デレっぽいのスルーされた!?」

男「さ、食べようか」

妹「んんんんん~」プクーッ

男「あー悪かった。お前のメシ美味しいもんな。ありがとな」

妹「そ、そうだね!美味しいもんね!さすが私っ///」

女 ジーッ

妹「ご、ご飯だー!!」

男「はいはい、座ってー」

イタダキマスッ!

男「しかもパエリアって随分気合入ったメニューしたんだな」

妹「今日は土曜日だし、明日も休みが待っている♪ってことで頑張りました」
(本当はそこまで大変なメニューでもないんだけど、
それっぽいメニューは単純な兄貴には気づかれまい)

女「あ、美味しいですね。お店みたい」

妹「え?なんて?女さんあと5回くらい言ってくれていいよー」キラキラ

女「彩りとかもきれいでお店みたいですし、このおこげの感じもお店みたいです!」

妹「あぁ。どうしよう、女さんがいい人過ぎて涙出てきそうだよ。
ただ、お店みたいっていう言葉が安っぽくなってきたよ」

女「あ、あれ……?」アセアセ

男「困らせるな」ビシッ

妹「いてっ」

男「ったく……」

妹「あ、そういえば今日はパエリアだからワインも買ってきました!
しかも赤・白の2本!」

男「気が利くな。これは出来た妹と言わざるを得ない」

妹「で、でしょ……・?」

女「お……お酒」

男「俺が飲むのは問題ないけど、女さんはなぁ……
出会いが酒なだけにいいイメージはないな……」

女「ぺ、ペース配分が大事なだけですよねっ!」

妹「そうです!ペース配分が大事なんです!ってことでかんぱーい!!」

―――――

1時間後

妹「うへぇ……」

女「うーん……」

男「全滅じゃねぇかよ」

妹「もう無理……無理でーす」フラフラ

男「あーあぶねぇから立つな」

妹「あー」ガクッ……ゴンッ!!

男「おい!」

妹「ぷしゅー」

男「自滅でノックアウトとかマジかよ……
テーブルの角とか起きてからいってぇだろうなぁ……」

女「あれ……?」

男「よう、酔っ払い。ペース配分って言葉知らないだろ」

女「わ、私また!?」キョロキョロ

男「いや、突っ伏して寝てたのは正味10分くらいじゃないかな?
その前まで会社が会社がお父さんがーって何回も言ってたな」

女「え……」

男「で、そのあとは机に頭ガーン!ってして寝てたね。おでこ大丈夫?」ズイッ

女「あ……だいじょうぶです///」

男「ほれ、氷のう。赤くなってるから」

女「ありがとうございます」
(赤くなっているのは近づいたからですよ///)

本日はここまで。

合間合間のみなさまの温かいコメントに、勇気付けられながら筆を走らせている次第です。

荒れる荒れないはこの際置いといて、最後までしっかりと完走するので見届けてやってください。

一週間で10レス目標ですが、今回はたぶん11かな?

週刊誌の【大増23ページ!!】的な感じの認識でおkです。

今月(10月)一気に書きまくってピッチ上げていこうと思います。

エンディングへの着地を忘れないようにってのありますが、
次回作のアイデアが抜けない内に書き上げてしまおうというのがあります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。また週末!!

電子レンジで米を10分ほどで炊けるってのも出てるし
パエリアもきっとそんな感じのがあるんだよ……たぶん

多分炊き上げるまでが下ごしらえでやったことはよそいだだけだったんだよ!

女「ところで男さんはずっと飲んでいたんですか?」

男「そうだよ。誰かさんたちと違ってペース配分ばっちりだから」

女「返す言葉もございません」

男「もしかして、お酒を飲む場とかの経験がほとんどないの?」

女「あると言えばあるんですけど、ないと言えばないです」

男「?」

女「意味分からないですよね。最初から話します」

男(そういえば、俺は女さんのこと全然知らないな……)

女「私たちが働いているSS2社の成り立ちってご存知ですか?」

男「確か今の社長と副社長が学生時代に起業して、
数年で業界ナンバー1にして今に至るんだっけ?」

女「そうです。
でも最初は、なんとなく就職したくない二人が夢も持たずにノリで起業して、
なんとなくやっていたせいで失敗した企業なんです」

男「何その話……知らないよ」

女「こんな話は社員に知れたら、
威厳がなくなるから絶対に漏らしたくないって父が言ってたので」

男「へーお父さんが……え?まさか」

女「私の父は副社長をやってます。
そして、私は人事統括本部に所属してます」

男「副社長!?おいお嬢様じゃないかよ……待って。
ってことは女さん俺の上司!?
しかも、とびっきりエリートが集まるっていわれている統括本部にいるの!?」

女「もちろん、副社長の娘だからというような、
嫉妬や悪口を言われるのが分かった上で入社しました。
そしてそのイメージを消すために、全力で仕事に取り組んで上り詰めました。」

男「期待の新人なんですよって言っていたのは、間違いじゃなかったのか。
確かに今年一人ずば抜けて能力のある新人がいるってなんとなく聞いていたけど、
別部署だったから気にも留めなかった」

女「統括本部に上がって、娘だからと悪口や嫉妬のようなことを言う人は減りました。
ただ、娘だからしっかりできるとか娘だからすごいとか、
どうしても父抜きで見てくれる人がいないんです」

男「夢が抱けなかったっていうのはもしかしてそれ?」

女「副社長の娘の”女”としてじゃなくて、
SS2社の社員”女”として見てくれる人は一切いなかった。
夢を抱いても、それには必ずといっていいほど父の名前が出てきたんです。
この感じで行ってもそのイメージが消えることはないと思います。
勝てないんです……父には」

男「たしかにここまでの会社にした君のお父さんは立派だよ。
でも、お父さんから逃げずに立ち向かった女さんはもっと立派だと思うけどな」

女「……めてだったんです」

男「え?」

女「初めてだったんです。
男さんみたいに、ちょっと面倒なところがある普通の女の子っていうような扱いを受けたのは。」

女「それが嬉しかったんです。
家に帰っても勝手に綺麗になっている部屋とか、作られているご飯とか。
副社長の娘として出席しなければいけなかったパーティとか。
そういう日常が嫌だったんです。変えたかったんです」

男「……」

女「男さんは一人の人間として、女性として私を見てくれていた」

男「いやー自信ないよ。
副社長の娘として接していたら今頃どうなっていることやら」

女「きっと男さんなら『あーそうですかー』って言って、
大して気も遣ってこないような感じがしますよ?」クスクス

男「なんか想像できる気もする」
(大きい権力とは関わりたくないタイプだからな)

女「だから男さんは男さんで変わらないですって!
そういう普通なやり取りは、私にとっては新しくて刺激的だったんです。
男さんには感謝しているんです。今日助けてくれたし……///」

男「あれは偶然だからなーラッキーというか」

女「わ、私!こんな世間知らずな女ですけど!男さんが……」

妹「あ!!頭いたいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!!」

女「妹さん!?」

男「あいつ、落ちる前に頭ガッツリ打って気絶気味に落ちたんだよ」

男「その後すぐ女さん起きたからそこどころじゃなくて……」

妹「いたい!いたい!!私に一体何が!?」

男「たんこぶで気づけ」

女「はい、妹さん動かないでー」

妹「つめた!つめた痛い!」

男「そういえば女さん。さっきはなんて……?」

女「男さんが……男さんでよかったなって」

男「どういう意味?」

女「そ、そのままの意味です」プイッ

男「全然分からない」(まさか……な)

