ペトラ「オシリペンペンですか?」(31)
進撃中学校の話です。
放課後
ペトラ「」プニップニッ
ペトラ「」ムニー
ペトラ「」プニップニッ
ペトラ「」ヌリヌリ
ペトラ「」ハァ…
オルオ「」
ハンジ「」
ペトラ「」プニップニッ
オルオ「おい」
ペトラ「!?」ビクッ
ペトラ「なによ、オルオ居たの?!」
オルオ「お前が熱心に唇をプニップニッしてたから声をかけられなかっただけだ。…まあ、お前も健気な女だよな。この俺との口づけに備えて唇のケアを怠らないとはな。ただ俺はリップクリームのヌルヌルは好かん!拭え!」
ペトラ「はあ?部長のハリセンで顔打たれて舌噛んで死んで」
オルオ「なにっ!」
ハンジ「ちなみに私もいたよ。お肌のお手入れキュキュッキュキューッ」プニップニッ
しーん…
スタスタスタスタスタ
ガラッ
パアアァァァァアンッ
オルオ「うごっ!」ガリッ
ハンジ「やあ、リヴァイ。今日のハリセンもいい音してるよ!」
リヴァイ「なに言ってんだクソメガネ。プニップニッじゃなくてピチッピチだろうが」
ハンジ「そうだっけ?」
リヴァイ「………ところで、何をやっているんだお前たちは。部活はどうした」
オルオ「きょふはてにふこーおせいひのたへやふみへふ」ダラー
ハンジ「うわあ、今日も盛大に舌噛んでるね」
ペトラ「…今日はテニスコート整備のため休みです、だそうです」
ハンジ「私のほうも今日は生物室で理科の先生方が研究授業の会議をしてるから活動中止なんだ!」
リヴァイ「そうか、ならいい。サボったりなんかしやがったら規定違反だからな」
ハンジ「そうだよ!我が進撃中調査団の心得の一つ…!『調査団活動の前に本来の部活動を全うせよ!これを破ったものは即刻退団処分とする。又は』」
ペトラ「…リヴァイ部長からハリセンオシリペンペン100回の刑………」
ハンジ「あはは、そうそう!この歳になってオシリペンペンは恥ずかしいもんね」
ペトラ「…………」
ハンジ「で、リヴァイこそ部活は?」
リヴァイ「今日は休みだ。俺がサボるわけねえだろうが」
オルオ「その通りです!部長!」
ハンジ「そっか!みんな今日は部活休みなんだねー。4人居るし、なにかゲームでもする?」
リヴァイ「いや、ペトラ。お前からはこの時間にここにいる理由を聞いてない。吹奏楽は休みじゃねえはずだ」
オルオ「そうだ。その証拠に空き教室で他の部員が練習してるのを見たぞ」
ハンジ「あ、そうなの?」
ペトラ「………」
リヴァイ「ペトラ。理由を言え。ことと次第によっては…」
ペトラ「……り……ました」
リヴァイ「あ?ぼそぼそしゃべんな。聞こえねぇ」
ハンジ「もう、リヴァイったら。そんな怖い顔して詰め寄るからペトラ俯いちゃったじゃん。女の子相手なんだからもっと優しくするもんだよ」
オルオ「俺に会いたいあまり早く来ちゃったんだろ?ん?」
ペトラ「」ブルブル
ハンジ「わっ!オルオが変なこと言うから耳まで真っ赤にして怒ってるよペトラ」
オルオ「ひっ」
リヴァイ「おい、下向いてたらわかんねぇだろ」
ハンジ「もー、リヴァイは黙って。ペトラ?今日吹奏楽はどうし……
ペトラ「サボりましたッ!!!!」
ハンジ「ふえっ」耳キーン
リヴァイ「あ?サボっただと?」
ペトラ「そうです…今日、私、部活を、サボりました」ぽろぽろ
リヴァイ「!」ビクッ
ハンジ「あ、リヴァイ女の子泣かしたー。さいてーだよー」よしよし
リヴァイ「なっ…!俺は…」
オルオ「ペトラ、どうした大丈夫か?恐れ多くもこの俺が聞いてやるんだから大船に乗ったつもりで理由を話してみろ」よしよし
