P「アイドルンバ……か……」 (63)
このSSは、
P「ハルルンバ……か……」
P「ハルルンバ……か……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1367330060/)
の、続編となります。
時系列的にはハルルンバ事故から3ヶ月後です。
無駄に長くなりますが、まったりお付き合い頂ければ幸いです。では、投下投下ー。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367490912
キキキ────────っ!?
どん──────。
P「───────春香ぁぁぁぁっ!?」ガバッ
P「………はぁ……また、あの時の夢か…………」チラッ
ナノ「Zzz……」
P「5時………か………仕事に行こう………」
春香を失ったあの日から。
気付けば、3カ月が経っていた────。
──────事務所。
ガチャ
P「ふぅ…朝一番だと少し肌寒いな……」
カチリ
ガチャガチャ
P「?」
カチっ
小鳥「おはようございまーす」ガチャ
P「おはようございます」
小鳥「今日こそは一番だと思ったので鍵回しちゃいました……ふふっ」
P「タッチの差でしたけどね」
小鳥「そうなんですか?って昨日も夜遅くまで事務所に居ましたよね?」
小鳥「もしかして事務所に泊まり込んだわけじゃないですよね?」
P「ははは、ちゃんと家に帰りましたよ?」
小鳥「そうなんですか?それなら良いですけど……お茶でも淹れますね♪」スタスタ
P「あ、すいません」
小鳥「いえいえ♪」
響「はいさーい!」バンっ
P「おー、おはよう。早いな」
貴音「おはようございます」
P「おう貴音もおはよう」
響「ねープロデューサー?今日からフェアリーの旅番組のロケなんだよね?」
P「あぁ。俺は他のアイドルの事もあるから付き添えないけど……」
響「だからこれ!あげるっ!」つ
貴音「私からも餞別代わりに、これを」つ
P「な、なんだふたりとも……こ、これは……ルンバ?」
響「自分達の音声が入ってるんだっ♪」
貴音「貴方様の御側に置いて頂けますか?」
P「あ、あぁ……ありがとう」
響「じゃあ、自分達は美希を迎えに行ってくるから!」
貴音「そのまま空港に向かいますので、次にお会い出来るのは三日後ですね」
P「あぁ。美希の事、頼んだぞ」
響「なんくるないさ~!自分達完璧だからな!」
P「ははは。そうだな」
貴音「では、息災を」
P「おう。頑張ってな」
パタン
小鳥「あれ?今、響ちゃん達の声が聞こえた気が……?」
P「もう出て行きましたよ」
小鳥「そうなんですか?お茶入れちゃたんですけど……どうしましょうか……」
P「じゃあ、俺が……」
バンっ
真「おはようございまーす!」
やよい「おはよーございますっ!」
雪歩「お、おはようございますぅ」
P「おはよう。良いところに来たな」
小鳥「みんなおはよう♪お茶飲む?」
真「いただきます!」
小鳥「じゃあ私、自分の分淹れてくるから飲んじゃっててー♪」スタスタ
雪歩「………お、お茶飲んでる場合じゃ無いよ、真ちゃん」ぼそぼそ
真「あ……そうだった!」
やよい「うぅ…急がないと新幹線に間に合わなくなっちゃいますー……」
P「そう言えば真達は地方フェスだったな」
真「はい!」
雪歩「今日が西エリアで明日が南エリアですぅ」
やよい「だから、プロデューサーに渡しとこうかなーって」
P「?」
真「これですよ!これっ!」つ
やよい「昨日発売されたばっかりのほっかほかです♪」つ
雪歩「わ…私達の声が入ったルンバなんですけど……」つ
P「………」
雪歩「やっぱり……私の声の入ったルンバなんかいらないですよね…」しょぼん
P「い、いや、ありがたく使わせて貰うよ!」あたふた
真「やーりぃ!大切にして下さいね!」
P「お、おう。で、でもやよいは家で使えば良いんじゃないか?」
やよい「うぅ……その……電気代が……もったいないかなーって……」
P「ありがとう!一生大事にするよ!」キリッ
やよい「うっうー!じゃあ、プロデューサーあれ良いですかー?」すっ
P「お、じゃあみんなでするか!」すっ
やよい「はい、たーっち!」
ぱちん
全員「いぇい♪」
真「じゃあ、僕達はこれで!」
P「おう!頑張って来い!」
小鳥「あ……あれ?みんなは……?」
P「あ………」
バターンっ
亜美「おはおはーっ☆」
真美「ござござーっ☆」
伊織「まったく……もう少し静かに挨拶出来ないの?」
あずさ「うふふ、おはようございます~」
千早「おはようございます、プロデューサー」
P「おぅ、竜宮に真美と千早も一緒か」
律子「おはようございます。今日クインテッドに出るので」
P「おはよう、そう言えばそうだったな」
小鳥「みんなおはよう!こ、こ、こ、今度こそは、お茶飲んでもらうわよっ!?じゃあ、私自分の分淹れてくるから飲んでて!」ダダッ
みんな「……?」ぽかん
亜美「兄ちゃん兄ちゃん!」
真美「これあげる!」
P「ルンバか?」
亜美「な、なぜそれをっ!?」
真美「さては兄ちゃんはエスパータイプか!」
P「い、いやエスパータイプって……みんなからすでに貰ったんだが……」
あずさ「じゃあ、もう私達のは必要無いですか?」
P「いただきましょう」キリッ
千早「私のも貰ってもらえますか?す、少しうるさいかもしれないですけど……」
P(うるさい?)
