レイ「フィフス。…ちょっと」カヲル「?」 (90)
カヲル「何だい?」
レイ「……」
カヲル「用が無いなら失礼させてもらうよ」
レイ「…あの、」
カヲル「……」
レイ「……」
カヲル「…何?」
レイ「………。…あの…」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1366029689
ほう、機体
クソスレ決定
レイ「…頼みたいことがあるの」
カヲル「へぇ、僕に?珍しいね」
レイ「今週の土曜日、暇?」
カヲル「特に予定は無いよ」
レイ「私の家に来てほしい」
カヲル「…どうして?」
レイ「………」
カヲル「………、…わかったよ。土曜だね?」
レイ「ええ。…できれば、早い方がいいわ」
カヲル「午前中?…じゃあ、9時頃でいいかい?」
レイ「ええ。…それじゃあ」
カヲル「うん」
土曜日。
レイのマンション。
コンコン
カヲル「ファースト、僕だよ」
ガチャッ
レイ「…どうぞ」
カヲル「やぁ。上がらせてもらうよ」
レイ「…適当に、座って。どこでもいいわ」
カヲル「いや、このままで構わないよ」
レイ「………。ベッドの上なら、制服も汚れないと思うわ」
カヲル「それより本題を聞かせてよ。一体僕に何の用があって呼び出したんだい?」
レイ「………」
カヲル「………」
レイ「………」
カヲル「言いづらいこと?」
レイ「そういうわけではないわ」
カヲル「じゃあ話してよ」
レイ「…わかった」
カヲル「…………………料理の作り方を教えてほしい?」
レイ「…そう」
カヲル「そう言われても…、君も知ってるだろう?僕は基本的に食事はネルフの食堂で摂ってるんだ。料理経験なんて学校の調理実習くらいしか無いよ」
レイ「…あなたも、そうなのね…」
カヲル「シンジくんに頼んだ方が良いんじゃないかな。シンジくんならきっと、君の望むとおりの事を教えてくれると思うよ」
レイ「………」
カヲル「…?」
レイ「…碇くんに…、………お弁当を、…作りたくて」
カヲル「シンジくんに?」
レイ「ええ。…できれば、秘密にしたいの。だから…」
カヲル「シンジくん本人に聞くわけにはいかない、か…」
レイ「…」
>>7
まぁ、おまえもだけどな
カヲル「セカンドは?」
レイ「…あまり期待できないと思う」
カヲル「でも僕よりは料理の知識があるんじゃないかな。一応、女性であることは間違いないからね」
レイ「…………」
カヲル「…ああ、そういえば君とセカンドはあまり仲が良くないんだったね」
レイ「…別に、それとこれとは関係無いわ」
カヲル「ふーん…まぁいいや、そういうことにしておこうか」
レイ「碇くんは…何が好きかしら」
カヲル「…」
レイ「あなた、何か知らないの?」
カヲル「…」
レイ「お昼、良く一緒に食べているけど」
カヲル(そういえばあまり昼食の内容については話したことが無いかもしれない)
レイ「…お昼の休憩中、碇くんばかり見ているけど」
カヲル(盲点だったな…。僕自身あまり食べ物の好き嫌いが無いから聞きそびれてしまっていた)
レイ「…フィフス?」
カヲル「えっ。…あ、うん」
レイ「知らないのね」
カヲル「残念ながらね」
レイ「…フィフス」
カヲル「何だい?」
レイ「今日は、お昼からも予定は無い?」
カヲル「特に何も無いよ」
レイ「そう。…少し、付き合ってもらえる?」
カヲル「構わないよ。…でも、何にだい?」
レイ「…お弁当、中身を決めたり、材料を買ったりしないといけないから」
カヲル「荷物持ち?…まぁ、いいさ」
レイ「それから、料理の練習」
カヲル「ファースト。さっきも言ったけれど、僕は…」
レイ「包丁の扱い方や野菜の切り方、…知ってる?」
カヲル「…、多少はね」
レイ「じゃあ…教えてほしい」
カヲル「………」
レイ「別に、強制はしないけど」
カヲル「…わかったよ」
兄妹みたい
LRS派大歓喜のスレはここですか?
それとも
LRK派大歓喜のスレになりますか?
期待
お、復旧したか。
>>12
すまん、正直どっちの期待にも添えないかもしれん。まだあんまり内容考えてないけど。
シンジとアスカがメインのSSは多いけどこの2人がメインのSSはなかなか無いんでQのBD発売前に何か書きたくなっただけなんだ。
まぁ>>3の言うとおりどうせ自己満足のクソスレなんで、暇な時にでも読んでやるよって人が1人でもいれば万々歳です。
>>7
お前もな
>>15
そのツッコミはもう別の人が入れてるんだし、このスレの空気が悪くなるだけだからわざわざつつき直すのやめようぜ
某本屋。
カヲル「…ねぇ」
レイ「……」
カヲル「料理の材料を買いに行くんじゃなかったのかい?ここは本屋だよ」
レイ「……、これ」
カヲル「え?」
『簡単!お弁当レシピ』
カヲル「…ああ、なるほど。2人とも料理初心者だからこういうものは必要だね」
レイ「…本の種類が多すぎて決まらないわ」
カヲル(確かに。リリンはやけに食生活に気を遣う生き物だとは思っていたけど、教本のようなものがこんなに沢山あるとは…)
レイ「……」
『野菜only サラダレシピ』
レイ「レジに行ってくるわ」
カヲル「ファースト」
レイ「…何?」
カヲル「それだとサラダのレシピしか載っていないんじゃないのかい?」
レイ「ええ。いいと思うわ」
カヲル「ファースト…。シンジくんも僕たちと同じ、育ち盛りの中学生だ。さすがにお弁当の中身が野菜だけでは寂しいと思うよ」
レイ「…今の中学生は野菜が不足しがちだと、この間家庭科で習ったはず」
カヲル「バランスが大切さ。いくら君が肉嫌いだと言っても、シンジくんもそうだとは限らない」
レイ「…」
カヲル「怖いのかい?肉を調理するのが」
レイ「…いいえ。…ただ、食べた事が無いものは味がわからないから」
カヲル「大丈夫だよ。もし必要なら僕が味見役を引き受けるさ」
レイ「…そう。それじゃあ、選び直してみる」
カヲル「随分分厚い本を買ったんだね」
レイ「…レシピは多い方が良いわ」
カヲル「まぁ…それもそうか。ところで、材料を揃える予定のお店はどこにあるんだい?」
レイ「…あっち。15分ほど歩けば、着くと思う」
カヲル「そう。じゃあ、歩こうか」
レイ「……」テクテク
カヲル「……」テクテク
レイ「……」テクテク
カヲル「……」テクテク
…。
幼女「すき、きらい、すき、…」プチッ プチッ
幼女2「…きらい… ええー…」
レイ「…?」
カヲル「ねぇ君たち、どうして花びらをむしっているんだい?」
幼女「これ?はなうらないしてるのー」
レイ「ハナウラナイ…?」
幼女2「えっとね、すきなひとのことをおもいうかべながらこんなふうに、すき、きらい、すき、きらい…ってはなびらをちぎっていくの」プチッ プチッ
幼女「さいごにのこったはなびらが“すき”か“きらい”かで、そのひとがじぶんにたいしておもっているきもちがわかるんだよー」
レイ「…」
カヲル「…」
女性「2人とも帰ってらっしゃい、おやつが出来たわよー」
幼女「ママだー」
幼女2「おにいちゃんおねえちゃん、じゃあね!」
レイ「…」
カヲル「…さぁ、行こうかファースト」
レイ「…」ブチッ
カヲル「ファースト? …まさかさっきの子供たちが言っていた事を真に受けているのかい?」
レイ「…」
カヲル「こう言っては悪いけど、時間の無駄さ。やめておきなよ。そんな事で他人の心がわかるのなら誰も苦労はしないよ」
レイ「…」プチッ プチッ
カヲル「…はぁ」
レイ「…」プチッ プチッ
カヲル(………。ただ待っているだけなのも暇だな…)ブチッ
レイ「…」プチッ プチッ
カヲル「…」プチッ プチッ
レイ(碇くんは私の事を…好き、嫌い、好き、嫌い、好き…)プチッ プチッ
カヲル(シンジくんは僕の事を好き、嫌い、好き、嫌い、好き…)プチッ プチッ
レイ(…嫌い)
カヲル(嫌い…)
レイ「…」
カヲル「…」
ブチッ
プチッ プチッ プチッ プチッ
———数十分後。
レイ「…」
カヲル「…花びらに埋もれて何をやってるんだ僕たちは…」
レイ「…」
カヲル「行こう。こんな事に躍起になっていたら日が暮れてしまうよ」
レイ「……うん」
こいつら可愛いなw
某スーパー。
カヲル「何を作るかは大体決めてあるのかい?」
レイ「…さっき買った本を少し読んで、一応…決めたわ。うまくできるかは、まだわからないけど」
カヲル「それでいいよ、最初だからね。まずは何を買うんだい?」
レイ「まず、調味料から」
カヲル「塩や砂糖の類だね。向こうの棚に置いてあるかな…」
レイ「フィフス。…そういえばこの間、洞木さんが鈴原くんにお弁当を作っていたんだけど」
カヲル「ああ…そういえばあったね、そんな日が。鈴原くん、とても喜んでいたよ」
レイ「…参考にしたいから、お弁当の中身について聞きたいの。…何か、覚えていない?」
