モバP「茄子は、今幸せか?」 (24)
※作者からの注意書き
このSSは地の文を含みます。台本形式ではありません。
アイドルマスター シンデレラガールズの鷹富士茄子さんのSSです。
ちょびっとシリアスな場面が混ざっています。
三日続けての茄子さんSS
今宵は安価じゃなく1つの作品としてお楽しみください。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1389111467
期待
茄子「~~~♪」
自分の目の前で踊る女性、鷹富士茄子。
激しい踊りではなく、桜の花びらのように静かに舞う彼女に、練習という場を忘れて思わず心奪われてしまいそうになる。
P「良し、そこまでだ茄子」
声をかけ舞を止めた茄子が、やりきった笑顔でこちらを向く。
茄子「どうでしたかPさん?上手く出来てました?」
P「あぁ、最高だったよ茄子。思わず見とれてたよ」
茄子「ふふ、ありがとうございます。いっぱい練習した甲斐がありました♪」
最高の笑顔を向け、タオルで汗を拭う茄子を見ながら俺は胸をなでおろす。
P「この調子ならライブは大成功間違いなしだ。きっと茄子のファンももっと増えるし、今までのファンもさらに茄子を好きになる」
茄子「Pさんもですか?」
P「そりゃもちろんだ!なんたって俺は茄子のファン第一号だからな!」
思わず大きい声を出してしまう。茄子は少し頬を赤らめ照れくさそうにタオルで顔を拭う。
こういう反応がまた可愛いのだが、口には出さない。
鷹富士茄子。
自分が初めてプロデュースした女性。一富士二鷹三茄子の字が名前に全て入っている幸運の才女。
その名の通り彼女はとても運に恵まれている。良く懸賞などで賞を当てるので俺自身彼女の運は本当なのだと思う。
それだけではなく抜群のルックスも誇る。
滅びつつある大和撫子の末裔と言っても誰も否定はしないだろう。
それだけ茄子は魅力的な女性だった。
P「でも茄子と初めて出会ってからもう2年になるんだな」
茄子「そうですね。月日が経つのは本当に早いですよねぇ」
P「今思えばベタな出会いだったよな」
茄子「あの時は驚きましたよ~。いきなり綺麗だなんて言われて、二言目にはアイドル興味ありませんか?なんですから」
P「自分でもなかったな~と思ってるよ。でもあの時は本当にその言葉しか出てこなかったんだ」
茄子「ふふ。あの時のPさん可愛かったな~♪」
P「辞めてくれ。思い出すだけで穴に入りたくなる」
茄子「でも忘れないでくださいよ~?私たちの初めてなんですから♪」
P「誤解を招く発言は辞めなさい。それに顔真っ赤にしてまで言うんじゃありません。全く」
茄子「ふふふ♪」
P「でも本当に色々あったなぁ……」
ヽ-ュ‐`ハ`ー-く、_,r' ノ`ー-、 し ば ら く 美 し い 映 像 を
j⌒´ ノo。゚o} ヽ 〈 ̄`ヽ /⌒ヽ
ノ / ∞ { ヽ丿 ノ-ヽ }ノ_ノ ご 堪 能 下 さ い
`ー} ____ノ i `ー<ノ )`ー > /ハ -‐ァ´
`ー、__ト、ノ| | ト、_r'`ー-< o゚8, o' __, - 、
_______ | | ヽソ / ヽ゚。、 ヽ . /, ─── 、)
/ ----- ヽ // \ー- ' ___/ }_/' // / ヽi
´ ̄ ̄ ̄ ̄`// //`ヽ/, ハノ |_| ┃ ┃ |
/ゝ、 _,.--‐ 、ニヽ / / ゝ_/ レ' ( ⊂⊃ ヽ
`}  ̄r´ ̄//| \ヽl _c―、_ _ __ >、 \__ノ ノ _ _._ _,.―っ_
フ>' / / ! ! 三 ツ ´ \::::. ニ ,,ノ⌒ヽ ゞ 三
o( { __,ノ ノ | |  ̄  ̄`――、__ィ , ヽ , )__,-――' ̄  ̄
