希「えりち、うちやで、わかる?」 (242)
絵里「…」ボー
希「なあえりち、今日はペリメニ、作ってみたんや」
希「前にえりちがうちのために作ってくれたやん」
希「がんばって真似してみたんよ、はい、あーん」
絵里「…」ボー
希「…」ジワッ
希「えりち…」グスッ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404270300
希「なぁえりち…ぐすっ、へ、んじくらい…ひっく」ポトッ
希「してくれても、ええやん…」ポロポロ
希「もう誰も…おらへん…」
希「うちには…えりちしか…おらんのにぃ…ひっく」
絵里「…」ボー
希「…今日はもう帰るな…」スック
希「また明日ね、えりち…」パタン
~次の日
ガチャ
希「おはよ、えりち」
絵里「…」ボー
希「いい天気やで、窓、あけるな」シャッ
絵里「あー…」
希「あ、ごめん眩しかった?」
希「でも見て、えりち」
希「こんな青空…見てたら思い出さへん?」
絵里「…」ボー
希「ほら、学校の屋上で、みんなとダンスの練習したやろ?」
希「今頃…他のみんなはどうしてるかなぁ」
希「きっと今でも、今度はあのお空の上で、レッスン頑張ってると思うわ」
絵里「…」ボー
希「ま、うちらが合流するのはもっと後になりそうやけど」
希「ほらえりち、ちゃんと思い出してあげなあかんで?」
希「でないと…」フルフル
希「みんなが…可哀想すぎるやん…」ジワッ
希「…っ」ゴシゴシ
希「もう、うちがえりちの前で泣いてばっかおってもしょうがないな」
希「はやく良くなって、みんなのお墓参り行こうな、えりち」
絵里「…」ボー
希「ほら、朝ご飯やで、えりち」
絵里「あー、あー」
希「そんながっつかへんの、はい、ここくわえて」
絵里「…」パク
希「はぁ…でもなんでうちのお弁当より…こんなんがええん?」
絵里「…」チュウウ
希「まあいっか…」
希「いっぱい食べて、早く元のえりちに戻ってな…ぐすっ」
なにがあった!?(`・ω・´)
絵里「ちゅぅ…じゅじゅー…」
希「ん?もう空になってるやん、えりち」
希「ほら、離して」クイクイ
絵里「ちゅぅ…ちゅうぅぅぅ…」
希「えりち!」グイ
絵里「あー!」グラッ
希「きゃっ!?」
ドサッ
希「いたた…大丈夫?えりち?」
絵里「…」フニフニ
希「あ…ちょっとえりち、どこさわって…」
絵里「あー…あうー…」フニフニ
絵里「はむ…」カプ
希「ちょっと!?」
希「なにすんのえりち!離れて!」グイ
絵里「あー…」
希「…?」
絵里「あー…まぁ…ま、まぁー…」
希「え、えりち…」
墓参りだと・・・
数十年後の話か?
絵里「あー!まー!ま!」ギュー
希「ち、違う、うちは…」
絵里「あー…?」
希「…」
希「うん…うちがママやで、えりち」
絵里「あー!」スリスリ
希「…」ナデナデ
昨日VIPに立ってたな
や、やめろおおおお
なにこれ
マインドコントロールかな?
かなり年取ってボケたのかな?
事故で壊滅とか
希と絵里以外死んでしまったのか?
幼児退行か
俺が世話したる
恐らく事故で7人が死亡して、
絵里が脳に重度の障害を負って、
希が無傷?だろうなぁ
そして察するに事故から一定の時間が経ってる
プレイでしょ
絵里「すぅ…すぅ…」
希「えりち…寝てもた」
希「よいしょっと…もう、体は大人なのに子供みたいになって…」
希「ベッドに戻すの大変やん…」
希「でも…」
希「えりちがこれだけ喋ってたの…久しぶりやなぁ」
神よ、救いはないのですか
~次の日
希「えりち、起きてる?」
絵里「…」ボー
希「ほら、今日もうち、お弁当作ってきたんや」カパッ
希「美味しそうやない?」
希「えりちが食べてくれたら嬉しいな」ヒョイ
希「はい、あーん」
絵里「…」チラ
絵里「あむ…」パクッ
希「!」
希「え…えりち…」
絵里「…」モグモグ
絵里「げほっ!ぷっ!」ペッペッ
希「そっか…あかんか…」フキフキ
希「しょうがないな、うちもまだ全然修業が…足りん…っく」ジワ
希「…っ」ゴシゴシ
希「でもうち、諦めへんから」
希「明日もまた作ってくるで、えりち」
希「じゃ、今日はこのあとどうしよっか…」
希「久しぶりに、外を散歩せえへん?えりち」
絵里「あー…」
乙 辛いなぁ
頑張れのんたん
何これ怖い
希「もうすっかり秋…」
絵里「…」
希「ほら見てみて、病院の周りでも紅葉は綺麗やで」
希「きてよかったやろ、えりち」
絵里「…」ピト
希「あ、えりち、髪に葉っぱが…」
絵里「あー!」
希「ん、かわいいで、髪飾りみたいやな」ニコ
ヒュウゥゥ…
希「んっ…」ブルッ
希「寒くなってきたね、えりち」
希「そろそろ戻ろっか」クイ
絵里「うー!」ギュ
希「えりち…?」
絵里「まー…」
希「どうしたんえりち?わがまま言わんといてよ」
希「ほら離して?車いすが動かへんよ」
絵里「…」ギュー
希「えーりち、あんまり困らせんといてよ」
希「離さんかったらわしわししてしまうで~?」ワキワキ
絵里「うー」ムス
希「えりち…?」
希(今、表情が…?)
絵里「あー!」グイグイ
希「な、なに?えりち!?」
絵里「あー!あー!」グイグイ
希(えりちが久しぶりにうちに何か伝えようとしてる!)
希(でも…)
希「ご、ごめんえりち、わからへん…」
絵里「…」ムスー
パッ
希「あ…」
希「…ごめん、帰ろか、えりち」
絵里「…」
再開してる!
見てるよ
再開あざっす
絵里「すぅ…すぅ…」Zzz
希「ふふっ、ベッドに入ったらすぐに寝てしまったやん」
希「久しぶりにいっぱいおしゃべりしたもんな」
希「疲れたんやね…」ナデナデ
希「また一緒にダンスできたらええな、えりち」
希「おやすみ、また明日…」スッ
絵里「んー…まぁ…」モゾモゾ
~次の日
コンコン
希「えりち、入るで?」ガチャ
希「あ…」
亜里沙「!」キッ
希「亜里沙ちゃん…」
亜里沙「何の用ですか」
希「っ…」
亜里沙「…用がないなら、帰ってください」プイ
希「あ、あのな、亜里沙ちゃん…」
亜里沙「気安くよばないでくださいっ!」
希「うちは…」
亜里沙「いいから黙って!」
希「…っ」
亜里沙「…帰って、ください」
希「…」バタン
希「…」トボトボ
希「…っ、うぅっ…」
希「ぐすっ…ひっく…」ポロポロ
希「そうやんな…うちなんか…」
希「ひっく、ひっく…」
希「うっく…うえええん…」
亜里沙「…はぁ」
亜里沙「ねえお姉ちゃん…」
亜里沙「海未さんも…穂乃果さんも…みんないなくなってしまって」
亜里沙「お姉ちゃんも…こんなになって…」
亜里沙「でも…どうしてあの人だけは…っ」
絵里「…」ボー
亜里沙「なんであの人だけは…のうのうと生き残って…!」
絵里「…」スッ
亜里沙「なんで…なんで…」
絵里「あー!」グイ
亜里沙「きゃっ!?」
絵里「あー!あうー!」グイグイ
亜里沙「いっ、いたっ、いたいいたい!どうしたのお姉ちゃん!」ジタバタ
絵里「うー…」
亜里沙「怒って…いるの…?」
絵里「…」ジー
亜里沙「う…」
亜里沙「ごめん…なさい」
絵里「あー…」パッ
亜里沙「お姉ちゃん…」
こんなになってもかしこいエリーチカ
亜里沙「お姉ちゃんはあの人…」
亜里沙「希さんのこと、大事に思ってるの…?」
絵里「…」ボー
亜里沙「お姉ちゃん!」ユサユサ
絵里「あー…」
亜里沙「…」グス
亜里沙「早く…戻ってきてよ、お姉ちゃん…」
~次の日
理事長「最近絢瀬さんの様子はどうかしら?」
希「相変わらずです…あ、でも…」
希「前に比べて、おしゃべりする回数は増えました」
理事長「そう…」
お、来とるやん
理事長も娘が死んでんだよな
続きに期待してます
希「このままもっともっと話せるようになったら…きっと…」
理事長「そうね…」
理事長「そうなったら、いいわね」
希「それで…えりちの処遇は…」
理事長「まだ退学、って決まったわけじゃないわ」
理事長「でももとに戻る可能性がゼロなら…」
希「理事長!」
理事長「ごめんなさいね…」
理事長「私もつらいの…でも」
理事長「あなたにも覚悟は…しておいてほしいの」
~~~~~~~~~~~~
希「はぁ…今日も亜里沙ちゃん、来てるやろか…」
希「えりち…入るで?」ガラッ
絵里「あー!」ムクッ
希「えりちっ…!」ダッ
希「お、起き上がれたん!?えりちっ…」
絵里「まー!」
希「えりちっ!」ダキッ
絵里「あー?」
希「ずっと寝たきりやったのに…!やったね、えりち…」ギュー
絵里「まー…」クイクイ
希「ん?なに、えりち?」
絵里「あー…」
希「お外、行きたいん?」
絵里「あー!」
希「うん、車いす持ってくるな!」
亜里沙「…」
亜里沙「…っ」クルッ
スタスタスタ…
きたか
なす板
絵里「あー!あはー!」キャッキャッ
希「え、えりち…」ウルウル
希「嬉しそうやなぁ…お外もこんなに晴れて…」
希「えりちの笑顔…見るの何か月ぶりやろ…ぐすっ」
絵里「あー…?」クイクイ
希「ん…ぐすっ、ごめんな、うち、嬉しくって…」ゴシゴシ
絵里「あー」スリスリ
希「ふふっ、くすぐったいよえりち!」モジモジ
絵里「あうー!」
希「もう、えっちやなぁ、えりち」ナデナデ
きたか!