律子「あ、あの、私のも……」
P「律子のもあるのかっ!?」
律子「えぇ、開発スタッフの中に私の熱烈なファンが居たみたいで……丁重に断ったんですけど……」
P「ははは。なるほど……伊織は?」
伊織「な、何よっ!?」
P「くれないのか?」
伊織「は、はぁ?何で私がアンタに…プレゼントなんか……」
亜美「おやおや~?」ニヤニヤ
真美「その背中に隠してるのはなんなのかな~?」ニマニマ
あずさ「あらあら~♪」
千早「ふふっ♪」
伊織「─────っ!?////」
律子「早くあげちゃいなさいよ…」
伊織「と、特別に伊織ちゃんのこのスペシャルなルンバもあげるわ!か、感謝しなさいっ!」
P「ははは」
伊織「なに、笑ってんのよっ!?」げしっ
律子「はいはい、じゃあ、みんな行くわよー」
みんな「はーい」
ぱたん
P「…………」ちらっ
ルンバどっさり
P「……と、言うかどこかのユニットについて行けば良かったな………」
小鳥「あ………あれ…………あれ?」じわぁ
P「……………」
P「……じゃあ、俺、営業行ってきます」しゅた
バタンっ
小鳥「…………」ぷるぷる
ガチャ
小鳥「───っ!プロ……」ぱぁぁぁ
社長「おはよう、おや?今日はアイドルの子達は居ないのかね?」
小鳥「……………おはようございます」
社長「そう言えば天海君は海外ロケに行ってると聞いたがどこの国に行ってるんだろうねぇ?」
小鳥「…………」
社長「その……お茶を入れて貰っても……良いかね?」
小鳥「ご自分でお入れになって下さいっ」ギロッ
社長「う……うむ………」
──────
────
──
P「スムーズに仕事が終わったから」
P「家でみんなから貰ったルンバの電源を入れてみたところ」
P「とんでも無いことになった………」
「自分に任せて置けば完璧だぞ!」ふぉぉぉぉん
「きゃぴぴぴぴーん☆」ふぉっふぉふぉぉぉん
「んっふっふー♪」ふぉっふぉっふぉぉぉん
「お掃除、がーんばっちゃいますっ!」ふぉぉん
「千早お姉ちゃんそんなとこで寝たら風邪引いちゃうよ?」ガシっガシっ
「………くっ」ふぉん
「面妖な……」ふぉん
「プロデューサー殿ったらこんなにちらかして……全く」ふぉふぉぉぉん
「ふぇぇぇぇぇん………」ふぉぉぉぉん
「何このせっまい家………ジャンバルジャンの部屋より狭いわよ?」くぎゅうん
「あらあら~?」スススス
「まっこまっこりーん☆」ふぉぉぉぉぉん
「うっうー!ぴっかぴかになりましたぁっ♪」ふぉっふぉん
ま た 貴 殿 か
貴殿のSSのおかげで夢にはるるんばが出てきたよ
「ちょっとどこ行くのよ、あずさっ!?」ふぉぉぉん
「あっ!ここは亜美がしようと思ってたのにぃっ!?」ふぉん
「あんたに任せてたら終わらないでしょうが!」ふぉふぉぉん
「如月千早、心で歌うのです」ガスっガスっ
「目と目が逢うぅぅぅ」ふぉふぉぉん
「わ、私なんか穴掘って埋まってますぅぅぅ」ふぉぉぉん
「ちくわ大明神」
「うぎゃぁぁっ!?自分とした事が……」ふぉん
「誰だ今の」
P「足の踏み場が無い……」
P「と言うかこの状況でも寝てるナノが凄い」
ナノ「Zzz………」
────こうしてアイドルンバ達との生活が始まった。
アイドルンバ達の朝は様々。
カオスww
「あぁるぅこぉぉぉぉぉぉぉ♪」ふぉぉぉぉぉぉん
P「─────やったっ!」ガバッ
P「…………5時か………もう一回寝よう」ぱたっ
アイドルンバ達「…………」
「ふれっ☆ふれっ☆がんばれぇーさーいこぉーうぉ♪」
P「フレーフレー頑張れっ!最高っ!」ガバッ
P「やよいは賢いなぁ」
────アイドルンバ達のおかげで二度寝もしない。
アイドルンバ達の日中も様々。
「兄ちゃんが帰って来た時に部屋が片付いてたら喜ぶと思わない?」ふぉん
「我が姉ながらそこに気付くとは、やはり天才か……」ふぉん
「そうと決まれば!」ふぉん
