女騎士「私が魔王討伐へ…?」(10)
王「うむ、果ての大陸へ行き討ち取ってみせよ」
女騎士「はっ…!」
女騎士(あぁ…ついに私も親衛隊から飛ばされてしまったか…)
女騎士(魔王討伐と言えば聞こえがいいが、その本当の目的は上層部にとっての邪魔を追っ払うこと…)
女騎士(このことは魔王討伐を強く願う国民達にも既に知れ渡っているだろう…断れる訳がない…!)
王「期待しておるぞ」
女騎士「はっ!」
書き溜め無しの不定期更新でございます
女騎士「くそ…!」ガッ
女騎士「貴族共の違法薬物所持を抑えるまでもう少しだったのに…!」
女騎士「仕方ない…私も国の騎士、かせられた使命は命を尽くして果たさせてやろう」
女騎士「貴族共のことは私の部下にでも頼んでおこう…今は冒険の仲間を探すために酒場へ行かなければ…」
女騎士「何せ魔王討伐の勇者が毎年何十人も出てくる時代…腕のいい仲間が他の勇者に取られてしまったら困るからな」
ギィィ…
女騎士(腕のたつものがいたらいいが…)
女騎士「マスター」
マスター「おやおや…これはこれは」
女騎士「…知っているだろう、魔王討伐の仲間を探しにきた」
マスター「街中に知れ渡っていますからね、と言っても今はお昼頃…冒険者達は今頃ダンジョンに潜ったり腕を磨いている頃だと思いますよ?」
女騎士「それでも人はいるだろ、早くこの任務を片付けたいんだ」
マスター「簡単に言ってくれますねぇ…一応今いる人達は全員冒険者のはずですから、声をかけても大丈夫だと思いますよ」
女騎士「ほぅ…」ジーッ
筋肉男「飯がうめぇ!!」ガツガツ
ローブ男「……」
槍男「はぁ~…」
男「…………」ゴクゴク
盗賊男「マスター!酒おかわり~~」
女騎士「……」
女騎士「……なしだな、また夜来よう」
マスター「あらあら、簡単に切り捨てますね…わかりました、お待ちしております」
ギィィ…
女騎士「…ダメだったな、唯一…筋肉男が及第点といったところだが、魔法力が全くだし後々ついていけなくなりそうだ」
女騎士「他の冒険者も力も並、魔力も一般レベルで駄目…か」
女騎士「また夜になれば腕のたつ者も来るだろう…それまで部下に色々と伝えておかねばな…」
~夜~
女騎士「…雲もない満月の夜…か、珍しいな」
コツコツ…
女騎士「…早く仲間を見つけて旅立たねば」
コツコツ…
女騎士「………」
女騎士「………何か来ている…?」
ビィィィィィィィイイ!!
女騎士「!? これは災害警報…!」
《南西より多数のゴブリンが接近中!!市民は直ちにC地区へ避難せよ!》
女騎士「モンスター災害か…行かねば!!」ダッ
女騎士「…!ここか!まだ門の前で食い止めてる様だな…!」
部下「女騎士殿!」
女騎士「部下!戦況はどうだ!?」
部下「はい、帝国騎士軍、報酬目当ての冒険者で何とか食い止めてる状況ですが…やや劣勢です。この状況が続けば後退し街への侵入も…!」
女騎士「わかった!私は前線にたつ!お前はそのまま後方から兵を操ってくれ!」
部下「し、しかし!」
女騎士「私の実力はしっているだろう!今行かずしていつ行く!」ダッ
部下「女騎士殿…!どうかご無事で…!」
ダッダッダッ…
女騎士「ここ最近魔物の侵攻がないと思っていたとは…まさかここまで兵力を溜め込んでいたとは…!」
ザッ!
女騎士「はぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」ブン!
ゴブリン「ギャァァア!?」
女騎士「はぁぁぁああ!!」ブンッ
ゴブリン「グオオァア!!?」
女騎士「まだまだいるな…埒があかない…」
女騎士「皆の者!下がれ!」
女騎士「ギガデイン!!」ピシッ
ゴブリン「「「グオァァァァアアア!!」」」
筋肉男「だ、ダメだ!まだまだいやがる!」
盗賊男「こいつらヤケに素早いぜ…もう少し弱かったらザクザクいけるんだが…!」
女騎士「くそっ!」
女騎士「怯むな!剣を振れぇぇえ!」ブンッ
ゴブリン「グォォアアアッ!!」
女騎士「く…全く減っていない…!」
女騎士「どうする…どうする……!?」
ピッ
ギュゥゥゥゥウウンンン…
盗賊男「な、なんだ…!?こいつら急に遅くなったぞ!?」
筋肉男「な、なんだか身体も軽くなってねぇか?!まぁいい!これならいけるぜ!!」ブンッ
女騎士「何んだこれは…!?身体から重りが外れたようだ…!」
ウォォォオオオオオ!!
女騎士「押してる!これなら…!」
騎士「退却…ゴブリンの群れが退却していきます!!」
筋肉男「お…!」
「「「オオオオオォォォオオオオ!!!」」」
期待しえん
期待
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません