穂乃果「おせちがカレーになってる!」 (155)

12月31日
海未「ただいまー…………あれ?」

返事がなかなか返って来ない。
一瞬不思議に思うがすぐに納得する。

海未(あ……そうでした。
今日は家には誰もいないのでしたね)

誰もいない家の中
物音を立てないようそっと靴を脱いだ

やったー!カレーだー!

外廊下で繋がった縁側を、一人しんしんとと歩く
空き家のように静まりかえる室内
風にカタカタと揺れる障子の音ばかりが、耳に入りこむ

海未(………一人のお正月は初めて、ですね)

寂しくない……わけがなかった。

外廊下を容赦無く真冬の風が吹き付ける
堪えるように身を縮こませ、口元をグッと結ばせる。

海未(早くおこたに入りたいです……)

一人トボトボと居間へ向かった

完成したか ④

海未「はぁ……」居間の戸をガラガラ

穂乃果「あ、うみちゃん。おかえりー」

海未「あれ……部屋が暖かっ…………え?!ほのか!?」

穂乃果「やっほー」

穂乃果が、なぜここに………?!

穂乃果「外寒かったでしょー、コタツあったかくしておいたよ?」

海未「え!?あ、ありがとう…………え?え?なんで?!」


こたつにくるまれて、のほほん顔で私を迎える穂乃果。

あったかそう………いや、そうではなく

海未(穂乃果がうちにいる!?なんで?!なんで!?!?)

状況が飲み込めず動揺する私
何が楽しいのかニコニコしながら私を見つめる穂乃果

期待

穂乃果「ささっ、とりあえずこたつに入って入ってっ」

海未「……あ、あったかい……」

穂乃果「うわ!うみちゃんの足冷たっ!」

海未「あ、あの穂乃果?」

穂乃果「うん!なにかな?」

海未「どうして穂乃果がここに、」

穂乃果「あ、ちょっと待って。本題に入る前に一言いいかな」

海未「え?はい。なんでしょうか」

急に真剣な顔つきになる穂乃果

穂乃果「……海未ちゃんの足イヤだから
あんまり穂乃果にくっつけないでね?」

海未「………ぇ」(パリーンっ!←何かが割れる音

穂乃果「ごめんね?だって海未ちゃんの脚冷たすぎるんだもん。
もっとあったまってからくっつこうねー」

海未「……………」
(穂乃果が、私のがイヤって…)

穂乃果「それで、なにかな?」

海未「……………」
(穂乃果が、私のこと、イヤって……)

穂乃果「うん?おーい」

海未「………」
(イヤって言った……)

穂乃果「おーい!あれー?反応がないや」

ほう

腹パン

穂乃果「おーい!もしーもーし?うみちゃん」

海未「………」(じーーっ)
……無言で穂乃果の頬を両手で挟み込んでみる

(ぎゅーーっ!)
穂乃果「ひゃっ!冷たっ!な、なにするの?!」

海未「………」

海未「………」←本気の拒否がないことにちょっと安心してる

海未「………」

(むにょーん)

穂乃果「ほっへはひっはらなひへ!!」
(ほっぺた引っ張らないでぇ!!)

海未「………」←さりげなくフェイシャルマッサージをしてあげる

穂乃果「ふにゅぅ……ふまくしゃへれなひ……」
(うぅ……上手く喋れない……)


海未「………穂乃果」

穂乃果「ふぁひ?!」(なに?!)

海未「なぜあなたが私の家にいるのですか……?」

穂乃果「ひょれふぁね」(それはね)

(むにょーん)

海未「はい……」

穂乃果「……ほのまへにひっはるのやへてくへないはな」
(……その前に引っ張るのやめてくれないかな)

(むにょーん)

海未「はい……」

(パッ!)

海未「………」

穂乃果「うーうぅ……ありがと」

海未「べつに……」

穂乃果「ついでに穂乃果のほっぺたを
両手で挟むのもやめてくれると嬉しいんだけどなぁ」

海未「………それって、」

穂乃果「うん?」

海未「わ」

穂乃果「わ?」

海未「わ、私のような女に触られるのはイヤ、ってことですかぁ……?」

穂乃果「冷たい手で触られるのが嫌なだけだけど……あれ?なんの話?」

海未「…………ふえぇ………ほのかぁ……!
私のこと嫌いにならないでくださいぃ………
……ほのかぁぁ……ほのかぁぁ……!!」

穂乃果「え?え?なんで泣いてるの??」

海未「うぅぅ……ほのかに嫌われちゃったよぉ……」

穂乃果「????」

5分後
穂乃果「落ち着いてきた?」ナデナデ

海未「た、多少は……」(ウルウル

穂乃果「それじゃーもう一回言うね?

海未ちゃんはものすごい誤解をしているの。
まず、ほのかが嫌いなのは冷たいものだけ。

わたし海未ちゃんを嫌いと思ったことなんて一度もないよ?
それどころか、すっっごく、大切に思ってるもん!
寝る前に顔が思い浮かぶくらい大好きだよ!」(ぎゅーっ


海未「ほんとうですかぁ…」(泣)

穂乃果「ほんとほんと!」(ナデナデ

海未「わ、わかりました……
ごめんなさい、変な誤解をしてしまって……」

穂乃果「いやーそんな全然!
(これは早く話題を変えた方が良さそうかも……)

穂乃果「そ、それでね!なんで私が海未ちゃんの家にいるのかっていうと、」

海未「でもそれって……」
穂乃果「うん?」

海未「……温度が冷たい今の私は嫌いってことなんでしょうううぅぅぅ!!」

穂乃果(こ、これはめんどくさい時の海未ちゃんだ!)

