芳佳「ストライク・大晦日!」 (38)





朝 食堂

美緒「みんな、今日明日とネウロイの出現は無いようだ。そこで、だ。扶桑に伝わる大晦日を過ごそうじゃないか」

ミーナ「いいわねー、もっと扶桑のことを知りたいし、いい機会よね」

シャーリー「大晦日? なんかわかんないけど楽しそうだなー、それ!」

ルッキーニ「あたしも、あたしも混ぜて!」

エーリカ「めんどくさいのはやだなー。寝てちゃダメなのー?」

バルクホルン「扶桑は大掃除というものをやると聞いたことがある。ぜひともコイツの部屋を真っ先に片付けようじゃないか」ビシッ

エイラ「うぇー、掃除ぃ~? 今のままでいいじゃんかよー」

サーニャ「一年の掃除なのよ、エイラ。キレイにしなくちゃ」サーニャガソウイウナラワタシガンバルゾ!

ペリーヌ「まぁ、確かにこの基地にはお世話になっていることですし、扶桑の伝統の過ごし方も学んでみたいですわ」

リーネ「大掃除かぁ~、張り切っていかなくちゃ! ね、芳佳ちゃん」

芳佳「うん! 大掃除をして、大晦日を思いっきり楽しむぞー!」オー!




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美緒「新年までにしなければならないのは、大掃除とおせち作りだ。まずは大掃除班と料理班に分かれたいところだが……」チラッ

リーネ・芳佳「?」

美緒「どちらも得意なのが二人いて、料理が出来そうなのはリーネと宮藤だけだな……」

サーニャ「はい、私が手伝います」

美緒「あぁ、確かにサーニャなら安心だな、後は……」

エイラ「ハイ! ハイハイハイ! 私もやる!」

美緒「そうか、ところでエイラ。お前はサンドウィッチ以外を作ったことはあるか?」

エイラ「自慢じゃないが、私は今日までサンドウィッチ以外作ったことが無いンダ」ヘヘン

美緒「じゃあ無理だな」

エイラ「うん、無理ダナ。エ゛っ!?」






美緒「ペリーヌ、お前なら指揮できるな。お前は料理班だ」

ペリーヌ「は、はい! 少佐! 光栄ですわ! ……ぇ?」

ペリーヌ(……料理なんてあまり作ったことは無いですが、まぁ本を見ればできるでしょう……)