。゚く( _ノハ /__,,. | | `i^ ー '` ー ' ヽ
゚o´ //`ー-‐'´ | | l ヽ
ヾ | | | ⌒ |
,-――、_ l ,,,@,,, ノ _,――-、
( ⌒ ヾ、.::;;;;;;::.ノ ⌒ )
\ ヽ ノ /
\ ヽ、 ヽ ..■■ ノ ,ノ /
\ l`ー‐--―'`.■■ー'`ー‐--―'、 |
〉 イ .■■ 〉 |
/ ::| .■■ (_ヽ \、
(。mnノ `ヽ、_nmn
2年前、まだ駆け出しのプロデューサーだった俺は、自分のアイドルをスカウトするために必死で一年間走り回っていた。
上司である社長からは、ティンと来た子を捕まえたまえ!というアドバイスをいただいたが、正直意味がわからなくて泣きそうだったのを良く憶えている。
他の先輩プロデューサーに聞いたが、最初はみんなアイドルのスカウトから入ったらしい。そこで話術とかを磨いていったとか。
だが口下手な俺は中々上達せず、四苦八苦していた。
プロデューサーとして仕事を始めて初めての年明け。
いい加減自分のプロデュースするアイドルを手に入れなければまずいと思っていた頃、俺は茄子と出会った。
P「はぁ、結局去年はダメダメだったな……。社長はゆっくりやりたまえ。君は私の見込んだ男なのだから大丈夫だ!なんて言ってくれたけどそろそろ申し訳なくなってくる」
茄子「あの~?」
P「いや、こんなんじゃ駄目だな。就職難の時に拾ってくれた社長に応えるためにもここで踏ん張らないと」
茄子「もしも~し?」
P「良し!ここは景気づけに美味いものでも食べて力をってあれ?財布がない!?」
茄子「えい!」
財布を落としたと気づきあわてていると、後ろからポンッと肩を叩かれた。
P「え?」
茄子「これ、貴方の財布ですよね?さっき落としましたよ?」
差し出された財布を見て、俺は歓喜に声を上げる。
P「おお!俺の財布です!!ありがとうございます!」
茄子「ふふ、運よく拾えてお渡しできて良かったです♪」
P「いや、なんてお礼をしたらいいか。本当にあり……」
そこで初めて彼女の顔をみて、俺は固まった。文字通り固まった。
綺麗な着物に身を包み、セミロングの黒髪を後ろで纏めた彼女をみて思わず声を漏らしてしまう。
P「綺麗だ……」
茄子「え?」
あぁ、社長。今わかりましたよ。これが、これがティンと来たって奴なんですね。
俺は少し迷い、そして口を開いた。
P「すいません。アイドルとかって興味ありませんか?」
茄子「はい?」
それが鷹富士茄子と俺との最初の出会いだった。
今考えても破天荒な出会いだったと思っている。
勧誘された女性は戸惑っているようだが、俺は捲し立てる。
P「自分、こういうものです。シンデレラプロダクションという会社でアイドルのプロテューサーをしています」
茄子「しんでれらプロダクション?」
P「正直に言います。今貴女を一目見て、ああこの人だって思いました。僕に貴女をプロデュースさせてください。絶対にトップアイドルに連れていきます!」
茄子「え?……え?」
思いっきり頭を下げる。自分でも何をやっているのかわからないが、何故か身体が勝手に動いた。
一年近くスカウト業をしてきたが、こんなことは本当に初めてだった。
茄子「あの……お顔を上げてください」
P「じゃあ!」
茄子「あの……場所を変えましょう。ここじゃちょっと……」
P「あ」
俺は新年早々神社の中でやらかしたと気づくのはすぐだった。
セリフとセリフの間に改行入れると見やすい
茄子「シンデレラプロダクション。聞いたことありますよ。確かにゅーじぇねれーしょんでしたっけ?」
P「はい、そうです。言っても僕の先輩がプロデュースしたグループなので、僕自身は関わってませんが」
