男「これが私の体です」【安価】(178)

男「まず頭には>>2が生えています」

男「>>2はとても>>3です」

パイナップル

酸味が強く、口に入れると舌が溶ける

酸味ってレベルじゃねえぞ

それ酸味じゃない、酸だ

まだか

パイナップルを書きこんだ者だが、非常にすまないと思っている

>>7さん
私のおじいちゃんも生えてますし
おそらく大丈夫ですよ!

これおもしろくなりそうなのに……

なんだったら他の人が乗っ取って書き始めてもいいのよ

今書いてるのが終わったら乗っ取ってもいいかい?

おk

まさかの安価完了で終了とかwww

まだ終わってないけど、ちょっと詰まったからこっちやります


男「どうして私の頭にこんな危険なものが生えているのか、不思議に思った方もいるでしょう」

男「これは私が13歳、中学生だった頃のことです………」


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  ~夕方


友「男ー!また明日なー」

男「ああ、またなー!」


  その日は、友人の家でスマブラをして遊んだ後、家に帰って宿題をするつもりだったんです


男「友のやつ…サムスで場外に飛び続けやがって……ん?」


  友人の戦法に悪態をつきながら通りを歩いていると、誰かが道の先に立っていました。
 その人の影は、夕方とはいえどこか長すぎるようにも感じました。

男「………?」

  何をするでもなく、ただ立っているだけのその人を不審な目で見ながら、私は横を通り過ぎました


        ガサリ…

  通り過ぎたあと、ビニール袋を握りつぶしたような音がして、私は後ろを振り向きました

 今にして思えばあそこで振り向かなければ、こんな姿になっていなかったのかもしれませんね


  そこにいた人の姿は無く、代わりに>>18が落ちていました

怪しい薬


男「何だこのビンは……?」

  子供の頃の好奇心と行動力は、大人からすればうらやましい時もありますが
 このときばかりはそれを恨めしく思います

男「『品名:ポーション  名称:回復薬』………マジで!?」

  なんとそれは、もう販売されていない非売品。FFファンの私からしたら憧れの物でした


男「うぉぉおお!?ホントにあれなの!?飲んじゃうよ?ボク飲んじゃうよ!?」


男「しゃあ!飲むぜ!!ごくっごくごくっ!!」

  ゲームでもレアアイテムをためらいも無く使う性格の私は、それを取っておくなどという考えはなく、その場で飲みほしてしまいました

男「まずい!もう一杯!!」プハー


            ――――グラ…
男「あ…れ……?」

  飲んだ途端、私の視界がぼやけ、そのまま気を失ってしまいました。



          ――――ザリッ
謎の人物「くくく、本当にこんなのに引っ掛かる奴がいるなんてな」


謎の人物「………あーあーこちら変態紳士の成れの果て。モルモットに使えそうな男を一人確保。これからそちらに連れていく」

    『こちらあの日失くしたレゴブロックのパーツ。了解した。本部に帰還し、指示を待て』

謎の人物「了解。これが終わったら久しぶりに飲みに行こう。奢るぜ?」

    『却下だ。もう次の日同じベッドの上で目を覚ますことは嫌なんでな』

謎の人物「つれないねー。まあいいさ、これから帰還する」

    『くれぐれも、我ら>>22の妨げになるような行動は慎んでくれ』ブツッ

1年A組

――――――――
――――――
――――

男「う……ん………?」

  目を覚ますと、そこは何もかもが真っ白で清潔そうな印象の部屋でした

男「ここは………」


  わけが分からずオロオロしていると、どこからかスピーカーを通した女の人の声が聞こえました

  『どうやら気がついたようだな』

男「!? お、お姉さんは誰!?」

  『私にそれを明かす義務はない。
    しかし、これからしばらくの付き合いになることが予想されるため、名無しは何かと不便だろう。

    私のことは「レゴ」とでも呼べ』

男「あ、あの!レゴさん!」

レゴ『なんだ?』


男「ここは一体どこなんですか!?」

レゴ『……今から世話係を派遣する。全てはそいつから聞け。以上』ブツッ



男「あっ………一体何がどうなっているんだ……?」

  私が首をかしげていると、突然扉が開き、一人の男が現れました


謎の人物「よう。気分はどうだ?」

  その男は、道で立っていたあの人物でした

男「お前は誰だ!!」

謎の人物「おいおい、レゴの時と態度が随分違うぜ?まあ怒らすと怖えから、ある意味正解だがな」

男「質問に答えろ!!」


謎の人物「落ち着けよ。まずは自己紹介でもしようぜ?」

謎の人物「俺は……そうだな……『ハテナ』とでも呼んでくれ。お前の世話係だ」


男「…………男」

ハテナ「すぐに冷静になれるあたり、なかなか肝がすわってんな。嫌いじゃねえぜ、そういうの」


男「ここは一体どこだ」

ハテナ「ま、気になるよな。……レゴ、これ教えても大丈夫なやつ?」

レゴ『……問題無い』ザザ…


ハテナ「というわけだから教えてやる。
     ここは非合法研究施設、『1―A』。通称1年A組だ」

男「はぁ?1年A組ぃ?非合法?」

ハテナ「正式名称は『First Apple』

     進化した人類を創り出す研究を進める組織だ」


男「なんでそんな組織に俺が……!」

ハテナ「お前は実験生物ってことだよ」ポイッ

  手鏡を投げられた。

ハテナ「頭を見てみな」

男「こ、これは……!!」

  信じられないことが起こっていました



男「髪が…緑色に………」

  なんと私の髪は、つむじのあたりだけ緑色に染まり、ツンツンと逆立っていました

男「これはなんだ!?俺の身体に何をした!?」


ハテナ「それは『植物の芽』だ」

男「植物の芽………?」

ハテナ「さっきも言った通り、我ら1―Aは新人類の創造を目的とした組織だ。
     俺達が考えだした人類の進化。それは植物との融合だ」

しまった名前を消し忘れた。もうこのままで行きます



男「植物との融合……?」

ハテナ「そう、光合成によってエネルギーを生成できるようになれば、人間は様々な環境で生きていける
     そのためにお前には我らが特殊な加工を施した植物の細胞を埋め込ませてもらった。

     この計画は、『植物人間計画』という名で研究されている」

ハテナ「実際、細胞に適応出来たのはお前がはじめてだがな」

男「…適応しなかった人たちはどうなったの……?」


ハテナ「本当の意味で植物人間になったよ」

男「………っ!!」



男「そんなものを勝手に植え付けたのか!?」

ハテナ「生き残ったんだからいいじゃないか」

男「ぐ……っ!」


ハテナ「ま、適応したっていっても、まだこれから成長するからな、それ」

男「成長…だって?」

ハテナ「その緑の髪は、まだ葉緑素が定着しただけにすぎない。マウス実験では、この後に芽が植物の姿になっていく」



男「何の植物になるんだ……?」ゴクッ

ハテナ「さあな」

男「さあ…って!」

ハテナ「元の植物の細胞が何であろうと、宿主の遺伝子と絡み合って、どんな植物になるかはランダムなんだ」

男「………………。」


ハテナ「ま、成長させてみれば分かることだ」

男「どうやって成長させる……?」



ハテナ「その芽は、脳が分泌するとある成分を養分にして成長する」

男「とある成分って?」

ハテナ「くくく…」ニヤァ…


  私はこの時、嫌な予感がしていました

ハテナ「【恐怖】や【ストレス】を感じた時に分泌される成分だ」

男「……っ!?」



ハテナ「なあに、ここは研究施設だぜ?恐怖やストレスを与えるための準備もしっかりしてあるぜぇ」

ハテナ「ライオン、ワニ、ゲイに追いかけまわされる用意に、溺死寸前まで水につける用意も、ヤバイ薬で強制的に分泌させるっって手もあるな」


ハテナ「レゴさんや、どれにするかねぇ?」



レゴ『……ザザザ……初日だからな、軽く>>35をするくらいでちょうどいいだろう』

ハテナ「んじゃ、それでいきますか」

ゲイに追いかけまわされる

コテじゃなくてトリつけたら?

