京太郎「……」チラッ
咲「?」キョトン
照「――なにか、須賀くん?」ジッ
京太郎「いや、特には……」
照「目、泳いでるよ」
京太郎「――あー」
京太郎「まぁいいや」コホン
照「何が?」ジッ
咲「お、お姉ちゃん……ちょっと怖いよ」ビクッ
照「ごめん、咲」ナデナデ
咲「も、もう……お姉ちゃんったら」エヘヘ
京太郎(姉妹仲睦まじくて、結構なことで……)ハァ
京太郎「さて」
咲「ついに、6スレ目!」
照「……須賀くんのディフェンス係の宮永照です」
京太郎「……約一名の視線が怖いけど、続けましょう」
京太郎「このスレは――」
照「最愛の妹の咲を奪おうとする須賀京太郎くんの野望を阻止するための……」
咲「お、お姉ちゃん!」ビクッ
京太郎「……紹介は、譲りましょう」ハァ
憧「なになに?」カサッ
穏乃「お……漢字ばかりで読めないや」
憧「アンタ――これ、中学レベルよ?」アキレ
穏乃「ふんだ」プイッ
憧「……」
憧「このスレは、須賀京太郎と宮永咲を中心とした、小ネタスレです」
憧「リクエストに応え、投下するというスタイルが定着しました」
憧「なお、メインの二人以外にも、阿知賀を中心に多くの人たちとの繋がりが描かれます」
憧「続きモノではないので、このスレからの参加も大歓迎です……だってさ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1382723786
京太郎「と、偏差値70さんが説明してくれた所で」
京太郎「始めるか!」グッ
照「待って、まだ話は……」
咲「お姉ちゃん、ここは穏便に……ね?」
照「――咲が、そう言うなら」シュン
京太郎(咲……健気なヤツ)
憧「……」
憧(なんだか、むず痒い)
憧(この感じは……メインに選ばれないから?)アセアセ
穏乃「もー、憧は難しいこと考えすぎだよー」
憧「しずのその単純っぷりを譲って欲しいわ……はぁ」タメイキ
和「――皆さん、色々あるようですね」
和「……あら、これは?」
和「――過去に建てられたスレッド、のようですね」
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1343818936/)
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 その2
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 和「3冊目、ですね」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1348310276/)
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 和「3冊目、ですね」
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 穏乃「4冊目だよ!」
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 玄「5冊目だねっ」 ※阿知賀成分 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1362332585/)
咲「私は、普通の文学少女です」 京太郎「大嘘」 玄「5冊目だねっ」 ※阿知賀成分
立て乙です
というわけで、6スレ目です。
まさかここまで来るとは……皆さんの協力に心から感謝します。
さて、前回のリクエストの中で、応えられそうなものを書いてみましたが、なかなか難しそうなのがチラホラ……
新しいリクエスト、お願いします。
……そういえば、松実姉妹と灼ちゃんはともかく、穏乃と憧ちゃんは完全勝利したルートがない可能性が?
いちよつ
立て乙ー
立て乙
京太郎「そういえば」
咲「うん」
京太郎「最近、おかしな感覚になる時があるんだ」
咲「……どういうこと?」
京太郎「なんだか」
京太郎「どっかで見覚えがあるような」
京太郎「同い年くらいの女子が、近くにいて」
咲「……」
京太郎「で、そこでも俺は麻雀をしていて」
咲「――」
京太郎「で、なんだろうな……神社? 旅館?」
京太郎「そんなものが頭に――咲?」
咲「……京ちゃんは、夢のなかでもエッチなんだね」
京太郎「どうしてそうなる!」
小ネタのリクエスト、受け付けます。よろしくお願いします。
照があんまりにも帰ってこないことに心配した白糸台の面々を出そう!
メイド水着を着て京太郎に見せる穏乃
明日あの日だよね
期待してます
レジェンドが京太郎とのラブラブな夢をみてしまいウワーってなる
咲のおでこにキスする京太郎
――宮永家・リビング
京太郎「……というわけで」
京太郎「咲――おめでt」
照「おめでとう、咲」パァン
京太郎「……照さん」ハァ
照「何か?」パァン
京太郎「――俺の分のクラッカーまで鳴らさないで下さい」
照「……須賀くんから権利を奪わせてもらった」フンス
京太郎「はぁ……」タメイキ
咲「――あ、ありがと」エヘヘ
咲「誕生日プレゼント、大事に使わせてもらうね」
京太郎「……あの『薄い本』を、どう使うつもりなんだ?」
咲「……わっ!? 間違えた」アセアセ
京太郎「――お前ってやつは」
照「……」
照「咲」
咲「なぁに、お姉ちゃん?」
照「いい……」
照「『使う』にしても、私の耳の届かない所d」
京太郎「ちょっとお姉さん、何言ってんですか!?」ビクッ
照「……いや」
照「正直、須賀くんだって思ったでしょ?」
京太郎「否定はしませんが……」
咲「……二人とも、何の話をしてるの?」キョトン
京太郎「うっ……」
京太郎(ほ、ほら照さん! この純粋な目を見ても、さっきみたいなこと言えるんですか?)
照(――逆に、興奮しない?)
京太郎(ダメだこの人……)ハァ
咲「? まあ、いいや」
咲「とりあえず、せっかく買ってきてくれたケーキを頂くよ」パカッ
咲「……あれ?」
京太郎「あぁ、それか?」
京太郎「あそこのケーキ屋、最近アニメキャラを描くサービスしてくれるようになって」
京太郎「お前の好きなキャラ、それで良かったよな?」
咲「……」
咲「もう、京ちゃんったら」クスッ
咲「ふふ」
照「……」
照「――須賀くん、ちょっとこっちに」
京太郎「はい?」
――廊下
照「……嘘、ついたでしょ?」
京太郎「――まぁ、正直」
照「そんな都合のいいケーキ屋、あるわけない」
京太郎「……その通りです」
京太郎「あの絵は、自作です。何とか、それなりの形に仕上がったので」
照「じゃあ、どうして咲に言わないの?」
京太郎「――そう、ですね」
京太郎「ちょっと恥ずかしくて……」
照「――恥ずかしい?」キョトン
京太郎「はい」
京太郎「最初は失敗ばかりで」
京太郎「それなのに、何か『咲のためなら……』とかスイッチ入って、ずっと試行錯誤して」
京太郎「やっと完成して、いざ渡すとなったら――無性に恥ずかしくなって」
照「……」
京太郎「――咲には、黙っといて下さいね?」
照「……」
照「須賀くん」
京太郎「はい?」
照「――下手な女の子より乙女してるよ」
京太郎「……自覚はあります」ハァ
照「まったく」
――再びリビング
咲「あ、二人とも!」
咲「もう、遅いから殆ど食べちゃったよ」
京太郎「ごめんごめん」
照「……」
咲「? お姉ちゃん?」
照「――咲、美味しい?」
咲「うん、すっごく!」
咲「なんか、絵が描かれてるせいか、余計に美味しい気がするの!」ニコニコ
照「……そう」
京太郎「……照さん」
照「……」
京太郎「――覚えて、ますから」
照「!」ハッ
京太郎「だから、その……」
京太郎「その時に――」
照「……別に、頼んでない」
京太郎「そうですか、すみません」
照「――ただ」
京太郎「?」
照「その……無理して、作ってきてくれちゃったりしたら」
照「それを無下にすることは、出来ないから」
照「――それだけ」プイッ
京太郎「……まったく」
咲「え、なんの話?」
京太郎「あ、ああ、いや! なんでもない!」アセアセ
咲「……?」
――その後
咲「うーん……」
咲「やっぱり、『にゃんぱす』って最高だね!」エヘヘ
京太郎「お、おう」
京太郎「清澄もここまでド田舎なら……」
咲「こんな可愛い子たちがいたかもしれない……」
京太郎「いや、その理屈はおかしい」
京太郎(ささやかな誕生会が終わった後)
京太郎(俺は咲の部屋に行き、二人で過ごしていた)
京太郎(――大抵、こいつと二人きりになると、話題は大体アニメ)
京太郎(ある意味、高校生男女らしくない)
咲「……ね、京ちゃん?」
京太郎「ん?」
咲「――凄く、嬉しかった」
京太郎「……そりゃ、良かった」
咲「うん」
咲「――その、ね」
咲「……ううん、なんでもない」
京太郎「なんだよ、気になるな」
咲「えへへ――」
咲「それじゃ、『キルラキル』観たら、教えるかを考えてあげる」クスクス
京太郎「お前、アニメばっかだな……」
――しばらくして
京太郎「それじゃ、お邪魔しました」
咲「うん、今日はありがとね!」
照「……ホント、笑わせてくれる」ボソッ
京太郎「照さんもアレ、観てたんですか……」
照「――咲」
咲「? お姉ちゃん、どうかした?」
照「……いや」
照「なんでもない……」
咲「??」
――咲の部屋
咲「……」ゴソゴソ
咲「あ、あった」
咲「――」パラパラ
咲(中学生の頃)
咲(色々と絵を描き合った)
咲(元々、ラノベから始まった私たちの関係だからこそ、こうした『遊び』が生まれたのかもしれない)
咲(……そんな京ちゃんの絵が書かれたノートは、大事にしまってある)
咲(――そっか、そうだったんだね)
咲「……まったく、もう」
咲(気づかないフリって、意外とアリかも……)
咲(――ただ)
咲「なんだか、無性に熱いなぁ」カァァ
咲(さすがの京ちゃんといえど、ケーキ作りなんて慣れない作業)
咲(どれくらいの手間をかけたんだろう……)
咲(――もう、京ちゃんったら)ポフッ
――照の部屋
照「……」
照(まったく)
照(生意気な、後輩)
照(……もうっ!)カァァ
ここまでです。
誕生会編パート2ですね。前スレでちょこっと書いたので。
咲ちゃんは、突然ちょっとしたエロいネタを振られても気づかないキャラというイメージ。
あと、ちゃっかり照姉さんにも思わせぶりなことを言う京ちゃんでした。
照さんの誕生日を書くかは……未定ですね。
それでは。
乙ー
京太郎よく頑張った
やっぱり京咲がナンバーワン!!!
おつ(´ω`)おつ
乙です
※本SSでは、淡ちゃんは敬語設定です。
――白糸台高校・麻雀部部室
菫「……」
尭深「……」
誠子「……」
淡「こんちはー」ガチャッ
菫「――!」ハッ
菫「なんだ大星か」ハァ
淡「なんだとは失礼な」
尭深「……部長。神経過敏です」ズズーッ
誠子「そうですよ。そりゃまあ、『あの人』がいなくなったら動揺する気持ちは分かりますけど」
菫「……そうかもしれないな」
淡「――それで」
淡「照先輩がいなくなって、今日で……ええと」
菫「どれくらいだったか……」
尭深「……私、覚えてません」ズズーッ
誠子「右に同じ」
淡「……」
淡「ともあれ」
淡「こうして、何もしないというのも問題だと思います」
菫「うむ……」
菫「いずれ、ひょこっと戻ってくると思ってはいたが――」
尭深「……長い、ですね」コポコポ
誠子「たしかに」
菫「――よし」
菫「大星、連絡よろしく」
淡「はーい」
淡「まぁ、この『高校100年生』にかかれば、こんな問題は――」ピポパ
菫「……お前、そんなこと言うヤツだったか?」
淡「――あ」
淡「ごめんなさい、最近ヘンな夢見ちゃって」
菫「夢?」
淡「私が、すっごく生意気で、敬語なんてなんのそのな後輩に――」
菫「……」
菫(何故だろう、容易に想像がつくような気がしてしまうのは……)
淡「あ、繋がりましたね」プルルル
菫「さすが行動が速い」
淡「もっと褒めていいですよ――おっと」
淡「それじゃ、ちょっと出ますね」ガチャッ
バタン・・・
尭深「……あの子、どこに電話を?」
菫「そういえば――照宛じゃない、よな?」
誠子「あいつ、行動力ありますからねー」
菫「……照の放浪癖と同じようなものか」
――廊下
淡「……」
京太郎「――はい」
淡「――あ」
京太郎「……」
京太郎「えと、大星……だよな?」
淡「うん、まぁ……」アセアセ
淡「――で、須賀くん? 単刀直入に訊くけど」
京太郎「?」
淡「そっちに、うちの困ったエース先輩、行ってない?」
京太郎「……ああ」
京太郎「照さん? それなら、咲――ああ、妹さんの家に居座ってるよ」
淡「……やっぱり」
京太郎「で、どうして俺に?」
淡「ああ、照先輩にかけても出てこないだろうって分かってるからね」
京太郎「――信用ないエースだなぁ」
淡「ともかく……須賀くん? あなた今、どこに?」
京太郎「? 自分の家だけど?」
淡「至急、この電話を持って、照先輩の所へGO!」
京太郎「えええ!?」
――宮永家前
京太郎「……」ハァハァ
京太郎「着いた、ぞ」
淡「――あなた、意外と決断力あるのね」
京太郎「そりゃまぁ」
京太郎「……大星(みたいな珍しい奴から)の頼みなら、な」
淡「……」
淡「へ、変なコト言わないで、照先輩の所へ!」カァァ
京太郎「分かった分かった」
淡「……」
淡(なによ、突然……)
淡(久しぶりに聞いた声というのもあるけど、動揺するじゃない)
淡(まったく……)ハァ
尭深「……目標、頬を染め、動揺」ズズーッ
誠子「こりゃ、相手に『釣られ』ちゃったな」ハァ
菫「……お前たち、あまり見るものじゃないぞ。でもまぁ、ちょっとだけ――」
淡「……」
淡(敬語使うの、ホントにやめちゃおうかな……?)ゴゴゴゴ
京太郎「……咲?」
咲「あ、京ちゃん」
咲「どうしたの、いきなり?」(※インターホン越し)
京太郎「い、いや、その――」
淡「――あぁ、妹さん?」
咲「わっ!?」
咲「あー、ビックリした。いきなり変な声出さないでよ、京ちゃん」
淡「……ねぇ、須賀くん? もしかしてあの子――」
京太郎「ああ、大したポンコツだろ?」
咲「いつの間に、そんな可愛い女の子の声真似技術を――今度、教えt」
淡「それより」
淡「さぁ、案内してもらいましょうか」
咲「もう、京ちゃん? どこに――」
京太郎・淡「照さん(先輩)の所に!」
――宮永家・照の部屋前
咲「……もう」
咲「京ちゃんは、説明が下手! もっと早くしてくれればよかったのに……」カァァ
京太郎(いや、予想以上のお前のポンコツさ加減のせいだよ……)
淡「――それで、照先輩は?」
咲「あ、ご、ごめんなさい……あの、えと」
淡「――大星よ」
咲「あ、お、大星さん! た、ただ今!」アセアセ
淡「……」
淡(ねぇ、須賀くん?)
京太郎(どうした?)
淡(――この子、いつもこうなの?)
京太郎(……慣れないヤツ相手だと、な)
淡(ふーん……)
淡(つまり、須賀くんには随分と心を開いてるのね)
京太郎(……そうなるの、かな)
淡(へぇぇ……)
京太郎(い、意味ありげな声出すなって)
咲「……お姉ちゃん」コンコン
照「……?」
照「咲? どうしたの?」
照「私、ニコ動観るので忙しいんだけど――」
咲「……また、プロの対局?」
照「うん」
照「だから今、手が放せない。ごめん」
咲「そんなぁ……」
淡「もう、私だって観たいのに!」プンスカ
京太郎「しょうがないな――かくなる上は」
京太郎「照さん」
照「……なんで須賀くんがいるの?」
京太郎「後で話します――ところで」
照「……なに?」
京太郎「白糸台の人から、照さんのお菓子のコレクションを没収することに決めた、と――」
照「……」ガチャッ
咲「わっ、凄く速い!」
照「――冗談は、ほどほどに」ゴゴゴゴ
京太郎「ご、ごめんなさい!」
京太郎(つーか、こんなデタラメな嘘で釣られるのか!?)
淡「……照先輩」
照「……淡」
照「今の話は本当?」
淡「はい、ちょっと本当です」
照「――え?」
京太郎(何言ってんだ、大星!?)
咲(……考えてみれば)
咲(どうして、京ちゃんに大星さんが電話を?)
咲(二人は一体――)ジトッ
京太郎(咲は変な目でこっちを見てるし……)
淡「――と、いうのも」
淡「それくらいには、みんな照先輩のことを心配して、待っているという意味で、です」
照「……淡」
淡「照先輩、部に顔を出して下さい」
淡「みんな、心配してます」
照「……もう」
照「でもね、淡。もう少し、待っててほしい」
淡「どうして……」
照「実は、ね」
京太郎「!?」
照「――私の妹に、ちょっと変な『影』がつきまとっていて」
照「大事な妹を守るために、私はこの家を管理しているの」
咲「いや、お姉ちゃん……管理『する』より『される』側じゃない……ほとんどの家事とか、私が」
照「咲。姉妹愛は、『プライスレス』だよね?」
咲「う、うん……?」キョトン
京太郎(支離滅裂とは、まさにこのこと……)アキレ
照「だから、淡」
照「――ありがとう」
淡「照先輩……」
照「もう少ししたら」
照「帰れる日も来ると、思うから……」
淡「――はい、分かりました」
淡「でも……」
照「……淡?」
菫「随分と元気そうじゃないか、照?」
照「」
照「す、菫……これは、その」
菫「さっきから聞いて入れば」
菫「妹に悪い『影』? 管理するためにここにいる?」
菫「――言うなれば、『モンスター・シスター』だな」ハァ
照「わ、私は、そんな……」
菫「いいか? 妹さんだって、恋をする自由くらいあるだろう?」
照「う、うう……」
咲(こ、恋だなんて……そんな!)アセアセ
京太郎(恋とか――ないな)
二人「……」チラッ
二人「……」ハッ
二人「……」プイッ
二人「……」カァァ
照「……ごめん、菫。やっぱり帰れそうにない」
菫「どうしt」
照「理屈じゃ、ないんだ」プツッ
菫「……」
菫「――切ら、れた」
菫「――アホ照」ハァ
――その後
照「……さぁ、さっきの仕草の意味を」ゴゴゴゴ
咲「う、うう……」
京太郎「――照さんの、目の錯覚じゃ」
照「須賀くん、ペナルティ1」
京太郎「どういうルールですか!?」
照「ペナルティ3になると、『コークスクリュー(物理)』が直撃します」
京太郎「フツーに傷害事件になりますってば!」
咲「そ、その」
咲「――だから、お姉ちゃん」
照「なぁに、咲?」
京太郎(露骨に声音が優しい……)
咲「……」
咲「私、は――」チラチラ
咲「京ちゃん、と……」カァァ
照「須賀くん、ペナルティ3。罰則、実行」
京太郎「なんで数がとぶんですか!?」
照「……可愛い妹に、あんな仕草」
照「やはり君は、危険人物――!」ギュルルルル
京太郎「うわぁぁ……」
咲「……」
咲(違うよ)
咲(恋、だなんて――)
咲「もう……」カァァ
京太郎「だから! 本当に洒落になりませんってば!」
照「問答無用!」
――その頃
菫「……照には困ったもんだ」
淡「全くですね……もう」カァァ
尭深「……淡ちゃん、どうして顔が赤いの?」
誠子「どうしてだろうなぁ……」
尭深「……きっと、久々の『彼』との会話が」
誠子「楽しかったんだろうなぁ……」
二人「……」
菫「先輩二人に、反論は?」
淡「……」
淡「――ノーコメントで」プイッ
ここまでになります。
久々の白糸台の登場でした。
淡ちゃんを書いて、という希望が時折ありましたが、やっと応えられた形になります。
とはいえ、実際に京ちゃんと会ってはおらず、電話越しの登場ですが……良かったでしょうか?
相変わらずの照姉さんの暴走の話でもありましたね。
やっぱり、宮永姉妹は書いてて楽しい(確信)
それでは。
溜まったアニメとリーガル・ハイを消化しなくちゃ(使命感)
乙です
乙ー
敬語淡で昔の良作を思い出した
淡とかいう可愛いいきもの
淡が可愛すぎて辛いです
乙乙
やっぱ淡は可愛いな
ニコニコでプロの対局っていわれると将棋しか出てこんな
正直敬語淡の方が好きですはい
おつ
>>32
咲と張り合うやつ?