エイラ「ヤダ! サーニャと一緒がいい! ヤダ、ヤダぁああああー!!」ジタバタ

サーニャ「だめよ、エイラわがまま言っちゃ」

エイラ「だってぇー……サーニャぁぁ……」

美緒「あと、大晦日のパーティ要員もいるな。よし、ミーナと……ルッキーニ、お前だ」

ルッキーニ「うじゅ!?」

美緒「いいコンビになるだろう、では頼むぞ」

ミーナ「頑張りましょうね、ルッキーニさん」

ルッキーニ「うじゅー……」






美緒「確認するぞ、料理班は宮藤、リーネ、サーニャ、ペリーヌの4人だ」

美緒「続いて大掃除班、私とバルクホルン、ハルトマンとシャーリー、そしてエイラだ」

美緒「最後に飾りつけ班はミーナルッキーニ。質問は無いか?」

エイラ「頼ム、サーニャと一緒ニ、」

美緒「無いようだな。では現時刻の13:00を持って作戦を開始する! 散開!」

エイラ以外の501「了解!」

エイラ「……」コソコソ

バルクホルン「エイラ、お前はこっちだ」

リーネ「じゃあ私たちも始めよっか」

ペリーヌ「そうですわね、宮藤さん。まずはどうすればよろしくて?」

芳佳「そうですね……おせちっていうのは……」

サーニャ「がんばってね、エイラ」

エイラ「あぁー、サーニャぁぁ~」ズルズル






大掃除班 エーリカ・バルクホルン部屋

グッチャァ……

美緒「うーむ、これはひどいな……」

エーリカ「ひどくないよ! これでもいつもよりはキレイなんだよ!」

シャーリー「これで……? 足の踏み場もないとはこういうことを言うんだなぁ」

バルクホルン「この線から出すなと言っているだろ! まぁ、確かに、いつもよりはモノは少ないかもしれない。……だが! 片付けるぞ!」

美緒「ふむ、そうだな……では扶桑に伝わる断捨離方式を使おう」

バルクホルン「ほぉ、聞かせてくれないか、そのダンシャリとやらを」

美緒「かくかくしかじか」

シャーリー「なるほどぉ!」

美緒「おぃ、エイラ、聞いているのか。今大事な話をしているんだぞ」

エイラ「うん……サーニャ……」ボソボソ






バルクホルン「早速始めようじゃないか。さぁハルトマン、これは必要か?」

エーリカ「うん」

バルクホルン「じゃあこれは?」

エーリカ「いる」

美緒「これは?」

エーリカ「いる」

シャーリー「これはさすがにいらないだろ?」

エーリカ「ううん、必要」

バルクホルン「おぃ! 分かりきっていた予測をそのまま返すんじゃない! まったく、このビンはさすがに捨てるぞ!」

エーリカ「あぁ、ダメ! それは……えーっと、えーっと……何かで使うんだよ!」

美緒「何に使うか分からない時点でそれは捨てだ。容赦なくいくぞ!」

エイラ「サーニャ……サーニャ……」ガサガサ






シャーリー「衛生兵!! えいせいへえええええい!! カビた服が出てきたぞ!」

エーリカ「うぇー……」

バルクホルン「うぇー、じゃない! それは捨てる!」

エーリカ「あ、トゥルーデ、そこにあるのも捨てていいよ」

バルクホルン「ん? あぁ、分かった」

エーリカ「シャーリー、その目の前のヤツ捨ててー」

シャーリー「これか、分かった」

エーリカ「少佐、その棚もいらないから捨てちゃってー」

美緒「またずいぶんと古いな、いいだろう」

エーリカ「トゥルーデ、あとは……」

バルクホルン「おぃ! 貴様、指示するだけじゃなくて働け! エイラを見ろ、しっかり捨てているぞ?」

エイラ「サーニャ、サーニャ……」ポイポイポイッ

エーリカ「いや、あれは……んもぅ! 分かったよ、ちゃんと片付けるよー」






シャーリー「しっかし、よくこれだけ溜め込めたなぁ。あぁ、これも捨てるぞ」

エーリカ「あ、この本は大切なモノだから、こっちにおいといて」

バルクホルン「うむ。……おぉ! 床が見えてきたぞ」

エーリカ「わぁ! すごい! 私の床ってこんな感じなんだねー」

美緒「バルクホルンの方と比べると、まだまだだが……この調子でいくぞ、みんな!」オー!

エイラ「サーニャ、サーニャ……」ポイポイポイッ






その頃、飾りつけ班 食堂

ルッキーニ「うぇーん、うまくいかないよぉぉーー」

ミーナ「あらあらどうしたの、ルッキーニさん。ふふ……これはね、ここを持って、まず止めてあげてから天井に……」

ルッキーニ「……わぁ! ありがとう! あとはあたしがやる、あたしがやる!」

ミーナ「えぇ、じゃあここを持って……はい」

ミーナ(なんだかんだルッキーニさん向けの仕事を与えてあげるあたり、さすがだわ、美緒)

ルッキーニ「次! 次ここやる!」ウジュー

ミーナ「はいはい、少し待っていてね。ふふふ」






ルッキーニ「ゥジュー届かないー……」

ミーナ「あのイスに乗っても届かなさそうねぇ……そうだわ!」ポンッ

ルッキーニ「?」

ミーナ「私がおんぶしてあげるわ。はい、乗って?」2

ルッキーニ「ウジュルァアアー! 高い、しかも不安定だぁー!」

ミーナ「こらぁ、はしゃがないでっ、落ちるわよ?」

ルッキーニ「キャッキャ」

ミーナ「まったくもう……」

ミーナ(……はっ!!)

ミーナ(これじゃあまるで、自分の子供をおんぶしてあやしている、お……お……いやああああああああああああ!!!)






その頃、料理班 食堂

ペリーヌ「えーっと、これは……どうするんですの?」

芳佳「ペリーヌさん、それはここをこうして……」

リーネ(ふふっ、みんなで仲良く出来る一日ってそうそうありませんから……とっても新鮮です)

サーニャ「あの……リーネさん、この料理はここで大丈夫ですか……?」

リーネ「うん? そう、そこでいいんだよ。後はここをもう少しこうして……ほら、キレイになったでしょ?」

サーニャ「……はいっ、とてもおいしそうに見えます」

芳佳「出来た! 私とペリーヌさん特製の大晦日のどたばたで昼食を取る時間が無い人向けの……THE おにぎりです!」

ペリーヌ「では、私は皆さんを呼んできますから、待っていてくださいまし」






昼食 食堂

美緒「いやぁ、魔界だった……」

バルクホルン「しかし助かった、少佐……みんなの力が無ければあの問題は対処できなかった」

エーリカ「ひどい言われようだなぁ……」

シャーリー「まぁいいじゃないか、キレイになったんだし」

サーニャ「エイラ、大丈夫?」

エイラ「うぇーんサーニャぁあぁ~」ベタベタ

ミーナ「あら、これは梅干ね。好きよ、私」

リーネ「それはペリーヌさんが作ったヤツですね、うふふ」

ペリーヌ「お口にあって光栄ですわ」

ルッキーニ「このシーチキンマヨネーズ?っていうのもおいしい! ペリーヌの料理おいしい、意外!」ダレガイガイデスッテ!