「どっちが綺麗に出来るか競争だYo!」ふぉん
ふぉぉぉぉぉふぉぉふぉぉぉぉぉん─────……………
……………がっしゃーん
「コラッ!何やってんのよ、あんた達っ!?」ガミガミ
「バカじゃないの?……でも、なかなか良い考えね……」こそこそ
──────
────
──
「にひひっ♪この伊織ちゃんにかかればざっとこんなものよねっ!」くぎゅううううん
「ふぉぉぉぉぉ────!」ふぉぉぉぉぉん
「ま、真ちゃん……そんなに走ってばっかりだと……」
「ふぉぉぉぉぉ────!」ふぉぉぉぉぉん
……………がっしゃーん
「ちょっと何してんのよっ!?」くぎゅううううん
「片付ければ良いんだろ!?」まっこ
「何よ!?その言い方はっ」くぎゅうん
「ちょ、ちょっとふたり共……喧嘩はやめ……」
「「雪歩は黙ってて!!」」ふぉふぉぉぉん
「ふぇぇぇぇぇん………」しゅん
────アイドルンバ達はこうして散らかしては掃除する。
それを数回繰り返し主人の帰宅を待つ。
P「ただいまー」
アイドルンバ達「お帰りなさーいっ!」
P「……ん?……1、2…3…4……5………」
P「またあずささんが居ない……風呂場かっ!?」ダッ
ガララ
「お手数かけてすいませぇん……」ぷーん
P「ちゃんと扉閉めてから出勤してるのにどうやって風呂場に……?」
「………貴方様、お帰りなさいませ」ゆらり
P「おぉ、ただいま」
「……今宵も月が綺麗ですね」すーっ
P「いや、今日は曇りだから月は出てないぞ?」
「なんと!」めめん
P「……なんで自然な会話になってるんだ?」
「ふふっ……それはとっぷしーくれっと、と申しておきましょうか」めめん
P(面妖な……)
「ねぇ……プロデューサー……」しゅん
P「あれ、今度は響か?どうしたんだ?」
「自分って……その……匂いとかどうなのかな……?」ちゅらん
P「匂い?」
「…………臭く………無い?」
P(なにこれ可愛い)すっ
「うぎゃぁぁぁどこ触ってるんだっ!?変態プロデューサーっ!」
P「臭く無いよ。むしろ、お日様の良い匂いがする」スンスン
「そ、それなら良いんだ……うん……///////」ふぉん
P(抗菌パック使ってるからな、とは言わないで置こう)
P(本当に良い匂いですしおすし)
────1カ月後。
P「0の桁がひとつ多い電気料金明細書が来た」
P「………」チラっ
アイドルンバ達「……………」シーン
P「でも誰かを止めるなんて出来…ない……」
P「みんな揃ってないと意味無いもんな」
アイドルンバ達「───!」ぱあぁぁぁ
「プロデューサーっ!!」ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんん
P「あはは!こらこら抱きつくなよ!」
P「……それにしても充電器用のタコ足配線もどうにかしないとな」
P「火事になったら大変だし、次の休み、業者に工事を頼むか」
────いつの間にか、あの時の夢は見なくなっていた。
次の日───。
P「じゃあ、行って来ます。後は任せたぞ!」ノシ
アイドルンバ達「はい!行ってらっしゃい!」ふぉふぉぉぉん
ナノ「Zzz……」
「さてと……じゃあ今日も張り切って掃除しますか!」ふぉん
「がってん☆」ふぉん
「仕方無いわね……にひひっ♪」くぎゅううん
「響、そこはこう吸うんだよ!」まっこまっこ
「違うよ!ここは…こう、だぞっ!」ちゅらっ
「こうだってば」まっこまっこ
「こうさ!」ちゅらっ
「ちょっとふたりとも喧嘩はだめ……」ぽぇむ
「「雪歩は黙ってて!」」ふぉふぉぉぉぉん
「ひぅぅぅ……」しゅん
「あらあら、喧嘩は、メっ、ですよ?」ぷーん
「共に手を取り合って助けあえばきっと、もっと綺麗になるとは思いませんか?」めんっ
「そうよ、みんなが助けてくれたから私は再び歌う事が出来た……喧嘩なんて止めましょう」ぺたーん
「ごめん……僕が間違ってた」しゅん