妹「タイミングを間違えたっぽい」ボソッ

女「?間違えた?」

妹「い、いやなんで頭なんか打ったんだろってこと」

女(私と男さんの気持ちだけじゃどうにもならないし、また今度にしよう)

――― 日曜日 早朝 男・妹宅

妹「は~心地よいダルさが身体を包み込んでいるよ」

男「二日酔いだろ、それ」

女「私も頭痛いです。あと昨日はベラベラと話しすぎたような気がします」

男「いや、気にすることはないと思うな。
俺も女さんのことをいろいろ知れてよかったし」ニコッ

女「そ、そうですか///」

妹「まだ早朝だしね~二度寝もありだと思うんだよね。私は」

男「いいんじゃない?
女さんも頭痛いなら、妹の部屋で寝たほうがいいよ」

女「お言葉に甘えて……」

妹「やったー!爽やかな日曜♪
綺麗な女子とくんずほぐれつ~」

女「ど、どういうことですか?」

妹「それはね……」ニヤリ

女 ゴクリッ

妹「こういうことだ~!」ガバッ

女「ちょ、ちょっと~!」

妹「一緒に寝ようね~女さん~」

女「ええっ!?」

妹「嫌……でしたか」

女「ち、違いますよ!なんかドキドキしているだけですっ!」

妹「え……女さん今のめっちゃかわいいよね?
かわいいよ?ねぇ兄貴!?」

男「はいはい。早朝だから近所迷惑にならないようにさっさと寝た寝た」バタンッ

妹「兄貴リアクションつまらないー!」ブーッ

女「一緒に寝るなんてしたことない」ボソッ

妹「え?マジで?初体験いただき~!」ダキッ

女「寝るんじゃなかったんですか~!?」

男「あーこれはうるさい」
(女さんが赤らむ姿を見て危うく心奪われるところだった)

チラッ

男「まだ6時か……日曜だし、9時くらいまで俺も寝ようかな」

――― SS2社副社長 自宅

メイド「ということで、お嬢様は金曜日・土曜日と自宅へと帰宅されていません」

副社長「ふむ……事件に巻き込まれたわけではないのだろう?」

メイド「その可能性は極めて低いと思われます。
先週も同じようなケースが見受けられましたので、
今週もそのケースでほぼ間違えないでしょう」

副社長「外泊を咎めるつもりは一切ないのだが……
そこには男がいるのだろう!?」

メイド「調査した所、当社の社員であることも割り出せました。」

副社長「ウチの社員……?
俺の存在を知った上でそんなことをしているのか。
だとしたら殴る。泣くまで殴るのをやめないっ!」

メイド「プロモーション事業部所属の”男”という者です。
2年目で24歳。家族構成は21歳の妹がいて、現在同居しています」

メイド「落ち着いてください。同居しているのは彼の妹です」

副社長「あ、あぁ……わかっている。わかっているとも」

メイド(わかっていないでしょう……)

副社長「今日は休みなんだからのんびりしたいのだが」

メイド「それでは私も失礼いたします」

副社長「女ちゃんの面倒も疲れただろう。
今日は休んでくれて構わない」

メイド「お気遣い感謝します。
ですが、お嬢様が帰ってきたときのご飯を用意していないので、
それを作って冷蔵庫に入れてから休暇をいただくことにします」

副社長「くれぐれも働き過ぎないでくれ。
私の右腕が過労で倒れたとなると、
代わりを見つけるだけで残りの人生が終わってしまいそうだからな」

メイド「もったいないお言葉ありがとうございます」

副社長「肩の力抜いてな。じゃあそういうことで」

メイド「失礼いたします」バタン

副社長「……ふっ……女ちゃんが心配すぎて泣きそう。
気分転換にゲームでもしようかな。母さーん?」

女母「どうしたのあなた?」

副社長「ゲームしようよゲーム!」

女母「いいわよ。何がいいの?」

副社長「じゃあねー金拳タッグ2から」

女母「負けたほうが今日の朝食から夕飯まで作ること。いいわね?」

副社長「俺が負けるわけないだろ!?長光で敵なしだ!」

女母「そう……負けても泣かないでね!」

―――

YOU WIN!

女母「これで12連勝だけど……まだやるの?」

副社長「ま、まだやりますぅ……
欲しがりませんんんん、勝つまではぁぁぁぁぁ」グスッ

女母「お腹空いたから次で終わりね」

副社長「な、何が足りないんだー!!」

今週はここまで。

酒を入れながらハイで筆を走らせていたら、結構大事な場面に突入しましたね。

先々週に言っていた女ちゃんの過去っていうのはこの辺りですかね。

男がどう受け止めるのかをこれから描く感じで。

あと副社長登場!キャラ立ちするかな……?

うまく書いて行きます。

あとパエリア論争ね……

描写の関係で、妹ちゃんが「ってことで出来ました」って言ってますが、

そんな一瞬でってほど高速ではないですよ?
インスタント級なので>>152 >>153さん辺りの推理が正解っぽいです。

次回はもうちょっとだけ女さんパパこと副社長を出そうかな?

毎週見ている方は気づいたかもですが、今週から15レス進行です。

こっからは常に増量ページで行きます!お楽しみ!!また来週~!!

げっ!確かに飛んでいる・・・!

すんません。更新しようと気が急いてました。

>>167>>168の間に

副社長「同居!?女ちゃんが馬の骨と、どどどどどっど同居!?」

が入りますね。大事なところ飛ばしているって私はポンコツだな。。。

―――日曜日 昼 男・妹宅

男「ん……今何時だ?」チラッ

12:34

男「大して寝ていないのに、目覚める辺りはさすが休みの日だな」

ゴソゴソ

男「昨日買った本を読むとするか」

パラッ

男「……」

妹「兄貴おはよー」ウトウト

女「おはようございます」

男「おはよ。もう起きるの?」
(あ、女さん最初に会った時の雰囲気に戻ってる)

妹「休みってやっぱりテンション上がるよねー
私は新しい抱き枕のおかげで快眠だったし!」チラッ

女「私は結構前から起きていたんですが、
妹さんががっちりと抱きしめていたので動けなくて……」

男「妹がアホでごめんな」
(この状態の女さんはすっごく話しやすい)

女「ふふっ。そういうところが好きなんですよ」

妹「アホだということの否定がないー!?」ガーン

男「こんなに早く起きるのなら、軽くご飯作っておいたのに」

妹「いいのいいの。私たちは昼ごはんの準備をするよー」

女「任せてください」

男「昨日は台所から結構叫び声が聞こえていたから、少し心配なんだけどね」

妹「もう大丈夫。コンビネーションはばっちりだよ!
昨日一緒に寝たから友情ポイントが貯まっているからね」

女「友情ポイントで料理作りますねっ!」

男「どんな料理ができるんだよ」

ワーソレジャナイッテ! ガッシャーン!! マタ オトシター!!

