昔々のお話、一人のきこりのおじいさんがおった
そのおじいさんがある日、ばあさんの作ったおにぎりを食べようとしていると
ころりんっ
おやおや、何と言うことでしょう。おにぎりが一つ転げ落ちていってしまいました
おじいさんは大慌て
おじいさん「おや、おむすびが転がっていってしまったよ」
というが早いか、おにぎりを追いかけました
急いで追いかけると、おにぎりは穴の中へ転がり落ちてしまいました
おじいさんはおにぎりが落ちた穴をのぞきこもうとしたとき、穴の縁の土が崩れておじいさんも転がり落ちて行きました
そこでおじいさんを出迎えたのは・・・
ねずみ「ようこそ、『地下』へ・・・・・・」
一人の男でした
期待
おじいさん「地下・・・?」
ねずみ「そう、地下です。私は地下の支配人、ねずみと申します」
ねずみは落ちてきたおじいさんを見下ろし淡々と続けます
おじいさん「そ、そうかそうか。じゃが良いところに居合わせてくれた」
見下ろされているのが落ち着かないおじいさんは立ち上がりながらそういいます
おじいさん「この辺りにわしのおむすびが落ちてしまったんじゃが・・・どこにあるかご存知」
ねずみ「これでしょうか」
ねずみが持っていたのは紛れも無いおじいさんのおむすびでした
おじいさん「おおっ、それじゃ!拾ってくれてありがとうよ」
ねずみ「いえいえ、お礼には及びません・・・しかし」
ねずみ「かような泥だらけなおむすびをどうして大事にするのです?もう食べられないでしょう」
おじいさん「ん・・・何がいいたいんじゃ?」
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