兄「妹に嫌気がさしたので殴って家出した」 (22)
兄「メシだぞ。いつまでもテレビ見てないで早く来い」
妹「一々煩いなぁ。私のことはほっといてよ・・・。」
兄「あのなぁ、親父もお袋も死んで荒れてるのはわかるけど、メシぐらい食わないt
妹「煩いって言ってるでしょ!ウザいウザいウザい!どっか行ってよ!」
兄「おまっ、兄貴に向かってなんつーこと・・・」
妹「今更兄貴面するつもり?私、アンタのことアニキだなんて思ってないから。
アンタと同じ空間にいるだけで吐き気がする」
兄「っ・・・」ピキ・・・
妹「何突っ立ってるの?いい加減ウザいからあっち行ってよ」
兄「・・・」プルプル
ワナワナ・・・
妹「ねぇ、聞いてる?」
兄「うるせぇ!」ベチーン
妹「きゃっ!?」
兄「黙って聞いてりゃ調子に乗りやがって。俺が怒らないとでも思ったのか!?
両親が死んでからずっとニートみてぇな生活続けやがって・・・っ!」
妹「うぅ・・・いきなり殴るなんて・・・」
兄「親父とお袋が今のお前を見たらどう思うんだろうな」
妹「・・・っ」ウルッ
兄「お前、俺と同じ空間にいるだけで吐き気がするって言ったよな?」
妹「え・・・?」
兄「だったらお望み通りこの家から出て行ってやるよ。そのほうがお前も楽だろ?」
妹「え、ちょ、え・・・?」ワナワナ
兄「じゃあな。もう会うこともないだろ」
妹「ま、待って」グィ
兄「離せよ。俺なんか汚らわしくて触りたくないだろ?」
妹「嫌っ、行かないでよ!」
兄「うるせぇ!」ペチーン
また両親が死んだのか
妹「うぅ・・・ごめ、んなさい・・・」ポロポロ
兄「何泣いてんだよ・・・。離せっ!」グワッグワッ
妹「謝るからぁ・・・いがないでぇっ・・・」ガシッ
兄「・・・」ゴツン
妹「あがっ!?」
兄「・・・」スタスタ
妹「行かない、で・・・おに・・・」ガクッ
友「それで家出をしてきたと」
兄「・・・あぁ」
友「お前、妹をグーパンで殴るなんてひでぇな」
兄「俺だってあんなことするつもり無かったよ。ちょっとムカついて、気づいたら・・・」
友「まぁ妹も妹だからなー。帰る気ないの?」
兄「ないね」
友「・・・大丈夫かよそれ」
兄「生活費は入れてやってるから生活には困らんだろ」
友「そういうことじゃねぇよ。ったく」
兄「・・・?」
妹「う・・・ん・・・あれ?」ムクリ
妹(そっか、お兄ちゃん出て行ったんだっけ・・・。)ジワッ
妹(よく考えれば当たり前だよね・・・。お兄ちゃんに嫌な態度取り続けたんだから)ウルッ
妹「うぅ・・・うわあぁぁぁぁぁん」
IDすげーな
2600みたい
妹(昨日は一晩中泣いちゃったなぁ)
妹(うわっ、酷い顔)アハハ・・・
妹(お腹すいたなぁ。そういえばもう昨日からずっと何も食べてない)
妹(冷蔵庫、たくさん食材はあるけど、料理できないよ私・・・)
妹(コンビニ、行こうかな・・・)
妹(こんな時、お兄ちゃんがいれば・・・)グスッ
妹「お兄ちゃん・・・うぅ・・・ぐすっ」
期待
妹(あぁ、私って最低だな・・・)
妹(お兄ちゃん、私のために頑張ってくれたのに、私ときたら・・・)
妹(今更公開しても遅いよね・・・)
妹(本当はお兄ちゃんのこと好きなのに、なんでだろう)
妹(お父さんもお母さんも死んで、今の引きこもりみたいな自分の嫌気がさして・・・)
妹(分かってても惰性から現状を変えようとしない自分が嫌で嫌で・・・)
妹(最近はその鬱憤をお兄ちゃんにぶつけてた・・・)