10分後
海未「……もう大丈夫です。」

穂乃果「よかったー!一時はどうなることかと思ったよー」

海未「ごめんなさい……

……そ、それよりも!早く説明を!」

穂乃果「うみちゃんが拗ねたから本題に入れなかったのに……

まぁいっか。はい!それじゃあ説明するね!」

穂乃果「今朝ほのかの家のこたつが壊れちゃったの」

海未「まぁ……それは大変ですね」

穂乃果「実は穂乃果ってこたつが無いと死んじゃうタイプの人間なのね?

海未「夏場はどうやって乗り切っているんですか?」

穂乃果「それは今つっこまなくていいの!
……それですごーーく困っちゃったの」

海未「はぁ」

穂乃果「で、穂乃果はこたつを求めて放浪の旅をすることにしたの」

海未「……この話から私の期待する回答に
行き着くとは到底思えないのですが」

穂乃果「そして!放浪の末にようやく、こたつのある海未ちゃんのお家に到着した!

だから私はここにいるの!」

海未「…………」

穂乃果「こたつあるところに、穂乃果有り!
穂乃果あるところに、こたつあり!」

海未「…………はぁ」(溜息)

海未「穂乃果に詳しい事情を話す気がないのはわかりました」

穂乃果「うん!ないよ!」

海未「っ………まぁ、それはいいでしょう」

海未「ではどうやって家に入れたんです?」

穂乃果「え?うみちゃんのお母さんが普通に入れてくれたよ?
海未が来るまで中で待っててねー、って」

海未「えっ?でもあの人は……」

穂乃果「うん。忘れ物を取りに家に一旦戻っただけみたい。
すぐに飛び出して行っちゃったよ」

海未「そう、ですか」

穂乃果「『海未をよろしく』だってさ」

海未「そうですか………」

穂乃果「海未ちゃんち、
今年の大晦日はお父さんもお母さんもいないんだってね」

海未「そこまで聞いてしまいましたか……
余計な心配はかけたくなかったのですけれど……」

穂乃果「ここまで聞いたら引き下がれないよ!なにがあったの?」

海未「そんな大した話ではないですよ?
家族全員が母の海外公演に付き添って行ってしまった、
というだけの話です。

……私を除いての家族全員、ですが」

穂乃果「公演って日舞の?
アメリカからお呼ばれするなんて海未ちゃんのお母さんすごいね!」


海未「アメリカじゃないです。たしか……台湾だったと思います。

先方のご好意で家族全員分の費用を負担してくれるらしくて。
姉も弟もみんなノリノリでついて行ってしまいました」

穂乃果「さすが外国。お金持ちだなー」
穂乃果「………って、あれ???海未ちゃんって弟いたっけ??」

海未「………あれ?どうでしたっけ」

穂乃果「えっ」

穂乃果「それで、どうして海未ちゃんはついて行かなかったの?」

海未「向こうに行って帰ってくるのが
1月7日になるとのことだったのでお断りしました
お正月は日本で過ごしたいです。日本人として」

穂乃果「そうかなー。外国でお正月なんて面白そうだけどなぁ」

海未「まぁ……」

穂乃果「しかもほとんど無料だったんでしょー?なんかもったいないなぁ」

海未「………他にも行かない理由はありました。」

穂乃果「他の理由?」

穂乃果「どんな理由なの?」

海未「……まぁ、こちらの理由はオマケのオマケ、
刺身のツマみたいなものなんですけど」

穂乃果「気になる言い方するなぁ。教えて教えて?」

海未「………む、向こうに行ったら
穂乃果と初詣に行けなくなるじゃないですか」

穂乃果「………」

海未「………」

穂乃果「海未ちゃんが……デレッデレだ……」

海未「……そんなことないです。
初詣はオマケのオマケと言ったはずですよ?」

穂乃果「おっ……予想外に冷静な対応」

海未「私は元々クールな方ですし」

穂乃果「えー?そうかなぁ」

海未「私のファンはみんなそう思ってるはずです」

穂乃果「『デ、デレてないもん!プンプン!ラブアローシュー』
とか言ってくるかな、ってほのかは予想してたんだけどなー」


海未「っ!そんなことはっ!!
……………ふぅ、そんなこと言うわけないです

まったく、穂乃果の妄想にはいちいち付き合ってられませんね」

穂乃果「おぉ……持ち直した!」

穂乃果「でも……そっかー。
また今年も一緒に初詣行けるんだね。えへへ」

海未「そうなりますね」

穂乃果「そっかそっかー。ふふっ」

海未「……なんだか嬉しそうですね」

穂乃果「そういう海未ちゃんこそ嬉しそうだよ?」

海未「そんなことは………ないです」

穂乃果「私は嬉しいよ?すっごく嬉しい。
今年も一緒に行けてよかったー、って思う」

海未「………………穂乃果こそデレデレじゃないですかっ」

穂乃果「当たり前だよっ
ほのかが海未ちゃんの前でデレてなかったことなんて一度もないよ?」

海未「あ、急にお饅頭が食べたくなりました。
取りに行ってきますね」(ダダダーっ!

