魔女「恋の発展に犠牲はツキモノなのデス!」(33)

デス!

ギョギョ!

魔女「一人の男性と一人の女性がいマス」

魔女「二人は恋仲なのデスけど」

魔女「恋仲なら、もちろんランデブーの機会があるわけデス」

男「はぁ・・・まぁそうでしょうね」

魔女「しかし、二人はそれぞれランデブーする時間を作らなければいけまセン」

魔女「それを捻出するために、さまざまな犠牲を生みマス」

魔女「夜遅くに会いたかったラ睡眠時間が犠牲になりマスし」

魔女「予定を潰してでも会わなければならないときもあるデショウ」


男「はいはい」

男「でも、それって別に恋だけに言えるわけじゃないですよね・・・」

魔女「む・・・」

魔女「ここで突っ込まれたのは初めてなので少々ムカつきなのデスけど」

魔女「ここに来たということは、あなたは恋しているということで、間違いないデスか?」

男「ええ。・・・認めるのは少しこっぱずかしいですけどね」

魔女「ふむ、なるホド」

魔女「で、何用デスか?」

男「ここ恋愛相談やってるって」

魔女「ハイハイ、相談の方デシたか」

男「相談としか看板にはなかったですけど、他に何かやってらっしゃる?」

魔女「いえ。やってまセンけどなにか」

男「なんで喧嘩腰なんですか?」

ずっと凸森で再生される

魔女「あなたが当たり前の事を聞くからデス」

男「おかしいな・・・逆ギレされるような事したっけ・・・」

魔女「しテ、用件は?」

男「恋愛相談だって言ったじゃないですか」

魔女「内容を聞いていマス!」

男「おい・・・」

男「・・・コホンまぁ言ってしまうとですね」

男「ズバリ、時間が作れません」

魔女「時間デスか」

男「正確に言うと、共通の暇が取りにくいんですよ」

魔女「でも会えるならいいじゃないデスか」

男「まぁ・・・そうなんですけどね」

男「会えなくても連絡はとれますし」

男「でも・・・今日から数えて10日後が彼女の誕生日なんですよね・・・」

魔女「へぇ、知りませんデシた」

男「過去に話した覚えもないですしね」

男「それで・・・せっかくの一年に一度のめでたい日ですし、是非祝ってあげたいと」

魔女「そうデスかそうデスか」

男「まともに聞く気あります?」

ヤンデレ魔女かと思ったらどうやら違うようだな

魔女「こっちは真剣デスよ!」

男「じゃあもっと真剣な相槌が欲しい・・・」

魔女「休みは取れないのデスか?有給休暇なるモノがあるみたいデスけど」

男「それが・・・その日急に立て込んでしまって・・・」

男「・・・」

男「・・・悪意を感じずには居られないんです」

男「あの上司g」

魔女「仕事デス!」

男「ん?」

魔女「仕事を犠牲にしまショウ!」

男「何を言い出すんですか?」

魔女「恋の発展に犠牲はツキモノなのデス!」

男「はぁ」

魔女「そのお仕事がお邪魔なら、消し去ってしまいまショウ!」

男「どうやってですか?」

魔女「物理的n」

男「ごめんなさい、謝礼は払うんで帰ります」

魔女「!?」

魔女「ま、待ってくだサイ!謝礼はいただけまセン!」

男「引き止めるんじゃなくてそっちなんですね」

男「でもそれなら謝礼払わずに帰ります」

魔女「待ってくだサイ!まだお話全部聞いてないデス!」

男「じゃあ喋らせてくださいよ!!」

魔女「ハ、ハイ・・・デス・・・」





男「自分と彼女が付き合っているのは、同僚のみんなが承知してる事なんです」

魔女「どうしてデスか?」

男「彼女とはもう5年くらい付き合ってて・・・それを知った友人がよく進展を聞いてはいいふらかすんです」

男「からかい半分のようですが・・・会う日に立て込む仕事を折半して手伝ってくれたり・・・」

男「・・・いいやつなんですよね。自分には勿体ないくらい」

魔女「助けてくれるのも愛あってのことでショウねー」

男「そんな大層なものじゃないと思いますけど・・・」

男「・・・でも、ずっと気にかかってることがあるんです」

男「自分が彼女に会う日に限って仕事が立て込むんです」

魔女「ム?」

男「基本、自分に仕事を振り当てるのは自分の上司なんですよ」

魔女「ならば上司の方が嫌がらせをやっていると思っているのデスか?」

男「・・・最初は違うと思ってました」

男「凄くクールという印象ですし、そういうことには頓着なんてしないと・・・」

男「でも、何時だか聞いてしまったんですよね・・・」


上司『目の前に仕事があるのに、情事に現を抜かすなぞ全くもって馬鹿げているな』


男「かなり大きな声で言っていたので、ワザとかなと思って・・・」

男「それなら仕事が立て込む理由に合点がいってしまって・・・」

男「でも、あの方、仕事一本で生きてきたという話しを聞きまして」

男「それならそれでまた妙に納得がいってしまって・・・」

魔女「ほうほう・・・」

男「・・・」

ntr?

