魔王「」ポカーン
側近「」ポカーン
勇者「」ドヤァ
魔王「…となれば勇者よ、お主もなかなかのレベルになっておるのだろう?」
勇者「うん、まぁね」
側近「ち、因みにどれくらい…?」
勇者「ざっと1万飛んで5かな」
魔王&側近「!?」
側近(どうしましょう魔王様、私60しかありませんよ)ヒソヒソ
魔王(そ、そんな事言ったら我だって90しか無いぞ)ヒソヒソ
勇者「ひそひそと話してるとこ悪いんだけどさ、さっさと戦おうぜ」
魔王「ま、待て!勇者よ」
勇者「?」
魔王「しばし、猶予をくれ」
勇者「…」
勇者「…はぁ!?」
(1ヶ月後…)
勇者「さ、待ってやったぞ」
魔王「う…うむ」
側近「は…はい」
勇者「…歯切れが悪いな、なんだよ!1ヶ月待ってやっただろ!何が不満なんだよ!」
魔王「…言って、いいか?」
勇者「どうぞ」
魔王「勇者の慈悲で1ヶ月待って貰ってから、我らは血の滲む猛特訓をした」
勇者「そうだな、随分と強くなったように見えるよ」
側近「ありがとうございます、…ですが」
勇者「?」
側近「我々のレベルはなんとか1万くらいにはなったのですが」
魔王「…勇者よ、今レベルいくつだ?」
勇者「え?俺?俺の今のレベルは…」
10万
魔王「そう、それだ」
勇者「?」
魔王「お主、我と初めて対峙した時、『この世界のレベル上限は万』だと言ったであろう?なのに…」
側近「10万て、それなんて限界突破ですか!?」
勇者「…」
勇者「お前らさ、何言ってんの?」
魔王&側近「え?」
勇者「俺が言ったのは『この世界のレベル上限が万単位』ってだけよ?」
魔王「だから」
勇者「だから!『万』なんだっつーの!」
魔王「?」
側近「!」
勇者「側近は理解したようだぜ」
魔王「え?そうなの?どういう事?」
側近「…魔王様、落ち着いて聞いて下さい。」
魔王「うん」
側近「勇者さんが言うレベル上限はざっと…」
億の一歩手前です
魔王「…」ポカーン
魔王「」
魔王「き…」
魔王「9千9百9十9万9千9百9十9ぅ!?」
勇者&側近「」コクリ
勝てる訳が無い…
勇者「どーだっていーよ!そんなこたーさ!」
魔王「」ビクッ
勇者「俺は1ヶ月も待ったんだ!もぉぉぉう!待てない!」
側近「」ビクッ
勇者「さあ!殺ろうぜ!!」
レベル10万を超えた勇者と
二人合わせても2万の魔王と側近
圧倒的な戦力差で勇者の完勝だとその場に居た誰もが思った
しかし
誰も予想しなかった事が起きた
勇者「…」フラ
ガハァッ!
魔王&側近「!?」
死闘の末、勇者だけがボロボロに負かされていたのだ
魔王&側近「…えっ!?」
勇者「…」ゼィハァ
魔王「ゆ、勇者??」
勇者「…はぁ、負けた。敗け…ちまったな…ぁ」
側近「ど、どうして…何が起きたんです!?」
勇者「ふ…はは、は」ゲホゴホ
側近「い、今手当てを…」
勇者「いや、いいんだ…それより、俺が敗けた理由を、答えてやるよ」
はよ教えろ
魔王がレベル上げるとかチート以外の何者でもないだろ!
確かにゲームごとに色々ステとかレベルとか違うのに異世界からきた魔王が同じぐらい強いってのもおかしな話だよな
日本一かよ
俺はてっきり桁が万単位だと思ってしまったよ
勇者「それは、この…世界が」
勇者の姿がジョジョに消えていく
魔王「!?」
勇者の影と形は無くなり、そこに居た者は
魔王だった
玉座の間に魔王が二人、一番に反応したのは
側近「ま、魔王様が…二人!?」
魔王(1)「こ、これは一体どういう事だ!説明しろ勇者ぁ!」
魔王(2)「…この世界が現実とは異なる次元に存在する為だ」
側近がある事に気付く
側近「古い書物で読んだ事があります。確か…蠱毒の封印術」
ジョジョに消えるww
展開早いな
側近「しかし、あれは…!」
魔王(2)「そう、物語の中にしか無い架空の術式だ」
魔王(2)は続けた
「この世界は現実で心を殺された魔王(真)の精神世界のひとつ」
「精神世界は無数に存在し、無数の魔王(欠片)もまた存在する。我もお前も元はひとつの精神だった」
「精神世界を統一し魔王(真)を甦らせる為の戦い、それがこのバトルロイヤルだ」
ちくわ大明神「おのれディケイド」
魔王(1)「そ、その事と圧倒的なレベル差でも逆転できた事がどう関係すると言うのだ!?」
魔王(2)「まだ分からぬか…魔王のレベルは合計されるからだよ」
魔王(1)「!?」
魔王(2)「我のレベルが10万だとしたら貴様のレベルもまた10万になるが、ここは貴様の世界だった為、貴様が鍛えたレベル分貴様が有利になったと言う訳だ」
側近「なるほど、貴方は別の精神世界から来たからこの世界での恩恵を受けられなかった…という訳ですね」
魔王(2)「そうだ。普通、レベル差が10万と聞かされれば抵抗する気も失せるだろう?要は戦う意志を持ち続けられるかが勝敗を決するのだ」
魔王(1)「戦う意志…」
魔王(2)「さぁ、説明はここまでだ。我はそろそろ消えるとしよう…なに、貴様の一部になるだけだ、戦いはまだこれから始まるのだからな」
魔王(2)の姿が薄れ、黒いエネルギー球になった
黒いエネルギー球は魔王(1)の体内に吸い込まれて行く
待ってる
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