男「お、マキシブーストが稼働してる」 (31)
男「どれどれ、俺のザクⅢは強化されたかな?」
カカッテコンナラ、コチカラカラ!
男「……サブが早くなってる。他はまだ、よくわからないな」
男「とりあえず、CP戦で一日触ってみるか」
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男「結局、相変わらずだったな……まあ、使うけど」
「すいません、一人足らないんで、よかったら入ってくれますか」
男「あ、はい。いいですよ」
男(ザクⅢは……さすがに、他三人の機体を見てから選ぼう)
コノシュンカンヲマッテタンダー!
ココハ、オレノキョリダッ!
オワラセテクレルワ!
男「ざ、ザクⅢでいこうかな……」
男(ぐえー! やっぱり、30のFドラ格闘をさばけない!)
パイロットノキョウイクガ、ナットランノデハナイカ
男(なんとか相方のマスターが先落ちしたか。でも、ザクⅢで前衛……できる!?)
男「ぐっ、ぐ!」
男(い、いける。強化人間にFドラと覚醒を重ねれば、30格闘機も荒らせるぞ!)
グ、ズツウガ! ナンダトイウノダ
男(ぎゃ、とうとう強化が切れた! 年貢の納め時か……)
男(……いや、俺は骨から肉が削げ落ちるまで戦う!)
LOSE
男「だよね」
男「すいません」
友「俺もすいません……って、男じゃないか」
男「あれ、友だったのか。なんで試作1号機を使ってないんだ?」
友「別にいいだろ。マスター、今のところ強いし」
男「そうだけど、お前はそこまで、機体の強さとか、気にしてなかっただろ」
友「はぁ……じゃあ、見てみるか。1号機」
男「お、おう」
アテヌッ!
男「これは、なんというか……」
男(換装機になったのか。でも、これって)
友「四十秒間、飛び回る棺桶に入れられてる気分だよ」
男(FBに換装するまで、尖ってない15機体を強いられる機体になってる……)
友「最初はさ、良いところを探したんだ。でも、格闘がちょっと強いくらいで、他はまるでダメ」
友「特格は使えそうだけど、ブーストを半分も食うなんて、冗談みたいだ」
友「換装後も、前作と比べて、強化と弱体化があって、四十秒我慢した分の、割に合ってない」
男「で、でも、使うんだろ?」
友「使わないよ。こんな機体、Fドラで溶かされるだけだ」
男「おいおい、俺の愛機はこれだって、ずっと言ってたじゃないか!」
友「……これがフルブなら、まだそう言えたかもな」
男「それで、システムの恩恵を受けれる、マスターを使うって?」
友「そうだよ。なにが悪いんだ? 負けるより、勝った方が楽しいしな」
男「友、お前は1号機を使ってるとき、負けても楽しそうだったじゃないか」
友「それは、少なくとも、戦えたからだ! 今は、戦うどころか、逃げることもままならない」
友「クソゲーもいいところだぜ」
男「――勝負しろ、友」
友「あ?」
男「確かに、今のマキブはクソゲーかもしれない。けど、自分を曲げたお前に、俺は見せなきゃいけないものがある!」
友「ふん、タイマンでやろうってか。いいぜ。今はちょうど、台も空いてるしな」
男「お前の目を、覚ましてやる」
友「寝言を言ってるのは、男のほうだよ」
友(場所はサイド7。俺は当然、マスターを選ぶ……男は、ザクⅢか)
友(確か、ザクⅢはさほど強化もされてない、産廃のままのはずだ。格闘で押すだけで、手も足もでないぜ)
カカッテコンナラ、コチラカラ!
友「相変わらず、生のときはCSを撃つだけかよ!」
男「これがザクⅢの戦い方だ。馬鹿にするなよ」
友「くっ」
友(サブの弾速が上がってる。前より引っ掛かりやすくなったな)
友「それでも!」
男「マスタークロスか!」
友「ザクⅢじゃ、追われるだけで息切れするよなぁ?」
男「くそっ!」
友(二回コンボ決めるだけで、体力の半分をもっていけた。やはりマスターは強い!)
男「ここからだ!」
ホンライノチカラヲオミセシヨウ!
友「強化人間になっても、大差ないさ」
男「それだけじゃない」
友「なに!?」
友(ザクⅢに、赤色のエフェクトが……ドライブシステムか!)
男「これこそ、強化機体の本領発揮だ!」
友「は、速い!」
ウオォオオリャアアアア!
友(虹合戦に負けて、ワンコンボ入ってしまった。Fドラのせいで、200前後持ってかれた!)
男「このまま押し切る!」
友「二度目は受けない!」
男「ぐぇ、その横クロスずるくない!?」
友「なら、お前もマスターを使うんだな」
グォオオオオ!