>>35
付け方が分からんのです…

#ナントカカントカ

でつくよ

教えていただきありがとうございます


レゴ『それじゃ、後はよろしく』ブツッ

ハテナ「今思ったけど、しょっぱなからえぐくないか?」

男「あ……あああ………」ガクガク


ハテナ「しゃーない。安価は絶対。ま、1時間で勘弁してやるから頑張れ」

ハテナ「それじゃ、田中さんお願いします」

田中さん「任せなさい。もう一度確認しよう。
      1時間で彼を捕まえることができたら、好きにしていいんだね?実は結構好みのタイプなんだ、彼」

ハテナ「ええ、頑張ってください」


男「頑張らなくていいよ!!!」


ハテナ「よーい………ドン!」


男「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ダダダダダダダダ

田中さん「さっきまでライオンと戯れていた私から逃げられるとお思いか?」ヒュンッ

男「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」


ハテナ「南無……」キィィィバタンッ

  私は地獄のような1時間を過ごしました。永遠に感じられる時間って、ああいうことを言うんですね……

書いてて自分でもドン引くくらい濃厚なのができてしまったのでカット


  ~ 一時間後

ハテナ「おーい。まだ処女は奪われてないかー?あ……?」ガチャッ


男「はぁ……!はぁ……!」

田中さん「」ピクピクッ


ハテナ「何やったんだお前……」

  ここ30分の記憶が無いので私にも分かりません。ただ、それからの田中さんはタチからネコになったそうです


ハテナ「お?お前……どうやら相当な量分泌したらしいな。もう葉が出来てる」

男「え……」

  私の緑だった髪は、硬く、とがった葉っぱになっていました

ハテナ「この分なら3日後には成長しきるだろう」

男「おい待て!!」

ハテナ「また明日な」ガチャン

男「待て!!!」


男「田中さん連れて出ていけぇぇぇ!!!」

田中さん「あ…ああ……」ピクピク


  なぜか田中さんがルームメイトになりました


男「なんで俺がこんな目に……」ガリガリ

男「痛っ…!?」

  頭を掻いていると、葉っぱの先っちょがチクリと刺さりました。
 おそるおそる触ってみると、植物のような感触はするのに、恐ろしく硬い。

男「これは本当に植物なのか?」


田中さん「なに、もうちょっと成長すれば分かることだよ。だからもう一戦……」

男「おらぁ!!」ザクッ

田中さん「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

  何はともあれ、護身用の武器が手に入ったから安心でしたね


男「さて、どうしようか。出入り口は一箇所。おそらく監視カメラもいろんなところにあるはずだ」


  私は貴重な被検体のはず、殺されることはまずないと思いました。このまま様子を見て、解放されるまで付き合うか。脱出を試みるか………

 それとも、別の何かをしてみるか………

男「まずは>>46でも試してみよう」

しばらく様子見


男「あんまり無茶してもあれだからな……何か痛いし、今日はもう寝よう…」

  どこが痛いかは聞かないでください。心に決まってるでしょう

田中さん「なら私が添い寝をしてあげようじゃないか」

男「結構だ」サクッ


     ギャース!!


男「友とスマブラしてただけなのに……なんでこうなった……」

いろいろやりたい展開は思いつくのですが、安価と絡めるのは初めてなのでしばらく時間をください

いろいろパイナップルについて調べてみるとおもしろい



  ~次の日


ハテナ「おーす起きろー飯だぞー」ガチャッ


男「フンッ!フッフッフッフンッフン!!」ギシギシギシギシ

田中さん「オウ!アオウ!!オウオウオウ!!」ギシギシギシ


ハテナ「何やってんだお前……」

男「いや、襲われそうになってたんで撃退してるところです」サクッ

田中さん「葉っぱが出来てから全く近づけないんだ……」ブシュッ



ハテナ「え、何?そんなにその葉っぱ硬いの?」

男「いえす」

田中さん「そのフォークで一度叩いてみるといい」


         ――――チュィン

ハテナ「フォークが切れたぞおい。おまけに鋭いのかよ」

レゴ『……ザザザ……興味深いな……マウスではこんなことは無かったはずだ。ハテナ、その葉っぱを持って帰れ』

ハテナ「見てただろ?これをどうやってもって帰れってんだよ……」



レゴ『口答えするな。頑張れ』

ハテナ「せめて道具……」

レゴ『それが終わったら私の部屋を掃除しておけ。昨日の罰だ』ブツッ


ハテナ「…………りょーかい」

男「昨日何かあったの?」

ハテナ「ナニかあったんだよ……」



ハテナ「ま、頑張ってみますかねぇ。どれ、頭をこっちに傾けろ」

男「ん」スッ

ハテナ「お?また成長してんな。もう何の植物か分かるぞ」

男「え、何?何の植物?」

ハテナ「パイナップルだな」


男「」

ハテナ「ん~やっぱ硬いな……ちょっとナイフ取って来るわ」




男「田中さん……」

田中さん「何だね?」ニュッ

男「……本当にパイナップル?」

田中さん「まだ小ぶりだが、すごくパイナップルだ」


男「…………果実のほう?」

田中さん「その通り」


男「」



ハテナ「よ~し取って来たぞ~」

男「え、果実?果実のほう?てっきり攻撃的なピクミンみたいになると思ってたのに、果実がドン?」ブツブツ

ハテナ「なにしょげてんだよ。何か葉っぱもへにょんってしてるぞ」

男「パイナップルって……もっといいの無かったの……?」

ハテナ「お、へにょんとしてるから柔らかくなってる。……っと、採取完了」


ハテナ「それじゃあな。ちゃんと飯食えよ」ガチャン


男「パイナップル……パイン………粉砕デストロイ……」ブツブツブツ

  私がしょげていると、田中さんが優しく励ましてくれました。

田中さん「かっこ悪いと思っているのか?大丈夫だ。パイナップルはなかなか攻撃的なデザインだろう。かっこいいぞ!」

男「お母さん酢豚に入れないで……」

田中さん「それに、植物としての名前は「pineapple」。パインアップルだ。
      我々First Appleの被検体一号にとって不足無い植物じゃないか」

