綾「二学期の終わり」 (31)
陽子「っはよー!」ピトッ
綾「っひゃうん!?」
綾「よ……よよよ陽子、いきなり首筋触らないでよ!!」///
陽子「あはははー、冷たかった?」
綾「もう……」
陽子「いやー、まさか二学期がもう明日で終わるとはな」
綾「早かったわね。寒さもどんどんきびしくなってくるし……」
綾「実はこの時期、ツインテールって首元が寒いのよね」
陽子「髪の毛で隠れないもんね」
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きんモザSS良いよー良いよー
カレン「オハヨウゴジャイマース!」
陽子「その点カレンってよさそうだよな」
カレン「なんの話デース?」
陽子「いや、カレンのロングヘアーいいなって話」
カレン「ほ、ほめてもなにも出ないデスよ」///
カレン「アヤヤも、髪留めをほどけばロングヘアーデス」
綾「そうね……」
忍「おはようございます!」
アリス「おはよー」
陽子「おー、しの、アリス、来たか」
カレン「うずうず……」
綾「ど、どうしたのそんなにうずうずして」
カレン「ちょっと、やってみたかったことがありマス」
綾「な、なに……って、きゃっ」
カレン「アヤヤのツインテールをつかんで……」
カレン「頭の上にもってくると、ほら、ウサギさんデス!」
綾「なによ、それ……」
カレン「ほらアヤヤ、早くウサギさんの真似を……!」
綾「ええっ……ぴ、ぴょこ、ぴょこ、ぴょーん!」
……
四人(かわいい)
綾「みんな……なにか、言ってよ……」///
カレン「えー、続きましてー」
綾「まだやるの!?」
カレン「まだまだー、ヘリコプターとかやりたいデス」
綾「それ絶対振り回すでしょ!?」
カレン「まあまあ、細かいこと言わずにー」グイグイ
綾「あ、やめて、ちょ、痛いから」
ブチッ
綾「あ……」
カレン「髪留め、切れちゃいマシタ」
綾「っ、カレン……」
カレン「ゴメンナサイ。ちょっと調子乗りマシタ」
綾「……」グスッ
カレン「アヤヤ……?」
綾「カ、カレンの、ばかばかばか、ばーか!」ダッ
カレン「アヤヤ!」
カレン「行っちゃいマシタ……」
陽子「……」
陽子(あれは、確か……)
綾「……ただいま」ムスッ
陽子「あれ、髪下ろしてるじゃん」
綾「代えの髪留め、家に忘れてきたの」
綾「私ポニーテールとかは似合わないし」
カレン「まだ……怒ってマスか?」
綾「大丈夫よ」イラッ
カレン「怖いデース……」
カレン「ヨーコ、あの切れた髪留めに心当たりは」
陽子「うん、多分……」ボソボソ
カレン「なるほど、そんな大事なものを」
カレン「それは怒るわけデスネ」
カレン「アヤヤ、本当にゴメンナサイ」
綾「いいわよ、気にしてないから」
陽子「でも綾、髪下ろしてるのもいいね。似合ってるよ」
綾「そ……、そう、かしら」///
カレン(分かりやすいデス)
アリス「でもアヤはいいよね。髪の毛サラサラで」
綾「さらさらでも、困ることあるのよ。痛みやすいし……」
綾「手入れは結構しっかりしてるのよ」
陽子「なんか女の子らしいな、髪の話題って」
綾「……」///
陽子「???」
~昼休み~
カレン「お弁当、食べマショウ!」
綾「そうね」
忍「頂きまーす」モグモグ
忍「綾ちゃんの髪、綺麗ですー!」サラサラ
綾「ちょっとしの、そんなに触らないでよ」
忍「きっと金髪が似合いますよ! 今度染めてあげます!」
綾「え、遠慮しとくわ」
忍「えー、どうしてですか? 綾ちゃんも陽子ちゃんも、皆金髪になれば世界は平和なのに」
綾「……壮大ね」
綾「……」モグモグ
綾(髪が邪魔で食べにくい……)
綾「ちょっとしの、頼んでもいいかしら?」
忍「なんですか?」
綾「私がお弁当食べる間、私の髪を押さえててくれないかしら」
忍「わ、わかりました!」スッ
カレン「人づかい荒いデス」
綾「ありがとね」モグモグ
忍「……」
忍「綾ちゃんの髪の毛……見とれちゃいます」
忍「……」クンクン
綾「し、しの……なにやってるのよ」///