「……自分の方こそ……ごめん」しゅしゅん
「じゃあ、行きますよーっ!はいたーっち!」メメタァ
アイドルンバ達「いぇい♪」がしんっ
────────パチっ。
アイドルンバ達「!?」びくっ
タコ足「バチ……バチバチ………」
………………………ボッ。
「はわわっ!?」
「タコ足から火がっ!」
ナノ「───っ!?」ふぉぉぉぉぉ
───────バリィィン。
「ちょっと!?窓突き破ってどこに行くつもりなのっ!?」えびび
ナノ「ハニーを呼んでくるのっ!」ふぉぉぉぉぉん
「ミ、ミキミキっ!………」ふぉぉん
「ぼっ、僕達もっ!」まっこ
────ぼわっ。メラメラ………。
「くっ……」ペタ
「こ、これじゃ、火に遮られて……」ちゅらー
「そうだ…雪ぴょん!『あなをほる』だっ!」とかちっ
「ふぇぇっ!?そんな機能付いてないですぅっ!?」ぽえぇぇん
「美希を………信じましょう……」えびぃぃん
──────
────
──
ナノ「ハニーっ!…ハニ────っ!……」ふぉぉぉぉぉん
サラリーマン「うわっ!?」ビクっ
OL「きゃっ!?」
ナノ「みんな……待っててね……」ふぉぉぉぉぉん……
サラリーマン「ルンバ……?」
OL「なんか…前にもこんな事があった様な……?」
──────
────
──
「うぁうぁ~……どんどん火の勢いが……」がたがた
「り、りっちゃんどうしよう………」あたふた
「あぅ…早くプロデューサーに帰って来て貰わないと……」ぶるぶる
「皆、危ないからもっと隅に固まるのです!」めんっ
「響……僕と響ならなんとか出来るかもしれないよね?」まっこりん
「うん、自分もそれしか無いって思ってたとこさ」しーさー
「ア…アンタ達、何するつもりなのよ……?」くぎゅうん
「まさか……き、危険すぎるわっ!?」ぺたー
「うぅ……でも、どうせこのままじゃ……」がるーん
「私達なら……みんなで力を合わせれば……」たぷーん
「兄ちゃんが帰ってくる場所を守る!」とかちっ
「765プロ─────っ!」つくちっ
「ふぁいとぉぉぉ──────っ!」
ふおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんんっ
──────
────
──
ナノ「あ…久々に動いたから充電の消費が……」ふぉぉ……
ナノ「あと少しで事務所なのに……みんな……」ふぉ……
ナノ「……ミキ……キラキラ出来なかっ…た………ゴメンね……」ふぉん…………
ナノ「」
たったったったっ
小鳥「お茶葉を切らすなんてダメだぞっ小鳥☆うふっ♪あら……?」
ナノ「」シーン
小鳥「これって……美希ちゃん?」
──────
────
──
小鳥「プロデューサーさんっ!」ガチャッ
P「そんなに慌ててどうしたんですか?」くるっ
小鳥「み、美希ちゃんがっ!道端で動かなくなってて、それで……とりあえず連れて来たんですけど……」
P「美希が……?なんで…外に……?」
────それにしても充電器用のタコ足配線もどうにかしないとな。
火事になったら大変だし、次の休み、業者に工事を頼むか────。
P「まさか……………くそっ!」ダッ
P「音無さんは美希を頼みますっ!」ガチャッ
小鳥「あ、ちょっと、プロ……」あせっ
バタン……
小鳥「行っちゃった………美希ちゃん、一緒にお留守番しときましょうか」
ナノ「」シーン
──────
────
──
P「…………家の前に……消防車が………くそっ!」ダッ
消防士「あ、ちょっと!まだ危険なので入らないで下さいっ!」
P「部屋の中にはまだ、うちの子達が……居るんです!」
消防士「消火の際に部屋に入りましたが…室内は無人でしたよ?」
P「違うんです!俺の…アイドル達がっ!」
消防士「……?」
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