カヲル「そうだね、僕はあまり他人のお弁当の中身は気にした事が無いから…、……いや…、ああ、そういえば「甘い物が入ってるのは嬉しい」というような事を言っていたような気がする」
レイ「…甘いもの…?」
カヲル「確かデザートの事だったと思うよ。果物だったかな…」
レイ「そう。…お弁当に甘い物が入っていると、嬉しいのね」
カヲル「果物売り場も覗いてみるかい?リンゴなんて良さそうだけど」
レイ「…そうする」
…。
カヲル「…少々買い込みすぎた気がするね」
レイ「…平気?」
カヲル「別に持つのは構わないけど…この暑さだ、急いで帰った方が良さそうだね。食材が傷んでしまったら今までの苦労と僕たちのお金が無駄になるよ」
レイ「そうね。…急ぎましょう」
レイのマンション。
カヲル「調理器具は揃っているんだね」
レイ「…昨日、ネルフの食堂で借りてきたの」
カヲル「へぇ。ところで、お弁当のおかずは何を作る予定なんだい?」
レイ「…まずは、これ。このページの…」パラパラ
カヲル「ポテトサラダか…。うん、良いと思うよ。お弁当の定番だとも書いてあるしね」
レイ「…」
カヲル「じゃあまず、野菜を切ろうか」
レイ「うん」スッ
カヲル「ファースト、野菜は一応軽く洗ってからの方が良いと思うよ」
レイ「…そう。わかった」スッ
カヲル「あの…」
レイ「?」
カヲル「僕の班の調理実習で野菜を洗った時は、洗剤は使わなかったよ?」
レイ「…そう。洗剤は、必要ないのね」
カヲル「お湯だけでいいんじゃないかな」
レイ「…やってみる」
ザー…
カヲル「…。ファースト」
レイ「何?」
カヲル「その…さっきから気になっているんだけど、それは何?」
レイ「きゅうり」
カヲル「きゅうりはジャガイモの横に置いてある野菜じゃないのかい?それはなんだか、きゅうりにしては妙に太いような…」
レイ「…やっぱり、そうかしら。新種のきゅうりかと思って…」
カヲル「さっきのスーパーで貰ったレシート、見せてもらっても良いかい?」
カヲル「…やっぱり、聞き慣れない名称のものが一つあるね。“ゴーヤ”」
レイ「ゴーヤ…?」
カヲル「何かに載っていないかな。学校の教科書とか」
レイ「…ちょっと、見てみるわ」カチッ、カタカタカタ
レイ「……。…これ?」
カヲル「ああ、どうやらこれみたいだね。ツルレイシ、別名ニガウリ、ゴーヤー…“強い苦味が特徴”」
レイ「…苦味?」
カヲル「うん。そう書いてあるよ」
レイ「そう。…少し、食べてみましょう」サク、サク、サク
カヲル「…生で食べても問題ないものなのかい、これは」
レイ「…きっと」
カヲル「…」
レイ「…」
パクッ …ガリッ
レイ「…う、」
カヲル「…………………………」
カヲル「恐ろしい目に遭った…」
レイ「…………」
カヲル「だめだファースト、これはやめよう。シンジくんを僕たちと同じ目に遭わせるわけにはいかないよ」
レイ「…………ええ…」
カヲル「…まだ舌がビリビリする」
レイ「だけど…これが店頭で売られているということは、これを好んで食べる人もいるということ。…調理の仕方によっては、とても美味しくなるものなのかもしれないわ」
カヲル「そうだね。ツルレイシについては今度時間が空いた時にゆっくり勉強するとするよ。それよりも今はポテトサラダに集中しよう、まずはきゅうりを切るんだ。いいね?」
レイ(…こんなに早口で話すフィフスを見たのは初めてかも知れないわ)
カヲル「先の部分を少し落としてから、そのまま薄く切るといいと思うよ」
レイ「…小口切りね。この間、家庭科で習った切り方。…座学だったから、実際に切った事はないけど」
カヲル「手を切らないようにね」
レイ「…」トン、トン、トン、トン
カヲル「ああ、そうだ。言い忘れていたけど、その持ち方だと指を切る危険があるそうだから左手は少し丸めた方が———」
レイ「…」トン、トン、トン、…ザクッ
カヲル「…」
レイ「………」
カヲル「絆創膏、あるかい?」
レイ「…ええ」
カヲル「…僕も半分手伝うよ」
レイ「……」
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「……」
カヲル「………。サラダにするには少し分厚すぎるかな」
レイ「あなたも、野菜を切るのはあまり上手ではないのね」
カヲル「……経験の無い事を初めから上手く出来るヒトなんて居ないさ」
レイ「…あの、」
カヲル「少し黙っていてほしいな。集中するから」トン、トン、トン、トン
レイ「……」
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「この間、碇くんがあなたの話をしていたわ」
カヲル「…へぇ、そう。会話の内容は聞いていたかい?」トン、トン、トン
レイ「…フィフスは何でも出来るからすごい。憧れだ、って、あなたを褒めていたわ」
カヲル「……そう。シンジくんがそんな事を。…それは嬉しいな…」トン、トン、トン
レイ「その後鈴原くんが碇くんの料理について褒めて…、そうしたら碇くんは謙遜して、でもフィフスは何でも出来るからきっと自分より料理の腕も良いと思う、と言っていたわ」
カヲル「…」トン、トン
レイ「…。……でも、今のあなたを碇くんが見たら…」
カヲル「」…ザクッ
レイ「…どうしたの」
カヲル「……この僕が、まさか君から心理攻撃を受ける事になるとはね…」
レイ「?」
面白い展開になってきた・・・
これは読みがいがあるぞ
どっちもエヴァで一番好きなキャラだから俺はこのスレ応援するぞ!
ところで、一回の投下終わったら一言あると分かりやすくて嬉しいかも。できればでいいけど。
>>27
了解、今回からそうしてみるわ。ありがとう
レイ「…」トン、トン、トン
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「…数日前の放課後、セカンドが碇くんにあなたの話をしていたわ」トン、トン、トン
カヲル「…そう。彼女の事だからあまり良いようには言っていなかったんだろうね」トン、トン
レイ「ええ」トン、トン、トン
カヲル「…。でも、彼女が何を言っていたとしても、シンジくんは否定してくれていたよね?」トン、トン、トン
レイ「…大体は。…だけど…「フィフスはただの日常会話ですら抽象的すぎて何言ってるのか良くわからない」…というセカンドの言葉は、碇くん、否定はしていなかったわ」トン、トン
カヲル「」ザクッ
レイ「…。絆創膏、2枚目よ」
カヲル「………」
レイ「…」トン、トン、トン
カヲル「ねぇ。いくら僕でも指を切れば痛いよ」トン、トン、トン
レイ「? …そう。でも、それはあなたの不注意のせい」トン、トン
カヲル「…あんまりこんな事言いたくはないけど、君は少し卑怯だと思うよ」トン、トン、トン
レイ「どうして?」トン、トン
カヲル「わざわざこんな時にシンジくんの話題を出すなんて、ずるいじゃないか」トン、トン
レイ「……碇くんの話は、だめなの?」トン、トン、トン
カヲル「ダメ、というわけではないよ。ただ…」トン、
レイ「そう…。碇くんはあなたがいない時にも良くあなたの話をしているけど。…あなたは、碇くんの話をしたくないのね。…きっと碇くん、悲しむと思うわ…」
カヲル「」ザクッ
レイ「……。あなたの切ったきゅうり、血の味がしそう」
カヲル「…本当に自覚が無さそうなところが恐ろしいね、君は」
カヲル「どちらが切ったものも厚さがまちまちだけど、まぁ…慣れるまでは仕方がないね。ファースト、次の野菜は?」
レイ「…これよ」
カヲル「玉ねぎ、か」
レイ「…これは、皮を剥くの?」
カヲル「うん、そうだろうね」
レイ「…」バリバリバリ
カヲル「…」
レイ「…フィフス。これは…どこまでが皮で、どこからが身なの?」
カヲル「奇遇だね。僕も今、全く同じ質問を君にしようとしていたところだよ」
レイ「……」
カヲル「きっとこの茶色の部分が皮なんだと思うよ。それを取り除いてしまえば、後は食べられるんじゃないかな」
レイ「…そう」
カヲル「切るんだろう?半分手伝うよ」
レイ「…」トン、トン、トン、トン
カヲル「…」トン、トン、トン
レイ「…フィフス?何、泣いているの?」
カヲル「…そういう君こそ、涙が出ているけど」
レイ「…?」
カヲル「迂闊だったね。そういえば、玉ねぎを切ると目にしみるとつい最近授業で習ったばかりだ」
レイ「……。……目が痛いわ…」
カヲル「…頑張ろう。あと少しだ」
レイ(玉ねぎ。不思議な野菜。サラダやお味噌汁に良く合う野菜。…今まで玉ねぎで涙なんて、出たことなかったのに)
レイ「……」
カヲル「さて…。既にまたお互い数箇所指を傷つけてしまったわけだけど、まだ敵は残っているよ」
レイ「次は、ジャガイモ」
カヲル「この凹凸が厄介だね。うまくやらないとまた指を切る事になる」
レイ「…【ワンポイント:皮は剥かずに茹で、茹で終わってから皮を剥いた方が美味しい】と書いてあるわ」
