分類的にはオリジナルになると思います。読んでいただけると嬉しいです。
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友「おーい兄」
兄「……何だ」
友「いや、もう5限終わったって。はやいとこ掃除行かねえとまた怒られるぞ」
兄「……おう」
兄、こいつは基本的には無口、必要最低限のことだけしか話さない。
そのせいか……クールだとか一匹狼だとかなんか気持ち悪いとか時々ニヤニヤしててキモイとかそんなふうに思われてる
ただ、妹さんのことを除いてはだが。
友「えーっと? 記念すべき三年生最初の掃除区域はどこだ?」
??「廊下」
友「うんほんと毎回だけどあえて言う。急にでてくんな幼!!」
幼馴染「いや…そっちこそ急に驚かないでよ」
友「急に驚くってどういうことだよ。急にじゃない驚きなんかあるんですかぁ?」
幼馴染「友……」
友「あん? なにか文句でも?」
幼馴染「あんたそんなんだからモテないのよ」
返す言葉もなかった。穴があったら入りたい、てか掘る。
友「ありゃ? そういや兄のやつどこ行った?」
幼馴染「あいつなら掃除場所確認してさっさと行ったわよ。あんたと違って真面目だから」
返すこと(ry
ったく……、俺に一言ぐらい言えっつうの。起こしてやったの俺だぜ?
まあ……、気使ってくれたんだろうけど。
幼馴染「どうしたのよ。急に黙って」
友「いや……お前と話せて俺は幸せだなぁって思ってた」
幼馴染「はぁ? なに変なこと言ってんの? ほらさっさと掃除始めなさいって。私も廊下担当なんだからあんたがシャキッとしないと迷惑なんだから」
友「へいへい…」
変なこと、ねぇ……。
本当なんだがなぁ……。
兄「……」
後輩「兄さーん、そろそろ掃除おわりですから部活……」
兄「……」スッ
後輩「はい? …あぁ鞄。言われなくても行くってことですか?」
兄「……おう」
後輩「あーはい、分かりました」
なによ……、せっかく見かけたから声かけたげたってのに。感じわるっ…
モブA「後輩~。今日この後オケ行かない? 嵐の新曲歌おうよ~」
後輩「ごめん!! 今日私マネの当番なんだ。明日じゃダメ?」
モブA「え~…まあ仕方ないか。明日オフなん?」
後輩「オフなんですよ。しかもコレがある!」ピラッ
モブA「あんたコレって50%offのクーポンじゃん!! どこで手に入れたの!?」
後輩「秘密♪ じゃ、わたくしめは部活に行ってまいります!」(お父さんがそこの店の株主なんだよね~)
モブA「OK、また明日ね~」ヒラヒラ
と、まあこんな感じで大丈夫かな。カラオケは楽しいけど部活の日を削られるのはしゃくだし。
後輩「あ~あ、なんか憂鬱だなぁ…」
人付き合いってだるい、でもなかったらなかったで嫌。
あれ、極論で言えば中毒みたいなもんだと思う。拒絶しようとするけど、最後はそれにすがってる。
……こんなこと考えてる新入生ってどうなんだろう。
後輩「……部活行こ」
後輩「……あれ? 鍵あいてる」
うちの学校では体育館を使う部のマネージャーが交代で体育館の鍵当番をしてる。
今日は私、だからさっきも早めに話を切り上げたんだけど…
後輩「誰だろ……」ガララ
兄「……」
後輩「」
そこにいたのは一糸纏わぬ姿をした変態だった。
注意! ここからは卓球に対する>>1の偏りのある知識が作品内に盛り込まれます。
>>1の知識が間違っている場合は指摘してください。
また、これどういう意味?というような点がある場合には気軽にレスしてください。
>>1の持てる知識を総動員して対処します!!
