男「安価で自分の正体を突き止める」(10)

気がついたら自分は>>3にいた。

なぜここにいるのかを思い出そうとするが全く思い出せない。

ここにいる理由だけではない。

自分の名前、年齢、家族といった自分に関することが全然頭に思い浮かばない。

これが「記憶喪失」というものなのだろうか?

米花町

オムライスの中

こっわ

一寸法師かな?

記憶喪失とはかなりの大問題だが今はオムライスの中にいるという状況を何とかしなくてはいけない。

暗くて分かりにくいが仄かな暖かみやケチャップの匂い、目の前を触ると少しベタつくところから自分がオムライスの中にいるのは確かだ。

...本当に自分は何故ここに居るのだろう。

オムライスは食べるものであって決して中に入るものではない。

ん?自分はオムライスがどういうものか理解しているようだ。

どうやら記憶喪失といっても世間一般の常識などは覚えているみたいだ。

自分について1つ分かったところでここからの脱出に話を戻そう。

米に隙間があるお陰でしばらく呼吸はできるがそれができなくなるのも時間の問題だろう。

それに暑い。

米を掘るようにして抜け道を作ろう。

目の前の米を掻き分けようと思い切り掴んだ。

米の大きさ>>8

ラグビーボール

ぐちゃっ。

掴んだつもりだったが米粒に手を突っ込んでしまい失敗したようだ。

勢いに任せて手を突っ込むのは良くないと反省し、まずは一粒ずつ丁寧に掘っていこうとした。


...おかしい、一粒を両手で持つことになっているのだが。

自分の知識では米一粒は指に乗るぐらいの大きさのはずだ。

この米はラグビーボールぐらいの大きさに感じる。




心か



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