カヲル「そう。それじゃあ茹でよう、お湯は沸いているから」
レイ「【きゅうりと玉ねぎは塩もみしておく】…。待っている間、これを済ませておきましょう」
数十分後。
カヲル「茹で上がったみたいだよ」
レイ「………。…熱っ…」
カヲル「ファースト、無茶はしない方がいい。火傷をするよ」
レイ「だめ…。今剥かないと、美味しくなくなってしまう…」
カヲル「………」
レイ「くっ…」
カヲル「…氷水を用意するよ。手を冷やしながら頑張るんだ。僕も出来る限り手伝いはするから」
レイ「…皮が剥けたわ」
カヲル「…それじゃあ【ジャガイモを潰して】、」
レイ「【塩もみしておいた玉ねぎときゅうりを移して】…」
カヲル「【調味料で味を調える】」
レイ「………」
カヲル「これでいいんだね。食べてごらんよ」
レイ「…」パクッ
レイ「…………。……おいしい」
カヲル「そう、良かったね。それじゃあポテトサラダはこれで完成だ」
レイ「ええ…」
カヲル「次は何を作る予定なんだい?」
レイ「…これ」パラパラ
カヲル「ほうれん草のおひたし…か。たまにネルフ食堂の日替わり定食に出てくるね。ふーん、意外と単純な作り方なんだね」
レイ「…これなら、すぐにできると思うわ」
カヲル「そうだね。それじゃ、またお湯を沸かさないとね」
レイ「私は、ほうれん草を用意しておけば良いのね」
カヲル「茹で終わった後は冷水にさらすと良いみたいだね。それも用意しておこうか」
レイ「【ほうれん草を根元からお湯に入れ】、【1分ほどサッと茹でる】…」
カヲル「【鍋から上げたほうれん草はすぐに冷水にさらす】」
レイ「【だし汁としょうゆで和え】、【かつおぶしをふる】…。…これで、完成」
カヲル「シンプルだね」
レイ「…。…おいしいわ」
カヲル「そう。シンジくんも喜んでくれるといいね」
レイ「…うん」
カヲル「順調に2品目まで終わったね、この調子でいこうか」
レイ「…。次は………」パラパラ
カヲル「卵焼き?…これまたお弁当の、定番中の定番だね」
レイ「…【ポイント:卵焼きの味付けには人それぞれ好みがある場合があります。甘い味付けはAの材料、辛い味付けはBの材料を参考にして下さい】…」
カヲル「…」
レイ「…。碇くんは、どちらの味付けが好みなのかしら」
カヲル「そういえば少し前、シンジくんからお弁当に入っていた卵焼きをひとつ貰ったよ。あれはどちらかというと塩辛い味だった」
レイ「だけど…前に、碇くんが私に作ってくれたお弁当に入っていた卵焼き。…その時の卵焼きは、甘かったわ」
カヲル「…」
レイ「…」
カヲル「毎朝シンジくんがお弁当を作っているセカンドや葛城一尉…彼女たちとシンジくんの味の好みが違うから、君のお弁当に入れる卵焼きの味付けは甘いものに変えたのか、…もしくは、毎朝シンジくんの気分で味付けを変えているのか…果たして真相はどちらだろうね」
レイ「……。今回はBの材料、塩辛い味付けで作ってみる」
カヲル「そう。それじゃあ、…【ボウルに卵を割り入れてかき混ぜ】、」
レイ「【塩、醤油、白だしなどの調味料を入れて】…、」
カヲル「…ちょっと待って。フライパンに油をひいて加熱しておかないと」
レイ「…忘れていたわ」
とりあえずここまで。
また来られたら夜に来る。
兄妹みたいでかわいいな
期待
乙
淡々とした雰囲気がかわいいな
カヲル「フライパンは、丸いものしか無い…か」
レイ「…フライパンは普通、丸いものではないの?」
カヲル「卵焼きを作る際に便利な、四角い形のものが市販されていると聞いた事があるよ」
レイ「…そう」
カヲル「まぁ、普通のフライパンでも出来ない事はないさ。それより油をひこう」
レイ「ええ」ダバァ
カヲル「あっ」
レイ「これに火を点けて…」カチッ
カヲル「ちょっ、ちょっと待って。待つんだファースト」
レイ「何?」
カヲル「…一度火を止めて話し合おう」
レイ「?」
カヲル「——あれでは油を入れすぎだと思うよ」
レイ「…そう?」
カヲル「もっと少量で良いはずだよ、卵がフライパンに焦げ付かないようにするための油なんだからね」
レイ「…」
カヲル「何か不満があるのかい? …そんな顔をしているよ」
レイ「………。調理実習で…碇くんの班が料理を作っていたときの話。同じ班の女子が油を入れていたら、碇くん、それを見て「それだと油が少ないかも…」と、言っていたけれど」
カヲル「それは…ふた月ほど前の調理実習での話だね?あの時は確か…シンジくんたちの班は唐揚げを作っていたはずだ。だからではないかな」
レイ「からあげ…?」
カヲル「そう、唐揚げ。………」
レイ「…フィフス?」
カヲル「…人造鶏肉も買ってあったよね。この際だからお弁当に入れるおかずのひとつに唐揚げを作るというのはどうだろう。あれも良くお弁当に入っている、定番のおかずの一つだと思うよ」
レイ「…。そう、…わかった」
カヲル「まず、【鶏肉を切る】…」
レイ「…………」トン、トン、トン
カヲル「1人で平気?」
レイ「……大丈夫」
カヲル「そう」
レイ「…………」トン、トン、トン、トン
カヲル「…切りにくそうだね」
レイ「…………」トン、トン
カヲル「それじゃあ少し大きすぎるんじゃないかな」
レイ「…フィフス」
カヲル「うん」
レイ「少し、うるさいわ」
カヲル「…ああ、そう。ごめん」
レイ「………」トン、トン、トン、トン
カヲル「…」
レイ「…。切れたわ」
カヲル「うん。…その鶏肉に【下味をつける】。【漬け込み時間は20〜30分】…だそうだよ」
レイ「下味? …材料は?」
カヲル「【塩・こしょう・醤油・おろしにんにく・おろしショウガ・酒】、…あ」
レイ「…お酒がないわ」
カヲル「…ないね」
レイ「お酒は、絶対に必要なものなのかしら」
カヲル「必要であるから書いてあるんだろうとは思うけど…」
レイ「でも。…お酒は、未成年が口にしてはいけないもの。購入も法律で禁止されているはず」
カヲル「…」
レイ「…」
カヲル「…そうだね。一度、お酒は入れずに作ってみようか。試作だから、少しでいいよ」
レイ「…ええ」
20分後。
レイ「…漬け込みは終わったわ」
カヲル「【漬け汁を捨てて、鶏肉に片栗粉をまぶす】と書いてあるね」
レイ「………。…これでいいの?」
カヲル「うん、多分ね。…そうしたら、いよいよ揚げる作業だ」
レイ「…」
カヲル「気をつけるんだよ。油は跳ねて危ないから」
レイ「…」
…ポチャン
パチッ パチパチパチッ!
レイ「!」ビクッ
カヲル「大丈夫かい、ファースト」
レイ「………」
カヲル「…」
レイ「…」
数分後。
レイ「…」
カヲル「これは…油の温度が高すぎたのかな」
レイ「…黒焦げ」
カヲル「………」
レイ「…フィフス」
カヲル「やっぱり僕が食べるのかい? ……」
レイ「…。嫌なのね」
カヲル「いや…その、…いくらなんでもこれは」
レイ「……。いいわ。私が、食べるから」
カヲル「だけど、君は…肉料理は食べないんだろう?」
レイ「……」
カヲル「これだけ焦げてしまっていると、体にもあまり良くないと思うよ。残念だけど処分しよう」
レイ「…」
カヲル「ファースト?」
レイ「…碇くんが……」
カヲル「…シ、シンジくんがどうかしたのかい?」
レイ「数日前の、社会の授業」
カヲル「…1人1人、気になる社会問題について調べてクラスメイトの前で発表した、あの授業のこと?」
レイ「ええ。その授業での、碇くんの発表…覚えていない?」
カヲル「シンジくんの発表?もちろん覚えているよ。確か…そう、セカンドインパクト後の人口減少により一時的に減少していたけれど、近年再び増加の一途を辿っている“ゴミ”がもたらす環境破壊とその対策について…だったね」
レイ「…それ」
カヲル「シンジくんはさすがだね。彼のようなリリンがもっと増えてくれれば、この星の美しさもより長く保たれるのではないかな」
レイ「…」
カヲル「ふふ…。もっとも、“彼のような”と言っても、彼ほど素晴らしいリリンは後にも先にもきっと現れはしないだろうと僕は考えるわけだけど、」
レイ「…」
カヲル「君はどう思う?」
レイ「…」
カヲル「…」
レイ「………」
カヲル「ごめん、話の腰を折ってしまったね。何の話だったかな」
レイ「…その、碇くんの発表での話。碇くんは家庭で出るゴミを減らすための対策を、いくつか提案していたわ」
カヲル「“必要のないものは買わない”」
レイ「…“再利用できるものは、利用する”」
カヲル「…“極力食べ残しはせず、食べ切れる量だけ食材を買ったり料理をしたりする”………」
レイ「そういう事」
カヲル「…」
レイ「…碇くんがああ言っていたのだもの。私、食べるわ」
カヲル「………」
レイ「…」
カヲル「わかった。わかったよ、ファースト。君は無理をしなくていい。僕が食べるよ…」
レイ「…でも」
カヲル「いいんだ。…シンジくんの願いが叶うなら、僕は自分の身だって犠牲にするさ…」