芳佳「さぁさぁ、皆さんいっぱい食べて午後からも頑張りましょうね! ここからが正念場ですよ!」






午後の部 掃除班 廊下

シャーリー「負けない、負けられない戦いがここにある」ジリッ

バルクホルン「ふむ、面白い。モップがけなんてあまりやらないが、腕がなるな」コキコキッ

エーリカ「じゃあ私は二人のモップがけレースを見てるよー」グデー

美緒「よし、全員でスタートだ! みんなでこんなところやれば一瞬で終わるさ! な、エイラ!」ハッハッハー

エイラ「サーニャ……うん……」コクッ

美緒「よーい……ドン!」

シャーリー「いけえええええーーー!」ダダダダダ

バルクホルン「うぉおおおおおーーーーー!」ダダダダダ

エーリカ「と、見せかけて……もらったぁああああああああああ!!!!」ダダダダ

美緒「やはり私も走る! 負けんぞ、でりゃぁああああーーー!」ズオォオオオオ

エイラ「サーニャ……」タッタッタ






美緒「まずい! これでは実況するモノがいない! どうする!」

バルクホルン「みんな走ってるからなぁぁああっ!! みんなテンションあがってきたなぁ!!」

シャーリー「いやもう対戦しながら……じゃなかった、プレイしながら実況するしかないだろ。アッヒャッヒャッヒャ」

バルクホルン「バルクホルン選手、余裕の表情を浮かべ今コーナーを曲がりました!!」ダダダッ

エーリカ「トゥルーデが大晦日イベントの空気にあてられて、楽しすぎておかしくなっちゃってる!!」

エイラ「ワタシの拭くトコ、あんまり残ってナイ……」タッタッタ

エーリカ「あははっ! 負けないよっ……シュトルム! 廊下を猛スピードで移動しちゃうもんねー!!」

シャーリー「おぃ、シュトルムはズルいだろ! くっ、少佐が邪魔で前にいけない……少佐すまん!」ブンッ

美緒「何言っているんだ、シャーリー」ガシッ

シャーリー「なっ!? アタシのモップ攻撃(中段技)をガードしただと!?」

美緒「見てから余裕だ」

シャーリー「今の中段は発生5Fなはず……!」

美緒「今度はこちらからいく! でぇええい! れっぷぅぅううううざあああああん!(236236C)」

シャーリー「なにっ、くっ! ……うぁああああああぁっ!! 」

美緒「ふんっ、出始めに3F無敵があるというのに暴れるとは、愚かなり」ダダダダッ

エイラ「ビリじゃなければいいや……」タッタッタ






エーリカ「へっへーん、いっちばーん! 2位は……トゥルーデと少佐かなぁ?」

バルクホルン「でぇいっ!」ガキンッ ダダダダダッ

美緒「うむ、まさしくお前はお姉チャンバラだな」キンキンキンッ ダダダダダッ

エーリカ「つばぜり合いしながら廊下を走ってくる501の少佐と大尉……ヒドイ絵面……」

バルクホルン(ゴールまで残り20m……次の一撃で少佐を……!!)

バルクホルン「ふんっ! 少佐、見切ったぞ! ここだぁぁあああああ!」ダダダダッ ガキンッ

美緒「くっ、しまった……!!」カランカランッ

バルクホルン「もらったぁああああああああああああああああ!!!」ヒュッ!