男「まだかっこ悪い……」

田中さん「そうだな……学名はAnanas comosusと言って、アナナスと呼ばれることもある」

  田中さんは以外に博識で、そして紳士的でした。


男「アナナス……」

田中さん「植物人間計画 被検体01 モデル:アナナス。なかなかいかしている」

男「おお……」

  田中さんのこの言葉で、中二病真っ盛りのメンタルがちょっと立ち直りました。


田中さん「実はもっとかっこいい呼称があってだな……」

男「え、何?」ワクワク

田中さん「昔は『鳳梨』と呼ばれていたんだ」

男「かっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


田中さん「ふふふ、元気になったところで朝ごはんにしようじゃないか」

男「うん。ありがとな。田中さん」

田中さん「何、ルームメイトの為ならお安い御用さ」


男「田中さん……!」ジワッ

田中さん「HAHAHAHAHAHAHAHA!」

男「でも俺の処女はやらんがな」

田中「おっと、コイツは手厳しい」


  田中さんはいい人だったようです。


  ~数時間後

ハテナ「さて、今日はどうするかねぇ…ストレスを与えるのも、田中さんが同室だったらもういらないだろうし」

レゴ『成長が思いのほか早かったからな。細胞との適合率が相当高いようだな』

ハテナ「実際ここまで成長したら処置は必要ないだろうし、何をしたものか…」



男「無いなら無理してやらなくてもいいよ!怖い会話しないで!!」

田中さん「ははは、無理なことはさせないさ☆」


  安価>>60 何かするか否か。何かするなら内容込みで

   何もしないならこのまま次の日へ。新キャラ登場

パイナップルの最大硬度を調べてみる
どんな精神状態で堅くなるのかとか
堅くなったらどの程度まで殺傷能力があるか等



ハテナ「そういえばよ。こいつの葉っぱ、気分次第で硬さが変わるみたいなんだよな」

レゴ『何?マウスではそれも確認されなかったな…』

ハテナ「やっぱ人間とネズミじゃ違うって。面白そうだからちょっと実験してみるわ」

レゴ『そうか、なら任せた♪その間私は採取した葉を解析しておく♪』ブツ…


男「………レゴさん何かいいことあったんですか?何か…語尾が………」

ハテナ「お前結構強かだよな」

男「いや、どうせ研究とやらが終わるまで返してくれないんでしょ?それより何があったの?」

ハテナ「いや…大した事じゃないんだがな……」


ハテナ「あいつの部屋を掃除したらさ、箪笥の裏からレゴブロックの特殊パーツが出てきてよ……」

田中さん「そういえば彼女は無類のレゴブロック好きだったね」

ハテナ「パン屋さんのポイントシールの景品交換で入手しているから……特殊パーツ一個失くすと泣くはめになるもんな」

男「急に親近感湧いてきた」


男「ていうかパン屋さんって…?まさか朝ごはんのパンたちは……」

ハテナ「近所のパン屋さんから調達してきたものだ。レゴがな……」

男「ここ非合法の秘密組織じゃなかったっけ?堂々としすぎでしょ……」ヘニョ…


ハテナ「お、げんなりしたら葉っぱが若干しおれた」

男「え?」シャキン

田中さん「どうやら通常状態はこれのようだね」コンコン


ハテナ「通常でこの硬さ……レゴブロックくらいの硬さか……」

男「どれだけレゴブロック推すんだよ!」

ハテナ「お前だって好きだろ?家に作品を飾ってんの知ってんだぞ?」

男「!? 何故それを!!」

田中さん「被検体候補はあらかじめ調査されるからね。ブロック好きだったら即採用さ」

男「選考条件!確実にレゴさんの独断と偏見で決定してない!?」ジャキンッ


ハテナ「痛って!?」

男「え!?あ、ごめんなさい!」

田中さん「ふむ……どうやらこの硬さは血圧が関係しているのではないか?」


ハテナ「ててて……血圧?」

田中さん「見たところ頭に血が上った時に硬くなっているようだ」

ハテナ「チ○コみたいなもんか……」


男「嫌な言い方しないでよ」


田中さん「まあ、血圧測定器を持ってきて測ってみれば分かるのではないかな?」

ハテナ「おう、そうだな。ちょっと頭こっちに向けろ。つける場所を……お?」

男「どうした?」

ハテナ「朝方、お前の葉っぱを一枚切り取ったよな?」

田中さん「たしかにちゃんと切っていたぞ」


ハテナ「あれから3時間とちょっとしか経ってないはずなんだ……」


ハテナ「もう葉っぱが再生してやがる……」

田中さん「なんと……これはいい結果がでたものだね」


ハテナ「しかもここまで急成長したってのに、こいつ自身にはなんの影響も見られない」

田中さん「適合率が異常に高いだけじゃなさそうだ……」


  どうやら私自身の細胞に何かあるのかもしれない。そう聞いて、私は混乱しました。


男「え?え?え?」オロオロ

ハテナ「男。頭に生えてるまだ葉になっていない緑の毛、ちょっと貰うぞ?」

男「え?あ、うん」


                ――――プチッ

ハテナ「これの遺伝子情報を調べればあるいは………」ブツブツ


  彼はそのまま出て行ってしまいました。部屋に残されたのは私と田中さんだけ。

 何やら、私の知らないところでとんでもないことが起こりそうな予感がしました……


  ~次の日


男「うう………ん?」


田中さん「おお……さすが思春期の男子……朝から素晴らしく元気だ…」ハァハァ

男「………」ブチッ        ――――ザクシュッ

田中さん「」チーン


レゴ『………今何した……?』

男「葉っぱ千切って刺しました」


レゴ『硬いんじゃなかったのか?』

男「根元だけ柔らかくしました」

レゴ『使いこなすの速すぎるだろう』

男「十代の適応力はすごいですから!」フンス


田中さん「…フフフ……精力もね………」ユラ…

男「ちょっと黙ってて」    ――――ブチッ サクッ


ハテナ「朝飯だぞー」ガチャン


男「今日のパンは何?」

ハテナ「半熟卵のカレーパンと野菜盛り沢山のサンドイッチだ」

男「わーい」


  実は私、カレーパンに目が無くて……

田中さん「どこか大人びた感じはしても、やっぱり中学生の子供なんだね…」

  田中さんの微笑ましいという目が生暖かくて気持ち悪かったです


男「俺明日はクーペ食べたい」

ハテナ「あん?あんなフランスパンみたいなやつが好きなのか?」

男「硬いパンは結構好きなんだよ」

田中さん(硬いパン……♂  おっと、食事中は何も言わないぞ)


レゴ『……ガーリッククーペの方か?』

男「いや、ノーマルのほうでお願いします」

レゴ『わかった。明日買ってこよう』

男「わーい」


ハテナ「ん?何かお前……パイナップルが大きくなってきたな」

男「え、そう?」

田中さん「ああ、普通のパイナップルと同じサイズだ。もう少ししたら熟すのではないかな?」

男「ふ~ん……あ、これもすごく硬い」コンコン


田中さん「ふむ、ギンギンだね」

ハテナ「棘がすげぇ痛ぇ…」


男「あ」ピコーン


男「ちょっと見てくれ。こいつをどう思う?」

ハ・田「「すごく………大きいです……」」


  ドッ アハハハハハハハハハ

レゴ『パイナップルでくだらないことをして遊ぶな』


ハテナ「あ、そうだ。お前にいい知らせがあるんだが………今は無理か?」チラッ

レゴ『あれはまだ不完全だ。もう少し時間がいる』


男「…?」

ハテナ「ま、しばらく待ちな。今日中には大丈夫なはずだ」

田中さん「まさかあれが……?」

ハテナ「そんなところだ」

男「……?」


―――――――――
―――――――
―――――


男「はぁ!?被検体02!?」

ハテナ「ああ、昨日成功したんだ。この部屋の新しいルームメイトになるからな」

田中さん「やったね男くん。仲間が増え…全員「「『おいやめろ』」」


男「いや、この部屋無駄に広いしルームメイトが増えるのはいいけどさ、適合成功率って低いんじゃなかったか?」

ハテナ「ま、全部お前のおかげだけどな」


  どうやらことの顛末は私の細胞から始まったようです。

  私の細胞は植物の細胞との適合率が異常に高かった為、被検体に植えつける芽に私の細胞を混ぜたらしいんです。
 その結果、成功率が50%まで跳ね上がったそうで、昨日の内に新しい被検体を作ったとのこと。


ハテナ「ちなみに、02の植物はもう成熟してる」

男「え?早くない?俺はまだ熟してないのに」

ハテナ「それもお前の細胞の功績だな」


  普通はストレスや恐怖を感じた時に分泌される物質を吸収して成長するのですが、
 適合率が高いほど成長しやすいらしく、ライオンに追いかけられただけで即成熟したみたいです。

男「え、じゃあなんで俺はまだなの?」

レゴ『お前は果実が馬鹿でかい植物になったからな、その分成長が遅いんじゃないかと踏んでいる』

田中さん「キミじゃなかったら成長させるのにどれだけかかったか……」

男「ふ、ふ~ん……」


  何か自分はすごいのではないかと思い始めました。単純ですね


ハテナ「じゃ、ちょっと連れて来るわ」ガチャ


男「何の植物モデルかな……あ、その前に男?女?」

田中さん「ふふふ、それは見てのお楽しみだよ」


ハテナ「連れて来たぞ」ガチャ

男「早いなおい」

ハテナ「実はずっと入り口でスタンバらせてた。よし、入れ」


男「………っ!」


  扉から入ってきたのは、私と同じくらいの歳に見える女の子でした。
 背丈は私のほうが若干上、といった感じでしたかね。お団子ヘアーの意志の強そうな目をした可愛らしい子でした。
 ああ、歳の割にはたいそう豊かな胸をしていましたよ。ふふふ。


男「お、女の子……!(しかも巨乳!)」


女「え、えっと。ウチは>>80と言います。植物モデルは>>81です」ペコリ


  >>81については基本何でも可。ただし、果実のある植物にする場合は小さめのものでお願いします。

田中(妹)

すみれ

田中ェ……

更新は1週間後。がんばります

乙乙!
頑張ってー!