>>38
照「淡、咲を守るため須賀京太郎を寝取ってこい」
http://blog.livedoor.jp/ikaros73-sss/archives/54088007.html
おそらく、この作品じゃないかなーと。
それでは、投下します。
――生きていると、予想もしなかったことが起こったりする。
私が初めてしみじみとそう感じたのは、宥さんと会った時だと思う。
夏真っ盛りのあの日、炬燵から現れた彼女を見た時の驚きは忘れられそうにない。
「夏」と「炬燵」……結びつくことのなかった言葉が目の前に形をもって登場した、あの瞬間を。
他にも色々あるけど……いや、こうした例を挙げていきたいわけじゃない。
今、問題なのは――
「……ど、どうして?」
私に起こっている『異常事態』だ――
――憧の家
憧「……さて」
憧「こんな感じで、揃ったかな」
ピンポーン
憧「あ、来た来た」
憧「はーい」
穏乃「……ふぅ、憧の家は落ち着くねぇ」ズズーッ
憧「何だかおばさんくさいわね……」
穏乃「なっ!? 失礼な!」
穏乃「私、まだ高1だぞ!」プンスカ
憧「……」ジーッ
穏乃「な、なにさ」
憧「――体格だけなら、まるで小学s」
穏乃「憧なんて嫌いだー……」グスッ
憧「――それで」
憧「そんな『若い』しずを見込んで、頼みがあるんだけど」
穏乃「……いくらなんでも、小学生ってほど若いわけじゃないんだけどなぁ」ブツブツ
憧(あ、まだ根に持ってるんだ)
憧(……可愛い)クスッ
穏乃(あっ、なんかバカにされてる気がする)カチン
――憧の部屋
憧「さて……」
穏乃「――結局、付いて来ちゃった」
憧「なに? 嫌だった?」
穏乃「憧の頼みを聞いてやれるのなんて、私くらいなもんだしなぁ」フンス
憧「……」
憧「子どもねぇ」クスクス
穏乃「な、なにー!?」
憧「ちょっと待っててね……」
穏乃「今度の体育で覚えとけ……」ジトッ
憧「はいはい、体力では敵いません――よっ、と」
憧「おまたせ」
穏乃「ふふん、学力じゃ完敗だけど体力、な、ら――」
穏乃「……なに、これ?」
憧「なにって」
憧「メイド服」
穏乃「あぁ――秋葉原ってトコにいる人が着てるヤツだね」
憧「スクール水着」
穏乃「あぁ――要するに、学校の女子用の水着だね」
憧「なら、話が早いわね」
穏乃「……憧、どうしたの? 頭打っちゃったの?」
憧「失礼ね」ジトッ
穏乃「いや、だって」
穏乃「い、いきなりこんなの出されても……どう、反応すればいいのやら」
憧「さ、しず。ジャージを脱いで」
穏乃「……やっぱり、そうなるの?」
穏乃「というか、どうしていきなり?」
憧「――んー」
憧「いや、しずっていつもジャージじゃない?」
穏乃「うん」
憧「それで、お洒落してみたこともあったじゃない?」
穏乃「――そーいえば」
穏乃(ワンピース着たこともあったっけなぁ……)
憧「で、ニュースでやってたの」
憧「今どきの都会のコは、こうしたちょっと特殊系の服が好きなんだって」
穏乃「へぇぇ……都会って、やっぱりよく分からないね」
憧「それで、いつもジャージのしずがこうした服を着たら――」
憧「どうなるのかなーって……」
穏乃「うん、今の私には都会のコよりも憧が一番分からないよ」
憧「……着て、くれない?」ジッ
穏乃(――うっ)
穏乃(憧……計算ずくなのか知らないけど、その上目遣いは卑怯だろー)
穏乃(――でも、まぁ。相手が憧だけなら)
穏乃「……いいよ、もう」
憧「じゃあ、着てくれるのね?」パァァ
穏乃「はいはい――」
穏乃(何だか、こういう無茶を飲んじゃうあたり……憧は私にとって特別なんだなぁ)
――数分後
穏乃「……き、着替えたよ」
憧「入っていいのね?」
穏乃「う、うん――」
憧「……よいしょっと」ガチャッ
憧「わぁ……」
穏乃「な、なに?」
憧「――可愛いわね、やっぱり」
穏乃「へ、変なコト言うなよぉ……」カァァ
穏乃(こ、これ――なんで落ち着かないんだろ?)
穏乃(ジャージだけの方が、やっぱり「私」って感じが……)
憧「いやいや」カチカチ
憧「――うーん、やっぱり」
憧「こういうカッコは、玄には似合わない、かな?」
憧「胸の辺りが、こう……」
穏乃「……待った。どうしてそこで、玄さんが?」
憧「――敢えて、ノーコメントで」カチカチ
穏乃「……」
穏乃「憧だって、人のこと言えないくせに」ボソッ
憧「何か言った?」ニコッ
穏乃「い、いや、なんでも」アセアセ
憧「……さて、と」カチカチ
穏乃「ところで、憧?」
憧「なに?」カチャッ
穏乃「――さっきから、どうしてケータイを弄ってるの?」
憧「……しず」
憧「今どきの女子高生っていうのは、ケータイから片時も離れられないものなの」
穏乃「うわぁ……現代っ子だなぁ」
憧「ほら、やっぱりおばさんくさい」
穏乃「お、おばさんはこんなカッコしないよ!」カァァ
憧「――あ、誰か来たわね」
憧「ちょっと出てくるから、待ってて」
穏乃「え、ちょ、ちょっと、憧?」
穏乃「……行っちゃった」
穏乃(というか、私……このまま?)
穏乃(――やっぱり、恥ずかしい)
穏乃(もう、ジャージに着替えちゃっていいかな?)
穏乃(でもこれ、結構脱ぐのも面倒だし――あぁ、もう!)
穏乃(あ、階段の音)
穏乃(憧が戻ってきたみたいだ)
穏乃(――もうそろそろ、脱いでいいか訊いてみようっと)
ガチャッ
穏乃「あ、憧。この服、そろそろ脱いで――」
京太郎「え?」
穏乃「」
穏乃「……」
穏乃「え?」
穏乃「……ど、どうして?」アセアセ
穏乃「あれ……?」
京太郎「――穏乃」
京太郎「その、格好は……」
穏乃「……!」カァァ
穏乃「み、見ちゃダメ!」バッ
京太郎「うわっ!?」
京太郎(後ろを向いて、しゃがんでしまった)
穏乃「な、なんで京太郎がいるのさ!」
京太郎「いや、なんか……憧にメールで呼び出されて」
穏乃(……だから、ずっとケータイをカチカチと)
京太郎「『私の家に来て。来なかったら、色んなことバラす』とか言われたから」
穏乃「――『色んなこと』って?」
京太郎「いやまぁ……仮にバラされたとしても、俺もアイツの色んなことを知ってるから、それで相殺されちゃうけどな」
穏乃「……」
穏乃「エッチ」ボソッ
京太郎「どうしてそうなる」
穏乃「そうだ、京太郎はエッチだ」
京太郎「ず、随分といきなりだな……」
穏乃「だって」
穏乃「そうじゃなきゃ、私のこんなカッコ見ないもん……」
京太郎「――チラッと見ただけで、後ろ向かれちゃったから、よく分からないままだけどな」
穏乃「ほら、やっぱり!」
京太郎「だから、変態じゃないって!」
憧「いや、なかなか苦労してるみたいね」
京太郎「――大体、お前のせいだろ?」
憧「いいや、京太郎のエッチな目線のせい」
京太郎「……そりゃ、あんなカッコ見たら」
穏乃「――京太郎なんて、嫌いだ」
憧「あーあ、しょぼくれちゃった」
京太郎「……どうして、俺を呼び出した?」
憧「んー?」
憧「最初の予定では、あんたも呼ぶつもりだったの」
京太郎「うん」
憧「でも……この前のワンピースの時のことを考えると」
憧「あんなカッコしたしずは、間違いなくあんたに会わない」
京太郎「まぁ、そうだろうな」
憧「……だから」
京太郎「サプライズ的に登場してもらった、と?」
憧「そういうことね」
京太郎「……ってことは」
京太郎「なんだ、一番の変態は憧ってことか」
憧「……どうして、そうなるの?」
京太郎「だって」チラッ
穏乃「……うう」グスッ
京太郎「あんなカッコで涙ぐませて」
京太郎「そんな穏乃を俺に見せてほくそ笑んでる」
京太郎「――やっぱり、偏差値70さんが考える変態プレイは高度だなぁ」
憧「……さっきからしずの方をチラチラ見ながら言われても、ねぇ」ニヤッ
京太郎(うっ、この余裕の表情……!)
憧「で、さ」
憧「満更でもなかったでしょ?」
京太郎「なにが?」
憧「だって」
憧「鼻の下伸びちゃってるし」
京太郎「……しょうがないだろ」
京太郎「実際、可愛かったとは思うし」
憧「……」
憧「そっかー、可愛かったかぁ」
憧「ふーん……」
憧「しず」
穏乃「……!」
憧「京太郎が、しずのこと可愛いって」
穏乃「……」
憧「じっくり、見たいって」
京太郎「お、おい、憧……」
穏乃「……」
穏乃「――京太郎」
京太郎「な、なんだ?」
穏乃「笑ったり、しない?」
京太郎「……絶対に、しない」
穏乃「……」
穏乃「――じゃあ」
穏乃「もう、いいよ……」
京太郎(そして、穏乃は立ち上がり)
京太郎(こっちを向いた)
京太郎(その姿を見た俺の感想は、ここでは措く)
京太郎(……ただ、そこには)
京太郎「……可愛いよ、穏乃」
京太郎(一人の、とんでもない美少女がいただけだから――)
穏乃「うわぁ……」
穏乃(京太郎、見過ぎだって――)カァァ
穏乃(よ、余計に恥ずかしいよ)アセアセ
穏乃(――でも)
京太郎「……」ジーッ
穏乃(こんなに熱心に見られるのなら)
穏乃(何だか――悪くない、かな)
憧「はい、そこまでー!」
二人「……!」
憧「今日の収穫は」
憧「しずにそういう服がとても似合うこと」
憧「そして、京太郎の変態さを再確認できたこと」
憧「以上でした!」
京太郎「お、おい憧……」
穏乃「――ね、ねぇ憧? もう脱いでもいい?」
憧「ん? そうね……」
憧「脱いでもいいけど――」チラッ
京太郎「?」
憧「ここで?」
穏乃「?」
穏乃「……!」
穏乃「きょ、京太郎! 出てって!」カァァ
京太郎「い、いや、俺は別に!」
穏乃「いいから早く!」
京太郎「わ、分かった!」
穏乃「……もう」カァァ
憧「しず、顔真っ赤ね」
穏乃「誰のせいだよぉ」
憧「――可愛い、わ」
憧「うん……」
穏乃(――憧?)
――帰り道
穏乃「……」トコトコ
京太郎「……」テクテク
京太郎「な、なんだ、その」
京太郎「――都会の奴らも、よく分からないな」
穏乃「ま、全くだよ」
穏乃「……その、せいで」
穏乃「あんな、カッコを――」
京太郎「ま、まぁまぁ」
京太郎「似合ってたからいいだろ?」
穏乃「……」
穏乃「――京太郎のエッチ」プイッ
京太郎「何回目だよ、それ……」
――その夜
憧「……」
憧「――ここで、こうして」
憧「よしっ……!」
憧(鏡の前に立つ)
憧(そこに映し出されるのは、いつもの「私」であって「私」じゃない――)
憧「……ああ、なるほど」
憧(たしかに、これは)
憧(なかなか、恥ずかしい……)カァァ
憧(私一人しかいないのにこの有り様なんだから、しずは――)
憧「……」
憧(なんで、着ちゃったんだろ?)
憧(そもそも、しずに着てほしかっただけであって、私は特に――)
憧(……)
――可愛かった、と思うし――
憧「……」
憧「まったく」
憧「あの、バカは――もう」カァァ
望「憧ー? ちょっと、い、い……?」ガチャッ
憧「」
望「あー、い、いやー、その」
望「――意外と似合ってるよ! ガンバ!」グッ
憧「」
憧「……」プルプル
憧「――お姉ちゃん!」カァァ
ここまでです。
http://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko097878.jpg
参考資料です。スク水ではありませんが、ある程度のイメージはして頂けるかも。
久々に書いたせいか、非常に長くなりました。
穏乃と憧のコンビを書くのもまた、楽しいですね。
なお、都会の住民に風評被害が及んでいる模様。
それでは。
乙です
阿知ポはSSSさんに酷いことをしたよね……
乙です
>>39
乙
それも好きだけどもう一個あるのよね
あらすじは覚えてるんだけど内容が出てこない・・・
インタビュー受けて淡と咲どっちが強いかで麻雀して勝負つかなくて龍門渕に行くやつ
――???
晴絵「――ん」パチッ
晴絵「あれ……?」
晴絵「ここ、は……」
晴絵(そっか、朝か……)
晴絵(道理で、頭がボーっとしてるわけ――)
晴絵(……あれ?)ピクッ
晴絵(なんで、こんなに冷えるんだ?)
晴絵「……って!」
晴絵(ちょ、ちょっと、これは……!?)アセアセ
晴絵(な、なんで床に――わ、私の服、が?)グルグル
京太郎「あ、先生。おはようございます」ガチャッ
晴絵「」
京太郎「――先生もシャワー浴びたらどうですか? 温まりますよ」
晴絵「……」
京太郎「……先生?」キョトン
晴絵「――」
晴絵「ねぇ、きょ、京太郎?」
京太郎「はい?」
晴絵「……私たち、なんで一緒に?」
京太郎「それは、まぁ――」
京太郎「……」カァァ
晴絵(な、なんだその反応は……!)
京太郎「そ、それはちょっと恥ずかしいといいますか」
京太郎「……ともあれ」
京太郎「昨日も、なかなか激しk」
晴絵「も、もうやめてくれー!」
京太郎「わっ!?」
晴絵「……」
京太郎「――先生」
京太郎「落ち着きましたか?」
晴絵「――ん」
晴絵「何だか……」
晴絵「酷く恥ずかしいのに」
晴絵「京太郎に抱かれてるだけで、ホッとしちゃうんだ」カァァ
京太郎「……」
京太郎「ねぇ、先生?」
晴絵「な、なに?」
京太郎「……もう一回、いいですか?」
晴絵「……」
晴絵(ああ――なんだか、凄くおかしいと思うんだけど)
晴絵(まぁ……もう)
晴絵「――いいよ」
晴絵「おいで、京太郎……」
晴絵(いいか、な――)
晴絵「……あっ、そこ、は」
晴絵「きょう、たろう――」
晴絵「……あった、かい」
ピピピピピ・・・
晴絵「……ん?」
ピピピピピ・・・
晴絵「……」カチッ
晴絵「――朝、か」
晴絵(……なんだろう?)
晴絵(手のつけようもないほど、酷い夢を見たような気がするんだけど……)
晴絵(――そして、妙に暑い。夏は随分前だよね?)
晴絵「学校、休みたいなぁ……」ハァ
――阿知賀学院
晴絵(と、まぁ)
晴絵(そんなダルさを抱えながらも基本的に休めないのが、教師というもので)
晴絵(保険として採っておいた教員免許だったけど、まさかここまでのめりこんじゃうとはなぁ――)
穏乃「赤土さん、おはようございます!」
憧「おはよ、ハルエ」
晴絵「……あ」
晴絵「おはよう、二人とも」
憧「……?」
憧「ねぇ、ハルエ」
晴絵「ど、どうしたの憧?」キョトン
憧「――いや、やっぱなんでもない」
憧「行こっ、しず」
穏乃「う、うん……?」
穏乃「それじゃ、失礼します」ペコリ
晴絵「うーん、穏乃は相変わらず礼儀正しいいい子だなぁ……」
晴絵(――さっきの、憧の振る舞い)
晴絵(一体、どういう……?)
憧「……ハルエ、何かを隠してるわね」
穏乃「へ?」
憧「いや――あるいは、何かを思うまいとしているのか」ブツブツ
穏乃「な、なに言ってるんだ、憧?」
憧「……しずには、まだ早い話ね」クスッ
穏乃「あ、またそうやって――!」
――放課後
晴絵(はぁ……)
晴絵(今日はどうも、朝から肩がこる)
晴絵(それに――何故か、体温も高いまま)
晴絵(保健室で測らせてもらったけど、風邪じゃなさそうだし……)
晴絵(うーん……?)
晴絵「――あっ」ピタッ
晴絵(ここの渡り廊下から、うちの部室見えるんだ……)
晴絵(初めて知ったなぁ――)
晴絵(……ん?)
京太郎「……で、灼さん?」
灼「……」
京太郎「今日は来るなり乗ってきましたけど」
京太郎「それは、何でですか?」
灼「――ハルちゃんが」
京太郎「ハルちゃん……先生が?」
灼「お、おかしな顔、してたからっ!」カァァ
京太郎「……え?」
灼「あてられ、ちゃったみたいで……」モジモジ
京太郎「……」
京太郎「まぁ、灼さんが先生を慕っているのはよく分かりますし」
京太郎「こうして『充電』するのもいいんですけど……」
京太郎「――その、突然だと、色々と困りそうな……」
灼「――」
灼「こ、今度から、気を付ける、から……」アセアセ
京太郎(素直な人だなぁ……)
京太郎(――おっと)
京太郎(そういえば、一応カーテン閉めといた方がいいか)
京太郎(多分、どこからも見えてないだろう、け、ど――)
京太郎(……あれは?)シャーッ
晴絵(あ、カーテンが――)
晴絵「今の、って……?」
晴絵(い、いやいや! 多分、見間違いでしょ)
晴絵(――京太郎が、誰かを膝に乗っけてた、なんて)
晴絵(それじゃ、まるで――)
晴絵(……騎j)
晴絵「……」ブンブン
晴絵「よし、今日は帰ろう」
晴絵(これ以上この学校にいるのは、危険すぎる……!)
京太郎(――さっきの、人影)
京太郎(まさか、な……)
灼「京太郎くん、集中力が足りない」ジトッ
京太郎「……すいません、『充電』先生」
灼「へ、変な呼び方はやめて」カァァ
――晴絵の部屋
晴絵「……」
晴絵「――なんだ、これ?」
晴絵「おかしい。絶対に、おかしい」
晴絵(……むー)
晴絵(早いけど、寝るか……)
晴絵(お酒も飲んだし、早く寝て、この暑さも忘れちゃおう――)
晴絵「……」スースー
――その夜。
赤土晴絵は、どんな光景を見たのか。
それは、翌朝の彼女の顔色からよく窺えそうだ。
顔は上気し、全身は茹だって、まるでタコのよう――
今日はさすがに行けそうにないな、と彼女は、赤く染まった腕を電話に伸ばすのだった。
ここまでです。
正直、書いている途中で、かなり自分の頭が混乱してきました。
なんだこれは……。
晴絵先生が何を連想したのかは、皆さんのご想像にお任せします。
それでは。
乙です
乙
充電先生可愛い!