美緒「……」シュッ

バルクホルン「なっ!! モップ白羽取り、だと……ウソだろ!? まさか、そんなことが出来る人間が、いるなんて……」

美緒「ふっ、見事だ。その太刀筋、お前は良い剣士になる。来年は刀を携えてはどうだ?」

バルクホルン「それも面白い。ふふ、あははははは!!!」

美緒「はっはっはっはっはー!!」

ガシッ

エーリカ「硬い握手を交わしたところで、エイラ選手が2位でゴールイン!」

エイラ「うん」チラッ

バルクホルン「しかし少佐、先ほどの廊下での『たて』かなり絵になっていたと思うぞ、あれを劇場版で使おう!」

美緒「ははは、そうか? そんなに良かったか? もう一度やろうか」

エーリカ「なんかもう大晦日って人をおかしくする作用があるみたい」






その頃、料理班

ペリーヌ「サーニャさん……少し水分が多かったみたいね」ベチャァ……

サーニャ「あ……ごめんなさい……」シュン……

ペリーヌ「いいえ、いいのよ。さぁ、また新しく作り直しましょう、きっと出来るわ」

サーニャ「……はい、ありがとうございます」

ペリーヌ「そう硬くならないで。今日は大晦日よ、楽しみましょう? サーニャさん」ニコッ

サーニャ「えと……はい、そうですね……ふふっ」

芳佳「ねぇねぇリーネちゃん!」

リーネ「うん、何? 芳佳ちゃん」

芳佳「仲が良くなったのかな?」

リーネ「大晦日だから浮かれているのかも……でも、こうやって仲良くしてくれると、私も見てて嬉しいな」

芳佳「そうだね、リーネちゃん。もう少し、あのままにしておこうか」

リーネ「うん、なんだか姉妹って感じがするね、芳佳ちゃん」チラッ

サーニャ「あの、ペリーヌさん……これは今いれてもいいのでしょうか」

ペリーヌ「えぇいいわよ。……そう、上手ですわね。ではそれを次は……」






18時 食堂

美緒「各自、任務終了報告をせよ!」

ペリーヌ「料理班報告します。年越しそば、夜食、お菓子、おせち、準備完了です」

エーリカ「わぁぁ! お酒、オードブル、お菓子、いっぱいいっぱいある! やったぁああああ!!」

エイラ「サーニャ、あのメガネにいじめられなかったカ? ケガはないか? 」

サーニャ「大丈夫よ、エイラ。とっても優しくしてくれたわ」

エイラ「やさしく……? ヤサシク!? 優しくってナンダ! おい、おぃ! ペリーヌ! ナニヲシタ! おぃ! おぃ!」

ミーナ「飾り付け班報告。言わなくても、この部屋を見れば分かるわね」

ルッキーニ「あたしかなり頑張ったんだよー!」

シャーリー「おぉー! 頑張ったな、ルッキーニ!」ヨシヨシ

バルクホルン「食堂の半分はカーペットとコタツで分けられて、方や扶桑の大晦日、方やリベリオンのニューイヤーパーティか……」

バルクホルン「しかし半端無いほどのミスマッチさが、また良い味を醸し出してるな、うむ」

美緒「こちら、基地内の掃除は完了した。各自、部屋の掃除が終わっていないものは?」

他「……」シーン

美緒「上出来だ。では、これより扶桑に伝わる年越し作戦を行う」

他「っ……」ゴクリ

美緒「各自……飲んで食べて歌って騒いで好きにしろ!!!!! いくぞおおおおおーーー!!! 作戦開始だああああ!!!!!!」

全員「わぁああああああああああああああああああああ!!!!!!」






エーリカ「うまっ! この魚みたいなの乗ってるの、うまっ!」

芳佳「それはスシです、スーシー。シースーって言う人もいますけど、扶桑の伝統的な食べ物です」

シャーリー「リーネ、これは?」

リーネ「チーズフォンデュです。熱いので気をつけてくださいね」

ルッキーニ「この生魚にあわないね……」

バルクホルン「いいや! このミスマッチ加減がいいのだろう!」

ミーナ「今までこうしてはしゃぐことが無かったから、楽しいのね。ふふっ、まだまだ子供よね」

エイラ「サーニャ、ほら、いっぱい食べるんだゾ! 取ってやるから、何がイイ?」

ペリーヌ「はい、サーニャさん。取ってあげましたわ」

エイラ「何勝手にサーニャに配給シテルンダ! ワタシの役目ダロ!!」

サーニャ「あ、あの……私、グリーンピースは昔から苦手で……」

エイラ「そうだソウダ! サーニャにそんなものを食べさせるワケには、」

ペリーヌ「苦手なモノでも好き嫌いしていると大人になれませんわよ?」

サーニャ「ぅ……。分かりました……んっ」パクッ

ペリーヌ「あら、食べられましたわね」

サーニャ「意外と、おいしいかもしれません……」コクンッ

エイラ「ア、ア、ァ……おぃっ! ペリーヌ! お前サーニャにナニシタンダヨ! おぃおぃいいいい!!!!」ガシガシユラユラ






美緒「皆、ほどほどにするように。まずは目の前のそばを食べてからにしろよー」ズルズル

ミーナ「これが年越しそばね。上に乗ってるのは……」

美緒「てんぷらだ。TENPURA。これも扶桑の伝統的な料理の一つでな。年越しそばはこのように、大きな海老のてんぷらをいれるんだ」

ミーナ「へぇ、そうなの。おいしいわね、プリップリしていて、それでいてしっとりとした……はっ!!」

(私は甲殻類アレルギーなので海老は苦手です)

