春香「そう?」
千早「そう思うわ」
春香「そうかなぁ……」
千早「適度に甘えるくらいならいいけど、やっぱり何事にも限度があると思うの」
春香「確かに、そう言われてみると最近のみんな、プロデューサーさんに甘えすぎかも」
千早「さすが春香ね、わかってくれると思ったわ」
春香「それより、千早ちゃん」
千早「何?」
春香「そろそろプロデューサーさんのマフラーを一旦置こうか」
千早「いや」 モフモフ
春香「嫌かぁ」
期待してる
千早「私、思ったの」
春香「何を?」
千早「プロデューサーも一人の人間だもの、12人……律子も含めれば13人、小鳥さんも入れれば14人」
春香「うんうん」
千早「そんなにたくさんの人に甘えられたら、プロデューサーも大変じゃないかしら」
春香「確かにそうかも」
千早「さすが春香ね、わかってくれると思ったわ」
春香「えへへ」
千早「だから、私がみんなを代表して甘えようと思うの」
春香「ごめん、それはちょっとわからないかな」
千早「わからない?」
春香「うん、ちょっとわからないよ」
千早「そう……困ったわね、どうすれば伝わるかしら」
春香(どうして私の理解力が足りないような流れになってるんだろう……)
千早「つまり、私が」
春香「うん」
千早「765プロを代表して、プロデューサーに甘えるの」
春香「ごめん、もうわからないよ」
千早「そう、困ったわね……」
春香(困ってるのはこっちなんだけどなぁ)
千早キチは面白い
こういう時の春香さんは可愛い
千早「14人を相手にするのと、1人を相手にするのだったら」
春香「1人の方が負担が減るってこと?」
千早「そうよ、まさにそれだわ」
春香「なるほど、一理あるかも」
千早「ふふっ」
春香「千早ちゃんの本音は?」
千早「プロデューサーを独り占めしたいの」
春香「千早ちゃんは正直者だね」
千早「急に褒めないで、恥ずかしいじゃない」 クスクス
春香「しかもポジティブだね、私なんか足元にも及ばないくらい」
支援
千早「だから私に任せてほしいの」
春香「具体的にはどうするの?」
千早「最近、特にプロデューサーへの甘えが激しいのは……美希、亜美と真美、それに四条さんかしら」
春香「美希たちはわかるけど、貴音さんも?」
千早「ロケや収録のたびに、一緒にラーメンを食べに行こうとせがんでいるわ」
春香「そっかぁ……ラーメンとプロデューサーさん、どっちが目当てなんだろうね」
千早「そして、この4人に共通していることがあるの」
春香「共通点? 何かあるかな?」
千早「プロデューサーへの呼び方ね」
春香「あぁ……」
千早「美希はハニー、亜美と真美は兄ちゃん、四条さんは……」
春香「仕事中は呼ばないようにしてても、結構ダダ漏れだよね」
千早「ええ、もうみんなわかってるのに」
春香「じゃあ千早ちゃんも、ハニーとかあなた様とか、そういう呼び方をするの?」
千早「……それも考えてみたけれど」
春香「考えたんだ」
千早「は、ハニー、とか……あなた様、とか……私には、ハードルが高すぎるわ」
春香「そっかぁ」
千早「…………」
春香(ふふっ、恥ずかしがってる千早ちゃん、可愛いなぁ)
千早「だから、ここは妥協して」
春香「うん?」
千早「プロデューサーに、ちーちゃんって呼んでもらうわ」
春香「それって余計にハードルが上がってないかな」
千早はいつも斜め上が安定
千早「そうかしら」
春香「だって、プロデューサーさんだよ?」
千早「ええ」
春香「みんなにあだ名で呼ばれても、プロデューサーさんは誰かを特定のあだ名で呼んだりしないし……」
千早「そうね」
春香「うん」
千早「なおさら特別扱いされているみたいで素敵だと思うの」 フンス
春香「千早ちゃん、ちょっと鼻息が……」
千早「あ、ごめんなさい」
ちーちゃんはかわいいなぁ
春香「ねえ、千早ちゃん」
千早「何?」
春香「プロデューサーさん、びっくりしちゃうんじゃないかなぁ」
千早「びっくり?」
春香「だって、急に千早ちゃんに、『私がみんなを代表して甘えます』って言われたら」
千早「…………」
春香「プロデューサーさんはどう思うかな?」
千早「きっと、『千早は良い子だな、えらいえらい』と褒めてくれるんじゃないかしら」 ワクワク
春香「最近の千早ちゃん、本当にポジティブだね」
千早可愛い
これはいいちーちゃん
うん、可愛いな