期待してます。
ここで終わるのは勘弁してくれ
続き期待しています
だけど、続ける気がないならはっきりとそう言ってほしい
前も10日以上空いて再開したこともあるし…
ひと月くらいは様子見すべきかと
ここ保守期間長いしまあ大丈夫なんじゃないか
ゆっくりでええんよ、待ってます
黙って待ってろよ
怒んなよ
余計なことを言ってしまいました
ここまでの話の流れがとても興味をそそるもので、早く続きが見たいと自分勝手な発言をしていました。すみません
のんたんは不幸が似合うなあ(ゲス顔
まとめと勘違いしてる奴が最近多いな
ヒュウウウウ…
希「うっ…寒…」ブルッ
絵里「あー…くしょん!」
希「っと、ごめんな、えりち、寒かったね」
希「ああもう、鼻水出てるやん」フキフキ
希「じゃ、そろそろ戻ろっか」
絵里「あー…」ムス
希「わがまま言わないの」
絵里「あー!」ガシ
希「?」
希「えりち?そこ離して、動かせへんやん」
絵里「あー!」
希「えりち…」
希「そういやこの間も…このへんで…」
絵里「うー…」クイクイ
希「何?うちに見せたいものでもあるん?」
絵里「あー!」パァッ
希「え、えりち…」
絵里「あー!あー!」パタパタ
希「ん?なに、なに…?」キョロキョロ
絵里「あー!あうー!」クイクイ
希「ん…?」
希「これ…SDカード…?もう泥だらけやけど…」
絵里「あー!あやぁー!」ガタガタ
グラッ…
希「えりちっ!?」
絵里「あー?」
ガシャッ
絵里「あぎゃっ!」ドサッ
希「えりちっ!」バッ
希「えりちっ!大丈夫!?えりち!」
絵里「あぐ…ひっぐ」グスン
希「痛かったやろ…車いすから立ち上がるのは無茶やで、えりち…」サスリサスリ
絵里「あうー…」
絵里「あー!あはっ、あははっ!」
希「え、どしたんえりち…急に…あ」
希「このSDカード?うちが見つけたことがそんなに嬉しいん…?」
絵里「ああー!」キャッキャッ
希「この中にいったい何が入ってるん…」
希「まいっか…ほら、手貸して、えりち」
希「よいしょっと…」
きたか
気になる
黒幕がいるんだよきっと
話が動きだしたな
凄い気になる展開やな
希「はい、ただいま」
絵里「あー!」
希「もう、派手に転んだせいでえりち、泥だらけやん」
希「このままベッドには戻せないし…」
希「お風呂入って着替えるで、えりち」
絵里「ああー!」
希「ん?楽しみなん?」
希「ほら、脱がせるからばんざいして?」
絵里「あう…」
希「うん、そのままやで、えりち」ヌガセヌガセ
μ’sのPVとかはいってそうだな
続きまっとるでー
支援
続きが楽しみ
支…援……?
支援
作者生きてるー?
エタっちゃったか
更新間隔空くことあったしね
待ってます
希(相変わらずきれいやね、えりち)
希(この背中も…胸も、お腹も、手足も雪みたいに真っ白で…)
希(見ているだけで吸い込まれそうや…)
絵里「あうー…?」ポケー
希「あ、ごめん、見とれてる場合じゃないね」
希「寒かったな、ほらえりち、こっち」
待ってた
バシャバシャ…
絵里「あー!」フルフル
希「ふふ、えりち、シャンプーしてるのに目あけてたらあかんよ」シャクシャク
希「ふふ、えりちは髪も相変わらずきれいで…っ!」ピタ
絵里「あー…?」
希(また…見てしまった)
希(えりちの…頭の傷…)ブルブル
絵里「あー!あーあぁー!」ジタバタ
希「あっ、ご、ごめんえりちっ!」
希「早く流さないと…目、痛かったよね…」バシャバシャ
絵里「あー!」
希(あかん…あれからもうだいぶ経つのに…)
希(生々しくて…消えなくて…)
希(いやでも…思い出してしまう…)グス
絵里「あう…?」
希「ぐすっ…ん…なんでもないで、なんでもないんや、えりち…ひっく」
絵里「んー…」スッ
希「えりち…?」
絵里「あー」ツンツン
希「えりち…うちの涙、拭いてくれるん…?」
絵里「あー…」ゴシゴシ
希「え、えりち…!」ギュ
希「うん…ありがと」
希「そろそろ…あがろっか」
絵里「あー!」
えりち…
待ってた
エリチカいい子だしのんたん健気だなあ…
保守しないといけないレベルて
待ってる
希「お風呂からあがったらすぐ寝てしまったな」
絵里「すぅ…すぅ…」Zzz…
希「それじゃうちも帰るな」スッ
ナデナデ…
希「なんかえりち、だんだんうちの前ではしゃいでくれることが多くなってきた気がする」
希「このままいつか、元のえりちに戻ってくれるんかな」
希「戻ってくれたらいいな…」
希「おやすみ、えりち」
絵里「んぅ…すぅ…」Zzz…
~希の部屋
希「ただいま…さ、明日の予習してから寝よっか」
希「みんながいなくなってから、うちも独り言が増えたなぁ…」
希「…」
希「ってあかんあかん!うちはみんなの分までちゃんと生きなだめなんや」
希「悲しんでばっかりいたら、天国のみんなにまで心配かけてしまうわ」
希「ほら、気持ちを切り替えて、明日は一限目が英語やったから…」ゴソゴソ
ポトッ
希「あ…」
希「そうや…このSDカード…」スッ
天国のみんなってなんや.........
希「なんでえりち…こんなものにあれだけ反応したんやろ…」
希「泥だらけやけど拭けばパソコンに入れても大丈夫なんかな?」ゴシゴシ
希「うーん…なんかこの金属でできてるとこも錆びてるなぁ…大丈夫かな」
希「ま、だめもとでやってみよっか」ポチ
希「…」
シーン
希「読み込まんか、やっぱり」
希「うーん、気になる…」
気になるワイw
>>97
読み返したら分かるやろ
普通に読んでたら>>4の時点でわかるはずなんだけどな
読解力がなさすぎるのかまともに読んでないのか
バカ相手に勝ち誇ってんじゃねーよ
結構前だし忘れてんだろう
乙です
はよ
まだ?