ミーナ「今、脳内に直接……」

美緒「どうしたミーナ」

ミーナ「いいえ、なんでもないわ。ところで、これは、音を出してすすったほうが良いの?」

美緒「どうだろうなぁ。マナーが良いとは言えないのかもしれないな、ブリタニアまで来ると。しかし、そばは豪快に食べるモノだ」

ミーナ「美緒が言うなら私、そばをすするわ!」ズゾッハフハフズルズルジュルジュルッ!

美緒「はっはっは! 豪快だな、ミーナ! では私も……!!」ズゾッ!ジュルジュルッ!ズゾゾゾゾゾォォォ

ミーナ「はふっ、はふっ……ふーっふーっ」シュルッ……ズゾゾゾゾゾッ






美緒「さて、腹ごしらえは済んだな? 次はゲームだ、ゲーム! あっはっはっはっは!!!! こい! みんなこい!」ポーッ

ミーナ「そうね。……? あら、美緒……なんかお酒くさい……はっ! いつの間に美緒の座っていた席にお酒が!?」

リーネ「あの……それ調理用の赤ワインなんですけど、さっきおそばを食べたら喉が渇いたからって一気飲みをして……」

ミーナ「なぜ言わなかったの!?」

リーネ「あ、あのごめんなさい……止めようとしたときは、もう既に口をつけていて……」

ミーナ「違うわ! どうして私にも配らなかったの!?」

リーネ「!?」

ミーナ「私も美緒と同じくらい酔って今年の悪いことを忘れてしまって、あわよくばまた美緒にき、きききき……」フヘ

リーネ「あの、すぐ持ってきますね……」

美緒「さぁさぁさぁ! みんな人生ゲームだ! 行くぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

エーリカ「私やる! トゥルーデも!」

ミーナ「私もよ!」

シャーリー「なら私もだな。ルッキーニには少し難しいかな? だから見てルールをまずは覚えてくれ」

ルッキーニ「わかったぁあああーーー!!」ウジュゥゥウウウウ!!!

バルクホルン「私はこういうのは好まないが……いいだろう、今日は大晦日だ!!」






芳佳「じゃあ私達はトランプでもしよっか!」シャッシャッシャッ

リーネ「そうだね、芳佳ちゃん! そうだ、ペリーヌさんも一緒に」

ペリーヌ「えぇ、そうね。……ねぇ、サーニャさん、トランプなんて一緒にいかが?」

エイラ「お前、どうしたんだ、今日……」

ペリーヌ「もっとサーニャさんとお話したいと思っていましたから。悪い?」

サーニャ「嬉しいです……エイラもやりましょう?」

エイラ「ぐぬぬぬぬぬ、分かった、ヤルンダナ……」

リーネ「なにして遊ぶの?」

芳佳「うーん、まずは7並べかなぁ」

エイラ「7並べ? ナンダ、ソレ」

芳佳「じゃあ説明しますから、あ……これ誰かきっておいてくれる?」

サーニャ「私が……」サッ シャッ シャシャシャシャシャシャ!!!

ペリーヌ(ショットガンシャッフル!? オラーシャ娘、恐ろしい子……!!)






