P「ハルルンバ……か……」 (40)
P「春香の音声内蔵型お掃除ロボットか」
P「試作品のテストモニターと言う事で貰ったのは良いが…不安だ…」
P「人工知能で学習するってのが更に不安を掻き立てる……」
P「とりあえず充電も終わったしスイッチ入れてみるか」
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P「………」ゴクリ
ハルルンバ「………」
P「そぉい」ポチっ
※思いつきで立てたから類似スレがあったらごめん
ハルルンバ「ゴマウェー♪ゴマエー♪がんばーってゆーきまっしょー♪」
P「おお、起動音が春香の持ち歌だ」
ハルルンバ「プロデューサーさん!おはようございます!」
P「おぉ、春香の声で喋った!」
ハルルンバ「じゃあ、ぱぱっと掃除しちゃいますね!」
P「おう、頼む」
ハルルンバ「ふんふふーん♪」スーッ
P「この手のやつって騒音が気になるんだけど…」
P「本当に掃除してんのかってくらい静かだ……」
ハルルンバ「あ、吸い込むの忘れてた…」
……ふぉぉ───────ん
P(こ、こいつ…お掃除ロボットとして既に欠陥があるんじゃ……)
ハルルンバ「ふんふふーん♪ふふー ん♪」
ふぉぉ────ん
P(かわいい)
ハルルンバ「………」ガンっガン
P「ん?壁に当たってるのに方向を変えない…」
ハルルンバ「もー…千早ちゃんったらこんなとこで寝ちゃダメだよ?」
P「いや、それ違うから!持ち上げたら直るかな?」ヒョイ
ハルルンバ「きゃっ!い、いきなり抱き付かれたら…その……恥ずかしいです……」
P「うーん…機械の癖に…ドキドキさせるな……」
それから俺とハルルンバの生活が始まった。
ハルルンバの朝は早い。
ハルルンバ「プロデューサーさん!朝ですよ!朝!」ふぉぉぉん
P「ハルルンバが来てから寝坊しなくなった」
P「そしてハルルンバが喋る事によって騒音もあまり気にならない」
P「これ、結構売れるかもしれないな…」ごくり
一週間後────。
ハルルンバ「…………」
ガチャ
ハルルンバ「!」ぴくっ
P「ふぅー。ただいまー」
ハルルンバ「お帰りなさい!プロデューサーさん!」ふおぉぉぉぉん
P「おぉ、迎えに来てくれたのか?ありがとう春香」
ハルルンバ「えへへ♪そ、掃除しますね!」ふぉぉぉぉぉん
P「おぅ頼む」
ハルルンバ「るんるん♪」
P「なんか、たまに返事してくれる感じがたまらん」
P「メーカーさんにもOK出しておこう」
モニターのチェックをメーカーに送ると、メーカーは更に他のアイドル達の音声内蔵お掃除ロボット開発に着手。
まだ、ハルルンバの発売すら未定なのにどこから情報が露呈したのか、話題騒然。
急遽ハルルンバの発売日を前倒しした。
発売日が決まると予約が殺到し、初期ロットは発売前から完売。
メーカーは対応に追われながらも工場をフル回転させることにより、いくつかの大型家電量販店で、販売出来る事になった。
────ハルルンバ発売日。
TV「ただいま、家電量販店前に来ておりますが、見て下さい!」
TV「ハルルンバの発売を今か今かと待ちわび」
TV「誰よりも先に手に入れたいと押しかけた人達で隙間すらありません!」
P「ははは!見てみろ春香!お前凄い事になってるぞ」
ハルルンバ「ふふーん♪」ふぉぉぉぉぉん
P「春香もどことなく喜んでる気がする」
ハルルンバ「私マーメイ♪」ふぉふぉぉぉぉぉん
P「あ、そうだ。発売祝いにプレゼント買って来たんだ」ゴソゴソ
P「やっぱり春香と言えば───」
P「リボンだよな」ぺたぺた
ハルルンバ「えへへ♪」くるくる
P「おぉ、何か回転し始めたぞ?…喜ん…でるのか?」
ハルルンバ「ちゃんーと分かってあげたいからっ♪君のためのらーぶっそーんっ♪」ふぉぉぉぉぉん
P「ははは!」
ピーーー
P「あ、お湯が沸いた!」
P「今日の晩御飯はインスタントラーメン……」
P「可愛いリボンを探すのに手間取ったから仕方無いか……はは」
ハルルンバ「るんっ♪」ふぉぉぉぉぉん
P「お、ついて来てくれるのか?お湯入れるだけだぞ?」
ハルルンバ「えへへ♪」ふぉぉぉぉぉん
P「よし、お湯入れたしリビングに戻ろか?」
ハルルンバ「ふふーん♪ふーん♪」ふぉぉぉぉぉん
P「あ、おい!そっちは玄関だぞ!?」
ハルルンバ「るんっ♪」
P「危ない!落ちっ───」
ばしゃっ
コトン…
コロコロ……
ハルルンバ「きゃっ!い、いきなり抱き付かれたら…その……恥ずかしいです……」
ハルルンバ「…………」
ハルルンバ「もー…千早ちゃんったらこんなとこで寝ちゃダメだよ?」ガスっガス
ハルルンバ「ふふーん♪」ふぉぉぉぉぉん
──────
────
──
