妹「兄姉で一緒にお風呂とかwwwww」 (66)
私には、姉と兄が居る。私はまだ中学二年生で、二人は大学生。私はお母さんとお父さんと住んでいるけど、二人は同居?同棲?とりあえず、一緒に住んでいるらしい。
だから、私が二人と会うのは大きな休みの時とか、そんな時でしかない。少し寂しいけれど、しょうがないと思っていた。
「え?二人で旅行?」
お父さんとお母さんが、二人でどこかに旅行に行くらしい。どうやら何かの懸賞で当たったらしく、定員は二人のようだった。
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「えー、何それ。私はどうなるの」
別に家事は出来ない事は無いけれど、部活で遅くなる日が多かったから少し困る。
「お姉ちゃんとお兄ちゃんに暫くいてもらうつもりよ」
そうお母さんは言った。二人が来るならまぁいいかなと私も納得をする。お姉ちゃんの料理はおいしいし、何より少しだけど二人と以前の様に住めることが嬉しかった。
「一週間のツアーだから、来週には帰るわ。お土産楽しみにしててね」
そうして、次の日の夜にお姉ちゃんとお兄ちゃんはやって来た。前に会ったときより、なんとなく大人っぽくなっているなと思った。
「久しぶり、お姉ちゃん、お兄ちゃん」
「久しぶり、妹ちゃん。お盆以来だね」
お姉ちゃんは何故か、私の事を妹ちゃんと呼ぶ。小さい頃からそう呼ばれるから、別に気になっては無いけれど。
「よう、お前またでっかくなったか?成長期怖ぇーな」
お兄ちゃんがぐりぐりと頭を抑えつけてくる。本人にとっては撫でているつもりなんだろうけれど、少し痛い。
「そうだね、私よりでっかくなって…」
お姉ちゃんは私より背が小さい。お母さん、お父さん、お兄ちゃん、私と背は高い家系なんだけれどお姉ちゃんだけが小さい。
少し悔しそうにい姉ちゃんが私を見上げてくる。上目づかい、ってやつだろうか。可愛い。
「お前はチビだからなー」
笑って、お兄ちゃんがお姉ちゃんの頭を撫でた。私のときよりも、優しい手付きだ。それでも髪は微かに乱れてしまったが、お姉ちゃんは嬉しそうだった。
「立ち話もなんだし、二人ともリビングでくつろいでてよ。私はお茶淹れるからさ」
「え、私淹れるよ?」
「俺が…」
「いいっていいって。二人ともゆっくりしてて!」
そう言って二人の背中を押し、リビングにへと誘導をする。テレビが見えるでかいソファーを指指すと私はキッチンにへと向かった。
お茶の準備をしていると、二人の話声とお笑い番組を見ているのか笑い声が聞こえてきた。なんとなく嬉しくなって鼻歌を歌う。
鼻歌混じりに三つのお茶を乗せたお盆を持ってリビングに向かうと、ソファーに座っている二人の背中が見えた。
後ろからだと、二人の姿はまるでキスをしているかのように、近かった。その様子に、何故か不安を覚える。
「…お待たせー!」
私はわざと大きい声を出した。二人は今私に気付いたのか、スッと距離を取る。
「おいおい、声がでけえんだようるせえな」
お兄ちゃんは笑いながらそう言った。
「ふふ、相変わらず妹ちゃんは元気ね」
くすくす笑いながらお姉ちゃんは言う。その顔は何故か赤かった。
「元気なのが取り柄だからね!二人とも、お菓子とか食べる?」
「あ、じゃあ俺たけ◯この里食う!」
「…まさか、貴様里の者か…」
「そういう貴様はまさか、山の者…」
「二人とも何言ってるの」
くだらない会話をする、二人とも相変わらずだ。さっきのはきっと気のせいだ。きっと。
「…あ、もうこんな時間。そろそろ寝なきゃ」
ふと時計を見ると、短針は11を指している。どうやら二人との話に夢中になっていたようだ。
「もう寝んの?つうか、風呂は…」
「あぁ、二人が来る前に済ませておいたの。ちょっと冷めちゃってるかもしれないけど、お風呂浸かってね」
階段を上がる途中で私は振り返った。そして手を振る。
「おやすみ、お姉ちゃん、お兄ちゃん」
「うん、おやすみ。妹ちゃん」
「おやすみ、ゆっくり休めよ」
二人の声を聞き、二階にへと上がっていった。
今日は寒いはよ
布団の中で、私は考える。
「(二人とも、昔から仲は良かったけれど。…何だろう、私だけ取り残されてしまったような)」
二人とも、昔と変わらず私に接してくれる。それでも、何だろう。
