海未「……ふたりを放しなさい」 (33)


-住宅街-

穂乃果「あそこのクレープ屋さんおいしかったねー」テクテク

ことり「海未ちゃんは用事があって来れなかったのが残念だったけどまた誘って一緒に行きたいね♪」テクテク

穂乃果「うんっ♪」



「ねぇお嬢ちゃんたちぃ~ww」


穂乃果「?」クルッ

男1「ふたりとも可愛いねぇw」

男2「なにやってんのデート?ww」

穂乃果「な、なんですか…?」

ことり「ピィ…」プルプル

男3「俺らもまぜてよぉwww」

穂乃果「すっすいません! いいい急いでるので!」

穂乃果「ことりちゃん、行こうっ…!」ガシッ

ことり「うんっ…!」

男2「ちょっと待ってよぉww」ガシッ

穂乃果「っ!…」


男3「そんな怖がんなくてもいいじゃんwww」

男1「一緒にドライブでもいかない?w」

穂乃果「やめてくださいっ…放してっ…!」グイッ

男2「のほほww いいにおいww」グイッ

ことり「穂乃果ちゃんっ…!」

男3「こっちの彼女もかわいいねぇwww なにそれトサカ?wwwおもしろいねwww」グイ

ことり「ぴぃ・・・」ガタガタ

男1「車こっちだからw レッツゴーw」

ことり「いやっ…!」ブルブル

男2「おら行くぞww」グイッ

穂乃果「やめてっ…! 誰かっ…!」ブルブル

男3「どこ行こっかwww たのしみだねーwww」グイグイ


穂乃果「誰か助けてっ…!」





「……穂乃果?ことり?…」



男1「あん?」クルッ

穂乃果・ことり「海未ちゃんっ…!!!」

海未「…何してるんですか?」

男2「あっれぇまた可愛い子きたよww」

男3「なになにお友達?www人数合わせてくれたの?www」

海未「……」

海未「…そちらの殿方は?」

男2「さっきwwお友達になったのww」

男3「これからドライブ行くんだけど来る?www行くよねwwwいこwww」

穂乃果・ことり「…っ!」フルフル

海未「……」

男1「つーか殿方ってw なんか変な格好してるしw柔道着?w」

海未「…これは道衣です」

海未「…すみませんがそちらの二人とは約束があるのです 二人を放していただけますか?」

男3「えーwwwどうしよっかなーwww」

男2「そんなツンツンしてないでさぁww一緒にいこうよたのしいよww」スッ


海未「」グイッ


男2「いっ…てぇっ!!」ググッ

穂乃果(海未ちゃんが男の人の手をひねり上げたっ…!)

男1・2「!!」

海未「…気安く触らないでください」

羨ましい・・・

海未「…もう一度言います 二人を開放してください」

男2「…ってぇな…! 放せこの…っ!!」

男2「クソアマがぁっ!」ブンッ

ことり(海未ちゃん危ないっ!!!)

海未「」パシッ!

穂乃果(拳を払い落としたッ!)

海未「」グイッ

男2「おっ!??」グラッ

穂乃果(そしてその流れのまま背負いッ…!!)

男2「んぐえっ!!!」ドサッ!!

穂乃果(投げたァァッッ!!!)



男2「」




男3「てめぇ・・・!」

海未「……」

海未「・・・二人を放しなさい」ギロッ

男1「…っ!!」

男1「おい!やっちまえ!」




男2「…っ!!調子こいてんなよっ!」ダッ

男2「おらぁっ!!」ブンッ

ことり(今度はキックだよ海未ちゃんッッッ!!)

海未「」ダッ

ことり(姿勢を軽く下げて相手の動きに合わせるように前へ出る海未ちゃんッッッ!!危ないよッッ!!)

海未「」ガシッ!!

ことり(あああ相手の上げた足を抱え込むように持ち上げたよッッ!!!なんてことッッ!!!!)

男3「おっ!!?」グラッ

海未「」ガッ!

ことり(当然姿勢は崩れるッッ!! そして片手を相手の顎に当てて押さえ込むようにィィッッ!!)

男3「ぐっ!!!」ドシャア!

ことり(倒したァァッッッ!!!!)ピィ




男3「」ビクンビクン



穂乃果(瞬く間に二人も・・・ッッ 強いよ海未ちゃんッ!!)


男1「…」

海未「…」ザッ

海未「…同じことを4度も言わせるつもりですか?」ギロリ

男1「っ・・・!」ブルッ

穂乃果・ことり「」ブルブル

急にグラップラー感が…




男1「…るしかねぇ…」

海未「…はい?」



男1「」スッ・・・

穂乃果(相手が構えたよッ!)

ことり(これはよくわからないけどボクシングの構えかもしれないッッ!)