~次の日
希(結局あれからどうやってもSDカードの中身はわからなかった)
希(気になって授業にも全然集中できなかったし…)
希(ま、いっか…早く今日もえりちのとこに行ってあげないと…)
理事長「東條さん」
希「!」
希「…はい?」
理事長「ちょっと…いいかしら」
希「はい…」
きたか!
~理事長室
理事長「ごめんなさいね、引き留めてしまって」
希「いえ…それでお話というのは…」
理事長「…絢瀬さんの処遇について」
希「…」
理事長「今日の職員会議でね…決まったの」
理事長「残念だけど…」
希「はぁ…はぁ…」タッタッタッタッ
希「…くっ…はぁ、はぁ…」ダダダッ
希「えりちっ!」ガラッ
絵里「あー…?」
希「えりち…えりち…」フラフラ
絵里「あー…」
希「っ…!」ギュッ
希「えりち…ごめん」ポロポロ
希「うち…守ってあげれんかった…」
きたあああああああ
理事長『ロシアにいる絢瀬さんのご両親からもね…連絡があったの』
理事長『絢瀬さんは、ロシアにいるご両親のもとに引き取るって…』
理事長『それに…』
理事長『こんなこと…言いたくないけれど…』
理事長『絢瀬さんが元通り…この学院に通うことができる可能性は…』
希「…」ブルブル
理事長『落ち着いて聞いてね…東條さん』
理事長『絢瀬絵里さんは…校則が定める『その他勉学を続けることが著しく困難な場合』に該当するとみなし…』ポロポロ
理事長『退学、とします…』
希「えりち…ごめんな…ごめん…うわああああ…」ギュー
絵里「…」ボー
希「ぐすっ、ぐすっ…ごめん…ごめんなさい…」
絵里「あー…」ゴシゴシ
希「せっかく…せっかく前に比べたら…ぐすっ」
希「おしゃべりも…それに笑顔も…」
希「だんだん戻ってきてくれたのに…っ」
希「えりちが元気になっても…これじゃ…!」
絵里「あー…」ギュ
希「えり…ち…」
絵里「…」ナデナデ
今回はここまでかな?
おつ
おつ
希…報われんな
涙腺に来るものがあるな…
乙です
乙・・・
てす
保守やん
保守やん
生きてる?
作者、(続きを待ってる)俺やで、わかる?
前も空いた時あったし焦ってもね?
気長に待ってる
待ってるよー
これはエタったかな
ラッキーガールがラッキーガールなのに結果的に一番アンラッキーガールになっとる
>>1ですが長らく放置して申し訳ありません
書き溜め作ってるのでもうしばらくお待ちください
待ってます
生存報告は嬉しいな
まってるよ
待ってます
生存確認できて安心した
待ってる
大変長らくお待たせいたしました
今日で、このSSを終わらせます
改めて最初から読み直すと気になる点がいくつかあったので、最初から投下します
間が空きましたので、復習がてらお付き合いいただければ幸いです
希「えりち、うちやで、わかる?」
絵里「…」ボー
希「えりち、今日はペリメニ、作ってみたんや」
希「前にえりちがうちのために作ってくれたやん」
希「がんばって真似してみたんよ、はい、あーん」
絵里「…」ボー
希「…」ジワッ
希「えりち…」グスッ
希「なぁえりち…ぐすっ、へ、んじくらい…ひっく」ポトッ
希「してくれても、ええやん…」ポロポロ
希「もう…誰もいなくなって…」
希「うちには…えりちしか…いないんよ…ひっく」
絵里「…」ボー
希「うち、今日はもう帰るな…」スック
希「また明日ね、えりち…」パタン
ついにか・・・
~次の日
ガララ…
希「おはよ、えりち」
絵里「…」ボー
希「いい天気やで、窓あけるよ?」シャッ
絵里「あー…」
希「ごめん、眩しかった?」
希「でも見て、こんな青空…思い出さへん?」
絵里「…」ボー
希「ほら、学校の屋上で、みんなとダンスの練習したやん?」
希「今頃…他のみんなは…」
希「きっと今でも、あのお空の上で、レッスン頑張ってると思うわ」
絵里「…」ボー
希「ま、うちらが合流するのはもっと後になりそうやけど」
希「ほらえりち、ちゃんと思い出してあげなあかんよ?」
希「でないと…」フルフル
希「みんなが…可哀想すぎるやん…」ジワッ
希「…っ」ゴシゴシ
希「もう、うちが泣いてばっかでもしょうがないな」
希「はやく良くなって、みんなのお墓参り行こうな、えりち」
絵里「…」ボー
希「はい、朝ご飯やで」
絵里「あー、あー」
希「そんながっつかないの、ここくわえて?」
絵里「…」パク
希「はぁ…なんでうちのお弁当よりもこんなんがいいの?」
絵里「…」チュウウ
希「まあいっか…」
希「いっぱい食べて、早く元のえりちに戻ってな…ぐすっ」
絵里「ちゅぅ…じゅじゅー…」
希「ん?もう空になってるやん」
希「ほら、離して」クイクイ
絵里「ちゅぅ…ちゅうぅぅぅ…」
希「えーりち!」グイ
絵里「あー!」グラッ
希「きゃっ!?」
ドサッ
希「いたた…大丈夫?えりち?」
絵里「…」フニフニ
希「あ…ちょっと、どこさわって…」
絵里「あー…あうー…」
絵里「はむ…」カプ
希「いたっ!ちょっと!?」
希「なにすんのえりち!離れて!」グイ
絵里「あー…」ポケー
希「もう…」ナデナデ
絵里「すぅ…すぅ…」
希「えりち…寝てしまったん?」
希「よいしょっと…もう、体は大人なのに子供みたいになって…」
希「ベッドに戻すの大変やん…」
希「でも…」
希「えりちがこれだけ喋ってたの…久しぶりやなぁ」
~次の日
希「えりち、起きてる?」
絵里「…」ボー
希「ほら、今日もうち、お弁当作ってきたんや」カパッ
希「美味しそうやない?」
希「えりちが食べてくれたら嬉しいな」ヒョイ
希「はい、あーん」
絵里「…」チラ
絵里「あむ…」パクッ
希「!」
希「え…えりち…」
絵里「…」モグモグ
絵里「げほっ!ぷっ!」ペッペッ
希「そっか…不合格、かぁ…」フキフキ
希「しょうがないなぁ、うちもまだ修業が…足りん…っく」ジワ
希「…っ」ゴシゴシ
希「でもうち、諦めへんよ」
希「明日もまた作ってくるから…」
希「じゃ、今日このあとは、っと」
希「久しぶりにお外散歩しよっか」
絵里「あー…」
ガララ…
希「もうすっかり秋…」
絵里「…」
希「ほら見てみて、病院の周りでも紅葉は綺麗やで」
希「きてよかったやん?えりち」
絵里「…」ピト
希「あ、えりち、髪に葉っぱが…」
絵里「あー!」
希「ん、かわいいで、髪飾りみたいやな」ニコ
ヒュウゥゥ…
希「んっ…」ブルッ
希「寒くなってきたね、えりち」
希「そろそろ戻ろっか」クイ
絵里「うー!」ギュ
希「えりち…?」
絵里「まー…」
希「どうしたんえりち?わがまま言わんといてよ」
希「ほら離して?車いすが動かへんよ」
絵里「…」ギュー
希「えーりち、あんまり困らせんといてよ」
希「離さんかったらわしわししてしまうで~?」ワキワキ
絵里「うー」ムス
希「えりち…?」
希(今、表情が…?)
絵里「あー!」グイグイ
希「な、なに?えりち!?」
絵里「あー!あー!」グイグイ
希(えりちが久しぶりにうちに何か伝えようとしてる!)