「(…何か、私には言えない…ううん、誰にも言えない、二人だけの秘密があるような)」
考え事をしていたせいか、瞼が重くなってくる。次第に意識は薄れ、私は睡魔に意識を預けた。
次の日の朝、私が一回に降りるといい匂いが鼻孔を擽った。
「おはよう、妹ちゃん」
にっこりと微笑みながらお姉ちゃんが朝ごはんの準備をしていた。一瞬なんでお姉ちゃんが、と思ったけれどそういえば昨日からいるんだった、と思い出す。
「…お兄ちゃんは?」
「ゴミ出しに行っててくれてるよ。全く、何も手伝おうとしてくれないんだもの。ゴミ出しぐらいすぐに行ってくれてもいいのに」
頬を膨らませながら愚痴るお姉ちゃん、可愛いなぁと思う。
「もうほとんどできてるから、これ運んでくれる?そろそろあいつも戻ってきてくれると思うし…」
分かった、と頷いて目玉焼きとソーセージが乗っている皿を運んでいった。味噌汁、ごはんと運んでいき準備が整った頃に、お兄ちゃんは戻ってきた。
「いただきます!」
目玉焼き(ソーセージ付)、味噌汁、ごはん、とごくごく普通な朝食だ。それでも、とても美味しいのはお姉ちゃんの料理の腕のおかげだろうか。
「美味しいー!」
「ふふ、そう?嬉しいな」
その言葉の通りお姉ちゃんは嬉しそうに微笑んでいる。つられて、私も微笑んだ。
「お姉ちゃんは良いお嫁さんになれるねー」
そう言うと、お姉ちゃんの顔が赤く染まった。もじもじとして、恋する乙女のようだ。もしかしてお相手さんがいるのかな。
「…」
何故か、お兄ちゃんも顔が少し赤くなっていた。
>>8 少し亀になってしまうかもしれませんがのんびりと見てくださると嬉しいです。
「…二人とも、どうしたの?」
私が固まっている二人に声をかけるとハッとしたように微笑んだ。
「な、何でもない」
「も、もう、妹ちゃんが急にそんなこと言うからびっくりしたじゃない」
「俺おかわり!」
「う、うん待っててね!」
明らかに怪しい。何でお兄ちゃんまで慌てるんだろう?気になったけれどなんとなく言及はしなかった。
「…あ、そろそろ行かなきゃ」
時計を見ると家を出発しなければいけない時刻が迫っていた。コップの中の牛乳を一気飲みし、ぷはぁっと息を吐く。お兄ちゃんがオヤジ臭いと言ったが無視をした。
「今日も寒いから、ちゃんと温かい格好してね?」
「うん、分かってるよ。…二人とも大学は?」
「…あぁ、しばらくは休むつもりだ。家に居るつもりだから、何かあったら電話しろよ」
「ふーん、分かった。いってきまーす」
二人に向かってひらりと手を振り、玄関に向かった。
「う~、さっむい」
くしゅんっとくしゃみをし、体を震わせる。寒いのは嫌いだ。でもこの冬独特の空気は好きだ。矛盾?知らない。
「…」
今、お姉ちゃんとお兄ちゃんは何をしてるのだろう。私の世話を見てもらうのなら、夜に居るだけで良いと思うのだけど。
考えても答えは出るわけでは無いけれど、つい考えてしまう。
「…あ、やばい!」
考え事をしながら歩いていたせいか何時の間にかやばい時間になっていた。とりあえず、今は学校に急がなきゃ。
少し外に出るので、また夜に書いてみます。
いいぞ~
乙
続きに期待してる
書き出し部分からすると、姉→兄→妹の順の兄弟になるのかな
あと、今後必要になるかわからんが、メル欄に[saga]って打つとよいと思うよ
おつ
ワッフルワッフル
戻ってきました。ゆっくりになるかもしれませんが書いていきます
>>17 はい、その順番通りです。
「んーっ…つっかれたぁ」
冬だというのに額に滲んでいる汗を手で拭うと、早く家に帰ってお風呂に入りたいと自然と早足になる。
我が家が見えてくる。暗いなかでも家の明かりがついている事に安心感を覚えながら鍵を開け中にへと入った。
「たっだいまー!」
走ってリビングにへと向かう。夕食のいい匂いがして、きゅるるとお腹が鳴った。
「おかえり、妹ちゃん。まだご飯できてないから、先にお風呂いってらっしゃい?」
味見をしていたのだろうか、小皿を持ちにっこりと微笑みながらお姉ちゃんはそう言った。
汗がべたべたして気持ち悪いから、先にお風呂に入れるのはありがたい。
「はーい。…お兄ちゃんは?」
「上で漫画でも読んでるんじゃないかな?」
「何それ、お姉ちゃんはご飯作ってるのに。なまけものだなぁ」
