青年「海賊に復讐する」(65)
中年「ああ?うちの海賊団に入団したいって?」
青年「ああ」
青年「腕に自信はある。なんならここで実力を見せてもいい」
青年「あんたぐらいなら1分もかからないと思うぞ?」
中年「ぷっ・・・ぶっはははは!」
青年「・・・なにがおかしい」
中年「っはっは・・・いやあ、これまた船長が好きそうなクソガキが来たと思ってなぁ」
中年「ちょうど甲板員が足りなかったところだ・・・」
中年「いいだろう、船長のとこに連れてってやる」
中年「船長、失礼します。」
船長「おう、なんだボースン」
中年改めボースン「いやね、入団したいっていう活きのいいガキが来まして」
船長「ほう・・・で、後ろにいるそいつがそのクソガキか」
青年「クソガキじゃねえよ。なんなら今すぐ証明してやろうか?」
船長「どうやって?」
青年「剣で」
※ボースンとは甲板長のこと。出入港作業などの甲板作業や、見張りなどをする甲板員の指揮官
船長「・・・ボースン」
ボースン「はい」
船長「なかなかイキのいい奴をつれてきたじゃねえか・・・」ニタァ~ッ
船長「おうクソガキ、表出ろ」
船長「入団試験だ」
10年前
豪華客船セントヘレナ号客室
「息子よ、我が愛する息子よ」
お父さん・・・
「ここに隠れていなさい。絶対に出てきてはいけないよ」
お母さんは?お姉ちゃんは?
「二人は・・・もう帰ったよ。安らかなる場所に・・・」
お父さんは戻ってくるよね?
「絶対に戻ってくる。安心しなさい」
ミツケダセーーーイキノコリハゼンインコロセーーー
「そろそろ奴らが来るな・・・」
「・・・息子よ。強くなりなさい。優しくなりなさい。」
お父さん・・・
「・・・さらばだ」
イタゾーーーーコロセーーーー
青年「・・・っがっ・・・」
船長「口の割には大したことねえな」
青年(手も足も出なかった・・・)
船長「・・・だがまだ伸びしろはある」
船長「おいクソガキ、なぜ俺の海賊団にきた」
青年「・・・サーペント海賊団に復讐するため」
船長「!!・・・なるほど、奴らとは因縁浅からずってか」
青年「てめえらもいつか必ず全員ぶっ殺す」
船長「ガハハハ!いいだろう!お前には”ストーリー”がある。入団試験は合格だ」
船長「ようこそ、我がブラウニー海賊団へ。我が海賊船エミリー・ブラウニー号へ」
青年「おろろろろろろろろろろろろろろろろろ」ゲロビシャーーー
ボースン「てめええええデッキ上にゲロ吐いてんじゃねえよ!!!!」
ボースン「ったく、全然ワッチになってねえじゃねえか」
青年「・・・う、うるせえ・・・」
ボースン「口だけは生意気ときやがる。いいから双眼鏡見てろ」
青年(双眼鏡覗くと・・・レンズの度が・・・)
青年「・・・っうおろろろろろろろろろろろろろろろろろろr」ドボボボビッシャア
ボースン「てめええええええええええええええええええ」
※デッキ・・・甲板のこと
ワッチ・・・見張りのこと
青年「・・・・」グデーン
女「よう新入り、だいぶ海の洗礼を受けてるみたいだね」
青年「う、うるせえ・・・てめえは誰だ」
女「あんたの乗船式で自己紹介しただろ。操機員見習いの女だよ」
青年「はっ・・・見習いかよ。雑魚に用はねえな」
女「あんたも甲板員見習いだろ・・・。聞いてたとおり、口だけは達者なようで」