男「友情ポイント明らかに足りてないな」

―――

妹・女「と、いうことで出来ました」

男「お、サンキューな。おかげで結構本読めたよ」

妹「カルボナーラにしてみたよー」

女「今回は私が主導で作ってみました」

妹「女さんは手つきはあれだけど、味付けとか加減は絶妙だと思う!
舌が優秀なんじゃないですか~」

男(……そりゃお嬢様だもんな。嫌でも優秀になる)

女「そうですかねーははっ……」

男「さ、その味付けとやらをみてみようじゃないか、
ほらコップがないぞ」

妹「あ、取ってくる~」

女(話を切り上げてくれた……?)

男「よし、じゃあ食べるか」

イタダキマスッ

男「どれどれ?」パクッ

女(ドキドキ……)

男「お、これはイケるな」

妹「おいしー」

女「やった!」

男「これはやったなークリームが甘すぎるのは好きじゃないから、
これくらいが好きなんだよね」

妹「でしょ?反甘党だから、兄貴的にはこれくらいでいいんですよー」ボソッ

女「ありがとうございます///」ボソッ

男「どした?何か変なのでも混ぜたのか?」

妹「違うよー女さんっていいお嫁さんになれるよねーって話をしたの」

女「ブフウッ!!!///」

男「おいおい……大丈夫かよ」

女「だ、だいひょぶでふ///」ゴシゴシ

妹「いやーいい昼下がりだねー」ニヤーッ

女「あ、え、う、男さんお茶入れましょうか?」

男「あ、ありがとう。そんな減ってないけどね」

妹「この気遣い……まさに出来る嫁だね~」

女「ああっ!!」バシャ!!

男「うおっ!!」ビッショリ

女「ううっ……ごめんなさい」

男「いや、大丈夫。今日の天気ならすぐに乾くでしょ。
どうせ寝巻きだしね」

女「はい……」(もう!妹さんったらぁぁぁぁ……)

男「そんなことより、女さん午後はどうするの?」

女「もうお世話になりっぱなしですし、
明日仕事ですから食器洗ったら帰ります」

妹「え?食器は私が洗うよー」

女「いいんです!これくらいさせてください」

妹「ほう……これもポイント稼」

女「違いますよぉ!///」

男「確かに仕事の準備とかあるよな。気が回らなくて悪いね」

女「いえ、むしろ長居させていただいたので、
こちらこそ申し訳なかったです」

男「こんな感じで定期的に来てくれたら、
俺としてはすごい嬉しいんだけどな」

女「え」(それって……?)

妹「私もー兄貴と二人だと退屈な時の方が多いし」

男「うっさい。とにかく、時間あるならまた来てよ。
土日は暇だからさ」

女「わ、わかりました」

男「これ、俺のアドレスだから。気軽にメールして」

女「め、メール……これって私用の?」

男「社用のわけないじゃん。
会社一緒なんだらさー女さん面白いこと言うね」

妹「え?二人は会社一緒なの!?」

女「あ、ありがとうございますっ!
すぐメールしますね!///」

男「じゃあまた。次は会社かな?」

女「はい、さようならー妹さんも!」バタンッ

妹「会社一緒ってすごくない?」

男「だよなーしかも女さん俺の上司だぞ。しかもかなり上の」

妹「うわー……格差婚になっちゃうよ」ボソッ

男「は?」

妹「いやー?出世目指して頑張りたまえよ、男くーん!」

男「めちゃめちゃ腹立つな、おい」

――― 女自宅

女「こんなにも早くに……」ゴクリ

女「男さんのアドレスが手に入るなんてー!
どうしよう?どうしよう?なんてメールすればいいのかなー??」

コンコン

メイド「お嬢様、失礼いたします」

女「え?聞こえちゃいました……
よね?いるならいるって言ってくださいよ!」

メイド「失礼いたしました。
幸い聞こえてはおりませんでしたので、ご安心ください。
夕ご飯と明日の朝食の準備が終わりましたので、
私はこれにて失礼いたします」

女「ありがとうございます」(ホッ……)

メイド「最後にもう一つありました。
副社長がその男さんという方の件で明日少し話したいと」

女「やっぱり聞こえていたんじゃないですか!///
……え?話?」

メイド「詳しいことは明日連絡をするそうです。それでは」バタン

女「はぁ……仕事より父様に会う方が憂鬱だなぁ」

ゴロン

女「やっぱり……そういう話だよね」

女「メールの文面どうやったらいいか、まったく分からないよぉ」

―――月曜日 早朝 SS2社

男「あー今週も始まってしまった」

部長「男くん。今進めてもらってる企画のビークル(広告種類)は決まっているかい?」

男「はい。ビークルもそうですけど、ユニット(展開場所)も抑えておきました」

部長「さすがに仕事早いねー助かるよ」

男(ただ、ありきたりな気がするんだよな。
この種類とスペースだとコンセプトが相当斬新じゃないと目につかないところが問題点だな)

男「締め切りまではまだもう少し余裕ありますよね?」

部長「そうだねー一週間後だね。
クライアントがコンセプト決定をどれくらいの比重で任せてくるかって所かな」

男「わかりました」

続きは昼過ぎに…

今日は結構書き進めます。よろしくどうぞ。

男(今日は企画内容等を読み込んで原稿作成しておくか。
変更しやすいように数パターン考えておこう)

男「あ、あとメールまだ見てないや」カチカチ

男「!!」

TO:男 FROM:副社長
件名:私的な内容で申し訳ないのですが
本文:明日の就業時間後、大会議室へ来てください。
残業する場合、上長へ申請を前もってしておいて、
30分ほど業務を抜ける旨を伝えておいてください。

男(もうバレてる……情報網異常だろ。
これは釘を刺してるってことだよな。
はぁ……そんなんじゃないってのに)

男「仕事への気力が一気に失せちまった。最悪解雇か……?
それはないか、理不尽過ぎるな」

―――

副社長「と、いうことで。男さんは自主退社という形でいいかね?」

男「えぇ!?どういうことなんですか!?」

女「ちょっと父……じゃなかった。副社長!!」

副社長「大事な一人娘がウチの会社の社員に唆されているのであれば、
いろいろな意味でもうアウトだよ」

男「いや、それはいろいろと誤解があってですね」
(最悪のパターン通りじゃねぇか)

副社長「ほう。その誤解とやらを聞かせてもらおうじゃないか」

男「たまたま帰りの電車で隣になってですね。
女さんが酷く酔っていたものですから、介抱していただけです。
家には妹もいるので、同性同士何とかしてくれると思いまして」

副社長「介抱したのか。そのあとどこを開放するする気だったのだね?」

男「いや、どこも開放してないです」
(副社長ってこんなキャラじゃなかったよな。
名参謀で切れ者って聞いていたんだけど……これ下ネタだよな?)

副社長「私だったら!酩酊状態の女ちゃんを見た瞬間に、
本能という扉を開放して襲い掛かってしまうというのに!」

女「父様!」

男(この人が上層部の会社が日本の大手広告代理店でいいのだろうか……)

女「とにかく、男さんは私を助けてくれた恩人なんですから」

副社長「いや、わからんよ。
私の娘と知った上での行為でポイント稼ぎだった可能性もあれば、
女ちゃんを誑かして逆玉に乗っちゃうという作戦なのかもしれない」

男(信用ないな、俺!)