ぷんすかと頬を膨らませるとお姉ちゃんはくすくすと笑った。
「それじゃ、お風呂行ってくるね」
お姉ちゃんにそう言い、とりあえず着替えを取りに行こうと自室がある二階に上がっていった。
「あ、お兄ちゃん」
部屋から着替え一式を取ってお風呂に向かう途中でお兄ちゃんと鉢合わせした。
「よう、今から風呂か?」
わしゃりと乱暴気味に私の頭を撫でた。痛いんだってば。
「うん、そうだよ。お兄ちゃんもそろそろ下に降りてきなよ」
「だから今から降りるつもりだ。…なぁ、ちょっと聞きたいんだけど」
珍しく、どこか照れ臭そうに頭を掻いている。お兄ちゃんが私に聞きたいことなんて珍しい。
「あのさ…」
内緒話をするように耳元に顔を寄せてきた。何だろう、と首を傾げながら相手の言葉に耳を傾ける。
「…お前、俺と風呂に入れる?」
「…は?」
至極真面目な顔でそう問い掛けてくるお兄ちゃんに思わず間抜けな声が出る。なんでこんなこと聞いてくるんだろ。
「だから、俺と風呂に入って体洗いっことかできる?」
「ないない」
即答し、顔の前で手を横に降った。こんな年で家族、しかもお兄ちゃんと入るのは流石にない。
「…そうだよな」
やっぱり、と言ったように小さく溜息を吐いた。同時に、少し悲しそうに眉を下げた。
「…なんでそんな事聞くの?」
支持
「…」
「…」
「………お前と風呂に入りたくて…!」
「…は?」
お兄ちゃんは腕を顔に当て、すすり泣いた(嘘泣きだろうけれど)
「いや、ほら…漫画とかで兄妹とかで風呂に入るシーンあるじゃん!俺あれに憧れてて…!」
「…気持ち悪」
ぐすんぐすんとわざわざ声に出すお兄ちゃんに拍子抜けした。何なの。
「阿保らし、私早くお風呂に入りたいからそんなことで引き止めないでよねー」
「はは、わり」
どいてと軽く体を押し、お風呂場にへと向かっていく。全く、真面目な顔だから何かと思えば…。さっさとお風呂に入ってしまおう。
「…気持ち悪い、か」
そんなお兄ちゃんの呟きは、私の耳には届かなかった。
「うーん、美味しい!」
お風呂から出て、体の火照りが収まらないうちにお姉ちゃんの絶品料理を口に運ぶ。
「これは持論だけど、お風呂から出た直後の夕食は究極的に美味しい」
「分かる」
「これで後は歯磨きと寝るだけって優越感?みたいなものが…」
「それな」
そんなくだらない会話をしながら、私はふと先程の会話を思い出す。あの話をネタにして、からかってやろう。
「ねーねー、お姉ちゃん」
「?何?」
「さっきお兄ちゃんがね、私と…」
お風呂に、そこまで言ったところでがちゃんっと何かが割れる音がした。
「だ、大丈夫…?」
どうやらお兄ちゃんがお茶椀を落としてしまったらしい。足元には破片が散乱していた。
「あ、わり。手が滑った」
へらりと笑い、それを拾おうとしゃがんだ。怪我しちゃうよ、とそれをお姉ちゃんが止めていた。
「…」
お兄ちゃんが私を睨むように見つめた。なんとなく、私にその話をするな、と言ったような感じがした。
「…ふぁ」
宿題やテレビを見ているうちに、寝る時間がやってきた。そろそろ寝ようか。
「…あれ?お姉ちゃん、お兄ちゃん。二人ともまだお風呂入ってないの?」
まだ二人とも服を着ていることに気付いた。私はとっくに入ったのに、と首を傾ける。
「あ、もう少ししたら入るぞ」
「…そっか」
お兄ちゃんの笑みに違和感を感じたけれど、眠気には勝てない。昨日みたいに二人におやすみ、と言って二階の部屋に上がっていった。
「…ふぁ」
宿題やテレビを見ているうちに、寝る時間がやってきた。そろそろ寝ようか。
「…あれ?お姉ちゃん、お兄ちゃん。二人ともまだお風呂入ってないの?」
まだ二人とも服を着ていることに気付いた。私はとっくに入ったのに、と首を傾ける。
「あ、もう少ししたら入るぞ」
「…そっか」
お兄ちゃんの笑みに違和感を感じたけれど、眠気には勝てない。昨日みたいに二人におやすみ、と言って二階の部屋に上がっていった。
「…」
夜中にふと目が覚め、何故か目が冴えてしまった。水でも飲もうか、と起き上がり下に降りていく。
「…あれ」
風呂場の電気が着いている。もうこんな時間なのに…お兄ちゃんか、お姉ちゃんが入ってるのだろうか。
でも、リビングにどちらか一方の姿は見えない。先に入ったどっちかはもう寝たのかな…?