海未「……」


海未「呆れました… 素人の構えではありませんね」

海未「武の道を歩んでいながら嫌がる女を無理やり連れ回そうとした挙句に修めた武でねじ伏せようというのですか」

海未「…恥を知りなさいッッ」

男1「…」ジリッ

穂乃果(これは大変だよッッ!!よくわからないけどこの人なんだか強そうだよッッッ!!!)

ことり(いったいどうなってしまうのッッッ!!!)

海未「…話しても無駄ですか…」

穂乃果(一方の海未ちゃんは何の構えもしていないよッッ!!一体どうしてなの海未ちゃんんッッ!!!)

ことり(きっとあの一見自然に立っているだけに見える姿勢こそが構えなんだよ穂乃果ちゃんッッっッ!!!!)

男1「」ザッ

男1「」シュッシュッ!

海未「」スッスッ

穂乃果(パンチッッ!!!パンチがくるよ海未ちゃんッッ!!!!)

ことり(海未ちゃんは後ろや左右に移動して華麗に避けてるよ穂乃果ちゃんッッ!!)

男1(ちょこまかと動きやがって…っ!)シュッシュ!

海未「」スッスッ


穂乃果(あわわ当たっちゃうよ海未ちゃんッッ!!!攻撃しなよッッ)

ことり(大丈夫だよッッ!!海未ちゃんなら絶対負けないよ穂乃果ちゃんッッッ!!!)

男1「」イライラ

男1(おらッッ!!!)ブンッ!!



海未「」ガシッ

男1(ッッッ!!)


穂乃果(ついに海未ちゃんが相手の腕をとったッッ!!)

海未「」グイッ!!

海未「」ガッッ

ことり(パンチの勢いを利用してッッ!!引き寄せつつ姿勢を低くして相手の不安定になった足に当身ぃぃッッッ!!!!)

穂乃果(当然相手の姿勢は崩れ勢いよく前に突っ込んでしまぁぁうッッ!!!!!)

男1(まずいッッ!!!)


ドゴォッッ!!!


穂乃果(その先にあったコンクリートの壁に頭からッッ!!!激突ッッッ!!!)

ことり(勝負ありぃぃッッッ!!!)



男1「」ドサ…ッ



海未「力任せに突っ込んでくるとは…経験は浅いようですね…」フゥ



穂乃果・ことり「海未ちゃん……ッッッ」ジワッ

海未「二人とも、怪我はありませんか?」ニコ

穂乃果・ことり「うみちゃぁぁん!!!」ダキッ

海未「ちょ、ちょっと!///」

穂乃果「こわかったよぉぉぉ!!」ビェェ

ことり「海未ちゃぁぁん!」ピィィ

海未「二人が無事でよかったです もう大丈夫ですよ」ナデナデ

穂乃果「ほのかが怖かったのはっ! 海未ちゃんがやられちゃうんじゃないかって! それで・・・っ!」ウェーン

海未「私があんな輩には負けると思いましたか?」フフフ

穂乃果「思ってないけど! 女の子だしっ!」

海未「そのための武ですからね」ナデナデ

ことり「ピィィ!」ピィィ

海未「さて、人に見つかっては面倒です 行きましょう」

穂乃果・ことり「…うん!」




海未「最近は物騒なものですね 何もされませんでしたか?」テクテク

穂乃果「あっ……///」テクテク

ことり「……///」テクテク

海未「?」テクテク

穂乃果「そういえば…ちょっと……お尻…触られたかも…///」

ことり「わたしも…じつは…///」

海未「」ピタッ


穂乃果・ことり「?」

海未「二人とも、少しここで待っていていただけますか?」

ことり「いいけど・・・?」



穂乃果「海未ちゃん、さっきの場所に戻っていったね」

ことり「何かを踏んでるみたいだけど…?」


海未「」ゲシッ!ゲシッ!


海未「お待たせしました 行きましょう」テクテク

穂乃果・ことり「はーい」


穂乃果「そういえば海未ちゃんは今日なんの用事だったの?」テクテク

海未「祖父の古くからの友人である渋川先生に稽古をつけていただきに…」テクテク

穂乃果「へー」テクテク

-終劇-

あ、あれ?