穂乃果「あ、逃げた…」

海未「聞きたいことがあるのですが」

穂乃果「ん?ふぁーに?」(お饅頭むしゃむしゃ)

海未「穂乃果はお家に帰らなくていいのですか?」

穂乃果「モグモグ……んーとねー………」

海未「はい」

穂乃果「穂乃果の家もみんなお出かけしてて家にいないの!
だから今年は海未ちゃんの家で年越ししたいなー……なんて」

海未「………ふーん」

海未「……穂乃果の家もご家族が不在なのですか?私と同じ?」

穂乃果「まーそんなとこ?」

海未「無理は……してませんよね?」

穂乃果「してないよ?」

海未「………自分のことを棚上げして言いますが、
大晦日と正月は基本的に家族と過ごすべきものです。

もし私を気遣ってこうして一緒にいてくれてるのなら心配はご無用。

どうか家族と年越しをしてください」


穂乃果「うーん……うちに誰もいない、
っていうのは本当なんだけどなぁ」

海未「……電話で確認してきます」

穂乃果「えー?信用ないなぁ」

海未「都合で振り回していい問題じゃありませんから」



海未「……ほんとに出ない」

穂乃果「ね?言った通りでしょ?
そんなことよりお餅焼こうよお餅ー」

海未「…………(ピポパ、ピ)」

穂乃果「ん?うみちゃん?今度は誰に電話かけるの?」

海未「………」(トゥルルルー

海未「……あ、もしもし?
いきなりすみません、海未です。はい」

穂乃果「お、お母さんの携帯番号!?いつのまにそんな仲良くっ」

海未「………はい。はい……なるほど」

海未「……はい。わかりました。それでは失礼します……」

穂乃果「……………」

海未「………事情はわかりました」

はよ

海未「今年の大晦日とお正月は
家族で旅館に滞在する予定だったのですね」

穂乃果「まぁ、うん」

海未「なぜ行かなかったのですか?
私を一人にしないために断った、
というには時系列的に少しおかしいですよね」

穂乃果「まぁその、なんていうのかな……」

海未「はい」

穂乃果「…………元旦に海未ちゃんと、初詣に行きたかったから……です」

海未「………」

海未「………」

穂乃果「えへへ……ちょっと照れるね」

海未「………二人とも同じことを考えて
同じ行動をしていた、ということですか……」

穂乃果「そうだねー……あははは」

海未来 「…………」

穂乃果「あ、嬉しそう」

海未「っ!」

穂乃果「海未ちゃんはすぐ表情にでるからねぇ」 ニヤニヤ

海未「ひょ、表情を読まないでくださいっ!」

穂乃果「ということで!年越しをご一緒してもよろしいですか!」

海未「仕方がないですね。わかりました。今年は一緒に年越ししましょう」

穂乃果「えへへ!よろしくー!」

海未「よろしくお願いします」






穂乃果「お!ようやく海未ちゃんの脚がヌクヌクしてきたね。
おりゃおりゃ!」

海未「ひゃっ!ほ、ほのか!脚を絡ませすぎですっ」

穂乃果「えー、いいじゃーんっ」

海未「う、動きすぎですっ!
スカートがめくれてしまいます!」

穂乃果「ほほう…」

穂乃果「スカートがめくれてもコタツの中なんて誰も覗かないよ
気にしなくていいんじゃない?」

脚をスリスリ

海未「うぅ……スカートがどんどんすごいことになっていくぅ……」

穂乃果「どうなってるの?」

海未「めくれ上がりすぎて半裸みたくなってます…
ほのかぁ…ちょっとでいいから脚をどかしてください……
スカートを直したいです……」

穂乃果「ロングスカートでそれは相当なめくれ方だねー。

……どれどれ?」

( 布団をペロリ)

海未「ちょ!」

穂乃果「うわ!パンツモロ見え!大胆すぎるよ海未ちゃん!!」

海未「ひやあぁぁ!!!
誰も覗かない、ってさっき言ったのはどこのどいつですかぁ!!」

穂乃果「怒ってる?」

海未「……怒ってないです」

穂乃果「そっか」

海未「………」

穂乃果「あ、テレビつけてもいい?」

海未「……ん」

穂乃果「海未ちゃん何か見たいのある?」

海未「ドラ……いえ、そうですね。
ドラマ番組が見たいです。NHKのスペシャルドラマ」

穂乃果「ふーん…?」

穂乃果「じゃーチャンネル変えるね」

(カチカチ)
テレビ(ふなっしー!なっしー!)


(カチカチ)
テレビ(床下の埃を、駆逐してやる!)


(カチカチ)
(大晦日だよ!ドラ◯もん!スペシャルー!)


海未「あ」

穂乃果「ん?」

非王妃王位

テレビ(アッタマ♪テッカテーカ♪ダーレガ♪テッカテーカ♪)


穂乃果「………」

海未「……なぜ、ここでチャンネルを止めるんですか?」

穂乃果「………んー?特に意味はないよー?」


(カチカチ)
テレビ(じょじょじょ!)