女「とにかく!男さんとはそういう関係じゃないんです。お友達というか……///」

副社長「……ふむ。女ちゃんが嫌がる姿は見たくないな」
(そういうプレイと考えれば、アリだが。大アリだが!)グフフ

男「副社長。なんか漏れてますよ」

副社長「今回は不問……もとい、保留ということにしておいておこう。
仮に何かあった場合は、分かっているだろうね?」

男「肝に銘じておきます」

女「……」

副社長「男さんはこの残業はするのかね?」

男「いえ、現在の業務は滞りなく進んでおりますので」

副社長「ほう、感心感心。部内でも頭角を現していると聞いていたが、
そういう計画性のよさが評価されているのかな」

男「恐縮です。それでは失礼いたします」バタン 
(……計画性……か)

女「私も失礼します」

副社長「えー女ちゃんもうちょっと話そうよー
親子のコミュニケーション大事だよー」

女「私はまだ少し仕事を残しているので!失礼します!」バンッ!!

ポツーン

副社長「……私も遊んでないで、
人事室の新入社員リストに目を通して適正判断でもしておこう」シュン

―――

男「しかし参ったよ。危うく首になる所だった」

妹「昨日、仕事から帰ってきた兄貴の放心状態っぷりはなかなか面白かったよ。
『もう終わりかもしれない……』とか言っちゃってさー」

男「親馬鹿こじらせすぎて、八つ当たりっぽかったしな。恐かった」

妹「じゃあ、これから女さんとの付き合い方どうするの?」

男「どうするの?って言われてもな。メールも未だに着てないしな」

妹「送りにくくなったってことでしょ?
変に仲良くしたら、兄貴の身が危ないんだし」

男「そういうことかなー……そうだろなー」

妹(きっとそれ以外にも理由はあると思うんだけどね。
でも女さんには、諦めてほしくないかな)

妹「頑張ってほしいなぁ」ボソッ

男「ん、何が?」

妹「とにかく仕事をだよー会社に欠かせない存在になってくれたまえー!
そしたら私は仕事辞めちゃうかも♪」

男「辞めるなよ。一生俺と暮らすつもりかよ」

妹「あ、ありかなーって思って」

男「ないだろ。お前も結婚とかあるだろうし」

妹「兄貴ばっかじゃないの」

男「馬鹿じゃねぇよ。なんでそうなるんだよ」

妹「そうなるの!!私もう寝るから!!」

男「訳分からんな……それに、これからどうなるかもさっぱりだな」

ゴロン

男「あーいろいろな意味で仕事行きたくねぇー!まだ火曜日が終わったばかりだというのに!」

ユーゴッタメール

男「ん?メールか……週末?」

―――

女「来ていただいてありがとうございます」

男「こちらこそ、メールサンキューな」

女「ど、どういたしまして」

男「わざわざ呼び出して、どうしたの?」

女「ご飯でも食べながら、お話をしようと思いまして。
ここじゃあれなので場所を変えましょう」

本日はここまでとしますね。

読んでくださっている皆様、ありがとうございます。

まさか、合間の時間にもレスがあると思っていませんでした。感謝します。

副社長が男と初顔合わせで親馬鹿っぷりを全力で発揮するー!
ってところがメインだったでしょうかね。

時々見せる男の仕事への取り組み方などもありましたが、実際私もこんな感じです。

無難で普通で迷惑をかけないように、ただただ黙々と日々業務している感じ……

で、女さんから何やら話が……と言うところで終わらせました。

レス数はそこまで多くないですが、ここでちょっと引っ張れるかなーと…w

次からは起承転結の「転」へ向かい、結まであっという間に行くと思います。

金曜深夜・日曜深夜と両方更新して行くつもりです。よろしくお願いいたしますね。

それでは。

仕事押したので、遅れました。申し訳ないです。

夕方から一気に書き上げます。

―――某イタリアンレストラン

女「ここですね」

男「ここか……」
(くっそ高そうなんだが……
もう入り口から醸し出している「高級です」オーラが半端ない)

カランカラン

ウェイター「いらっしゃいませ。女様お待ちしておりました。
いつもありがとうございます」

女「あ、どうも……」

ウェイター「ご案内いたします。こちらへどうぞ」

男「あ、はい」

ウェイター「ごゆっくりどうぞ」

女「こんなところですいません」

男「いや、むしろこんな所以上のお店知らないんだけど」

女「私、こういう堅苦しい所は好きではないのですが、
父様がここにしなさいと言ってきたので」

男「そういうことか。俺なんかこういうところ初めてだから、めちゃくちゃ緊張するんだけど。
こういう店では何頼めばいいの?」

女「フルコースにしたので、気にしないでください。
私も面倒なのでいつもそうしっちゃっているんです」

男「あ、そうなのか。よかった」ホッ

女「ウェイターさん相手に緊張している男さん、
ちょっとおもしろかったですよ」ニコッ

男「そ、それは忘れてくれ///」(美人の笑顔は破壊力が……)

女「ゆっくり話しながら、食べましょう。緊張をほぐすためにも」

男「そうだな。助かる」

女「これが最後になると思いますし」ボソッ

男「どした?」

女「いえ!まずは前菜からいきましょう!」

男「な、なあ。ここって飲み物は……?」

女「料理に合う飲み物が勝手に来ますよ」

男「そっか。じゃ、じゃあ……」

女「細かいことは気にしないでください!」

男「わ、わかった」

――1時間後

男「このメインの味付け絶妙だな。
どんな調味料使うとこんな仕上がりになるんだろう?」

女「絶対に教えてくれないんですよ。
秘伝だから~ってシェフがスタッフにも漏らさないんですって」

男「大した徹底っぷりだな」

女「…………あの、男さん」

男「ん?」

女「……前に夢の話をしましたよね?」

男「夢持てないってやつか」

女「そうです。私は生まれてからそれなりに裕福な生活をしていたみたいですが、
大事なことは全て父様……父が決めてしまったので、将来に何の希望も持てなくて。
でも周りからは、『いいですよねー副社長の娘さんともなれば、将来安泰ですよね』って言われます」

男「傍から見ているとそういう気持ちになるんだろうな」

女「男さんは夢がなくなったって言いましたよね」

男「そうだね。なんかさ、世の中夢持ってないとダメみたいに言われるじゃんか。
上司からも『将来のビジョンをしっかりと持てば、
自ずと自分が今するべきことが見えてくるものだ』
って言われるんだよね。だから上司の前では結構ウソついちゃうね。
出世したいので~ってさ」

女「嫌ですね。無言の圧力みたいなのを感じますね」

男「そういう意味では、俺たちは夢にいろいろ翻弄されているんだな」

女「そうですね。その点はすごく似てますね……ただ」

男「?」

女「男さんの夢はこれから抱くことが出来ますよ。
今がその時じゃないだけで、これからいくつもの可能性があります」

男「傍から見ているとそういう気持ちになるんだろうな」

女「男さんは夢がなくなったって言いましたよね」

男「そうだね。なんかさ、世の中夢持ってないとダメみたいに言われるじゃんか。
上司からも『将来のビジョンをしっかりと持てば、
自ずと自分が今するべきことが見えてくるものだ』って言われるんだよね。
だから上司の前では結構ウソついちゃうね。出世したいので~ってさ」