ここで、少し卓球のルール紹介と作中設定を少し紹介します。
サーブは二本交代。11点先取の3ゲーム先取した方が勝利です。
なお、レベルの高い大会になると4ゲーム先取の場合もあるらしいですが、本作中では3ゲーム制で統一されております。
卓球での団体戦は五本勝負、三戦先取で行われます。3戦目がダブルスで、それ以外はシングルスです。
基本的には地方大会レベルだと一人一戦しか出られません。ただし、一戦目に出た選手がダブルスにも出場するのはOKです。おなじようにダブルスに出た選手が4戦目に出るのもOKです。
・例
一戦目:A 二戦目:B 三戦目(ダブルス) A&C 四戦目:C 五戦目:D
・不可能な例
一戦目:A 二戦目:B 三戦目(ダブルス)A&B 四戦目:A 五戦目:C
ただし、国体や他の大きな大会などになると、そもそも団体戦の1チームのメンバーが3人だったりするのでこの例に当てはまらない場合も多々あります。
また、作中の時間軸は兄が高3。妹や女、後輩が高1。時期は四月初旬です。
それでは次レスから本編に戻ります。作者の拙い知識が入り乱れている作品ですが、読んでいただけると嬉しいです。
……なんかややこしい説明になってもうた
後輩「はあ……」
友「wwwwwwwww」
後輩「ほんと笑いごとじゃないんですって先輩!!」
友「いやだってさw たまたま早く来てたあいつのストリップシーン見たからってそんなに落ち込むか普通ww」
後輩「ただの着替えでしょうけどもインパクトが強すぎるんです!」
友「そーかそーかwww」
後輩「もー!!!」
友「ま、そろそろ談笑も終わりとして……。お前ら、しゅーごーしろー!!!」
モブ男A「団体やるんすか?」
友「おう、いつものように2チームに分かれてくれ」
ザワザワ センパイコッチデスハヤク イチバンオレデ…
後輩「先輩、なんでうちの部は団体戦を結構な頻度でやるんですか?」
友「楽しいから」
後輩(そういえばこの人はこういう人だった……)
後輩「それと、なんでいっつも部長である先輩が卓球部の練習内容決めてるんですか?」
友「顧問が来ないから」
後輩(そういえば先生そういう人だった……)
モブB「兄さん、今日は勝ってくださいね」ズイッ
兄「…努力する」
兄「……」
友「で、結局俺に惨敗と。なんでこうお前は…」
兄「悪い…」
友「なんでお前が謝るんだよ…」
兄は、決して練習をさぼってるわけでもないし試合中にふざけてるわけでもない。
ただ……、なんというか、センスがない。
全然ダメってわけでもない。ただ、ツッツキはキレがないしドライブも変な横回転が混じる。
スマッシュも威力はないうえに相手のラケットの元へ吸い込まれていく。
サーブはまあ……普通に上手いが……、それだけじゃ卓球は成り立たない。
友「後輩にそんなんじゃなめられっぱなしだぞ?」
兄「…」
友「…俺さ、時々お前が何考えてるのかとか、何したいって思ってるのかとか分かんなくなるんだわ」
兄「……俺は」
友「あ?」
兄「俺は、やりたいことだらけだ」
友「……訂正。俺、お前がなんなんだかさえも分かんねえわ」
ほんと、なんなんだろうなぁ…
……遅い
どこほっつき歩いてんだか……
兄「……ただいま」
妹「遅い!! ……ってどしたの?」
兄「何が?」
妹「テンション低い」
兄「…いつも」
妹「いやいや、そのいつもよりタチ悪い低さだって」
兄「…そんなことなぜわかる」
妹「あたしはあんたの?」
兄「……妹」
妹「なによ、分かってるんじゃん」
兄「……だからなんだと」
妹「めっさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁつ!!!!」
兄「が、がふっ…」ガクッ
妹「あたしに拳を振るわせるなっつうの」
この兄貴は本当になんというか…空気読めないよねぇ…。
妹「ほら、そこで蹲っててないでさ。アレ、よろしく♪」
兄「ぐっ……。お、おう」
兄「……ほれ」
妹「サンキュー」ズズッ