青年「あ?・・・てめえ、ぶっ殺されてえのか」
女「はっ、その体調でやれるもんなら、お好きにどうぞ」
女「もっとも、こんな安い挑発にもるようじゃ、本当の実力もたかが知れてるけどね」
ナンバン「おい女!いつまで油売ってやがる!!」
女「すいません今行きます!」
女「お呼びがかかったから行くわ。せいぜい船酔いで死なないように」
※ナンバン・・・操機長。エンジンの運転、整備などをする操機員の指揮官。さらに上に機関長がいる
青年(・・・昼飯か・・・)
青年(気持ち悪くて食えん・・・)
料理長「おい新入り」
料理長「俺の飯が食えねえってか。殺すぞ」
青年「いや・・・食欲が・・・」
料理長「口答えすんな。殺すぞ」スタスタ
青年(なんだあのジジイ・・・)
調理員「ちょっとでも食べたほうがいいよ、今日も吐きっぱなしだったんでしょ?」
青年「・・・余計なお世話だ」
調理員「・・・今日は本当はスペアリブのはずだったんだよね」
調理員「でも料理長がさ、そんな重いもん新入りが食えるわけねえって」
調理員「それでシチューに変えたんだ」
調理員「さっき料理長がこっちに来たのも君がちゃんと食べてるか心配だったからだよ」
調理員「少しでも胃に入れておかないと、胃が荒れて大変だから」
調理員「料理長、口は悪いけどいい人なんだよ」
青年「・・・」
青年「一口くらいなら、食べてやらんこともないけどな・・・」
※料理長と調理員は会計などの事務も兼ねている。船内ヒエラルキーでも結構上層に位置する
ボースン「もやい結びまたミスってるじゃねえか!」
ボースン「てめえはいつになったらロープワーク覚えるんだよ!!」
ボースン「前回の入港でもレッド海ポチャしたしよ!!!」
ボースン「てめえホントにやる気あんのか!!?」
※もやい結び・・・ロープの端に固定した輪を作る結び方。船の係留その他様々な用途に使う
レッド(サンドレッド)・・・係留索を岸壁に渡す際使う、砂の入った錘。電気アンマのような形をしている
青年(糞が・・・)
青年(俺はこんなことをするために海賊になったんじゃねえ・・・)
青年「・・・俺は海賊と戦うためにここに来たんだ・・・」
青年「こんなくだらねえことをするためにここに来たんじゃねえ!!」
ボースン「うるせええええええええええ」ボゴォオオオオオ
青年「あがぁあっ」ドシャァアアッ
ボースン「クソガキが分かった風な口きいてんじゃねえぞ」
ボースン「戦闘なんて誰にでもできるんだよ」
青年「・・・っ・・・糞がぁ・・・」
ボースン「フン、いい機会だ。いっちょ躾けてやる」
ボースン「かかってこいよ」
青年「デッキブラシが得物だと・・・なめてんのか?」
ボースン「言ったろ、躾けだって」
青年「言っておくが俺は殺すつもりで行くぞ」
ボースン「御託はいいからとっとと来い」
青年「・・・」
青年が上段に構える
得物は刃渡り1m程の長剣、柄を持つ両手に力を込める
青年(リーチはこちらの方が上・・・)
青年(受けることはしないだろうな)
青年(肩口にフェイントをかけ、躱したところで胴を切り裂いてやる)
青年「だっっっつ」
青年が長剣を振り下ろす
青年(右か左かそれとも後ろか、どちらに躱す?)
青年(どこへ躱そうとも俺の横薙ぎの範囲からは逃れられんぞ!!)
ボースン「アホが」フッ
青年(!!)