海未「あっ……」
穂乃果「はい!海未ちゃんが見たかった番組だよ?」
海未「そ、そうですね。これが見たかっ、」


(カチカチ)
テレビ(ドラエーモーン♪)


海未「………ったんです」

穂乃果「ん~?ドラマとドラえもん、
うみちゃんはどっちがいいのかなー?」ニヤニヤ

海未「そ、それはっ……」

なんだかんだでドラえもんを見ることになる海未と穂乃果

海未「………」←ドラえもんを横目でチラチラ

穂乃果「今年もあと6時間で終わりだねー」

海未「え?あ、はい!そうですね!
360分後に今年が終わりますね!」そわそわ

穂乃果「来年は3年生で、再来年は卒業……
音乃木坂の卒業生になれるんだよね、私たち」

海未「そ、そうですねー」そわそわ

穂乃果「………」

海未「…………」←そわそわ

穂乃果「うみちゃん」

海未「はい?なんでしょう」

穂乃果「……ドラえもんに集中していいよ?」

海未「いいんですかぁ!!」

穂乃果「ど、どうぞ」(ちょっと引き気味

海未「はい!」

支援

ドラえも○を見る海未と、じゃれる穂乃果

穂乃果「もっと正月っぽいことしたいねー」

海未「そうですねー……バリボリ」
↑煎餅をかじる音

穂乃果「あーうみちゃんまた煎餅こぼしてる」(布巾でフキフキ

海未「そうですねぇ……」
(頬杖をつきながらドラ○もんを見る海未ちゃん)

穂乃果「そうだ!カルタしようよカルタ!正月っぽくない?」

海未「そうですねぇ……」
(ドラえ○んに夢中な海未ちゃん

穂乃果「…………」

海未「…………バリボリ」←煎餅をかじる音

穂乃果(う、海未ちゃんがなんかだらしない!)

海未「………」←ドラえも◯に夢中

穂乃果「………」


テレビ(タケコプターノ、電池ガ切レタ!)
海未「………」←ハラハラしてる


テレビ(ドラエモーン!ドウグダシテー!)
海未「………」←ニヤニヤしてる


テレビ(キャー!ノビタサンノH!!)
海未「………」←ドキドキしてる

穂乃果(海未ちゃんは気持ちがすぐ顔に出るなぁ)

海未「………あ」

穂乃果「あ、お煎餅なくなっちゃった?
持ってくるねー」

海未「………はい」

穂乃果「はい、持ってきたよー」(ニコニコ)

海未「………ん」

海未「…………」←またドラえも◯に夢中になってる

穂乃果「…………」

穂乃果(なんだか守ってあげたくなるっ……)うずうずッ!

4

穂乃果「……そういえば今夜のお夕飯どうしよっか」

海未「…………」
(無言で立ち上がる海未ちゃん)

穂乃果「お?お?」

ズサーっ←机一杯に煎餅を広げる海未

穂乃果「これが、今夜のご飯……?」

海未「………バリボリ」(またドラえも○見てる

穂乃果「……あ、口元よごれてるよー」(ティッシュでフキフキ

ほのうみ発見

穂乃果「うみちゃん、私の話聞く気ないでしょ」

海未「きいてますよー……」

穂乃果「……正月だからダラダラしたくなる気持ちはわかるけど
さっきから受け答えがあまりに適当すぎるんじゃないかな?」

海未「そうですかー?……バリボリ」

穂乃果「………」

唐突にスマホを操作し始める穂乃果

穂乃果「……録音再生、っと」


『『受け答えがあまりに適当すぎるんじゃないかな?』』

『『そうですか~ぁ?……ボリッ……ボリッ……』』


海未「!?!?!?」

穂乃果(ニコニコ)

穂乃果「海未ちゃん!」

海未「は、はい!」(背筋ピン!

穂乃果「正月だからダラダラしたくなる気持ちはわかるけど!!

受け答えが適当すぎるのはー、

良くないんじゃないかなー??」(ニコニコ)

海未「そうですね!!おっしゃる通り私が悪かったです!」





海未「……これは違うんですよぅ……穂乃果ぁ……」

穂乃果「うんうん。話してごらん?」

海未「私、ドラ○もんを見てると
いつも無意識のうちにだらしなくなってしまうんです……

の○太くんに感情移入しすぎてしまうんです……」

穂乃果「なるほどー……
もしかしたら海未ちゃんは
のび○君でストレスを発散してるのかもしれないね」

海未「ストレス?」

穂乃果「真面目な振る舞いを自分に課すことで生まれてしまうストレスを、

海未ちゃんは、素行の悪いの○太になりきることで解消してるのかも!」


海未「のび太は素行は悪くありません!だらしがないだけです!」

穂乃果「○をつけわすれてるよ海未ちゃんっ!」

海未「……ま、まぁたぶんその通りなんだと思います…。

だ、だからね?
プライベートでは実はだらしないとか、

そういう女ではないんですよ?私……」


穂乃果「それはだいじょぶ!

海未ちゃんが家でも外でも素直で真面目な良い子だってことは
穂乃果ちゃんと知ってるもん」

海未「そ、そうですか。それならよかった……」(ホッ

穂乃果「お正月とは言え、だらけすぎるのは良くない!
お互いに最低限の節度をもつこと!