ペトラ「触らないで」ぽろぽろ
オルオ「」
ハンジ「とんだ泥舟だったね」
ハンジ「ほらほらリヴァイー。謝りなよー」
リヴァイ「」チッ
リヴァイ「サボった理由はなんだ」
ペトラ「………」
リヴァイ「おい、黙ってたらわかんねぇだろうが」
ガラッ
ミケ「ハンジ、生物部の顧問が探してたぞ…ん、なにかあったのか?不穏な臭いがする」すんすん
リヴァイ「なんでもねぇ」
ハンジ「え?ほんと?なんだろ。実験室の薬品勝手に使ったことかな?それとも人体模型を勝手に巨人風に彩色したことかな?」
ミケ「いいから、行け。俺もまだ部活中だからすぐそっちに戻る」
ハンジ「じゃあ途中まで一緒に行こうかな」
ミケ「………オルオにペトラ。今日部活はどうしたんだ?」
ハンジ「まあまあ、いいじゃない。それに男テニは休みみたいだよ」
ミケ「いや、さっきここまでくる途中テニスコートに人影があったのを見た」
ハンジ「あり?今日は整備じゃないの?」
オルオ「………!いや、確かにこの練習日程表にはコート整備と」
ハンジ「どれどれ?」
ハンジ「うん、整備は明日だね」
オルオ「」
オルオ「」チラッ
ペトラ「」ぽろぽろ
オルオ「………」チラッ
リヴァイ「」ハリセン構え
オルオ「今すぐ部活行きます!」ダッ
ハンジ「あ、行っちゃった。じゃあ私たちも行くからさ、ペトラのことよろしくねリヴァイ」
リヴァイ「おい、ちょっと待てハンジ」
バタン
リヴァイ「………」チッ
ペトラ「………」
ガラッ
ハンジ「あ、そうそう。リヴァイ、年頃の男女2人きりだからって襲ったらだめだよ!」
リヴァイ「うるせえクソメガネ!とっとといけ!!」バコンッ
ハンジ「ひゃー、怖い怖い。ハリセン投げてくるなんてさ」
バタン
リヴァイ「行ったか」
ペトラ「………」
リヴァイ「………」
ペトラ「………」
リヴァイ「………」
ペトラ「………」
リヴァイ「………」チッ
リヴァイ「何があったか知らねえが、部活をサボるとはいただけねぇな。訳を話せ。部長命令だ」
ペトラ「………」
ペトラ「はい…」
ペトラ「…私が吹奏楽でトランペットやってることはリヴァイさんもご存知ですよね。私、調査団の活動だけじゃなくて吹奏楽のほうも一生懸命頑張ってきたつもりです。………でも」
ペトラ「今度の大会応援の選抜に選ばれませんでした…」ぽろぽろ
ペトラ「昨日がその選抜の部活内オーディションだったんです…」
ペトラ「私、思うような演奏ができなかった」ぽろぽろ
リヴァイ「………」
*
ハンジ「いやー、いつ来ても巨人校舎は大きいねえ!」
エルド「ハンジさん気をつけてくださいよ、いつ巨人に見つかるかわかりませんからね」
ハンジ「はいはーい!わかってる、わかってるけどさ!この興奮を抑えられますかって話だよ!キャッホーーーイ!巨人、巨人、巨人、巨人、ここは天国~?」
リヴァイ「うるせえ」シュッ
パアンッ
ペトラ「わぶっ!」
エルド「ペトラ!」
ペトラ「いたたた」タラー
ハンジ「わっ!リヴァイなんてことを!ペトラ、鼻血鼻血!唇も切れてる!」
ペトラ「きゃ、やだ。鼻血とか!リヴァイさん見ないで下さい!」
グンタ「ほら、ティッシュ」
オルオ「詰めとけ詰めとけ」
ペトラ「誰が詰めるか馬鹿」
ハンジ「女の子の顔にキズつけるなんてリヴァイ、もうこれは責任とって結婚するしかないね!」
リヴァイ「」
ペトラ「もう、ハンジさん!そそそそんなこと言ったらリヴァイさんが困るじゃないですか」
リヴァイ「………すまない」
ペトラ「えへへ、平気です。リヴァイさん。こんなのすぐ治ります」