青年(消えた・・・)
ボースン「一回死んだな」
ボースンはいつの間にか懐に潜り込み、青年の腹部にはデッキブラシが当てられていた
青年「なっ・・・」
ボースン「まだやるか?」
青年「・・・ま、まだ勝負はついてねえ!!」
青年「っがあぁあ」ズザァアア
青年「・・・ハァ・・・ハァ・・・」
ボースン「これで五十回目だ」
ボースン「なんで当たらねえのかわからねえって顔をしてるな」
青年「・・・」
ボースン「簡単な話だ。それはてめえが海賊に向いてねえからだ」
ボースン「てめえの剣筋を見るに、誰かそれなりの使い手に指導を受けたんだろう」
ボースン「確かに鋭い剣筋だ。速さもある、重さもある。陸の相手にはそれなりに通用するだろうな」
ボースン「だが海では別だ。てめえの剣は船で振るうには真っ直ぐすぎる」
ボースン「船は常に揺れている。陸のような踏ん張りはきかねえ。構造物も多いからスペースも狭い」
ボースン「その剣のリーチは邪魔にしかならないし、両手がふさがるからバランスも崩しやすい。重心の高さも気になったな」
ボースン「剣筋は直線的で読みやすい、お前の流派の特徴かは知らんが、動と静がはっきりしすぎている」
ボースン「ようは足が止まってるってこった。フェイントも何度かかけてきていたようだが、自分から隙をでかくしていただけだな」
ボースン「つまりは、てめえの剣は全く海賊に向いてねえってことだ」
ボースン「そもそもてめえは何のために海賊になったんだ?」
青年「・・・海賊に復讐するためだ」
ボースン「そこだ。ならばなぜ海軍に入らない?それに何故わざわざうちに?」
青年「海軍は他国との戦争で手一杯だろうが・・・。その隙間を狙ってるのがお前らだろ・・・」
ボースン「”お前ら”ねぇ・・・」
青年「・・・俺は家族を海賊に殺されたんだ・・・サーペント海賊団に」
ボースン「!!・・・なるほど、話が読めたぜ」
ボースン(うちとサーペントとの確執を知ってのことか)
ボースン(縄張り争い、それに船長の・・・まあこれは知らねえわな)
ボースン「だが俺たちは海賊。あくまで本業は略奪だ」
ボースン「資産を奪い、自由を奪い、家族を奪う。」
ボースン「うちもサーペントも根っこは何も変わらん」
ボースン「お前自身、サーペントと同じ道に堕ちるぞ。それでもいいのか」
青年「かまわない・・・俺は死んだ家族のために戦うんじゃない・・・」
青年「ただ俺の復讐心を満たすためだけに戦うんだ」
お母さん、お姉ちゃん、・・・お父さん・・・
ごめん、俺みんなが望んだような、強くて優しい人にはなれなかった・・・
こんなこと望んでないってわかってる・・・でも・・・
全部終わったら、そっちに行くから
その時は、またいつもみたいに 俺のことを叱ってくれよ
いちいち※で専門用語を説明するくらいなら最初からわかるように書けばいいんじゃ……
面白いな。期待
海賊って単語に魅かれて開いたら予想以上の面白さ
支援
マダァ-?
(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
正統派っぽくて良いね
ーーーーーーーーーーーーーーーー
青年「・・・・」ペンキヌリヌリ
ボースン「てめえええええ下から上に向かって一方向に塗れって言ってんだろおおおおお」
ボースン「手ぇ抜いてんじゃねえよおおおおおおおムラになってんだろおおおがああああああああああ」
青年「あ”あ”あ”あああああうるせええええええええええ」
青年「前回のシリアスな流れから言ったらこれから俺に戦闘を教えてくれる感じだったじゃねーか!!」
青年「なのにここ最近やってるのはサビ打ちとペンキ塗りだけ!」
青年「俺はペンキ業者じゃねーんだよ!!」
ボースン「やっぱりてめえは何も分かっちゃいねーな」
青年「あ?」
ボースン「てめえは海賊をただの戦闘集団だと思ってるだろ」
青年「違うのかよ」
ボースン「全然違えよカス」
ボースン「海賊ってのはな、先頭集団である前に一人一人が船乗りなんだよ」
ボースン「おいクソガキ」
青年「だからクソガキじゃねえって言ってんだろ」