兄「……なあ」
妹「ん? 何?」
兄「お前……、いつまでそれ飲み続けるんだよ」
妹「ココアはやっぱり森永だから大丈夫」
兄「……意味分からん」
人には、その人なりに習慣というものがある。
こいつは毎日毎日帰ってきては俺にココアを入れるようにせびってくる。
ココアパウダーと砂糖を他の家庭の5倍のペースで補充しないといけないのは一重にこいつのせい。
兄「飯、もう作り始めていいか?」
妹「もうちょっと後じゃだめ?」
……小首をかしげるな。 あざといんだよ
妹「……何顔赤くしてんの? きもいよ?」
兄「すまん」
妹「いや謝んの早過ぎ。マジキモイ」
兄「……飯作るわ」
妹「結局作り始めちゃうんだ……」
[県大会予選 卓球の部当日]
友「えー、頑張ろうぜ」
兄「……おう」
友「お前まさかの初戦に第5シードとだろ? ま、気楽にな」
兄「…………だ」ボソッ
友「ん?」
兄「……行ってくる。もう、時間だから」
友「おう、がんば~」ヒラヒラ
………へぇ
??「俺は本気だ、か」
今回はここまで。なんかごちゃごちゃしまくってるけど、読んでいただけると嬉しいです。
卓球は詳しく知らないけど乙
乙の
おつ
ToLoveるの続きも待ってるで
九条SSをHTML化したものです。
ごめんねwww
友「さてと……、おーい後輩ちゃん」
後輩「……」
友「…おーい」ポン
後輩「わひゃぁ!!!」
友「!? どんな驚き方してんの!?」
後輩「だって急に先輩が!!」
友「わりぃわりぃ。で、兄どうよ」
後輩「今はゲーム前の練習中ですよ」
《卓球では試合前に対戦相手との練習時間が設けられています。自分のいた地域では大体3球ほどの時間でしたが、これも地域差があります。現に先日日本で行われていた世界卓球では練習めっちゃ長かったです》
後輩「でも…」
友「でも?」
後輩「だめですね、間違いなく」
友「…」
後輩「だって練習で実力差が出過ぎですよ、さっきからミスしてるの兄先輩だけだし。相手は兄さんへのレシーブまったく同じとこにしか返してませんもん」
友「なんだその化け物」
後輩「見るだけ無駄ですよ……」
友「……俺、自分の試合あるからそっちいくわ」
後輩「え?先輩試合ここであるんじゃないんですか?」
友「今日は新一年も出るから参加者多いんだ。俺は第二体育館ってわけ」
後輩「なら私も行きます。ここいても…」
友「…そっか」
後輩「先輩こそ兄さんのことばっかで大丈夫なんですか?」
友「それもそうだな。いこっか」
後輩「はい!」
~変わってAコート、兄の試合会場 練習中~
兄の相手(以下相手)「そろそろいいっすか?」
兄「あと、一球お願いします」コンッ
相手「ちっ……っし」サッ
兄「…あっ」スカッ
相手「何やってるんすかー」
兄「……とってきます」スタスタ
兄「…あった。結構飛んでったから焦った……」
??「なあ、ちょっといいか?」
兄「……あなたは?」
男「男、お前は兄?だっけか」
兄「あの……俺試合が」
男「あー大丈夫。そんなに時間は取らせないから」
兄「……はぁ」
男「お前さ、卓球楽しんでる?」
兄「…まあ、一応」
男「本当に? 俺にはなんかこう……我慢してるように見えるんだけど」
兄「……」
男「兄の学校のやつの試合、さっきから何戦か見たけどさ。アレ何? なんでみんなおんなじような卓球なんだよ」
兄「それは」
男「まあたぶん……今日来てない顧問と、あの部長の影響なんだろうけど」
兄「えっ…」
男「図星って顔だな」
兄「いや、そんなわけじゃ」
男「あーいいよいいよみなまで言うな。でもさ…皆が皆あんな基本に忠実なプレーなのか?」
兄「……」
ああそうだよ、確かにそうだ。
うちの顧問は屑だ。多分卓球部内で賛同しないやつなんかいないと思う。
練習には滅多に顔を出さない、来るのは雑費徴収の時だけ。そんなやつがいる部活だ、周りの運動部からは当然よくは思われない。
だから、友は頑張った。
絶対にどんな奴にもバカにされないような部を目指したんだ。