乙ー
京灼いいよー
さて、寒くなってまいりました。
というわけでもないですが、リクエストよろしくお願いします。
おでこにキスは、また次に……。
咲「……んー」
咲「京ちゃん、焼き芋おごって!」
京太郎「文学少女が、焼き芋ねぇ……」
咲「――なに? 文学少女なら、もっとお上品なものをってこと?」
京太郎「いや……」
京太郎「『自称』には、興味ないし」」
咲「……京ちゃんは冷たいなぁ」
京太郎「……」
咲「ああ、美味しいなぁ……」
京太郎(ったく――)
京太郎(俺も、甘いな……)
咲(やっと、京ちゃんの扱い方が分かった気がする)
京太郎「……何だかムカッとしたから、残り食わせてくれ」
咲「えー!?」
ちょっとした小ネタ。
――冬・奈良
京太郎「……」
穏乃「? どしたの?」キョトン
京太郎「――いや」
京太郎「お前、冬でもジャージなのか……」
穏乃「いやぁ、さすがに夏とは違うからね」
穏乃「ほら、見てよこの長袖!」ニコニコ
京太郎「そ、そう、だな」
京太郎(――そういえば)
京太郎(小学生の頃、一年通して半袖短パンで通したヤツもいたっけ)
京太郎(……そう考えると、穏乃のこの格好も納得いく、か)
穏乃「……なーんか、失礼な目をしてるね」ジトッ
京太郎「そ、そうか?」
穏乃「うん。憧がバカにしてくる時みたいな」
京太郎「――俺を、あんな性悪と」
憧「性悪で悪かったわね」ペシッ
京太郎「イテッ!」
京太郎「あ、頭叩くと、脳細胞が死ぬんだぞ?」
憧「私ならともかく、アンタの脳細胞とか、ねぇ……」
京太郎「さり気なく自分アピール忘れないとか、さすが――」
憧「そんなことより!」
京太郎(あ、ちょっと拗ねたな)
憧「さっきからしずを変態目線で見てたこと、知ってるんだから」
京太郎「……『変態目線』とかいう造語は、初耳だ」
憧「だって、今作ったし」
京太郎「……」
憧「さ、しず」
憧「こんな変態は置いて、私たちは炬燵にでも入りましょ」
穏乃「う、うん……」
穏乃「――京太郎。変態でもいいから、来る?」ニッコリ
京太郎「お前、凄くいい笑顔してるな?」
穏乃「いやぁ……」
穏乃「なんか、京太郎が『エッチ』だって、しっくり来ちゃって」エヘヘ
京太郎「……」
京太郎「憧」
憧「なに?」キョトン
京太郎「――お前、穏乃に悪影響を及ぼしてるぞ」
憧「……どのへんが?」
京太郎「いや、その――」
京太郎「他人を言葉責めすることは、ほどほどに」
憧「決めた。しずにしかミカン出してあげない」スタスタ
京太郎「お、おいっ!」
穏乃「あはは……」
穏乃(……まったく)
穏乃(仲いいなあ、二人とも)
穏乃(――私も)
穏乃(言葉責め? 覚えたら、もっと二人と……)パァァ
京太郎「おい、あいつ絶対碌なこと考えてないぞ……」
憧「――しずも、大人になろうとしてるのよ」
憧「小学生のような体型から、いずれ大人顔負けのスタイルにだって……」
京太郎「――確率は?」
憧「……神のみぞ知る、ってところかな」
京太郎「酷いヤツ」アキレ
憧「あんただって、信じてないでしょ?」ハァ
京太郎「うっ……」
ここまでです。
ちょっとした冬の一風景でした。
寒くなってくると、なかなか夏のことは思い出せなくなってきますね……(遠い目)
それでは。
リクエスト、受付中です。お願いします。
おつー
穏乃が大人顔負けのスタイル……想像出来ねえ
乙ー
こたつで寝た咲ちゃんにいたずらする京太郎
乙ですよー
阿知賀と混ざった世界とかあったけど白糸台と混じったらどうなるか
乙です
――清澄高校・麻雀部
京太郎「こんちはー」ガチャッ
久「ああ、須賀くん。こんにちは」
久「……」ジーッ
京太郎「どうかしましたか?」
久「――いや」
久「何か、随分久しぶりな気がして……」
京太郎「――おかしいですね」
京太郎「俺もアイツも、そんな休んだりしましたっけ?」
久「……あっ、そっか」
久「いやいや、ごめんなさい」
京太郎「部長……?」
久(――)
久(ごく当たり前のように登場した、アイツ)
久(それが、示すものとは……ってわけね)
久(――まったく、須賀くんたちは、もう)ハァ
京太郎(この人の意味深な表情は絵になりそうで怖い……)
優希「おいーっす!」ガチャッ
久「あら、優希。今日も元気いっぱいね」
優希「えへへ……そうかな」
優希「――あれ?」
京太郎「よっ、優希」
優希「……」ジーッ
優希「なーんか、随分久々な気がするじょ?」
京太郎「お前もか……」
京太郎「だから、俺もアイツも、特に休んだりしてないって」
優希「……」
優希(アイツ……)
優希(それが誰を指すのか)
優希(少なくとも――)
優希(……私じゃ、なさそうだな)
優希「――なるほど、そうか」フムフム
京太郎「お前もお前で、何を察したんだ……」
優希「……ちょっと、残念」ハァ
京太郎「――優希?」
優希「ちょっと、お手洗い行ってくるじょ!」ガチャッ
久「ええ、行ってらっしゃい」
優希「それじゃっ!」
京太郎「……」
優希「――またなっ!」バタン
久「……それで、須賀くん?」
京太郎「――今の、優希」
京太郎「ちょっと、悲しそうな顔を……」
京太郎「――ちょっと、追いかけて」
久「やめなさい」
京太郎「……部長」
久「いい、須賀くん?」
久「――あなたはもう、『選んだ』んでしょう?」
京太郎「……何を、ですか?」
久「――と、いうのもね」
和「こんにちは、部長」ガチャッ
久「あ、ああ、和。こんにちは」
京太郎「よっ、和」
和「……」
和「――須賀、くん」
京太郎「? どした?」
和「……そ、その」
和「お、お久しぶり、でしょうか……?」モジモジ
京太郎「――」
京太郎(また、か……)
京太郎「だから……」
京太郎「その――」
京太郎「……」
和「――?」キョトン
京太郎(あれ?)
京太郎(何か、和相手だと……)
京太郎(出てきにくい言葉――なんだっけ?)
京太郎(……ああ、そうだ。こんな、簡単な言葉を、どうして――)
京太郎「……俺も、アイツも」
和「……!」ハッ
京太郎「一緒だったから、心配要らないって」
京太郎「現に、そんな休んだ覚えもないしさ」
和「――」
和「……そう、ですか」
和「それなら、良いんです」
京太郎「和?」
和「……」
和(その、アイツさん)
和(全く、須賀くんったら……)
和(特別な人のことを、アイツ、なんて――)
和(……あら?)
和「……」ポロッ
京太郎「の、和?」
和「――おかしい、ですね」
和「ちょっと、忘れ物しちゃった、みたいです……」
京太郎「お、おい!」
和「と、取りに行って、来ます――!」ガチャッ
京太郎「和っ!」
バタン
京太郎「……」
久「――須賀くん」
久「いい……?」
久「何かを『選ぶ』ということは、何かは『捨てる』ということなの」
久「――この意味、今のことで分かったでしょう?」
京太郎「……」
京太郎「俺、は――」
久「……」
久「貴方がさっきから、何度も口にする人」
久「――その人と、ずっと一緒にいること」
久「何よりも、望んでいるんじゃない?」
京太郎「……」
京太郎「そんな、こと――」
久「素直にならないと」
久「……あの二人が、ちょっと可哀想よ」
京太郎「……」
京太郎「――部長」
久「なぁに?」
京太郎「……俺」
京太郎「はっきりと、させなきゃ――」
――いけない、でしょうか?
続く言葉は、白い視界にまぎれて消えてしまう。
そして、闇が落ちてきた。
消えゆく意識の中で二人の同級生の顔が、現われては消えた。
優希は、何だか無理に笑おうとしているようで。
和は、目を押さえることに懸命なようで。
声を出そう、と思っても出ないまま……
俺は――
――???
京太郎「……う、ん」パチッ
京太郎「ここ、は――」
「――ん」ピクッ
京太郎「!」
京太郎(まったく)
京太郎(やっぱり、お前か――まったく、もう)
咲「……え、へへ」
咲「あったか、い……」ムニャムニャ
京太郎(寝言か)
京太郎(見れば――ここは、俺の部屋)
京太郎(で、さっきまで寝てたのは……なるほど、炬燵か)
京太郎(もう、そんな時期になるんだな……)
京太郎(……さっき)
京太郎(おかしな夢を、見てたような気がする)
京太郎(その中で、どこか切ない気分を覚えた、ような気もした)
京太郎(――けれど)
京太郎「おい、咲ー」ユサユサ
咲「……ん」
京太郎「起きろー」
咲「わ、わ」
咲「……」
京太郎(こいつ……)
京太郎「……」
京太郎「よっと」
咲「――ん」ピクッ
咲「……い、い」
京太郎(頭を軽くはたく代わりに、頭を撫でまわしていた)
京太郎(何だかよくわからないけれど、こっちの方がいい気がしたから)
京太郎(……それに、なにより)
咲「気持ち、いい……」エヘヘ
京太郎(こいつの、こんな顔が見られるなら)
京太郎(そんなでもいいかな、って思った)
――数分後
咲「……あれ?」
京太郎「あ、起きたか」
咲「――」
咲「なんか、髪の毛が……」
京太郎「元々、セットするほどマメでも、洒落てたわけでもないだろ」
咲「あっ、京ちゃん!」
咲「今、全国の花盛りの女子高生を敵に回したね!」プンスカ
京太郎「事実だろ?」
咲「……むー」
京太郎「――なぁ、咲?」
咲「……?」
京太郎「変な夢とか、見なかったか?」
咲「――ううん」
咲「私は、特には」
京太郎「そっか――俺もだ」
咲「そっか」
咲(ウソだ)
咲(ホントは、私もおかしなものを見た)
咲(ぼんやりとしているけれど――)
咲(京ちゃんが、知らない可愛い女の子たちと一緒に麻雀を打っている姿)
咲(ポニーテール、サイドアップ、ロングヘアーにショート……そんな、人たちと)
咲(いくら声をかけても、声が通じなかったことは、何故かよく覚えてる)
咲(……だから)
咲「ね、京ちゃん?」
京太郎「ん、どうした?」
咲「……まだ、一緒、だよね?」
京太郎「――さぁな」
京太郎「大学から、どうなるk」
咲「だ、駄目っ!」バッ
京太郎「……え?」
咲「!」
咲「ご、ごめん」
咲「――大学の話とか、遠くて」
咲「イメージ、出来なくて、その」
京太郎「……」
京太郎「心配すんなって、咲」
咲「きょ、京ちゃん!」
京太郎「お前がポンコツなのは、お前の次くらいには理解してるつもりだから」
京太郎「――結局」
京太郎「この、『腐れ縁』は続いてくと思うんだ」
咲「……」
咲「『腐れ縁』とは、またえらくご挨拶な」ジトッ
京太郎「事実だろ」
咲「ふんだ」
京太郎「まったく……」
咲(……)
咲(――ありがと)
咲(素直に言えないなぁ、何か京ちゃん相手だと)
京太郎(――あの夢)
京太郎(正直、さっぱりと実像は浮かんでこないけれど……感覚として、何かが染み付いてる)
京太郎(……このバカの姿だけは、しっかりと視界にあるし)
京太郎(――『腐れ縁』)
京太郎(本当にそれだけなのか、と思ったりして……)ハァ
結構、長くなりました。
炬燵ネタのリクエストに、ちょっとしたオリジナルを混ぜました。
これは夢なのか現実なのか……
寒くなってきたので、風邪をひきそうな日々が続いています。
皆さんもお気をつけて。
それでは。
時期も相まってか、WhiteAlbum2が楽しみすぎて困る。
乙です
乙
しんみりする京咲だった
乙ー
乙乙
なんだかんだで、もう少しリクエストがほしいかもしれません……
自分で話を組み立てるのもいいのですが、時間がかかってしまうもので。
リクエスト、よろしくお願いします。
前回の京咲が良かったので今度は悲恋な京咲も見たい
間違って官能小説を手に取ってしまった咲ちゃん
女王様になってみる咲ちゃん
自分がもっと大人っぽい身体つきだったら……と妄想して悶々とするしず
咲にバリバリの恋のライバル意識を持った阿知賀メンバー
麻雀大会で咲のアニメ関係者が優勝したらしいですね。
その中には、内山さん(灼ちゃんの中の人)もいたとか。
アニメ関係者……一体何者なんだ?
――新子家
憧「……これで、よし」キュッキュッ
穏乃「お、終わった?」モジモジ
憧「うん、もう大丈夫」ニコッ
穏乃「――ふぅ、やっとか」
憧「意外と楽しんでるんじゃない?」
穏乃「そ、そんなことはっ!」アセアセ
穏乃「元々、憧の趣味に付き合ってやってるだけだし!」
穏乃「だ、だから……!」
憧「ま、とりあえず」
憧「鏡、見てみたら?」チョイチョイ
穏乃「――」
穏乃「わ、分かったよ」トコトコ
穏乃「……」
穏乃「――え?」
穏乃「こ、これ……私?」ジーッ
憧「正真正銘、しずよ」
穏乃「……」ジーッ
憧「見惚れちゃった?」
穏乃「!」ハッ
穏乃「そ、そんなことは!」ブンブン
憧「まぁまぁ、照れない照れない」
穏乃「う……その顔、ムカつくなぁ」
憧「実際、可愛いんだから」
穏乃「か、可愛い……?」カァァ
憧(今回、しずに着てもらったのは)
穏乃「で、でも……何か、ヘンだって」
憧(――浴衣だった)
憧(といっても、改造されたものじゃない)
憧(正真正銘、本家本元の直球の浴衣だ)
穏乃「あ、憧……もしかして」
憧「うん」
憧「これで、今度の夏祭りはバッチリ!」グッ
穏乃「そ、そんなぁ……」
穏乃「私、あのジャージで行きたいんだけど……」モジモジ
憧「だーめ」
憧「それじゃあ、しずの魅力を伝えきれないもの」
穏乃「――あれは私の、『あいでんてぃてぃ』なんだよぉ」グスッ
憧「……しずがアイデンティティとか言うと、何か可笑しいわね」
穏乃「あ、またバカにして!」カチン
憧「……改めて」
憧「やっぱり、とてもよく似合ってる」
穏乃「……ほ、褒めても何も出ないよ?」カァァ
憧「いや、その姿だけで、十分な見返りよ」
穏乃「……うう」モジモジ
憧「――それに、ね」
穏乃「?」
憧「浴衣っていうのは、玄や宥姉みたいな人にはあまり似合わないとされていて」
憧「しずや灼みたいな子に、似合うって言われてるの」
穏乃「……それは一体、どういう意味かなぁ?」ジトッ
憧「ご想像にお任せするわ」
穏乃「――」
穏乃「憧だって、大して大きさ変わらないくせに」ボソッ
憧「何か言った?」ゴゴゴゴ
穏乃「――私のジャージ、この前の大会でフツーに着られたよね?」
憧「うぐっ……」グサッ
穏乃「あれは――」
憧「――さ、さぁ、それじゃ」クルッ
憧「しずの姿を、他の人にも見てもらおうか」
穏乃(ごまかし方は下手だなぁ、憧……)アキレ
穏乃「って、一体誰に……?」
望「おお、似合ってるねぇ」
穏乃「」
憧「でしょ、お姉ちゃん」
憧「なんて言っても、私がコーディネイトしたんだから!」フンス
望「……憧は、着ないの?」
憧「――わ、私は、多分似合わないし!」
望「ふーん……」
望「でも、穏乃ちゃんと同じように似合うと思うけどなぁ……」
憧「」ピクッ
憧「ふ、ふーん……」
穏乃(ふふっ、言われてやんの)ニヤニヤ
憧(しず――あの表情は……!)プルプル
望「あ、そうだ」
望「ねぇ、どう思う?」
穏乃「へ?」
憧「は?」
京太郎「――い、いやぁ」
穏乃「」
京太郎「に、似合ってるんじゃないかなー、と」
憧「……な、なんで」
憧「京太郎がいるのよ!」
京太郎「こ、この前借りた漫画を返しに……」
憧「――う、そういえば」
憧(そんな約束、してたような……!)
穏乃「……」ポーッ
京太郎「――穏乃?」
望「あぁー、京太郎くんったら」
望「穏乃ちゃんを『女の顔』にしちゃって、まぁ……」
京太郎「――え、ええ?」
穏乃「……!」ハッ
穏乃「な、なな、何を言ってるんですか望さん!?」アセアセ
望「うわっ、怒られちゃった」
望「それじゃ、若者たちで仲良くやりなさい」スタスタ
穏乃「ううう……」
京太郎「……な、なぁ、穏乃?」
穏乃「――!」
京太郎「わ、悪い。覗いちゃってて」
穏乃「……見た、の?」モジモジ
京太郎「へ?」
穏乃「――着替え、とか」ボソボソ
京太郎「……な、何言ってんだ! 見てないって!」
穏乃「……そ、そう」
穏乃「そ、それ、なら――」
穏乃「……」カァァァ
京太郎(顔、真っ赤だ)
京太郎(なかなか、穏乃の真っ赤な表情は見られないから貴重だったりする)
憧「……なーに、デレデレしてるの?」ジトッ
京太郎「あ、憧……元はといえば、お前が」
憧「――ともあれ」
憧「あんたの反応を見るに、しずのこのファッションも成功みたいね」
京太郎「――浴衣ってことは」
憧「そ、今度の夏祭りは――」
穏乃「だ、だから!」
穏乃「わ、私は……イヤ、だって――!」ギュッ
京太郎「いいじゃん、そのカッコ」
穏乃「え……え?」
京太郎「普段のジャージもいいけどさ」
京太郎「実際、色んな穏乃を見られるって、楽しいし」
穏乃「……京太郎?」
憧「ほら、京太郎。あんまり持ちあげるから、しずの野生の勘が働いてるわよ?」
穏乃「わ、私は野生動物じゃないよっ!」
憧「――で」
憧「京太郎は、どう思う?」
京太郎「どう、って?」
憧「多分、あんたが決めれば」
穏乃「……」
憧「しずも、従っちゃうわよ?」
京太郎「……」
京太郎「俺、は――」
――その夜・高鴨家
穏乃「……」モジモジ
穏乃(眠れない)
穏乃(も、元はといえば――!)
――穏乃のしたいようなカッコが――
――でも、正直な所――
――俺も、穏乃の浴衣姿が――
穏乃(……余計なこと、言うせいで!)カァァ
――やっぱり、さ――
――浴衣ってのは、穏乃や灼さんや憧みたいな女子に似合うし――
――それなら、そのカッコも……って、憧? なんだ、その顔は――
――ば、バカ! やめろっ!――
穏乃「……はぁ」
穏乃(なんだよ、浴衣の似合う女子って)
穏乃(あんまり、嬉しくないぞ?)
穏乃「……」
穏乃(大人の女らしさって)
穏乃(少なくとも――)ペタペタ
穏乃(……悲しくなってきた)グスッ
穏乃(――考えてみよう)
穏乃(私が、赤土先生みたいな背丈、玄さんみたいな長くて綺麗な髪)
穏乃(憧のようなお洒落さと、灼さんのような可愛らしさ)
穏乃(そして――宥さんの、お、おもち)モジモジ
穏乃(……そういう、女の子だったら)
穏乃「――うひゃぁ」カァァ
穏乃(想像したら、顔から火が出そうなくらい恥ずかしいぞ……?)
穏乃(――)
穏乃(あぁ、なんかリアルにイメージしちゃった……)
穏乃(……こりゃ、しばらくは眠れそうにない、なぁ)
穏乃「まったく」
穏乃「――バカな京太郎のせい、だ」
穏乃「……」
穏乃(どうして)
穏乃(私のイメージした姿のすぐ近くに、京太郎がいるんだよぉ……!)アセアセ
ここまでです。
穏乃ちゃんが顔を真っ赤に染めてる様子なんてなかなか想像できませんが……
皆さんの頭のなかで、どんな穏乃ちゃんがいるんでしょうかね?
それでは、また。
最近、将来のための行動が出来なくなってて不安ですが、何とかやっていきたいと思う(小並感)
乙
シズチャーなら京太郎の男を知ってから成長して
二人でシズの店を切り盛りしてる姿が浮かぶ
乙です
乙ー
乙乙
――とある書店
咲「……ふぅ」
咲(よし、これで)
咲(今期アニメの、原作ラノベの収集は完了!)グッ
咲(特に、『東京レイヴンズ』が面白いって聞いたから楽しみだなぁ……)ワクワク
咲(――あ、この漫画も、今期の……)
咲「――かなり、溜まっちゃった」
咲(何もかんも、面白すぎる作品が悪い! ってね)
咲(さて、もう少し……ん?)
『芥川龍之介』『夏目漱石』『三島由紀夫』『太宰治』……
咲「……」
咲「――ま、また、今度」
咲「ま、待ってて」
咲「……」チラッ
咲(どーせ)
咲(また、京ちゃんにバカにされるんだろうな……)
咲(こんな風に、文豪の作品を見るだけしかできない、私――)
咲(興味がないわけじゃ、ないんだよ……)
咲「――ただ」ウルッ
咲(うう……やっぱり、ダメだ)
咲(き、気を取り直して)
咲(もう少し、別の棚を見てみよう)
咲(なになに……『ゲーテ格言集』?)
咲(て、哲学――私には荷が重すぎるよ)ズーン
咲(その隣の棚は――)
咲「ええと……『妹がメイド服で俺を誘惑してくるんだが』?」
おばさん「!?」ピクッ
咲「……はっ!?」
おばさん「……」ジーッ
咲「あ、あはは」
咲「――さ、さよtyw@」
おばさん「……」
咲(か、噛んだ――噛んだよ!)カァァ
咲(そ、そもそも、あの棚はなに!?)
咲(ここは、秋葉原じゃないんだよ!?)
