岡崎泰葉「11/11の休日の一幕」 (16)
・モバマスSSヤマはなしオチもなし
・11月11日のSSです。今はロスタイムだ、いいね?
泰葉「『三周年ライブ直前だが、だからこそ英気を養う為にみんなには今日一日休んでもらう!』って、みんなお休みになったのはいいけれど……なんだか落ち着かなくて、結局事務所に来ちゃったな……」
泰葉「そもそも皆休みなら、事務所の鍵だって……あれ、開いてる……?」
――――――――
泰葉「Pさん!?お休みじゃなかったんですか!?」
P「……ありゃ、泰葉か。いやぁちょっとだけ残った仕事がな。昨日の内に片付けておくべきだったよ……」
泰葉「そんな事言って……誰もいないからって一人で無茶してますよね?今日のスケジュール調整だって大変でしたよね?」
P「そこはちひろさんの手腕だって。それを言うなら泰葉だって休みだろ?休める時にしっかり休んで貰わないと、それこそ調整の意味もなくなっちゃうぞ?」
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泰葉「私は……事務所にいるのが落ち着くから、いいんです」
P「……」
泰葉「だ、黙らないで貰えますか……?ちょっと恥ずかしいです……」
P「いや、そう言われると言い返せないな、と……じゃあ、俺もちゃっちゃと仕事片付けるよ。落ち着いてる横でバタバタ仕事するのも悪いしな」
泰葉「なら、コーヒー淹れてきますね。今日は私がアシスタントします!」
――――――――
P「これを入力して……よし、終わった」
泰葉「お疲れ様です。甘いもの、食べますか?来るときにコンビニでお菓子買ったんです」
P「おーどれどれ…ポッキーか。そういえば今日は11月11日だったな」
泰葉「そうですね、お菓子会社が言いだした記念日ですけど…でもこういう機会に買うのもちょっと楽しいですよね」
P「俺なんて普段買わないからなー……ふむ、ポッキー。」
泰葉「? どうしました?」
P「よし泰葉、ポッキーゲームしようぜ!」
泰葉「……ポッキーゲーム?どういう遊びですか?」
P「……え、知らない?あー、えっと、その」
泰葉「有名な遊びなんですね。なら、折角ですし教えてくれませんか?これも良い機会ですねっ」
P(すっごい良い笑顔してらっしゃる……断れんなーこれは……)
P「よ、よし任せろ。まずポッキーの端を咥えてな」
泰葉「えっと……ふぉうふふは?」
P「……ッ!」(グッ
泰葉「?」
P「……それで、もう一人が反対側を咥えて交互に少しずつ食べ進めていって、先にポッキーを折った方が負けだ」
P(流石にこの辺でツッコミが……くるよな……?)
泰葉「……」
P「……」
泰葉「?…んー」
P(あっ『早く』って顔してるめっちゃ可愛い)
P「……ええいままよ!ここまで来たら行ってやる!!」(はむっ
泰葉「んっ……!!?」
P(ようやくこのゲームの趣旨に気づいたか!だが遅い!こうなりゃ途中でわざと負けるにしても、せめてその照れ顔を堪能させてもらおう!)
泰葉「んー!!んっ…!………」
P(あっ、折りそうになって黙った……自滅はしないのか……)
泰葉「んむ……んっ」
P「!?」
P(食べ進めてきた……!?そ、それは予想外だが……な、ならこっちもヤケだ!ギリギリまで挑む!)
泰葉「!!……んっ……ん……んんっ」
P(……顔が、当たり前だけど顔が近い。鼻息が掛かるレベルで顔が近い)
泰葉「ん……むっ……」
P(そ……そろそろ折れてくれ……っていうかなんだこの可愛さ、顔真っ赤で。いや可愛いのは知ってるが、なんだこのドキドキは)
泰葉「ふっ……ん…………」
P(……駄目だ、頭がぼーっとしてきた、これ以上はマズ―――)
周子「っと、開いてる?誰いるかわかんないけどおはよー」
P・泰葉「!?」バッ
P「お、おう周子!おはよう!いい天気だな!!でも今日は休みだぞ!?」
泰葉「おっおはようございます周子さん!」
周子「もうお昼回ったのにおはよーな事のツッコみ待ちだったんだけどなー。退屈だったからふらっと来てみたらどしたの?もしかしてイチャイチャしてた?」
泰葉「しっ、してないです!私コーヒーのおかわり淹れてきますね!」(ダッ
周子「……で、Pさん。私が来て助かったなーとか思ってる?」
P「……やっぱり見てたのか。どこからだ?」
周子「やだなーそんな前からじゃないよーPさんが泰葉にポッキーゲーム教え始めたあたりからだよー」
P「殆ど一部始終じゃないか……」
周子「まぁ、多分Pさんが思ってたように、あたしもどこかで泰葉がツッコミ入れるだろなーって思いながら見てたんだけど、予想以上に負けず嫌い……というよりはむしろ乙女だったねー。いやーかわいかったかわいかった」
周子「でもさ……そうなったら自分から踏みとどまるのがプロデューサーの仕事でもあるんじゃないの?別にお説教したいワケじゃないけどさ」