侘奈香「侘奈香といいます。読み方はタナカではなく、たな かおりです。どうぞよろしく」フカブカー

男「」

田中さん「HAHAHA!どうだい?私の妹だ。美人だろう」


男「……お………」

田中さん「お?」


男「おかしいだろうがああああああああああああああああああああああああああ!!!」

  その叫びはスピーカーを通さなくてもレゴさんまで届いたそうです。


男「なんでこの腐れホモの妹がこんなにかわいいの!?その前にお前の名前は田中じゃないのか!?
  というか自分の妹を成功率50%の実験に使うんじゃねぇ!!お前の血は何色だァァァァァァァァァァ!!!」


ハテナ「元から田中さんはイケメンだぞ?その妹なんだからかわいいのは当たり前だろ」

田中さん「それに私の名前は侘奈華山(たな かさん)だぞ?みんなニックネームで田中さんと呼ぶがね」

侘奈「実験については、ウチが志願したことですから」


「「「そして私(お兄ちゃん)(田中さん)の血は赤色だ」


男「」

田中さん「納得したな?」

男「」スッ

          ――――ブチッブチッブチッ

ハテナ「うわ!?葉っぱを千切り始めた!誰かとめろ!」

田中さん「分かりにくい自傷行為!」


侘奈「じゃあウチが」トスッ

男「あう………」ドサッ

田中さん「よくやった。さ、ベッドに運ぼうか……」ジュル…

ハテナ「俺が運ぼう」

侘奈「手伝います」

田中さん「orz」


  何をされたのかは分かりませんが、私は気を失ってしまいました。


―――――――――
―――――――
―――――

男「う………」

田中さん「おや、起きたかい?」

  目が覚めると、田中さんが裸で添い寝をしていました。
 私は布団を翻しながら跳ね起き、空中で自分の服を確認しました。どうやら何もされていないようです。

男「…………今の時間は?」

田中さん「朝の5時さ。キミは半日昏睡していたんだ」


男「半日……!?」

田中さん「妹がキミを止めたんだよ」チラッ


侘奈「んひゅひゅ………もう溜められない……」スピー

男「彼女が?どうやって……」

田中さん「あの子の植物モデルは何か覚えてるかい?」

男「たしか……スミレ……」




田中さん「菫(スミレ)。学名:Viola mandshurica マンジュリカと呼ばれることもあるスミレ科の植物。

     長めの葉柄をしたやじり形のような丸い葉をつけ、春に深い紫色の花を咲かせる野草のことだ。
     キミも道端で見たことがあるかもしれないよ。コンクリートのひび割れからも生えるほど強い草だからね」

男「無駄に博識だな……」

田中さん「他にも、葉は天ぷらにしたり、茹でておひたしや和え物になるし、花の部分は酢の物や吸い物の椀ダネにもできる。
     だけど、スミレ科の植物には、種子や根茎に毒を持つものもいるから要注意だぞ」

男「お、おう…気をつけるよ……」



田中さん「で、キミを昏睡させた……ん~ほぼ仕留めたというべきだろうか。その原因はその毒にあるのだよ」

男「え゙!?」

田中さん「種類にもよるが、その毒成分はビオリンやサポニン。ビオラルチンにグリコサイドだ。
     症状は嘔吐、神経麻痺、心臓麻痺だ。今回は神経毒を使ったのかな?」


男「ちょちょちょちょっと待て!植物人間計画は人間に植物を生やすだけじゃなかったのかよ!」

田中さん「この計画の目標は植物との融合なんだ。植物の持つ特性を使えるようになっても不思議ではない。
     それに、普通なら毒でキミは死んでいただろう。それでも生きているのは、キミがパイナップルと融合したお陰だ」




男「じゃあ俺にも何か能力が……?」

田中さん「今はまだ生命力の強化にしか至っていないだろうが、おそらくは……」

男「おおお……!」ジーン


  中二病に火が付きました。

男「ん?スミレには毒のある種類があるってことは、あの子はその種類の花ってことか?」

田中さん「んーこればっかりは見てもらったほうが早いかもしれないな」

久しぶり



  田中さんに引っ張られ、香のところにまでやってきました。
 指を指された彼女の頭を見ると、紫、黄、白の花をあしらった髪飾りがありました。
 お団子ヘアーをまとめていた髪飾りです。

男「寝てるのに髪飾り……?」

田中さん「ふふふ、これはキミのパイナップルと同じ、植物だよ」

男「え!?でも三つ……」

田中さん「植物人間計画によって発現した植物は、その植物の仲間全てを総括したものになるんだ」

男「つまり、植物学上同じ種類に分類されていれば、全部の特性を持ってるってことか?」

田中さん「そういうことになるね」


男「しかもこれを使っておしゃれの一部にするなんて……俺なんかパイナップルがデンとあるだけなのに………」

侘奈「そういえばそれ重くないの?」

男「うお!?起きてた!?」

侘奈「今起きたのよ」ムクリ

田中さん「まあ枕元で喋ってたら起きるよね」


侘奈「それで、それ重いの?重くないの?」ジ…

男「う、あ…そういえば重くない……かな……?  全然重さを感じないし」タジ…


田中さん「そうなのかい?そんなに大きいのに重くないだなんて……現実味が無いね」

  頭にパイナップルが生えてるってことが一番現実味がないんですがね。

男「中身がスカスカってわけじゃないだろうしなぁ」

              ――――ハラッ

  その時、何かが落ちてきました。

男「何だこれ?花びら?」


侘奈「花が咲いていた時に千切れて、どこかに引っ掛かってたみたいね」

男「花?」

侘奈「通常のパイナップルは、苗を植えてから1年から1年半で株から花穂が出てきて、花軸が伸びるの。
   そしてそれぞれの所から、全部で150個くらいの肉厚な白い花が咲くらしいわ」

田中さん「そして開花後、受粉の有無によらず約6カ月で結実する。
     結実後、子房に由来する真の果実と個々の花の基部にある花托、さらに花序の軸までが融合して肥大化し、
     いわゆる僕らのよく知っている「パイナップル」となるんだよ」

男「何この歩く植物ウィキペディア兄妹怖い」



田中さん「何はともあれ」

侘奈「成熟したみたいね」つ鏡


男「………うわっ黄色に熟してる!」


レゴ『……ザザ…おめでとう』

ハテナ「おめでとさん!!」ガチャ


男「えっと~……ありがとう?」



侘奈「せっかく果実のある植物なんだから、成熟の記念に試食してみない?」

男「え?これを?硬くて無理じゃないか?」

ハテナ「柔らかくすればいいんだろ?さ、お母さんの顔を思い浮かべて萎えろ」


男「だからチ○コみたいに言うなってば……――ハッ」

侘奈「………」じとー


  やっちまった。私はそんな顔をしていたのではないでしょうか。



田中さん「まあまあ、切ってみようじゃないか」ブィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ

  その手に握られているチェーンソーを放してから言って欲しいです。

男「おい!無理やりぶった切る気満々じゃねえか!」


男「だいたい、植物とは言っても俺の身体の一部だぞ!?カニバはだめでしょ!」

レゴ『それでも構わん。大丈夫だ』ジュルッ

男「よだれの音やめてください!」



男「それに!こんな変なもの!取れるなら取ってるよ!」

  ほぼ八つ当たりでパイナップルを掴み、引き千切るように腕を振ったところ…

                 ――――ブチィ

男「………あれ?」

  実がトウモロコシのように一部だけ千切り取ることができました。


侘奈「……!どうやら、スナックパインの特性を持ってるみたいね……」

田中さん「そのようだね」ウンウン

男「スナックパイン………?」


田中さん「台湾原産のボゴールという品種のパイナップルさ。
     スナックのように簡単に手で千切れて、芯まで食べられるからそう呼ばれることが多いんだよ」

侘奈「非常に甘味が強く、酸味が少ないのが特徴で、小さい子供なんかにも人気よ」


田中さん「沖縄の道の駅なんかでよく見られるよ。沖縄でパイナップルを広めてくれた中村さんに感謝だね」

男「誰だよ中村さん」



ハテナ「伝説の農家、またはパイナップルのパイオニアと呼ばれる沖縄県東村のパイナップル農家だ」

レゴ『パイナップルを栽培したいという他の農家さんに苗を無償で提供した経歴を持つ。
   他の農家が使っている苗の八割は中村さんがあげた苗だと言われている』

侘奈「彼がいなかったら、沖縄でスナックパインは食べられなかったかもしれないわ」


四人「「「『ありがとう中村さん』」」」


男「ねぇ、何でみんなそんなにパイナップルに対して詳しいの?知らなかった俺がおかしいのか?」



侘奈「あなたのそれがどんな味かは分からないけど、パイナップルの果実は多汁でさわやかな酸味と甘みで、
   生果肉100g中全糖分として10%、クエン酸やリンゴ酸など酸類を0.8-1.2%、、カルシウム13mg、カリウム109mgを含み、
   ビタミンCを48mgのほかビタミンBも含んでいるわ」ペラペラ