咲「……」チラッ
咲(あ、さっきのおばさんがいなくなっちゃった)
咲「……」
咲(ちょ、ちょっとだけ――)ジッ
咲「なになに……『麻雀部の文学少女と俺の爛れた365日』?」
京太郎「――は?」
咲「……え?」ビクッ
二人「」
咲「……な、ななな」
京太郎「よ、よう咲。偶然だn」
咲「なんで、京ちゃんがいるのっ!?」アセアセ
京太郎「う、うるさいから大声出すなっての」
おばさん「……」ジーッ
京太郎「ほ、ほら、睨まれてるだろ?」
咲「……うー」
京太郎「……それで?」
京太郎「どうして、『こんなところ』にいるんだ?」
咲「……」
咲「ぶ、文学的研究のために」モジモジ
京太郎「そのカゴにある大量のラノベは?」
咲「……な、『なつめゆきち』とかの本も、ちょっと見たりして」
京太郎「」
京太郎「……一般常識すら知らないヤツが『文学少女』を名乗るなって」タメイキ
咲「あ、またバカにして!」カチン
京太郎「当たり前だろ……」ハァ
咲「そ、そもそも!」
咲「京ちゃんだって、なんで『こんなところ』にいるの!」
京太郎「八つ当たりだなぁ……」
咲「――どーせ」
咲「エ、エッチな本とか見に来たんでしょ?」チラチラ
京太郎「……」
咲「あ、その反応は図星だねっ!」
咲「ほら、やっぱり京ちゃんはエッチn」
京太郎「『麻雀部の文学少女と俺の爛れた365日』」
咲「」
京太郎「……ほら、復唱してみろって」
咲「」
京太郎「お前がさっきじっと見て、呟いてたありがたーいタイトルだぞ?」ズイッ
咲「……」
京太郎「――いやー、まさか」
京太郎「咲が『官能文学』の開拓を始めるとは思わなかった」
咲「――京ちゃんは、京ちゃんは」
京太郎「?」
咲「ほ、ホントに――エッチだよ!」カァァ
京太郎(言うに事欠いて、ワンパターンな言い返しだなぁ……)アキレ
京太郎「でもさ」
京太郎「実際に、その棚の前でジッとしてたことは事実だろ?」
咲「あ、あれは……その」
咲「――だって、有名な文豪のすぐ近くに『そういうの』があるんだよ?」
咲「『れいもんど・くりすてぃ』とかいう、外国人作家の近くにだって」
京太郎「――咲」
京太郎「もういいんだ。『自称』の看板も取っ払っちまおう。な?」ポンッ
咲「な、なんで、そんな哀れんだ目をするの……?」
京太郎(指摘、しないでおこう――そっちのがいいような気がする)
――数分後
咲「……ふふっ」ニコニコ
京太郎「なんとまぁ、ご満悦な」
咲「それは、そうだよっ!」
咲「だって、帰ったらこんなに沢山の宝物が読めるんだよ?」
咲「アニメで観た所は、台詞を脳内再生させながら読むのって、凄く楽しいし……それに、それに!」
京太郎「分かった分かった」ハイハイ
京太郎(――まぁ、バカにしながらも)
京太郎(こうして、自分の好きなことを話す咲を見るのは悪い気分じゃないし)
咲「――あ、あの人」
京太郎「?」
おばさん「……」
京太郎「ああ、さっきこっちを見てた」
咲「そう、そう!」
咲「何だか妙に、印象に残ってるんだよね……」
京太郎「――なんでだろうな?」
おばさん「――あ」ドサドサッ
咲「あ!」
京太郎「袋から本が出てきちまったな」
咲「……」
咲「て、手伝わなきゃ!」
京太郎「同意する」
咲「あ、あああのっ!」
おばさん「!?」
京太郎(ただ、コミュニケーションは苦手なんだよな、こいつ……)
咲「さ、さっき、あそこから、ですね」
咲「こ、転んだ所を見たので、だから、あの、その――」アセアセ
京太郎「……拾うの、手伝いますよ」
咲「――うう」グスッ
おばさん「……い、いや、それは」
京太郎「まぁまぁ」
京太郎「困ったときは、お互いさm」ピタッ
京太郎「」
咲(あ、カバーがめくれちゃった)
おばさん「」
咲(なになに……?)
『俺とアイツとエクスカリバー』
『僕の奴隷は狂犬』
咲「……」
咲「――あっ」
京太郎(察しやがった……)
おばさん「あ、ああ……」ガサガサッ
おばさん「――し、失礼します!」ピューッ
京太郎(は、速いっ!)
咲(……あ、あれは、いわゆる)
京太郎「……咲」
咲「――な、なに、かな?」
京太郎「お前、『ああいうの』は、好きじゃないのか?」
咲「……」
咲「敢えて言うなら」
咲「私、可愛い女の子の方が、ね――」チラッ
京太郎(なにが、「ね」だ……)
咲「京ちゃんは、どうなの?」
京太郎「」
京太郎「は?」
咲「さ、最近増えてるって聞くし」
咲「も、もしかしたらっ、って」
京太郎「……」
京太郎「――咲」
咲「なぁに?」
京太郎「……ていっ」デコピン
咲「イタっ!」
そんな日常でした。
咲ちゃんがBL好きという設定では――偉大な先人が既に名作を書いてますね。
そういえば、昨日から声優陣が発表されているようで。
早見さんが巫女役を担当するのも、もはや定番となりつつありますね……。
それでは、また。
全国編が始まれば、さらに咲SSが盛り上がると思うと、嬉しいですね。
おつー
咲ちゃんむっつり可愛い
乙ー
自称文学少女っぷりを存分に発揮
やっぱり京咲がナンバーワン!
乙です
――とある、高校。
今、この場所に、どこか異様な雰囲気が漂っていた。
その忙しない感覚は、在校生徒のほとんどが共有するものであったが――
主として、その発生源は断定出来そうではある。
「……ここは、こうだって」
「あっ、ほ、ホントだ」
とある、一教室。
そこで、男子と女子が向き合って、座っている。
見たところ、数学の勉強の特別講義中らしい。
「さっき教えたばっかだろ……全く」
「むっ――」
男子の呆れた言い方にカチンときたのか、少女は顔をバッと上げた。
「京ちゃんは、そーいう風に……」
「……京ちゃん?」
「――!」
……今、自分は何を言おうとしたのだろう?
恥ずかしさで、胸がいっぱいになり――
「な、なんでもない、もん」
それと同時にその言葉はどこか懐かしく、甘い響きを感じ、つい頬を緩ませてしまう。
「……?」
対する少年も、どこかおかしな違和感に腕組みするものの、正確には掴めずじまいだった。
「……まぁ、いいや。とりあえず、とっとと進めるぞ」
「うん、わかったよ、京ちゃ――」
「……」
「!?」
「――お、お願いします。す、須賀、くん」
「何か、落ち着かないんだよなぁ……」
――そんな二人を取り巻く空間。
どこまでも暖かく安心出来るような、そんな理想的な場所。
けれど。
「……あの、転校生ってさ」
「一体、どういう……?」
ジャージ姿の活発系女子と、髪をツーサイドアップにまとめあげたお洒落な女子。
「あ、二人ともー。何してるの?」
「……京太郎くんと、もう、一人」
「頭、撫でてるー」
「――温かい、のかな?」
それに加わる、どこか似通った先輩姉妹。
「……」
「――充電が、出来ない」
「もうっ……」
少し不貞腐れてみせるのは、部室で彼との「交流」を深め続ける彼の先輩。
各々が見つめる先にいる二人は、時を経れば経るほどに、親密度合いを増しているように
思える。
それは、そんな5人の少女に、どこか落ち着かなさを覚えさせていた――
「……なんだかなー」
「落ち着かない、わよね」
「むー……あの子のおもちがもう少しあればなぁ」
「玄ちゃん、そういう問題じゃあ――」
「……充電」
各々の想いはどこに向かうのか。
「よし、よく出来たな偉いぞ」ナデナデ
「わっ、わっ……!」
「――!」
「ご、ごめん」
「う、ううん……だ、だいじょぶ」
「……」
(転校してきて、まだ日も浅い相手に)
(一体、何をやらかしてるんだ、俺は……!?)カァァ
また、この二人の初対面とは思えない繋がりは一体……?
阿知賀学院の1年教室。
そう……あの「掛け合い」の全てはここから始まったのだ――
風邪をひいてしまったかもしれません。
とりあえず、リハビリがてら軽い小話的な感じで。
次回から、京太郎を巡る争奪戦(リクエスト通り?)が始まります。
それなりに長丁場になるかもしれませんし、あっさりと終わってしまうかもしれません。
どうか楽しんで頂ければ、と思います。
それでは。
本当に、体調にお気をつけて……。
乙乙
乙
体調崩す人多いな
お大事に
おつー
まぁ寒いからねえ
乙ー
乙です
たまには、リアルタイムで書きながら投下してみよう。
前回の続きです。
――教室
京太郎「……そういえば」
咲「な、なに、かな?」ピクッ
京太郎「どっかで、会ったことないかって……」
咲「――」
咲「じ、実は」モジモジ
咲「私、も……」
京太郎「そうなのか……」
二人「……」
京太郎「ま、いいか」
京太郎「とりあえず、勉強しないとだな」
咲「……京ちゃn」
京太郎「?」
咲「す、須賀くんは、スパルタすぎるよ」
京太郎「――追いつくためには、しょうがないだろ」
咲「はぁ……」
ガラッ
京太郎「ん?」
咲「あっ」
入ってきた人は?(阿知賀メイン5人)
↓1
玄
玄「こんにちはー」
京太郎「――玄姉ちゃん?」
咲「こ、こんにちは……?」
咲「って、須賀くん。お姉さんいたの?」
京太郎「違う違う」
玄「あはは、いやまぁ、『姉』みたいなものだけどね」
咲「……ふーん」ジーッ
京太郎(ちょっと意味深な表情をされてしまった)
玄「ところで、京太郎くん?」
京太郎「ん?」
玄「ずいぶんと、可愛い子と一緒にいるね」
玄「『お姉ちゃん』の知らない間に、恋人でも?」ニコニコ
咲「……か、かわ?」アセアセ
京太郎「い、いや、違うって」
京太郎(いずれ、部員と咲の会話もあると思っていた)
京太郎(ただ――初めてが玄姉ちゃんってのは、これが困る)
京太郎(穏乃や憧は決して到達できない……それは)
玄「ねぇねぇ、お名前は?」ズイッ
咲「あ、咲、です。宮永咲」
玄「へぇぇ……」
玄「名前まで可愛いんだねっ!」ニコッ
咲「……」カァァ
京太郎(この、圧倒的なまでの素直さ! コミュニケーション力!)
玄(あ、でも、ちょっとおもちは……)チラッ
玄(――うーん)
玄「咲ちゃん、きっといいことあるよ」ポンッ
咲「え?」
玄「……めげないで、ね?」ニコッ
咲「は、はい……?」モジモジ
京太郎(そして、ある意味での抜け目のなさ……)ハァ
訂正:☓咲→○宮永
京太郎「ところで」
京太郎「どうして、ここに来たんだ?」
玄「へ?」キョトン
京太郎「いや、だって」
京太郎「ここ、当たり前だけど一年の教室だし……」
玄「それは」
玄「京太郎くんの姿が見えたからに決まってるよー」ニコッ
京太郎「……」
咲「ふーん……」ジーッ
京太郎(なんだろう、この感覚)
京太郎(初めてなのに、どこか懐かしい……)
京太郎(宮永に、こんな目を向けられることが――)
京太郎「く、玄姉ちゃん……ストレートすぎるって」
玄「へ?」
玄「いや、だって、京太郎くん……好き、だし?」エヘヘ
京太郎「」
咲「……ふぅーん」ジトッ
京太郎(なんだ、一体なんなんだ……?)
京太郎(どんどんデジャヴ感が増していく――)
玄(……ふふふ)
玄(いくら弟分とはいえ、さすがに私が素直すぎると思ったに違いないねっ!)
玄(――さて)
咲「須賀くん……羨ましいなぁ」
咲「私、そんな風に言ってくれる人、いなかったなぁ」ニコニコ
京太郎「い、いや、家族とかには言われるだろ?」
咲「家族……その人、家族なんだ」フーン
京太郎「――あっ」
玄(これはこれは)
玄(どうやら、咲ちゃんは京太郎くんに「おもち」を焼いてるとみたよ!)
玄(……うーん、青春ですなぁ)チクッ
玄(――あれ?)
玄(なんだろ、今の感じ……?)
京太郎「玄姉ちゃん」
玄「は、はいっ」ビクッ
京太郎「……俺も、さ」
咲「……」
京太郎「も、もう、高校生なわけだし」
京太郎「――ちょっと、恥ずかしいって」
玄「……」チクッ
玄(あ、まただ……)
京太郎「けど、まぁ」
京太郎「――俺も、玄姉ちゃんのことは、その」
京太郎「好き、に決まってるし」
咲「」
玄「……え?」ピクッ
京太郎「だ、だから」
京太郎「そりゃまぁ、小学生の頃からの付き合いだから」
京太郎「……だから」
玄(あれ? あれれ?)
玄(うーん……ちょっとおかしいぞ、私の身体!)アセアセ
玄(なんで、こんなに熱いんだろう――?)カァァ
京太郎「だから」
玄「わ、私!」
玄「ちょ、ちょっと用事思い出しちゃったから、帰るね!」
京太郎「え、ちょ、ちょっと」
玄「咲ちゃん!」
咲「は、はいっ?」
玄「……京太郎くんと、その」
玄「仲良く、ね」チクッ
玄(くっ、また……!)
ピシャッ
京太郎「……行ってしまった」
咲「楽しい人、だね」ジトーッ
京太郎(だから、その視線はなんなんだ……)
咲「――お姉さんみたいな、幼なじみ」
咲「ラノベじゃ、あるまいし……」ボソボソ
京太郎「ん?」
咲「!」
咲「な、なんでもないよ!」
咲「別に、エッチなゲームとか考えてたわけじゃ――」
京太郎「……え?」
咲「」
玄「……」トボトボ
玄「はぁ」
玄(複雑だよ……お姉ちゃんは)チクチク
玄編、ここまで。
今後、こんな感じで、咲ちゃんと京ちゃんの前に表れてく形式でやってきます。
お次のお題は、少々お待ちを。すぐに投下しますので。
……意外と行き当たりばったりもいいと思った(小並感)
乙です
続けます。
京太郎「……さて、何とか勉強が終わったわけだけど」
咲「」プシュー
京太郎「こりゃ、アカンやつだ」
咲「……誰の、せいで」プルプル
京太郎「お前の理解力と集中力のなさのせい、じゃないか?」
咲「ホント、辛らつだね……」ジトッ
咲「初対面の人に言う台詞とは、思えないよ……まったく」プクーッ
京太郎「お前のその言葉も、全く初対面っぽく思えないんだよな……」アキレ
京太郎「――さて、帰るか」
咲「あ、待って、京ちゃ――」
咲「あっ」ハッ
京太郎「……いや、もういいよ、宮永」
京太郎「『京ちゃん』で」
咲「……え、ええ?」
京太郎「で、俺も『咲』で」
京太郎「それでおあいこだ」
咲「――京ちゃんのが、よっぽど恥ずかしくない?」ジトッ
京太郎「ホントは恥ずかしいと思ってないんだろ?」
咲「……むしろ、しっくり来るよ」ハァ
京太郎「じゃあ、いいじゃないか」
咲「……」
咲「なんか、ペース取られると、癪」プイッ
京太郎「まぁ、何だかな――やっぱ、『慣れ』だろ。どこかで慣れたんだ」
咲「……会って、間もないのに?」ジーッ
京太郎「さぁな」
――廊下
京太郎「さて、それじゃ」
京太郎「鍵を返しに職員室に行くぞ」
咲「う、うん……」コクッ
――職員室
京太郎「――失礼しまーす」
咲「し、します」
教師「ああ、鍵の返却?」
咲「は、はい」
教師「はい、ご苦労様」
京太郎「ありがとうございます」
咲「ご、ございます」
京太郎(……なんだ、こいつは)
咲(初対面、慣れないよぉ……)グスッ
京太郎「それじゃ、帰るか――あれ?」
咲「どうしたの?」
京太郎「赤土先生……?」
京太郎「その前にいるのは……」
↓1 玄ちゃん以外で
アコチャー
憧「……そうだね、そうした方がいいか」
晴絵「ん、予算の範囲内なら、そうなるね」
憧「それじゃ、その方向性で。ありがと」
晴絵「ああ、またね」
晴絵「……あと、憧?」
憧「?」
晴絵「学校内じゃ、先生、だろ?」メッ
憧「……」
憧「――また、あとでね」クスクス
晴絵(優等生なんだか、お調子者なんだか……)
憧「ふぅー、終わり終わりっと……」
憧「あれ?」
京太郎「よう、憧」
咲「……」
憧「う、うん……?」
憧「どうして、京太郎がここに?」
京太郎「それを言うなら、お前もどうして?」
憧「……ああ」
憧「ハル――赤土先生と、打ち合わせで」
京太郎「そっか」
咲「……」チラチラ
京太郎「?」
咲(怖い)
咲(さっきの人もそうだったけど……)
咲(この人も凄く可愛い――それに、自信なくしちゃいそうなくらいお洒落)
咲(どんなにお洒落事情に疎い私でも、目の前の女の子が凄く気を遣ってるのが分かるもん……)
――職員室を出て
憧「――ところで、京太郎?」
京太郎「ん?」
憧「その子……転校生、だよね?」ジッ
京太郎「おう、そうだ――こら、顔を上げろって」
咲「わっ!?」
咲「……あ」
憧「ええと」
憧「こんにちは、かな?」
咲「こ、こんにち、は……」オドオド
憧「――」
憧(会話、苦手だったりするのか……)
憧「どう? この学校、少しは慣れた?」
咲「は、はいっ……」
咲(うう……どんどん自信、なくしちゃうよぉ)
咲(なにこのいい匂い……)
憧(――なんというか)
憧(純朴というか、そんな感じの子ね……)
憧「――で」
憧「転校生と京太郎が一緒にいるってことは」
京太郎「ああ」
京太郎「さっきまで、教室で勉強を教えてたんだ」
憧「……ふーん」ジトッ
京太郎「なんだよ」
憧「なんでもー?」プイッ
咲「……」
京太郎「あ、そうだ」
京太郎「せっかくだからさ、憧。俺たちで学校を案内してあげないか?」
憧「へ?」
京太郎「だってさ」
京太郎「まだ、『咲』も学校に来て、間もないし」
咲「きょ、『京ちゃん』! それは……」
憧「……」
憧(咲? 京ちゃん?)
憧(――会って間もない、クラスメイト同士が?)
憧「……」ジトーッ
京太郎「な、なんだよ?」
憧「――なんというか」
憧「ずいぶんとまぁ、節操なしなことで」
京太郎「いきなりすぎるだろ……」
咲「……あ、あの」
憧「ん?」
咲「そ、その……」モジモジ
咲「よろしく、お願いします――」ペコリッ
憧「……!」
憧(これは……)
憧(なんというか――今までにいないタイプね)
憧(穏乃とは、全く対照的で……保護欲? を誘われるというか)
憧「……京太郎」
京太郎「?」
憧「あんた――この子に変なコトしなかったでしょうね?」ジトッ
京太郎「俺の立場はどうなってるんだ……」
憧「……で、ここが音楽室。そして」
咲「……」ジーッ
憧「――どうかした?」
咲「い、いや、その! 全然!」アセアセ
咲「……はぁ」タメイキ
憧「?」キョトン
京太郎「あー、その」
京太郎「多分……憧のお洒落具合に萎縮してんじゃないか?」
憧「えっ?」
咲「――!」
咲(な、なな、なんで分かったの!?)
咲(私、京ちゃんに何も言ってないのに……!)
京太郎(いや、なんというか、なんとなく分かってしまった)
京太郎(咲はかなりキョドってる……無理もないか)
憧「……」
憧「べ、別に」
憧「そんなに気を遣ってるわけじゃ、ないし……」
京太郎「お前……穏乃や灼さんと比べたら」
憧「あ、あの二人は、むしろ気を遣わなすぎなの!」
憧「二人とも、素材は凄くいいのに……」
京太郎(それは同意)
憧「……」
憧(それより)
憧(今、京太郎は転校生の考えを……まさか読んだの?)
憧(『会って間もない』人の考えを?)
憧(……なんだか、落ち着かなくなってきた)キュッ
憧「……ね、ねぇ、二人とも?」
二人「?」
憧「本当に」
憧「初対面、なのよね?」
京太郎「……」
咲「……」
憧(な、何とか言いなさいよぉ……)アセアセ
憧(え、もしかして、何年も離れ離れだった幼なじみとか?)
