ぽつりぽつりと投稿していきます。
拙い文章ですがよろしくお願いします。
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朝早く、まだ日も出ていない頃、私は自転車に乗っていた。
もう桜が咲く季節だと言っても、この時間帯は風が冷たく肌寒い。
それでも私はこの時間が好きだった。
なんだか意識が安らいで、穏やかな気分になれるからだ。
暫くすると駅に辿り着いた。
自転車を停め、小走りで改札を通る。
どうやら少しばかりゆっくりし過ぎたようだ。
このままでは電車に乗り遅れてしまう。
「——って、きゃあ!」
何もないところでこけてしまった。
はぁ……またやっちゃった。み、見られてないよね?
膝を地面に着けたまま辺りを見回してみるが、駅の中には私以外姿がない
よかったぁ、ほっと息をついて立ち上がる。
ぶつけた膝を見てみるが、何ともない。
怪我をしたら律子さんに怒られてしまうので、また安心。
春香さんは、一日一回以上こけちゃいますけど、怪我だけはしないのです!
そんな風なことを思っていると、電車の発車を知らせる音が鳴り響く。
わわわっ、待ってくださーい!
全力で走ってなんとか間に合い、座席に座る。
「よ、よかったぁ……」
三度目の安心。
ああもう、私のドジの所為で朝から疲れちゃったじゃない。
私のというより、私が、なんだけどね。
「……ふー」
深呼吸して息を整えると、バッグの中から音楽プレイヤーを取り出す。
電車の中では欠かせない、重要なアイテムだ。
流れてくるのは同じ765プロの皆の曲。
皆上手で、楽しそうで、輝いていて。
私の顔は自然に綻んでいた。
私ももっと、頑張らないとね。
早く皆に追いつきたいから。
私が乗ったときはまだ数人だった電車内は、徐々にざわつき始める。
人で溢れかえった電車の中は少し窮屈だ。
それでも私はこの時間が大好きだった。
なんだか意識がはっきりして、一日の始まりを感じるからだ。
目的の駅で降りる頃には、眩しい朝日が辺りを照らしていた。
私はその爽やかな日差しを浴びながら、ゆっくりと歩き始める。
今日も一日頑張るぞー、そんなことを考えながら。
……途中で一回転んじゃったけど。
■ ■ ■ ■
「早速だが天海君、君に専属のプロデューサーがつくことになったよ」
社長室に呼び出された私へと、そんな言葉が投げかけられた。
本当ですか!? 私は前のめりになりながら社長に訊く。
「はっはっはっ、本当さ。待たせて済まなかったね」
「い、いえ! そんなことないです!」
本当は少しだけプロデューサーがいないことが不満で不安だったけど、今はそれよりずっと嬉しかった。
漸く私にもプロデューサーが……なんだか、よりアイドルらしくなってきたかも。
「では早速紹介するよ。君、入りたまえ」
そう言うと、一人の男性が社長室へと入ってきた。
眼鏡をかけた優しげな好青年だ。
一目見た瞬間、なんとなくだけど。
あ、この人となら一緒にやっていけそう、なんて思っちゃった。
あずささん風に言うと、運命、だったのかもしれない。
別の言い方をすると……一目惚れ?
い、いや、そういう意味じゃなくて! プロデューサーとしてだから!
……一体私は誰に言い訳しているのだろう。
それくらいに舞い上がってしまったのだ。
プロデューサーさんは私の前に立つと、ぺこりと一礼してみせた。
慌てて私もお辞儀で応える。
「君の専属プロデューサーをちゅとめさせていただきましゅ!」
「ひゃ、ひゃい! よろしくお願いしまひゅ!」
あうぅ……緊張して噛んじゃったよう——ってあれ?