忍「ハッ!? つい家でアリスの髪をモフるような感覚でやってしまいました」
綾「家でアリスになにしてるの!?」
陽子「やっほー」
アリス「遊びに来たよー!」
忍「うわさをすれば! アリスー」モフッ ナデナデ
アリス「えへへー」
陽子(まるでペット)
綾「風が吹いてきたわね」
アリス「アヤの髪がなびいて……」
綾「っ……くしゅん!」
バサバサ
カレン「HAHAHAHAHA! アヤヤ、髪の毛がバラけて妖怪みたいになってマス!」
綾「仕方ないでしょ……」
カレン「NONO、妖怪は退治しないといけないネ」
カレン「悪霊退散、覚悟ォ!」
綾「ひぇー、やめてぇ!」
陽子「なにこれ」
陽子「ああもうこんな時間か。私たち教室に帰るねー」
綾「ええ」
カレン「おさらばデス」
綾「また、帰りに会いましょう」
陽子「……うん」
陽子(髪を下ろした綾もいいんだけどね……)
~放課後~
綾「帰ろっか」
カレン「そうデスね。C組へアリスたちを誘いに行きマショウ!」
綾「よいしょ……と」スッ」
綾「っ! あいたたた」
カレン「どうしたデス?」
綾「肩にかけたかばんの取っ手に髪の毛が引っかかって……痛い!」
カレン「ロングヘアあるあるデスネ」
……
~帰り道~
忍「綾ちゃん、今日一日ロングヘアで過ごしたけどどうでしたか?」
綾「なにその質問。……まあ、ちょっと違和感があったけど、そんなに変わらないわよ」
忍「実は、私もいつかは髪をのばしてみたいんです……」///
アリス「髪の長いこけしなんて怖いよ!」
陽子「こけし呼ばわりなのな、やっぱり」
カレン「ロングヘアもなかなかいいデショウ?」
綾「うーん」
カレン「これを期に、ロングヘア同盟はいかがデスか?」
陽子「何だそれは!」
カレン「説明しよう! ロングヘア同盟とは、ロングヘアのロングヘアによるロングヘアのための……」
陽子「やっぱりいいです」
綾「うーん……考えておくわ」
陽子「……」
陽子「あ、私用事あるんだった! 皆、先に帰ってて」
綾「あ、うん……」
カレン「……」
カレン「さよならデース!」
カレン「はあ、もう二学期もおしまいデース」
アリス「そうだね」
カレン「それじゃ、私こっちデース」
綾「私もこっちよ」
忍「さようなら!」
アリス「バイバイみんな!」
綾(明日で冬休み……か)
綾(陽子と二人きりで下校する時間が、なくなってしまうのね)
綾(その時間が、私好きだったのに)
綾「……」
綾(今日も、陽子と一緒に帰りたかったな……)
~次の日~
綾「陽子! おはよう」
陽子「おはよー。今日も寒いね」ハアハア
陽子「ああ、今日はツインテールなんだ」ハアハア
綾「ええ……やっぱりこっちのほうが、慣れてるしいいわ」
陽子「そっか」ハアハア
綾「なんでそんなに息が荒いのよ」
陽子「寝坊して走って来たからな」
綾「今、体あたたまってるでしょ」
綾「でもまだそんなに焦る時間でもないと思うけど」
陽子「うん。実は、授業始まる前に綾に渡したいものがあってね」
綾「え……?」
陽子「はいこれ、新しい髪留め」
綾「……っ!」///
陽子「きのうのやつと同じだろ?」
陽子「でも驚いたよ、あれ何年前にあげたやつだっけ?」
陽子「まだ使ってたんだな」
綾「……なによ」///
陽子「私のプレゼント、大事に使ってくれて嬉しかったよ、ありがと」
綾「フン!」///
陽子「これは少し早いけど、クリスマスプレゼントだ」
陽子「……あと、綾はやっぱりツインテールが似合うよ」
綾「も、もう」
陽子「綾……?」
綾「いっぺんに嬉しいこといっぱい言わないでよ……ばか」///
イイねぇ
綾(でも……二学期が終わる前に、こんなに素敵なことが起きて、幸せだわ)
綾(ありがとね……陽子)
カレン「……」
カレン「それを口で言えないところが、アヤヤらしいデス」
綾「な!?」
おわり
ありがとうございました
さらばさらば
乙
いい陽綾だった
あんたの小熊好きだぜ……
また機会あればよろしく頼む
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