財布のお礼も兼ねて入った喫茶店で、俺は名前を教えてもらった鷹富士茄子さんと向き合っていた。穏やかで物腰の柔らかい鷹富士茄子さんを見て、俺はますますこの人をプロデュースしたいと思った。
茄子「1つお聞きしたいのですけど、何故私を?貴方の財布を拾ったからですか?」
P「いえ、違います」
真剣な目で聞いてくる鷹富士茄子さんに、俺は即否定する。
P「もし仮に財布の件がなくても、間違いなく自分は鷹富士さんを見たらすぐにスカウトしていました。絶対です」
茄子「……」
少しの沈黙。
無言でこちらを見る鷹富士さんを見て心臓の音が早くなる。駄目だったか、と。
茄子「後日」
P「え?」
茄子「後日、またお話を聞きたいです。今日は親戚の集まりもあるので、あまり時間が取れないで」
P「じゃあ」
茄子「はい。よろしくお願いします。プロデューサーさん」
P「いっ……」
いよっしゃあ!!と思わずガッツポーズをし、声を上げそうになる俺は、先ほどのことを思い出しどうにかこらえる。
茄子「ふふ。今度は耐えれましたね」
P「はは、全くお恥ずかしい。でも聞いてもいいですか?何故アイドルをやると決めてくれたんですか?しかもこんなすぐに」
茄子「それは……内緒です♪」
P「は、はぁ……」
こうして、ドタバタながら俺は初めてのアイドルを手にすることになる。それが鷹富士茄子との一歩目だった。
そうして始まった鷹富士茄子とのアイドル生活は、驚きの連続だった。
まず初めにその才能だ。
正式にアイドルとしてデビューするために、暫くのトレーニングを必要とする。基礎体力も含めだ。
基礎体力の方はまだまだだが、踊りの技術、そしてそのルックスはトップクラスだった。特に踊りが際立っていた。激しい踊りではなく、舞をするようなゆっくりとした動き。それが茄子ととても合っていた。
さらに初見では着物のせいで分かりにくかったが、茄子はとてもスタイルがいい。男性にも女性にも魅力を醸し出す、まさに最高の逸材だった。
P「すごいな。本当にすごいよ茄子!」
思わず感嘆の声を上げる俺に、茄子も嬉しそうにほほ笑んだ。
茄子「そう言ってもらえると嬉しいです♪不思議ですね。何故だかわからないんですけど、自然と身体が動くんです。本当に不思議」
P「もしかしたら茄子はこういう才能があったのかもな。いや、本当に綺麗だ……」
茄子「も、もう!Pさんったら!」
隠すことなく本音が漏れてしまうが、気にしたことない。本当に茄子は綺麗だった。
頬を赤らめる彼女も、また別の可愛さがある。
ルキトレ「あの~、毎回のことですけど。目の前でそういうの辞めてください。本当に」
もうひとつ驚いたのは、その強運だった。
縁起の良い名前だと思っていたが、その名前に負けず茄子は運が良かった。
茄子「見てくださいPさん!福引当たっちゃいました!」
P「おぉ!やったな茄子!」
茄子「今夜は鍋パーティでもしませんか?♪せっかくこんなに当たったんですし」
P「そうだな!良し、事務所のみんな集めて開こうか」
茄子「そこは二人きりって言うところですよ?」
P「そうやって恥ずかしいのに言うのは辞めなさい」
茄子「ふふ、ばれちゃいました♪」
P「わかりやすいぞ茄子は」
こんなことは日常茶飯事で、俺自身も不思議なことに幸運が多く訪れた。運の良さには自信があるんです!と本人が言う通り本当にすごかった。いつからか茄子のことを幸運の女神様だな、と思い始めた。
※ご指摘ありがとうございます
これからの会話文は一行開けていきます
こんなことは日常茶飯事で、俺自身も不思議なことに幸運が多く訪れた。運の良さには自信があるんです!と本人が言う通り本当にすごかった。いつからか茄子のことを幸運の女神様だな、と思い始めた。
そうして迎えたデビューライブ。
茄子の演技は完璧だった。最初は半分もいなかったお客さんも、次第に増えて行き、終わる頃には満席になっていた。