ボースン「てめえはこの船のために何が出来る?」
青年「・・・それは・・・戦いで・・・」
ボースン「てめえ俺にボロカスに負けたのを忘れたのか」
ボースン「てめえなんざ戦いになっても2秒でお陀仏だ」
ボースン「ロープワークもできねえ、ペン塗りもできねえ、見張りも満足にこなせねえ、戦いでは足でまといにしかならねえ」
ボースン「てめえはこの船のために何が出来る?」
青年「・・・・」
ボースン「俺らは船が動かなきゃ何もできねえ。じゃあその船を動かすのは誰だ?俺らだろ」
ボースン「海賊はな、船乗りだからこそ海賊たりえるんだよ」
ボースン「船乗りとしての矜持を持て。てめえがやってる仕事は、この船のために不可欠なことだ」
ボースン「スマートで、目先が利いて、几帳面、負けじ魂、これぞ船乗り」
ボースン「船乗りの心得だ。覚えておけ」
青年「・・・」
ボースン「まずは自分の仕事を覚えろ。戦い方を教えるのはそれからだ」
翌日
青年「・・・・」ミハリチュウ
青年「・・・うっ」
青年「おろろろろろろろろろろろろろろろろろろろ」ゲロビシャーーー
その翌日
青年「・・・・」ロープムスビチュウ
青年「・・・うっ」
青年「おろろろろろろろろろろろろろろろろろろろ」ゲロドボボヴォーーー
そのまた翌日
青年「・・・・」ペンキヌリチュウ
青年「・・・うっ」
青年「おろろろろろろろろろろろろろろろろろろろ」ゲロザッパーーーーン
青年「・・・・」グロッキーーーー
女「よう新入り、今日も死んでるねえ」ケラケラ
青年「うるせえ・・・今お前にかまってる余裕は・・・ない・・・」
女「まあ聞きなって。あんた最近ちゃんと働くようになったって、船の中で結構評判良くなってるよ」
青年「フン・・・興味ねえな・・・」
女「あたしも最初は船弱かったからねー、あんたの頑張りはすごいって思うよ」ナデナデ
青年「なっ・・・!ああ頭勝手に人のなななでてんじゃねえ!!!」カァアーー///
女「ぷっ・・・あははは!動揺しすぎ!!顔真っ赤だしさー」ケラケラ
女「あっはっはっ・・・は~あ、笑いすぎて涙出てきちゃった」
青年「人のこと馬鹿にしやがって・・・」
女「あ、そうそう。あんたなんで急に真面目に働く気になったの?」
青年「それは・・・あの糞ボースンが仕事できるようにならねえと戦い方教えねえとか抜かすから・・」
青年「ボースンが言ってた、”船乗りとしての矜持”とか、正直さっぱり意味わからんかった」
青年「でも、いっつもアホみたいに喚き散らしてるボースンが急に真面目な顔で言ったから」
青年「ちょっと位は俺も真面目になってやってもいいかなって、思ったんだよ」
女「ふーん・・・」ニヤニヤ
青年「あ!!お前なに笑ってやがる!!」
女「あはは、なーんでーもなーいよー」
『合戦用意 合戦用意 総員戦闘に備えよ』
青年「!!!!」
女「!!!!」
『射撃部署発令 射撃部署発令 砲術班配置に付け 砲術班配置に付け』
女「あら、新入り君は戦闘は初めてだっけ?」
女「きみはまだなんにもできないだろうから多分見学配置だろうね」
『右舷より強行接舷する 右舷より強行接舷する 戦闘員配置に付け 戦闘員配置に付け』
青年「な、なめんなよ!俺だって・・・」
女「見栄なんて張んくていいから、まあ見てるといいよ」
女「海賊の戦いってのが、どんなもんなのかをね」
支援
そういえば乗っている船はどんな船なんだろ
>>44
設定は後で書こうと思うけど、イメージはディーゼルエンジン搭載の30mクラス
時代的には19世紀初頭のディーゼルエンジンが普及し始めた頃のイメージ
蒸気機関とディーゼルの比率は半々くらい
矛盾はいっぱいあると思いますが、ご容赦下さい
――――――――――――――――――
エミリー・ブラウニー号船橋
ボースン「連れてきました」
船長「やっと来たか。クソガキ、そこに立ってろ」
船長「おめえは見学だ。だが次からは戦ってもらうぞ、しかと見ておけ」
青年「・・・」ゴクリ
船長「さぁて、何も知らんクソガキに今の状況を説明してやろう」
船長「今回うちのシマに入ってきやがったクソ野郎どもはバラクーダ海賊団だ」