レイ「…」
カヲル「…」バリバリ
レイ「…」
カヲル「…」
レイ「聞くまでもないのだろうけれど…、味の方は」
カヲル「………そう、だね。あまり僕の口には合わないかな」
レイ「はっきり言ってくれた方が、助かるわ」
カヲル「…。正直よくわからなかったよ。焦げついた味しか感じなくて…、……それから、ほら。これを見てごらん」
レイ「…中、赤いわ」
カヲル「こんなに焦げているのに、まだ中には火が通っていないということだよ」
レイ「そう…。………」
カヲル「思っていたより難しいんだね。唐揚げというものは」
レイ「…」
カヲル「今後食堂で唐揚げが出てきた時は、もっと調理師さんの苦労を思いながら食べる事にするよ」
レイ「…」
カヲル「日が暮れてきたね」
レイ「フィフス。…今日は、ここで終わりにしましょう」
カヲル「…もういいのかい?」
レイ「…。明日…もし、また時間が空いていたら、」
カヲル「わかった、付き合うよ」
レイ「…ありがとう」
カヲル「これもシンジくんに喜んでもらうためだからね、構わないよ」
レイ「…うん」
カヲル「ああ…そうだ。そういえば明日の午前中は戦闘訓練だったね」
レイ「そうよ。だから、料理の練習は…その後になると思う」
カヲル「残りは卵焼きと唐揚げと…、…もう一品くらい作る予定なのかい?」
レイ「…そうね。…まだ、何を作るか決めてはいないけれど」
カヲル「そう。…まぁ、とにかく今日は失礼するよ。また明日」
レイ「…。さよなら」
翌日。
ネルフ本部。
リツコ「それじゃあ今日は、あらかじめ話していた通り4人で戦闘訓練を行ってもらうわ。シミュレータを使用して、第3新東京市F-12エリア付近に使徒が現れたと仮定しての模擬戦闘よ」
シンジ・アスカ・レイ・カヲル「はい」
リツコ「それから、今回は実験的に2人1組になって前衛、後衛分かれてもらいます」
シンジ「2人1組…ですか?」
リツコ「ええ。初めての試みだから、最初のペアはあなたたちで決めて構わないわ」
アスカ「…」
レイ「…」
カヲル「…シンジくん。僕と組もうよ」
シンジ「あ、カヲルくん。いいよ。それじゃあ———」
レイ「…碇くん。私と、組みましょう」
シンジ「! あ、綾波…?!え、ええと…」
アスカ「……ほらあんたたち、とっとと準備しなさいよ。この程度の訓練、このエリートパイロット様にかかれば一瞬で終わらせられるんだから」
シンジ「アスカ、ちゃんと話し合いに参加しなよ」
アスカ「…はーぁ?何言ってんのよバカシンジ。あんたは私と組むんでしょうが」
シンジ「へ?」
アスカ「ナルシスホモや人形女なんか役に立ちゃしないわ。ちゃんとした戦い方ってのをきっちりあんたに教えてやれるのは私しかいないんだから、さっさと来なさいよ」
シンジ「うわわ、ちょ、ちょっとアスカ、まだ話し合いは終わってな………」
アスカ「私とシンジは前衛ね!」
リツコ「それじゃあ今回はアスカとシンジくんが前衛、レイとカヲルくんが後衛…で、良いかしら?」
レイ「………」
カヲル「………」
リツコ「…どうかしたの、2人とも?」
カヲル「…いえ。わかりました、それで構いません」
レイ「…」
カヲル「…ファースト、今回は仕方がないよ。諦めよう」
マヤ「まず最初にシンクロテストをして、その後戦闘訓練になるから、準備をお願いね!」
シンクロテスト後。
戦闘訓練開始。
アスカ『どりゃあああああああ!』
バキッ
シンジ『くっ……、えいっ!』
ドカッ
アスカ『チッ、シミュレーション用の使徒の癖に意外と手強いわね…っ』
シンジ『ATフィールドが随分強く設定してあるんだね…。2人で中和してるのにほとんど攻撃が効いてない』
アスカ『実戦で今と同じ動きをしたら市街地へ大きな被害が出るわ。なるべくもっと手前でけりをつけたいところね』
アスカ『……ところで後衛!あんたたちさっきから何やってんの、援護射撃が全く役に立ってないわよ!』
レイ『…ごめんなさい』
カヲル『気をつけるよ』
アスカ『戦闘訓練だからって私の足引っ張ったら承知しないから!………ほら、来るわ!ポジトロンライフルで足止めして!』
レイ・カヲル『……』カチッ
ドンッ ドンッ ドンッ ドンッ
アスカ『ああもう馬鹿、どこ狙ってんの?!もっと敵の動きを読みなさいよ!』
カヲル『…ファースト。今のはセカンドの言うとおりだよ』
レイ『…あなたの狙いも、あまり的確とは言えなかったと思うわ』
カヲル『……』
レイ『……』
シンジ『あ、あの…みんな、喧嘩は良くないよ…?』
レイ(……。…動きが良くない。これではだめ。…わかってる。わかっているなら、改善すれば良いだけ。…それなのに、上手くいかない。……何故?)
カヲル(………。アダムの分身、エヴァシリーズ。……。…かつて僕の一部だったもの。…自分の身体を上手く扱えないだなんて、笑えないな)
マヤ「シミュレーションとはいえ、零号機と四号機、あまり動きが良くないですね…。先に行ったシンクロテストの結果も、レイとカヲルくんは普段より少しシンクロ率が下がっていました」
リツコ「…あの2人が?珍しいわね」
マヤ「心理グラフに若干乱れが生じています。これが原因でしょうか…」
リツコ「……」
アスカ『ぱっぱっと片付けるわよ、バカシンジ!戦闘訓練終わったら買い物付き合ってもらうから』
シンジ『え?なにそれ、聞いてないよ』
アスカ『別にいいでしょ?あんた金曜日に「お弁当に入れるミートボールが無くなった」ってしょげてたんだし、ついでに買っちゃえばちょうどいいじゃない』
レイ『……』
カヲル『……』
リツコ「2人とも、今は訓練中よ。プライベートの会話は慎みなさい」
シンジ『す、すいません!』
アスカ『はいはいはーいわかってますぅ。まぁ見てなさいよ、今すぐ私が片付けるから!』
マヤ「…? センパイ…、零号機と四号機が先程から動きません」
リツコ「レイ、カヲルくん、どうしたの?まだ訓練は終わっていなくてよ。……2人とも、聞いているの?」
カヲル『…ファースト』
レイ『…ええ。わかっているわ』
ガコン!!
ダッ
マヤ「エヴァ零号機、エヴァ四号機、共にアンビリカルケーブル切断!目標に接近していきます!」
アスカ『はぁ!?ちょっと何よもう、今回あんたたちは私たちの援護だって———』
レイ(碇くんのお弁当のおかず…)
カヲル(シンジくんの好きなおかず…)
レイ・カヲル『…ミートボール!』ドスッッ
シンジ・アスカ『!?』
ドオォォォォン
シミュレータオペレーション:【目標 殲滅】
マヤ「目標、殲滅しました」
リツコ「…なんだったの、今のは」
マヤ「零号機と四号機、最後の数秒間で突然シンクロ率が跳ね上がりましたね…」
リツコ(…それにとどめを刺したときのあの動き。まるでエヴァ同士がシンクロしているかのように、全く同じ動きで…)
アスカ『うっそー!?あんなのアリぃ!?』
シンジ『2人とも、すごいや!』
アスカ『もー、何感心してんのよバカシンジ!ここまで追い詰めたのは私たちなのに良いとこ取られてムカつかないわけぇ!?』
リツコ「はいみんな、お疲れ様。今日の訓練はこれで終わりよ」
女子更衣室。
アスカ「はあぁ…もう、ほんっと今日は散々な気分だわ」
レイ「……」
アスカ「せっかくもうちょっとで私がとどめ刺せたのに、あんなところで邪魔が入るなんて」
レイ「……」
アスカ「エースパイロットはこの私なのよ。それなのに…」
レイ「……」
アスカ「……」
レイ「……」
アスカ「ちょっと、あんたに言ってんのよ?!聞いてんの、この人形女!」
レイ「……」
アスカ「絶対実戦じゃあんな事させないわ。あんたやフィフスの援護も要らないぐらい、使徒なんて一瞬で私が殲滅してやるから」
レイ「…セカンド」
アスカ「何よ!…私とやろうっての!?」
レイ「…」
アスカ「ハッ、上等じゃない。言いたいことがあるなら言ってみなさいよ!」
レイ「…助かったわ。あなたのおかげ。…ありがとう」
アスカ「はん、その程度でこの私に勝てるとでも———…………はぁ?」
レイ「…ありがとう」
アスカ「え…? …あ、…うん。…別に、私のおかげだってちゃんとわかってんならいいのよ」
レイ「じゃあ私、行くから。…さよなら」スタスタ
アスカ「……」
アスカ(何よあの反応?普通なら何か言い返すでしょ…)
アスカ(…なんか気持ち悪いわね。明日、雨でも降るんじゃないの?)
男子更衣室。
シンジ「さっきの模擬戦闘、カヲルくんも綾波も、最後…すごかったね」
カヲル「今日はたまたま調子が良かっただけさ。いつも、僕なんかよりシンジくんの方がずっと優秀だよ」
シンジ「え?い、いや、あはは…そんな事……、………あれ?カヲルくん、その指…」
カヲル「うん?」
シンジ「どうしたの、そんなにたくさん絆創膏貼って…怪我でもしたの?」
カヲル「ああ…これ?なんでもないんだ、気にしないで」
シンジ「?」
ゴンゴン!!