SS初めて書いたけどすげえ時間かかるんだねこれ
こんだけの量なのに4時間かかったよ
あとのぞえりとりんぱな書こうと思ったけど疲れたからねる
読んでくれた人ありがとー

のぞえり期待してるわ

まぁおつ

ほのことやたら五月蠅くて草

>>1やん
もいっこいくやで


-神田明神-



希「もう夕方やし参拝のお客さんも少なくなってきたな」

希「境内の掃除終わらせたら今日はあがらせてもらお♪」テクテク


希「おやおや?」


男集団「」ペチャクチャ


希「境内でたむろされるのは困るなぁ・・・どないしよ」


男1「そろそろ行くべw」スクッ

男2「車流して渋谷でも行く?ww」テクテク

男3「いいね 女漁るかwww」テクテク


希(あ、ゴミ置きっぱなしで・・・)

希(常習されても困るし・・・やっぱりここのお手伝いしてるわけやし、ちゃんと注意せな)


希「・・・ちょっと、すみません」

男2「あ?」クルッ

希「・・・ゴミはちゃんと持ち帰って捨ててください」


男3「えーwww」

男2「どうしよっかなww」

男1「おい、この巫女さん可愛くねw」

男3「マジじゃんwww」

男2「乳でけぇww」

男3「うはwww」



希「・・・あの、ゴミを・・・」

男2「ねぇねぇwwんなことより遊び行かない?ww」

希「えっ・・・と・・・」タジ

男1「いいじゃん行こうよw何時にあがれんの?w」

男3「つーか巫女服すげーwww本物だよwwwモエーwww」

男2「うわっおまえオタクかよww」

希「・・・っ・・・」


男2「このままでいっかwwコスプレじゃなくてマジモンとヤれるチャンスなんてないべww」

男3「お前も好きなんじゃんwww」

男1「じゃあ行こっかw」ガシッ


希「・・・ちょっと! やめてください!」ビクッ

男1「えーw」

希「ゴ、ゴミを持って行ってください・・・」

男3「いいじゃんそんなのwww」

男2「渋谷行ったことある?wwたのしいよww」

希「行きません・・・っ」

希(もうやだ・・・こわい・・・!)

男3「じゃあ車まわしてくるわwww」

男1「よろしくw」



希(・・・っ・・・このままじゃほんとにっ・・・)


希「いい加減にしてください! 人を呼びますよっ」

男1「誰呼ぶんだよw」

男2「神主さんに怒られちゃうかもww」

男1「マジかよwウケるw」

希「・・・ほんとに呼びますよっ・・・!」

男2「呼んでみなよww」

男1「誰もこねーよw」



希「・・・・・・」

希「・・・ええんやな?」ニヤッ

男1「は?w」



希「たすけてー!! えーりちー♪!!」



男2「なにそれwwマジウケるww」

希「」ニコニコ

男1「なんかのおまじない?w 誰も来ないじゃんw」

ふたなりを離しなさいに見えた




・・・・・・・・・・・・・ゾミー!・・・・・・



男1「なんか聞こえなかった?w」

男2「しらねww」

男3「裏に車まわしてきたよーwww」テクテク

男2「よっしゃww行くかww」

希「・・・」


・・・・・・・・・・・・ノゾミー!!!・・・



「希っっ!!」


男3「あん?www」クルッ

男3「誰だよt

男3「」グラッ


男1・2は、友人がこちらに歩いてくるのを見ていた・・・!
そして背後からの声に反応し振り返った友人は!



-その直後・・・!!
-まるで糸が切れたように突然その場に倒れたのだ・・・!


男3「」ドサァッ!!


-倒れた友人の背後に立っていたのは、金髪の少女であった!!

-肩で息をしているが、普通の女の子であるっ!


男2「おい! どうしたんだよ!」

男1「てめえ何しやがったっ!」



男達は突然の友人の異変に動揺を隠せない!!


絵里「・・・はーっ・・・希・・・っ・・・大丈夫なの?・・・」ゼェゼェ

希「えりちっ! 来てくれたんやね♪」


男2「おいっ! なんなんだよてめぇは!?」

男2「何しやがったんだよっ!!?」


男2は金髪の少女に歩み寄った!!!
しかし少女は男の存在など気にもとめないかのようにこちらに近づいてくる!!!


絵里「希っ・・・」テクテク

男2「おいっ!」スッ

絵里「」ブンッ

男2「」



男2「」ドサァッ!!




男1「・・・・・・っっ!!?」


男1は確かに見ていたァァッッ!!
友人は少女に近付き、肩に手をやろうとしたッッ!!!
しかし!!少女は虫でも払うように!!!男に見向きもせず!!!!
無造作に手で友人の顔を払ったように見えた!!!
ただ!!!それだけなのにィィィ!!??


男2「」シーン


その場にぶッ倒れた友人んッッ!!!

死んだように動かないィィッッッ!!!!


男1「ッッ!!??」


絵里「ちょっと・・・」ギロッ

男1「っっ・・・!?」ブルブル

絵里「希になにをしたの・・・ッ!」ジリッ


もはや男には金髪の少女がッッ!!

死神に見えたァァッッ!!!

超自然ッッ!!スピリチュアルッッッ!!!

少女がどうやって友人を次々に昏倒させたのか見当もつかなァァいッッッ!!!