今、プロデューサーさんも……。
「君ぃ……少し落ち着いたらどうだい?」
「す、すみません! 緊張しちゃって……噛んじゃいまひた」
ぷっ、と私は吹き出してしまった。
プロデューサーさんを見ていると、なんだか可笑しくなってきたのだ。
「わ、笑わなくてもいいだろう!」
「あはははは、ごめんなさいっ。でも可笑しくって」
「君も噛んだじゃないか!」
「ええ。だから可笑しかったんです」
なんだか息がぴったりだなぁ、って。
ううむ、そうなのか……? プロデューサーさんは首を捻っているけれど。
私たち、きっと相性がいいですよ。
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「改めまして、天海春香です。趣味はお菓子作りと長電話、一日一回転びます、いぇい!」
「おいおい、自信満々に言うことじゃあないだろう、えーと、春香……でいい?」
少し慎重になりながらも名前で呼んでくれたことが、なんだかとても嬉しい。
うんうん、やっぱり私たちは最高のパートナーになれそうですね!
だったらいいけどな……うん、きっとなれるさ。
そうして二人で笑い合う。
丁度その時、小鳥さんが社長室へとお茶を運んできた。
「あ、音無さん、手伝います——って、うわぁ!」
どんがらがっしゃーん!
足をもつれさせたプロデューサーさんが倒れこんだ。
慌てて駆け寄る私、だったけど。
「大丈夫ですか——ってきゃあ!」
どんがらがっしゃーん!
足をもつれさせてしまいプロデューサーさんの上に倒れこんでしまった。
うう、今日三回目だよ……。
こんなペースで転んだのは久しぶりだ。
「ドジなアイドルとドジなプロデューサー、か。不安だが、良いパートナーかもしれないね」
社長と小鳥さんが苦笑いしている。
良い日なのか、悪い日なのか、よくわからない日だなぁ。
お互いの顔が近くにあることに気づくまで、私はプロデューサーさんの上でそんなことを思っていた。
■ ■ ■ ■
プロデューサーさんと行動することになった私。
独りきりじゃない、それだけでこんなにもやる気が溢れてくるなんて思わなかった。
レッスンもなんだかうまくいっている気がするし、トレーナーさんにも褒められちゃった。
あまり大きなものではないけどお仕事も増えてきたし、ようやくアイドルを始められたんだなぁ、なんてちょっぴり感動してみたり。
ドジは、相変わらずなんだけどね。もちろん、プロデューサーさんも。
「おはようございまーっす!」
今日も元気に765の扉を開く。
春香! と待ち構えていたようにプロデューサーさんが傍に寄ってきた。
どうしたんだろう? 何だか嬉しそうだけど……。
このP…まさかユウキ・リト病にかかってるんじゃあ…
「テレビ出演が決まったぞ!」
その言葉を聞いて、私はバッグから手を放してしまった。
頭が真っ白になるけれど、ドサリとバッグが床に落ちる音で我に返る。
「て、てれびしゅつえん……本当ですか!?」
「ああ、本当だ!」
やったーーっ! 嬉しくなってついプロデューサーさんに抱き付いてしまう。
いきなりの行動にも関わらず、プロデューサーさんは優しく抱き留めてくれた。
「嬉しいです! 私……本当に、嬉しいです!」
「地方の小さな番組だけどな」
「それでもですよぉ!」
まさかテレビに出れるようになるなんて……!
アイドルだったら当たり前なことだけど、私にはたまらなく嬉しかった。
いつも皆がテレビの中で輝いているのが羨ましくて。
私も頑張らないとって、いつも思っていたけれどなかなか上手くいかなくて。
それでもようやくチャンスを掴めたんだ。
プロデューサーさんのおかげで。
プロデューサーさんと二人で。
それからしばらくして、少し落ち着きを取り戻した途端顔が熱くなる。
わ、私……プロデューサーさんに抱き付いてる……!?
今更恥ずかしさを感じて体を離す。
少しだけ、名残惜しかったけれど。
「喜ぶのもいいけど、春香? 大変なのはこれからだぞ?」
「わ、わかってまひゅ」
あうぅ……恥ずかしくて、まともに顔が見れないよう!
どうしてプロデューサーさんは普通に話ができるのだろう。
少しも動揺していない辺り、ひょっとすると私は女の子としての魅力が欠けているのだろうか。
……お、落ち込んでも仕方ないよね! 今は仕事の話に集中しないと!