妹(あーあ・・・。実質捨てられたんだよね私)
妹(お兄ちゃんと二人だけになって広く感じてた家が、今はもっと広く感じる)
続きはよ
妹(何もやる気起きないなー)
妹(学校か・・・。もう2か月ぐらい休んでる。友達ももう私のこと忘れたのかな)
妹(誰もいない・・・)
妹(泣きすぎてもう涙でなくなっちゃったよ)アハハ・・・
妹(何か食べないと・・・。でも身体が重い・・・)
妹(あー、もうなんかいいや。このまま死ぬのもいいのかも)
兄「・・・」ソワソワ
友「・・・」
兄「・・・」ソワソワ
友「・・・なぁ」
兄「・・・ソワソワ」
友「なぁって!」
兄「うぉい・・・なんだよビックリしただろ」
友「さっきからウロウロうざいんだよ」
兄「あ、あぁすまん」
友「そんなに妹が心配なの?」
兄「・・・」
友「そんなに心配なら帰れb
兄「それは無理」
友「強情な奴だなぁ」
妹(もうお兄ちゃんが出て行ってから三日かな・・・)
妹(お腹すきすぎて何も感じなくなった。あとは楽かな)
妹(このまま死ぬのかなぁ・・・)
妹(死んだら、お兄ちゃんが悲しむ・・・わけないよね・・・)
妹(また眠くなってきちゃった・・・)
兄「・・・」ソワソワ
友「いつまでソワソワしてんだよ!」
兄「うぉ!いきなり叫ぶなよ・・・」
友「おめぇがいつまでもいつまでももソワソワしてていい加減うざいんだよ!」
友「落ち着いてゲームもできねぇよ!」
兄「そ、そんな怒んなって」
友「そんなに心配なら会いに行けよ!」
兄「それはm
友「ああああああ!?聞き飽きたんだよ!こっち来い!」
兄「お、ちょい何処行くんだよ?」
友「お前んちだ!」
兄「な、やめろって!」
友「いいや今日という今日は我慢できん。俺だってお前の妹が心配だしな」
妹(もう四日目・・・。早く楽に死にたいなぁ)
妹(こんな、生きてても役に立たないニート・・・)
妹(そのほうがお兄ちゃんはきっと喜ぶよね・・・)
ガラッ
友(おーい妹いるか~?)
妹(あの声は、友さん・・・?なんで・・・)
友「お、おい大丈夫か!?兄早くこっちへ来い!」
兄「え・・・?・・・っ!?」
妹「あ・・・おにい、ちゃ・・・どして・・・」
兄「妹っ!?おいしっかりしろ!妹ぉぉぉぉぉぉ!!!」
妹(お兄ちゃんの声が・・・段々遠く・・・)ガクッ
兄「・・・っ!?絶対助けてやるからな!」
兄46歳
妹43歳
妹「んぅ・・・ここは・・・」
兄「起きたか?」
妹「お兄ちゃん・・・なんで・・・?」
兄「お前、四日間も飲まず食わずだっただろ。なんであんなこと・・・」
妹「・・・お兄ちゃんに捨てられて・・・もう生きるのが嫌になって・・・」
兄「お前・・・」
妹「お兄ちゃんっ」ダキッ
兄「えっ!?えぇ!?」
妹「謝るから、何度でも謝るからもう捨てないで・・・お願ぃ・・・」グスッ
妹「お兄ちゃんに嫌な態度取って、ごめん、なさい・・・ただの八つ当たりなのっ・・・ぐぇ
・・・ほんとはお兄ちゃんのこと、大好きっ、・・・なのにぃ・・・」
妹「お兄ちゃんがいないと、私何もできないよぉ・・・」
兄「・・・俺のほうこそ、ほんとにごめん・・・大人げなかった」
兄「もう二度とお前を捨てたりしないから。もう泣かないで」
妹「ほんと?」ウルッ
兄「も、もちろん」ドキン
妹「お兄ちゃん大好きー!」ダキッ
おつ
乙
このSSまとめへのコメント
よかった
スキマスイッチのボクノート聴きながら見てたら泣いてしまった疲れてんのかな。休みなのに。
あれ?目から目薬が、