練習メニューを一から作りなおし、基礎練習を重視した。
部全体を活性化させるように団体戦を毎日必ず行い、その結果をもとに部内ランキングを毎日つけることで競争意識を煽動した
友は誰よりも遅くまで練習し、部内の誰よりも強かった。
そんなあいつのプレースタイルが堅実堅守、三球目攻撃だった。
部全体があいつの姿を追いかけ始めるようになったのは、去年の夏休み。あいつが部長になってから一か月も経たないころだった。
男「質問を変えてみるか」
男「お前さ、今の自分の卓球好きか?」
友とは、中学から卓球部で同じだった。あいつは中学から今みたいな感じだった
俺があいつと似た卓球をするようになったのも、そのくらいからだった。
兄「いや……」
兄「俺は……」
男「さっきのお前の練習見てたけど、目がこう…『絶対勝ってやらぁ!!!』って感じだった」
兄「あ、あぁ。そのつもりだったけど」
男「お前が勝ちたいって思ってやるのと、お前がやりたいように卓球やるのってさ……一緒に出来ないのか?」
兄「なあ……」
男「ん?」
兄「思いっっっっっっっっきり好きにやっても、いいのかな…」
男「好きにしろ、俺が責任とってやる」
兄「ははっ、お前がどう責任取るんだよ!!」
男「ま、そんなところで……お前の相手半ギレ状態だけど大丈夫か?」
兄「あぁ!? やっべぇ!!!」ダッ
……いっちょやってみますか!
友「~~~かぁ!!! やっぱ試合の後のコーラはうめえ!!!」
後輩「県体に行ける8枠に残っちゃいましたね!! 流石先輩!!」
友「よせやい照れるだろ? …お、兄! どうだった?」
兄「1回戦負け。俺帰るわ」
友「お、おう。じゃあな」
後輩「……兄さんもう帰っちゃったんですか」
友「……あれ?」
後輩「どうしたんですか?」
友「いや、あいつ負けてすっげぇ悔しそうな顔してたんだけどさ……」
友「なんかにやけるのをこらえてたっぽい……」
後輩「……はい?」
モブ1「おい、さっきの試合やばかったな!!」
モブ2「ああ、なんかしんねえけどノーシードがシード選手相手にフルセットだろ?」
妹「あ、お帰りー。どうだった試合」
兄「……負けた、一回戦で」
それにしては目茶目茶嬉しそうに見えるんですけど……
何かあったのかな…?
妹「あ、それよりも早く!!!!」
兄「……俺、試合の後で疲れ「早く!!!!!!!!!」……分かった」
妹「代わりに今日の夕飯はあたしが作ったげるから」
兄「……白ココア補充してあるから、今日はそれな」スタスタ
……なんでこんなので浮足立っちゃうかなぁ
妹「……シスコン」ボソッ
[次の月曜日]
妹「おはよ~」
兄「おはよう」
今日の朝ご飯は……シジミのお味噌汁にご飯、それと卵焼き。
……よし、いつも通りおいしそう。
兄「今日の卵焼きは、青のり入ってるから」
妹「おいしいの、それ?」
ま、美味しいにきまってるけど。兄があたしに出す料理だもん。
兄「個人的にはマンネリ防止も兼ねてるから推したいんだけど」
妹「はいはい、美味しいから来週もこれ出してねー」パクパク
兄「……いただきます言えって」
妹「いふぁふぁひまふ」
兄「食べながら言えとは言ってない…」ハァ
一旦中断します。長期間書かずに放置しててすみません。
舞ってる
妹「兄~」
兄「……なんだよ」
妹「今日帰るのちょっと遅く「は?」……少し話聞いてからにしてよ。文化祭何やるか会議があるから遅くなるって言ってるの」
兄「……文化祭7月だろ。まだ4月だ」
妹「なんかあたしのクラスの文化祭委員がやけに張り切っちゃっててさ、早くから準備して最高の文化祭にしたいんだって宣言してたから」
兄「何時になるんだよ」
妹「7時過ぎまで会議やるって言ってた」
兄「………7時って、もう暗くなってるじゃねえか」
妹「そんなに心配なら学校からここまで兄が一緒に帰ってくればいいじゃん」
兄「終わったら下駄箱前な」
妹「あ、うん(本当に一緒に帰るんだ…)」
兄は昔からあたしに対してめちゃくちゃ過保護だった。