憧(それとも、実は義妹でしたー、とか?)
憧(……アニメの観すぎか)ハァ
京太郎「ああ、そうだ、咲」
咲「え、え?」
京太郎「そこの憧だけどな」
京太郎「……実は、結構アニメとか」
憧「な、なな、何言ってんの京太郎!?」ズイッ
京太郎「い、いきなり近くに来るなよ……」
憧「……アンタ」
憧「隠してくれるって、言ったわよね?」
京太郎「――いや、だってさ。あれ見ろって」チョイチョイ
憧「……あれ?」
咲「……」
咲(あんなオシャレな人でも)
咲(アニメ見たり、するんだ――)
咲(それじゃあ、それじゃあ……!)
咲「――その」
咲「あ、あの映画とか、見たり、も?」
憧「……」
憧「――『まど○ギ』とか?」
咲「そう、それです!」
咲「面白かったですよね!」
憧「うわわっ!」
憧(うぐっ……い、いきなりテンション上がられるのは)
京太郎「な、言ってよかっただろ?」
憧「あ、アンタ、何を偉そうに!」
京太郎「だって、こうでもしないと」
咲「……ああ」
咲「新子さんも、分かってくれるんだ」
咲「えへへ」ニコニコ
京太郎「……ほら見ろよ。あの笑顔」
憧「……むぅ」
京太郎「お前の暴露で、救える会話ベタ女子がいたんだ」
憧「美談っぽくしても、ばらしたことは同じじゃないの!」
京太郎「……だってさ」
京太郎「正直、俺も」
京太郎「憧と、気兼ねなく『こういうこと』話したいのに」
京太郎「……そういう時間、あんまりないから」
憧「……」
憧(どうして、そういう顔するかなぁ)
憧(――いや、何か変な気分になるから、やめてほしいよね)カァァ
咲「……」
咲(あれ?)
咲(今の流れって――新子さんは京ちゃんに、自分の秘密を教えるくらい親密で)
咲(新子さんが顔を赤らめてるのって――)
咲「……京ちゃん」
京太郎「なんだ?」
咲「もしかして、もしかして」モジモジ
咲「……いや、だって」
京太郎「?」
憧(――京太郎も、京太郎よ)
憧(なんなの、さっきから『京ちゃん』って。あんた、そんな呼び方あったの?)
憧(誰もしなかった上に、なんというか……)
憧(……一番、親密っぽいじゃない)
憧「京太郎」
京太郎「?」
憧「あ、あんた、まさか、宮永さん、と」
憧「……いやいや」
憧「まさか、ねぇ……」
京太郎「……」
京太郎(よくわからないけど)
京太郎(二人の女子が、俺に視線をぶつけてきてる、この状況)
京太郎(……正直、勘弁してほしい)ハァ
ここまでになります。
たまには、こういうリアルタイムで書いていくってのも楽しいと思うんだよなぁ……。
最近ではちょっと変則的だったから、皆さんの反応が気になるところですが。
さて、次回は残りの部員編で書く予定です。
いや、もしかしたら、変わるかもしれませんが。
それでは。12月に入りましたね。
乙ー
こういうの好きだな
乙です
すばらっ
乙です
TRFを久々に聴いたらハマりました(挨拶)
とりあえず、今回もまたリアルタイムでつらつらと行きましょう。
それじゃまず、
1.清澄
2.阿知賀
二つから、どうぞ(迫真)
↓5レスまでで。
1
1
2
1
1
やはり伝統の清澄勢人気……強い(確信)
やっぱりここは……王道を征く……京咲で行くことは決定で。
1.教室(嫁田くん)
2.部室(部長など)
3.咲の部屋(照姉さん)
以上から、どうぞ(迫真)
↓7レスまで
3
3
2
2
3
3
ありがとうございました。
それでは、照姉さんにご登場願いましょう。
……久々に艦これやったら、見たことのない艦ばっかりになってて草。
――咲の部屋
京太郎「……なぁ、咲?」
咲「ん? なに、京ちゃん?」キョトン
京太郎「あのさ」
京太郎「変な夢、とか見ないか?」
咲「……」
咲「――私、ホモじゃないかr」
京太郎「某ビデオの話じゃなくて」
京太郎「俺は、さ」
京太郎「夢観るんだ」
京太郎「夢の中でも俺は、麻雀部にいて」
咲「うんうん」
京太郎「そこには、その――」
京太郎「……可愛い女子が、大勢いて」
咲「うんうん……」
咲「――ん?」ピクッ
京太郎「そ、それで」
京太郎「そこには何故か――咲?」
咲「……」ジトッ
京太郎「な、なんだよ?」
咲「――なに? 京ちゃん、結構、欲求不満だったり?」
京太郎「……まぁ、俺も男だし」
咲「イヤらしい……」キッ
京太郎「お前に言われても、全くグッと来ないぞ……?」
咲「――まぁ、いつもの京ちゃんで安心したよ」プイッ
京太郎「お前、あんなメインヒロインの風格あったっけ?」
咲「……ふんだ」ツーン
京太郎(まったく――)
照「……聞き捨てならない、ね」
京太郎「うわっ!?」
咲「お、お姉ちゃん……どこから?」
照「私だって、『ステルスモード』にはなれる」
京太郎「ステルス照とか、笑えませんね……」
照「私は、今の須賀くんの方が笑えない」
京太郎「ど、どういうことですか?」
照「咲に、メインヒロイン顔させたり」
照「罵られたり」
照「……よくない」ジトッ
京太郎「いやまぁ、何かもっともなような、支離滅裂なような……」
咲「だ、だって!」アセアセ
咲「京ちゃんが、可愛い女の子侍らせたりするから――」
京太郎「誤解を招くような言い方やめろって!」
照「……さっきの須賀くんの淫夢だけど」
京太郎「いや、そっちじゃなくて」
照「淫夢だよね? 可愛い女の子、侍らせて、性の発散をするとか……」
京太郎「どうしてそうなるんですか……」
咲「――でも」
咲「私も、そういうこと、あるかも」
京太郎「えっ?」
咲「そこで、私は」
咲「京ちゃんと一緒にいたことは、覚えてるんだけど……」
咲「何だか、個性的な子が沢山出てきて……」
咲「――みんな、か、可愛く、て」
咲「……そ、それ、で」モジモジ
照「ねぇ、須賀くん? 一発、コークスクリューいってみる?」
京太郎「どうして!?」
照「何だか、途方もなくムカムカしてきたから」ギュルルルル
京太郎「八つ当たりの道具に人を使わないで下さいっ!」
――数分後
咲「……」
>センパイッテ、チョットヒキマス・・・
>オ、オレハ、シスコントカジャナクテ
咲「――はぁ」タメイキ
咲「やっぱり、可愛いな……」ジーッ
京太郎「どうして、この流れでいきなりアニメ鑑賞になるんだよ……」
照「ん? 妹にケチを付けるの?」チャキッ
京太郎「いや、頼むんで、拳はしまって、闘牌の時にとっといて下さい」
照「……須賀くんは、気づかない?」
京太郎「え? なにに、ですか?」
照「――あの子」
咲「この子……可愛すぎるよ」
咲「……」キュッ
照「気にしてる」
照「夢で見た子たちに、コンプレックスを感じてる、はず」
京太郎「……」
京太郎「――そ、そんなもの」
京太郎「……」
咲「あぁ」
咲「私も、あんな――」
京太郎「咲っ」
咲「わっ!?」
咲「も、もう……いいとこなんだから、静かにs」
京太郎「俺は、そのままの咲で、十分に――」
咲「……?」
京太郎「そ、その、あの……」
京太郎「――か」
京太郎「かわい――」
照「咲は、可愛いから」ダキツキ
咲「お、お姉ちゃんっ!?」
京太郎「」
照「そんな、ドラとか掴まされて泣きそうになってる子より」
照「可愛い、から」
咲「お姉ちゃん……」
京太郎(まったく――)
京太郎(美味しい所だけ、持ってく人だ……)
京太郎「……あれ?」
京太郎(そういえば――なんで)
照「まぁ……」
照「――『おもち』は、かなり、いや、凄く劣るかもだけど」
咲「……おねえちゃぁん」
京太郎(……照さん、まさか?)アレ?
――閑話休題
京太郎「……で?」
咲「?」キョトン
京太郎「結局、大丈夫なのか?」
咲「なにが?」
京太郎「……そ、その」
京太郎「俺は、咲は――」
咲「……」
咲「京ちゃん」
京太郎「な、なんだ?」
咲「もう、いいんだよ」
京太郎「?」
咲「京ちゃんがそうやって、一生懸命になってる時」
咲「……大体、私は嬉しくなるようになってる、みたいだし」クスクス
京太郎「さ、咲……」
京太郎(見くびっていた……)
京太郎(まさか、このポンコツ幼なじみに)
咲「……京ちゃん、ぶきっちょだもんね?」ニコッ
京太郎(やり込められる時が、あるとは)カァァ
照「いいや、咲。須賀くんは『ぶきっちょ』じゃない。『ケダモノ』だよ」
京太郎「……どこから?」
照「咲は、私のもn……妹」
京太郎「答えになってない上に、何かとんでもないこと言おうとしましたよね……」
照「さぁ、咲。こんな『野獣』は放って、私と一緒に――」
京太郎「あぁ、もうっ!」
咲「……ふふっ」
咲(私はね)
咲(京ちゃんとお姉ちゃんが一緒にいてくれるだけで……)
咲(嬉しいんだよ?)
京太郎「……咲」
咲「?」
京太郎「――大丈夫。お前は、その、ええと」
京太郎「可愛い、から」
咲「」
咲(でも、でも)
咲(……こういう時は、ちょっと)
照「……す、が、くん?」
京太郎「か、勘弁して下さい! なんでもしますから!」
咲(――お姉ちゃんより、卑怯だよ? 京ちゃん)カァァ
ここまでになります。
最近、久々に1スレ目を見なおしていたら、キャップがとんでもないことになってました。
なんだあの中二病患者は……。
あの時の勢いがほしいですね。
それでは……あ、そうだ(唐突)
小ネタリクエストするんで、オナシャス!
乙です
乙ー
中二病いいよね
思うがままに、つらつらと。
――阿知賀学院
京太郎「……もうすぐ、冬休みか」
憧「何を突然……期末から逃げたいからって、それはないわー」
京太郎「ぐっ……」グサッ
京太郎「こ、これでも、理数系以外なら結構イケるんだぞ?」
憧「暗記科目がそこそこ出来るだけじゃない」
憧「まぁ、出来る分野があるってだけでマシだけど」チラッ
京太郎「……?」
穏乃「……」カキカキ
穏乃「あー」ジタバタ
穏乃「どうして、XがYに変身するんだよー」
穏乃「それに……あぁ、やっぱり走りたい……山が私を呼んでる!」ガタッ
憧「……あんな風に、現実逃避しだしたら終わりなんだから」
京太郎「穏乃――さすがに、部の存続条件は満たしてくれよ?」
穏乃「あぁー、もう……って」
穏乃「なにそれ?」キョトン
京太郎「……え?」
憧「いい? ここは元・お嬢様高校」
憧「中途半端に共学化したおかげで、コイツみたいなのもいるけど」チラッ
京太郎「みたいなってなんだ、みたいなって」
憧「とにかく」コホン
憧「そんな中途半端なお嬢様気質が残っていて」
憧「私たちは、ある意味お嬢様らしさを求められているの」
京太郎「……二人が、お嬢様ねぇ」ボソッ
憧「そこ、聞こえてるわよ?」
穏乃「うーん……」
穏乃「お嬢様らしさとか何とかはピンと来ない、けれど」
穏乃「とにかく、勉強するしかない、ってことだね!」
穏乃「よっしゃ、それなら……麻雀部の皆のためなら、頑張れる!」グッ
京太郎(穏乃って、こういう直球な所いいよなぁ……)
穏乃「それで、憧! その条件は」
憧「条件……ええと」
憧「少し条件が厳しくなって」
穏乃「私、理数系以外なら頑張れるよ!」フンス
憧「『全教科』で、赤点をなくすこと。もしその条件を満たさない部員がいたら、勧告に――」
穏乃「ごめん! 私、山走ってくるね!」ダッ
京太郎「待てこらっ」ガシッ
穏乃「きょ、京太郎……話してよー」ジタバタ
京太郎「上目遣いしようがなんだろうが」
京太郎「……お前が、部の存続の明暗を分けてるんだぞ?」
穏乃「ええー……」ウルウル
憧「……さて」
憧「京太郎の言うとおりね。とにかく、しずが何とかしないと」
京太郎「ところで、憧? そんな条件、どこで知ったんだ?」
憧「これ? ああ、これなら……全学年用の掲示板に貼りだされてたから」
京太郎「ああ、なるほど。つまり、全学年に通知さr」
ガラッ
玄「あ、憧ちゃーん! 勉強、教えてええええ!」
京太郎「……なるほどなるほど、なるほどー」フンフム
玄「あ、京太郎くんにそれ取られた!」ガーン
憧「そんなこと突っ込んでる場合じゃないでしょ」
玄「うう……もう憧ちゃんだけが頼りなんだよぉ……」
憧「というか」
憧「それなら、灼に聞けばいいじゃない。同い年なんだし」
憧「それに宥姉は?」
玄「じ、実は、そのー……」
京太郎「……ん? メール」スッ
『充電場所へ 来ないと……』
京太郎「――悪い、ちょっと行ってくるわ」ダッ
憧「え、ちょっと京太郎!?」
玄「あ、穏乃ちゃんみっけ!」ダキツキ
穏乃「く、玄さーん……逃して下さいよぉ」
玄「ふふふ……穏乃ちゃん、一人だけ逃げるのはダメだよ?」スリスリ
穏乃「はい……」
――充電場所改め部室
京太郎「失礼します」
灼「……あ」ガタッ
京太郎「一体、どうしたんですか、灼さん」
京太郎「ああストーブも点けないで……寒いでしょう?」
灼「――」
京太郎「あの、もしかして、だと思うんですけど」
灼「……」
京太郎「『充電』のおかげで、身体はリラックスするも」
京太郎「その反動で、なかなか勉強には身が入らず」
京太郎「そうこうしているうちに、試験前になった、なーんて……」
灼「……」プイッ
京太郎「――灼さん」
京太郎「今日から、『充電』は禁止n」
灼「えいっ」ポスッ
京太郎「……ええっ」
灼「いい? 京太郎くん」
灼「きみに、『充電』以外で、新たなミッションを言い渡すよ?」
京太郎「偉そうに言ってるけど、やってることは子ども……」
灼「何か言った?」ジトッ
京太郎「いいえ。ところで、少し重くなりました?」
灼「じょ、女子にそういうこと聞かない!」アセアセ
京太郎「ご、ごめんなさい……」
京太郎「今回のことで、少し灼さんが、その、子どもに見えてしまって――」
灼「……う」ジワッ
京太郎(あ、ちょっと目が潤んでる。コレ以上はやめとくか)
京太郎「――それで、何がダメなんですか?」
灼「これでも私、それなりに得意科目は多いんだから」
京太郎「例えば?」
灼「……」
灼「体育とか」ボソボソ
京太郎「ああ、ボウリングやってますもんね。ほかは?」
灼「……」
灼「国g……現代文、とか」
京太郎「何で言い換えたんですか」
京太郎「もしかして、日本語の文章は読めるよ、とかいうアピールじゃあ……」
灼「ち、違う!」ブンブン
灼「決して、だから英文なんてさっぱりだ、とか」
灼「数式なんて外国語でしょ、なんて言うつもりないから!」
京太郎「……あっ、ふーん」
灼「……あ」
灼「……」
京太郎「ところで、灼さん?」
灼「なに? まだ『充電』は――」
京太郎「例えば、スポーツした後に飲む水って美味しいですよね?」
灼「……?」キョトン
京太郎「それなら」
京太郎「期末という関門を乗り越えて、そこで灼さんが大丈夫な成績を出したなら」
灼「……」
京太郎「ここで、再び『充電』ということで、どうでしょうか?」
京太郎「これなら――」
灼「……」
灼「わ、分かった」コクッ
京太郎「それは良かった」
京太郎「それじゃ、早速……」
灼「――3分」ボソッ
京太郎「え?」
灼「あと、3分間。カップラーメンが出来上がるまでの、少しの間だけ」
灼「……ここで、力を分けて」
京太郎「――今、何%くらい溜まってるんですか?」
灼「大体、8――70%くらい」
京太郎「言い換えないで下さいよ……」
灼「もうっ! 先輩命令は絶対きく!」カァァ
京太郎「ここ、体育会じゃないですよね……?」
――その後
京太郎「それじゃ」
憧「阿知賀麻雀部試験勉強会、始まり!」
穏乃「わーっ!」
憧「しず! テンション高くしてる場合じゃないでしょ!」
穏乃「えー……憧、つまんないなー」
憧「それなりに一大事なんだけどね……」ハァ
京太郎「とりあえず」
京太郎「宥姉ちゃんの勉強に支障が出るということで、松実館の一室に集まってもらいましたが」
宥「」
京太郎「……玄姉ちゃん、宥姉ちゃんは大丈夫なんですかね?」
玄「ああ、平気だよ。さっきみんなが入ってくるときの、ちょっとした冷気にあてられただけみたいだから」
京太郎「……そ、そうか」
憧「宥姉――大丈夫なのかな」
――開始
京太郎「……で、ここはこうして、と」
穏乃「わっ、出来た」
京太郎「これが『代入法』。で、次が――」
穏乃「えへへ、京太郎のおかげで助かるよー」ニコニコ
京太郎「そりゃなにより」
憧「……」チラッ
灼「……」ムッ
憧「ちょっと、京太郎。あんた、自分の勉強は……」
京太郎「いや、いっつも試験が普通90超え、悪くても80超えの憧ほどじゃないけど」
京太郎「60とか70とか取ってるしなぁ……」
憧「う……」
憧「そ、それなら、いいんだけど、さ」プイッ
京太郎「ん」
灼「……」
灼「ちょっと、京太郎くん」
京太郎「? どうしました、灼さん?」
灼「――その」
灼「私専用の『充電器』だから、ね?」ボソボソ
京太郎「なるほど、分かりません」タメイキ
灼「そ、それはともかく」
灼「この問題、教えて、くれる?」
京太郎「どれどれ……?」
京太郎「――これ、高1レベルの英語じゃあ」
灼「私には、単語の意味が分からない……」
京太郎「……」ジーッ
灼「そ、その哀れみの視線はなに?」
京太郎「――麻雀とボウリング以外にも」
京太郎「『放電』して、いいんですよ?」
灼「べ、別に、そんな電気ネズミじゃない!」カァァ
京太郎(やれやれ……)
京太郎(そんなこんなで、憧は穏乃にかかりきり。灼さんは、何となくコツを掴んだらしい、けど)
玄「……お姉ちゃん、ここ、どうすればいいかな?」
宥「ああ、ここはね、こーして」
玄「やった、出来た!」
宥「ふふ……良かったねぇ、玄ちゃん」
玄「蜜柑の皮、すっごく上手く剥けたよぉ」モグモグ
宥「甘いねぇ……美味しいねぇ」モグモグ
京太郎「なにしてるんだ……」
玄「あ、京太郎くんも、一個、どう?」
宥「今なら、ついでに剥いてあげるよぉ」
京太郎「……いやなんというか、その」
京太郎「玄姉ちゃんは、まあお察しの通りとして」
玄「あ、酷い京太郎くん! 姉をバカにして!」ガーン
京太郎「宥姉ちゃんの方は……」
玄「む、無視……」グスッ
宥「わ、私……?」
宥「うーん――物理とか化学とか、好きかなぁ」
京太郎「へぇ、そうなんだ」
宥「うん」
宥「熱の伝導とか、対流とか、放射とか……あったかくて」
京太郎「そうなんだ、へぇー」
京太郎「……んん?」アレ?