男1「・・・・・・ァ・・・アァ・・・」ブルブル

ワロタ



男は無意識にッッ!!自己防衛を図ろうとしたッッ!!!

男1「」モゾッ

男1「!!」

そして探り当てた光明ッッ!!!

ポケットに忍ばせていたッッッ!!!

折りたたみナイフッッゥ!!!


絵里「希から・・・離れなさい・・・ッ!」ジリッ


絵里「はやく・・・ッ!!」ジリッ



男1「・・・ッッ」バッ!

男1「ッ!」チャキッ



絵里「・・・」ジロッ

絵里「・・・なに?・・・それ?・・・」フッ

男1「ァ・・・」ブルブル



男はもはや錯乱状態ィィッッ!!

なにがなんだかわからなぁいィィィ!!!

やらなきゃッッ!! やられるッッッ!!!

ただ頼みの綱ッッ!!!ナイフを前にッッ!!

突き出すッッ!!!そして恐怖のままッッ!!!



男1「ああぁぁっっ!!!」ダッ



突進ッッ!! 愚行ォォッッ!!



希「・・・」

-希は事の成り行きを見ていた。

-絵里が男を次々に倒したこと、残った男が刃物を取り出したことにさえ焦りも驚きもなかった。

-ただこの男を少し不憫に思った。 わざわざ反撃を試みようとすれば、どうなるのか知っていたからだ。

希(あーあ、かわいそうに)



男1「ぁぁああッ!!」ダッ!

絵里「」ザッ!

絵里「」ブンッ!

男1「っッ‥!!」ガキッ!


少女は勢いよく右足で男のナイフを弾き飛ばすッ!!!

呆気なく宙に飛ぶナイフッッ!!!


男1(-あ、ナイフ---!)

絵里「」グルッ



蹴り足を勢いのまま着地させッッ!!!それを軸足にッッ!!!回転ッッ!!!



男1(---やっぱやめときゃy


絵里「」ブンッ!



男1「・・・ゴッッッ!!!」ドゴォッッ!!


回し蹴りィィィッッ!!!


-希は見ていた。

-絵里の蹴り込みが男の腹部に突き刺さり、決して華奢ではない男の身体が地面から5センチほど浮いたのを。

希(焼肉たべたい)


男1「」ドシャッ


圧倒的ッッッ!!!


絵里「・・・」


勝負アリィィッ!!


絵里「のぞみ・・・っ」

絵里「希、よかったわ・・・っ!無事なのね・・・!?」ダッ


希「ウチは平気やで~♪」

絵里「心配したのよ・・・っ もう・・・っ!」ギュッ

希「ごめんなぁ♪」

絵里「一体なにがあったの?」

絵里「誰なのよこいつらは」ジロッ

希「ん~、なんかナンパされたんやけど、ちょっとしつこくてなぁ」

絵里「そうだったの・・・ まったく、希は超絶かわいいからナンパしたくなる気持ちもわかるけど」

絵里「私が近くにいなかったらどうなっていたか・・・」

希「走って来てくれたんやね ありがとうな♪」

希「どこにおったん?」

絵里「学校よ」

希「走って間に合う距離じゃないやん」

絵里「希の助けを呼ぶ声が聞こえたらどこにいても駆けつけるわ」ギュ

希「ありがとなぁ♪」ギュッ



絵里「それにしても日本の男は軟弱なのね ちょっとやりすぎたかしら・・・」テクテク

希「そやんなぁ えりちはプロなんやからもう少し手加減せな」テクテク

絵里「まだプロじゃないわよ・・・ おばあさまの稼業を継ぐにはまだまだよ」

絵里「それに顎にかすめて脳震盪させるパンチなんてロシアの女の子なら誰でもできるわよ?」

希「そうなん?」

絵里「ええ 亜里沙なんて私より上手いもの」

希「へ~」




絵里「それにしても本当に何もされてないの?」テクテク

希「あ~」テクテク

絵里「?」

希「そういえば身体を触られて、手つきがなんやいやらしかったなぁ 困った人たちやねぇ」

絵里「・・・」ピタッ


希「えりち?」

絵里「ちょっとやり残したことがあったわ 少し待っててちょうだい」

希「ええけど・・・」

絵里「」ダッ


希(えりち、あの人らのところに戻ってもうた)

希(なにを踏み潰してんねやろ?)




-終劇-

焼肉食べたい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月15日 (土) 03:17:35   ID: depazzon

こういうの読みやすくて好きやで

2 :  SS好きの774さん   2014年11月17日 (月) 00:03:09   ID: bUPXkQ8i

バトル漫画やん

3 :  SS好きの774さん   2014年11月17日 (月) 12:44:05   ID: mM106GhV

渋川先生なら納得の強さ

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