ということで!はい!この話はおしまい!」

海未「はい!」

穂乃果「うん!これで万事解決だね!」

海未「そうですね!」

穂乃果「うんうん!」
(再生ボタンをポチっ)

『『そうですか~ぁ?』』

海未「ブフォ!」

穂乃果「………」ニコニコ

『『そうですか~ぁ?』』

海未「ほ、ほのか?そのデータ消しませんか?」

穂乃果「………」ニコニコ

海未「その笑顔は了承……ということ……ですよね?」

穂乃果「………」ニコニコ

海未「な、なにか言ってくださいよぅ……」

穂乃果「うん。消してもいいよ?」

海未「え?ほんとに?!」

穂乃果「もちろん!………はい、消したよ?」
スマホの画面を見せる穂乃果

海未「ほんとに消えてる……

あ、ありがとう、ございます……?」

海未「で、でも消しちゃってほんとによかったんですか?
自分で言うのもなんですけど、私を虐めるネタとしては一級品ですよ?」

穂乃果「………それは遠回しにイジメてほしい、って言ってるの?」

海未「ちがいますよ!」

4

海未「何か裏があるんじゃ……」

穂乃果「そんなことあるわけないよー。

海未ちゃんが本気で嫌がりそうなことは
ほのか絶対にしないよ?」

海未「……なんだか納得できません」

ペース早いからさるよけしえ

穂乃果「ほんとに裏もなにもないんだけどなぁ……
うーん……それじゃー取引しよっか」

海未「取引?」

穂乃果「私がデータを消してあげる代わりに、
うみちゃんに何かしてもらう、っていう取引!」

穂乃果「うみちゃんも何か損をすれば少しは気が晴れるんじゃない?」

海未「そういうものでしょうか……」

追いつき支援

海未「それで私は何をすれば……」

穂乃果「そうだなぁ……
ちなみに、海未ちゃんって他の娘とドラ○もん見たことある?」


海未「あ、あるわけないでしょう!
あんな痴態ほかの人には見せられませんよ!」


穂乃果「……えへへ!そうだよね!
あんな恥ずかしい顔は穂乃果以外の人には見せられないよね!」


海未「なんでそんなに嬉しそうなんです……?」

穂乃果「それじゃーほのかからの要求を発表します!」

海未「はい」

穂乃果「…………穂乃果以外の人と
ドラえもんを見るのは今後一切禁止です!」

海未「はい!……え、それだけ?」

穂乃果「うん!」

海未「わ、わかりました」

穂乃果「やった!取引成立だねっ!
来週の金曜日も一緒にドラ○もん見ようねー!」

海未「来週一緒にドラえもんを見る、というのも
契約に含まれてるんですか?」

穂乃果「そうだよ?
来週どころか毎週金曜日は穂乃果と一緒だよ?」

海未「そういう契約だったんですか………」


穂乃果「………ほのかと一緒に見るのイヤ?恥ずかしい?」

海未「いえ、構わないです。」(キッパリ

穂乃果「浮気しちゃダメだよ?金曜日に待ってるからね?」

海未「浮気、とは?」

穂乃果「………他の人の前でゆるー……い顔は見せちゃダメってこと!
見せていいのは穂乃果だけだからね?わかった?」

海未「……わかりました」

海未「穂乃果って意外と独占欲強そうですよね」

穂乃果「そんなことないよ?」

海未「あるとおもいます」

穂乃果「うーん……うみちゃんが言うならそうなのかも」

さるよけ、ってそういうことか
もうちょっと期間空けます

44

らーぶらーぶ

海未「じゃあ再来週からよろしくー」
(またドラえもんを見始める海未ちゃん)

穂乃果「ブー!なんかそっけない!」

海未「そんなことないです」←煎餅ボリポリ

穂乃果「……あ、穂乃果もそのお煎餅食べたい」

海未「たべたい?」(パリッ

穂乃果「たべたい!」

海未「ん」

穂乃果「……うまー」(ポリポリ

海未「お茶もありますよ」

穂乃果「飲む!茶柱つきで飲みたい!」

海未「無理です」(コポコポー

海未「お餅でも焼いてみましょうか」

穂乃果「それすごくいいね!それじゃー台所に…」

海未「そこの灯油ストーブで焼けばいいじゃないですか」

穂乃果「ス、ストーブでお餅を焼く??どうやって??」

OSECHIRYOURIHANBUNUNKO

支援

海未「上部が高温になってるのでそれを利用して焼きます」

穂乃果「へぇー!」

海未「まだストーブが温まっていないから
もうちょっと時間がかかりますね」

穂乃果「なんか面白いね!」

海未「上の部分に触ると火傷しますので気をつけてください」

穂乃果「はーい」

途中でほのうみが途切れるのは悲しいからね
早く読めるのはうれしいけど

穂乃果「それにしても……ストーブでお餅かー。面白いね!」

海未「珍しいですか?」

穂乃果「最近だとあんまり見かけない光景な気がするよ」

海未「………そうですね。確かに最近だとあまり見ない光景だと思います」

穂乃果「………」(ん?変なスイッチ入っちゃったかな?)

海未「この子の名前は Aladdin Blue Flame。
すごい子なんですよ?」

穂乃果(長くなりそう…)

http://i.imgur.com/xyMhbMY.jpg

海未「電気暖房器具と比べると比較的少数ですが、
この子は未だに何万もの人々に使われています。
……世界を含めたらもっといるでしょうね。

30年代に使われていたものが、
何故未だに使われているのか。
それには歴とした理由があるんです

伝統ある造形、レトロな風貌、美しい青い炎、
インテリアとしてのストーブ、電気がなくても使える利点、

この子の良いところを単純に箇条書きにするならたくさんあります
ですが、一番の理由はもっと別のところにあると私は思うんです」

穂乃果「へぇ」(お餅早く焼けないかなー)