宥「あ、でも、今度のテスト範囲の英語ならいけそうなの」
京太郎「どれどれ……」
京太郎「『Heater』『Hot』『Passion』……」
宥「あったかい……」ポワポワ
京太郎「――」
京太郎「両方とも、個性豊かでいいお姉さんだなぁ」ボウヨミ
玄「あ、わざとらしい棒読み! お姉ちゃん、許しませんよ!」
宥「……何か、京太郎くんに下手に見られてる、ような」
京太郎(いやまぁ、事実としか言いようが……)
――試験後
京太郎「……とりあえず、だ」
憧「まぁ、あんたも私も概ねいつもどおり」
京太郎「心配要らずだ」
京太郎「……ただ」
穏乃「――あ、危ない」
穏乃「後一点で、数Ⅰは赤点だった……おー、こわ」グッタリ
宥「……やったよ玄ちゃん、英語満点だよぉ」
玄「凄い、お姉ちゃん!」
宥「でも、現文は……」
玄「うわ、赤点スレスレ……どうして?」
宥「だってぇ……」ウルウル
玄「なになに文章には……『寒い』『冷たい』『手足の感覚は、冷たさのせいでもうない』……」
玄「――お姉ちゃん、大丈夫?」
宥「あ、あったかくないよぉ」
京太郎(……って感じな、二人の姉ちゃんはともかく)
京太郎(――部室、かな?)
――部室
京太郎「こんにちはー」ガチャッ
灼「あっ」ガタッ
京太郎「……灼さん」
京太郎「どうでした、試験?」
灼「それ、は……」
灼「……」スッ
京太郎「おおう……」
京太郎(これは――ギリギリのラインをせめているな)
京太郎(一歩間違えた瞬間、スローイン、みたいな……それくらいのギリギリっぷり)
京太郎「な、なんとか大丈夫でした、けど」
京太郎「……これじゃ、今後は」
ポスッ
京太郎「――って、まずはここからですか」
灼「……京太郎くんが、悪い」ジトッ
京太郎「いや、その理屈はおかしいでしょう」
灼「そもそも」
灼「『充電』をしないと、スマホだって使えない」
灼「……それなのに、京太郎くんは」
京太郎「いやいや、灼さんは機械じゃなくて、人間です」
京太郎「大事な、先輩です。機械じゃ、決してありません」
灼「……」
灼「そ、そういうこと言いたいんじゃなくて!」アセアセ
灼「そ、その……」カァァ
京太郎「――まぁ、いいでしょう」
京太郎「今後のことは、今後考えていけばいい、でしょうし」
京太郎「……今日は」
灼「――ん」
灼「……ところで、京太郎くん?」
京太郎「? どうしました?」
灼「――『充電』って、さ」
灼「冬休みとか、どうしよっか?」
京太郎「……」
京太郎「お、俺、長野に帰省しないと――」
灼「嘘。長野の話なんて聞いたことない」
京太郎「た、たしかに……」
京太郎(というか、なんで長野が浮かんだんだろ……?)
灼「……私は、お婆ちゃんとここにいる」
灼「京太郎くんは……その」
京太郎「――年末年始以外なら」
京太郎「何とかなる、かもしれません」
灼「……その言葉に、嘘はないね?」
京太郎「多分。おそらく。Maybe」
灼「――最後の、どういう意味?」キョトン
京太郎「冬休みの宿題です」
灼「ええ……」
灼「京太郎くん」
京太郎「はい?」
灼「――『充電』」
灼「今日は、いつまでいけそう?」
京太郎「……」
京太郎「すっかり、中毒患者さんですね、もう」
灼「そ、そんなんじゃ、ないからっ!」カァァァ
ここまでです。
何となく初めて、穏乃が憧がメインかなーとキーを叩いていたら、いつの間にか充電ENDになってました。
何がどうなってるんだ……。
京ちゃんは182㎝だそうで。
文堂さんの背丈にも届かない僕は、悲しいなぁ……(諸行無常)
それでは。
なんかリクエストあったら、どうぞ書いて下さい。
乙ー
タコスより小さい灼ちゃん可愛い!
乙です
乙ー
身長ネタだと京太郎は照さんとごにょごにょしやすい身長らしいよ
>>169
身長とか誕生日とかの燃料投下の影響で、京太郎スレの伸びがとんでもないみたいですね……。
あと、阿知賀の平均身長の異常な低さよ。
――京太郎の部屋
京太郎「――ん?」カチカチ
京太郎「なんだこれ?」クリック
『早紀 ~異能力麻雀コメディ~』
京太郎「……」
京太郎(新アニメか?)
京太郎(『さき』で、『麻雀』)
京太郎(公式サイトは、と――)
京太郎「……」
京太郎「え、巫女服で麻雀?」
京太郎「というより一人、とんでもない着方してる人いるぞ……?」
京太郎「……」
咲「もう、京ちゃんったら」ニコニコ
咲「こんな用事で呼びつけて、申し訳ないとか思わないの?」ニコニコ
京太郎「凄く嬉しそうだな、おい」
咲「そんなわけないよー」パタパタ
京太郎(嘘つけ)
咲「……でも、お手柄だよ」
咲「私、番組表とか観忘れちゃって、後で話題になってた時に悔しくなることが多いから」
京太郎「お前の能力は、麻雀にほぼ全振りされたわけだ」
咲「ポ○モンじゃないんだから、努力値とか関係ないでしょ!」
京太郎「誰もそんなこと言ってないって……」
咲「……まぁ、廃人京ちゃんは置いといて」カチカチ
京太郎「はいはい」
咲「このアニメ――流行るね!」
京太郎「タイトルとか突っ込みどころ満載だよな」
京太郎「でもなんか、この『早紀』は有能そうだよな」
京太郎(顔立ちこそ地味な括りに入りそうなものの、目には芯の強さがありそう)
京太郎(で、キャラ紹介には、『シェークスピアとディケンズをこよなく愛する麻雀少女』……)
京太郎「……お前さ、名前変える気ってないか?」
咲「怒っていいのかな?」ゴゴゴゴ
京太郎「だって、この『早紀』ってのと間違えちまう」
咲「……こ、この二人の本とか、昔、全部読んだよ」
京太郎「じゃ、代表作は?」
咲「……」
咲「――『大いなる夜の夢』」
京太郎「うん分かった分かった、嘘はやめよう。な?」
咲「凄く傷ついたよ……」ズーン
咲「ふんだ、もういいよ」
咲「他のキャラに可愛い子がいたら、その娘に癒やされちゃうんだから」カチカチ
京太郎(どういうリフレッシュだ……)
咲「あ、この人とか……」
咲「可愛いかも」
京太郎「どれだ……おお」
京太郎(たしかに、可愛い)
京太郎(なになに――『奈良県・阿知雅高校の麻雀部員』)
京太郎(趣味は、『山登り。和菓子作り』)
京太郎(名前は――『高加茂静乃』)
京太郎「……なんというか」
京太郎(主人公はれそうなスペックだな……)
京太郎(おもちも大きく、スタイルもいい。背丈は咲より少し高いくらい……)
咲「……なに、京ちゃん?」ジトッ
京太郎「いや、アニメキャラと比べるのは、酷だよな」
咲「――ふんだ」プイッ
咲「あ、何かちょこっと男キャラもいるらしいよ」
咲「……『ハギヨシ』。謎の貴族」カチカチ
京太郎「なんで麻雀モノに貴族がいるんだろう……」
咲「『早紀の通う木与墨高校に通う、『菅興太朗』に何か思う所があるようだが……』」
京太郎「おい、ちょっと待て」
京太郎「どうして、明らかに可愛い女の子がウリのアニメで、BL要素を交える必要があるんだ?」
咲「そんなの製作者に聞いてよ……」
咲「うわ……『興太朗』とか、明らかに狙われてそう」
咲「髪真っ黒で、細心で、背丈はそんなに大きくない……ふーん」ニコニコ
京太郎「どうして、お前はニヤけてるんだ?」
咲「いやまぁ……」
咲「ほら、有名な言葉があるでしょ? 『ホモが嫌いな――』」
京太郎「あーあー、もういい!」ブンブン
京太郎(というか、なんだこの公式のキャプチャは……『ハギヨシ』が『興太朗』の顎をクイッと……)
京太郎(どう考えても、メインターゲット層を外してるだろ)
咲「まぁ、私得なのはいいとして」
咲「とりあえず、可愛い子ばっかりだね!」
京太郎「あぁ――中の人も豪華だな」
咲「うん」
咲「……正直、とりわけ豪華なのが、『興太朗』と『ハギヨシ』って時点で、やっぱり」
京太郎「いや、どう考えてもおかしいだろ」
京太郎「豪華なのは認めるけどさ……」
咲「あ、なんか嬉しそう」
京太郎「もうそれでいいよ……」
京太郎「で、いつからって書いてある?」
咲「公式サイトには、1月5日からってあるね」カチカチ
咲「……最速は、『TOKYO M○』」
京太郎「地方民には関係ない名前だなぁ……」
咲「こういう時、お姉ちゃんは得してるよねぇ」
京太郎「いや、今ここに――」
照「……私がどうかした?」
京太郎「いつからステルス機能を実装したんですか?」
照「『ステルステル』なんだけど」
京太郎「正直言いにくいし、『おもてなし』の人みたいで紛らわしいです」
照「――須賀くんはこれだから」
照「そう、分かった……」ピッピッ
菫『はい、弘世ですg』
照『私なんだけど、今度1月5日から始まる『早紀』ってアニメを録画して、至急届けてほしい』
菫『分かった。悪いものでも食べたんだな』ガチャッ
照「……切られた」
京太郎「白糸台の部長さんは大変なんですね……」
咲「はぁ――やっぱり、アニメって理解されにくいんだね」
京太郎「姉妹揃って、感覚がおかしいよ……」
照「こうなれば」ピッピッ
淡『はい、もしもs』
照『ねぇ、淡? 私って、菫にイジメられてるかな?』
淡『逆でしょう。精神的におかしくなりそうなのは、どう考えても菫先輩の方です』
照『そっか、分かった』
照『それはいいとして、1月5日から始まる――』
淡『……先輩』
淡『イヤです、お断りです。帰ってこない照先輩を慕う理由なんてありません』
照『……淡』
淡『けどっ!』
淡『……先輩が白糸台にちゃんと帰ってきてくれるんなら、考えてあげます』ガチャッ
照「……」
照「――ふーん、ツンデレかぁ」
京太郎「なんだこの会話……」
咲「リアルツンデレでも許されるなんて、三次元にはなかなかいないね」
京太郎「何か色々とおかしくなりそうなんで、帰ってもらっていいですか?」
――数分後
京太郎「そういえば」
京太郎「どうやって、ここに来たんです?」
照「……まぁ、なんとなく?」
京太郎「うん、もういいです」
咲「……」
咲(――アニメキャラに嫉妬、なんて)
咲(あんまり、したくないんだけど……)キュッ
京太郎「……しかし、面白そうだなぁ」
咲(『早紀』ちゃんを見てる時の、京ちゃん)
咲(なんかいやだ……)
咲「……京ちゃん」
京太郎「ん?」
咲「……」モジモジ
咲「私だって、『文学少女』なんだから」
京太郎「……」
京太郎「ま、そういうことにしとくよ」
咲「京ちゃん――」グスッ
京太郎「……」
京太郎「別に」
京太郎「お前が、本物の文学少女だろうと偽物だろうと」
京太郎「――構わないし」
咲「……」
咲「京ちゃ『須賀くんは、本当に油断ならない』
照「……」
京太郎「――え?」
照「隙あらば、咲を付け狙おうとする野獣そのもの」
照「相手を不安にさせて、一気にたたみ込む……危険過ぎる」
京太郎「照さん、ここに『新川病院の娘・新川桂』ってキャラがいます」
京太郎「どうでしょう、会ってみては?」
照「……挑発のつもり?」ギュルルル
京太郎「ちょ、ちょっと!? もうコークスクリューはやめてくださいって!」
>サァ、ニゲナイデ、ユックリトリョウリシテアゲル
>チョット、カッテニヘヤヲアサラナイデクダサイ!
咲「……」
咲「――『早紀』ちゃん」
咲(あなたがアニメキャラで)
咲(何か、良かったよ……)エヘヘ
一体、どんなアニメが始まるんだろう?(すっとぼけ)
ちょこちょこ弄ったら、穏乃がもはや別人ですね……。
なお、中の人に関しては、本当に豪華だった模様。
阿知賀編の生放送をするらしいから、観なかった方は今のうちにどうぞ(ステマ)
僕も観てないので。
それでは。
京太郎スレの勢いって一体……。
乙です
おつおつー
この時期は慌ただしいですね……。
いろいろな意味で、こっちも頑張らないといけない時期です。
そろそろ弾が尽きてきたので、小ネタの希望がある方は、お願いします。
清澄、阿知賀、中二キャップ(1スレ目見直したら出てきた)、全国編始まるし他校ネタ……なんでもありです。
咲「……」
咲「はぁ」
咲「今年も、『冬の祭典』行けないんだろうなぁ」
京太郎「地方開催のイベントで我慢しろよ」
咲「はぁぁ……」
咲「お姉ちゃんが羨ましい……」
京太郎(奈良とか、大阪には近いから、イベント行けそうだもんなぁ……長野は、ちょっと)
京太郎(――だからどうして、奈良が頭に浮かんでくるんだよ)
乙です
おつー
延々と言い訳して充電し続けるアラチャー
幼年期の京咲照
照が咲を取られまいとして京太郎を落とそうとする
乙
――部室
京太郎「……あのですね」
灼「なに?」キョトン
京太郎「今日って、暑いじゃないですか。夏真っ盛りって感じで」パタパタ
灼「ん、そうだね」コクッ
京太郎「……で」
京太郎「正直な話、灼さんの乗っている所に熱がこもって、ですね」
京太郎「辛いんです……」モジモジ
灼「……」
灼「――そっか」
灼「それじゃ、どいてほしいってこと?」クルッ
京太郎「ま、まぁ、有り体に言えば」
灼「ふーん……」
灼「それじゃあ」
灼「どこうか」
京太郎「本当ですか?」ジーッ
灼「なに、その疑い深そうな感じ」ジトッ
京太郎「いやだって」
京太郎「『あと五分!』とか『京太郎くんはケチ!』とか」
京太郎「今まで、散々引き伸ばしてきたじゃないですか」
灼「」
灼「……だって」
灼「実際、私、先輩だし」
京太郎「はい、たしかに一つ上ですね」
灼「それに、レディーファースト? じゃないの?」ジッ
京太郎「灼さんがそれ言うのは、何だか似合いませんね……」
灼「ど、どういう意味?」アセアセ
灼「……むぅ」
京太郎「……」
京太郎(まぁ、こういう時間がもはや恒例となった今)
京太郎(なかなか、このワガママでちっこい先輩を下ろすのは骨だ)
京太郎(……ただ、まぁ)
灼「そもそも」
灼「京太郎くんは、『充電』がメインなのに」クドクド
灼「……他の子とだって、話したりして」ガミガミ
京太郎(切り札は、持っている)
京太郎「灼さん、カーテン開いてますね」
灼「う、うん。だから、暑いんだよ」
京太郎「――今」
京太郎「そこから見える廊下を、赤土先生g」
灼「――!!?」ガタッ
京太郎「あっ」
京太郎(効果は バツグン だ ってことらしい)
灼「ハ、ハルちゃん、が……?」アセアセ
京太郎「……」
灼「あぁ――」
灼「み、見られてないっ!?」
京太郎「多分、大丈夫だと思います……」
灼「そ、そっか……良かった」ホッ
京太郎「……」
京太郎(このまま、押し通せば)
京太郎(今日はもう、おしまい)
京太郎(けれど……)
灼「……はぁ」
灼「こんな終わり方、か」
灼「……」キュッ
京太郎(どうにもこうにも)
京太郎(――俺は、器用にはなれないみたいだ)
京太郎「……ごめんなさい、灼さん」
灼「?」キョトン
京太郎「安心してる所、申し訳ないです」
京太郎「――実は、その」
京太郎「先生がいたっていうの、嘘です」
灼「……」
灼「え?」
――その後
灼「……」
京太郎「……」
灼「――嘘つき」
京太郎「うっ」グサッ
灼「先輩を騙した。後輩の風上にも置けない」
灼「……もう」プイッ
京太郎(うわぁ……結構、怒っちゃってる?)
京太郎(とはいえ、相も変わらず俺の膝で足をプラプラさせてるせいで、まるで怖くはないんだけど)
灼「何だか、またバカにしたような感じ、したよ?」
京太郎「……ノーコメントで」
灼「ふーん……」
灼「――秘密に、しちゃうんだ」
京太郎「……」
京太郎「ところで」
灼「なに、『後輩くん』」
京太郎「……どうして、先生の目をそんなに気にするんですか?」
灼「……」
京太郎「さっきの灼さん、まるで猫みたいな速さで下りたじゃないですか」
京太郎「それは、一体……」
灼「……」
灼「ハルちゃんは」
灼「私の、その――」
灼「……憧れ、だったから」モジモジ
京太郎「……初恋的な?」
灼「ち、ちがっ!? そ、そういうんじゃなくて!」ブンブン
京太郎「へぇ……」
灼「な、なにその何か察した顔は!」
京太郎「いやいや、別に」
灼「むぅ……」
灼「……」
灼「ハルちゃんは」
灼「私からすれば、その、ヒーローみたいで」
灼「特別で」
灼「……」
京太郎「灼さんがノロケるなんて、珍しい……」
灼「べ、別にノロケてなんか!」
灼「……」
灼(この、不敬な後輩くんのせいで)
灼(思い出しちゃった、じゃない――)
晴絵『いやぁ、灼は可愛いなぁ』ナデナデ
灼『ハ、ハルちゃん……くすぐったいよ』
晴絵『ごめんごめん』
晴絵『きっと、いいボーイフレンドとか出来るよー?」
灼『……わ、私、そういうのは別に』
灼(こうして、ハルちゃんに撫でてもらえるだけで……)
晴絵『ふーん……?」
晴絵『じゃあ、これはあくまでも想像ね』
灼『……?』
晴絵『灼にボーイフレンドが出来たとして』
晴絵『多分、相手は困っちゃうだろうね』
晴絵『最初はツレないように見えるのに、どんどん甘えてきて、それで――』
灼『ハ、ハルちゃん! 恥ずかしいこと、言わないで!』アセアセ
晴絵『……なんだかんだで、ずっと一緒にいる』
灼『……』
晴絵『そんなイメージ、かな?』
灼『――』
灼(私に、「そういうの」なんて)
灼(ハルちゃんさえいれば、私は……)
灼(――そうだよ、だから)
灼(そんな、ハルちゃんが言ったような、私には……)
京太郎「……灼さん?」
灼「!」
京太郎「どうしました? 何だか、ほっぺた、赤いですよ?」
灼「きょ、京太郎くんには関係ない!」
灼「……」カァァ
京太郎「……?」
灼「ね」
京太郎「はい」
灼「私って」
灼「とっつきにくいように、見える……?」
京太郎「……」
京太郎「昔、初めて会った頃はともかく」
京太郎「今、そんな感触を、俺が持つと思いますか?」
灼「……もう」
京太郎「そうですね……」
京太郎「何だか、一度捕まったら離してくれない」
京太郎「そんな所も」
灼「……」
――で、どんどん甘えてきて、それで……――
灼「……そんな、こと」ボソッ
京太郎「?」
灼「な、なんでもないっ!」プイッ
灼「もう、京太郎くんは」
灼「……私、先輩なのに」
京太郎「こうして、『充電』しているとき」
京太郎「灼さんは、まるで――」
京太郎「いや、やめときますね」
灼「……なんだか、凄くムカッとすること言いたそうだね?」ジトッ
京太郎「まぁ……」
京太郎(まるで、「子ども」みたいだなぁ、なんて)
京太郎(言ったら、怒るよなあ……)
灼「……」
灼(ハルちゃん)
灼(――どんどん甘えて、それで)
灼(「それで」私は……)
――ずっと、一緒に――
灼「どう、なっちゃうの?」
ここまでになります。
百合ムードになりそうな所をさくっと持っていくSSですね……。
ハルちゃんが冗談めかして言ったことは、現実になったのか、それとも――?
しかしまぁ、灼編だと他部員が出る幕がなかなかありませんね……。
それでは、また。
相変わらず、書いてて楽しかった(小並感)
乙ー
ここの充電アラチャー好き
乙です
阿知賀編の一挙放送、すっごく面白かった(小並感)
途中参加で「咲 ~千里山編~」から観てましたが、みんなツッコミが追いついてない感じでしたね……
ネタが豊富すぎて、終始、腹を抱えていたような気もします。
――東京にて・河原
京太郎「……」
京太郎「――咲」
咲「なに、京ちゃん?」キョトン
京太郎「……いやまぁ」
京太郎「お前さ」
京太郎「全国大会で、どうするつもりだ?」
咲「……」
咲「そう、だね」
咲「たしかに、あの――高鴨さん? 相手となると」
咲「衣ちゃんの支配力が及ばなかった、って聞くし」
京太郎「あの人レベルでそれじゃあ、この穏乃って子は、相当強いんだろうな……」
咲「……?」アレ?