P「……本当にその通りだ。返す言葉も無い……それでも、途中で出てきてくれてありがとうな、周子」
周子「だからお説教じゃないってー。……ただ、お礼なら折角だし訊きたい事があるかなー」
P「?」
周子「泰葉に惚れてるの?」
P「ごふっ!?」
周子「えー、だっていつもはあんなに美少女に囲まれても自制してたPさんが、今日に限ってあれってさー、やっぱ惚れてるの?泰葉に」
P「お前な……!いや、さっきのアレの後だし確かにそう思われても仕方がないっちゃないが……!」
周子「ほーほー、違うと。じゃあ何?からかったつもりが予想以上にかわいすぎたとか?」
P「……」
周子「……」
P「……」
周子「……Pさん」
P「違う、違うんだあれは」
周子「『本当にその通りだ。返す言葉も無い……』」
P「反省はしてるんだよ……!でもな……思っちゃったのは事実なんだよ……!」
周子「うわー……何かが台無し……」
周子「というかどうせ普段から『かわいいかわいいウチのアイドルは本当にかわいいな』とか思ってるPさんが予想以上にかわいかったってどんな破壊力なの?ダイナマイツ?」
P「そうだな、口にするのは難しい……なんだったんだろうあの破壊力……白昼夢のようにぼんやりとしてるけど滅茶苦茶かわいかった……」
周子「……今日はなんだかやりづらいなー……でも、そんなにかー……Pさんまだ混乱してるよね?」
P「そうかもな……折角泰葉がコーヒー淹れに行ってくれたし、それ飲んで目を覚ますよ」
周子「…………よしじゃあわたしは泰葉を手伝ってくるねー三人分持ってくるの大変だしー」
P「……おい待てその後ろ手に隠し持ったポッキーは何……あっ鍵締めるなコラ!!」
―――3分後―――
周子「ただいまー……」ガチャッ
P「何があった、いや何をしてた。泰葉が一緒に戻ってこないのは何故だ」
周子「ごめんねPさん……私にはPさんを責める資格はなかったよ……」
P「何をしたんだ本当に!未遂だろうな!未遂なんだろうな!!」
周子「あ、そこは安心していいよー本番は流石に泰葉に悪いしねー」
P「そういう問題じゃないよな、っていうか泰葉戻ってこないがホントに大丈夫か?」
周子「いやぁ声かけて振り向き様にパッと舞ってガッとやって……赤面ごちそうさまでした」
ダッダッダッ
泰葉「ししし周子さん!!さっきの!いっ、いきなり……!というよりやっぱりさっきの見て……!!」
周子「おー噂をすれば。いやーごちそうさまー、ちょうど甘いモノ欲しかったんだよねー」
P「うむ、泰葉にポッキーCMの仕事取ってこれるかな……」
泰葉「い、今はそんな事考えないでください!」
周子「でもほら、いい気分転換にはなったでしょ?最近みんな気を張ってたからシューコ流リラックス術をー」
泰葉「えっ……って、騙されそうになりましたけど、周子さん今のそんなに深く考えてないですよね……最近わかってきました」
周子「ありゃ、バレたか」
泰葉「もう……Pさんも周子さんも本当に……」
泰葉(でも……)
泰葉(……でも、なんだか肩の力が抜けちゃった。ドキドキはしたけれど……)
泰葉(意図的かどうかなんて関係なく、事務所のみんなと一緒にいると落ち着いて、入れ過ぎてた力が緩まっていくのが……暖かくて、心地いい)
P「……ごめんな、泰葉。正直やり過ぎた」(ぼそっ
泰葉「いえ、良いんです。のんびりするのも好きですけど……こうやって、賑やかなのも楽しいですし」
P「そうか。なら良……」
泰葉「でもポッキーゲームはちょっと控えて欲しいですね」
P「……ごめんなさい反省してます……」
周子「あ、コーヒー飲み終わったらどうせだしお昼ごちそうしてよPさん。かわいいかわいいシューコと泰葉にさー」
P「お前は毎度毎度なー……まぁいいか、泰葉は何食べたい?」
泰葉「わ、私は特に……周子さんは何が食べたいですか?」
周子「あ、じゃあ一周回ってPさんの食べたいもので」
P「おいコラ言いだしっぺ」
周子「あ、でもPさんが食べたいのって……泰葉?」
P・泰葉「「……周子(さん)!!」」
…………
………
……
…
以上です。いやさ本当にひどい遅刻SSとなってしまった……
ネタ被りとかしてるんだろうなと思いつつ途中まで書いたのを消せず、挙句こんな時間に投下してしまってホント反省点しかないのですが、それでもずっと書きたかった泰葉が書けたのは満足
……甘い話書こうとしたらシリアス路線に行きかけたり、結局話としてはヤマなしオチなしになってしまいましたが……でもやっぱ泰葉可愛いよね!
ここまで読んで下さった皆さま、本当にありがとうございました。
泰葉ちゃんprpr
そのための塩見
岡崎先輩の交友関係はしっかりまとまってていいよね
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