田中さん「果汁中にはタンパク質分解酵素ブロメラインを含み、肉類の消化を助ける効果もあるよ。
     酢豚に入れられるのはこのせいだね。
     しかし、タンパク質の一種であるゼラチンを分解してしまうから、
     生の状態のパイナップルを入れたゼリーは作ることができないんだよ。残念なことにね」ペラペラ


男「だから何でそんなに詳しいんだよ」

侘奈兄妹「「以上、ウィキペディアより(ry」」

男「普通覚えないよ!?」グッ



  私は思わずつっこみに力が入ってしまい、果肉を握り潰してしまったんだ。

男「うわっ!?やっちまった………」ポタポタ……


ハテナ「おいおいなにやってんだよ……」

侘奈「何か拭くもの……」


男「ごめんごめん……」

      ―――――次の瞬間、私の右手に激痛が走りました。


            ――――ジュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

男「……っあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………!!?!?」

田中さん「これは………!」

ハテナ「っ! レゴ!救護室に各種用意を!」

レゴ『もうやっている……!早く連れて行け!』

侘奈「どうして……!?」

男「あ、あ゙……ああ゙………っ!」ジュゥゥゥ……


―――――――――
―――――――
―――――

  ~救護室

「皮膚とその下の肉が少し溶けたけど、とりあえず支障は出ないと思うよ」

男「…………うす……」


田中さん「あまりにも過酷な結果が出てしまったようだね……」

侘奈「お兄ちゃん。どうしてこんなことに……?」




田中さん「先ほど採取した果汁を調べたが、どうやら植物の特性が強化されてしまった為に起きたようだ」

侘奈「強化……?」


田中さん「香の毒は即効性だったろう?これは植物人間化によって起こった特性の強化が起こしたものだ」


ハテナ「つまり、パイナップルの酸性が強化されてしまったってことか?」

田中さん「いいや違う。酸性は普通のパイナップルと同じ程度だ。酸味が強いが味の成分もほぼ同じ。原因は別にある」


男「一体……何があるんだ……」


田中さん「未熟なパイナップルには多量の酸の他、シュウ酸カルシウムの針状結晶などを含み、食べ過ぎると口内が荒れる。
     まずはこれによって皮膚が荒れたのだろう」

田中さん「そして先ほど言った『タンパク質分解酵素ブロメライン』。通常のパインでも食べすぎで出血に至ることがあるよ」

田中さん「これは肉に含まれるタンパク質を分解して柔らかくする。
     皮膚の細胞組織が分解されてしまったのだろう。私達の身体も、言ってみればタンパク質の塊だからね」


男「ブロメライン………」

侘奈「それが強化された……?」

田中さん「通常ではありえないほど酵素が活性化していた。名づけるなら、『超活性化ブロメライン』とでも呼ぼうか」


男「超活性化……」

田中さん「口にしてしまえば、舌が溶けてしまうだろうね」


ハテナ「何はともあれ、あんまり触れるなって事だな」

レゴ『これから、それについて研究を進める。あまり心配することにはならないはずだ』

男「………はい……」


ハテナ「ま、今日の朝はクーペ買って来てるから元気出せ」

男「…………」


  そうです。これがはじめにした自己紹介にまつわるエピソードです。

初めのやつをどうやって回収しようか悩んだけど、意外になんとかなるもんだね


―――――――――
―――――――
―――――

 数時間後


レゴ『実験の結果だが……』

男「……ごくり」

レゴ『お前のパイナップルの果汁は、タンパク質であれば何でも溶かすことができるようだ』

ハテナ「さらに、葉と同じように感情面でのの変化も調べてみたが、やっぱり激昂状態で採取したものが一番活性化していた」

レゴ『激昂活性したブロメラインは、どんなものでも瞬時に溶かしてしまった。非常に危険なものだ』

ハテナ「もっと言うなら、激昂状態の果汁は濃硫酸レベルの酸性になっていた」


男「そう……ですか………」


田中さん「すまない。私も酢豚を作ってみたが、豚が消えてしまった………」

男「あんたは何を実験してんだよ」


侘奈「どれだけ火を通しても、酵素がほとんど失活しなかったわ。それどころか玉ねぎまで……」

田中さん「何故か植物まで溶かしてしまうとは………もうこの皿にはパインしか残ってない……」


男「だから何実験してんだよ。よく食おうと思ったな!」

田中さん「この料理名は酢っパインとでも名づけようか」

男「酸っぱいと感じる前に舌が消滅するね!というかお前は服を着ろ」

田中さん「裸エプロンもまたいいものだ」

ハテナ「残念なイケメンってこういうのを言うんだろうな」


田中さん「男君。なんだかつっこみのテンションがやけに高いじゃないか。………まるで、空元気のようだ」

男「……そこまで分かってるなら………すこし一人にさせてくれよ」

ハテナ「! ああ。だが、無理はしないようにな。ほどほどしろよ?」

男「ん? うん……」


田中さん「では少し出て行こうか」

侘奈「? 何がどういうこと?」

ハテナ「いいか?男には一人でシたい時があるのさ」


男「ちょっと待って!すごく不名誉な勘違いをされている気がする!」



ハテナ「何だよ。オナニーがしたいんじゃないのか?ここに来てからシてないだろう」

男「確かにそうだけども!」

田中さん「そういうことなら私にまかせたまえ」ヌッ

男「あんたは黙ってろ!」サクッ


侘奈「不潔です」

男「待って!勘違いしないで!」

侘奈「でもしたいかと聞かれて肯定した」

男「そっちを肯定したつもりはないから!」



男「というか何が悲しくて頭の物が凶器だとわかった日に抜かにゃならんのだ!」

ハテナ「何って……ナニだろ」

田中さん「ナニが悲しいのなら私が慰めてあげよう」ヌッ

男「復活はやいね!死ね!」ザクザク


男「はぁ……はぁ……」


ハテナ「満足したか?」

侘奈「した?」

レゴ『したのか?』

男「なにこのいじめ……もういい、トイレ行ってくる……」トボトボ




田中さん「なるほど、トイレでする派か」

ハテナ「全く、面白みのねぇやつ」

侘奈「不潔ですね」

レゴ『そうだな』


男「いいかげんにいじるのやめにして!?」


  しかし、この無駄ないじりがあったからこそ、私はいつもどおりでいられたのかもしれませんね。


―――――――――
―――――――
―――――


男「はぁ!?被検体03!?」

田中さん「前と同じリアクションをありがとう」

男「まだ成功率50%なのに量産体勢を整え始めんなよ!」


ハテナ「いやいや、またお前のパイナップルが役に立ってだな…」

男「俺のパイナップル万能だな」

ハテナ「パイナップルの花言葉は『完全無欠』だからな」


田中さん「キミのパイナップル♂」

男  ブチッ サクッ



レゴ『キミの果汁は優秀だぞ?』

侘奈「果汁を褒められるってのもどうなの」

男「あんな危険な液体の何が優秀なんだか……」


田中さん「キミの果汁は動植物に対して絶大な溶解の性質を持っている。
     そのおかげで今までくっつけるだけだった植物の芽が、完璧に細胞と融合させることができるようになったんだ」