希(でも…)
希「ご、ごめんえりち、わからないんやよ…」
絵里「うー…」
パッ
希「あ…」
希「…ごめんな、帰ろっか」
絵里「…」ムスー
絵里「すぅ…すぅ…」Zzz
希「ふふっ、ベッドに入ったらすぐに寝てしまったやん」
希「久しぶりにいっぱいおしゃべりしたもんね」
希「疲れたんやね…」ナデナデ
希「また一緒にダンスとかできたらいいな、えりち」
希「おやすみ、また明日…」スッ
絵里「んー…まぁ…」モゾモゾ
~次の日
コンコン
希「えりち、入るで?」ガラ
希「あ…」
亜里沙「!」キッ
希「亜里沙ちゃん…」
亜里沙「何の用ですか」
希「っ…」
亜里沙「…用がなければ、帰ってください」プイ
希「あ、あのな、亜里沙ちゃん…」
亜里沙「うるさいですっ!」
希「うちは…」
亜里沙「いいから黙って!」
希「…っ」
亜里沙「…帰って、ください」
希「…」バタン
希「…」トボトボ
希「…っ、うぅっ…」
希「ぐすっ…ひっく…」ポロポロ
希「そうやんな…うちなんか…」
希「ひっく、ひっく…」
希「うっく…ううぅ…」
亜里沙「…はぁ」
亜里沙「ねえお姉ちゃん…」
亜里沙「海未さんも…穂乃果さんも…みんないなくなってしまって」
亜里沙「お姉ちゃんも…こんなになって…」
亜里沙「でも…どうしてあの人だけは…っ」
絵里「…」ボー
亜里沙「なんであの人だけは…ちゃっかり生き残って…!」
絵里「…」スッ
亜里沙「なんで…なんで…」
絵里「あー!」グイ
亜里沙「きゃっ!?」
絵里「あー!あうー!」グイグイ
亜里沙「いっ、いたっ、いたいいたい!どうしたのお姉ちゃん!」ジタバタ
絵里「うー…」
亜里沙「怒って…いるの…?」
絵里「…」ジー
亜里沙「う…」
亜里沙「ごめん…なさい」
絵里「あー…」パッ
亜里沙「お姉ちゃん…」
亜里沙「お姉ちゃんはあの人…」
亜里沙「希さんのこと、そんなに大事なの…?」
絵里「…」ボー
亜里沙「お姉ちゃん!」ユサユサ
絵里「あー…」
亜里沙「…」グス
亜里沙「早く…戻ってきて、お姉ちゃん…」
~次の日
理事長「最近絢瀬さんの様子はどうかしら?」
希「相変わらずです…あ、でも…」
希「前に比べて、おしゃべりする回数は増えました」
理事長「そう…」
希「このままもっともっと話せるようになったら…きっと…」
理事長「そうね…」
理事長「そうなったら、いいわね」
希「それでえりち…絢瀬さんの処遇は…」
理事長「まだ退学、って決まったわけじゃないわ」
理事長「でももとに戻る可能性がゼロなら…」
希「理事長!」
理事長「ごめんなさいね…」
理事長「私もつらいの…でも」
理事長「あなたにも覚悟は…しておいてほしいの」
~~~~~~~~~~~~
希「はぁ…今日も亜里沙ちゃん、来てるかなぁ…」
希「えりち…入るで?」ガラッ
絵里「あー!」ムクッ
希「えりちっ…!」ダッ
希「お、起き上がれたの!?えりちっ…」
絵里「まー!」
希「えりちっ!」ダキッ
絵里「あー?」
希「ずっと寝たきりやったのに…!やったね、えりち…」ギュー
絵里「まー…」クイクイ
希「ん?なに?」
絵里「あー…」
希「お外、行きたいん?」
絵里「あー!」
希「うん、車いす持ってくるな!」
亜里沙「…」
亜里沙「…っ」クルッ
スタスタスタ…
絵里「あー!あはー!」キャッキャッ
希「え、えりち…」ウルウル
希「嬉しそうやなぁ…お外もこんなに晴れて…」
希「えりちの笑顔…見るの何か月ぶりやろ…ぐすっ」
絵里「あー…?」クイクイ
希「ん…ぐすっ、ごめんな、うち、嬉しくって…」ゴシゴシ
絵里「あー」スリスリ
希「ふふっ、くすぐったいやん!」モジモジ
絵里「あうー!」
希「もう、えっちやなぁ、えりち」ナデナデ
ヒュウウウウ…
希「うっ…寒…」ブルッ
絵里「あー…くしょん!」
希「っと、ごめんな、えりち、寒かったね」
希「ああもう、鼻水出てるやん」フキフキ
希「じゃ、そろそろ戻ろっか」
絵里「あー…」ムス
希「わがまま言わないの」
絵里「あー!」ガシ
希「?」
希「えりち?タイヤから手を離して、動かせないやん」
絵里「あー!」ギュー
希「えりち…」
希「そういえばこの間も…このへんで…」
絵里「うー…」クイクイ
希「何?うちに見せたいものでもあるん?」
絵里「あー!」パァッ
希「えりち…?」
絵里「あー!あー!」パタパタ
希「ん?なに、なに…?」キョロキョロ
絵里「あー!あうー!」クイクイ
希「ん…?」
希「これ…SDカード…?もう泥だらけやけど…」
絵里「あー!あやぁー!」ガタガタ
グラッ…
希「えりちっ!?」
絵里「あー?」
ガシャッ
絵里「あぎゃっ!」ドサッ
希「えりちっ!」バッ
希「えりちっ!大丈夫!?えりち!」
絵里「あぐ…ひっぐ」グスン
希「痛かったやろ…車いすから立ち上がるのは無茶やで、えりち…」サスリサスリ
絵里「あうー…」
絵里「あー!あはっ、あははっ!」
希「え、どしたんえりち…急に…あ」
希「このSD?うちが見つけたことがそんなに嬉しいん…?」
絵里「ああー!」キャッキャッ
希(なんだろ…これ)
希「ま、いっか…ほら、手貸して」
希「よいしょっと…」
希「ただいま」ガララ…
絵里「あー!」
希「もう、派手に転んだせいで泥だらけやん」
希「このままベッドには戻せないし…」
希「お風呂入って着替えよっか」
絵里「ああー!」
希「ん?楽しみなん?」
希「ほら、脱がせるからばんざいして?」
絵里「あう…」
希「うん、そのままやで、えりち」ヌガセヌガセ
希(相変わらずきれいね、えりち)
希(この背中も…胸も、お腹も、手足も雪みたいに真っ白で…)
希(見ているだけで吸い込まれそう…)
絵里「あうー…?」ポケー
希「あ、ごめん、見とれてる場合やないね」
希「寒かったな、ほらえりち、こっち」
バシャバシャ…
絵里「あー!」フルフル
希「ふふ、えりち、シャンプーしてるのに目あけてたらだめやよ」シャクシャク
希「はぁ…えりちは髪も相変わらずきれいで…っ!」ピタ
絵里「あー…?」
希(また…見てしまった)
希(えりちの…頭の傷…)ブルブル
絵里「あー!あーあぁー!」ジタバタ
希「あっ、ごめんえりちっ!」
希「早く流さないと…目、痛かったよね…」バシャバシャ
絵里「あー!」
希(だめ…あれからもうだいぶ経つのに…)
希(生々しくて…消えなくて…)
希(いやでも…思い出してしまう…)グス
絵里「あう…?」
希「ぐすっ…ん…なんでもないで、なんでもないんや、えりち…ひっく」
絵里「んー…」スッ
希「えりち…?」
絵里「あー」ツンツン
希「えりち…うちの涙、拭いてくれるの…?」
絵里「あー…」ゴシゴシ
希「え、えりち…!」ギュ
希「うん…ありがと」
希「そろそろ…あがろっか」
絵里「あー!」
希「お風呂からあがったらすぐ寝てしまったな、えりち」