しえんしえん。
「それで、どんなテレビなんですか?」
「ああ、料理番組だよ。作るものはアイドル自身で決めていいそうだ」
お料理、かぁ。
たまにお母さんの手伝いはしているけれど、本格的にとなるとちょっぴり不安だ。
うーん、学校の調理実習で作ったのじゃあ物足りないし……あっ。
ふと、私の頭にひとつのアイデアが浮かぶ。
「お菓子じゃ駄目ですか?」
お菓子作りは私の趣味で、それなりに自信があったりする。
たまに事務所の皆に食べて貰っていて、好評なのだ。
プロデューサーさんはなるほど、と言った風に手を叩いた。
「それは春香にぴったりだな。ああ、問題ないよ」
やった。お菓子作りなら手馴れているのできっとドジもしないだろう。
何を作ろうかな、頭に色々なお菓子を浮かべていると。
「そういえば俺、まだ春香のお菓子食べたことないな」
プロデューサーさんがポツリと呟いて、私は驚く。
「そうでしたっけ!?」
「あ、ああ」
「ごごごごめんなさい!」
そういえば最後に作ったのはプロデューサーさんが765プロに来る前だったような……。
さ、最近忙しくて作る暇がなかったんだもん!
プロデューサーさんだけにあげてない訳じゃないですから!
必死に弁明すると、プロデューサーさんは苦笑いで応える。
わかってるよ、今度作った時によろしくな?
そう言うプロデューサーさんの顔を見ると、すぐに食べて欲しい、なんて思った私は、
「じゃ、じゃあ今から作りましょう!」
そんなことを声高々に言った。
事務所に調理器具はあるし近くで材料は買えますし、今日はスケジュールに余裕がありますから!
「確かにそうだけど……いいのか? なんだか催促したみたいで……」
「いいんですよ。ほら、撮影に向けての練習にもなりますし」
プロデューサーさんに作るところを見てもらいたいというのも、理由のひとつだ。
私の勢いに気圧されたのかぎこちなく頷くプロデューサーさん。
「じゃあ、お願いするよ」
「任せてくださいっ」
というわけで。
始まりました、はるるんクッキング!
今日のゲストはプロデューサーさん。頑張って作っちゃうぞー!
……なんて、張り切ってみたものの。
「あれ?」
卵を割るのに失敗してしまった。
「あれれ?」
分量を量り間違えてしまった。
「あれれれ?」
ボウルから零してしまった。
「あれれれれ?」
な、なんで!? いつもは上手くいくはずなのにぃ!
プロデューサーさんも心なしかそわそわしてるし……うう。
なんだかプロデューサーさんに見られてると思うと緊張しちゃってドジばかり。
おかしいなぁ、私、どうしちゃったんだろう?
「よし、俺も手伝うよ」
見ていられなくなったのか、プロデューサーさんが腕まくりをして手を洗った。
お菓子作り、できるんですか?
そんな疑問に誇らしげに頷いて見せる。
「独り暮らしだと時間が余ってな。学生時代、よく作ってたよ」
おお、それは頼もしい。
最初の予定と違うけど、一緒に作るのも楽しいし、いいか。
それに、なんだかこうやって二人並んでキッチンに立っているとふ、夫婦みたいだなぁ——とか思っていると。
「あれ?」
プロデューサーさんが卵を割るのに失敗していた。
「あれれ?」
分量を量り間違えていた。
「あれれれ?」
ボウルから零していた。
「あれれれれ?」
「あ、あの、プロデューサーさん?」
「な、なんでだ!? いつもは上手くいくはずなのにぃ!」
さっきまでの私と全く同じ反応のプロデューサーさんを見て、つい噴き出してしまう。
あはははっ、全然駄目じゃないですか!