女「嫌ですね。無言の圧力みたいなのを感じますね」

男「そういう意味では、俺たちは夢にいろいろ翻弄されているんだな」

女「そうですね。その点はすごく似てますね……ただ」

男「?」

女「男さんの夢はこれから抱くことが出来ますよ。
今がその時じゃないだけで、これからいくつもの可能性があります」

男「……」

女「実は今日はお別れを言いに来たんです」

男「え、どういうこと?」

女「この間父に会って釘を刺された時点で、
男さんがマークされたことは確定的になりました。
これ以上私に会っていると、この会社での立場がどんどんなくなってしまいます」

男「ちょ、ちょっと待ってくれよ。
こんな大手がそんな個人的な事情で一社員を排除するのかよ?」

女「大手だからこそ、一社員を排除するのもそういう事実をもみ消すのも簡単なんですよ」

男「おっかねぇ……」

女「だからこそ、父がそういう機会を今日設けてくれたんです。
『しっかりと言うようにってことで』」

男「だから、こういう店なのか」

女「はい……あ、デザートきましたよ」

男(今日で終わり……)

女「おーパンナコッタですか。
ブルーベリーソースが効いて美味しいですね」

男(仕事がマジになくなるってことを考えたらこれが正解だよな)

女「ただカロリーが心配ですねー」

男(本当にこれでいいのか……)

女「男さん!」

男「あ、あぁ。ごめん」

女「急にこんなこと言ってすいません。
でも最初に言っちゃうとこうなる時間が長くなると思いまして。
最後の男さんとの時間を気まずい形で終わりたくないので」

男「……そうだな」

女「あ、デザート美味しいのにまだ手をつけていないじゃないですかー
私が食べちゃいますよー」ヒョイ

男「あ、ダメだって!美味しいのは取っておく派なんだよ!
減るのはやっ!やめてくれー」

―――

男「あー美味しかった」

女「それはよかったです」

男「料金もまさか副社長が前払いしているとは思わなかったよ。
カードの準備しちゃったよ俺」

女「あの人がここでって言ったからそれくらいはやりますよ」

男「今日はお酒ほとんど飲んでないね」

女「いつもみたいになるわけにはいきませんからね」

男「確かにな!……家まで送っていこうか?」

女「いえ、タクシーを手配しているはずです。あ、きました」

男「それじゃあ……これで」

女「そうですね。会社で見かけたときには、挨拶くらいはしてくださいね」

男「会社では偉い立場が違うからなー
距離感分からないせいで、接し方難しそうだな」

女「……難しいですか。そうですよね……」

男「タクシー待ってるよ」

女「今日はありがとうございました。
そして、妹さんと仲良くしてくださいね」

男「あいつにはうまく言っておくよ」

女「本当は……」グスッ

男「え?」

女「男さんとずっと一緒にいたかったんですけどね」ニコリ

男「それってどういう……!」

バタンッ ブロロロロロ

男「待ってくれ!」

運転手「追いかけてきてますよ、止まりましょうか?」

女「いえ、行ってください。決心が鈍ってしまいそうなので」

男「くそっ!」(最後に……泣いていた。あんな顔見たくなかった)

――― 男・妹宅

妹「はー兄貴遅いな。
明日も平日なのにこんな遅くなんて珍しいなー」

ガチャ

妹「あーおかえ……どうしたの?」

男「いや、なんもない」

妹「なんもないのに兄貴はこんなんじゃないよ!
何かあったでしょ?……目もすごい赤いよ!」

男「あれだよ。ちょっと飲みすぎたんだ」

妹「……私は兄貴のことなら結構分かっているつもりなんだけどな。
だから嘘も見抜けるんだよ」

男「……」

妹「女さん……でしょ?」

男「はぁ……」

妹「さすがに何があったかまでは分からないけどさ。
兄貴が仕事でポカしてもそんな落ち込むタイプじゃないのはわかっているから。
まぁ、そもそも仕事でやらかすほどダメ兄貴じゃないことも知ってるけどねー」

男「お前に嘘ついても仕方ないってことね」

妹「……一人で溜め込むよりも何倍もましじゃないかな」

男「ありがとうな。風呂入って先に身体をすっきりさせてくる」

妹「私も入ろうか~?」

男「あいにく風呂のサイズは一人用だよ、お子様」バタン

妹「お、お子様なら一人増えてもいいんじゃないかなー!?」

妹「でも、ちょっと元気になったかな?」

妹「さすがに何があったかまでは分からないけどさ。
兄貴が仕事でポカしてもそんな落ち込むタイプじゃないのはわかっているから。
まぁ、そもそも仕事でやらかすほどダメ兄貴じゃないことも知ってるけどねー」

男「お前に嘘ついても仕方ないってことね」

妹「……一人で溜め込むよりも何倍もましじゃないかな」

男「ありがとうな。風呂入って先に身体をすっきりさせてくる」

妹「私も入ろうか~?」

男「あいにく風呂のサイズは一人用だよ、お子様」バタン

妹「お、お子様なら一人増えてもいいんじゃないかなー!?」

妹「でも、ちょっと元気になったかな?」

――― 女宅

女「う、うううう…ひっく」ズルズル

女「最後まで……我慢出来なかった。
泣いているの見られちゃったよぉ。かっこ悪いよぉ」グスッ

女「もう男さんに会えないなんてやだよぉ」ウワーン

メイド(……見られていないうちに早く退散しよう。
ただお嬢様のいる部屋を通らないと帰れない)

女「………グスッ。うぅ……お酒飲む」

メイド(これはチャンス!……と思ったけど、
私がいるところ台所だった!)

女「え」

メイド「あ」

本日はここまで。

日曜深夜にまたお会いしましょう。仕事の疲労感が若干残っているっぽいです。

頑張ります。では。

仕事が、終わらない。。。

ので、昼過ぎに・・・。

ほんとすいません。

女「見られたー!」

メイド「ああ!?申し訳ございません!」

女「誰もいないと思ったのに!なんでですか!?」

メイド「明日の朝食の準備をしてから帰るつもりだったんですよ!
まさか家に着いた瞬間、泣き出すと思わなかったですし」

女「全部聞かれちゃいましたね」

メイド「やはりお嬢様は好きな男性ができたのですね」

女「今までは……グス……幼稚園や小学校とかの時に抱くような……
ヒック……理由も曖昧な恋心ばかりでした」ズルズル

メイド「ティッシュどうぞ」

女「近づいてくる人も私のことではなく、
その後ろにいる父様を見ている人ばかりで」チーン

女「けど、男さんは純粋に私を見てくれているし、
立場を知ってもまったく変わらなくて……気づいたんです。
この気持ちは……ズズッ……
男さんを好きな理由が曖昧なものではないって」