絵里「すぅ…すぅ…」Zzz…
希「それじゃうち、帰るで」スッ
ナデナデ…
希「なんかえりち、だんだんうちの前で笑ってくれることが多くなってきた気がする」
希「このままいつか、元に戻ってくれるんかな」
希「戻ってくれたらいいな…」
希「おやすみ、えりち」
絵里「んぅ…すぅ…」Zzz…
~希の部屋
希「ただいま…さ、明日の予習してから寝よっか」
希「うちも独り言、増えたなぁ…」
希「…」ジワッ
希「ってだめだめ!うちとえりちはμ'sのみんなの分までちゃんと生きないとだめなんや!」
希「悲しんでばっかりいたら、天国のみんなにまで心配かけてしまうやん!」
希「気持ちを切り替えて、明日は一限目が英語やったから…」ゴソゴソ
希「あ…」
希「そうだ…このSDカード…」スッ
希「なんでえりち…これであんなに反応したのかな」
希「泥だらけだけどパソコンに入れても大丈夫なん?」ゴシゴシ
希「なんかこの金属でできてるとこも錆びてるし…本当に大丈夫かな」
希「だめもとでやってみよ…」ポチ
希「…」
シーン
希「読み込まんね、やっぱり」
希「うーん、気になる…」
~次の日
希(結局あれから何回か試したけどあのSDは読み込めなかった)
希(気になって授業にも全然集中できなかったし…)
希(ま、いっか…早く今日もえりちのとこに行ってあげないと…)スタスタ
理事長「東條さん」
希「!…はい?」
理事長「ちょっと…いいかしら」
希「はい…」
~理事長室
理事長「ごめんなさいね、引き留めてしまって」
希「いえ、それでお話というのは…」
理事長「…絢瀬さんの処遇について」
希「…」
理事長「今日の職員会議でね…決まったの」
理事長「残念だけど…」
希「はぁ…はぁ…」タッタッタッタッ
希「…くっ…はぁ、はぁ…」ダダダッ
希「えりちっ!」ガラッ
絵里「あー…?」
希「えりち…えりち…」フラフラ
絵里「あー…」
希「っ…!」ギュッ
希「えりち…ごめん」ポロポロ
希「うち…守ってあげれんかった…」
理事長『ロシアにいる絢瀬さんのご両親からもね…連絡があったの』
理事長『絢瀬さんは、ロシアにいるご両親のもとに引き取るって…』
理事長『それに…』
理事長『こんなこと…言いたくないけれど…』
理事長『絢瀬さんが元通り…この学院に通うことができる可能性は…』
希『…』ブルブル
理事長『落ち着いて聞いてね…東條さん』
理事長『絢瀬絵里さんは…校則が定める『その他勉学を続けることが著しく困難な場合』に該当するとみなし…』ポロポロ
理事長『退学、とします…』
希「えりち…ごめんな…ごめん…うわああああ…」ギュー
絵里「…」ボー
希「ぐすっ、ぐすっ…ごめん…ごめんなさい…」ポロポロ
絵里「あー…」ゴシゴシ
希「せっかく…せっかく前に比べたら…ぐすっ」
希「おしゃべりも…それに笑顔も…」
希「だんだん戻ってきてくれたのに…っ」
希「えりちが元気になっても…これじゃ…!」
希「音ノ木にはえりちの居場所は…もう…!」
絵里「あー…」ギュ
希「えり…ち…」
絵里「…」ナデナデ
絵里「あー…あぁ…」ナデナデ
希「ぐすっ…えりち…」
希(えりち…気にしないでって言ってくれてるみたい…)
希(ううん、そんなわけない…だってえりちは…)
希(えりちは…あの時…っ)ドクン
希(瓦礫が…頭に…!!)
希「あっ…ああっ…っく…」フラフラッ
絵里「あー…?」
希「うっ…!」
希「げぼっ…ううぇええっ…」
希「げほっ、げほ…うえぇえぇぇっ…」
絵里「あー!ああー!」ワタワタ
ガラッ
亜里沙「お姉ちゃんっ!?」
絵里「あー!あー!」
希「げほっ、げほっ…はぁ、はぁ…あ」
亜里沙「希…さん…?」
希「あ…亜里沙ちゃん…」
亜里沙「…待ってて、看護師さん呼んできますから」
看護師「ふぅ、これで綺麗になったわね」
看護師「もう大丈夫?本当に」
希「はい…ご迷惑をかけてすみませんでした」
看護師「いいのよ、これが仕事なんだから」
看護師「ついでに気分が悪くなっちゃった子をみてあげるくらいどうってことはないわ」
看護師「ほら、あなたがそんな顔してると絢瀬さんも心配しちゃうわよ、元気出しなさい」ポン
希「はい…」
亜里沙「ありがとうございました」ペコリ
看護師「いーえ、どういたしまして」
看護師「それじゃ、また何かあったら呼んでちょうだいね」
パタン…
亜里沙「…」
希「あ、亜里沙ちゃん…あの」
亜里沙「何をやってるんですか」
希「…っ」ビクッ
亜里沙「お姉ちゃんに、そんなところ見せないで!」
亜里沙「お姉ちゃんがあれだけ声を出したり…笑顔を見せたりするのは」
亜里沙「今のところ、あなたの前だけなんですよ?」
希「…」
亜里沙「亜里沙は…悔しいです」
亜里沙「家族の亜里沙よりもお姉ちゃんは、希さんのことの方が好きみたい」
亜里沙「亜里沙が話しかけても、頑張ってお世話をしても、ほとんど何も言ってくれない」
亜里沙「なのに、あなたがここに来てるときは…笑ったり、いっぱい声を出したりしてる…」
亜里沙「亜里沙は…それを見ていて、とっても悔しいです」
希「…」
亜里沙「だから…あなたは絶対に、お姉ちゃんをがっかりさせないでください」
亜里沙「お姉ちゃんがもとに戻ったとき、あなたがそばにいないなんて…」
亜里沙「そんなの、亜里沙は許さない!」
希「…!」
亜里沙「明日には…お父さんとお母さんがロシアからお姉ちゃんを迎えにきます」スック
亜里沙「亜里沙たちがロシアに帰ってしまったら…お姉ちゃんと希さんは、たぶんもう一生会えないと思います」
希「やめてっ!!」
亜里沙「亜里沙にはどうしようもないです…」
亜里沙「できれば亜里沙も、お姉ちゃんと一緒に日本に残りたかった…」
亜里沙「お姉ちゃんが必死で守った音ノ木に、亜里沙も通いたかった」
亜里沙「そして…亜里沙も、μ'sの一員として、海未さんたちと一緒にスクールアイドルをやりたかった…」グス
希「亜里沙…ちゃん…」
亜里沙「どれも…ぐすっ、もう…叶わない、夢、です…」ポロポロ
希「亜里沙ちゃん…亜里沙ちゃんは…」スッ
亜里沙「だから!」バッ
希「!」
亜里沙「せめてお姉ちゃんには…この先少しでも、お姉ちゃんの望むようにさせてあげたい!」
亜里沙「あんな練習をするくらいだもん…」
亜里沙「お姉ちゃんは…ロシアに行くよりもきっと…」
亜里沙「…希さんと過ごす方が幸せだと思う…」
希「亜里沙ちゃん…う、うちは…どうすれば…」
亜里沙「知りませんっ!」ダッ
希「あっ!」
ガララッ、バタン!
亜里沙「ぐすっ…はぁ…はぁ…ひっく…」タッタッタッタッ…
希「…」
~その夜
希(亜里沙ちゃんが言いたかったことって…)
希(私とえりちに…これからも一緒に過ごして欲しい、ってこと…?)
希(えりちは…ロシアに行ってしまうのに?)
希(じゃあ…私もロシアに…?)