海未「伝統、とさきほど言いました。
しかし実際は時代が変わるとともにこの子も少しずつ形を変えて行きました。

まぁ、ストーブは日用品なので仕方のないことです。
生活は時代と共に変わるものですから

……それでも、時代の全てのニーズにこの子一人で答えることはできません。

電気ストーブ、エアコン、パネルヒーター……
時代はコンパクトさとスマートさを求めていました。
求められるのはこの子とは真逆の性質ばかりです

それでも何故未だにこの子が多くの人に使われるのか、
……それは紛れもなく愛が故、だと私は思うんですよ

子供の頃クラスのみんなで寒い寒い、と言いながらストーブを囲んだ思い出

お正月に家族でお餅を焼いた思い出、

田舎の駅の待合室でストーブに手をかざした思い出、
そんな「なんとなく忘れられない思い出」が根底にあるから、
この旧式ストーブは未だに愛され続けてるのだと思うんです。

支援

ストーブを誰かと囲って、一緒に囲んだ誰かがまたこのストーブを使う。
そんな単純な繰り返しが何十年にも渡って行われているんです

伝統を守ろうとする開発者たちの愛と、
伝統を愛する消費者の愛。
この子は何十年にも渡ってたくさんの人に愛されながら、
それぞれの時代を生きた人達を繋いでいるんです。
……ほら、この子に触ってみてください。
そして感じてください!みんなの愛を!!」

穂乃果「あれ?触っちゃいけないんじゃなかった?」

海未「……あつい!」

あちぃ!

穂乃果「まだストーブが温まりきってなくて良かったよ。ほんとに」

海未「うぅ……私としたことが初歩的なミスを……

でもこの子はほんとにすごいんです。
電気がなくても動くので震災の時には大活躍を……!」

チーン!(レンジの音)

穂乃果「あ!お餅が焼けたみたい!とってくるねー」

海未「おいコラ」

うんち漏れそう

誤爆しました
すいません

穂乃果ちゃんw

穂乃果「お腹空いたー」

海未「お餅食べたばかりじゃないですか」

穂乃果「全然足りないっ!」

海未「……あ。食べ物なら日中に買い溜めしたんでした」

穂乃果「おぉ!食べよ食べよ!」

カレー食べていいのか!?

袋からドシャア!

海未「コーラ、ポテト、カップ麺、ピザ、フライドチキン、その他諸々……

ご自由にどうぞ」

穂乃果「高カロリーなジャンクフードばっかり!」

穂乃果「………海未ちゃんってもしかしてダメな女?」

海未「ち、違うんです」

海未「今日は一人だから、
いつもじゃ絶対にできないようなことをと思って……」

穂乃果「それでジャンクフード祭りになっちゃった、と」

海未「はい……」

穂乃果「これ全部食べたら絶対に太るよ……」

海未「余ったものはのぞ……ミューズのみんなに差し上げるつもりでした」

穂乃果「なるほど」

穂乃果「……うみちゃん!」

海未「は、はい!」

穂乃果「カップ蕎麦以外は全て希ちゃんに放棄!
これから2人でおせち料理を作ります!」

海未「了解です!……って、穂乃果料理できましたっけ?」

穂乃果「むむっ、失礼な。
人並みにはできるもん。カレー得意!」

海未「カレー、ですか」

穂乃果「あー!今失礼なこと考えたでしょー!」

それから数時間後・・・

穂乃果「できた!」

海未「やりましたね穂乃果!」

穂乃果「お腹ペコペコだよー!はやく食べよー!」

海未「はいはい。皿によそいますから待ってくださいねー」

穂乃果「はーい!」

しえん

海未「お、おいしい!」

穂乃果「うまー!」

海未「ほんとに美味しいです!こんなに美味しいの初めて食べました!」

穂乃果「スプーンが止まらないよ!」

海未「特にこの隠し味の数の子と黒豆がいい仕事を…!

……ねぇ、穂乃果?」

穂乃果「もくもぐ……なにー?」

海未「なぜ私達はカレーを食べているのでしょう」

穂乃果「それは………あれ?なんでだっけ?」

海未「なぜでしょう……」

紅白を見る穂乃果と海未
穂乃果「あ!ほんとにアライズでてきたよ?!すごーい!」

海未「紅白に高校生アイドルが出演するなんてすごいですね
……しかもトリですか」

穂乃果「うらやましいなぁ……」

海未「……ほのかは紅白に出れるような人気アイドルになりたいですか?」

穂乃果「なりたい!」

ほのうみ~

海未「そうですか」

穂乃果「海未ちゃんはなりたい?」

海未「私もみんなと紅白に出れるくらいのアイドルになりたいです
………がんばりましょうね、ほのか」

穂乃果「……うみちゃんがこんな目立つことを
やりたがるなんて珍しいね」

海未「私だって少しは変わりますよ
穂乃果の付き合いでアイドルをやってるわけではありませんから」

穂乃果「………(ニコニコ)」

海未「な、なにかいってくださいよ!」

穂乃果「よし!」
いきなり立ち上がる穂乃果
穂乃果「めざせ紅白!!めざせNHKホール!!」
海未「お、おー」(アイドルの宣言としてこれはどうなのかしら…)