ダイジョーブデース

稍日向のエロ漫画思い出した

男「・・・ああああもう!」

男「どの道ここへ来たって何の解決にもならないんです!」

男「わかってる・・・わかってるんですけど・・・吐き出さずにはいられなくて・・・」

魔女「吐き出してスッキリしまシタ?」

男「・・・するわけないでしょう。何の解決にもなってないんですから」

男「すみません。今日はもう何だかダメそうです。帰って頭冷やして・・・」

魔女「スッキリしたいですカ?」

男「へ?」

魔女「ここは相談所なんデスから、解決策もしっかりと用意するのデスよ」

男「あなたが?」

魔女「もちのろんデス!」

男「あの、ぶっちゃけてしまうと」

男「あなた物凄く頼りないです」

魔女「い、今に解決法を聞いて腰を抜かすデスヨ」

魔女「ズバリこの相談事の解決法は・・・」


魔女「上司を犠牲にするデス!!」


男「まさか物理的にとか言うんですか?」

魔女「察しがいいデスね。その通りデス」

男「!?」

魔女「ついでにあなたのご友人にも少々犠牲になってもらいマス」

男「な、なんで友人まで!!」

魔女「何度も言わせないでくだサイ」

魔女「恋の発展に犠牲はツキモノなのデスよ?」

男「ほ、本気で言ってるんですか!?」

魔女「ゲドーちゃん!」

ゲドー1「はいっス」

ゲドー2「ういっス」

プシューッ

男「うっ・・・」フラッ

バタッ

魔女「その方はもう用済みデス。適当な所に捨てて来てくだサイ」

ゲドー1・2「「了解しましたっスー」」グイッ

ズリリ・・・ ズリリ・・・

魔女「名刺をいただいたノデ、どこの会社のどんな部署かはまるわかりデスね」
魔女「フフフ・・・神にでも悪魔にでも祈ってくだサイ・・・」

~数日後・・・とある街角~

上司「やれやれ。不景気だからといってあれ以上の値下げの要望は我慢ならんな」

上司「甘やかしておくのも大概にせねば・・・」

上司「・・・それにあの男とかいう社員は・・・」

上司「最近やたらとこちらを伺ってくるようだが・・・」

上司「感づいたら感づいたで身を引き締めるだろうな」

タタタタッ ドンッ

上司「うおっ!?」バタリ

??「あうっ!」バタリ

上司「くっ・・・大丈夫かね?君・・・」

??「ハイ・・・大丈夫デス・・・」

上司(・・・?外国の人か・・・?)