メイド「お水も飲みましょうか?」

グビッグビッグビッ

女「はっきりと言えます。
私は男さんが好きで、これでお別れなんて嫌なんです!」プハーッ

メイド「副社長にはっきりと伝えたほうがどうでしょう?」

女「それで分かってくれれば苦労しないのですが。
父様も今まで近づいてきた男性を見てきて、嫌な思いをしたから、
私の相手に対しては厳しい目を持っているんだと思います」

メイド「副社長が悪いわけではないですものね」

女「ただ、男さんがそんな人じゃないってことを……
どうにかして父様に知って欲しいんです」

メイド「私でよければ……」

女「はい?」

メイド「私でよければ、一緒に案を考えることが出来るかもしれません。
帰ろうかと思いましたが、今日はとことんお嬢様に付き合いますよ」

女「め、メイドさぁぁぁん」ガバッ

メイド「キャッ」

女「ありがとうございます~!大好きですぅ~!」ウワーン

メイド「わっ!お嬢様!涙とか、鼻水がついてますよ~」

フライングしましたが、こっから先はお昼でお願いいたします。

出来れば、今日(昼以降の更新)で完結させたいです。

あくまでも目標ですが・・・

――― 

男「はー……身体はさっぱりした」

妹「ビール……飲む?」

男「おう、ありがと」プシュ

妹「……で?」

男「まぁあれだ。この間副社長に直で呼び出されたやつの続きだよ。
今回は女さんに直接言われたんだよ。
これ以上私と一緒にいると会社での立場がどんどん悪くなるって。
だから、もうプライベートで会うのは終わりにしましょうってさ」

妹「……仕事を武器に娘から離れろーか。
これは完全に親バカ拗らせるってレベルじゃないでしょ」

男「やりすぎな感じは否めないが、それは社員以外が言えることだな。
俺は言った瞬間に全て終わりだ」

妹「会社員って嫌ですなー
女さんもそんなこと言う人だなんて、思いもしなかったなぁ」

男「でも……」

妹「ん?」

男「女さん最後に泣いていたんだ。
俺はあの顔を見たときに、よく分からないけど……
すごい心が締め付けられるような感じがしたんだ」

妹「!」

男「苦しくて耐えられないような感覚だった。
女さんは笑っている顔が最高にいいと思うんだ。
見ていると温かくなる」

妹(ここまでの気持ちがあって、どうしてあと一歩の気持ちに気づかないのかな。
このアホ兄は)

男「明日仕事行きたくねぇな……
この一件で気分も重いし」

妹「……いや、兄貴は一番に出社するべきじゃないかな?」

男「なんでそうなるんだよ」

妹「問題!女さんが泣いていた。笑った顔を見るには?
……簡単なことではないけど、答えはひとつしかないと思うな」

男「何言って……」

妹「おーっと!もうこんな時間じゃん!
帰って来るのを待っていただけでもいい妹なのに、グチまで聞いてあげるなんて!
も~デキすぎ!デキすぎだよ私~!
……ってことで私は寝かせていただく!
寝室にーダイブ!」ジャンプ

男「確かに今の俺には仕事しかないな。
ただ気持ちがなぁ……仕事やりまくって忘れちゃえってことか。
やりまくって結果を出しまくって……ん?」

――― 妹『とにかく仕事をだよー!』 ―――

男「……そうか。サンキュー妹!
さすが俺の妹だ!愛してるぞ!俺ももう寝るわ!」

妹「ああああああ愛してる!?わ、私だってそうだよー!///」
(うわー!言っちゃったよ!すごい恥ずかしい!!)

男「寝室からなんか言っているが……そうだ、仕事だ!」

男(まず今の仕事の企画からだ。
この商品の突飛なところを武器にして……)

妹「ほんと……兄貴はバカ」ボソッ

―――翌日

部長「おー男くん早いねー」

男「おはようございます」

部長「男くんはスケジュール通りだから、引き続きよろs」

男「そのことなんですが。一度全部やり直させてもらっていいですか?」

部長「え……男くん何言ってr」

男「お願いします」

部長「どう考えたってスケジュール間に合わないでしょ?」

男「間に合わせます。
最高の評価をいただけるような企画にしたいんです」

部長「き、期日だけは守ってよ。絶対ね」

男「任せてください」

部長「せっかくいい状態だったのに……」ブツブツ

男「さて、やりますか。まずは、クライアントへ大きな方向転換の報告と新企画案のメールを流すか」

――― 1ヶ月後

部長「いやーまさかここまで評判になるなんてね!
男くん素晴らしいね!今情報番組でも注目されているもんね」

男「ありがとうございます。
いい商品だったので、来るとは思っていたんです。
従来の展開方法を変えたのが当たったみたいですね」

部長「しかも低予算!クライアントが喜んでいたよ」

同僚「おい!男!どうやったんだよ!?
急に企画事態を白紙にして、クライアントが黙っているわけないだろ?」

男「スケジュールが狂うとかいろいろと言われたが、
なんとか頼み込んでこの形にしてもらえたんだ。
あと、白紙にして新しい案が俺の中では出ていたから、それを添付しておいたんだ」

同僚「新しい案が浮かぶの早すぎじゃないか?」

男(俺に残された道はひとつ。
仕事で成果を挙げまくって出世しまくること!
今までなんとなくやってきた仕事だ。
本気で取り組んで結果を出して、超重要ポストまで上り詰める!
そしたら会社も俺をないがしろに出来ないはずだ。そしたら副社長だって……)


『会社に欠かせない存在になってくれたまえー!』


男(妹のヤツ。ここまで考えていたのか?)

部長「さて、勢いのある男くんには、私も参加している企画のお手伝いをしてもらおう。
絶対に失敗しちゃいけないよ。2014年冬ドラマの広告企画だ」

男「はい」

部長「期待しているよ!有望株!」バンッ

―――

男「失礼します」

副社長「まさか、君から呼ばれるとは思いませんでしたよ」

男「お時間をいただきまして、恐縮です」

副社長「で、用件はなんですか?女ちゃん以外の件だったら……」

男「女さんのことでお話があります」

副社長「……今の話を聞いていなかったのですか?」

男「女さんとこの間お話させていただきました」

副社長「あぁ、この間の……申し訳ないが、そういうわk」

男「私は女さんが好きです」

副社長「そうでしょうね。だからこの間の件で、
しっかりとリセットしていただいたわけでしょう?」

男「リセットして、一から考えました。
私実は女さんのことを、最初すごい迷惑な人だと思ったんです」

副社長「迷惑?」

男「印象は最悪でした。酔っ払いだし、ずっと寝てて起きないし、
脱力している身体は運ぶのはしんどいし……
そんなことが2回もあるんですよ?嫌にもなりますよ」

男「でも、そんな中で女さんと一緒にいてすごく楽しかったんです。
純粋で、真っ直ぐで、ちょっと背伸びしちゃって……
そんな女さんが笑っている顔とか見ると、こっちまで嬉しくなっちゃうんです」

副社長「……そうだろうそうだろう……」ハッ

男「最後の食事のときに、別れ際に泣いている女さんを見たんです。
その時に気づいたんです。泣いてほしくない。
ずっとずっと笑っていてほしい。それを見ていたい」

男「笑っている顔を見るためには、どうするか?
……気がついたら女さんのことしか考えていなかったんです。
こんなにも女さんで、自分が一杯になっていたんです」

副社長「そんなことを言って近づいている輩はいくらでもいたんだ!
それで娘を傷つけてしまいそうになったことだってある!
もうあの子にあのような思いはさせたくない!」