*
リヴァイ「思うような演奏が出来なかったってのは、おとといのあれで唇切ったからか?」
ペトラ「…!……いえ、確かにそれでコンディション的には不利になったと思います」
ペトラ「でも多分、唇切ってなくても負けてました。選抜されたトランペットの子すごく上手なんです。本当は選ばれないことわかってました。でも、それでも、私は選抜に選ばれたかったんです」
リヴァイ「…俺は吹奏楽のことは良くわからん。こんな言い方すんのは好きじゃねえが、その、来年頑張ればいいんじゃねえのか?」
ペトラ「来年じゃだめなんです」
ペトラ「だって、私が今年選抜に選ばれたかったのは……」
ペトラ「リヴァイさんの応援がしたかったからですから………」ぽろぽろ
ペトラ「部長は今年で卒業です。最後の舞台を、私…私のトランペットで応援したかった………!!!」ぽろぽろ
リヴァイ「………」
リヴァイ「ちょっと待て、誰の応援だ?」
ペトラ「リヴァイ、さんの……!」ぽろぽろ
リヴァイ「いつの話をしている」
ペトラ「来月の野球大会……」ぽろぽろ
リヴァイ「………」
リヴァイ「ペトラ、よく聞け」
ペトラ「はい…」ぽろぽろ
リヴァイ「俺は野球部じゃない」
ペトラ「はい………え?」ぽろ…?
リヴァイ「なんでそんな勘違いをしたか知らねえが、俺は野球部じゃないし、そもそも吹奏楽に応援されるような部活でもねぇ」
ペトラ「だって!リヴァイさん部活がなんだか聞いてもぜんぜん教えてくれないし、だからこないだ野球部に混ざって練習してるのを見て…」
リヴァイ「それはダチに頼まれてたまたま出ただけだ」
ペトラ「え…リヴァイさん、ハンジさんたち以外に友達とかいらっしゃるんですか?」
リヴァイ「お前は俺を何だと思っているんだ」ぺちっ
ペトラ「ひゃ、すみません」
ペトラ「………でも、私の勘違いだったんですね。勘違いで部活サボったりこんな泣いたりなんかして、……」
ペトラ「ご迷惑おかけしてすみませんでした。私、今日はこれから自主練して、明日からはちゃんと部活出ます。次の選抜で選ばれるように」
リヴァイ「どこで練習するんだ?」
ペトラ「えっと、きっとどこか空いている教室あると思うんで探します」
リヴァイ「ここで練習していけ」
ペトラ「え?」
リヴァイ「聴いててやるからここで練習していけ…その、俺に聴かせたかったって曲を」
ペトラ「………!」ぱああ
ペトラ「はいっ!いまペット準備しますっ!」カチャカチャ
ペトラ「それじゃいきますよ」
リヴァイ「ああ」
ペトラ「」スゥゥ
ペトラ「」♪ペボーーーーババブー
リヴァイ「」
ペトラ「」♪パヘーーー
リヴァイ「おい、やめろ」
ペトラ「」♪バッビャバー
リヴァイ「やめろと言っている」
ペトラ「」フゥ
ペトラ「部長、私のトランペットどうでしたか?」キラキラ
リヴァイ「お前はこれで選抜出たいって泣いてたのか?」
リヴァイ「ド下手くそ過ぎんだろうが!!!!!」
ペトラ「えっ」ガーン
*
ペトラ「あんな、あんな言い方しなくたっていいじゃないですか。私だって、一生懸命練習してるんですよ」しょんぼり
リヴァイ「下手くそにも限度ってもんがあるだろう」
ペトラ「うう、また…下手くそって…」
リヴァイ「……ところで、忘れかけていたが部活をサボったからにはお前にお仕置きをしなきゃなんねえな」
ペトラ「オシリペンペンですか?」ビクビク
リヴァイ「は?」
ペトラ「あの、おてやわらかにお願いします。す、スカートはめくらなくてもいいですよね。…さすがに恥ずかしいので……」