「…」
なんとなく気になって、足音を殺し洗面所を覗いてみる。
今日はこの辺で失礼します。明日も時間があったら書いてみますね、中途半端ですみません。
うぉぉあぁぁいっ!!
気になるところでぇぇぇ
乙です
これがヒキってやつか…やりおる…
そうだな…これがいわゆるシャイニー止めってやつだな(うろ覚え)
明日学校があるのでゆっくりになってしまいますがまた書いていきます。
浴室からは、ざああ、というシャワーの音が聞こえてくる。やっぱり入ってるんだ。
下に視線を落とすと、そこにはお姉ちゃんが着ていたワイシャツとスカート、下着。そして、お兄ちゃんが着ていたジャージとパンツが隣り合うように脱ぎ捨てられていた。
「…?」
何で二人の衣服があるんだろう。どっちかが放りっぱなしにしたのかな。そう思いながらもっと近寄ってみる。
中からは相変わらずシャワーの音がしていた。
「…」
ID変わってしまいましたが>>1です。
「…もしかして、二人で入ってる?」
お姉ちゃんとお兄ちゃんが一緒にお風呂に入ってる図を、思い浮かべる。身長差のせいか少し犯罪臭がした。
「…いやいや」
小さい頃とかならともかく、二人はもう大学生。余り想像出来ない。
「…」
私は、その場に立ち尽くしていた。もう、シャワーの音は止まっていた。
「…」
私は何でこんなに動揺しているんだろう。別に、二人が一緒にお風呂に入っていても確かに変だろうけど。
なんだか、仲間外れにされているような気分になった。
「…あっ」
「…?」
お姉ちゃんの声が聞こえた。でも、何か話してるとかそういう風じゃない。
「…は、っん…」
どこか苦しそうな声、だけど色っぽい、って言うんだろうか。走った後とかに出る声、とか。
「…」
私はゆっくりと、浴室の入り口に近づいていく。そっと、そっと。そして、取っ手に手をかける。
「…」
どきどき、と心臓が爆発しそうなぐらい動いている。落ち着け、落ち着け、と布団にくるまる。
結局、私は中を覗かなかった。いや、覗けなかった。
見てしまったら何かが壊れそうな、そんな気がして。
「…」
体は疲れているのに、眠たかったはずなのに。何故か、その後は朝まで一睡もできなかった。
「…」
じりりりり、と機械的な音が耳元で騒いだ。それを止めて、気怠い体を起こす。先に顔を洗いにいこう、と部屋を出て一階に降りる。
「お、おはよう。クマすげえぞ?どうした」
お兄ちゃんが頭を撫でながらそう言ってくる。あぁ、いつものお兄ちゃんだ。何故かじんわりと熱いものがこみ上げてきた。
「…ちょっと夜更かししちゃって。…あれ」
目を擦り、顔を上げるとお兄ちゃんの首辺りに赤い痕が出来てることに気付いた。
「お兄ちゃん、それどうしたの?」
「?それって?」
「ほら、その赤い痕…」
「…!」
バッとその痕を手で抑えた。
「…あぁ、蚊に刺されたんだよ。痒いなーははは。…俺ゴミ出し行ってくるわ」
そう言うとお兄ちゃんが私に背を向けて、どたばたと玄関の方に行ってしまった。何かにぶつかったのか、いてっという声が聞こえた。
背を向けたお兄ちゃんは耳が真っ赤だった、顔も真っ赤だったのだろうか。
「…蚊って。…今、冬なのに」
もう少し上手い言い訳があるんじゃないの、と思った。
良いやん
書き溜めてたんですけど間違えて削除しちゃいました。また夜に続きを書きますね、間が多くてすみません。
待ってるで
つづきおながいします
まだあ?