希(えりちと一緒なら、それもいいかも)
希(でも…えりちがロシアに行ってしまったら、もう一生会えないとも言ってた…)
希(亜里沙ちゃんもそうだけど…あの事故で一人だけ無事な私を、えりちの両親はやっぱりよく思ってないのかな…)
希「えりち…」グス
希「うち、どうしたらいい…?」
希「…」チラ
希「こんなとき、うちは…やっぱりカードに頼るしかないんやね…」
希「…」ゴソゴソ
希「あっ…」ポトッ
希「…あの、SDカード…」ヒョイ
希「…」
希「このタイミングで…?」
希「なんか…えりちの答えが、この中に入ってるって言われたみたいや…」
希「でも、これ…壊れて…」
希「…」ジッ
希「これ…なんだろ、本当に…」
希「えりちが…あそこまでこだわったもの…」
希「えりちがあんなになっても、忘れなかったもの…」
希「それなのに…これは…」ジワ
希「もう…!」ゴシゴシ
希「しっかりしないといかんよ、うち」
希「ほら、宿題もまだ終わってないやん…悩むのもいいけど、やることはやってからや!」
希「えーっと…そういえば情報処理の授業で宿題出てたなぁ…」
希「エクセルでグラフを作って提出、かぁ…これはすぐ終わるかな」
希「…」カタカタ
希「…ふぅ、これでいいかな?」
希「提出はSDカードで、やね」ポチ
希「保存、っと…あれ?」カチカチ
希「SD…入れてるやん」
希「なんで出てこな…」ハッ
希「まさかっ…!?」
希「こ、こっちのSDだったらどうやろ…」ブルブル
ポチ…
希「…」カチカチ
希「読み込まへん…やっぱり…」
希「パソコンの方が壊れてる…じゃあ!」ガタッ
希「他にっ!他にSD入れられるもの!」キョロキョロ
希「そうやっ!」ダッ
希「どこ…!?」ガサゴソ
希「どこ…どこへしまったっけ、うちのカメラ!」ガタッガサガサ
ガラッ、ガタガタ…ガシャッ、ガサガサ…
希「…あった」
希「こっちならもしかして…」
希「…」スチャ、ポチッ
希「あ…」
絵里『よーし、準備はいいかしら?』
希「えりちっ!」ガタッ
希「こ、これ…フォーメーション練習の時の…」
穂乃果『いいよ、始めよう!』
絵里『じゃあ録りながら一回通すわよ!はい、ミュージックスタート!』
ラジカセ『~♪♪』
希「…みんな…」
~~~~~~~~~~~~~~~~
ラジカセ『~♪♪』
花陽『ふぅ…』
穂乃果『はぁ、はぁ…みんな!すっごくよくなかった!?今の!』
海未『まだまだです!さあ、今撮った映像で確かめますよ』
凛『ええー!?厳しすぎるにゃ…』
海未『当然です!自分たちでうまくいったと思っていても、お客さんから見てもうまくいっているとは限りません!』
絵里『その通りよ、映像を見てみるまでは何とも言えないわ』
穂乃果『そ、そんなぁ…』
ことり『あはは…』
希「あ…あぁ…」ブルブル
希『ふふっ、うちは今までで一番よくできてたと思うけどな』
にこ『当然じゃない、このにこについてこれてるんだから』フフン
真姫『何言ってるの、にこちゃんミスしてたでしょ、早く見直すわよ』
にこ『なんですって!?』
絵里『やめなさい、ほら、カメラ止めるわ、みんな集まって』
プツ…
希「ううっ…みんな…ひっく」ポロポロ
希「楽しかったなぁ…あの頃は…」グスグス
希「みんなで…同じ目標に向かって…頑張って毎日練習して…」
希「ううぅ…ぐすっ、ぐすっ…」
希「えりち…うちにこれを見せたかったん…?」ピ
希「意地悪…ちょっとの間えりちのこと忘れようとしただけでこれとか…ひどいやん」ゴシゴシ
希「…?」
希「ん…もう一個、ムービーが入ってる…」ポチ
絵里『よしっ、これで…』タタッ
絵里『はぁ…やっぱり相手がカメラでも見られていると思うと緊張はするものね』
希「これ…えりちの部屋?何を…」
絵里『ま、ちょうどいいわ…コホン』
絵里『これも練習よ、練習の続き』
絵里『こんな練習…他のみんなには見せられたものじゃないけど』モジモジ
絵里『でも、私にとって、とっても大事な練習…』
絵里『すーっ…はーっ…』
絵里『…』クルッ
絵里『希』
希「!」ドキ
絵里『き、急に呼び出してごめんなさい…』
絵里『でも、聞いてほしいの…希に、だ、大事な話があるから!』
希「…」
絵里『希、私のこと…今まで支えてくれて、か、感謝してるわ』
絵里『もう希にはバレバレだけど…私、ほんと駄目だから…』
絵里『生徒会長の仕事も、あなたがいなかったらきっと…こんなにちゃんとできていなかったと思う』
絵里『はぁ…、今だってそうよ』
絵里『相手はカメラなのに、なんでこんなに緊張してるんだろ…ほんと駄目だわ、私』
絵里『でもね希…こんな私でも、あなたがいたから頑張ってこれたのよ』
絵里『あなたが傍にいない…そんなの、これから先も考えられない、考えたくないわ』
絵里『私の中で、いつの間にか希の存在がすごくすごく大きくなって』
絵里『私の心の大事なところ…全部あなたのことで埋まってしまった』
絵里『もう何があっても、切り離すことなんてできないわ』
絵里『…ってもう!まどろっこしいわね!』
絵里『簡単に言うわよ!』
絵里『私は、希のことが大好き!友達としてとかじゃなくて、もっと深い意味で!』
絵里『あなたのことが好き過ぎて、どうしようもないの、苦しいの!』
絵里『だからね…わがままかもしれないけど、お願いがあるわ』
絵里『…っ』
絵里『…よかったら私と…これからもずっと、一緒にいてくれるかしら』
絵里『一生、大事にするから…』
希「…!!」
絵里『~っ!!』カァァァァ
絵里『もっ、もう、私、なな、何をいいい言ってるのかしら!』
絵里『こんなの、希がドン引きしちゃうわ!なしなし!』バッ
プツ…
希「えりち…えりち…」グスッグスッ
希「うわああああん!えりちーーっ!!」ボロボロ
~次の日
テレビ『急激に発達した低気圧の影響により、今日の昼頃から明日にかけての日本列島は…』
希「…」ピッ
テレビ『』プツン
希「…」ゴソゴソ
希「…よし」グッ
希「さ、行こっか」ガチャリ
希「おはよ、えりち」ガララ
絵里「あー…」ムク
希「見たよ…あれ」
絵里「あー…?」
希「…えりち」フラフラ
ガバ
希「…」ギュ…
絵里「あうー?」
希「うちの返事な」
希「いいよ、えりち…うちは一生、えりちと一緒や」
絵里「あー…」
希「だからね、えりち…」
希「一旦、ここから逃げるで」
希「えりちのお父さんとお母さんが今日、ここにえりちを迎えに来るんや」
希「えりちをロシアに連れて帰られたら…うちとえりちは、離れ離れになってしまう」
希「だからしばらく、他のところに隠れてやり過ごすんや!」
絵里「あー!」
希「急いで着替えよう、えりち」ゴソゴソ
絵里「あー!あー♪」
希「ふふ、楽しそうやね、えりち」
希(着替えさせるのに結構時間がかかっちゃった…大丈夫かな)
ゴロゴロ…
希「んー、なんか雨が降り出しそうやね、ちょっと急ごっか」
絵里「あー」
希「うん、大丈夫やで、ほら、もうすぐ玄関…」
ブロロロ…
希(ん?あのタクシー…)
バタン
ザッ…
希(あ、あれは…!)
希(写真でしか見たことないけど…間違いない)
希(えりちのご両親…!)
絵里「あー…?」
希「えりち、逃げるで!」ガラガラガラ
絵里「あー!あー!」キャッキャッ
希「やっぱり…間に合わんかった…っ」ギリ
希「でも裏口から出て…裏山から回って行けば…!」タッタッタッタ
職員「あっ、君!車いすの人を押して走っちゃだめだろ!」
希「どいて!」ダッ
職員「わあっ!?」ドサッ
希「すいませんっ!」タッタッタッタ
絵里「あー!」
職員「こらーっ!止まりなさーいっ!」
希「こっち!」バターン
希「こっちの方へ行ったら、裏山へ上っていけるはず…!」ダッ
絵里「あうー?」
希「いくよえりち、しっかりつかまっといて!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
希「はぁ…はぁ…けほっ…」
希「もうだめ…歩けへん」クタッ
絵里「あうー…?」
希「ん…大丈夫、ちょっと上り坂を走って疲れただけやよ」
希「それにしてもうち、体力落ちたなぁ…」
希「病院は…もう、見えないか」
希「とりあえずここまでくれば…」
ポツ…
希「あ…」
ポツ…ポツ…
絵里「あう!」ブルッ
希「雨…しまった、裏山に逃げてきてしまったらぜんぜん建物がないやん…」
ザァァァ…
希「どうしよう、どんどん強くなってきた」
希「えりち、とりあえずあの木の下で雨宿りしよ!」ヨロヨロ
絵里「あー!」
希「ごめんなえりち、寒いね」
ギュ
希「どう?これでちょっとはあったかい?」
絵里「あー…♪」
ピカッ!
ゴロゴロゴロ…
絵里「あっ!」ビクッ
希「ん…怖くない、怖くない」ナデナデ
ザアアアア…
希「止まないなぁ…」
希「そうや、えりち」
希「うち、朝ごはん持ってきたんよ」
希「朝からいきなり連れ出してしまったもんな…お腹すいてない?えりち」
絵里「あー、あー!」
希「うん、待ってて、今出すから…?」
希「あれ、うちのカバン…」
絵里「あー…」
希「あ、あんなとこに…」
希「必死で走ってきたから、ストラップが切れたんやね」
希「ちょっと拾ってくるからここで待ってて、えりち」ダッ
バシャバシャバシャ…
希「あー、もうびしょびしょやん…中身、大丈夫かな」バシャッ
絵里「あー!」
希「ごめんえりちー!すぐ戻るから…」クルッ
ビカァッ!!!