男「……私は……いや、俺は本気です」

副社長「だから、そのような言葉は君以前にもたくさん聞いてきた!」

男「ですから、本気を形に表そうと思います」

副社長「これ以上何かするようなら、君は会社を……」

男「辞めません。俺は、この会社で……辞めたら困るような人材になります」

副社長「まさか……?」

男「そのまさかです。この会社での幹部クラス……
いえ、社長を狙っています。それが今の俺の夢です」

副社長「この会社はそんなに甘くない。
一応、国内でも有数の大企業だぞ」

男「わかっています。
俺は就職して仕事の厳しさもしがらみもこの1年半で知ってきました。
そのせいで腐ってしまって、
学生時代に描いていた『時代を動かす』という夢を勝手に諦めていたんです」

男「今、本気で思える大切な人のためにも、この夢を本気でかなえたい。
腐ってしまって無難に仕事に取り組んでいる社員よりも、
会社に利益をもたらす社員の方がいてほしくはないですか?」

副社長「ほう……」(今時、ここまで言う若者も珍しい)ニヤリッ

男「ですから、女さんにも会社にとっても、
相応しい人間になった時に女さんとお付き合いさせてください」

副社長「……いいだろう。実は2020年の東京オリンピックの企画が水面下で動きつつある。
その企画は会社の威信をかけて行う。
各部署の優秀な人材を引っ張って、所謂オールスターチームのようにするつもりだ。
そこに君が主力メンバーとして居たら認めてあげよう」

男「ありがとうございます!絶対に副社長を越えてみせます!」

副社長「いい目をしている。私の若いころに似ているな」

男「俺はノリで会社を起業しようだなんて思いませんよ?」

副社長「な……なぜそれを」

男「風の噂ですよ。
それでは、仕事がたくさん残っていますので失礼いたします!」

副社長「前に会った時は、ノルマは終わっているので帰ると言っていたのにな。
娘をきっかけに夢が燃え上がったのか」
(彼に賭けてもいいのだろうか)

――― 2019年1月

男「おー寒っ……ここが新しい職場か」

ガチャ

男「おはようございまーす」

本部長「お、来たね。ささっ……こっちこっち」

「陸上競技が あるから……」 
「体操の動きを取り入れてだな……」 ガヤガヤ

女「イベントで最初から期待されているいる競技だけでなく、
全体や目立たない競技にもフィーチャーするためにですね……」

「なるほど、短い尺で伝えるわけか」

女「はい、あとは興味を持った人がそこで理解できるように……」

本部長「みんなちょっと手を止めてくれないか?」

ピタッ

本部長「今日からオリンピック企画に参加する新しい仲間を紹介する。自己紹介を」

男「事業計画室から参りました、男と言います。
別企画がどうしても外せない内容だったので、途中参加となりました。
よろしくお願いいたします」

「来たな。スーパーエース!」

「何が別企画だよ!部下のミスをフォローしていたって聞いたぞ?
億単位のロスを取り戻したんだって?」

男「あ、皆さんよくご存知ですね……」チラッ

女「!」

男「男と言います。これからよろしく」

女「女です。こちらこそよろしくお願いします」

「女さんはすごい優秀だぞ!しかも美人!」

「男もこれからかなりお世話になると思うぞ!」

男「一緒に頑張りましょう。仕事ぶり楽しみにしてますね」

女「次期幹部候補さんに期待されるなんて嬉しい限りです」

本部長「それじゃ、男さん資料やらデスクやらこっちにあるから来てくれー!」

男「今向かいます!それでは」

女「はい」

――― 電車内

男「あれから6年近く経っているのに、
あの時と顔がほとんど変わっていないってどういうことだよ。不老不死?」

女「スースー」

男「状況も変わってないし……」

女「スヤスヤ」カクンッ


――― 金曜の夜。それは人々が最も希望を抱く曜日と時間帯。


他の曜日とは格段に異なり街は賑わい、活気に溢れている。


俺はこの時間帯が好きだ。彼女に出会えたこの時間帯が好きだ。


だからこそ、この時間だけは永遠のようにも一瞬のようにも感じる。


過ぎ行く景色も、ほろ酔いで楽しそうな乗客も、車内の揺れすらも全てが愛おしい。


あの時、初めて彼女会った時に、言ってやりたかった言葉を口にしてみる。 ―――


男「電車で寄りかかってくるなよ……」




とりあえず完走!!

明日仕事くっそ早いから寝ます。

あとがきや諸々は後日に!

あと、アフターストーリー・サイドストーリーは希望があれば書きます。

・・・まったく考えていないので、要望があればってことにします。

では!!

―――4月6日 晴れ

妹「ここかー」

ピンポーン

男「はーい」

ガチャ

妹「きたよー」クンクン

男「じゃあとりあえず荷物をだな……」

妹(兄貴の匂い……1ヶ月ぶりかな……)

男「おーい。何やってんだ」

妹 ハッ「え、えーと何も」アセアセ

男「なんかお前ヤバそうだな、帰れ」

バタン

妹「え!?」

妹「おー割と広いねーいい感じだね。そしてインテリアの質素感。さすが兄貴」

男「え、何お前喧嘩売ってるの?帰れ」

妹「会って1分近くで、強制帰宅命令が二回も出るの!?」

男「不審さと無礼さが酷く不愉快だから」

妹「いやいや……私に対する扱いに比べたらこの程度……」

男「引越し業者は明日来るんだっけか?」

妹「もうスルーだもんね……そうだよ。
ただ女の子にしては荷物少ないと思うし、時間かからないと思うよ」

男「じゃあ俺は何もしないでいいわけね。よかったよかった」

妹「親からいろいろと足りないのを追加で送ってもらってもいいし、買ってもいいし」

男「だな」

妹「最悪の場合は兄貴のを借りたりもらったりするし」

男「やっぱお前帰れよ」

妹「まぁその話は置いといて」

男「いや、駄目だろ。俺の物を勝手に使うなよ。
そこははっきりとイエスって言えよ。安心して生活できないだろ」

妹「お昼ご飯でもいかがですか?」

男「後で誓約書みたいの書かせるからな」

妹「私はこの辺りのことよく知らないからさー外食がいいですっ!」

男「はい却下」

妹「異議を申し立てます」

男「認めません。判決を言い渡します」

妹「早いよ!」

男「13階段で」

妹「それ一番重たい判決だよ!?」

男「うるさいな……今ちょっと金がないんだよ。
生活に必要なものとかいろいろと経費がかかって早速ピンチなんだよ」

妹「学生時代に無計画にお金使ってたものねー
貯金なんてしてなかったからこうなるんだねー」

男「お前は母親かよ。はいはい、反省してますよ。
あと、俺は昼飯済ませたんだよ」

妹「えー私は兄貴と一緒に食べれると思ったから駅でも食べなかったのにー」

男「……」

妹「買い物スポット探索も兼ねていたのにー」

男「……ちょっと待ってろ。ほれ、このゲームやってろ」

妹「お、予約してたの?今みんなやってるよねーこのゲーム……
ん?待ってろって何?」

男「……チャーハンでいいか?」

妹「え?」

男「チャーハンでいいか?って聞いたんだよ」

妹「……んー?」

男「メシ作ってやるってことだよ。真っ黒に焦がすぞ」

妹「あ、兄貴が……自炊!?」(わ、私のために……///)