「は、春香だって同じだろう! ああ、もう! 笑わないでくれよ!」
そんな風に顔を赤くして反論するのが余計に面白くて、また声をあげて笑ってしまった。
はるるんが恋する乙女過ぎて可愛い
本当、私とプロデューサーさんは似てるなぁ。
特に、ドジなところとか。
私、自分のドジなところが嫌で、なんとか直したいって思っていたけれど。
プロデューサーさんと二人でコケるのなら、それも悪くないかな、なんて。
結局出来上がったクッキーは、どこで間違えたのかしょっぱくなってしまったけれど。
それでも私は、苦笑しながらしょっぱいクッキーを口に運ぶプロデューサーさんを見るだけで、心がいっぱいになる。
こうしてリハーサルは散々な結果だったけど、私の初めてのテレビ出演は上手くいったのだった。
撮影直後嬉しくなって、プロデューサーさんに抱き付いた所為で二人して転んで笑われたのは、いい思い出……かな?
■ ■ ■ ■
料理番組の出演以来、私はすっかり忙しくなっていた。
あの番組がどうやら好評だったらしく、テレビや雑誌、ラジオなどのオファーが増えたのだ。
今日も、雑誌のインタビューのお仕事。
記者さんの質問ににこやかに答える。
「天海さんのの特技のひとつに、よく転ぶ、とあるのですが……」
「あ、はいっ。私、昔からおっちょこちょいでよく転ぶんです。だから特技ですかね、生まれた時からの」
ちらりと背後に視線を向けるとプロデューサーさんが苦笑していた。
誇らしげに言うなよな、なんてことを伝えおうとしているのだろう。
そんな顔したって、これはプロデューサーさんの所為なんですからね?
一緒に転んでくれるプロデューサーさんのおかげなんですからね?
ドジな自分を、好きになれたのは。
インタビューが終わった後、そう伝えると。
「……そうか」
プロデューサーさんはよくわからない表情を浮かべた。
どうしてそんな顔をするんだろ?
その時の私はそれ以上何も言わなかったけれど、でも。
私はもっと考えるべきだったのだ。
どうしてプロデューサーさんがそんな顔をしたのかを。
どうして私がドジな自分を好きになったのかを。
数日後、私はオーディションに落ちてしまった。
絶対勝てるオーディションだったはずなのに、負けてしまった。
いや、この世に絶対なんかないってことはわかってるし、負けた理由もわかっている。
ダンスの途中で転んでしまったのだ。
油断、慢心、そして何よりも。
甘え。
「……春香」
「ごめんな、さい……」
何か言いたげなプロデューサーさんを遮って、謝罪。
私は一体何のことで謝っているのだろう。
オーディションに落ちてごめんなさい?
期待に応えられなくてごめんなさい?
違う、そうじゃない。
そんなことを謝りたいんじゃない。
「私が……」
私がドジな所為でごめんなさい。
>>1は不器用な私と~の人?
「やっぱり私、ドジな自分が大嫌いです」
好きだと思っていたのは、勘違い。
ただ私は甘えていたのだ。
私と同じ、ドジなプロデューサーさんに。
私が転んでも、きっとプロデューサーさんも一緒に転んでくれるから。
何かドジをしても、それは二人のドジだから。
私ひとりだけの、ドジじゃないから。
そんな風に、甘えていた。
独り言のように口を開いても、プロデューサーさんは何も言わなかった。
どうして怒ってくれないのだろう。
ひょっとして、もう見捨てられちゃったのかな。
ひょっとして、失望されちゃったのかな。
ひょっとして、ひょっとして——
もう、プロデュース……してくれないのかな……。
「俺も同じだからな」
真っ白になった私の頭に、プロデューサーさんの声がするりと入り込んだ。
>>24いえ、それは違う方の作品ですね。
でもまともにSSを書くのは二回目です。
「俺もドジな自分が嫌いだったけど、春香のおかげで好きになれたんだ」
だから春香と同じなんだよ、そう言うプロデューサーさんの声は震えていて。
顔を上げると、彼は悔しそうに歯を食い縛っていた。
「でも、それじゃ駄目だったんだ。アイドルと一緒に転ぶんじゃなくて、転んだアイドルに手を差し伸べるのがプロデューサーだからな」
俺はプロデューサー失格だ。
胸がズキリと痛む。
「……あ」
なんだかプロデューサーさんがどこかに消えて行ってしまうような気がして。
もう一緒に笑ってはくれないような気がして。
それが堪らなく嫌で、嫌で。
「プロデューサーさん……!」
プロデューサーさんの体にしがみついて、胸に顔を埋める。
駄々っ子のように、離すまいと力を込める。
「私が悪いんです……私が、甘えちゃったから……だから!」
「いや、春香は悪くない。俺がもっと春香をしっかり導かなかったから……」
「だったら!」
私の瞳から流れた涙がプロデューサーさんのシャツに染み込んでいく。
それがじわりじわりと広がるとともに、私の言葉は弱々しくなっていった。
「だったら……これからもプロデュースしてください……!」
プロデューサーさんが導いてくれる道を一生懸命進みますから。
途中で転んでも自力で立ち上がりますから。
私には、プロデューサーさんが必要なんです……!