京太郎「あ、いや」アセアセ
京太郎「その――『高鴨』は、怖いな、何だか」
咲「ふーん――?」ジーッ
京太郎「……で、どうする?」
咲「――なんだか」
咲「こうして、大会のことを改めて思い返してみると」
咲「原村さんの言葉が、なかなか……」
和『昔、穏乃は山登りが大好きで』
和『山と聞くと、すぐさまかけ出しちゃうような……そんな子でした』
咲「山登りでもしておけば、と思うよね」
京太郎「いや、その理屈はおかしい」
京太郎「そもそも」
京太郎「山登りと麻雀に、関係が……」
咲「京ちゃん、原村さんみたいなオカルト否定派だっけ?」
京太郎「いや、割と認める方、だけどさ……多分」
京太郎「……」
京太郎「なんか、アレだ」
京太郎「お前があっさりと負ける所、見たくないんだ。きっと」
咲「……へぇ」ニヤニヤ
京太郎「なんだよ」
咲「京ちゃん、私があっさりと負けちゃうって思ってるの?」
京太郎「……」
京太郎「――姫松の人と二回やりあって、なんか変わったな」
咲「うん」
咲「なんだか、不安が一掃されちゃった気がして」
京太郎「……」
京太郎(こいつは、最初の時点で思い切り勝っておいて)
京太郎(終わった後で、『次は勝てません……!』とか言っちゃうくらいの不安症で)
京太郎(――だから、ちょっと心配してたんだけど)
京太郎「そりゃ、良かったな」
咲「うん」
咲「……京ちゃんも、私がそんな子どもじゃないってこと、わかってほしいな」
京太郎「ああ、偽『文学少女』ってことだけは譲らないけど、そこだけは理解するよ」
咲「……」ムッ
咲「一言二言、多いよ」プイッ
京太郎「まぁ、なんだ」
京太郎「――明日の、決勝」
京太郎「恐らく、最大の強敵は」
京太郎「昔、和と一緒に打っていたこともある――」
咲「阿知賀の人たち、だね」
京太郎「ああ」
咲「他の二校はいいの?」
京太郎「そりゃまぁ、俺は部長じゃないからな」
京太郎「分析とかメチャクチャ苦手で……って、何笑ってんだ」
咲「だって」クスクス
咲「そんななのに、怖いのは阿知賀って断言しちゃうんだもん」
京太郎「お、お前だって乗ってきただろ」
咲「もう……京ちゃんが他校を怖がるとか、似合わないよ?」
京太郎「お前……」
咲「それとも」
咲「――阿知賀に、特別な思い入れでも?」ズイッ
京太郎「……」
京太郎「なわけ、ないだろ」
京太郎「ほら、そろそろ戻ろうぜ」
咲「あ、分かった」
京太郎「ん」
咲「……」
京太郎「……」
京太郎(今は、なんか言えないけど――)
京太郎(もしかしたら……俺は)
京太郎「……」
咲「うわ、シリアスな顔、似合わないなぁ」
京太郎「――咲」
咲「ん?」
京太郎「勝てよ」ポンッ
咲「……」
咲「もう」
咲「そうやって直球な所が、京ちゃんらしいんだからね」エヘヘ
――そうだ。
おそらく、あれもこれも……。
なんだかおかしな、この「感覚」のせいで。
――ほらまた、視界がぼやける。
――意識も茫洋として、どこかで「俺」と何かが混ざり合う感覚。
――そうだ、きっと、これは……――
――東京・ホテル付近
京太郎「……」
京太郎「――ん」
京太郎(なんだ……?)
京太郎(なんだか、ぼんやりとしてた、ような……?)
「なにしてんの?」
京太郎「わっ!?」ビクッ
京太郎「……穏乃か」
穏乃「もう、何さその、真剣過ぎる顔」
穏乃「そーいうのは、京太郎がしてもしょうがないでしょ? 似合わないし」
京太郎「一言、余計だ」
穏乃「悪い悪い」
京太郎「……」
京太郎「なぁ、穏乃」
穏乃「ん?」
京太郎「明日……その」
穏乃「ついに、来たんだねぇ……ここまで」
京太郎「――」
穏乃「決勝だよ、決勝」ニコニコ
京太郎「……」
穏乃「あのおっきな会場で、期待を背負って戦うんだよ?」
京太郎「……」
穏乃「いやー、最初は『強い人と遊ぶ!』って目標だけでここまで来たのに」
穏乃「今じゃ、私たちが奈良県代表なんだから……」エヘヘ
京太郎「――穏乃」
京太郎「お前、明日の試合、どうみる?」
穏乃「……お」ピクッ
穏乃「なに、京太郎が自分から分析するなんて珍しい」
穏乃「憧とかに、もっと牌譜に興味持てって怒られてるのに……」
京太郎「憧みたいな論理的な頭は、俺もお前も持ってないからな」
穏乃「うんうん、そうだね……って」
穏乃「ちゃっかり私も一緒に括っちゃうんだ……」ジトッ
京太郎「さ、大会終わったら、宿題とっとと終わらせような」
穏乃「うー……」
穏乃「……明日で、終わりかぁ」
京太郎「それで、穏乃? さっきの質問だけど」
穏乃「ああ……」
穏乃「一番怖いのは、『清澄』だ――」
京太郎「……」
京太郎「お前が当たるのは」
穏乃「宮永咲、って人」
京太郎「宮永咲、かぁ……」
京太郎「……」
京太郎「強いな、それは」
穏乃「……言い切っちゃうんだ?」ジーッ
京太郎「まぁ――なんとなく?」
穏乃「『なんとなく』なんて、憧が聞いたらムッとしそう」
京太郎「……咲は」
穏乃「……?」
京太郎「あ、いや」
京太郎「宮永咲はきっと」
京太郎「――お前の、『支配』を上回るかもしれない、ってさ」
京太郎「怖いんだ、何か」
穏乃「……へぇ」
穏乃「随分と、『宮永咲』を高く買ってるんだね、京太郎は」
京太郎「そりゃまぁ……」
京太郎「――強いだろ?」
穏乃「ん」
穏乃「一度、すれ違ったときの、あの寒気……」
穏乃「忘れられそうにないね」
京太郎「ああ……」
京太郎「――で、穏乃は、どうなんだ?」
穏乃「んー……」
京太郎「最終調整は? 『支配』のさ」
穏乃「――まぁ」
穏乃「山登りの気分で、何とかするよ!」フンス
京太郎「……」
京太郎「ま、そういう穏乃らしい単純な感じでいけば、多分勝てるな」
穏乃「……馬鹿にしてる?」ジトッ
京太郎「いや、褒めてる」
京太郎「……穏乃の芯の強さとか」
京太郎「なんとなく、わかってるつもりだし」
穏乃「……」
穏乃「――そっか」
穏乃「えへへ……」ニコニコ
京太郎「……」
京太郎(こうして、嬉しそうに笑う顔が)
京太郎(どうにもこうにも、脳裏で誰かと結びついて……)
京太郎(――やめよう。考えるのは、ナシだ)
穏乃「……で、さ」
京太郎「?」
穏乃「京太郎は」
穏乃「私、『宮永咲』に勝てると思う?」
京太郎「……」
京太郎「――さ、いや」
京太郎「宮永が、お前の『山』の上に『花』を咲かせるようなことがなければ」
穏乃「……」
穏乃「うひゃー」
穏乃「なんだか、難しく感じてきちゃったよ……」アセアセ
京太郎「……」
京太郎「まぁ、いいよ」
穏乃「?」
京太郎「勝ってこいって」
穏乃「……」
京太郎「お前、かけっことかなら大得意だろ?」
穏乃「……まぁ」
穏乃「体育だけなら、憧や京太郎に負ける気がしないもんねー」
京太郎「それなら――」
京太郎「あいつ――いや」
穏乃「……」ピクッ
京太郎「宮永って、鈍くさくて、意地っ張りっぽいから」
京太郎「多分、卓上で走り回る感じでいけば――穏乃?」
穏乃「……京太郎」
穏乃「『宮永咲』と……」ズイッ
京太郎「……」
穏乃「いや、なんでもない」スッ
京太郎「……そっか」
穏乃「それじゃ、そろそろ戻ろう?」
穏乃「いやー、それにしても東京の夜景はすごいねー……」
京太郎「全くだ……」
京太郎「……」
京太郎「――穏乃なら」
穏乃「……」
京太郎「いや」
京太郎「穏乃に、勝って、ほしい」
穏乃「――今更、区切って言わなくてもいいのに」クスクス
京太郎「悪い」
京太郎「なんか、言いたくなってさ」
穏乃「もう……変だね、京太郎は」
京太郎「……」
穏乃「大丈夫」
穏乃「宮永咲が、『花』なら」
穏乃「私の『山』を攻略できるか……」
京太郎「――高くな」
穏乃「任せといて!」エヘヘ
京太郎「……」
――こうして、夜は更けていく。
明日は、決勝戦。
清澄VS阿知賀。
この二校の直接対決は必至――。
……頑張れ、咲。
……頑張れ、穏乃。
――あれ?
なんかおかしいような、これでいいような……。
ま、いっか。
どっちが夢で、どっちが現実か。
それは、誰にも分からない……。
で、何となく納得しちゃう京ちゃんの話でした。
しかしまぁ、改めて生き霊・怜召喚とキャップに似た能力持ちの竜華さんって、実際無敵に近いと思うんだよなあ……。
あと、淡ちゃんと衣ちゃんなら、後者のほうが何かやばそうだと思った(小並感)
全く歯が立ちそうにない絶望感ときたら……。
それでは。
乙です
胡蝶の夢と
乙
>>182
――宮永家・廊下
照「……」ピトッ
咲「もう、京ちゃんったら……そこは」
京太郎「いいだろ、咲。別に」ゴソゴソ
照「……」ピクッ
咲「んっ、ダメだって……」アセアセ
京太郎「お前、ちょっと大人しくしてろって」ゴソゴソ
照「――」ギリッ
照「……あの」コンコン
咲「ダ、ダメだよ……怖いって」ブルブル
京太郎「大丈夫だって。任せてろ」
照「……もう、我慢できない」ガチャッ
咲「わっ、お、お姉ちゃん!?」
京太郎「……どうしたんですか、いきなり?」
照「……な、なにを」
照「しているの?」ゴゴゴゴ
京太郎「……え?」
咲「ああ、それは――」
照「……須賀くんが、ついに野獣に」ジッ
京太郎「はい?」
京太郎「いや、照さん……」
照「……?」
照「!?」ズザッ
京太郎「おお、超スピード」
照「こ、これは……」アセアセ
京太郎「そうです、夏の風物詩――」
照「な、名前は言わなくていい!」
京太郎「ですよね……それじゃ、『G』で」
京太郎「で、そんなGが咲のベッドの下から現れたもんで」
咲「京ちゃんっていう便利屋が処理してくれたんだよ」
京太郎「はは、便利屋か」
京太郎「それじゃ、ベッドの下に隠してあった薄い本のことを、便利屋として知っておいても」
咲「そ、それはナシで!」ブンブン
京太郎「うーん……無理な相談だなぁ」
咲「もうっ!」プイッ
照「……」
京太郎「それじゃ、照さんも放心していることだし」
京太郎「外に逃がしましょう」
照「――殺さ、ないの?」
京太郎「いやぁ、その」
京太郎「最近、Gがどうも可哀想に見えて」
京太郎「で、最近は捕まえて、逃がす方向性なんです」
照「……」
照「そう、なんだ」
咲「――京ちゃん、変な所で律儀だよねー」
京太郎「お前、Gさんは部屋の汚れを一身にまとってくれてるんだぞ……」
京太郎「裏を返せば、お前の部屋が汚いということに――」
咲「そ、そんなことは!」
咲「掃除ならしてるし!」
京太郎「その掃除が甘いんだな……きっと」
咲「ひ、酷いよ、京ちゃん」
照「……」
照(二人は、気づいているのかな)
咲「ふんだ、たった一体Gを取ったからって、そんな偉そうにする京ちゃんなんて――」
京太郎「……もう、取ってやらないぞ?」
咲「……」
咲「もうっ」プイッ
照(咲の、あの表情――)
照(不満そうに口を尖らせながらも、顔を赤らめている、あの……)
照(――それが、『誰』に直接に向けられているか、とか)
咲「京ちゃんは、これだから……」
京太郎「よし、それじゃあ、今度のテスト対策は一人でな?
咲「――」
咲「冗談、だよ」ジッ
京太郎「ん」
咲「もう」クスッ
照「……」ギリッ
照(かくなる上は――)
――照の部屋
照「……」ピッポッパ
菫『なんだ、脱走兵』
照『今は、そんなアメリカンな会話してる場合じゃなくて』
菫『いや、私は正直、愛想が――』
照『妹が、たぶらかされちゃいそうなの』
菫『……はぁ』
菫『お前の行動様式は、全部その――妹さんのためなのか?』
照『そりゃまぁ――』
照『悪い虫がついたら、払うでしょ?』
菫『うーん……』
菫『私は、そういうのには疎いから、何ともいえないが』
照『え? なんか、阿知賀の次鋒の人とこの前話してなかったっけ?』
菫『あ、あれは、別に! ただの世間話だ!』アセアセ
菫『とにかく! 照、私はお前たちの家族ゲームに関わってるよりも……』
照『ん、分かった。善処する』ピッ
菫「……」
菫「もうやだ、あのエース……」ハァ
菫「――別に、宥とのことは関係な」
菫「何を言ってるんだ、私は……」カァァ
照「……」ピッポッパ
淡『はーい、高校100年生、淡です』
照『……阿知賀のあの子に越されて、今じゃ精々50年生』
淡『そ、そういう嫌な所で細かいのは、照先輩ですね……』ギクッ
照『まぁね』
淡『で? 何のようですか?』
照『……妹に、悪い虫が』
淡『大方、妹さんに須賀くんって名前の虫がうろついてる、ってオチでしょ?』
照『……さすが、淡』
淡『わからないほうがどうかしてますって……』タメイキ
照『で、どうすればいいと思う?』
淡『そう、ですね……』
淡『やっぱりここは――』
淡『照先輩が、撹乱すればいいのでは?』
照『……』
照『え?』
――咲の部屋
京太郎「……」
咲「うーん」
咲「やっぱり私は、こっちの子の方が可愛いと思うけどなぁ……」
京太郎「いいや、咲。こっちだろ」
咲「えー?」
咲「もういいよ、今度TSUTAYAで、『ラブ○イブ!』のCDを借りてこよう」スクッ
咲「そこで、白黒はっきりつけよう?」ビシッ
京太郎「……構わないぞ」
照「……」ガチャッ
咲「わっ、お、お姉ちゃん?」
京太郎「照さん……?」
照「――」
京太郎「?」
照「……えいっ」ダキツキ
咲「」
京太郎「……はい?」キョトン
照「ふーん……」
照「意外と、肩幅大きいんだ。へぇ」ピトッ
咲「」ワナワナ
京太郎「そ、その、照さん」
京太郎「――何を、してるんでしょう?」
照「なに、って」
照「……抱きつき? 抱擁? ハグ?」キョトン
京太郎「いくら言い直そうと、同じです!」
照「――いやその」チラッ
咲「……!」ハッ
照「私の妹に牙をむいちゃってる、若い後輩に」
照「立場を教えてあげようと、思って……」
京太郎「それでどうして、こうなるんですかっ」
照「……」
照「手っ取り早そうだった、から?」
京太郎「……」
――数分後・廊下
淡『そうそう、そうなの』
淡『私がそう言ったら、照先輩すっ飛んじゃって』
淡『電話が切れちゃって……須賀くん?』
京太郎『……大星』
京太郎『お前なら、あの人がどんだけ規格外なのか、知ってただろ?』
淡『うーん……」
淡『まぁ、なんとなく?』エヘヘ
京太郎『……だったら』
京太郎『さっきまで抱きつかれていた俺に、何か言いたいことはないか?』
淡『……』
淡『ふーん、そっかぁ』
淡『抱きつかれて、たんだぁ……へぇ』フムフム
淡『……』
京太郎『……』
淡『べー、だっ! ざまみろ!』
京太郎『』
淡『ふんだっ!』ピッ
京太郎『……』
京太郎『白糸台高校……一体、何者なんだ?』タメイキ
――再び咲の部屋
咲「お、お姉ちゃん! いきなりあれは、おかしいよ!」アセアセ
照「……どうして?」キョトン
咲「だ、だって……だって!」
咲「だ、だだ、抱きつく、なんて……」
咲「うう……」
照「……」
照(思えば、色々とおかしいとは思ってる)
照(ただ、どうにも――私は、感情が希薄らしく)
照(須賀くんに近づいても、別に……なんとも)
照「……おかしいのかな、咲?」
咲「全くもって!」コクコク
照「……淡に似てるね」クスッ
京太郎「お待たせしました」
照「……須賀くん」ジトッ
咲「……京ちゃん」ジトーッ
京太郎(姉妹からのジト目は、なかなか胸にくるものがあるな……)
照「どういうこと? いきなり私の前から消える、なんて」
京太郎「大星と電話してたんです」
咲「……ふぅん、大星さんと、かぁ」ボソッ
京太郎(今は、照さんにターゲットを絞ろう)
咲「あっ、あっさり無視された……」グスッ
京太郎「照さん」
照「……なに?」
京太郎「あのですね」
京太郎「その……人が人を好きになるのには、段階ってものがあります」
照「……?」キョトン
京太郎「いや、そこで首を傾げないでくださいって」
京太郎「いきなり抱きついただけじゃ、ただのスキンシップに過ぎません」
京太郎「だから、その――恋人、っていうのは」
咲「京ちゃん、恋人いたことないのに、知ったかぶり?」アレ?
京太郎「う……」
咲「ふーん……」ジトッ
照「……」
照(恋人、か)
照(それが、よくわからない……)
照(私にとって、咲が特別で)
照(それ以外は、さっぱり眼中になかった)
照(……淡や菫、それに尭深や誠子も大切な仲間だけど)
照(それとこれとは、話が別で……)
京太郎「……」
京太郎「照さん」
照「?」
京太郎「抱きつかれたときは、びっくりしました、けど」
京太郎「……別に俺、イヤとかじゃなかった、ですから」
咲「……!」ガタッ
照「――??」
京太郎「その……」
京太郎「落ち込まないで、ください」
咲「ちょ、ちょっと京ちゃん!」アセアセ
京太郎「ん?」
咲「ど、どういうこと?」ズイッ
京太郎「……ああ」
京太郎「だってさ、照さんの恋愛知識は、それこそお前未満だぞ?」
京太郎「誰かが教えてあげないと、ヤバイことになるだろ?」
咲「そ、それは、そうかもしれない、けど……」チラチラ
咲「うう……」ヘナヘナ
照「……」
照「――そんな風に、改まられると」
照「ちょっと、困る……というか」
照(なんだか、熱い……)カァァ
京太郎「……それじゃあ」
京太郎「俺はそろそろ――咲?」
咲「……」キュッ
京太郎「……照さん?」
照「……」キュッ
京太郎「そろそろ、帰りた」
「却下」「ダメ、京ちゃん」
京太郎「……ええ」
照「とりあえず」
照「咲におかしなことをしないかどうか……」
照「見ないといけない、から」
京太郎「……どうしてそんなに身構えてるんですか?」
照「……抱きつこう、だなんて考えてないから」
京太郎「そうですか、それが答えなんですね……」ハァ
咲「……」
咲(どう、しよう?)
咲(優希ちゃん、原村さん、染谷先輩、部長……今まで、「マズい?」って感じた人は色々会ってきたけど)
咲「まさか……まさか」
照「それじゃ、なんだっけ……そうそう、『あーん』ってものを」
京太郎「却下です」
咲「――おねえ、ちゃん?」ドキドキ
照さん参戦なる……か?
阿知賀サイドにおける、松実姉妹みたいになる可能性が浮上……?
なお、おもちレベルは。
照姉さん絡みで書くときに楽しいのは、白糸台の人たちも書けるところだと実感します。
なお、このSSでは淡ちゃんは敬語です。
とある名SSの影響で、淡ちゃんはどうしても敬語のイメージで固まってるので。
それでは。
いつも感想下さる方、ありがとうございます。
おつー
今となっちゃ貴重だよな
乙です
乙ー
敬語淡のころはどこもかしこも活気があったな……
今でもそこそこ活気あるよ、寂れたみたいな表現ダメよ
というかヤンデレだ鬱だ狂気だとやってた頃の盛り上がりがおかしかっただけよ
あ、そうだ(唐突)
リクエストあったらよろしく頼みます。
俺自身がネタを絞り出すより、皆さんからのリクエストに応えたほうが仕上がりがいいって、はっきりわかんだね。
もちろん、阿知賀だろうと清澄だろうと、全国編始まるし他校でもいいんで。
乙ー
普段のお礼に膝枕する灼
京玄でクリスマス
こんな時間ですが、起きてる住人はいるんですかね……?
