理樹「女の子たちを筋肉で救ってみせる」 (30)
小毬編
小毬「おにいちゃん…」
理樹「小毬さん……僕は小毬さんのお兄さんじゃないよ」
理樹「そうだ!!」ヌギヌギ
小毬「おにいちゃん、どうして服をぬいでるの…?」
理樹(小毬さんが死をイメージするものを見たことが、原因だっていうのなら)
理樹「見て!小毬さん!!」
小毬「……?」
理樹「僕の腹筋、きれいに割れてるでしょ。大胸筋だって、ほら」ピクピク
小毬「ふわぁ、うごいてる」
理樹「触ってごらん」ピトッ
小毬「あったかい…」
理樹「そう、温かいんだ。これが筋肉なんだ。これが生きてるってことなんだよ」
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理樹「小毬さん、家族の死はとてもつらいよね。でも、だからこそ、そこで立ち止まってはいけないんだ。筋肉だって傷つくことでさらに太く強くなるんだから」
理樹「筋肉痛を筋肉痛のままにしておかないで。それじゃあ小毬さんの筋肉だって、悲しいままだよ。ちゃんとケアしてあげないと」
理樹「やりかたがわからなくても、僕らがいる。小毬さんにはリトルバスターズのみんながついてる。だから笑ってよ、いつもみたいに」
小毬「……理樹くん、私」ギュッ
理樹「また、笑ってくれたね」ダキッ
鈴「小毬ちゃん!!」ガチャッ
理樹「鈴、もう大丈夫だよ」←上半身
鈴「小毬ちゃんになにしてんじゃぼけー!!」ゲシッ
小毬「ふぇぇ!?」
美魚編
美鳥「おはよう、理樹くん。まだ憶えてる?」
理樹「おはよう。……憶えてるって何を?」
美鳥「ううん、憶えてないならいいや。はやく教室行こう」
理樹「う、うん……あれ?」ピタッ
理樹(何かを……大切な何かを忘れている、そんな気が)
美鳥「どうしたの理樹くん、立ち止まったりして。はやく行こうよ」グイッ
理樹「っ!?」
理樹「西園さん!そうだ、西園さんだ!!」
美鳥「なに言ってるの?私がどうかした?」
理樹「違う、僕が言ってるのは西園美鳥じゃない。西園美魚だ」
理樹「弱々しくて繊細で一見儚く思えるけど、その奥には強い生命力を秘めた美しい上腕二頭筋を持つ西園さんだ」
美鳥「あはっ、なにそれ。筋肉でわかったの?美魚に筋肉なんてないじゃない」
理樹「誰にだって筋肉はあるよ。それは普段目立たないかもしれないし、他のひとには気づいてもらえないかもしれない。でも筋肉は確かにそこにあるんだ。誰かがいるとき、そこにはいつだって筋肉があるんだよ」
理樹「そして僕は忘れない。たとえ記憶を失おうと、仲間の筋肉を、あの白くて美しい筋肉を忘れるもんか」
理樹「教えてくれ、美鳥。西園さんはどこにいるの?」
美鳥「……お姉ちゃんをお願いね」
理樹「君が望むまでもなく、僕らは孤独なんだ。だからこそ触れ合って、見せ合って、互いの筋肉を鍛えようとするんだ」
理樹「そうやって鍛えあうことで、他の誰のものでもない、西園美魚の筋肉はつくられていくんだ」
美魚「みなさんと鍛えあう……」
美鳥「そう、それがお姉ちゃんが本当に欲しかったもの」
美鳥「筋肉と筋肉のふれあいの輪。それを見てるだけじゃなくて、その輪に飛び込むことでお姉ちゃんは本当の西園美魚になれる」
美鳥「私たちは一つになる。私はお姉ちゃんの筋肉になって、ずっと一緒に生きていくんだよ」
理樹「生きよう、西園さん。僕らには筋肉があるんだから」
美魚「はいっ……!!」
美鳥「ところで筋肉の見せ合いというのは、どのようにやっているのでしょうか。恭介さんとやっている時を例に詳しく」
りっきゅんが細マッチョとか、ヒロインズが一瞬でオチちゃうわ
葉留佳編
理樹「筋肉いぇいいぇーい!筋肉いぇいいぇーいっ!!」
佳奈多「……話があるっていうから仕方なく来てみたけど、何それ。やっぱりあなた達に関わるのは無駄みたいね、三枝葉留佳」
葉留佳「み、みんなを馬鹿にするな!!…今はちょっとアレだけど」
理樹「二木さん」
佳奈多「何よ」
理樹「筋肉―!!」
佳奈多「帰るわ。あなたも馬鹿なことはやめて、勉強でもしなさい」
理樹(そんな、やっぱり無理なのか……。筋肉の力ではこの二人を仲直りさせることはできないのか……)
葉留佳「理樹くん……」
理樹「ごめん……三枝さん。僕一人の力じゃ……」
「おい、一人とか寂しいこと言うなよ」
理樹「この声は!!」
真人「俺もいるぜ」
理樹「真人」
謙吾「お前だけに、いいカッコさせるか」
理樹「謙吾……」
鈴「お前らきしょいな」
恭介「はりゃほれうまうー」
理樹「みんな……」
葉留佳「こ、これが友情パワーか」
理樹「これならいける!!二木さん!!」
佳奈多「何よ……ってうわぁぁぁ!!何やってるのあなた達!?」
「「「筋肉いぇいいぇーい!筋肉いぇいいぇーいっ!!」」」
佳奈多「き、きゃぁぁぁぁぁ!!」
理樹「今だ、三枝さん!!」
葉留佳「わかった!!筋肉いぇいいぇーい!筋肉いぇいいぇーいっ!!」
佳奈多(な、なにこれ!?筋肉を通して、伝わってくる……葉留佳の思いが!!葉留佳の心が!!)