アスカ「シンジー早くー!ったく、着替えにどれだけ時間掛かってんのよー!」
シンジ「あ…アスカが呼んでる。ごめんカヲルくん、僕もう行かなきゃ」
カヲル「うん。シンジくん、また明日」
シンジ「お疲れ様、また明日」
ウィーン
レイ「…」
カヲル「やぁ。待たせてしまったかい?」
レイ「…別に」
カヲル「今日は帰る途中で買い物に寄らないといけないね」
レイ「ミートボールの材料を…買うのね」
カヲル「弁当用のミートボールといえば、割と冷凍食品が主流のようだけど…」
レイ「…だめ」
カヲル「やっぱり1から作るつもりなんだね」
レイ「今日は…昨日買った本を持って来ていたの。ミートボールの作り方、載っていたわ。…ここに」パラパラ
カヲル「買い揃えないといけないものがいくつかあるね。…また玉ねぎも要るのか」
レイ「…また、玉ねぎとの戦いが始まるのね」
カヲル「……。それを聞いたら少しだけ憂鬱になってきたよ」
レイ「碇くんのためよ」
カヲル「…わかっているよ」
レイ「それじゃあ、行きましょう」
カヲル「ちょっと待って。少し寄りたいところがあるんだ」
レイ「…?」
第1発令所前。
カヲル「お疲れ様です」
レイ「…」
日向「おや?誰かと思えばカヲルくんとレイか。なんだか珍しい組み合わせだね」
マヤ「あら、2人ともお疲れ様。こんなところで、どうしたの?」
カヲル「お訊ねしたい事があって…。今少し、お時間宜しいですか?」
青葉「構わないよ、少しだけなら」
カヲル「唐突な質問で申し訳ないのですが…皆さん、自炊はされますか?」
マヤ「自炊?…そうね、私はしているわ」
日向「僕も。1人暮らしだと、ある程度何か作れた方が安心だからね」
青葉「俺もたまに作るよ、そんなに腕があるわけじゃあないけど。…2人とも、もしかして料理するのか?」
レイ「…少し、事情があって」
カヲル「唐揚げの美味しい作り方を知りたいんです。ご存知ありませんか?」
マヤ「唐揚げ?」
カヲル「はい。昨日ファーストと鶏の唐揚げに挑戦したのですが、あまり上手くいかなくて」
レイ「材料と作り方は…大体、この本の通りに」パラパラ
青葉「へえ、すごいな。1から作ったのか?今は人造肉でも割と美味い冷凍唐揚げが出ているけど」
レイ「…」
マヤ「私は、ビニール袋にお肉と市販の唐揚げ粉を入れて、それを揚げて作ってるわ。手抜きだと言われてしまえばそれまでだけど…これがなかなか美味しいの!」
カヲル「唐揚げ粉…?」
マヤ「ええ。スーパーなんかで見た事、ない?…そういえば、買い置きしていた分が無くなっちゃったから今朝ちょうど買い物に行って買ってきてたの。少し待っててね、持ってくるから」
レイ「…その唐揚げ粉を使えば、お酒は必要ありませんか」
日向「うん、唐揚げ粉には味が付いているからね。…ただ、粉をまぶす前に少し肉に塩やこしょうを振るともっと美味しくなるよ。少し味付けが濃い方が好みだったら、試してみる価値はあると思う」
マヤ「お待たせ!ほら、これよ」
レイ「…これが…唐揚げ粉」
カヲル「…すごいね、これは。極めて画期的な発明だ」
日向(なんだか2人とも、大袈裟なほど驚いてるなぁ…)
青葉「そういえばこの間たまたま見た料理番組で、唐揚げをする時は2度揚げすると美味しく揚がるって言ってたな」
レイ「…2度揚げ?」
青葉「最初に180度くらいの温度で肉を1分半くらい揚げて、一旦ひきあげて4分くらい置いた後、また同じくらいの温度で30秒くらい揚げる…ってやり方らしい」
日向「ああそれ、僕も聞いたことがあるよ。少し手間がかかるけど、美味しくできるらしいね」
マヤ「ねぇ、この唐揚げ粉使ってみない?とっても美味しいから。もし良かったら、2人に譲るわよ!」
カヲル「でも、伊吹二尉…。いいんですか?」
マヤ「ええ。買い物になら良く行くし、私は大丈夫」
レイ「…頂きます」
マヤ「ふふ。はい、どうぞ」
日向「じゃあ、俺たちはこれから仕事だから」
青葉「美味しい唐揚げが出来るように、応援してるよ」
ウィーン
レイ「…」
カヲル「唐揚げを美味しく作るコツまで聞けるなんて、来てみて正解だったね」
レイ「ええ」
カヲル「さぁ、行こうかファースト。ミートボールの材料を買ってきたら、すぐに作業に取り掛かろう」
レイ「…わかっているわ」
今回はここまで。
Q発売日までに終われたら良いんだが、もし間に合わんかったらごめん。
片方はただのホモなのになんでこんなに可愛いんだこいつら…
シンジが羨ましすぎて今全力で壁殴ってる
うむうむ乙
良いね、ほっこりするわ(*´∀`)
レイのマンション。
カヲル「…」
レイ「…」
カヲル「…相変わらず強敵だね、玉ねぎは」
レイ「…目が開かない……」
カヲル「でも、野菜を切るのはお互い大分上達したと思うよ」
レイ「そうね…。指も、2ヵ所ほどしか切らずに済んだもの。…少しは前に進めているはず」
カヲル「…【揚げずにミートボール】。今回作るのはこれだね」
レイ「ええ」
カヲル「…【ボウルに挽肉・卵・玉ねぎ・小麦粉・塩・こしょうを入れる】」
レイ「【粘り気が出るまでよくこねる】…」ペタペタ
カヲル「…」
レイ「………」ペタペタペタ
カヲル「…」
レイ「…。これで、いいのかしら」
カヲル「…多分」
レイ「これを…【食べやすい大きさに分けて手で丸める】」
カヲル「食べやすい大きさ…というと、このくらいかい?」
レイ「…多分」
カヲル「…」ペタペタ
レイ「…」ペタペタ
カヲル「…ふぅ」
レイ「今丸めたこれを…【時々転がしながらフライパンで炒める】」
カヲル「油をひきすぎてはダメだよ」
レイ「……。わかっているわ。今日は、大丈夫」
ジュウウウウウ
レイ「…」
カヲル「…待っている間にこの、甘酢あんというのを作っておいた方が良いんじゃないかな」
レイ「…そうね。…【鍋にケチャップ・砂糖・酢・塩・醤油・水・片栗粉を入れて、火にかけて加熱する】……」
カチッ
…ボッ
カヲル「…」
レイ「…」
数分後。
レイ「………」
カヲル「…団子、少し崩れてしまっているね」
レイ「……。いくつか、無事なものも残っているわ」
カヲル「そうだね」
レイ「…」
カヲル「…言われなくてもわかっているよ。失敗したものは僕が片付ければ良いんだね?」
レイ「…」
カヲル「ミートボール…とりあえず、これで完成としようか」
レイ「味の方は…どう?」
カヲル「うん、悪くはないと思うよ。ちゃんと火も通っているし」
レイ「そう」
カヲル「次は唐揚げだったね。伊吹二尉に貰った唐揚げ粉を使おう」
レイ「これを…鶏肉にまぶして揚げるだけでいいのね」
カヲル「そのようだね」
レイ「…うまく…できるかしら」
カヲル「……。揚げる時に上手くやれば、きっと大丈夫さ」
レイ「…やってみる」
…ポチャン
パチッ!パチパチパチパチ
レイ「………………」
カヲル「ファースト…。…努力は認めるけれど、油が跳ねてきた時は我慢するより素直に逃げた方が安全だと思うよ」
レイ「…」
数分後。
レイ「…揚がったわ」
カヲル「やぁ、いい色だね」
レイ「味見」
カヲル「うん。頂くよ」カリッ
レイ「…」
カヲル「……」サクサク
レイ「…」
カヲル「へぇ、驚いたね。揚げ方ひとつでこんなに変わるなんて」
レイ「それは…、……美味しい、ということ?」
カヲル「うん、おいしいよ。これならシンジくんもきっと喜んでくれる」
レイ「……。二度揚げ、成功ね」
カヲル「今度、日向二尉たちにお礼を言いに行かないといけないね」
レイ「…うん」
カヲル「さぁ、ようやく最後のメニューだ」
レイ「…卵焼き」
カヲル「溶き卵、フライパン、調味料…、材料は揃った」
レイ「……」
カヲル「ファースト」
レイ「…。ええ、大丈夫。…やれるわ」
カヲル「もしも、…万が一失敗したときは、僕が新しい溶き卵の用意をするから」
レイ「…ええ」
カヲル「………」
レイ「…」バッ
ジュウウウウウウ
カヲル「…端の方が焦げているよ」
レイ「……!」
カヲル「ファースト、焦る気持ちは僕にも分かる。でも落ち着くんだ。まだ内側に全く火が通っていないから今返したら———」
ベシャッ
カヲル「…」
レイ「…」
カヲル「…やり直そう。最初から」
レイ「…」
カヲル「失敗したものは…2人で食べよう。大丈夫、何度も繰り返せばいつかは上手くいくはずさ」
レイ「…」
カヲル「…きっと、料理も反復練習さ。シンジくんの喜ぶ顔が見たいんだろう?僕だって、君と同じだよ」
レイ「………。…私、…やるわ」
カヲル「その意気だよ。ファースト」
………。
カヲル「…」
レイ「…」
カヲル「…日が落ちてきたね」
レイ「……」
カヲル「さすがに、そろそろ胃の中が卵焼きの成り損ないだらけになっている感じがするよ」
レイ「……」
カヲル「…」
レイ「…今頃、碇くん…何をやっているかしら」
カヲル「そうだね、この時間帯なら…台所で夕飯の用意をしているんじゃないかな」
レイ「…。………葛城一尉や、セカンドのために…」ボソッ