「……あれ? でもこれも甘えてるってこと、なのかなぁ……」
「そんなことない」
ぎゅっと温かく包み込まれる。
プロデューサーさんが抱きしめてくれていた。
「ありがとう。担当アイドルを泣かせるような、ドジなプロデューサーを必要としてくれて」
「こちらこそ、こんなドジなアイドルでいいんですか……?」
お互い様だからな、そう言ってプロデューサーは笑った。
つられて私も笑う。
落ち着いたか? はい。
なあ春香。 なんでしょう?
「春香はドジな自分が嫌いかもだけど、俺は好きだからな」
ボンッ、と頭が沸騰したように熱くなる。
す、すすす、好きって……ええ!?
それってそれってプロデューサーさんが私のことを……あうぅ!
「だ、駄目ですよ! 私はアイドルで……プロデューサーさんはプロデューサーなんですから!」
で、でも嫌じゃないっていうか、プロデューサーさんがそれを望むんだったら寧ろ私は——ってあれ?
プロデューサーさんの顔を見ると、きょとんと首を傾げていた。
まるで、言っていることが理解できない、とでも言うようなその表情に。
「〜〜〜〜っ!?」
ようやく自分のドジに気づいたのだった。
私ひとりで勘違いして舞い上がっちゃったよぉ!
プロデューサーさんはきっと、アイドルとしてって意味で言ったのにぃ!
顔が熱いよう……ああう!
「な、なんだかよくわからないけど大丈夫か?」
「ひゃう!」
プロデューサーさんの手が肩に触れ、びくりと体を震わせてしまう。
そのまま飛び退って距離を空けてしまった。
——って、こんなことしたらプロデューサーさんに誤解されちゃうよぉ!
「え、ええと別に触られたのが嫌という訳じゃなくて……あーもう! 私のバカバカぁ!」
「お、落ち着け春香! そんなに慌てたら……」
「きゃあ!」
プロデューサーさんの制止むなしく、私は足をもつれさせてしまう。
でも、それでもなんとか。
「……おっとっと」
踏みとどまることができたのだった。
ふぅ、なんとか転ばずに済んだ。
今までは踏みとどまることなんてしてこなかったけれど。
プロデューサーさんの隣を歩いていく為に、頑張っていこう。
「大丈夫か?」
それでも、私が転びそうになったその時は。
その時は、こんな風に私に手を差し伸べてください。
「プロデューサーさん、私、頑張りますね」
差し伸べられた手にゆっくりと触れると。
「だから、これからもプロデュース、よろしくお願いします!」
私の胸に温かな光が灯るのだった。
この光はきっと、私にとって大切なものだから。
いつまでも大切にしていこう。
「ああ! ドジなプロデューサーだけど、よろしくな」
笑顔で頷くプロデューサーさんの顔を見ながら、そんなことを考えたのだった。
おわり
というわけで終わりです。
ちょっと短いかもですが、あんまり長すぎるのもだらけそうなので……。
前に書いたSSも読んで頂けると嬉しいです。
雪歩「一緒に歩く道」雪歩「一緒に歩く道」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365343598/)
次も何か書きたいけれど、ネタがなぁ……。
乙
読み易くて良かったよ
乙、ちょうどいい長さではるるんの魅力いっぱいで良かった
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