すぐにマスコミや週刊誌でも取り上げられ、茄子は一躍時の人になった。
さらにもう一つ噂が立つようになる。
鷹富士茄子のライブをみると幸運が訪れる。
実際に訪れたお客さんが、ずっと患っていた病気が治ったり、探していたものが見つかったという声も多く聞こえた。
そして次第に茄子は、幸運の女神として日本中に広まっていくことになる。
その広がり方は破竹のごとしで、あの伝説の765プロの再来と呼ばれるほどだった。
社長はまさに副の神だハッハッハと大声をあげて笑っていたが、俺は1つ気にかかることがあった。
幸運の女神として仕事を続ける茄子のことだ。
茄子ほど幸運の女神という名前が似合う女性もいないだろう。でもこのままでいいのだろうか?と思った。
茄子の魅力をそんなもので消してしまっていいのか?違うだろう?茄子はそれだけの人ではない。子供みたいにふざけてみたり、ちょっと大人ぶって恥ずかしがってみたり、たくさん魅力的な姿がある。
でもこれじゃあとてもじゃないけど、道化としか言えない。
幸運の女神と言う名に踊らされている道化。
もし俺だったらどうか?本当の自分を見てもらえない生活なんて耐えれるのか?いや、耐えれるわけがない。
俺はさんざん悩み、そして意を決して茄子に聞いてみることにした。
P「茄子、1つ聞いてもいいか?」
茄子「なんですかPさん?」
P「茄子は、自分が幸運の女神として売り出されることはどう思ってる?」
茄子「……」
茄子の顔から笑みが消える。初めて見るかもしれない、茄子の表情だった。
茄子「それは、どういう意味ですか?」
P「俺は、茄子の魅力を誰よりも知っている。茄子は幸運をもたらすだけの存在じゃない。その性格も、心も、全部が綺麗で美しいって知っている」
P「福引当てて子供みたいに喜ぶ姿も、ちょっと空気読まずにいきなりかくし芸をし始める天真爛漫さも、そして誰をも惹きつける綺麗な舞も」
P「でも、今はどうだ?まるで世間は幸運をもたらす都合の良い存在としてだけで茄子を見ている。そんなんじゃない。俺の知る鷹富士茄子はそんな都合の良い存在なんかじゃない」
目の前で息を呑む声が聞こえる。
P「だから、もし、茄子が嫌なら言ってほしい。確かに俺一人の力じゃどうにかわからない。でも、それ以上に茄子が嫌なことを続けるなんで許すことができない。だから」
茄子「Pさん」
P「だから俺は」
茄子「Pさん」
言われ上を向くと、俺は瞬間に言葉を失った。
茄子は微笑んでいた。今まで見たことのない綺麗な笑み。
まるで天上世界に住む天使のような美しい笑みを浮かべているのだ。
茄子「ありがとう、ございます。私は、そういってくれる人がいてくれるだけで、とても嬉しいです」
P「茄子?」
茄子「知っていますか?Pさん?」
P「え?」
茄子はさっきまでの穏やかな顔とは違い、真剣な顔を浮かべる。
俺は自然と肩に力が入るのがわかった。
茄子「如何に運が良くても、それが一概に幸せにつながるわけではないんです」
P「茄子?」
茄子「ほら、テレビとかで聞いたことありませんか?宝くじで大きな額を当てて人生を壊してしまった人のお話」
言われてみればそんな話を聞いたことがある。
茄子「それに運が良い人は、嫌でも他人の嫉妬の視線を浴びることになります。だから運が良いイコール幸せってわけではないんです」
茄子の少し悲しそうな瞳と真っ向から向き合う。
もしかしたら茄子も似たような経験があるのかもしれない。例えが悪いが、俺だってツレがパチンコで大当たりしていたら嫉妬したりする。
天性の運の良さを持つ茄子は、小さい頃からそんな視線に耐えてきたのかもしれない。
それが自分の身で考えると、正直気が沈んでしまう。
だから、つい口に出してしまう。
P「茄子は、今幸せか?」
聞かれた茄子は嬉しそうに微笑み頷く。