希「!!?」
パリパリッズバアアアアアァーーーーーン!!!!!!
希「きゃあああっ!」バシャッ
希「何…耳が…」キーン
希「すぐ近くに落ちたんやね…びっくりした…」
希「!」ハッ
絵里「」シュウウウウ…
希「えり…ち…?」
絵里「」
希「嘘…やろ…?」ヨロッ
絵里「」
希「あは…うちにドッキリ仕掛けようとか、そんなん、ひ、引っかからないんよ…?体から湯気まで出して…」
絵里「」
希「嘘や…嘘…」ヨロヨロ
希「嘘、嘘嘘…うそうそうそうそ」ヨロヨロ
絵里「」
希「いや…起きてよ…えりち…」ユサユサ
絵里「」
希「そんな…」ジワ
希「えりちが…息…してない…」
希「うう…うわあああ…」ポロポロ
希「うわああああ…うええええん…」ギュー
『…よかったら私と…これからもずっと、一緒にいてくれるかしら』
希「!…っく…いや…」ゴシゴシ
希「違う…泣いてる場合じゃない…」
希「えりちは…えりちは…」ブンブン
希「えりちは!絶対に死なさない!」カッ
希「まだ…まだ間に合うはず!確かこの場合は…心臓マッサージ…」
希「えりち、服、脱がせるよ」パラッ
希「確かここを…んっ!んっ!」グッグッ
希「さんじゅっかい…連続でっ…!」グッグッ
希「んっ…さんじゅっ!」
希「それから…人工呼吸!」
希「えりち…!」スッ
希「んっ…」フーッ
希「んっ!…んっ!…」グッグッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~
ザァァァァ…
希「はぁ…はぁ…」グッグッ
希「んんっ…」フーッ
希「お願い…えりち…っ!」グッグッ
希「ん…」フーッ
ケホッ
希「っ!?」
絵里「けほっ、けほっ…!」
希「…あ」
絵里「けほっ、けほ…うー…」パチ
希「えりち…!」
希「…よ…」フラッ
希「よかった…」ヘナー
絵里「けほっ…あ…」
絵里「…んの…の…ぞ……み…?」
希「えっ…」
絵里「あ、れ…ここ…」
希「えりちっ!?うちのことがわかるの!?」
絵里「の…ぞ…っ」ゲホッゲホッ
希「えりち…!」ポロポロ
絵里「くっ…い…痛ぁ…」
絵里「の、のぞ…み…泣、いて……?うぅっ!」ビクッ
希「っ!」ゴシゴシ
希「無理しないで、えりち!」
希「病院に戻るで、掴まって!」
絵里「ん…」
希「よっ…!」ヨロヨロ
~数週間後、病室
ガラ…
希「こんにちは、えりち…」
絵里「ん…」
希「うちのこと、わかる…?」
絵里「当たり前じゃない…希」
絵里「ひさしぶりね…私、なんか長い夢を見てたみたい…」
希「えりちっ!」ダッ
ガバッ
絵里「きゃっ…の、希…」
希「ぐすっ…よかった…よかったぁ、えりちぃ…」ギュー
絵里「ちょ、ちょっと希…苦しいわ」グイグイ
希「いやや…離さんよ」ギュー
絵里「もう…」ナデナデ
希「ぐすっ、ぐすっ…奇跡って本当にあるんやね」
希「雷が落ちたのに、死なないで済んで…」
絵里「雨でずぶ濡れだったのがよかったみたいってお医者さんが言ってたわ」
希「おまけに、記憶もちゃんと元に戻って」
絵里「死ななかったことより、そっちの方が奇跡らしいわね」
絵里「でもさすがに全部、とまではいかないわ」
絵里「ねえ、希?私たち、確か…埼玉でのイベントに呼ばれてたんじゃなかった?」
希「っ!」
絵里「あれ、どうなったのかしら…みんなでバスに乗り込んだところまでは覚えてるんだけど」
絵里「そのあとのこと、誰も教えてくれないのよ」
絵里「私だけずっと寝込んでたんだとしたら、迷惑かけちゃったわね」
希「…」ギュ
絵里「希…?」
希「そっか…えりちは知らないんやね…ぐすっ」ポロポロ
絵里「ど、どうしたの希?みんなは……?」
希「えりち…落ち着いて聞いてね」
希「あの時、みんなの乗ったバスは…渋滞したトンネルに入って…そうしたら…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
絵里「嘘…嘘よ…そんな…」
希「ぐすっ…ぐすっ…」
絵里「本当に…もう、μ'sのみんなは…いないの…?」
希「…」コク
絵里「そう…」
希「えりち…」
絵里「そう…なのね…」ブルブル
希「…」ギュ
絵里「うっく…うぅぅ…」
絵里「うわああああああん…」ポロポロ
希「…」ギュー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
希「うち…えりちを連れ出してから、色んな人からすごく怒られたよ」
絵里「…」
希「当たり前なんだけどね…」
希「特にえりちのお父さんとお母さんからは…もうえりちに二度と会っちゃいけないって言われてしまった」
絵里「…」
希「でもえりち…お父さんとお母さん、説得してくれたんやね」
希「うちに会えなくなるのは嫌だって…日本に残りたいって…」
絵里「ええ…」
希「ありがとう、えりち」
希「おかげでうち、えりちに会うことを許されたんよ」
希「μ'sのこと、えりちに説明するっていう条件つきで…」
絵里「そう…だったの…」
絵里「そうね、いつかは知らないといけないことだったものね」
絵里「よく教えてくれたわ…希」
絵里「あなたも辛かったでしょうに…」
希「えりち…」
絵里「よし、希」
希「?」
絵里「車いす、用意してくれるかしら?」
希「どうするの?」
絵里「μ'sのみんなに、会いに行くわよ」
~都内某所
希「ここで最後やね」
絵里「ええ…」
希「穂乃果ちゃん、えりちが元気になって会いに来てくれたよ」
絵里「穂乃果…」
『高坂家先祖代々之墓』
絵里「うぅっ…穂乃果…穂乃果っ…!」ポロポロ
希「…」ウルウル
絵里「痛かったでしょうね…寂しかったでしょう、穂乃果…」
絵里「なんであなたがこんな…こん゛な゛ぁ…ぐすっ、ぐすっ…」
希「…っ」ギュ
絵里「さようなら、穂乃果…」
絵里「あなたが、私に残してくれたもの…私はもう絶対に忘れたりしないわ」
絵里「ゆっくり休んでね…おやすみなさい」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
絵里「終わったわね…」
希「うん…」
絵里「私たち…これからはみんなの分まで、ちゃんと生きていかないといけないわね」
希「そうやね」
絵里「でもやっぱり…寂しいものね」
絵里「μ'sは、私にとってかけがえのないものだった」
絵里「失くしてしまったらまるで…今は心の中にぽっかり穴が開いてしまったみたい」
希「うちもやで、えりち」
絵里「希…」
希「でも、えりちは生きててくれた…」
希「うちは、ひとりぼっちにはならなくて済んだんよ、えりちのおかげで」
絵里「そうね、私も希が生きていてくれて、本当に良かったと思ってるわ」
絵里「ねえ、希」
希「なに?えりち」
絵里「よかったら私と…これからもずっと、一緒にいてくれるかしら」
希「!」ハッ
絵里「もう、これから先…希が傍にいない…そんなの、考えられない、考えたくないわ」
絵里「だから…」
希「くすっ…」
絵里「な、なんで笑うのよ!」
希「ふふっ…だってえりち、それならうち、もう聞いたよ」
絵里「き、聞いたってどういう…」
希「なんでもいいやん?それにうちの答えも、ちゃんと伝えたんだけどな」
絵里「ど、どういうことかしら?」
ギュ…
絵里「の、希…?」
希「もう一回だけ言うで…」
希「もう忘れたら駄目やよ?」
希「いいよ、えりち…うちは一生、えりちと一緒や!」
絵里「のぞ…み…」
絵里「ハラショー…本気なの…?」
希「もちろんやよ、えりち」
希「あれだけカメラの前で練習までして、うちに思いを伝えてくれたもん…うちも本気で答えるに決まってるやん」