カヲル「…ファースト?」
レイ「いいえ。…なんでも、ないわ」
カヲル「……。そういえば戦闘訓練の時から様子がおかしかったね。セカンドに嫉妬しているのかい?」
レイ「? しっと…?」
カヲル「羨ましいんだね、いつもシンジくんからお弁当や食事を作ってもらえるセカンドが」
レイ「……」
カヲル「そんな感情を抱いてしまうのは仕方がないことさ。ヒトは誰でも、些細な事で誰かを羨んだり憎んだりせずにはいられない生き物だからね。大切な誰かが居れば、尚更」
レイ「……」
カヲル「…僕にはよくわからないけれど、そういった感情はあまり表に出さない方が利口だと思うよ。シンジくんは優しいから、君がセカンドに対してそんな感情を抱いていると知ればきっと悲しむ。結果としてそれは結局シンジくんを傷つけるだけだよ」
レイ「……………」
カヲル「…何か言いたそうな目をしているね?」
レイ「…私は、セカンドについて何も言っていないわ」
カヲル「そうだね。だけど…」
レイ「全てあなたが勝手に言い出したこと」
カヲル「…」
レイ「…あなたの方こそ、どうなの」
カヲル「僕? …まさか僕がセカンドに対してそんな浅ましい感情を抱いているとでも言いたいのかい?」
レイ「…」
カヲル「笑えない冗談だね?」
レイ「…シンクロ技能訓練の時と、戦闘訓練の時、動きが悪かったのは…あなたも同じ」
カヲル「だからと言って———」
レイ「碇くんを、傷つける可能性。…私にあるなら、あなたも同じ」
カヲル「僕が?シンジくんを?」
レイ「………」
カヲル「………」
レイ「………」
カヲル「心外だね」
レイ「先に喧嘩を売ってきたのは、あなたの方よ」
カヲル「……………」
レイ「……………」
カヲル「…………………」
レイ「……………………」
カヲル「………………………」
レイ「…………………………」
カヲル「…このまま君と話していても埒があかないね。悪いけど僕はもう帰らせてもらうよ」
レイ「そう」
カヲル「…」
レイ「…」
………コン、コン
レイ・カヲル「!」
ゲンドウ「…レイ、私だ。中に居るか」
カヲル「碇司令か…見つかると面倒な事になりそうだ。…ファースト、少しの間浴室に身を潜めさせてもらうよ」
レイ「…?」
ガラガラガラ…ピシャッ
ゲンドウ「…レイ、居るか」
レイ「はい。…どうぞ」
ガチャッ
ゲンドウ「……」
レイ「…」
ゲンドウ「…話し声が聞こえた気がしたが、1人か?」
レイ「…はい」
ゲンドウ「そうか…。…赤木博士から今週分の薬を預かってきた。受け取れ」
レイ「はい」
ゲンドウ「…どうした。随分と焦げ臭いようだが」
レイ「…すみません。料理を、作っていました」
ゲンドウ「料理?」
レイ「はい。…食べてもらいたい人が…いるんです」
ゲンドウ「………………。そうか…」
レイ「…」
ゲンドウ「…私は、揚げ物を良く食べるぞ」
レイ「? …そうですか」
ゲンドウ「…フッ…。…邪魔したな」
レイ「??」
ガチャッ
…パタン
レイ「…フィフス。もういいわ」
カヲル「…。碇司令…良く君のところへ来るのかい?」
レイ「ええ」
カヲル「そう。…そんな暇があるのなら、たまにはシンジくんと接してあげれば良いのに…」
——ガチャッ
カヲル「!」
ゲンドウ「レイ。言い忘れた事が——…」
カヲル「…」
ゲンドウ「……」
カヲル「…こんばんは」
ゲンドウ「フィフス・チルドレンか。…ここで、何をしている」
カヲル「…少々事情がありまして」
ゲンドウ「………。なるほどな。突然料理などと…何を言い出すのかと思えば。…ふん、そういうことか…くだらん」
レイ「?」
カヲル「碇司令。どうやら何か誤解をされているようですが、僕たちはただ——…」
ゲンドウ「フィフス・チルドレン。今月分から貴様の給与を20%カットする」
レイ「碇司令…?」
カヲル「碇司令、あの…」
ゲンドウ「口答えをするつもりならば、貴様のフィフス・チルドレンとしての登録を抹消する」
カヲル「………」
ゲンドウ「異論は無いな」
カヲル「……わかりました。司令の決定ですから、従いましょう」
ゲンドウ「…ふん。…邪魔したな」
ガチャッ
—バタン!
レイ「…」
カヲル「…」
レイ「…あの」
カヲル「いいさ、君が気にする事ではないよ。それほど物欲というものも無いし、特に困りはしない」
レイ「……。碇司令、何か怒っていたようだったわ」
カヲル「…そうだね」
レイ「ああなるのをわかっていたから、あなたはさっき隠れたの?」
カヲル「嫉妬に狂ったリリンというものはあんな風に、他人の気持ちや主張を一切受け入れなくなり暴走してしまうんだね。…漠然と、知識としては知っていたけれど…実際に目の当たりにしたのは初めてだよ」
レイ「…嫉妬……」
カヲル「…。あながち、君がさっき言っていた事も間違いでは無かったのかも知れない」
レイ「?」
カヲル「僕が僕自身の気持ちに気付いていなかっただけ…か。ヒトの心というものは難しいね」
レイ「……」
カヲル「ファースト。さっきはつい感情的になってしまって、悪い事をしたね」
レイ「…いいえ。私の方こそ」
カヲル「もう一度やり直そう。卵はまだ残っているよ」
レイ「……うん」
カヲル「一度台所を片付けてからの方がいいね」
レイ「…フィフス。少し、聞きたいことがあるの」
カヲル「何だい?」
レイ「…碇司令がフィフスの給与額を減らし、結果としてあなたが傷ついた事はわかった。でも…、碇司令は、誰に…何に対して、嫉妬をしていたの?」
カヲル「…」
レイ「嫉妬。…誰かを羨ましく思ったり、憎んだりすることだと…、さっきあなたは言っていたわ」
カヲル「そうだね。でも今回の碇司令の件は、わからなければわからないままでも良いと思うよ」
レイ「…? 碇司令もあなたも、…よく、わからない…」
ゲンドウェ…
カヲル「…」
レイ「…また、失敗ね」
カヲル「卵も残り僅か、か…」
レイ「………。…だめなのかしら、もう」
カヲル「…。諦めるにはまだ早いよ」
レイ「でも…。…私には碇くんみたいに、綺麗な卵焼きは作れない」
カヲル「………」
レイ「………」
カヲル「…ファースト」
レイ「何…?」
カヲル「スクランブルエッグにしよう」
レイ「すくらんぶる……?」
カヲル「この本に、きっと作り方が載っているはずだ」ペラッ
レイ「……」
カヲル「……あった。ほら、これだよ」
レイ「…。これ、見た事があるわ。ネルフの食堂で、サラダに時々付いてくる…」
カヲル「これなら巻かなくても大丈夫だからね、多少は楽に作れるんじゃないかな」
レイ「…………。そうね。…やってみるわ」
カヲル「【卵・塩・こしょう・マヨネーズを混ぜる】」
レイ「…」ガシャガシャ
カヲル「【熱したフライパンにバターを溶かす】」
レイ「…」ジュウウウ
カヲル「——そう。そこまで終わったら一度弱火にして…」
レイ「……」
カヲル「そこに、最初に混ぜた卵を入れるんだ。入れたらすぐに混ぜるんだよ」
レイ「…わかった」
レイ「…」
カヲル「…」
レイ「…………おいしい…」
カヲル「…良かったね」
レイ「ええ。…卵焼きではなくなってしまったけれど、…これなら次に作る時も、失敗せずにできそう」
カヲル「うん」
レイ「…明日朝一番にご飯を炊いて、おにぎりも作るわ」
カヲル「そうだね。午後からの授業のためにもお米は必要だからね」
レイ「…そういえば…、お弁当につけるデザートのことなのだけれど」
カヲル「うん」
レイ「…皮を剥かなくても良いし、おいしいから…これを付けようと思うの」
カヲル「さくらんぼ?…今日の買い物の時に買ったんだね。いいんじゃないかな、美味しそうだ」
レイ「…」
カヲル「ともかくこれで僕の役目は終わりだね。すっかり暗くなってしまったし、そろそろ失礼するよ」
レイ「…」
カヲル「こんなに君が頑張ったんだ。シンジくん、きっと喜んでくれると思うよ」
レイ「……」
カヲル「それじゃあね」
レイ「フィフス」
カヲル「…何?」
レイ「これ。…昨日買ったリンゴ、…もし良ければ」
カヲル「僕にくれるのかい?ふふ、ありがとう」
レイ「…」
カヲル「君なりのお礼の気持ちだね。わかっているよ」
レイ「……。…さよなら」
カヲル「うん、また明日」
とりあえずここまでです
ゲンドゥー鬼畜すぎるだろw
つうか喧嘩の原因までシンジなのなこいつらはwww
カヲルと綾波って実際誰かと喧嘩になったら静かに言い争った後に黙りこみそうなイメージあるわ
翌朝。
通学路。
カヲル「やぁ。おはようシンジくん」
シンジ「あっ、カヲルくん。おはよう」
カヲル「嬉しいな、朝から君に会えるなんて。…今朝はセカンドは一緒じゃないのかい?」
シンジ「うん、アスカは今日日直だから先に行ったんだ。おかげで弁当の用意も早くしなくちゃならなくて、ちょっと寝不足だよ…ふあぁ」
トウジ「よっ!おはよーさん!」
シンジ「あ、おはよう」
ケンスケ「よぉ!…なぁなぁ、碇も渚もこれ見てくれよ」