茄子「あの日、Pさんと出会ってから、私は間違いなく幸せです。自分でも信じられないくらい本当に幸せです」
P「茄子……」
茄子「本当は、今の生活は少し嫌でした。昔住んでいたところであまりに運が良いから、神の子と呼ばれもてはやされた時期がありました。私も最初は嬉しかったですけど、次第に周囲からの目が煩わしくなっていきました。今と同じように」
P「……」
茄子「家族以外、みんな私を都合の良い存在としてみていると思った時期もありました。子供ながらに気づいちゃうんですよね。そういうの」
P「茄子……」
茄子「もしPさんも私のことをそういう目で見始めたら、この仕事を辞めようと決めていました。でもそんな必要はなかったです」
P「え……?」
ギュウっと茄子に抱きしめられる。プロデューサーとアイドルという関係上、絶対にまずい状態なのだが、どうしてか今は離れることができなかった。
P「茄子……?」
茄子「……た」
P「え?」
茄子「初めて……私を見つけてくれました……幸運の置物なんかじゃない……本当の私を……」
茄子の声が震えているのがわかった。
こうして言葉を紡ぎ出すまで、茄子がどんな人生を歩んできたのかは全く知らない。でも、きっと言葉にはできないつらさがあったのかもしれない。
いつも天真爛漫で微笑んでいる茄子からは考えられない、弱弱しい姿だ。
茄子「あの日、Pさんからの誘いを受けた理由、言ったことありませんでしたよね?」
P「そういえば聞いたことなかったな」
茄子「待ち人、来る。願い事、成就する」
P「え?」
茄子「前の年、私は珍しく運が悪かったんです。何故か就職先も決まらず、悩み事も多くありました」
茄子「でも年が明けて、御神籤を引くとそう書いてありました。そしてそのすぐ後にPさんと出会いました」
茄子「最初は断ろうと思いました。でも、Pさんの飾らない真っ直ぐな言葉を聞いて、あぁ、この人なら信じれるかもしれないって思ったんです」
P「茄子……」
茄子「不思議でした。Pさんと出会ってから物事が全部上手くいき始めたんです。初めてやったはずの舞踊も、まるで元から知っているかのようにできました」
茄子「そして、今日、貴方は私を見つけてくれた」
P「……」
茄子「もう一度言いますねPさん。私は今、本当に幸せです。信じられないくらい幸せです」
P「茄子……俺は……」
茄子「Pさんの夢は、なんですか?」
P「え?」
茄子「教えてください」
言われて逡巡するが、すぐにその答えは出た。
P「俺の夢は、茄子がトップアイドルになって、最高のステージで踊る茄子を見ること」
茄子「それがPさんにとっての幸せですか?」
P「ああ、間違いないよ」
茄子「わかりました♪」
身体が離れ、茄子の顔が目の前にくる。
その顔は何時もと同じ、宝石のような輝かしい笑顔で。
茄子「Pさんは必ず幸せにしてみせます。私を見つけてくれたPさんのこときっと幸せにしてあげますからっ」
その笑顔は今まで見たどの茄子よりも最高に輝いていた。
※改行が消えている……これで消えてたら知らん
P「本当に色々あったなぁ……」
あの時の約束通り、茄子はもうすぐ最高のステージで踊ることになる。最初の夢であるトップアイドルも、もう茄子はとっくの昔に通りすぎている。
P「もうすぐか……」
茄子「そうですね。もうすぐです、Pさんとの約束の場所まで」
P「……茄子は、今幸せか?」
茄子「はい、とっても幸せです♪Pさんは幸せですか?」
P「俺もとっても幸せだよ。でも、もうすぐもっと幸せになると思うと、怖くなってくるよ」
茄子「覚悟しててくださいね♪最高のステージを見せてあげますから♪」
P「ああ、とても楽しみにしてるよ茄子……茄子?」
笑みを浮かべる顔とは裏腹に、茄子の足は震えていた。
P「不安なのか?茄子」
茄子「……はい。だって、2年かけてやってきた、約束の場所ですから。失敗したらどうしようってどうしても考えてしまいます」