なんで高校生になってまでそんな心配されなきゃなんないのかはイマイチ分かんないけど、まあ……悪い気はしない。
この兄は、本当の意味で黙ってたらまあまあカッコイイ部類に入るんだろうけど……。時々一人でにやけてたりするから不振がられてる(主に女子に)
まあ、にやけてる原因がアレだから。仕方ないっちゃ仕方ないんだけども。
妹「じゃ、終わったら下駄箱に行くから。ちゃんと待っててね」
兄「絶対に一人で勝手に帰るなよ」
妹「あーもう分かった分かったってば! 行って来ます!!」バタンッ
兄「……あいつ、また牛乳飲んでねえし」
兄「……おはよう」
友「お、来たか兄。今日部活の後にカラオケ行こうって話してたんだけど……こねえか?」
兄「カラオケ?」ビクッ
友「おう、カラオケカラオケ」
兄「………………………………やめとく。今日は用事あるし」
友「やめるって言ったわりにはタメがやけに長かったな。まあいいや、部活は出るんだろ?」
兄「………それはもちろん」
友「おう、ならいいんだ」
モブ「友ー、きいたか?なんか今日転校生来るんだってよ!!」
友「女子か? 女の子なのか? ウーマンなのか!?」
モブ「だ「ちっ……!!」んしって言い切ってから返事しろっ!」
友「男子とかいらねえし! ……ん? なあ兄」
兄「……?」
友「お前の席って一番後ろの左から二列目だろ? 隣が空いてるからそこに転校生来るんじゃね?」
兄「………………あ」
友「御愁傷様」
兄「……いや、別に男子だからって悪いわけじゃないだろ」
友「俺にしてみりゃ隣が女子じゃない時点で学校来る意味は半分ないようなもんなんだよ」
幼馴染「じゃあ今は来る意味あるのね、私の隣だし」
友「うわっ!! だから急に出てくんな! しかも俺の目も隠すな!!」
幼馴染「あんたの反応って本当うるさいわよね」
友「やっておきながら酷い言い草だなおい」
幼馴染「そろそろ朝のHR始まるわよ。あんたらさっさと席つきなさいって」
友「へいへい分かりましたよ」
兄「……」
先生「はい、本当なら新学期の最初からうちのクラスに来る予定だったんだけど諸事情によって合流が送れた転校生が今日から来ます。というよりも扉の前まで来てます」
先生「じゃ、入って」
普通なら扉の滑る音、カラカラッとかガラガラッとかざっ!!とかがなるはずだった。
けれど音も立てずに扉を開けて、あいつは入ってきた。
男「どうも!!」
兄(あれ? こいつ……)
静かな所作とは対照的な快活な声。ボサボサで四方八方に生え散らかしてる髪は妙に様になっている。身体中からリア充オーラが出ていた。憎たらしい。
不意に、そいつと目があった。まあ、俺がそいつの方をじっと見てたからなんだが。
こいつ……この前の……
男「男っす。今日からこのクラスでお世話になります!!」
変な奴とは、変な時に再開するらしい。
モテるやつっていうのは大概顔だけ、それが世界の鉄則で、真理かつ絶対だと思っていた。
男「よっしゃ!! みんなの顔と名前覚えたいし放課後カラオケ行こうぜ!!」
まさかこの一声にクラスの大半(主に女子)が付いていくとは思ってもみなかった。
友「くっそ!! なんだよ!! 一番最初にカラオケ行こうって言ってたの俺だぜ!?」
なのにモブ達皆して男の方に行っちまったし……
男のやろうが顔だけのクソ野郎だったら裏でボロクソに言ってやったんだが……
~~~
男「この前の大会、実は俺行ってたんだよ! 友ってめちゃくちゃ卓球上手いんだな!」
友「い、いや! そんなことねぇし!」
男「てか準決勝惜しかったよな! 相手かなりまいってたろ」
友「そ、そうか? うしし…」
~~~
友「めちゃくちゃいいやつだった……」
軽く話した感じでも卓球のこと良くわかってたし、好きなバンドも同じだったし。あれが、あれがモテるやつなんだろうなぁ………
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