船長「双眼鏡を見ろ、旗とファンネルにダツを咥えたドクロマークが見えるだろ」
船長「最近急速に力をつけてきた海賊団の一つだ」
船長「あのフナムシ野郎ども、東岸の航路に飽き足らずこっちにまで手を伸ばしてきやがった」
船長「だがむしろ好都合だ。奴らは商船ばかり狙ってやがるからな。金をたんまり溜め込んでるに違えねえ」ニヤァ~ッ
船長「一匹残らずぶっ殺して、有り金全部毟り取ってやろうぜ!!ガハハハハハハ!!!!」
船長「そんじゃいっちょぶっ殺しに行くか!!!今夜は宴だ!!行くぜ野郎ども!!!!!!」
「「「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」
船長「前進翼角24度!!」
航海士「前進翼角24度!!」
船長「面舵7度!!」
航海士「面舵7度!!」
船長「コース170度ヨーソロー!!」
航海士「コース170度ヨーソロー!!」
船長「船橋から砲術班 船橋から砲術班 砲術長、射撃準備は整ったか?」ニヤァ~
砲術長「いつでも行けるぜヒャッハァーーーッ!!!!」
船長「ガハハハ!!!勢い余って沈めるんじゃねえぞ!!!大事なお宝が乗ってるんだからな!!!」
砲術長「了解だぜヒャッハァーーーーーッ!!!!!」
船長「目標右正横”バラクーダ”船橋!!まずは頭をぶっ潰せ!!!」
船長「35mm機関砲 打ち方はじめぇえッ!!!!!」
砲術長「ヒャッハァーーーーーーーッ!!!!!」ズダダダダダダダダダダダダダダダダ
ボースン「船橋命中!!バラクーダの船長っぽいやつ、バラバラになってましたよ!ブハハハハ!!」
船長「ガハハハ!!そりゃ傑作だ!!打ち方やめーーい!!」
砲術長「まだ打ち足りねえぜヒャッハァーーーーーッ!!!!!」ズダダダ
砲術士「命令なんだからやめてください!!!!」
船長「総員に次ぐ!!本船はこれより”バラクーダ”に強行接舷を行う!!総員衝撃に備えよ!!!」
船長「面舵一杯!!!」
航海士「面舵一杯!!」
船長「もどーせー!!!」
航海士「もどーせー!!!」
青年「おろろろろろろろろろろろろろろろろろ」
船長「お前は戻すな!!!!!」
航海士「”バラクーダ”まで残り10メーター!!5メーター!!3メーター!!まもなく接舷します!!!」
船長「戦闘員は接舷と同時に飛び移れえええええ!!!!」
「「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」」」
航海士「接舷!!!」
ガギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギ
女「あたしが一番乗りだああああああああ!!!!!!」
ナンバン「しゃああああああぶっ殺すぜえええええええええ」
料理長「全員千切りだ・・・」
調理員「料理長待ってくださいよーー」
砲術長「俺も行くぜヒャッハァーーーーーーーッ!!!!!」
砲術士「砲術長もう歳なんだからあんまり無理しないでくださいよ」
船長「見てみろクソガキ、奴らの右往左往っぷりを!ガハハハハ!!」
タスケテクレーーーイノチダケハーーーイヤダァアーーー
船長「バラクーダ海賊団は商戦・客船ばかりを狙ってでかくなった海賊団だ」
船長「奴らの持つシマのでかさ、資金力の割に戦闘力は大したことねえ」
船長「頭さえ潰せば所詮は有象無象の集まりだ、こんなに美味い敵はいねえぜ!ガハハハハ!!!」
女「あはははは!!もっとかかっておいでよ!!」ズバズバズバァ
女「つまんないつまんないつまんなーーーい!あはははは」グシャッズバッ
「あ・・・あ・・・助けてくれ!!!降伏する!!!」
女「なに武器捨てちゃってんの・・・ほんとつまんない」
「俺には生まれたばかりの娘がいるんだ!!たの」スパッ
女「楽しい楽しい戦いの場に辛気くせえ事情持ち込んでんじゃねえよバーーカ」
女「あははははは!!!」ズバズバ
ナンバン「おらああああ五つ目えええええ!!!!!」グシャアッ
料理長「魚の餌にもならんな・・・」スパッ