美緒「また休む、か……私の分身は災いばかりで困ったな……まぁ止まるのも人生、それもまたいいだろう」

エーリカ「少佐の目が据わってきてるよ……」

バルクホルン「くっ! また借金か! なんだこれ、なんだ……このマスなんか無くなってしまえば……」ブツブツ

シャーリー「カタブツはカタブツでマスに文句言ってるよ……」

ミーナ「あら、私が一番ね! じゃあそうね、4位の人が1位の人にキスをする、でどうかしら」

エーリカ「ミーナはなんか最初からこんな感じだったかも……」

シャーリー「一番じゃない、だと……うぁあああああああああああもうやだ、このゲームやめるぞ!!!」

バルクホルン「私の分身は私とは違う道を行け! お前の意思で道を拓け! うぉおおお!!!!」ズゾゾ

エーリカ「ちょ、トゥルーデ、ルーレットまわしてないのに、行きたいマスに勝手に止めちゃダメだよ……」

エーリカ「……そしてみんないなくなった」






エイラ「うわぁあああああああああああナンデダ! おかしいだろ、みんなダイヤの2を出してくれよ! あがれないジャナイカ!」

芳佳「私、持ってませんよ?」

リーネ「わ、わたしも」

ペリーヌ「わたくしもですわ」

サーニャ「私も持ってないわ」

エイラ「うぁあああああがれない! やめろ、おぃ、みんな! ダイヤの2を出してくれ。ズルいぞ!」

芳佳「でも、手札落としちゃったエイラさんが悪いんですよー? あと一枚だっておどけるから~」ヒョイッ

ヒョイヒョイヒョイッ

エイラ「あわわわわ」

芳佳「あがりっ!」

ペリーヌ「わたくしも!」

リーネ「あ、あがれちゃった、やったー」

エイラ「ということは、ダイヤの2をサーニャが止めていたってコトカ……?」

サーニャ「ごめんね、罰ゲームはイヤだったの。はい、あがり」ニコッ

エイラ「そ、そんなサーニャ……うわぁぁあーサーニャぁぁあああー!!! やだー、ワタシも罰ゲームイヤだゾー!」






芳佳「じゃあ、約束したとおり、いつか結婚する人に向かってのプロポーズをどうぞ!」

エイラ「え、マジデヤルノカ?」

リーネ「みんなで決定したじゃないですか、いまさらやらないとか、ねぇ?」

サーニャ「そうよ、エイラ。ちゃんと約束は守らなきゃ」フフリ

ペリーヌ「まぁ、こんな人が将来結婚できるとは到底思いませんけど」

芳佳「はーやーくー」

リーネ「はーやーくー」

ペリーヌ「はーやーくー」

サーニャ「はーやーくー」

エイラ「うぅ、仕方ナイ……ホント、キョウダケダカンナー! いくぞ……!!」

エイラ「静かに咲く白百合の君よ。私の未来は幾度と無く幻視した。君との未来を。だから、」

芳佳「ぶふっ」

リーネ「芳佳ちゃん、失礼だよ!」

エイラ「笑うナヨ! まじめにやったんダゾ!!」

芳佳「いえ、とっても格好良かったですよ! 続けてください、エイラさ、」

サーニャ「       」ブバッ

芳佳「わぁ! サーニャちゃんが鼻血出して倒れた! 衛生兵! えいせいへええええい! あ、私だった」ポワワーン

サーニャ「……///////////////////////」ガクガクガク

リーネ「嬉しそうな顔で気を失いかけてる……」

ペリーヌ「で、でも、未来のお嫁さんに、よね?  しし、白百合の君とは、例えですわよね? エイラさん」チラッ

エイラ「そそそそそ、そのとおりだぁ。だだだだだから、まぁこれは予行練習というか、うん、ナ! ////////」






エーリカ「ねぇ、宮藤、こっちみんなお酒入っちゃって、出し物っていうか、モノマネ大会やろうって言ってるんだけど……」

芳佳「いいですね! それで、誰からやるんですか?」

バルクホルン「ふはははは!! 私が行こう、宮藤!」

美緒「やれやれー!!」

ミーナ「頑張ってー!」

リーネ「期待してますよー!」

バルクホルン「しかしな、このネタを知っているものはいるだろうか……いないだろうなぁ」チラッチラッ

シャーリー「はやくやれよシスコン」

バルクホルン「ド○ゼミィッ! ヤッタドラ○モン!……えっ、ウソ100点!? 初めてよかった! ドラエ○ンハイツモキミノソバニイル!!」

バルクホルン「……」ドキドキ チラチラッ

シーン

チョ、ダレカナンカイエヨ カタマッテル ア、カナシソウナカオシタ…… イマニモナキソウ スベッテルノニキヅイタカナ

芳佳「は……拍手を!」

ワァーパチパチパチー……






シャーリー「じゃあ口直しに……おっと……ルッキーニなんてどうだ?」

ルッキーニ「うじゅー、そうだねぇ~……んぁ、いっぱいあったかも!」

美緒「おおぉ! 期待できるな!」

ルッキーニ「いっくよー! おほんっ!」

ルッキーニ「繰り返す。私は何度でも繰り返す。同じ時間を何度も巡り、たったひとつの出口を探る。あなたを、絶望の運命から救い出す道を」

ニテルニテルースゴーイ!パチパチパチ イマノダレ? サァ スッゴクフンイキデテタヨネ!