P「茄子、何か俺に出来ることってないか?」
茄子「ん~、Pさんが口づけしてくれれば震えが止まるかも、なんて」
P「全く、そういうのはもっと早く言え、ほら」
茄子「え?」
チュッ
P「これでいいか?」
茄子「え?え?」
P「なんだ、まだ足りないか?」
茄子「え?Pさん……なんで……」
P「嫌だったか?」
ぶんぶんと茄子が顔を横に振る。
P「本当に色々あったなぁ……」
あの時の約束通り、茄子はもうすぐ最高のステージで踊ることになる。最初の夢であるトップアイドルも、もう茄子はとっくの昔に通りすぎている。
P「もうすぐか……」
茄子「そうですね。もうすぐです、Pさんとの約束の場所まで」
P「……茄子は、今幸せか?」
茄子「はい、とっても幸せです♪Pさんは幸せですか?」
P「俺もとっても幸せだよ。でも、もうすぐもっと幸せになると思うと、怖くなってくるよ」
茄子「覚悟しててくださいね♪最高のステージを見せてあげますから♪」
P「ああ、とても楽しみにしてるよ茄子……茄子?」
笑みを浮かべる顔とは裏腹に、茄子の足は震えていた。
P「不安なのか?茄子」
茄子「……はい。だって、2年かけてやってきた、約束の場所ですから。失敗したらどうしようってどうしても考えてしまいます」
P「茄子、何か俺に出来ることってないか?」
茄子「ん~、Pさんが口づけしてくれれば震えが止まるかも、なんて」
P「全く、そういうのはもっと早く言え、ほら」
茄子「え?」
チュッ
P「これでいいか?」
茄子「え?え?」
P「なんだ、まだ足りないか?」
茄子「え?Pさん……なんで……」
P「嫌だったか?」
ぶんぶんと茄子が顔を横に振る。
茄子「だって、Pさん、いつも私のお誘い、聞き流して……」
あれって口説いてたのか、と言ってしまいそうになる。
でもそれすら愛おしいくらいに、俺は茄子のことが。
P「はっきり言っとく。正直一目ぼれだった。あの時、男として口説くか、プロデューサーとしてスカウトするかちょっと悩んだ」
茄子「Pさん……」
P「プロデューサー失格だってわかってるけど、俺はステージが終わったら茄子に言いたいことがある。だから頑張れ。声が枯れるくらい応援する。無論言うのは成功してって条件でだ」
茄子「ふふっ、Pさん、それもう答え丸分かりですよ♪」
P「問題あったか?」
茄子「いえ♪最高のぱわーもらいました!鷹富士茄子、ナスじゃなくてカコ!最高のステージをPさんにお魅せします♪」
P「その意気だ、茄子」
その後ライブは大成功をおさめた。
俺の夢であり、約束であるステージを、茄子は最高の演技で締めくくった。
その後は多く語る必要はないと思う。
今も茄子は俺の隣にいて、俺は茄子の隣にいる。
P「茄子は、今幸せか?」
茄子「はい!とっても幸せです。Pさんは幸せですか?」
P「あぁ、俺も最高に幸せだよ」
おわり
乙
書き溜めを一気に投下しこれにて終幕。
昨日一昨日と安価スレから続いて最期にとりあえず1つの作品投下できて良かったです
茄子さん可愛いってはっきりわかんだね。
本当はもうちょっと長く書こうかと思ったけど、朝迎える勢いだったためちょっと減らし。
また気が向いたら茄子さんSS書こうと思います。
三日間付き合ってくださった方々、ありがとうございました。
乙
なすびさんが幸せそうで何よりです(小波巻)
乙でした。安価スレとは全く違ったシリアスな作風で驚いたが面白かった。シリアスもエロも上手かった。
乙
茄子さん可愛い過ぎィ!
携帯からだけど作者です
昨夜忘れてたHTML化依頼出してきました
これにて終了
コメント感想ありがとうございました!
乙
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