先輩女「おー良い飲みっぷり！かっこいいねー」トクトク

男「ふー…」

先輩男「おい、先輩がお酒つぐときはグラスをちゃんと持て」

男「あ、はい。すみません」

男「(…僕何でこんなことしてるんだろう)」フラフラ

男「(テニスがやりたかっただけなのに…)」

先輩男「ずいぶんつまんなそうな顔してんなぁ。よし、俺と勝負するか？」

男「テニスの試合ってことですか？」

先輩男「ばぁか。ここはテニスコートじゃなくて居酒屋だぜ？勝負つったら一つだ」

男「え…いったい何を」

先輩男「飲み比べだよ！おーいみんな、今から俺と男で勝負すんぞ」

先輩a「お！先輩男に勝負を挑むなんて度胸ある後輩が入ってきたな！」

先輩達「頑張れー男」ゾロゾロ

男「(みんなこっちに来た…どうしよう)」

先輩男「男、ここにピッチャーが一つずつある。これを先に開けた方が勝ちだ」

男「え…そんなの無理ですよ…」

先輩女「男くんなら大丈夫！私もこの勝負に参加するから一緒に頑張ろう？」

先輩男「お、先輩女もやるのか？こりゃ気合い入れないとな！おい、もう一個ピッチャー持って来い」

男「(わぁ断れない雰囲気)」

先輩a「よーし！準備完了！いくぞみんな！せーの」

先輩達「ピッチャーピッチャー♪」

三人「ゴクゴク…」

ワァーワァー

男「(すごく盛り上がってる)」ゴクゴク

男「(なんか…だんだん色々どうでもよくなってきた・・・楽しい)」

ワァーワァー

～数日後、練習コート～

男「(練習とかはしっかりしてるんだよな)」パコーン

先輩男「それじゃ10分休憩でその後ミニゲーム」

部員達「はい」

男「はぁ…受験中は全く運動してなかったから体力落ちたなぁ」

十分後

先輩男「じゃあ休憩やめ！2ゲーム先取でミニゲームやんぞ。aコートは俺と男だ」

男「はい！よろしくお願いします」

先輩男「この前の飲み会じゃ俺の圧勝だったからな。テニスは頑張れよ」

男「はい！(こんな飲んだくれの先輩なんかに負けない！)」

・・・

審判「ゲームセットアンドマッチ。3-0で先輩男の勝ち」

先輩男「なんだ。あっという間だな」

男「あ、ありがとうございました…(この先輩ふつうにうまい)」

帰宅中

男「(先輩たちって飲みのことばっかり話してるけどちゃんとテニスもやってるんだな)」

男「(飲みはきついけどここに入ろう)」

・・・

数ヶ月後

男「夏合宿ですか？」

先輩女「そうそう。夏休みは山梨行くよー。ひとり30000円ね」

男「はい！(合宿でテニスか…高校時代を思い出すなぁ)」

夏合宿

先輩女「とうちゃーく！空気がおいしいねー！」

先輩男「荷物置いたら1時間後に大宴会場で夕食だ」

部員達「はい！」

・・・

新入部員a「おぉー結構広いじゃん。こうやって大人数で泊まるのってテンション上がるよな」

男「（あれ・・・新入部員aのやつラケット持って来てないぞ・・・？）」

男「なぁ、お前ラケットは？」

新a「おれ？持って来てないよ。１年は持って来たいやつだけでいいって話だったし。それに練習できる気しないしな」

男「え？どういうこと？」

新a「先輩に聞いた話じゃ今日の飲み会はいつもと比べ物にならないくらい激しいらしい。特に１年目のやつらは毎年全滅するって」

男「え・・・？」

新a「だから合宿ってテニスがおまけで、本番は飲みだ。俺、錠剤のウコン持ってきたんだ。お前もいる？」

男「（そんな・・・山梨まで来て飲んで帰るだけなんて嫌だ！絶対生き残って練習してやる！）」

男「ウコン・・・俺もほしい」

翌日

男「zzz」

新a「おい、そろそろ起きろよ。もうお昼の３時だぞ」

男「・・・うぅ、気持ち悪い」

新a「そりゃお前新入部員の中で一番頑張ってたからな。ほら水飲んどけよ」

男「・・・ありがとう・・・ｺﾞｸｺﾞｸ・・・うっ」

新a「おい、どうした？まさか吐きそうなのか？」

男「やばい・・・袋取って・・・オエー」

新a「ちょ、お前、ギャー」

合宿最終日

男「（・・・結局練習は一日もできず、夜飲んで夕方まで潰れて夜飲んで・・・の無限ループだった・・・今も気持ち悪いし）

先輩男「よーし、じゃあみんな揃ったなー。ホテルの人に挨拶したらバスに乗って帰るぞー」

男「（先輩達は朝まで飲んで昼練習して夜また飲んで、ってすごいな・・・）」

男「（・・・俺もこんなすごい先輩達みたいになりたい・・・！）」


そして男は大学生活を飲み７割テニス３割に費やし、テニスではたいした結果は出せなかったものの、４年間楽しい仲間達に囲まれて幸せに過ごしましたとさ。

めでたしめでたし

まぁ普通の大学サークルってこんなもんだよな