??「!!」

??「ああ・・・手を怪我してるみたいデスケド・・・」

上司「ん?ああ。これくらいなら何ともないが」

??「お詫びに手当してさしあげマス!」サッ

上司「スプレーかね?」

??「とう!」プシューッ

上司「うっ!?」

パタリ

??「フフフ・・・いっちょあがりデス」

??「ゲドーちゃん達、運んでくだサイー」

ゲドー1・2「「かしこまりっスー」」グイッ

ズリリ・・・ ズリリ・・・

~同日・相談所地下実験室~

ドサッ

上司「zzz」

ガチャガチャゴソゴソ

魔女「フウ、実験材料はこれくらいでいいデスかネ」

魔女「これからこのお方には2~3日何をやっても大体失敗するダメダメ魔法をかけマス」

魔女「成功率は100%・・・デは・・・」パリッ

魔女「神か悪魔に祈らなくても結構デス!!」バチバチバチッ

ビビビビ バリバリバリッシュ ガガガガガ

上司「ぐは!?ぐはああぁあ゛あああ!?」

ドババババ ガツッガツッ ゴリゴリッ

魔女「フフフ・・・アハハハハハッ!!」ペッチーン

メキメキメキ ズギャギャギャ ピッシャーン

上司「いぎゃああああああああ!!」

上司「zzz」プスプス

魔女「実験は完璧に成功しまシタ」

魔女「ゲドーちゃん達、適当な所に捨てて来てくだサイよー」

ゲドー1「最近力仕事おおいっスね・・・」グイッ

ゲドー2「・・・っスね」グイッ

ズリリ・・・ ズリリ・・・

魔女「さて、大仕事は完了しまシタ」

魔女「あとは細かいところをつついていきましょうカ」

なんか見たことある気がしたけどわかった
ダイジョーブ博士だ

選手を何人も壊したあの博士は許さない

~翌日・男の会社~

友人「ははぁ・・・ちいと立て込んできたなぁ」

友人「こらぁ2、3日は忙しくなるわぁ・・・」ボリボリ

社員「あ、あの・・・」

友人「ん?なんや」

社員「お電話が入ってます」

友人「電話?誰から?」

社員「女性からです」

友人「・・・なんやくっさいな・・・」

友人「もしもーし」

??「もしもし!男さんの友人さんデショウか?」

友人「せやけど?誰やアンタ」

??「私は男さんの相談を受けた魔女というのデスよ!」

友人「ん?あぁ~・・・」

友人「男が微妙やった言いよったんはあんさんとこの相談所か」

魔女「び、微妙デスか・・・」

友人「んむ」

魔女「そ、それはどうでもよろしいのデス!」

友人「俺もどうでもよろしいねんけど」

友人「なんや・・・今さら吹っかけるとかそういうやつちゃうやろな」

魔女「フッカケ・・・?」

魔女「よくわからないのデスけれども、今回はこちらからの依頼があって取り次いでもらったのデスよー」

友人「依頼・・・?」

魔女「男さんの依頼の解決についてなのデス!」

魔女「一度顔を合わせて打ち合わせできまセンか?」

友人「んー、せやかて時間無いねんなぁ」

魔女「そこをナントカ!このとおりデスから!」ゲザー

友人「電話口でやられてもわからないんやけど」

友人「ほんだら今日日の夕方なら・・・まぁええか」

魔女「ありがとうございマス!では近くのファミレスにおりますデス」

友人「はいはい」

ガチャ

友人「行って大丈夫なんかなこれ・・・」

<ファミレス>

カランカラーン

店員「ァラッサセーィ」

友人「ここやんなぁ、言ってたとこ」

友人「どこにおるん・・・」ポリポリ

魔女「・・・」ヂュルルー

友人「おったわな」

友人「嬢ちゃん、けったいな形してまんなぁ」

魔女「ム、その声は・・・男さんの友人さんデスか?」

友人「せやけど、なんやそれ。ユニフォームなん?」

魔女「おっしゃる通りデス!」

友人「仮装大賞かいな・・・」

友人「ほんじゃあさっさと済ませてくれや」ドッカリ

友人「30分しか時間あらへんからな」

友人(時間制減・・・悪徳商法やった時の保健やな)

魔女「それだけあればじゅーぶんなのデスよ」

魔女「今日友人さんをここへ読んだ理由は、男さんの依頼の解決に協力してほしいからなのデス」

友人「なんでワイがやらなあかんねん」

魔女「男さんがとても頼りにしていそうだったからなのデスよ!」

魔女「それにやることは超簡単デス」

魔女「男さんの為に一つ!ドウカ!」コノトーリ!

友人「んー・・・」

友人「よう他人の為にそこまで頭下げられるなぁ」

友人「所詮は人の色恋沙汰やん?話し聞いて終わったならそれでええやんけ」

魔女「そうでもないデスよ!」

魔女「男さんは、他人に話しちゃう程に切羽詰まってらっしゃるんデス」

魔女「デスから、他人とはいえ事情を詳しく知っていマスし、まだ解決策も半ばなのデスよ」

魔女「やり切っていないのでモヤモヤするのデス!お節介なとこは見逃してくだサイ!」

友人「はぁー・・・確かにお節介焼きやなぁ・・・」

友人「まぁちょっと動機はアレやけど、真剣なんは解ったわ」

友人「で、ワイに何やらせるん?」

魔女「え!?よろしいのデスか!?」

友人「なんで仰天してはるん・・・」

魔女「なんだかこのまま話し半分で終わるのではないかと思ってマシた・・・」

友人「別にそれでもええけど」

魔女「き、聞いてあげてくだサイ!」

魔女「ええと、友人さんの気が変わらないうちに・・・」ゴソゴソ

魔女「はい、これを!」サッ

友人「ん?」

友人「なんや・・・このナントカっちゅうバーは・・・」

魔女「ここを紹介してほしいのデス!」

友人「男を?」

魔女「友人さんの上司さんをデス」

友人「はぁ!?」

友人「無理無理、こんなとこ行くわけないやん」

友人「こんなとこふらつく位なら仕事せい、ってどやされるのがオチやで」

魔女「まぁまぁ、そう言わずにー」グイグイ

友人「袖掴むんやめえや」

友人「ほんだらもう言うだけやで、言うだけ」

魔女「言うだけならついでにさっきの紙も渡してくだサイよ」

魔女「場所も載ってマスので」

友人「図々しいやつやな・・・」

友人「で、こんだけか?」

魔女「はい、こんだけデス!」

友人「んじゃあ帰るわ。勘定適当に払ったるから」

魔女「あ、ごちそうさまデスー」

友人「遠慮するフリくらい見せろっちゅうの・・・ったく・・・」

~所変わり、相談所魔女の部屋~

魔女「よし、友人さんをナントカ説得することに成功シマシタ・・・」

魔女「しかし上司さんは中々にお堅い様子デスね」

魔女「バーに引きずり込む事も視野に入れて・・・」

魔女「ゲドーちゃん!」

ゲドー1「はいっス」

ゲドー2「ういっス」

魔女「呼び子っぽい服を探してくだサイー」

ゲドー1「呼び子っぽい服っスか・・・」

ゲドー2「難しい注文っスね・・・」

ゲドー2「・・・あ、そういえば、この前やったゲームのカジノに呼び子がいたっスね」

ゲドー1「手っ取り早くそれを参考にするっスよ」

ゲドー2「っスね」

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