シンジ「何?」
ケンスケ「へへ、こないだの学園祭ん時の写真だよ。現像終わったから持ってきたんだ」
カヲル「へぇ、さすが相田くんだね。良く撮れてる」
トウジ「お前ら気ぃつけえ、こいつツレでも容赦なく金取る気やからな」
ケンスケ「うーん…。ま、碇と渚には1枚ずつくらいタダでやってもいいぜ」
トウジ「はぁ?なんやねんそれ、ワシにはびた一文まけん言うたくせに」
ケンスケ「渚や惣流の写真は特に高く売れるからなー。…碇と綾波にも学校内に割とファンがいるから、そこそこ稼がせてもらってるし。…ほら、2人とも好きなの選べよ」
シンジ「いいの?なんか悪いなぁ。…ええっと、じゃあ僕は学園祭の後にみんなで撮ったこれを…」
カヲル「僕はシンジくんと一緒に映っている写真がいいな」
トウジ「ケッ…おもんない話聞いてもーたわ」
ケンスケ「まぁまぁトウジ、そう拗ねるなよ。みんなどう?お前たちには特別に、女子の写真半額にしとくけど」
トウジ「ほんま、お前は懲りん奴やのぉ…。ワシ先行くでー」
シンジ「ぼ、僕も別にいいや…。そんなの買って、後でアスカに何言われるかわかんないし…」
カヲル「行こうか、シンジくん」
ケンスケ「なんだよ。…ちぇ、まぁいいか」
ケンスケ「まいどー!」
男子「相田、マジサンキュー!」
男子2「いやー、やっぱ惣流可愛いわ」
男子3「俺は断然綾波派!見ろよほら、この写真なんて最高だぜ?!」
女子「それでねー、……」
女子2「ええ〜、うっそぉ」
ケンスケ「おーっす!」
女子「あら、相田くん。おはよう」
ケンスケ「今さ、この間の学園祭の写真売ってるんだけど買ってかない?渚の写真も碇の写真もまだ残ってるぜ」
女子「…」
女子2「…」
ケンスケ「ん?どうかした?」
女子「…相田くんてば、まだ渚くんの写真売って回ってるの?もう、やめた方がいいよ」
女子2「そうそう。さすがに悪いもん」
ケンスケ「へ?どういう事だよ、ついこの間まで大喜びで買ってたのに」
女子「相田くん…あの噂、知らないの?」
ケンスケ「うわさ?」
女子2「もう上級生も下級生も、この話題で持ち切りよ。渚くんって実は———……」
昼休み。
ケンスケ「碇ー、渚ー、昼飯食おうぜー」
シンジ「うん。…あれ?トウジは?」
ケンスケ「トウジならチャイムと同時に購買に走ってったよ」
カヲル「僕も着いて行けば良かった。今から行っても売り切れてしまっているかな…」
ケンスケ「……。そんなことよりさぁ渚。お前も水臭い奴だよなぁ」
カヲル「?」
ケンスケ「聞いたよ、あの噂」
カヲル「…何のことだい?話が見えないな」
ケンスケ「しらばっくれるなよ。…渚と綾波って、付き合ってるんだろ?」
カヲル「え?」
シンジ「!!! ………カヲルくんと…綾波が?」
ケンスケ「なんだよ、…お前ひょっとして碇にも話してなかったのか?」
ケンスケ「毎日毎日女子から黄色い声援浴びても全然気に留めてないみたいだったからずっと変だとは思ってたんだよ」
ケンスケ「そりゃもう彼女がいるってんならああいう淡白な反応になるのも頷けるけど、俺らに一言くらい報告してくれたってさぁ…」
カヲル「…いや、あの…相田くん。僕たちは…」
ケンスケ「おっと。週末2人でデートしてるところも、渚が綾波のマンションから出てくるところも見たって女子が何人かいるんだよ。言い逃れはできないぞ!」
シンジ「…………」
カヲル「シンジくん。違うんだ、誤解だよ。それには少し事情があって———」
レイ「…碇くん」
シンジ「! …あや、なみ」
レイ「……あの…。…あの、私…。……これを…」
ケンスケ「おおっ、愛妻弁当かぁ?…へっ、いいなぁ渚、うらやましいぜ!イヤ〜ンなカンジィ!」
カヲル「…相田くん、お願いだから少し黙っていてもらえないかな…」
シンジ「……」
レイ「…碇くん?」
シンジ「あはは…、なんだよ、もう。綾波もカヲルくんも…それならそうだって、早く言ってよ」
レイ「? …何の、話?」
シンジ「………2人、…お似合い、だと…思うよ」
レイ「……。……碇くん…?」
シンジ「…こういう時、何ていえばいいんだっけ…わからないや。…えっと…その…、…………お幸せに」
レイ「……」
ケンスケ「で、で、綾波と渚はいつから付き合ってるの?初デートはどこ?告白はどちらから?」
レイ「…」
カヲル「ファースト、相田くんとシンジくんは大きな誤解をしているんだ。君からも説明してよ」
レイ「…。私とフィフス、…噂になっているのね」
カヲル「…どうやら、そのようだよ」
レイ「………、…碇くん」
シンジ「…な…、なに?」
レイ「あなたは、私とフィフスがお似合いだって…本当に、そう思うの?」
シンジ「………」
レイ「碇くん」
シンジ「……あ…当たり前じゃないか。だって僕に反対する理由なんてないし…綾波は可愛くて、カヲルくんはかっこよくて…、うん、…お似合い、だよ。あはは…」
レイ「…………」
シンジ「ただちょっとびっくりしたんだ…、…僕、綾波やカヲルくんには、そういう事は教えてもらえる仲かなって、勝手に思い込んじゃってたから…」
レイ「…………」
シンジ「で、でも、ほんとにお似合いだと思うよ。だから………」
レイ「……………………」
カヲル「…! ファースト!やめ———」
——バシッ!!
シンジ「うわあっ!」
ケンスケ「!?」
レイ「………」
カヲル「………ファースト…」
ケンスケ(な、なんだよこの修羅場は。…なんで綾波、今シンジをぶったんだ?)
カヲル「…ファースト、シンジくんになんてことするんだ」
レイ「…」
カヲル「彼が悪いわけじゃない。…君だってわかってるはずだろう?」
レイ「………っ」
ガラッ
——ピシャッ!
タッタッタッタッ
トウジ「いや〜、ほんま間に合って良かったわぁ。ワシの一番好きなパン目の前で売り切れてもーたらどないしようかと……」
ドンッ
トウジ「おわぁっ!?」
バサッ ドサッ
トウジ「おいこらどこに目ェ付けとんじゃワレェ!ワシの大事な大事なパンが床に落ち———……」
レイ「……」
トウジ「!? …綾波やないか。なんや珍しいな、綾波でも廊下走ることあるんか」
レイ「……」
トウジ「…お、おい…。どないした?」
レイ「…」
タッタッタッタッタッ
トウジ「…?なんや、あいつ…」
…ガラッ
トウジ「今さっき廊下で綾波に会うたわー。…なんか今にも泣きそうな顔しとった気ィしたけど、あの綾波やし見間違いやろか」
ケンスケ「…」
シンジ「…」
カヲル「…」
トウジ「? お、おい?お前ら何みんなして辛気臭い面しとんねん。なんかあったんか?」
ヒカリ「……どうしたのかしら。まさか喧嘩…?」
アスカ「ふーん、まためっずらしいメンツでの喧嘩ねぇ。…ま、私には関係ないけど」
シンジ「………」
カヲル「…大丈夫かい、シンジくん」
シンジ「あ、ああ…うん、平気だよ…」
カヲル「…ちょっと付き合ってもらえるかい?少し2人で話したいことがあるんだ。ここじゃなんだから、場所を変えようか」
シンジ「…?」
屋上。
カヲル「…さっきはごめんね、ファーストを止められなくて」
シンジ「そんな、カヲルくんのせいじゃないよ。…それに、綾波があんなに怒るのって珍しいし…きっと僕が何か綾波の気に障るようなこと、しちゃったんだろうと思うから…」
カヲル「嫉妬されなければされないで、時に傷ついてしまう事もあるんだね。ヒトの心は本当に複雑に出来ている。…勉強になったよ」
シンジ「あの…、何の話?」
カヲル「いや。…なんでもないんだ。それよりもシンジくん、さっき教室で相田くんが話していた事についてなんだけど…」
シンジ「いいよ、その話はもう…。僕には関係ないことだから」
カヲル「…」
シンジ「……。カヲルくん?」
カヲル「誤解なんだ。僕とファーストは、そんな関係ではないよ」
シンジ「え」
カヲル「シンジくん。これを見てもらえるかい?」
シンジ「それは…さっきカヲルくんが綾波からもらったお弁当、だよね…。……それがどうかしたの?」
カヲル「これはね、ファーストが君のために作ったものなんだよ」
シンジ「え…」
カヲル「君にお弁当を作りたいから協力して欲しいとファーストに頼まれてね。僕はそのためにファーストの買い物に付き合ったり料理の練習に付き合ったりしただけなんだよ。休日にファーストと行動を共にしていたのもその為さ。…もっとも、僕はほとんど役に立ってはいなかったけれどね」
シンジ「綾波が…? ……綾波が、僕のために…」
シンジ「じゃあもしかして、カヲルくんのその指の絆創膏も…」
カヲル「そう。情けない話だけど…その時に少しね。ファーストも同じように指を傷つけながら、でも必死に頑張っていたよ。君に美味しいお弁当を作るために」
シンジ「………綾波…」
カヲル「今回は僕もその姿や熱意を文字通り隣で見させてもらったからね。…きっと美味しく出来ていると思う。ぜひ、彼女の気持ちを受け取ってあげてほしい」