小鳥「お掃除ロボット庇って背中火傷するとか……」
小鳥「どれだけ春香ちゃんに感情移入しちゃってるんですか?」
P「あはは……お恥ずかしいです」
P「入院の手続きとかもしていただいて、すいません」
小鳥「いえいえ♪最近働き詰めだったんですから3日くらいはゆっくり入院して下さい」
P「すいません。あとでアイドル達にも謝らないとなー…」
小鳥「アイドルと言えば美希ちゃんがもう少しで来ると思うんですけど───」
バンっ
美希「ハニ─────っ!?大丈夫っ!?痛く無い?ミキ心配で心配でおにぎりも喉に通らなかったの!」ガバッ
P「こ、こら!病院の中ではお静かに!そして抱き付くなっ!」
美希「あぁんハニーってば意地悪さんっ!火傷熱くない?ミキがフーフーしてあげるの☆」
P「遠慮しておくの!」
美希「ぶーっ……」
小鳥「じゃあ、私は仕事に戻りますね♪」
P「あ、ありがとうございました」
小鳥「いえいえ♪美希ちゃんもあんまりプロデューサーさんに抱きついたりしたらダメよ?」
美希「ミキ知ってるよ!それって押すな押すなってやつだよね?あはっ☆」
小鳥「ふふっ♪どうかしらね?お大事に~」
ガラガラー
P「心配かけたな…ごめん」
美希「ハニーが無事ならミキはそれだけで良いよ?」
P「ありがとう」
美希「ねっハニー♪ミキに何か出来る事無いかなっ?」
P「え、急にどうしたんだ?」
美希「ミキのカイガイしさ?…でハニーもイチコロだと思うの☆」
P「美希……あははっ」
P「じゃあ家にいる春…ハルルンバが寂しがってるかも知れないから様子を見に行ってやってくれないか?」
美希「うん良いよ!これはもう内縁?…の妻ってやつだよね?」
P「そんな言葉どこで覚えて来るんだよ……」
美希「んーと、あずさが出てたドラマ?」
P「もう少し仕事は選ばないとダメだな…」
美希「じゃあ早速ハニーのお家に突撃しちゃうね!」
P「スマン…じゃあこれ、家の鍵な」つ
美希「あはっ☆これはもう同棲も同然なのっ!」
P「覗くだけで良いからな?間違っても居座るなよ……?」
美希「んー。約束はしかねるの。バラエティーは、お約束が大事だって春香も言ってたし!」
P「人選ミスったかな……?」
美希「じゃあ、行ってきます♪………早くミキになびいてね?」チュッ
ガラガラー
P(投げキッスで助かった……)
──────
────
──
ハルルンバ「………」
ガチャ
ハルルンバ「!」びくっ
ハルルンバ「お帰りなさい!プロデューサーさん!」ふぉぉぉぉぉん
美希「わーっ♪リボン付いてる!完全体の春香なの!」
ハルルンバ「えへへ♪そ、掃除しますね!」ふぉぉぉぉぉん
美希「春香ってば、お利口さん♪」だきっ
ハルルンバ「きゃっ!い、いきなり抱き付かれたら…その……恥ずかしいです……」
美希「か…かわいいぃっ!」キューン
ハルルンバ「えへへ♪」ふぉぉぉぉぉん
美希「もう、春香にしか見えないの……」
美希「あっ、春香が寂しく無いように友達連れて来たんだよっ?」ガサゴソ
ハルルンバ「ふふーんふーん♪」ふぉぉぉぉぉん
美希「ミキのもついに完成したんだよ?」
美希「じゃーん☆i ROBOT ナノなのっ♪ 」ポチっ
ナノ「あふぅ…ミキ眠たいの…」ふぉぉ………ん……
美希「あ、こら!寝ちゃダメ!そんなとこはミキに似なくても良いって思うなっ!?」バンバン
ナノ「むぅー。」ふぉん
美希「あ、律子…さん」
ナノ「!?」びくっ
ナノ「ミ、ミキ、キラキラしたいの!」ふぉぉぉぉぉぉん
美希「ここまでミキそっくりだと笑えないと思うな」
ナノ「ねぇーハニー!ミキ、キラキラしてた?」ふぉぉぉぉぉぉん
ハルルンバ「私マーメイ♪」
美希「なんかうるさいけど……これで大丈夫だよね?」
美希「早速病院に戻ってハニーに褒めてもらお!あはっ☆」
ガチャン
ハルルンバ「………」ふぉん
ナノ「………」ふぉん
ハルルンバ「もー…千早ちゃんったらこんなとこで寝ちゃダメだよ?」ガスっガス
ナノ「………」
ナノ「千早さんの横でミキも寝るの!」ガスっガス
ハルルンバ「………」
ナノ「………」
ハルルンバ「えへへ♪」ふぉぉぉぉぉぉん
ナノ「あはっ☆」ふぉぉぉぉぉぉん
ガスっガスっガスっガスっガスっガスっガスっガスっガスっガスっガスっガス
────次の日。
律子「ここがプロデューサー殿の部屋ね……よし」
律子「お邪魔します」ガチャ
ナノ「春香はわがままだよっ!」
律子「───っ!?」
ハルルンバ「…………えっ……?」
ナノ「春香はどうしたいの?」
ナノ「春香…何か変だよ……」
律子(何か始まってた……)
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