ストレスフリーだな
これが千早スパイラルか
千早「そうと決まれば、さっそく明日から実行しないと」
春香「えっ、もう決まったの?」
千早「ああ……プロデューサー、喜んでくれるかしら……ふふっ、ふふふっ」
春香「千早ちゃん、戻ってきて」
千早「どうしたの?」
春香「……あっ、予想以上に早く戻ってきてくれて逆にびっくりした」
千早「ふふっ、春香ったらおかしなことを言うのね」
春香「ねえねえ、千早ちゃん」
千早「?」
これはめんどくさい千早ちゃんか
春香「……今度、またプロデューサーさんに、お菓子作ってこようね」
千早「ええ、また一緒に作りましょう」
春香「うんっ」
千早「ふふっ、プロデューサーは喜んでくれるかしら……」
春香(止めた方がいいのかとも思ったけど……)
春香(歌が全てだった千早ちゃんに、甘える相手ができたことはとても良いと思うし)
春香(それに、こんなに嬉しそうな千早ちゃんを見たら……やめておこうなんて言えないなぁ)
春香「でもね、千早ちゃん」
千早「なに?」
春香「マフラーは、置いてこようか」
千早「いや」 クンカクンカ
ちーちゃんなかなか帰還してこないからな
めんどくさいちーちゃんならしょうがない
【 翌日 】
春香「うぅ、今日も寒かったなぁ……」
P「お? 春香か、事務所の前で会うなんて珍しいな」
春香「あっ、プロデューサーさん! お疲れ様です!」
P「おう、お疲れ。そっか、もうレッスンが終わる時間か」
春香「えへへ、実はボーカルレッスンで居残りを……」
P「熱心なのはいいけど、あんまり詰めすぎないようにな?」
春香「はい!」
春香(今日は朝から千早ちゃんと別行動だったけど)
春香(この様子だと、何も無かったのかな?)
P「とりあえず、冷えるから中に入るか」
春香「プロデューサーさん、どこかに行くところだったんじゃ?」
P「いや、俺も営業から戻ってきたとこなんだ」
ガチャッ
P「ただいま戻りました」
春香「ただいま戻りましたー!」
小鳥「おかえりなさい、お疲れ様です」
P「あれ? 音無さんだけですか?」
小鳥「はい、社長も律子さんも外出中です」
P「そうですか」
春香「……あの、プロデューサーさん?」
P「ん?」
春香(うーん……早ちゃんのこと、聞いてもいいのかな)
P「なんだ、なにか相談事か?」
小鳥「私、席を外してもいいわよ?」
春香「い、いえいえ、そんな大袈裟なことじゃないです!」
P「そうか? まあ、とりあえず……音無さん、応接室借りますね」
小鳥「はい、落ち着いたらお茶でも持っていきますね」
春香「そ、そんなに気を使われちゃうと緊張しちゃいますよ」
・
・
・
P「それで、何かあったのか?」
春香「そ、そんなに大袈裟な話じゃないんですけど」
P「おう」
春香「えーっと……最近、千早ちゃんとどうですか? なーんて……」
P「千早?」
春香(どうしよう、どう聞けばいいのかわからないよぉ……)
P「まあ、普通に仲良くやってるぞ?」
春香「そ、そうですか、普通にですか」
P「千早も以前と比べると、だいぶ社交的に……おっと」
メトメガアウ~♪
P「ははっ、言ったそばからメールだ」
春香「千早ちゃんからですか?」
P「ああ、今から事務所に戻るってさ」
春香「へぇー、結構頻繁にメールとかするんですか?」
P「うーん、今日はむしろ少ないくらいだな」
春香「そうなんですか」
P「ああ、今日はまだ60通くらいだ」
春香「えっ」
P「ん?」
春香「ああ……えっ」
あれ、Pさん、ひょっとして手遅れ?
これは感染力の高いやつや
Pも大概だからな
いいね
これアカンやつや
P「どうした春香、鳩が撃たれたような顔になってるぞ」
春香「それ死んじゃってるんじゃ……いえ、それよりも」
P「?」
春香「きょ、今日で60通目ってことですか?」
P「おはようございますのメールから数えると、大体そのくらいだな」
春香「それって少ないんですか?」
P「このペースでいくと、おやすみのメールで3桁いくかいかないかくらいだからなー」
春香「つまり、普段は三桁いくんですか」
P「平均するとな、オフの時にに比べれば当然少なくなるし……」
春香(オフの日はどんなことになるのか、聞くのが怖い……)
おはようからおやすみまで Pを見つめるちーちゃん
千早のメールは一通一通が重いからなー
やっぱり千早ちゃんはなんか怖い!