シンジ「…そんな、…そんなの……もちろんだよ」
カヲル「良かった。それじゃあ、これ」
シンジ「…ありがとう」
カヲル「ふふ、僕はお礼を言われるような事は何もしていないよ」
シンジ「カヲルくん。僕…綾波を捜しに行ってくるよ」
カヲル「…そうだね、それがいい」
シンジ「本当にありがとう。それじゃあ…」
カヲル「………。うん」
校舎裏。
レイ(………)
レイ(…叩いてしまった。碇くんのこと……)
レイ(嫉妬。負の感情。誰かを大切に想えば想うほど、何らかのきっかけで自然に生まれる感情)
レイ(…碇くんは、嫉妬しなかった)
レイ(もし…。……もし、誰かと噂になったのが、私やフィフスでなく、セカンドだったら? …そうしたら、碇くんは———…)
タッタッタッタッタ
シンジ「………綾波っ!」
レイ「!」
シンジ「ぜぇ、はぁ…や、やっと、見つけた……」
レイ「…碇くん…」
シンジ「……はぁ、はぁ…」
レイ「……」
シンジ「あ…あのさ、綾波…」
レイ「ごめんなさい」
シンジ「え?」
レイ「さっき、教室で。……叩いてしまって、ごめんなさい」
シンジ「あ…う、ううん、いいんだ!気にしてないよ、いつもアスカから引っ叩かれてるし。あのくらいどうってことないよ、あはは」
レイ「…」
シンジ「…カヲルくんから聞いたよ」
レイ「…」
シンジ「綾波が僕のために、お弁当…作ってくれようとしてたこと」
レイ「…」
シンジ「カヲルくんから受け取ったよ、綾波が作ってくれたお弁当」
レイ「…」
シンジ「ありがとう」
レイ「…!」
シンジ「すごく嬉しいよ。誰かにお弁当作ってもらうなんて、今まで無かったから…」
レイ「碇くん…」
シンジ「すごく気が早いけど、食べるのがもったいないくらい。本当に嬉しいよ」
レイ「………」
シンジ「…綾波?」
レイ「…碇くん、………私………」
シンジ「どうしたの?」
レイ「………。あの、…。………」
シンジ「?」
レイ「…私の方こそ…ありがとう。碇くんに喜んでもらえて…嬉しいわ、とても」
シンジ「綾波…。………ふふ」
レイ「…ふふ」
シンジ「——あ、そうだ。綾波」
レイ「何?」
シンジ「…もし良かったら、なんだけど——………」
その頃教室。
ヒカリ「ごちそうさま」
アスカ「…ふぅ、お腹いっぱい。ごちそーさま。…ん?」
女子「…ね、びっくりよねー」
女子2「え〜…でもショックぅ…。いつからなんだろ…」
アスカ「ハロ〜ォ、ねぇねぇ、みんなして何の話してんの?」
女子3「あ…。…ねぇ、惣流さんはいつから知ってたの…?」
アスカ「はぁ?…何を?」
女子「ほら、今朝から学校中で噂になってるじゃない。渚くんと綾波さんが……」ヒソヒソ
ヒカリ「え、えええ?!なにそれ…っ?」
アスカ「……」
女子2「渚くん、ファン多かったもんね。そりゃこんなに大きな噂になるのも無理ないよ」
女子3「しかも相手があの綾波さんじゃ、尚更よねぇ…」
アスカ「………ふーん」
ヒカリ「そ…そうだったの?アスカ。…私、全然気が付かなかったけど…」
アスカ「バッカねぇ〜…そりゃそうよ。他のクラスメイトならまだしも、あのファーストとフィフスでしょ?ガセに決まってんじゃない」
ヒカリ「えっ…?」
アスカ「はぁ…ほんっと日本人って変な集団よね。なんでそう全く信憑性のない噂話でいちいち盛り上がれるのかしら」
女子「で…でもぉ、休日に2人でデートしてるところを見たって子が…」
アスカ「私だってヒカリに頼まれてヒカリのお姉さんの男友達とデートしたことあるわよ?男女2人でどっか行くぐらい、付き合ってなくても普通に有り得る事でしょ。…それとも、この国じゃそんなのヘンって言われるわけ?」
女子2「だけどさぁ…渚くんが綾波さんのマンションから出てくるところも見たって子が…」
アスカ「バカシンジが不在の時に鈴原や相田がうちに来る事もあるわよ。気が向けば、バカシンジが帰ってくるまで私がゲームやくっだらない駄弁りに付き合ってやることもあるわ。でも、別に私はあいつらに何の興味も無いわよ?」
女子「……」
女子2「そうは言っても、ねぇ?…」
女子3「…渚くんたちの場合は惣流さんや碇くんとはちょっと、状況が違うってゆーか…」
アスカ「………。あっそ、もういいわ。あっち行きましょ、ヒカリ」
ヒカリ「ほんとに、ただの噂なのかな…。渚くんと綾波さん」
アスカ「そりゃ、そうでしょ」
ヒカリ「でも…」
アスカ「もー、ヒカリまでまだそんなこと言ってんの?あいつらに限ってぜええええええったい、たとえ地球がひっくり返ったってくっつくなんてことありえないわ」
ヒカリ「どうしてそう言い切れるの?」
アスカ「どうしてって…。あいつらは恋仲っていうよりはむしろ…敵っていうか……」
ヒカリ「え?」
アスカ「あのホモは言わずもがなだし、…………あの女が好きなのだって………」
ヒカリ「…」
アスカ「……」
ヒカリ「アスカ…?」
アスカ「あーもう!バッカみたい、よくよく考えてみりゃなんで私があんな奴らの事気にしなきゃいけないのよ!なんか気分悪くなってきたからもうこの話やめましょ」
ヒカリ「う…うん…?」
アスカ「はぁ…お昼からの授業なんだったっけ、めんどくさいわねぇ…」
アスカ(…あーあ。もう。イライラする)
アスカ(………なんでこんなにイライラするんだろ)
アスカ(……)
アスカ(でも、確かに少し気になるわ…。なんでファーストとフィフスが休日一緒に買い物になんか行くわけ?あいつら、学校でもネルフでも普段つるんでるとこなんて見た事なかったのに)
アスカ(何か企んでるのかな…、バカシンジのことで)
アスカ(…………)
アスカ(…大丈夫。大丈夫よ、アスカ。あのバカシンジが鈍感なのはこの私がいっちばん良くわかってるんだから)
アスカ(……それにいつだって、バカシンジの一番近くにいるのは私。…私なんだから…)
アスカ(…ふん)
屋上。
カヲル「〜♪」
レイ「…フィフス」
カヲル「ああ、ファースト。シンジくんには無事会えたかい?」
レイ「ええ」
カヲル「そう。それなら良かった、安心したよ」
レイ「…購買、行かないのね」
カヲル「今から行ってももう売り切れてしまっているだろうからね。…まぁ、一食くらい食べなくても死にはしないさ」
レイ「……」
カヲル「ところで、どうしてここに来たんだい?てっきり君はシンジくんと教室に戻るんだろうと思っていたよ」
レイ「…。これ」
カヲル「? 割り箸だね。これがどうかしたのかい?」
レイ「碇くんが…私の渡したお弁当の代わりに、碇くんのお弁当を私にくれたの。…だけど、こんなことは予想していなくて、いつも通りに作ったお弁当だから…肉料理も入っているって」
カヲル「…そう」
レイ「……それで…、もし良かったら、あなたに肉料理を食べてもらえないかって…碇くんが」
カヲル「僕に?」
レイ「…うん。あなたにも、お礼がしたいからって。…碇くん、そう言っていたわ」
カヲル「……」
レイ「…食べないの?」
カヲル「…いや。もちろん、いただくよ」
カヲル「やっぱり、シンジくんは素敵なヒトだね」
レイ「…ええ」
パカッ
カヲル「…!」
レイ「!」
カヲル(…これが噂の、たこ型ウインナーか…)
レイ(…リンゴが…ウサギの形をしているわ…)
カヲル「…」
レイ「…」
……パクッ
カヲル・レイ「…おいしい」
終劇
QのBD発売までにとか言ってたが結局発売日当日までかかっちまった。
正直メインがこの組み合わせのSSじゃ批判しか無いかなーと思っていたので、合間のレス物凄く嬉しかったしありがたかったし励みになりました。
付き合ってくれた皆さん、ほんとにありがとう。
乙。
それにしてもこの二人に和めば和むほどQのDVD見返すのが怖くなってくる
>>1って前にもこの2人メインのエヴァSS書いたことない?
昔この2人がメインでほのぼのしてるすげー好きだったSSがあったんだけども
乙〜
すげー可愛かったよ
>>85
エヴァSSだとカヲルが葛城家に3日ほど泊まりにくるSSと新劇パイロット5人が山で遭難するSSとシンジが幸せな誕生日迎えたと思ったら夢オチだったSSが俺の過去作です、今と酉違ったり酉付けてなかったりするのばっかだけど。
でもどれもこれもここひと月くらいのSSだし、レイとカヲルがメインと言えるようなSSも無いんで>>85の好きなSS書いた人とは別人だと思う。
>>86
読んでくれてありがとう!
そういや前の酉で立てといてエタッてるエヴァSSがひとつあるんだけど、あれはどうにもこうにもネタが出てこなくなってしまったのでログ保存して、完結までの見通し立ててからいつか建て直します。
明日あたりこのスレと一緒にHTML化依頼出そうと思う。
1乙ー。
ほのぼの出来たよー
遭難するやつって、序盤にアスカ守って綾波が犬だか猪だかに噛まれちゃうやつ??
すごくほのぼのした
乙
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