理樹(どんなに壁があったって、二人の筋肉なら乗り越えられるはずなんだ。だって二人は姉妹なんだから。筋肉の壁はかたいだけじゃない、柔らかさも持ち合わせているんだから)
葉留佳(お姉ちゃん)
佳奈多(葉留佳!?)
葉留佳(私にも伝わってきたよ……お姉ちゃんがいままでどれだけ苦しかったのか。お姉ちゃんの筋肉がどれだけ泣いてきたのか)
佳奈多(葉留佳……!!私……!!)
葉留佳(いいよ、だって筋肉なんだから。それよりも、一緒に叫ぼう)
佳奈多(……ええ!!)
「「筋肉いぇいいぇーい!筋肉いぇいいぇーいっ!!」」
理樹「これがリトルバスターズ!ううん、筋肉バスターズの力だ!」
クド編
クド(鎖につながれて、どのくらいたったのでしょう)
クド(日本のみなさんは元気でしょうか……?)
理樹(クド)
クド(ああ、なんだかリキの声が聞こえてきたような)
理樹(クド!!クド!!)
クド「リキ!?リキなのですか!?」
理樹(クド、思い出して!僕と過ごした筋肉の日々を!)
クド「き、筋肉ですか?」
理樹(筋肉ですよ!ほら、筋肉わっしょい!筋肉わっしょい!!)
クド「き、筋肉わっしょい!筋肉わっしょい!!」
理樹(筋肉わっしょい!筋肉わっしょい!!)
クド「わふー!!」ガシャーン
クド「鎖が粉々に……。理樹、筋肉ってすごいのですね!!」
理樹(だって筋肉だもの)
ゆいちゃん編
真人「おお、理樹。筋トレに精が出るな」
理樹「まあね、今日は下半身を中心に鍛えようと思うんだ。……153……154……あれ?」
謙吾「どうした?」
理樹「いや、昨日もこんな風にスクワットをしたような?ちゃんと休息日はつくってるはずなのに」
キンニクー
理樹「やっぱりそうだ。僕の筋肉もそう言ってる」
真人「間違えたんじゃねえの?」
理樹「そんなはずないよ。僕が間違えることはあっても、僕の筋肉は間違えないよ」
キンニクー
理樹「ほら!!」
謙吾「誰しも間違いや勘違いはあるものだ。というか、理樹」
謙語「何が『ほら!!』なんだ?」
理樹「え?何って、筋肉だよ」
キンニクキンニク
理樹「さっきから喋ってるじゃないか」
真人「……大丈夫か?」
謙吾「理樹、いいことを教えてやろう。筋肉は喋らない」
理樹「そんな!?今までずっとお互いの筋肉を交えて会話してたでしょ?」
キンニクー…キンニクー…
理樹「いったい二人ともどうしちゃったのさ……はっ!?」
理樹(この世界は何かがおかしい!そうだ、あの筋トレをして来ヶ谷さんと花火を見て筋トレした日が繰り返されているんだ!!)
キンニクー
理樹「そうだね、来ヶ谷さんの所へ行こう」
来ヶ谷「この夢から覚めたとき、君は今の話を忘れているだろうな」
理樹「そんなの嫌だよ。忘れるもんか、この筋肉に誓って!」
来ヶ谷「ふふ、本当に理樹くんは面白いな。でもそれは無駄だからやめておけ」
理樹「無駄なんて、やってみなきゃわからないでしょ」
来ヶ谷「理樹くん、いい加減学べ。筋肉ではどうしようもないことだって、この世にはたくさんあるんだ。いくら筋肉を鍛えようと、守りたいものすべてを守れるわけじゃない」
来ヶ谷「鍛えた筋肉で守ることができるのは、せいぜい一人だけだ。だから理樹くん、その筋肉は鈴くんを守ることに使え」
理樹「鈴を?どういうこと?」
来ヶ谷「すぐにわかる時が来る。その時のために、鍛え続けるんだ」
理樹「来ヶ谷さん?来ヶ谷さーん!!」
理樹「……はっ!?……朝か」
理樹(なんだかとても悲しい夢を見た、そんな気がした。まったく内容は憶えていないのに、とてもとても悲しい夢だった)
理樹(そんな悲しい夢が、現実にならないためにも)
理樹「とりあえず、筋トレするか!!」
よし、終了!!
いったい俺は何を書いているんだろう。
深夜のテンションって怖い。
また一つ、奥深いSSが生まれちまったな……
お疲れ様でした。
……鈴ルートは(ボソッ)
スパイとささささみは…?
鈴は救っちゃうとリフレイン始まらないし
リフレイン以降はネタバレになっちゃうし
ぶっちゃけもうテンションが(ry
筋肉ワロタ
筋肉わっしょい!筋肉わっしょい!
これは理樹じゃなくて力だな
>>10筋肉バスターズ
キン肉バスターをかます理樹の姿を想像して吹いちまったじゃねーかwww
>>24
お前真人だろ?
こうしてこのssは筋肉に包まれた・・・
期待のクドルート適当にやってんじゃねえよwwwwww
さささささがでなくてかなしい
クドは最も筋肉で救いやすいという事か……
で、筋肉バスターズって言いたかっただけだろ?
このSSまとめへのコメント
真人ェ・・・