待ってる
私待つわ
>>1です。何時の間にか復活してたんですね、今日気づきました。待ってる人が居るとは思っていなくて書き溜めていませんしかなり時間が経ってるので文章が変になってしまうかもしれませんがゆっくり書いていきます。
相変わらず美味しいお姉ちゃんのご飯を食べて、家を出て、学校に行って、部活をして。いつも通りのはずなのに、どうしてだろう。胸がもやもやする。
お兄ちゃんとお姉ちゃんが仲良く話している所を見ると、とても。別になんてことない光景なのに。どうして。
「…」
「…?妹ちゃん、どうしたの?全然食べてないじゃない」
「…お腹、空いてないから」
相変わらず美味しいお姉ちゃんのご飯を食べて、家を出て、学校に行って、部活をして、帰ってきて、お風呂に入って、お姉ちゃんのご飯を食べて。いつも通りのはずなのに、どうしてだろう。胸がもやもやする。
お兄ちゃんとお姉ちゃんが仲良く話している所を見ると、とても。別になんてことない光景なのに。どうして。
まだまだご飯は残っているけれど、食べる気になれなくて箸を置く。
「…」
「…?妹ちゃん、どうしたの?全然食べてないじゃない」
「…お腹、空いてないから」
「…でも」
「大丈夫」
「せめて後少し…」
お姉ちゃんが心配そうに私を見上げてくる。 私が悩んでるのは、お姉ちゃんたちのせいなのに。
「…うるさいな、お腹空いてないんだってば!」
思わず語尾が強くなってしまう、お姉ちゃんは怯えたように肩を竦めた。お兄ちゃんがおい、と怒る様に此方を見詰めてくる。
「…!」
いたたまれなくなって、二階の自分の部屋に逃げ込んだ。
ベッドの上で、膝を抱える。お姉ちゃんたちは、何もしていないのに。勝手にイライラして。
「…私、最低だ」
ぽつりと呟き、目から零れる涙を腕で拭う。ぽすん、と横たわり、天井を見詰める。
「…お兄ちゃん、…お姉ちゃん」
「…ん、…あれ、また寝ちゃってた…?」
ぱち、と目を開き目を擦りながら携帯を見遣る。少し目を閉じるだけだった筈がいつのまにか寝てしまったようだ。ぽやぽやと眠気が支配する頭で、二人の事を思い出す。
「…まだ、二人とも起きてるよね。…謝らないと」
よし、と立ち上がり階段を下りていく。
舞ってた
乱舞してた。
>>54 >>55 まさか舞ってる方が居るとは私も予想しておりませんでした。
何となく、予想はしていたけれどリビングには二人の姿が見えない。代わりについているのは、風呂場の電気。しゃああ、というシャワーの音と、自分の息遣いがやけに耳に届く。
一つ深呼吸をすると、ゆっくりと風呂場に近付いていく。
「…」
「…」
中にはきっと二人が居るんだろう。謝りたいが、流石に今入っていく勇気は私にはない。
壁にもたれ、ぼーっと空中を見詰めながらシャワーの音を聞く。
「…お兄ちゃん、お姉ちゃん」
ぽつり、と二人を呼ぶ。とても小さな声で。勿論返事は無い。
「…早く、出てこないかな」
はよはよはよはよ
鬼神乱舞して舞ってた
「………」
シャワーの音が止んだ、二人で湯船に浸かろうとしているんだろうか。やっぱり、その図を想像してみたら犯罪臭がしてくすりと笑ってしまった。
「…っ、…あ、…ん」
前も聞いたその声に、ぴくりと肩を竦める。
「…や、…ぁあ…、…っ、…あ」
何をしているんだろう、とか色っぽい声だな、とか。色々思う事は有ったけれど、私は何故か耳を塞いでしまう。
聞きたくない、と何故か思ってしまう。
「…お姉ちゃんの声で、そんな変な声を出さないで」
そう無意識に呟いたとき、耳を塞いでいるはずなのに、私の耳には彼女の声が届いた。
「…あ、も…駄目、--…!」
「…!」
それを聞くと耐え切れなくなって、私はその場から離れる。
乙
部屋に戻って、ベッドに倒れ込むように横になると布団にくるまる。体は熱かったのに、なぜか心臓が冷え切っているような感覚がした。
「…」
寝れそうにないな、と考えながら息苦しい布団の中で自分の体を抱き締める。
その考え通り、その日は一睡もできずに朝を迎えた。
NTRを読んでるような気分だ
はよはよ
書くきねーな
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