レゴ『それでも拒絶反応はあるから100%とは言えないが、先にパッチテストを行えば問題ない』


男「俺ここに来てから全てがいいほうに転ぶんだけど……」


ハテナ「ま、数名被検体を拉…連れて来たからよ。きっとすぐに仲間が増えるさ」

男「拉致って聞こえたぞ!?」

レゴ『気のせいだ』


田中さん「ははは、ここは非合法組織だからね」

侘奈「はっきり言うと犯罪組織だけどね」


男「もうここ脱走して警察に駆け込もうかな……」



田中さん「HAHAHAHAHA!その愉快な頭で駆け込んだらどうなるのか考えるとwww」

侘奈「………ふっwww」

ハテナ「警察も吹き出すなwww」

レゴ『wwwwwwwwwwwwww』


男「レゴさんがかつて無いほど爆笑してらっしゃる!!」

ハテナ「あ、これ被験者の一覧な。お前好きなやつ選んでいいぞ。そいつから優先的に作業に入る」

男「そんなカタログみたいに!?というか俺にさせんなよ嫌に決まってんだろ!」


  植物人間化したらほぼ普通の人生は送れないでしょう。私は他の人の人生まで背負えるような器ではありません



ハテナ「ま、このカタログに載ってるのは拉致した後に説明をして、それでも志願した奴だけさ。気楽に選べ」

男「えぇー」


男「はぁ…やってやんよもう……え?」

  一覧にはさまざまな名前が載っていましたが、その中に気になる名前がありました。


男「これは……!」

レゴ『そいつがいいのか?』


  信じたくはありませんでしたが、確かに名前はその人のものでした。その名は>>118です。



男「友………!!何で……!?」

ハテナ「お前と同じ血液型のやつを見繕ってみた結果だ」


レゴ『それでは、私は友とやらに説明をしてこよう』

男「待ってくれ!あいつはいい奴なんだ!だから……」


ハテナ「植物人間化自体は決定してるんだ。それが遅いか、早いかの違いしかない」

男「そん……な…………」



  どうして友がこんなことになってしまったのか、ショックで仕方ありませんでした。

 スマブラをやればサムスを使い、場外空中滞空待ちばっかりする友が。
 エアライドをやればフォーミュラスターで蒼い弾丸と化す友が、どうして………自分から望んで被検体になったのか……


ハテナ「そうだ、友の成熟にはまだ時間がかかるし、お前も成熟したしな。ちょっと香とこの施設を探検でもしてこい」


  この時から、私の行動できる範囲が大幅に増えました。
 ゲーム風に言うならば、『探索可能範囲が広がった!▼』というウィンドウが出てきてるでしょうかね?



田中さん「もともと監禁するつもりはなかったからね。
     ただ、成熟するまでは監視下にいてもらわなければ、こちらも不安だったんだ。すまなかったね」

男「友には……会えるのか………?」

田中さん「今は定着処理で無理だが、しばらくすれば会えるはずだよ。それまで、様々な施設を回って時間を潰すといい」

侘奈「非合法な組織の割には、資料室や浴場、あとは思いつくようなものは大抵あるわ」



男「なんでそんなに充実してんの」

田中さん「何と言うか……我々のパトロンがそういう人でね。メンバーに対して最高の施設を用意してくれたんだ」


侘奈兄妹「「ありがとう中谷さん」」

男「誰!?」


  どこに行くか >>123

怪しい屋敷


―――――――――
―――――――
―――――

  ~中庭

男「まじで色々あった…………」

侘奈「だから言った言ったでしょ。思いつくものは何でもあるって」

男「ああ……ん?」


  無駄に広い庭には、一本の巨大な樹に内側から貫かれた屋敷がありました。
 日は照っているのに、どこか暗くじめじめした印象を受けます。

  ここは何だと聞くと、一言で答えが返されました。


侘奈「『屋敷』だよ」

男「『屋敷』?」


侘奈「1年A組が創られる前からあった建物。いや、正確にはここにこれがあったからウチらが結成されたんだけどね」

男「どういう………」

侘奈「植物との融合なんて馬鹿みたいなこと、何の足がかりも得ずに始めると思う?
   ここは 『オリジナルの植物人間』 が発見された場所なの」


男「オリジナル……?俺の前にそんな人間が………?」

侘奈「ウチらは人為変異の植物人間だけど、その人は本物の突然変異種。ウチら1-Aの最終目標だね」

男「俺らは成功してないのか?」

侘奈「再現率はまだ50%ってとこなんだよね……実は。
   その証拠に、ウチらは光合成だけじゃエネルギーをまかなえないからご飯を食べなきゃいけないけど、
   オリジナルは水だけを摂れば光合成で生きていけたんだよ」



男「へぇ、それはすごいな。そのオリジナルってのは今どこに?」

侘奈「アレ」

男「いや、アレって指されても……」

侘奈「だからアレだよ」

  その先には、大きな樹しか見えない


男「まさか……」





侘奈「うん。あれがオリジナル。植物の因子に取り込まれた、植物人間の成れの果てだよ……」



―――――――――
―――――――
―――――


田中さん「もう一度確認するが、本当にいいのかい?」

友「おっす。別に構わないねえっすよ」

田中さん「もう、後戻りはできないよ」

友「もちろん覚悟の上っす。家族の事とか、心残りはあるっすけど、幼馴染を一人にはしておけないんで」


田中さん「そうか……男君は親友に恵まれてるようだね」

友「よしてください。こんなちっこい頃から知ってるってだけの、腐れ縁っすから」ニシシシ


  友が右手の親指と人差し指で3cmほどの隙間を作って笑っているのを見て、田中さんは目を細めた。

田中さん「パッチテストも良好。失敗は万が一にでもないだろう」


田中さん「これから麻酔を行うが、次に起きたら身体のどこかに芽が出ているはずだよ」

友「ウス」


田中さん「それじゃあ  ―――――おやすみ」


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―――――――
―――――


―――――――――
―――――――
―――――


男「あれが成れの果てだ!?」

侘奈「落ち着いてよ、男さん」

男「お、俺達もいずれあんな樹に……!?」

侘奈「そこは大丈夫だよ。ウチらの再現率は50%だから、ああなることは無いはずよ」

男「………………」


侘奈「それに、ウチらの『植物の芽』は、あのオリジナルの細胞から作られてるの」

男「アレから……?」

侘奈「あの樹はいくら切ってもすぐ再生する。もちろん切り取った細胞も再生しようとするから、その特性を使って芽を作ったの」


侘奈「あと………あんな見ためにはなっちゃったけど、まだ生きてるの」

男「はぁ?そりゃあ植物も生きてるだろうけど……」

侘奈「違う」



侘奈「オリジナルは、あんな見た目でも『人間』なの」


男「そんな馬鹿な…」

侘奈「木の肌を傷つければ、樹液の代わりに血が出てくるよ」

男「化け物かよ………」

侘奈「ははは、その化け物の細胞から作られたウチらも化け物だね」


  自分で言ったというのに、彼女も傷ついた顔。いえ、どちらかといえば後悔しているような顔をしていました。
 その顔を見るのが居たたまれなくて、私は屋敷を貫く木の根に触れてみました。

男「いや~こ、これが人間だなん……」


男「あ……――――――――」

  その表皮は硬く、ざらざらとした樹そのもの。しかし、明らかな違いが。
 触れた手からは人の、人肌の温かみがあったのです。それどころか、脈動すらも……


男「本当に生きて……」


           ――――ドクン

  突然、樹の鼓動が実際にそう聞こえるほど強くなり、頭に響いてくる

           ――――ナゼ…

  同時に、鼓動の音が鳴り響く脳へ、痛みとともに言葉が落ちてきた

男「!?」ズキッ

侘奈「な、何これ!?」ズキッ

           ――――ナゼウラギッタ…

男「裏切るっ!?何を……っ!?」



           ――――ナゼワタシヲミステタ…

           ――――ナゼワタシヲ…

           ――――ナゼ…
           ――――ナゼ……
           ――――ナゼ………
           ――――ナゼ…………


男「ぐぁ……っ」

侘奈「あ、頭がっ!」

  反響する声が脳を揺らし、身体中から嫌な汗が吹き出る。膝が笑って、立っていられない




男「がぁ………っ くそっ……っ!」ブチィ


           ――――ナゼ…………

男「黙れ!!!」
          ―――ザシュッ


          ………ブシュゥゥゥゥゥゥ

男「っく……はぁ…―――」

侘奈「何……今の声………」


  へたり込んだ私達は、『彼』の血にまみれながらしばらく放心していました。



―――――――――
―――――――
―――――


男「もう傷が塞がってら」

侘奈「やっぱりウチらとは生命力が違うね…」

男「こんなになっても…生きているってのか」


男「ははは、血でべとべとだ」

侘奈「浴場に行って、洗い流したほうがいいかもね」

男「うん。案内を頼むよ」


  ~浴場


男「無駄に広いな。普通の銭湯くらいあるんだけど。この組織、一体どれ位の規模なんだ……?」

男「さ、身体の血を落とそうか」


      ―――ゴシゴシ ザババー

男「さて、次は頭………」

男「頭………」ズーン

  脳天にパイナップルが居座っていますので、非常に洗いにくいのです。

男「こう、そろ~っと……」ワシャワシャ

      ―――チクリ

男「痛って!」

  葉っぱや棘が刺さりますしね。


―――――――――――

        カポーン

男「これ何の音だろうな……洗面器…?」

男「まあ何にせよ、久しぶりの湯船だーうぅー」ノビー

男(いままであの部屋のシャワー室くらいしか使えなかったからなー極楽極楽)