P「悪い春香、ちょっとメールの返信だけさせてくれ」
春香「あ、どうぞ……あの、プロデューサーさん」
P「ん?」
春香「あ、メール打ちながらでも大丈夫ですから」
P「そっか、ごめんな」 ポチポチ
春香「えーっと、他のみんなとも、そんなにメールを?」
P「いや、数は断トツで千早が多いかな」
春香(そうだよね、みんなが同じくらいだったら一日4桁いっちゃうもんね……)
P「以前の千早ってさ」
春香「は、はい?」
P「歌が全てって言うか、何でも一人で抱え込むって言うか……わりと、自分の中に溜め込むタイプだったから」
P「なんだか、そんな千早に少しでも頼ってもらえると」
P「やっぱりプロデューサーとして嬉しいんだよな、うん」
春香「…………」
春香(……後光が差して見える……)
結構な長文もあるんだろうな…
イイハナシダナー
Pイケメンすぎる
なんだこの聖人
‥‥すごい漢だ。
P「それで春香、話って……」
春香「いえいえ、もう大丈夫です」
P「大丈夫って、ちょっと雑談しただけのように思えるんだけど」
春香「それでも大丈夫ですよ、プロデューサーさんなら!」
P「お、おう? よくわからんけど、ありがとうでいいのかな」
春香「はい!」
P「それじゃ、とりあえず戻ってお茶でも飲むか……まあ、仕事はまだ残ってるんだけど」
春香「私がお茶、淹れましょうか?」
P「それはありがたいな、うん」
ガチャッ
響「あっ、プロデューサー! はいさーい!」 ガナハー
P「おう響、戻ってたのか」
響「うわっとと……えっと、プロデューサー! お疲れ様です!」
P「響はいつも元気だなぁ」
響「うん! ねえねえプロデューサー、ちゃんとお疲れ様って言ったぞ!」 ワクワク
P「うんうん」
響「いっつもハイサイじゃ駄目だって言われたから、ちゃんとお疲れ様って言った!」
P「ああ、ちゃんと守ってるな」
響「ねえねえプロデューサー、自分えらい?えらいでしょ!」
P「うん、響は偉いなぁ」
響「えへへっ」
P「よしよし、響は偉いなー、良い子だ良い子だ」 ワシャワシャ
響「うんっ、自分は完璧な良い子なんだぞー……えへっ、にへ、えへへへ……」
春香(……これを12人分……!?)
完全に犬
あれなんかくさくない?
ちゃんと出来たら褒めてあげないとな……ペットの躾の基本だな
ふむ
ガチャッ
千早「ふふっ、我那覇さんったら甘えん坊ね」
響「頑張った子はちゃんと褒めなきゃ駄目なんだぞ!」 ニコニコ
P「千早も戻ってたのか、お疲れさん」
千早「はい、お疲れ様です」
春香「……ち、千早ちゃん、お疲れ様」
千早「ええ、お疲れ様。どうかしたの?」
春香「えっとね、どうかしたっていうか、その」
P「ん? おいおい千早」
千早「はい?」
P「マフラーは体じゃなくて首に巻くものだぞ?」
千早「ええ、そうですね」
P「ははっ、千早は面白いなぁ」
千早「そうですか?……ふふっ」
春香「」
段々カオスになってきた
響「ねえプロデューサー、もっとワシャワシャしても良いんだぞ?」
P「とはいえ、まだ仕事があるからなぁ」
響「えぇー、もっと褒めて欲しいのに!」
千早「我那覇さん、プロデューサーを困らせたら駄目よ?」
響「うっ……プロデューサー、困るの?」
P「まあ、仕事は進めなきゃだからな」
響「うー……じゃあ自分、良い子だから我慢するぞ」
P「よしよし、響は良い子だな」 ワシャワシャ
響「えへへー」
千早「ふふっ、プロデューサーは甘いんですから」
春香(……これが本妻の余裕……!?)
ぜったいこの春香は自分がおかしいのかなって自問自答した経験あるよな
響「じゃあ自分、向こうでぴよ子の手伝いしてこようっと」
千早「プロデューサー、お仕事頑張ってくださいね」
P「おう、ありがとう」
千早「では、私も向こうで……」
P「そうだ、千早」
千早「はい?」
P「千早は良い子だな、いつも助かるよ」 ナデナデ
千早「…………」
P「よしよし」 ナデナデ
千早「……ふふっ、ありがとうございます」
P「ところで、俺のマフラーなんだけど」
千早「私が貰ったんですから、返してあげませんよ?」
P「まさか四六時中身につけるとは思わなかったんだよ」
春香(多分寝るときも巻いてるんだろうなぁ……)
支援
P「さて、さっさと仕事を片付けないとな」
千早「いつも大変ですね」
P「好きなことを仕事にできたんだ、文句なんか無いけどな」
千早「……あの、プロデューサー」
P「うん?」
千早「私も、頑張りますから」
P「ああ、千早はいつも頑張ってるよ」
千早「ちゃんと、見ていてくださいね?」
P「もちろんだ、ちゃんと見てるよ」
千早「約束ですよ?」
P「おう、約束だ」
春香(軽いやりとりに見えるけど、プロデューサーさんの人生の針路が今まさに決まろうとしているような……)
これ以上エスカレートするとまずいな…
ガリの人かな?