調理員「もー返り血洗濯するのめんどくさいなー」ブスリ
砲術長「ヒャッハァーーーーーーーッ!!!!!」バンバンバン
砲術士「うぎゃあああちょっとこっちに撃たないでくださいよ!!!」スカッスカッ
ギャアアアアタスケテクレエエエエエエ ヤメロオオオオオオ ホウジュツチョウナニシテンスカアアアアアアアア
船長「傑作だ!!!奴ら逃げ回るだけで反撃のひとつもしてこねえ!!ガハハハハハハ!!!!」
青年「・・・・」
船長「・・・おい」
船長「目を逸らすな。これが海賊の本質だ。これが俺たちの本質だ。」
船長「略奪し、蹂躙し、陵辱する」
船長「奪う者の覚悟・・・お前にその覚悟はあるか?」
青年「クソっ・・・クソっ・・・クソクソクソクソ糞が糞が糞が糞があああああああ!!!!!」
青年「ゴチャゴチャうっせえんだよ!!覚悟だぁあ?覚悟なんてとっくに決めてんだよ!!」
青年「文句があんなら今すぐ行ってぶっ殺してきてやる!!糞が・・クソッタレがあああああああああああ!!!!」ズダダダダダ
クソガァアアアアブッコロシテヤルァアアアアアアアアアアアアアアア
船長「フン・・・ガキが」
航海士「行かせてよかったのですか?」
船長「まあ死んだらそんときはそんときだろ。その程度の奴なら俺の物語には要らねえ」
航海士「相変わらず自分勝手な人ですねえ・・・」
船長「褒め言葉か?ガハハハ!!・・・ん?」
ボースン「ブハハハ!!もっとかかってこんかーーーい!!!!」
船長「あんの野郎いつの間に!!船橋いろって言ったのに!!」
船長「航海士!!船橋は任せた!!ちょっと俺もぶっ殺してくるわ!!」
船長「ボースーーン!!おめえばっかずりいぞおおおお!!!」ズダダダダダ
航海士「・・・・・」シーーーン
航海士「本当に、自分勝手な人だ・・・」
ここでちょっと設定を公開します。
興味のない方は読み飛ばし推奨
世界観
時代設定はこっちの世界の19世紀初頭くらい
ただ船舶に関する技術は高く、船舶用ディーゼルエンジンの普及率は5割近くに上る
帝国主義が台頭し、世界中で国家間の紛争が見られる
しかし大手民間企業が力をつけすぎ、政府にも匹敵する力を持ち対立している
これにさらに反政府軍が加わり、世界は混沌の時代を迎えている
この混乱に乗じて略奪行為を行っているのが海賊である。
海賊は商船や客船にとっては敵だが、主に港町において略奪した商品や奴隷を安価で売りさばく
また反乱軍崩れの盗賊などにとって、結果的に抑止力として働いているため必要悪として受け入れられている
エミリー・ブラウニー号
全長30m程
ディーゼルエンジン搭載
旗及びファンネル(煙突)に シンボルマーク(褐色のドクロが地球を飲み込んでいるデザイン)を掲げている
この時代にしては型は古いが、随所に改良が見られ性能は最新型に引けを取らない。
主要装備
35mm機関砲×2
88mm対艦砲×1
wi-fiの調子悪くてしょっちゅうid変わる・・・
人物
青年・・・甲板員見習い。10代後半。船に弱い。サーペント海賊団に家族を殺され、復讐を決心する。
船長・・・船長。40代前半。筋骨隆々、肌は黒光りしている。傲慢ともとれるほどの自信家。
ボースン・・・甲板長。40代半ば。すぐ怒鳴るが、案外冷静な一面も。
女・・・操機員見習い。10代後半。数年前入団したらしい。明るいが、どこかsっ気がある。
ナンバン・・・40代後半。ハゲ。好戦的でいつもテンション高め。
料理長・・・60代前半。クール。案外優しい一面も。
調理員・・・20代半ば。常識人。優しいお兄さん風。
航海士・・・30代前半。メガネで落ち着いた雰囲気。苦労人。
砲術長・・・60代後半。ロックンロール。
砲術士・・・20代前半。トラブル体質。
機関長・・・50代後半。いつも機関室にこもっている。まだ出番はない。
屋台骨がしっかりしてていいね
しっかり構想練ってるカンジで惹きつけられる
先に設定書くと満足してしまうとあれほど…
aeg支援
楽しみにして待ってるぞ
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