穂乃果「そのあと東京ドーム!」
海未「順番がおかしい!」

穂乃果「紅白終わっちゃたったねー」

海未「そうですね」

ゴーーン………ゴーーーン……

穂乃果「あ、除夜の鐘が聞こえる……流石家元!」

海未「家元は関係ないです
お寺が近くにあればどこの家でもきこえると思いますよ?」

穂乃果「近くにお寺さんがあるんだ。ここからどれくらいかかる?」

海未「そうですね……歩いて2分くらいですかね」

穂乃果「……それくらいなら
女の子二人で出歩いても大丈夫だよね…

よし!うみちゃん!」

海未「はい」

穂乃果「初詣行こ!」

支援だよ

玄関にて
穂乃果「よし!海未ちゃん!」

海未「はい」

穂乃果「行くのはやめよう!」

海未「……ダメです。行きますよ、ほら」

穂乃果「やだー!寒いのやだー!」

支援

穂乃果「さむい………」とてとて

海未「そうですねー……」とてとて

穂乃果「凍え死んじゃう……」

海未「死にませんよこれくらい………あっ」

穂乃果「うん?どしたの海未ちゃん」

海未「いえ……空がすごく綺麗だなー、って」

穂乃果「んー……?おぉ……きれー……」

海未「ですねー………」

穂乃果「寒い日にみる夜空に限ってやたら綺麗なんだよねー……」

海未「空気が澄んでるからですかね……」

穂乃果「はー……もっとあったかい日に
綺麗にしてくれたら良いのに……」

海未「……あ、手繋ぎます?
少しはあったかくなりますよ?」

穂乃果「ポケットから手出したくないからいー……」

海未「そうですか……」

海未ちゃんと穂乃果の家近いから穂乃果の家でも聞こえるんじゃないって思ったけど穂乃果はガキ使見ながら寝落ちして朝まで寝てるイメージだから知らなそう

安価なしのまともなラブラブSSひさびっさだね

穂乃果「コンビニで手袋買ってきた!ほかほかー」

海未「よかったですね」

穂乃果「ついでに肉まんも買ってきたよ!」

海未「美味しそうです。半分こしてほしいです」

穂乃果「お?ワガママ海未ちゃんはなかなかレアだね!
可愛いから少し多めに半分こしてあげるー」

海未「ありがとうございます」

穂乃果「……はい!熱いから気をつけてねー」

海未「……おいしいでふ」モグモグ

穂乃果「おいしいねー」

お、こないだの続きか

くわしくの

急に道端にしゃがみ込む穂乃果
穂乃果「………」ガサゴソ

海未「?」
海未「ほのか?何をしていブフォっ!!」

穂乃果「あはは!雪玉命中ー!」

海未「なるほど……わかりました。
………(ぎゅっぎゅ)」

穂乃果「お?雪玉つくってるの?よーし、穂乃果も……」
その場にしゃかみこむ穂乃果

海未「敵の目の前でしゃがみながら雪玉を作るとは……愚かです!」

(シュッ!)
海未の手から放たれる雪玉

しかし、
穂乃果「甘いよ」
海未「なっ…?!」
海未の攻撃に、穂乃果は即座に反応した


「しゃがみながら雪玉を作る」
一見無防備に見えるこの体勢だが、
実はこの構えには大きなメリットがある
まずはこのしゃがむという行為を分析しよう

のってなんだ、続き詳しく

徒歩2分なのにコンビあるのか

普通、人間は1m高々の体幹を駆使することで重心をコントロールする。

しかし、しゃがむ行為は体幹を折り曲げ固定してしまう行為なので、
体幹による繊細な重心コントロール力を放棄することに等しい


ゆえに、しゃがむ行為はバランスが取りにくく、
僅かな力が掛かるだけですぐに重心が崩れてしまうのだ

戦闘中に重力が崩れるのは自滅に等しい行為
しかし、鬼才・高坂穂乃果はこの弱点を逆に利用する

しえん

海未「なっ?!回転?!」

海未の投球を察知するや否や、
穂乃果はしゃがんだ状態から横向きに回転したのだ

海未(反応が、はやすぎる……!)

放たれた雪玉は虚しく地面の雪を抉り取った……

「僅かな力で体が倒れる」というのは、
言い換えれば「レスポンスがいい」ということ

高坂氏はしゃがみ状態からの基本回避法として「横転」を提案する

横転の最大の強みは、
重力エネルギーを利用出来る点だ

ここで、普通に立ってる状態からの回避行動と
横転による回避行動を比較してみよう
(1)立ち状態からの回避の場合、
エネルギー配給は筋肉にのみ依存する。

雪合戦は真冬に行われるので、
筋肉は寒さで硬直し運動性能は大幅に下がる。
必然的に、回避にかかる時間も長くなってしまうだろう

状況が常に変動する近接戦闘(インファイト)形式の雪合戦では
確実に不向きと言える

(2)横転による回避行動の場合
動き始めは筋肉に依存するが、それもほんの10μs。
筋肉運動によってわずかに傾けられた体は
モーメントに従って傾く方向へと回転する。

肉体は重心が安定するまで自ずと回転し続け、
位置エネルギーと運動エネルギーの転換により、
体は二回転、三回転と回転をつづけ、
それががそのまま回避行動となる

回転運動のエネルギー源は重力のみ。
筋肉硬直による遅延はもちろん発生しない

消費エネルギーは近似的に重心エネルギーのみとなるので、
肉体への負担は極力少ない

以上より、横転のメリットを大きく2つにまとめてみる
・雪合戦のような寒い環境での戦闘に抜群に適していること
・体への負担が少なく、長期戦に向いていること

(1)と(2)
どちらが優れているかはもはや言うまでもない

これは凄い

海未(まるで当たらない!)