春香「……ねえ、千早ちゃん」
千早「何?」
春香「幸せそうだね」
千早「……ええ、そうね」
春香「最近の千早ちゃん、すっごくギラギラ……じゃなくて、キラキラしてるよ」
千早「ふふっ」
春香「でも、いいの? 独り占めしなくて」
千早「いいの」
春香「いいの?」
千早「私、考えたの」
春香「うん」
千早「プロデューサーは、みんなのプロデューサーだから」
春香「だから、我慢する?
千早「……いいえ、我慢じゃないわ」
千早「みんなをプロデュースしている時のあの人は、とても幸せそうだから」
千早「プロデューサーにとっての仕事は、私にとっての歌なの」
千早「それを奪ってまで独り占めをしたって、誰も幸せになんてなれないから」
春香「そっか」
千早「ええ」
春香「……千早ちゃんは、本当に良い子だね」
千早「ふふっ……春香ったら、からかわないで」
リング貰った後はこんな感じだったんだろーか
千早はかわいいなぁ!
ほう
千早は良い子だなぁ
ちーちゃんはいいこ
うん……いつも思うんだけど悪い子では無いんだ……悪い子では……
千早「だから、仕事ではみんなのプロデューサーでいてもらって」
春香「うんうん!」
千早「プライベートでは私だけを見てくれれば、全て解決だと思うの」
春香「うんうん!……うん?」
千早「ひとまず、家具を買い揃えるところから始めたほうがいいかしら?」
春香「ちょっと待って、千早ちゃんちょっと待って」
千早「?」
春香「結構良い話で締められそうだったんだけど」
千早「ええ、後はこのままハッピーエンドね」
春香「……ああ、千早ちゃんがすごくギラギラしてる」
千早「ふふっ」
春香よ、これが千早だ
うん、まぁ悪くない選択かなって思っちゃった
千早は良い子だなぁ()
Pが千早に満足出来るなら何も問題無いわけだし…支援
このSSのわた春香さんかわいい
P「千早ー、次の仕事の件なんだが」
千早「はい!」
春香「……プロデューサーさん」
P「ん?」
春香「何と言うか……頑張ってください」
P「お、おう? ありがとう」
千早「プロデューサー?」
P「ああ、そうそう次の収録が……その前に、千早」
千早「はい?」
P「いったん、マフラーは置こうか」
千早「いやです」 モフモフ
終わり。
完 結
皆さま、お疲れさまでした。
結局、最後までいちゃいちゃするだけでしたね、はい。
元ネタはいくつかあります。
キミキスだったりアマガミだったり……これに関しては完全に趣味なのであしからず。
初めて即興で書きました、地味に。
普段書き溜めでゆっくりするから、即興だと投稿ペースが遅くて、人が絶えることが不安で不安で。
しかし、予想以上の支援いただけたので、この場で感謝を述べようかと。
支援、保守の方々、誠にありがとうございました。
……疲れた。寝よう。
ではではノシ
>>75
わざわざ終わるの監視してコピペ投下とかヒマなんですね^^
来たら終わってた、ガリの人乙
乙乙ちーたんはやはり点し
もうちょっと見たかったけど おつ
ガリの人か、まあハゲの人よりはマシだよね
ありがとうございました。
乙、ガリハゲの人
どうも最近のガリのインパクトが強いみたいだね
一回しか使ってないネタなのになぁ、不思議なもんだ
ガリとかハゲとかよくわかんないけど乙
ジンジャークッキーのSS書いた人か?
この人のSSは面白い
最近だったからじゃね?
やっぱガリの人だったのか
乙
次回作超期待
千早可愛いよ
乙ガリハゲ
ガリハゲの人乙
ハゲ乙
ボロクソに言われ過ぎワロタwwwwww
あぁ、ハゲハゲ言われてたもう
乙。
ガリハゲの人だったか。それで思い出したわ。
今後は何を書いてもガリハゲの人と言われるであろう>>1カワイソス
いやガリの方は別にガリガリとは関係ないけどな
>>96
酢漬けの方だろ?
>>97
うむ
支援
100
101
このめんどくさい千早の人大好き
このSSまとめへのコメント
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