エイラ「じゃあワタシがイクゾ!」

ヒューヒューマッテマシター ヤンヤヤンヤ

エイラ「アラ○ズのモノマネするんダナ! あ、ちなみにアラ○ズってのはラブラ○ブ!!に登場するアイドルユニットで、」ナガナガ

エイラ「お互いの場所でっ、お互いの想い……♪~♪~」Priva○e Wars

SUGEEEEEEEEEEEEEE サスガセカイノウタヒメ! アユルダイセンセイ! ヨッ!ウタヒメアユルー! モウコレラブライブシュツジョウデキルッテ! セクシーミリタリーアユルー!

芳佳「せーの、一緒にー!  はいっ!! みんな笑顔でウルトラハッピー!」

ワーワー キャーキャー ハッピージャネェヨ!! ドッ ハハハハ






サーニャ「ヤっちゃえ……バーサーカー!」フフリ

エイラ「おぉぉ! サーニャ、なんか型にハマってるな! 本物っぽいゾ!」

サーニャ「そ、そう? だったら良かった……おにいちゃんっ♪」

エイラ「!?」

サーニャ「あ、ち、ちがうのこれは……そう、演技よ……えぇ、そうだわ。さぁ、次の人お願いします」

ペリーヌ「では、私が……」

ペリーヌ「くらえでございます デッキオープン……ドロー、ペルソナカード。メギドラオンでございます」ドドドドドド

ミーナ「あら、私だって!」

ミーナ「ペルソナぁあああああ!!!」ドォオォォオ

シャーリー「あ、じゃああたしもやらなきゃなのか……? はぁ……ペルソナッ! だから、逆ナンは止めてって言ってるでしょ」

リーネ「3人とも格好良いです! すっごく似てました!」

エーリカ「そういうリーネは?」






リーネ「……ふふ……じゃあ台本を芳佳ちゃんに……はい、これね」

美緒「ずいぶんと手が込んでるな! 期待してるぞ!」

芳佳「え? あ、うん……じゃあ、いきますね」

芳佳「付き合おう」

リーネ「っ……イヤ……」

芳佳「……付き合おう」

リーネ「イヤっ!」

芳佳「お前にはいつで見てもらえる。これからはずっと隣にいるんだし」

リーネ「ずっと隣にいて……? なにそれ、プロポーズみたい……。まだ、付き合うの、OKしたワケでも無いのに……」

テレレレー テレレレレレー

一同「うっ、ぐすっ……」真実の涙 メカラアブラムシガー

芳佳「うぅっ、えっく、ぐしゅっ……つ、つぎは……?」






美緒「私が行こう。モノマネではないがな。……ハルトマン、協力してくれ」

エーリカ「え、うん、まぁいいよ」

美緒「私は、今まで海を切ったいただろう?」

ミーナ「そうね、毎日アホみたいに切っていたわね」

シャーリー「うん、バカみたいに」

美緒「はっはっは! 今は何でも許す! だがな、気づいたんだ。海を切る以上のことがしてみたくなった」

美緒「私はふと、この空気……風を切ってみたくなった。生きているのならば神様だって、」

バルクホルン「それで、エーリカが出した風を切る、と?」

美緒「そういうことだ。さぁ、出してくれ。思いっきり強いヤツをな!」

エーリカ「はーい。……シュトルム!」ゴゴゴゴゴゴオオオオオ

シャーリー「うわっ、すげーでかい竜巻みたいなのが部屋に生成されたぞ」

サーニャ「危ないんじゃ……」

美緒「大丈夫だ、大丈夫! あーっはっはっはっは! こい!」






エーリカ「いっけぇえええーーー!」ゴゴオオオオオオ

美緒「ちょくしのm……じゃなかった、Let's PUUUUUUSAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAANNNN!!!」ビュッ!

ビュオオォォォオォォォォォオォォ!!!! パリンパリンッ バリンッ!!! ガシャガシャンッ ゴトッバキバキバキッ ドシャッグシャッ シーン……

エイラ「わぁあぁああーー、風切れたっぽいケド、部屋が大変なコトにぃぃ~」ッポイッポイユウダチッポイッ!