投球はすでに100球目に達する
数打ちゃ当たる作戦で、
海未は合計100個の雪玉を連続で投げ続けた。
しかし当たらない。ものの見事に一球もヒットしない

穂乃果「うみちゃん。これが戦略というものだよ」

海未「……Gesus!」

戦況は穂乃果に圧倒的有利。
勝敗は決まった……かのように思えた


穂乃果「あ」

海未「あ」

二人の鼻頭にピトリ
冷たい何かが舞い降りて、溶けた

穂乃果「雪だ……」
海「雪………」

血塗られた戦場に、しんしんと純白が降り注ぐ

二人の戦士はあまりに場違いな光景に、しばしの間目を奪われていた

惚けているところを攻撃する不届き者は、この戦場にはいなかったのだ……

スレタイでホイホイ釣られてきだが今何が起こってるんだ…?

おせちの話かと思ったら戦場にいた

海未「これは……ぼたん雪ですね。しかもかなり水っぽい……
濡れてしまう前に急いでお寺に行きましょう」

穂乃果「ほのか既にビショビショなんだけど……」

海未「……調子にのってゴロゴロ転がるからです。
このままじゃ風を引いちゃいます。一旦家に戻りましょう」

穂乃果「うー……ごめんねー」

二人で一つの傘をさしながらようやくお寺に到着
お寺は沢山の人でごった返していた

海未「やっと着きました……」

穂乃果「なんか無駄に疲れた気分……」

海未「穂乃果が雪合戦に悪ノリするからですよ……」

穂乃果「なっ!ほのか悪くないもん!」

海未「でも!……いえ、やめましょう。喧嘩両成敗ということで」

穂乃果「………そうだね」

ほのぼのしててええなあ

穂乃果「あ!うみちゃん、今何時???」

海未「えーっと………11:59です。」

穂乃果「うわっ!ギリギリだ!
急いで初詣しないと!」

海未「……普通初詣は12時以降にするんじゃないですか?」

穂乃果「え?」

海未「"初"詣って言うくらいですし、新年にやるのが普通だと思います」

穂乃果「おぉ!ほんとだ!すごいよ海未ちゃん!」

てすと

規制くらったんで、このidです
すみません

すまぬ…俺がばいさる阻止しなかったばかりに

「5!…4!…3!…2!…1!…
あけましておめでとう!!!
うおおおおおおおおおおお!!!あけおめええええええけえええ!!WRYYYYY!!!
うひゃああああ、ああああああ!!!MOTTO!MOTTO!うおおおおおお
おおおお!!!!うりいおいいいおレスキューファイヤアアアアアア!!!」

参列する老若男女は入り乱れて叫び狂う。こ、こわい

海未「……もっと厳かな雰囲気を想像していました
夜中だというのにみんな元気すぎます…」

穂乃果「あけおめえええええええ!!!いえーーーいいぃぃ!!」

海未「お、おぉ……」

穂乃果「ほら海未ちゃんも!
みんなでお寺でバカ騒ぎなんて一年に一回しかできないよ?」

海未「こ、このお寺では年に数回お祭りをやりますからその時にでもっ」

穂乃果「ほらほら、いいから早く!うみちゃんも!」

海未「……い、いぇーっ」

穂乃果「いぇー!!!」

海未「さっきのでもう声がガラガラです…叫びすぎましたぁ……」

穂乃果「うみちゃんすごかったね!ラブアローシュート炸裂しまくり!」

海未「うぅ……また黒歴史がぁ……」

海未「それにしてもものすごい列です……人に溺れてしまいそうです」

穂乃果「すごいよねー。朝まで並ぶことになったらどうする?」

海未「それはちょっと勘弁ですね……」

穂乃果「だよねーアハハ」

海未「…………あ、そうだ。穂乃果?」

穂乃果「なにかな、海未ちゃん」

ばいさる防止

改めて穂乃果と顔を向きあわす

穂乃果「ん?」
首を傾げてご機嫌顔で私を見つめる穂乃果。
家から出た時に寒い寒いと
しかめ面で文句を垂れていたのが嘘のようだ

穂乃果「どしたの?ほのかの顔になんか付いてる?」

海未「いえ!あの、その…」

……う、うまく言葉が出てこない。
寒いはずなのに手にはっきりと汗を感じる

穂乃果「うんうん。いくらでも待つよ?」

前スレなんてあるの?

貴重なほのうみ×ほのぼのなんだ
死んでも保守し続けてやる

私には1度使ってみたい言葉があった。
特に深い意味はないんだけど、
口にするとなんだか楽しくなれる、そんな言葉。
普段の私なら絶対に言わないような、そんな言葉。
私はつっかえながら、ようやくあの若者言葉を口にする

海未「……あ、あけおめことよろっ!ほのか!」

きょとんとした顔になる穂乃果。
でもすぐに満面の笑顔を返してくれる

穂乃果「えへへ!あけおめことよろ!うみちゃん!」

海未「こちらこそよろしくお願いします!」

穂乃果「それさっき言ったよー?」

海未「え?言ってませんよ?」

穂乃果「……今年も相変わらず海未ちゃんは海未ちゃんだねー」ニコニコ

海未「え???」

穂乃果「うん!今年もよろしくね!うみちゃん!」

海未「は、はい!ほのか!」

どんな私でも笑って受け入れてくれる
そんな穂乃果が、大好きです
(完)

おっつー!

おつおつ

乙チュン

ありがとうございましたー

おつおつ


ほのうみって最高だわ


ほのうみみたから今夜はよく眠れるよ

前スレ教えてください

>>151
前スレはこのスレと内容同じです

>>152
途中で落ちたってこと?

>>153
いや、書き溜めてなかったから途中で挫折してしまった

スレ見つけて完結したのかって思ったら終わってた
貴重なほのぼのほのうみが見れて面白かった 乙

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