絵里「なっ!?」カァァァ
絵里「のっ、希っ、あ、あなたまさか…!」
希「ふふっ、すっごく可愛かったで、えりち」ギュー
絵里「ああ…あああああぁぁぁっ…///////」
希「ふふっ、えりち…すっごく体、熱いよ?」
希「どきどき言って、いいにおいもして…」
希「生きてるって…やっぱり素晴らしいことやね!」
終わり
あとちょっとおまけがあります
蛇足
雪穂「ほんとに!?絵里さんが!?」
亜里沙「うん!元に戻ったの!」
雪穂「亜里沙…!」
雪穂「よかった…よかったね亜里沙…」ポロポロ
亜里沙「うん!」
亜里沙「音ノ木への復学もね、今審議してるとこなんだって!」
雪穂「そっかぁ…できるといいね、復学」
亜里沙「でも出席日数は足りないから、亜里沙たちと一緒に学校に行くことになりそうだよ、お姉ちゃん」
雪穂「あはは、でもいいじゃん、うちのお姉ちゃんと違って、絵里さんは頭いいし」
亜里沙「あ…」
雪穂「ん?」
雪穂「ああ、ごめんごめん」
雪穂「今でもね…お姉ちゃん、この1秒後にも、のん気にただいまーって言いながら普通に帰ってくるんじゃないかって」
雪穂「そんな気がしちゃって…つい、ね…」
亜里沙「…」
雪穂「亜里沙、そんな顔しないで」
雪穂「生き残った絵里さんと希さんは…きっとふたりでμ'sを背負っていくつもりだと思う」
雪穂「ううん、あのふたりだけじゃない」
雪穂「私や、亜里沙や、μ'sに希望をわけてもらった人みんなの中で…μ'sは、永遠に生き続けるんだよ」
雪穂「もちろん、うちのお姉ちゃんもね!」
雪穂「ああもう、だからそんな顔しないの!ほら、お饅頭食べよ?出来立てだよ!」
亜里沙(雪穂は…強い)
亜里沙(それに比べて…亜里沙は…)
亜里沙『お姉ちゃんの持ち物…これで全部かな』ゴソゴソ
亜里沙『ん?なんだろ、このSDカード…』
亜里沙『なに…これ…』
亜里沙『認めない…こんなの…』ギリ
チャッ
亜里沙『こんなもの!』ガラッ、ポイッ
絵里『…』ボー
亜里沙『お姉ちゃん…うえええええん…』ギュー
亜里沙(そういえば私…なんてことしちゃったんだろ…)
亜里沙(あのSDカード…お姉ちゃんがいつも持ってたポーチの中にあった…)
亜里沙(あれはたぶん…お姉ちゃんにとってすごく大事なものだったんだ)
亜里沙「確か…このへんだったはず…」ウロウロ
亜里沙「どこに行っちゃったのかな…」ガサガサ
ザッ…
亜里沙「あ…」
希「亜里沙ちゃん…?」
希「どうしたん?探し物?」
亜里沙「っ…」
希「うちも…一緒に探そうか?」
亜里沙「いいですっ!」プイ
希「でも亜里沙ちゃん、そんなに泥だらけになって…」
亜里沙「なんでもありません!」
希「そっか…じゃ、うちも勝手にやらせてもらおうかな」パラッ
亜里沙(カード…?)
希「むむ…えいっ」スッ
希「んー…?」
希「どうやら亜里沙ちゃんの落し物は、ここにはもうないようやね」
亜里沙「ええっ!?そ、そんな…!」
希「…やっぱり落し物探してるやん」
亜里沙「なっ…!」
希「ところで、その落し物な…」
希「もしかして、SDカードだったりする?」
亜里沙「カード占いでそんなことまでっ!?」
希「ふふっ、違うよ、もしSDカード探してるなら、それはもうえりちが見つけてくれたんやよ」
亜里沙「え…」
希「だから亜里沙ちゃんは、そんなに頑張らなくてええんよ?」
亜里沙「そう…なんですか…」ヘナッ
亜里沙「あの…希さん」
希「ん?」
亜里沙「今まで、いろいろ…ごめんなさいっ!」
希「ど、どうしたんよ、急に…」
亜里沙「亜里沙、どうかしてました…お姉ちゃんの大事な人が無事だったのに…」
亜里沙「そのことを喜ばなくちゃいけなかったのに…」
亜里沙「うらやましいと思って…意地悪して…」
亜里沙「本当にごめんなさいっ!」
希「亜里沙ちゃん…」
亜里沙「あの…亜里沙を…許してくれますか…?」
希「当たり前やん」ポン
希「亜里沙ちゃんは、えりちがロシアに行くことになったとき、うちがどうしたらいいかのヒントをくれた」
希「亜里沙ちゃんがあのとき、うちに決断を迫ってくれなかったら…うちとえりちは、永遠に離れ離れやったかもしれないし」
希「許すも何も、初めから恨んだりしてないよ」
亜里沙「希さん…!」
希「音ノ木に入って、スクールアイドルやってくれるんよね?」
希「期待してるで、亜里沙ちゃん!」
希「μ'sに負けないようなスクールアイドルになって、えりちをびっくりさせてみてな!」
亜里沙「…!」
亜里沙「はいっ!!」
亜里沙「見ててくださいねっ!亜里沙、頑張ります!」
終わり
以上です
4か月近くもの間お付き合いいただいた皆様、ありがとうございました
なかなか書いてて辛かったですが、当初の目的通りディープめなのぞえりが書けて満足です
乙!
よく書き切ってくれた
お疲れさん
エタったかと思ったが無事終わってよかった
面白かったよ
乙
待った甲斐があったよ
雷で拍子抜けしたがまあ仕方な言っちゃあ仕方ないな戻ってきてくれただけでありがたいよ
面白かった乙
乙
すごく良かった
乙
乙
乙、良かったです
雷にうたれて正常に戻るというのはご都合主義と言わざるを得ないが、個人的にはBADENDよりも断然マシ
こういうの大好きです
乙
のんたん健気でマジかわ
え…こんなんで面白いってお前ら…
何も生み出さない奴だけがガキみたいな荒らし書き込みするんだよなぁ
「面白い」がfunの意味だけだとでも思ってるのかしら
最後まで続けてくれてよかった
まさか泣くとは思ってなかった
あげ直してくれたのも良かったよ、本当にお疲れ様でした
また何か書くことがあったらぜひ読みたいな
ある日突然奇跡的に…という展開でもよかったとは思う
μ′sはのぞえり七人以外みんな死んじゃってるからさすがに受け付けない人もいるよね
面白かった
乙
できたらバッドエンドも読みたいなあ
乙
μ's壊滅の時点でかなりのバッドエンドだしこれぐらいでいいだろ
久々に来たらいつの間にか戻って来てて嬉しい
のんたんえりちが無事で良かったな…
このSSまとめへのコメント
体自体がって感じなのか?それとも中身がなのか?
続き楽しみにしてます、頑張ってね!
続きお願いします!
ずっと待ってます!
続き楽しみにして待ってます。
続き楽しみにしてます!
私気になります!
続きお願いします!
久しぶりに感動がしたいです!
楽しみにしてます!
続き!続きはよ!!
続きはよおおおおお!!
続きまってます!!!!
あ、話進んでる!笑
楽しみにしてるんで頑張って下さい!
楽しみにしてます!
最近途中で辞めるss多すぎて残念
続きすごく気になる…
頼む失踪しないでくれ!
まあ書く気はあるんじゃない?
気になって仕方ない!
早く続きが読みたい!!
↑薄汚いキモオタジャップのコメ
19黙ってろよハゲ
19みたいなコメント嫌い
何を書きたいのかわからんなぁ
幼児退行なのか、精神的な病に冒されているのか…
乙です!感動しました!!
19うるせぇ死ね、22それはお前が、馬鹿だからだろいちいち言うな池沼が
やっと完結しましたか。素晴らしかったです
よく最後まで書き切ってくれた、お疲れさま!
泣きそうなった、ありがとうございます!
んー期待してたわりには…って感じだったかなぁ…
でも悪くはなかったです。乙でした
24くっさ、きもすぎワロタwww
24見てると信者ってこういうやつのこと言うんだなーってわかったわ
アンチと同レベルで信者も害悪ってどうして気づけないのかなぁ