リビング。食卓を囲む母と姉、妹。
母「どうしようかしら?」
姉「答えはもう出てるよ」
妹「そうそう」
姉「お母さんの気持ちは分からないでもない。けど、これからのことを考えるなら、そうするしかない」
母「……そうね」
妹「二人は深く考えすぎだっての。ゴミはゴミ箱に。当然の結果だね」
姉「妹!」
妹「な、何よ」
姉「お母さんの気持ちも考えな」
妹「……はーい」
母「二人とも良いのよ、もう。育て方が悪かった私のせい。決めました。市役所に連絡して回収しに来てもらうから」
一同沈黙する。
母「兄にさよなら、……してきなさい」
そして
兄「離せよ!!!!おひでぃしあおsじゃおそ!!!!」
市役所職員「じゃあいきますよー!」
兄の部屋。扉の前に姉と妹。
ドンドンドン
姉「聞こえてる?」
妹「どうせ起きてるし」
姉「そう、ね。明日、廃品回収に来てもらうことになったから」
妹「グッバイ兄」
姉「それだけ。じゃあ、さようなら」
妹「兄さ。何で引き込もってんの?」
扉の向こうからは返事はない。
妹「……バカみたい」
姉「もういいから。忘れましょう」
猫「にゃーん!」
オトウット「お手柄ですねえ」スチャ
こりゃ兄吊ってるわ
兄の部屋の中。
兄「クソクソクソクソ」
兄「……出て行くもんか」
兄「妹の奴、生意気なこと言いやがって」
窓に張り付けたベニヤ板を釘ごと無理に引き剥がす。
兄「明日だったな」
窓から顔を覗かせて、隣の部屋を見る。
兄「……姉。当日お世話になりますわ」
洗脳物なら見る
まだかよ
二年前。姉の部屋。
彼氏「良いのかよ?」
姉「何が?」
至近距離で見つめ合う二人。
彼氏「隣。誰か居るんじゃないの? 物音するし」
姉「気にしないで。居ても居なくても一緒の人間だから」
彼氏「何だそ」
口を塞がれる。
兄の部屋。聞き耳を立てる。
兄「イチャイチャしやがって。クソがっ!」
姉の彼氏と時を同じくして果てた。
兄「……ハァハァ」
兄「俺にも分けろよ。女体」
④
なんだこれ
翌日の午前中。姉の部屋。
兄「色気づきやがって」
姉のベッドにとりあえず飛び込む。
兄「おえ。精子くせえ」
兄「……とりあえず」
ベッド脇にボイスレコーダーを仕掛ける。
兄「後は窓の鍵をズラして、と」
玄関から音が響く。
妹「お母さんいるー?」
兄(今日は平日のはずだ。何で帰ってくるんだ!)
足音を立てず自分の部屋に戻ろうとする。
妹「あれ、姉いるの?」
姉の部屋のノブに触れる妹。
妹「……姉。アタシちょっと熱っぽくて」
兄が妹の口元を手で覆う。
妹「んー!」
兄「通販で、俺名義で、お前はアダルトグッズを買ってるだろう」
兄「年頃だもんな、エッチなことに興味津々なんだろ?」
兄「大変な変態め!」
兄「お前と俺は同じ穴のムジナだ。お分かり?」
兄「故に! 姉の部屋から俺が出てきたとしても見逃してくれるよな!?」
兄「俺はもう随分前から妹を見逃してるぜ?」
徐々に力の抜ける妹は涙を流しながら
妹「……離して。このクズ」
兄「イグザクトリィ」
駄目だ、どういうスレなんだ
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