男「やっぱりお前は失礼だな。メシ食ったら帰れ」

妹「はい却下♪」

妹「何この新しいモンスター?何タイプ?青だから…水?ムズっ」ピコピコ

男「さて、やりますか。えーと材料は……と」

妹「兄貴ーこいつ何タイプー?」

男「うっさい!話しかけるな!」

妹「えー」

男「……っとこれだけあればいけるな」

妹「……」チラッ

男「話しかけるなーって言ったが、見てろーとも言ってないぞ」

妹「禁止事項が多いなぁ」

男「……それ特殊防御低いから打撃以外で攻撃した方がいいぞ」

妹「お、サンキュー」ピコピコ

男「今の内に調理開始……と」

妹「おー今回の新作楽しいねー夢中になっちゃったよ」

男「できたぞ」

妹「おーそしていい匂い!美味しそう!」

男「さっさと食え。冷めると美味くなくなるから」

妹「イタダキマスー」パクッ

妹「……」パアァァァ

妹「これは……」パクパクパク

男「これは……?」

妹「おかわり!」

男「早すぎるだろ!そしてねぇよ!!」

妹「すっごい懐かしい味がしたんだけど……」

男「母さんのチャーハン真似したんだ」

妹「なるほど……え?そんな簡単に出来るものなの?」

男「小さい頃ぼーっと見ていたからなんとなくな。今度教えてやるよ」

妹「ありがとう!!」

男「お、おう……」(すっげぇ簡単なんて言えない……母さんの立場……)

男「にしてもお前……もっと味わって食えよ」

妹「さっさと食べた結果ですよ!」キリッ

男「日本語勉強し直せお前は」

妹「それだけ美味しかったんだってことだよ」

男「それ言えばオッケーだと思っていないか、お前」

妹「駄目ですか……」

男「駄目だよ!」

妹「そうでも言わないと照れちゃうじゃんよ……兄貴が」

男「うるせぇよ!」

妹(兄貴が照れたらそれ見て、私がいろいろもたないよ///)

妹「じゃあ外へ行こう!」

男「えぇー」

妹「その出不精感が彼女の一人も出来ないんだよねー」

男「腹殴ったらさっきのチャーハン出てくるかなぁ……?」グッ

妹「これは失礼致しました」

男「でもあれか。タイムセールとか曜日のセールとか、教えないとかいけないか」

妹「でしょー?」

男「でもなー」

妹「……」ウルウル

男「準備できたら行くぞ。晩飯の材料と調理はお前な」

妹「わっかりましたー!いざ外出!」

男「戸締りするから先に出てろ」

妹「了解しました!」ピュー

男「……はぁ。マジで腹減った。
作っている時のチャーハン食いたくなる衝動がすごかったな……
でもあいつが美味そうに食っていたし、いいか」

ガチャリ

男「行くぞーまずこっちだ」

妹「はーい!」

――4月23日曇り

男「あー……疲れた」

妹「お、おかえり兄貴。
私も今帰ってきたばっかりだから何も出来てないよ~ごめん~」

男「おっけ……風呂入るわ」ズルズル

妹「スタミナたっぷりの晩御飯にしちゃうよー!」

男「んー」

妹「絶対今の聞いてないっ」ムスッ

妹(ここは料理でなんとかしてやる~)

―――

男「ふ~やっと疲れがとれてきた」

妹「じっくり入りすぎ!ご飯も冷めちゃうじゃん」

男「悪い悪い……お、旨そうじゃんか」

妹「改心のレバニラ炒めが出来ました!そして、もやしの味噌汁ね」

男「これは明日へのいい活力になりそうだ」

妹「そ・し・て~!ビールも買ってきたのです!」ドンッドンッ!

男「気が利くじゃんか……どしたお前」

妹「実は明日学校休みなんだよね~」

男「よし。明日仕事だから、俺はお前を気が済むまで殴ってもいいと思うんだ」

妹「良いわけないと思うよ!?」

男「殴る前に食べるか」

妹「食べてからも殴らないでください」

イタダキマスッ

男「お、これは飯にもビールにもぴったりだな。
ここに住んで必然的に花嫁修業か」

妹「ま、相手なんていないんだけどね」チラチラッ

男「ま、俺と住んでるくらいだからそっか!ハッハッハ!」

妹「兄貴と住んでいるのがなんというか……ゴニョゴニョ」

男「俺が何?」グビグビ

妹「なんでもない!……って勝手に飲んでるー!?」

男「おっとっと……いつの間に」

妹「乾杯くらいしたかったのに!」

男「はい、じゃあかんぱーい」ピトッ

妹「そうそう冷たくて気持ちいい!って違う!」

男「あれ?」

妹「兄貴さ、乾杯って私のホッペにグラスつける行為じゃないから!」グイッ

男「うおっ冷た!」

妹「兄貴流の乾杯を真似した結果ですので、あしからず」

男「ったく兄妹でなにやってんだか……」

妹「自分で仕掛けといてよく言えるね、それ」

男「にしても明日休みかよお前……うらやましい」

妹「明日は友達と買い物に行くので!
いやー専門学校の子は可愛さのレベルが高いから、テンション上がるんだよねー♪」

男「飯は一人か……」
(いや、こいついるから当たり前になっていたけど、自炊めんどいな……)

妹「……兄貴早く寝たほうがいいねー」(仕方ないなー)

――翌日 繁華街

妹「おーこっちこっち」

友子「おー妹ちゃんいたいた」

友江「やほー」

妹「よっし!張り切って買い物いこー!」

「「おー!」」

妹「あー!これいいなー」

友子「なーんでこのタイミングでネクタイなんて選ぶのよ?」

友江「あれ~?もしかして妹~?彼氏出来たの?」

妹「>>292

急な安価 2択↓

1.いや、兄貴に買ってあげるの!

2.そ、そそそそうだよー!私にもつ…ついに春が来たわけですよ~!

妹「いや、兄貴に買ってあげるの!」

友子「へ、へぇーさすがのお兄さん想いだね……」

友江「ウチはこんなに仲良くないからねー」

友子(見た目は確実に可愛いんだけどなこの子)

友江(快活でカラッとした性格だし)

友子(料理や家事だってしっかりとこなすみたいだし)

友江(ただ、それ以上に足を引っ張ってるのが……)

友子・友江((異常なまでのブラコン!))

妹「青系かなー?ピンクのネクタイが似合う男性はポイント高いかな?
ねぇどっちの方がいいかな?……二人とも聞いてる?」

友子「も、もちろん聞いてるよ」

友江「カブらなければいいんじゃない?」

妹「じゃあピンクかなー?兄貴喜ぶかなー?」

友江(妹ちゃんをここまでにするお兄さんを見てみたい……)

明日早いので、一旦切ります。

まだ風邪は治ってないのですが(2週間継続)、とりあえず低空飛行で書いていきます。

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