         ―――カララララ

男(おぅ?女湯に侘奈さん入ってきたのかな………頭洗う時に苦しむがいい)キキミミ


侘奈「ウチも久しぶりの湯船なんだよねー早く身体洗ってつからなきゃ」

レゴ「そういえば、頭の植物は洗っても問題ないのか?」

侘奈「あ、レゴさん」

レゴ「お先にいただいてるよ」


男「!?」


侘奈「男君みたいに 無駄 にでかくて 邪魔 になるような植物じゃありませんし、普通に髪を洗っても大丈夫ですよ」


男(さらっと貶された………)


レゴ「繊維も強化したからな、千切れる心配も無い…か……」フムフム

侘奈「どうしてレゴさんはこんな早くにお風呂に?」ゴシゴシ

レゴ「ついさっきまで友とやらの手術準備と、他の被検体用の『芽』を作ってたんだ……くぁ…」


侘奈「眠そうですね」ワシャワシャ

レゴ「男が来てからほぼ睡眠時間が無いほど忙しいからな。他にも色々理由はあるが……」


侘奈「ウチも手伝えればよかったんですが……」ザババー

レゴ「男の手術の時に手伝ってもらっただけで十分だよ」



侘奈「あ、隣お邪魔しまーす」チャプ…


侘奈「ふー極楽極楽♪」タユン

レゴ「……………」

侘奈「どうかしました?」

レゴ「君は本当にけしからんな。本当に15歳か?」

侘奈「えぇ!?///」

レゴ「どうなっているんだこの胸は」ワシッ

侘奈「ぁっ……ぅ、ち、ちょっと!レゴさん!」

レゴ「君の植物モデルはアヤメじゃなくてメロンなんじゃないのかい?」ムニムニ

侘奈「きゃっもうやめてくださいよ~」


男(何してんすかレゴさん……)



レゴ「むぅ……少し羨ましくなるな」

侘奈「もうっレゴさんだって結構いい体してるじゃないですか」

レゴ「私のはそこまでのものではない」


男(そういえば俺レゴさんを見たこと無いんだけど……)


侘奈「えーでもスタイル抜群じゃないですか」

レゴ「これでも結構歳いってるんだがね……あちこちからガタが来てるよ。フフフ」バキゴキ

侘奈「うわーすごい音してるー」


侘奈「あ、ウチ気になってることがあるんですけど」

レゴ「なんだ?」

侘奈「ハテナさんはどうしてハテナって言うんですか?」

レゴ「何だそんなことか」


男(俺も気になります)


レゴ「あの馬鹿のコードネームは『変態紳士の成れの果て』って言うんだ」

侘奈「それが何か……」

レゴ「成れの果てを繰り返し言ってみなさい」

侘奈「成れの果て、なれのはて、なれのはて、な……ハテナ…」

レゴ「そういうことだ」


男(くだらない!)


―――――――――
―――――――
―――――


侘奈「あ、先に上がってたんだね」ホカホカ

男「まあな(レゴさんの素顔が気になるからとは言えない)」


男「えっと……他に人いた?」

侘奈「レゴさんがいたよ」

男「じゃあレゴさんは?」

侘奈「もう出たよ」

男「うぇい?見てないけど………」

侘奈「ボイラー室通って帰ったよ。近道だって」

男「あ、そう(チクショー!!!)」



侘奈「ウチは部屋に帰るけど、男君はどうする?」

男「友が心配だし、一回田中さんに会ってくる」

侘奈「そっか。じゃ、また後でね」

男「おう」ノシ




男「さて、俺も行……」

  そこで目に飛び込んできたのは、女湯の前に落ちているリボンのついたくしゃくしゃに丸まっているピンク色の布でした。

男「!?」バッ




男(待て。早とちりは駄目だ。きっとアレはシュシュであってだな……決してあれでは無いはずだ……)

男(シュシュなら手に持って確認を……いやでも、もしもSI★TA★GIとかだったら………!)


男「俺は、俺は一体どうすればいいんだ―――――!!!」


天の声「>>144すればええやん」

男「オーケイ!!!」

警戒しつつ回収

いい…



男(と、とりあえず周りを見渡して………よし。通路には誰もいないし、監視カメラも無い)


男「ひ、拾うぞ……」

  恐る恐る手に持って広げてみ……


ハテナ「よ、何してんだ?」

男「ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」ヒュルルルルル

ハテナ「うお!?」ビクッ

  思わずその場で、件のブツを胸に抱えてトリプルアクセルを決めてしまいました


男「な、何で浴場から……!」

ハテナ「ボイラー室経由してきた。喫煙所はここ通るのが一番早くてな」

男「レゴさんといいお前といい、ボイラー室を通路にするなよ………まったく」

  口から心臓が飛び出るかと思いましたね

              ―――パサ……

男「あ………」

ハテナ「ん?なんだこれ……」スッ

男(やべぇ。俺終わった…………)


  ハテナさんは件のブツを両手で持って頭の上に高々と掲げ、そのまま広げながら頭に下ろしました

ハテナ「……………」ガッ

男「……………」


ハテナ「何だただのハンカチか………」

男「OK。変態紳士の成れの果てと呼ばれる所以がよく分かった」


  何の迷いも無く頭に被ろうとした辺り、この人は本物です

ハテナ「フ……ッ 今の俺は紳士を越え、変態戦士となった………」

男「それはただの気持ち悪い戦闘員だ」


ハテナ「ま、お前が何と間違って悶々としてたかは理解したぜ。紳士の世界へようこそ」

男「何か一緒にされたくない………」

ハテナ「しかし、だ。このハンカチは誰のだろうな?」

男「女物のようだし、侘奈さんにでも聞いてみるか…」


  私がハンカチをポケットに押し込み、通路を進もうとしていたその時です。
 パタパタと誰かが走ってくる音が背後から聞こえるではありませんか。

男「ん………?」

  音はどんどん近くなり、すぐ後ろに来たようです。
 私は上半身を捻って振り返りますが、そこにはニヤニヤしているハテナさんしかいませんでした。


  が、次の瞬間


???「えいっ!」プスッ

男「☆■▲◎◆@*!?」

  私の後ろの穴に激痛が走りました。


男「~~~~~~~っっ!!~~~っ!??」

ハテナ「wwwwwwww」

男「い、一体……っ何が……!?」


???「きゃはははは!ゴロゴロ転がっておもしろーい!」


男「んな……っ!?」

???「ハテナのおじちゃん!うまくいったよ!」

ハテナ「おお、でかした」ナデナデ

???「えへへ~♪」


男「幼女……だと……」


  なんと私の肛門を貫いたのは、小学校低学年ほどの女の子でした。


ハテナ「今日は動き回っても大丈夫なのか?」

???「うん!今日は走ってもいいんだって!」


  見れば見るほどただの女の子。何故こんなところに女の子が……

  私が呆然と二人を見ていると、ハテナさんが視線に気づいてくれました


ハテナ「ああ、まだ紹介してなかったな。ほら、自己紹介してみな」

???「あい!>>154っていいます!8才です!」

kskst

ハテナ(仮)妹


男「ん?んん?」

ハテナ「おいおい、それは俺の名前だ。ちゃんと自分の名前を言いな」

???「あい!ごめんなさい!」


男「え~と……何その子…」

ハテナ「ああ……そうだな……妹のようなものってことにしておいてくれ。色々複雑でな」

男「この組織、妹多いな」



 再安価  幼女の名前>>

   妹好きなのは分かった。だからちゃんとした人名でお願いします。同じ名前はややこしいしキツい(切実)