友「ちょいと焦ったが、所詮は15機体。マスターに攻められたら、こんなもんよ」
男「まだ、一度落ちれる」
友「すぐに落ちれなくなるさ」
友「――こいつでな!」
オワラセテクレルワ!
男「は、半覚にFドラ!?」
ダークネスフィンガー!
イクゾ、ドモン! ハイ、シショウ!
男「うぎゃー! 減り過ぎぃ!」
友「100ちょっと残ったようだが、すぐになくなる」
男「調子に乗るな!」
友「な、横格が潰された!? ザクⅢのくせに、前格の判定強すぎだろ!」
男「落ちるのはお前が先だ。ザクⅢを甘く見るんじゃない」
友(くっ……けど、復帰後にすぐ潰せる)
チカラヲカシテクレンカノ
グォオオオオ!
男「馬ぁ!」
友(お互い、あと一落ちで終わり。けど、それなら30のマスターが圧倒的に有利だ)
友「やっぱり、産廃だな。勝ちはもらったぜ」
男「……友、気づかないのか」
友「なに?」
男「普通なら、マキブでマスターとザクⅢがタイマンしたら、こうはならない」
友「何が言いたい」
男「お前はやっぱり、1号機に乗るべきなんだよ」
友「ここから勝てたら、また乗ってやるよぉ!」
カカッテコンナラ、コチラカラ!
友「ぐっ」
友(なんでだ!? 格闘が当たらなくなった。それなのに、こっちは被弾ばかりだ)
男「友も分かってるはずだ。この試合中、お前は何度もミスをしてる」
友「まだ乗り慣れてない機体だ。ミスくらい、誰でもある」
男「それじゃあ、そのボタンの押し方はなんだ?」
友「ボタン……?」
男「相手に近づくとき、お前は格闘を押しっぱなしだ」
男「それに、何度も特格を誤爆していたな」
男「そのどちらも、試作1号機のくせじゃないか」
友「そ、それは」
男「マスターに乗っていても、やっぱり、お前は1号機に乗っているんだよ!」
友「うるさい! その口を黙らせる!」
ジュウニホウパイタイシャヘー!
男「そうな風に撒いても、ザクⅢには当たらない」
友「くそ……くそぉ!」
男「――ほら、立ち止まってやる。マスターご自慢の、格闘を当ててみろ!」
友(この野郎、時限強化もせず、本当に立ち止まりやがった)
友「ば、馬鹿にして……!」
男「本当にマスターに乗るって言うなら、1号機のくせを、引きずったりしないはずなんだよ」
男「お前のマスターの格闘なんて、怖くない。1号機のイズナ落としが、格闘CSが、よっぽど恐ろしい」
友「惑わすなぁー!」
オワラセテクレルワ!
友「なに!?」
友(格闘を当てても、のけ反らない! ザクⅢでSAつきの武装!?)
友「しまった、プレッシャーか!」
男「図星を突かれて、基本を忘れたな」
ホンライノチカラヲオミセシヨウ!
友(プレッシャーキャンセルの、強化人間……こ、これはつまり)
男「ザクⅢの十八番、見せてやる!」
ハマーンサマ、バンザーイ!
友「ちきしょぉおおおお!」
LOSE
店員「そういうわけで、他のお客様の迷惑になりますので、あまり大声は……」
男・友「はい、すみませんでした」
店員「よろしくお願いします。それでは」
男・友「はい、すみません……」
男「いやぁ、熱中しちゃったな」
友「これじゃ、動物園って呼ばれても、仕方ないな」
男・友「はっはっは!」
友「男、俺さ……もう一度、試作1号機、使ってみるよ」
男「おう、そっちのほうが、友らしいよ」
友「修正を気長に待ちながら、CP戦でもしようかね」
男「それなら、さっそく、一緒にやろうぜ!」
友「ああ、CPも強くなったし、落とされるなよ?」
男「お前こそ、ゼフィで落ちて、ゼフィで復帰とか、するなよなっ!」
ピピっ
所属不明機体、接近中
男「ん?」
マッテイロ、ベルナドット。イマコソヤクソクヲハタス!
クアンタム、バースト!
コノシュンカンヲマッテタンダー!
ココハ、オレノキョリダ!
LOSE
男「……フルアーマーZZも、使ってみようかな」
友「俺、今度はペーネロペーも触ってみるわ」
おしまい
遊び方によっては面白いクソゲー、マキシブースト、絶賛稼働中です
それでもあんな世紀末ゲーやらないけどな
乙
少年誌のような熱い展開だった
そのうち修正入って神ゲーになるやろ(適当)
あと、これは創作です。実際にザクⅢでマスターとタイマンすると、かなり厳しいのでやめておきましょう
読んでくれてあざました。依頼出してくる
乙
マキシプリーストに見えた
乙
格闘強すぎるのはあれだけどX1が普通に戦えるようになってて泣けてきた
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