美緒「おぉ、部屋がむちゃくちゃになってしまったな! けどどうだ! 風、切れただろ?」

ミーナ「えぇ、そうね! さすがだわ美緒! もうなんでもいいわ! 今日大晦日だし!」

バルクホルン「FOOOOOOOOO 大晦日、最高だな!」

シャーリー「ヒャッハアアアアアアアアアアー大晦日の気分ってほんと、いいな!!」

ルッキーニ「もうなんでも楽しいウジュウウウウウウー!!」

サーニャ「うん、楽しいわ。ね、エイラ」キャッキャ

エイラ「ソウダナ」

リーネ「思いっきりはしゃぎましょう! 明日は明日の風が吹きますから、あ、もう吹いてましたね!」ドッ アッハッハ

エーリカ「もうほんとなんでもいいや、とりあえずもっとお菓子たべよ」モソモソ

ペリーヌ「私もワインをあけますわ!」

芳佳「いや、ペリーヌさん未成年……ガリアではいいのかな……まぁいいか……」






ゴーン ゴーン ゴーン ゴーン

芳佳「なっ、除夜の鐘!? 23時50分過ぎてるけど……どうして!? ここ扶桑じゃないのに!!!!」

美緒「あぁ、整備兵の奴等に、鐘楼を鳴らすようにさっきお願いしてきたんだ。はっはっは、準備がいいだろう」

芳佳「ネウロイでたらどうするんですか……」

ミーナ「そのときはそのときよね、美緒! だってワタシたち11人はストライクウィッチーズなんですもの!」フラフラ

芳佳「半数以上が酒に飲まれてる……」

ワーワー ギャーギャー コラッソレハアタシンダッ サーニャ、アトデハナシガアルンダ//// ヤンヤヤンヤ オォーウタエウタエー ウ、ウン……//// ルッキーニ!ソンナニシタラダメダッテ!

芳佳「ま、いっか……大晦日、それは浮かれ気分が大体許される日。許されない行為もありますが。何の脈絡も無い話も許されるはず」

芳佳「はいはい、皆さん! 起きたらおせちとかありますからね! たーんと食べてくださいね!!」

オォー! タベルタベルー! エッイマタベテイイノ! イマハダメダロ イイヨコイヨ!

芳佳「そうだ、初詣に行きましょうよ! この辺には無いかもしれませんが……」

美緒「それも外に作ってある。整備兵は流石だな、言えば作ってくれる」

芳佳「あ、そうですか……」






美緒「そんなことよりも、宮藤、酒だ! 酒を持ってこい!」

ミーナ「あら、まだ飲むの? 私も付き合うわ、美緒。あ、口移しなんてどうかしら? 美緒? 聞いてる? 美緒!!」

シャーリー「よーし、カタブツ! もう一回人生ゲームだ! 今度はルールを守ってくれよな!!」

ルッキーニ「あー、あたしもやるー! 今度はあたしもー!」

バルクホルン「ふんっ、いいだろう!! 勝てばいいのだ。勝てばな、軍人はそうして生きてきた」

エーリカ「あ、トゥルーデが若干昔に戻っちゃった……戻ってきて……お酒をさましてトゥルーデ……」

ペリーヌ「はぁ~、ではそろそろ私も坂本少佐の隣でワインをいただくとしましょうか。うふ、うふふふふふふふ、おほほほほほほほ!!」

エイラ「な、なぁ……サーニャ、話があるんだケド……そ、その、大切な、話が……ちょっと、外にいかないカ……? /////」

サーニャ「え、ぁ……うん……エイラ……///////」

リーネ「芳佳ちゃん、お夜食温めよっか。この分だとみんな食べ尽くしちゃいそう……年明けすぐにまた料理当番だね」

芳佳「よーし! 今度はみんなのお腹に優しい扶桑の料理を……!」






芳佳「あ、そうだ、肝心なコトを言うのを忘れていました」

美緒「はっ!! あぁ、そうだったな……じゃあみんなで一斉に……」

ミーナ「やりましょうか!!」

全員「了解!」



シーン……



芳佳・リーネ・ペリーヌ「皆さん」

ミーナ・美緒「今年も」

バルクホルン・ハルトマン「よろしく」

シャーリー・ルッキーニ「お願い」

エイラ・サーニャ・私「します!」









501「ってなんで私ちゃんが!?」







テテテテンッ デデデンッ     本当の本当につづく









オワリナンダナ
読んでくれた方、ありがとうございました。

オチもヤマも脈絡も無くてすみません。501の大晦日はこんな感じで仲良くパーティしてると思います。私も混ざりたいです(迫真)

某まとめサイト様、並びに各所でコメントくださる方、本当にありがとうございます。嬉しい気持ちでいっぱいです。
稚拙な文章ですが今年もよろしくお願い致します。

それでは、また。

ストパンO.V.A並ビニT.V.Aアルマデ戦線ヲ維持シツツ別命アルマデ書キ続ケルンダナ しぃなMOON

                                



あけおめ~

あけましておめでとうございます。今年もよいスレが増えることを期待しています。

????「野郎、ぶっ殺してやる!!!」

私ちゃんにはR-18が裸足で逃げ出す濃厚ウィッチンポ新年会期待してるで…(ゲス顔)

??「おかしい、イッルと結婚するのは私のはずなのに……」

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