ミス
>>157

陽子


陽子「陽子です!よろしく!」

男「陽子ちゃんかーよろしくねー」デレッ

ハテナ「キモっ幼女相手に鼻の下伸ばしてんじゃねえよ」

男「伸ばしてねえよ」


陽子「きもーい」

男「ゴフッ」

ハテナ「吐血するほどか!?」


  ええまあ、小さい子の言葉って裏表が無いぶん傷つくんですよね。



男「と、というか妹のようなものって……ハテナ……お前一体いくつだよ」

ハテナ「31歳だが?」

男「結構いってた!」


男「23歳差の妹ってすごいな……」

ハテナ「言っとくが、実の妹ってわけでもないからな」

男「へ?そうなの?じゃあ何g…プスッ…ア―――ッ!!!」


ハテナ「気に入ったのか?浣腸」

陽子「うん!」


男「あ、危なかった……新しい扉を開きかけた……」

ハテナ「じゃあもう一回」

陽子「やー!」

男「危なっ!?」ヒョイッ


陽子「むぅー」ジリジリ…

男「執拗に肛門を狙う幼女とか誰得だよ!」ジリジリ…

ハテナ「はっはっは、田中さんに狙われるよりかマシ……あ?」

男「どうした?」クルッ

陽子「えいやっ」プスッ

男「はぐっ!?」


ハテナ「なあ、陽子。お前どうしてここにいる?」

陽子「う?」ブスッ

男「おふぅっ!」


ハテナ「俺、部屋から出ちゃだめだって言ったよな」

陽子「えと……」プスッ

男「ヘヴンっ 連打しながら話すのやめっア―――ッ!?」


ハテナ「はぁ……仕方ねえな………男、これ持って田中さんとこ行け。俺は陽子を部屋まで連れて行くから」

男「うっす………」ピクピク


  ほぼ逝きかけました。ええ。


―――――――――
―――――――
―――――


田中さん「おや、どうしたんだい男君。生まれたての子鹿のように足が震えてるじゃないか」

男「い、色々あって……」プルプル


田中さん「ハッハッハ、まさか陽子ちゃんに浣腸でもされたのかい?」

男「何故それを……!?」


田中さん「ハッハッハ。私も朝方、陽子ちゃんに貫かれたからだよ」




男「……………」


男「うげぇぇぇぇぇぇ…」

田中さん「ははは、同じ指に貫かれた同士、仲良くしようじゃないか」ガシッ

男「肩を抱くな」ブチッ サクッ

田中さん「そうそう、実はキミに朗報があるんだ」

男「くっそ、いくら刺しても力がゆるまねぇ」ザクザク


田中さん「友くんの手術が成功したよ」



男「先に言え!」ブスリ♂

田中さん「ぬぅ!?お尻に葉っぱ!?」



男「友………!」

友「スピー」

男「よかった……」ホッ


田中さん「ふぅ。危うく痔になるところだったよ……」


男「あ、田中さん、友は本当に無事なのか?」

田中さん「何事も無いわけじゃないから無事って言うのが正しいか分からないが、健康そのものだよ。明日には目が覚めるだろう」

男「そうか……ありがとう田中さん」

田中さん「成功率が上がった要因は君なんだから、お礼を言うのはこっちの方さ。おかげで、もう誰も植物状態にしなくて済む…」



男「……あっそうだ。これ、ハテナから預かってきたんだ。CD?」

田中さん「ん?ああ、陽子ちゃんの生活データか」

男「データ?」

田中さん「主に健康状態の記録だね」

男「どうしてだ?」



田中さん「あの子も被検体だからさ」



男「な……っ」

田中さん「キミの言いたいことも分かる。でもね、色々と理由があるんだよ」

男「いや、でも……あの子の親とかは…」


レゴ「陽子は私の妹だ。腹違いではあるが…ね」


男「レゴ…さん!?」バッ

レゴ(紙袋)「どうした?ハトが散弾くらったみたいな顔をして」

男「」

田中さん「ははは、それじゃあハトは木っ端微塵になってしまうよ」


男「あの……レゴさん………?」

レゴ(紙袋)「何だ?」

男「何で紙袋を被ってるのかなーと…」


レゴ(紙袋)「この素顔を見せる、それすなわち、見た相手を確実に殺すという覚悟の表れだ!」

男「どこの女聖闘士!?」


田中さん「まあ、彼女にも色々な過去があるのだよ。陽子ちゃんもその一つってだけでね」



男「あ!そうだ!さっきハテナが陽子ちゃんを妹のようなものって言ってたけど、どういうことですか?」

レゴ「チッ あいつはそんなことまで言ってたのか………」

田中さん「どういうこともなにも、そのままの意味だよ」


男「?」



田中さん「ハテナとレゴはね、夫婦だったんだ」


―――――――――
―――――――
―――――


ハテナ「クシュンッ!」

陽子「風邪ぇ?」

ハテナ「いやいや、きっと金髪でボンキュボンのおねーちゃんが俺の噂をしてるのさ」

陽子「おおーっ!」

  噂をしているのはホモなのだが……


ハテナ「はは、おじさんに惚れんなよ?」


陽子「気持ち悪いよー」スパーン

ハテナ「おおう……確かに結構来るな………」



ハテナ「うし、着いた。大人しくしとくんだぞ?」

陽子「むぅー」

ハテナ「どうした?」


陽子「いつになったらお外に出られるの……?」


ハテナ「…もうすぐだ……」

陽子「ほんとー?」

ハテナ「ああ、本当だ」

陽子「でもそれ聞いたの7回目だよ?」

ハテナ「今度のは本当だ」



陽子「ホントのホントに?」

ハテナ「ああ、嘘は言わない」

陽子「じゃあゆびきりげんまん!」(`・ω・)d

ハテナ「ん」d


陽子「ゆ~びきりげんまん、うっそついたら」




陽子「あと千回浣~腸っ!ゆび切った!」

ハテナ「ちょっと待て」


―――――――――
―――――――
―――――



男「虚弱体質?」

レゴ「ああ、陽子は昔から身体が弱くてな。無理に運動すればせきが止まらないし、とんでもない高熱を出した」

田中さん「去年は風邪を引いて2日間生死の狭間をさまよったんだよ……」


男「それがどうして被検体に……」

レゴ「お前まさか…気づいてないのか?」

男「え……何に……?」

田中さん「これは驚いた……」

男「え……えっえっ!?」



レゴ「まったく、どれだけ鈍感なんだ」

男「何かすいません……」

レゴ「ほれ」スッ

男「なんですか、これ?」

田中さん「見て分かるだろう。握力測定器だよ」


男「……何で?」

レゴ「いいからやってみろ。前に計ったときの握力はどれ位だ?」

男「えっと…15kgくらいだった……」

レゴ「弱っ!」



男「ふぅ……っ!」ニギッ


男「ぬぐグググ……」ギギギ


男「はぁっ!」

レゴ「右:37kg 左:38kg」

男「!?」


田中さん「驚いただろう。これが植物人間化のもう一つの効果だよ」


田中さん「筋肉の組織に、植物の強靭な繊維の特性が加わることにより……ウンタラカンタラ……」ペラペラ



田中さん「………ということさ」

男「えっと、つまり……身体が強化される?」


レゴ「ああ。ついでに免疫力も数段上がる」

男「てことは…陽子ちゃんは……」


田中さん「植物人間化ができる日をずっと待っていたんだ」



レゴ「ここまで進んだのも、君のおかげだ。改めて礼を言う、男」

男「いや…っでも……それなら何ですぐに陽子ちゃんを植物人間化しなかったんですか」

田中さん「キミに礼儀を通そうと思ったまでさ」

男「…………」


レゴ「さ、お昼だ。飯にしよう。午後から陽子の手術の予定だ、しっかり頼むぞ、華山」

田中さん「まかせておきたまえ。で、お昼は何がいい?」シュル…

男「いや、服を脱ぐな」

田中さん「でもエプロン着ないと……」

男「わざわざ裸エプロンになる必要がどこに!?」


       ―――ハッハッハッハハハ……さー飯だー………

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―――――――
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あげ

現実の生活が厳しいのでまだしばらくお待ち下さい

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