リヴァイ「待て、誰がオシリペンペンすると言った」
ペトラ「……しないんですか?」
リヴァイ「されてえってんなら別だが」
ペトラ「えっ、ええ??」てれてれ
リヴァイ「おい、なぜそこで照れる。本当にやるぞ」
リヴァイ「とはいえ休むことになった原因は…まあ俺にある。アレじゃ選抜なんてどのみち無理だっただろうが、唇切ったってのは俺のせいだからな」
リヴァイ「今週の土曜日、吹奏楽の練習は何時で終わる?」
ペトラ「一応昼で終わる予定です」
リヴァイ「そうか。今日部活サボった罰として、そのあと団室の掃除を手伝え」
ペトラ「えっと、手伝えってことは私の罰掃除なのにリヴァイさんも来てくださるんですか?」
リヴァイ「ああ、そのあとお前の練習に付き合ってやる…聴いててやるだけにはなるが」
ペトラ「本当ですか…?でも、ご迷惑じゃ…」
リヴァイ「お前俺に聴かせたいんだろ。だったら付き合ってやる」
リヴァイ「お前のトランペットが聴けるようになるまでな」
ペトラ「!」
ペトラ「はいっ!私頑張ります!」
ペトラ「リヴァイさんに認められるまで!」
終わり
乙乙
おまけ
別の日
ペトラ「」プニップニッ
ペトラ「」ムニー
リヴァイ「おい、何をしている」
ペトラ「あ、リヴァイさん。楽器吹きすぎて疲れた唇はこうやってほぐすんです」
ペトラ「あと、乾燥は大敵ですからね!こうやってリップクリームで保湿もかかしませんよー」ヌリヌリ
リヴァイ「そうか」
ペトラ「…あ、リヴァイさん。ちょっと唇荒れてます?私のリップお貸ししますよ?」
リヴァイ「………」
ペトラ「はい、どうぞ」にこっ
リヴァイ「………」フイッ
ペトラ「部長?」
リヴァイ「…いらん」
ペトラ「そうですか?」
ハンジ「ああ、リップはいらん」
ハンジ「お前から直接もらう」チュッ
ハンジ「やだもうリヴァイさんったら」
ハンジ「ウフフ」
ハンジ「アハハ」
ハンジ「という展開にどうしてならないのかなー」
リヴァイ「殴るぞ」
ペトラ「ハンジさん!からかわないでください」
ハンジ「だって、見ててもどかしいんだもん。ペトラもあそこまで言ったなら告白しちゃえばいいのにさー」
ペトラ「え?」
ハンジ「だって、リヴァイのためにトランペット吹きたい、だなんてさあんなの愛の告白以外のなにものでもないよ」
ペトラ「」
ペトラ「聞いてたん、ですか?」ブルブル
ハンジ「あ、ばれちゃった。ハンジのうっかりさん」てへぺろ☆
ペトラ「ハンジさんの馬鹿ー!」ダッ
ガラッ
バタン
ハンジ「あはは、かわいいなあ。真っ赤になってでてっちゃった」
リヴァイ「あんまり後輩で遊ぶんじゃねぇ」
ハンジ「ペトラだけじゃなくてリヴァイでも遊んでるつもりだよ?」
リヴァイ「それは良い趣味だな」
ハンジ「でも、そろそろはっきりさせてあげないと可哀想だよ?」
ハンジ「わかってるんでしょ?」
リヴァイ「…………」
ハンジ「追いかけてあげたらいいんじゃないかなー」
リヴァイ「うるせえクソメガネ」ガタッ
ハンジ「ふふふ、リヴァイどこいくの?」
リヴァイ「クソだ、クソ」スタスタ
ハンジ「………あれは、追いかけないなあ。私がせっかくお膳立てしてあげたのに」
ハンジ「あーあ、はやく付き合っちゃえばいいのにな」
終わり
ハンジもリヴァイが好きと
乙です
かわいい
乙です
進撃中読んだことないんだけどハンジさんの制服どっち?
>>29つなぎの作業着みたいなの着てる
乙
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