書き上がったので投下します。>>216です。
……しかし、この速報版には素晴らしい京憧SSがあったんですね。
演出とかAAの使い方が秀逸なんで、興味があったら読むといいと思う(ステマ)
最近のリクエストを見るに、京灼も一定数の需要は見込めたり、なんて考えてました。
『充電』という付加価値は偉大だって、はっきりわかんだね。
――東京・会場付近
京太郎「さすがに、ちょっと重いですね」
晴絵「んー? そう?」
京太郎「そりゃまぁ」
京太郎「俺、体育会系ってわけじゃないですし……」
晴絵「……」
晴絵「ふーん」ジーッ
晴絵「小学生の頃からずっと、しずや憧と一緒に活動してれば」
晴絵「自然と体力とか付きそうなものだけどねぇ……」
京太郎「憧はともかく、穏乃は色々とおかしいので比べないでください……」ハァ
京太郎(あいつの無尽蔵の体力は、スラダンでいうラスボス『山○高校』並に怖い――)
灼「……」モジモジ
灼「京太郎くん、ちょっと持とうか?」
京太郎「――灼さん」
京太郎「うーん……でも」
京太郎(灼さんは、ボウリングをすることがあるとはいえ、普通に『人間』の域だ)
京太郎(『規格外』の穏乃に比べたら……って、こんなことを考えるんじゃなくて)
京太郎「――いや、いいです」
灼「そう?」
京太郎「なんというか」
京太郎「……やっぱりこういう時くらい、男らしい所を見せたいですし」
晴絵「普段、麻雀で活躍できない反動とか?」
京太郎「先生――痛いところをつくのは、やめてくださいってば」ズキズキ
晴絵「いやいや」ニコニコ
晴絵「まぁ、京太郎っていう男子部員がいることには感謝してるんだよ?」
京太郎「……主に、力仕事的な意味で?」
晴絵「そうだね、それがメイン」
京太郎「なんか複雑ですね……」
晴絵「後は、ねぇ……」チラッ
灼「?」キョトン
晴絵「ね、京太郎?」
京太郎「はい?」
晴絵「どうして今日、私たちに付き合ってくれたの?」
灼「……」
京太郎(今日こうして、俺たちが3人で行動しているのには、ちょっとした理由がある)
京太郎(大会本部から次の試合に関する説明を受けるために、顧問と部長が出向く必要があって)
京太郎(で、ついでに買い出しもするから、「俺も行きます」と)
京太郎(――雑用係? 出掛けに憧にそうからかわれたし、もうそれでもいいかな……)
京太郎「――大会のなか日で、他の人たちは疲れてるみたいですし」
京太郎「そこはまぁ、こういう時くらいは活躍を……」
晴絵「――本当に、それだけ?」ジッ
京太郎「……?」
灼「……?」
晴絵「――二人とも、そっくりな表情してるよ」クスッ
二人「……」
灼(私とハルちゃんが二人で行動することは、よくあることで)
灼(そこには特に、問題なんてなかった)
灼(……けれど)
京太郎「い、いや、別に特別な事情なんて……」
晴絵「――ふーん?」
灼(なんだろう、この感じ)
灼(昔、私はハルちゃんに強い憧れを抱いていた。これは間違いない)
灼(……恋心かなぁ、なんて思ってベッドでバタバタした時だってあった)
灼(そして、そんなことをしている日々のなか、いつの間にか――)
京太郎「……灼さんも」
灼「――!」ビクッ
京太郎「どうかしたんですか? 先生と同じで、様子がちょっとおかしいみたいですけど……」
灼「な、なんでもない、から!」アセアセ
京太郎「……?」
晴絵「……」
晴絵(いつか、私が冗談交じりに言った台詞)
晴絵(灼は、覚えてるのかな――)
晴絵(『ボーイフレンドができたら……』なんて)
京太郎「いや、ちょっと熱がありそうな……」
灼「ない! 夏だからしょうがない!」ブンブン
京太郎「そ、そうですか……?」
晴絵(――冗談のような、ホントの話だったり?)クスッ
――ホテル・京太郎の部屋
京太郎「……疲れた」ドサッ
京太郎(結局、最後まで全部持って歩いてたなぁ――)
京太郎(運動部の訓練かなにか……?)
京太郎「……ともあれ」
――な、なんでもない、から!――
――ふーん……?――
京太郎(さっきの二人)
京太郎(妙だった、ような……?)
>メールガキタデー!
京太郎「――ん?」カチャッ
京太郎「メールか……えーと」
『特に用があるわけじゃないけれど、何となくって感覚は大事だと思う。
というわけで……
今から、そっちの部屋に行きたいんだけど……』
京太郎「……」
京太郎「――ちょうどいい、か」カチカチ
京太郎(『つまり、俺に見張っておいてほしい、と?』)ソウシン
京太郎(まぁ、初めてってわけでもないし、バレはしないだろうけどさ……)
――数分後・ホテル廊下
京太郎「……あ」
灼「……」キョロキョロ
京太郎「灼さん」
灼「――あ」
京太郎「それじゃ、行きましょうか」
京太郎「……今なら、誰もいないみたいですし」
灼「い、急ごう」
京太郎「はい」
京太郎「……」
灼「……」
――京太郎のホテル部屋
京太郎「……はい、到着っと」
灼「み、見られてなかったかな?」アセアセ
京太郎「そりゃまぁ――」
京太郎「灼さんの振る舞い次第じゃあ?」
灼「……バレたら、京太郎くんの責任にだってなる」ジトッ
京太郎「それは、『先輩命令』ですか?」
灼「――いじわる」プイッ
京太郎「……」
京太郎(大会の間、灼さんは時折こうして俺の所に訪れていた)
京太郎(そもそも……ひょんなことから始まった『充電』が、大層お気に召したようで)
京太郎(それ以後、部室で続けていたわけ、だけど……)
京太郎「それで、今日も……?」
京太郎(大会のホテルに来ても、その『慣行』は変わらなかったみたいだった)
京太郎(ただ……当たり前ではあるけど、男女別室という環境の中)
京太郎(女子が男子の部屋に行く、なんて、フツーに誤解される)
京太郎(というわけで、俺たちはバレないように共同行動を通して、切り抜けてきた)
灼「……まぁ、そうなんだけど、その」チラチラ
京太郎「……」
京太郎「え?」
――その後
灼「……」
京太郎「……」
京太郎「あ、あのー?」
灼「……な、なに?」ピクッ
京太郎「重く、ないですか?」
灼「――大丈夫」
京太郎(ベッドの上に、二人が載っていた)
京太郎(俺と、灼さん)
京太郎(いつもなら、『充電』開始のはず、だったんだけど……)
灼「……京太郎くん」ジッ
京太郎「な、なんですか?」
灼「……」
灼「なんでも、ない」
京太郎「そ、そうです、か」
京太郎(何故か俺の頭は、灼さんの膝の上にある、という状況だ)
京太郎(いわゆる、『膝枕』ってモノ)
京太郎(それを、灼さんがしてくれている――)
京太郎「……それにしても」
灼「……」ピクッ
京太郎「どうしたんですか?」
灼「――どういうこと?」
京太郎「いや、だって」
京太郎「普段なら、『充電』してる所じゃないですか)
京太郎(それが――どうして)
灼「……」
灼「今日、荷物運びを頑張ってくれた」
京太郎「……ありがとうございます」
灼「だから」
灼「今日は、私が『お返し』をしようと」モジモジ
京太郎「……『膝枕』を?」
灼「そ、そう言われるのは恥ずかしいから……」カァァ
京太郎(『充電』はいいのか……)
灼「……」
灼「あの」
京太郎「はい?」
灼「……今日、ハルちゃんのこと、どう思った?」
京太郎「……俺は先生のこと、好きですよ?」
灼「そ、そういう話じゃなくて!」ブンブン
京太郎「ごめんなさい、ちょっと言ってみたくなっただけで」
灼「か、からかわないっ!」カァァ
京太郎「……」
京太郎「先生は、『充電』とかに気づいてる節もありますよね」
灼「……」
京太郎「もしかして」
京太郎「今日こうしてひざまく――俺の『充電』をしてくれてるのは、先生とのことがあったからですか?」
灼「……」
灼「まぁ、ね……」
京太郎「……」
灼「――やっぱり」
灼「何だか、宙ぶらりんなままだと思うんだ」
京太郎「……俺たちですか?」
灼「うん」
灼「私、小さい頃はハルちゃんに憧れてたんだ」
京太郎「今も、慕ってるでしょう?」
灼「……」
灼「あの頃と今は、何か違うんだよ」
灼「――なんなんだろう、ね」ジーッ
京太郎(灼さんの瞳は、俺にピントを合わせてきた)
京太郎(透き通るような目は、普段充電している時にも感じ入っていた)
京太郎(……今日は、どこか意味深な雰囲気を帯びているように見えるのは気のせい、なのか?)
灼「……京太郎くん」
京太郎「……」
灼「そ、その――」
灼「私たち、は……」
灼「……」
灼「ごめん、やっぱりいまのはなしで」
京太郎「……それで、いいんですか?」
灼「――うん」
京太郎「分かりました」
京太郎「それじゃ、俺も何も言いません」
灼「……」
灼「うん」コクリ
――数分後
京太郎「……」
京太郎(灼さんに膝枕をしてもらい、その後、また共同行動を通して灼さんを送った後で)
京太郎(俺は、ベッドの上でぼんやりとしていた)
京太郎(……)
――私たち、は……――
京太郎(膝から見上げればすぐ近くにあった、灼さんの綺麗な瞳、そして赤みを帯びた表情、口唇)
京太郎(その全てが、どこか艶かしく思い出されてきて、正直ジタバタしてしまいたい)
京太郎(……灼さん)
京太郎「ちょっと、困りますってー……」カァァ
――ホテル・灼、晴絵の部屋
灼「……」ガチャッ
晴絵「お、灼。お帰り」
灼「……ハルちゃん」
晴絵「……どしたの? 顔、真っ赤だよ?」
灼「こ、これは、そのっ……」アセアセ
灼「……」
晴絵「……」
晴絵「――風邪とかじゃ、ないんだね?」
灼「……あ」
灼「う、うん」コクッ
晴絵「そっか」
晴絵「それじゃ、『顧問』として私は何も言わない」
灼「……」ピクッ
晴絵「――それじゃ、小さい頃からの『馴染み』として」
晴絵「聞いてもいい?」ニコニコ
灼「――」
灼「ごめんなさい、今はダメみたい」
晴絵「……そっかー」
灼「いつか、その――」
灼「ハルちゃんと、相談というか、その……ええと」
晴絵「……」
晴絵(まったく)
晴絵(あのちっこい――いや今でも背丈はちっこいけどさ――女の子が、こんな表情をするようになるとはねぇ)
晴絵(……ちょっと妬けちゃうぞ、『誰かさん』?)クスッ
灼「……」
灼(ハルちゃんへの「憧れ」と「恋心」……)
灼(――今なんとなく、分かるような気がしてるんだけど)
灼(だとしたら)
灼「……」カァァ
灼(頭のなかに浮かんでくる「あの子」のことを頭から追い払い、私はベッドに顔を埋めてしまった――)
ここまでになります。
なんというかあれだ……一時期、松実姉妹ルートということで結構書いた覚えがありますが
灼ルートもなかなか奥深い。なお穏乃、憧ルートは……。
生放送でも思ったことで、怜に容姿が一部似ていることから色々言われることもある灼ちゃんですが、
書いていると凄く愛着わいて楽しかった(小並感)
それじゃ、また。
早く寝なきゃ……(使命感)
乙ー
灼ルート続きも楽しみ
乙ー
乙乙
乙です
――休憩時間・松実館ロビー
京太郎「……よしっ」
京太郎(これで大体、いいだろう)
客「あらあら、これは綺麗……」
京太郎「ありがとうございます、お客様!」ペコッ
客「これ、貴方が一人で造ったの?」
京太郎「僕一人だけではなくて、従業員の方にもお手伝いして頂きました!」
客「ふんふん」
客「――なるほどねぇ」ジッ
京太郎「……?」キョトン
客「私はこの旅館の、常連みたいなものなの」
京太郎「そ、そうだったんですか! ありがとうございます!」ペコッ
客「……それこそ」
客「『あの子たち』の小さい頃から、かな?」
京太郎「う、うちの姉ちゃ――いや! 本旅館の姉妹ですか?」
客「ふふ、もっと砕けて大丈夫よ?」ニコニコ
京太郎「……あ、ありがとうございます」
客「――それこそ、あの子のお母さんがご存命だった頃からの、ね」
京太郎「……二人の、お母さんが」
客「いやぁ、あの頃から可愛らしかったけれど……」
客「――予想以上の成長ね?」クスッ
京太郎「ど、どうしてそんな意味深な表情を?」
客「さぁ、なんででしょう?」ニコニコ
客「それで……あなたは」
客「いつ頃から、二人と知り合ったの?」
京太郎「それは、小学生の頃ですね」
京太郎(思えば、あれから随分経ったもんだ……)
客「へぇ……」
客「それで、『どっち』?」
京太郎「……」
京太郎「え?」キョトン
客「またまた」
客「――あなたの表情から、察しないわけないでしょう?」
京太郎「……」
京太郎「ぼ、ぼくは、その」アセアセ
京太郎「――ええと」
客「……」
客「まったく」
客「あの二人も、色々と大変ねぇ……」
京太郎「……うっ」
客「――あっ」
客「そろそろ、私は行くわね。お邪魔になりそうだから」
京太郎「そ、そんなことは!」
客「まぁまぁ」
客「それでは、また――」
京太郎「……」
京太郎(あのおばあさん……)
京太郎(昔の、姉ちゃんたちを知る人)
京太郎「……」
玄「なに考えてるの?」ポンッ
京太郎「うわっ!?」ビクッ
京太郎「く、玄姉ちゃん……どうして?」
玄「いやまぁ、そろそろ休憩時間も……って」
玄「何やらロビーに、凄いものが――」
京太郎「ああ、あれ」
京太郎「ほら、そろそろクリスマスだろ?」
玄「あぁ、サンタさんが来る日!」
京太郎「……」
玄「――冗談だよ?」チラッ
京太郎「ごめん、一瞬玄姉ちゃんなら信じてそうだとか思っちゃって……」
玄「」
玄「お、弟分なのに、言ってくれるね」
京太郎「まぁまぁ」
京太郎「――それより、ええと」
京太郎「ここに常連さんって、いたんだな」
玄「常連さん……ああ」
玄「おばあさんだね」
京太郎「そうそう、おばあさん」
京太郎「……あの人、随分と昔からいたみたいだけど」
玄「うん」
玄「私たち、色々とかわいがってもらってたんだよ」
京太郎「……」
京太郎「それじゃ」
京太郎「今度、俺が会う前の二人のこととか――」
玄「そ、それはダメ!」バッ
京太郎「え、どうして?」
玄「……」モジモジ
玄「恥ずかしいから」カァァ
京太郎「――」
京太郎「だって玄姉ちゃん……正直」
京太郎「あんまり性格とかは変わってないんじゃあ」
玄「――どういう意味かな?」ジッ
京太郎「今と同じで純粋っていうか」
京太郎「単純? というか……どうした、玄姉ちゃん」
玄「……京太郎くんなんて、きらい」ズーン
京太郎「――」
――数日後・クリスマスイブ
京太郎「……」
玄「京太郎くん、どうしたの?」
京太郎「――いや、その」
京太郎「ほら、やっぱりこういう時期って、人集まるから」
京太郎「なかなか時間取れなくて……それで」
玄「――?」
京太郎「ほら」
京太郎「どこか、行く、なんて……」
京太郎「日本じゃ、そう、だろ――なんというか」
玄「……」
玄「ふーん……」
玄「つまり、私と一緒に『U○J』とか行きたかった、とか?」ズイッ
京太郎「そうだな、大阪だったら近場だったし……」
京太郎「――ともあれ」
京太郎「しょうがない……よな」
玄「ん」
玄「『お客様第一』が、基本だからね!」
京太郎「……だから」
京太郎「せめて――」
玄「……あれ?」
京太郎「――玄姉ちゃんに、見せたくって」
玄「……!」
玄(ロビーに飾られたクリスマスツリー……)
玄(暗がりに透き通るように綺麗な――イルミネーション)
玄(これは……)
玄「……もしかして」
玄「前から、このために?」
京太郎「いや」
京太郎「勿論、『お客様第一』ってこともあったから、そのためだよ」
京太郎「――ただ」
京太郎「こうした暗いところでの、景色」
京太郎「これは、玄姉ちゃんに初めに見せたかった」
玄「……!」
京太郎「いつも、仕事とはいえ自分のことは後回しにしがちな玄姉ちゃんのために」
京太郎「これを、見せたかったんだ――」
玄「……」
玄「ね、京太郎くん?」
京太郎「ん?」
玄「……」
京太郎「――玄姉ちゃん」
玄「私ね」
玄「『U○J』や『T○L』、『T○S』よりも」
ダキッ
玄「今の景色の方が、ずっと好き」ギュッ
京太郎「……」
京太郎「玄姉ちゃん……」
玄「……?」
京太郎「いつも、お疲れ様」ポンッ
玄「――あ」
玄「ありがとっ」ニコッ
――ちょっと離れて
宥「……」
宥「二人とも、あったかそう」
宥「良かった――」
「いいのかい?」
宥「!」ハッ
客「玄ちゃんだけで」
宥「……おばあさん」
宥「その」
宥「私は、二人の『お姉ちゃん』で」モジモジ
宥「応援したい、から……」
客「それは本心かい?」
宥「……」
宥「ホントは」
宥「ちょっと、羨ましい」コクッ
宥「――玄ちゃんは、『特別』なんだね」
客「……あの子は、宥ちゃんだって特別と言ってたよ?」
宥「――そう、ですか」
宥「……」
客「――行ってきな」
宥「……」
宥「いえ」
宥「もう少し、このまま……」
宥「二人を、見ていたいんです」ジッ
客「――そうかい」
客(やれやれ……)
客(全く、難儀な子たちだねぇ……)
宥「あっ……」
宥(京太郎くん、玄ちゃんの肩に手を回して)
宥(二人で見つめ合ってる――って、これは、もしかして)
宥「……」アセアセ
宥「――どう、しよう?」グスッ
客(まったくもう……さっさと素直になりなさいって)
客(この『できすぎた』お姉ちゃんったら……!)
クリスマスツリーは光り、ささやかなイルミネーションの中で、二人は抱き合う――
そんな光景をイメージして頂ければと。
夏にU○Jには行きましたが、とても楽しかった(小並感)
もう1週間を切りましたが、皆がそれぞれの幸せなクリスマスを過ごすことを祈ります。
それでは。
あっ、リクエストまだまだお待ちしてます。
乙ー
炬燵で京咲
乙ー
乙です
京咲がアニメ談義してたのを見てアニメ勉強する和
――清澄高校・麻雀部部室
京太郎「……あー」モゾモゾ
咲「どうしよっか、京ちゃん」モゾッ
京太郎「こりゃ、もう外に出られないな」
咲「そうだよねぇ……」
咲「でもっ!」
咲「外に行かないと、部長に頼まれた買い出しが……」
京太郎「『同好の士』のお前が」
京太郎「俺に、そんなご無体なことを言うのか……?」
咲「――気持ちは、痛いほどにわかるよ」タメイキ
咲「はぁ……」モゾモゾ
咲「これって、もはや『兵器』だよね?」
京太郎「あぁ、爆発力だけなら、どんな『武器』にも勝るだろうな」
二人「……」
優希「来たじぇ!」ガチャッ
京太郎「おお、優希」
咲「優希ちゃん……こんにちはー」
優希「おおっ!? なんだこれ!?」ビックリ
京太郎「なにって――お前、日本人だろ?」
優希「ば、バカにするな! 『コタツ』くらい、知ってるじぇ!」
京太郎「じゃあ、漢字で書けって言われたら?」
優希「……」
優希「――知らないじぇ!」プイッ
京太郎「おお、バッサリいったな……」
京太郎(といっても、俺も書けないけどな……意外と難しい)
咲(……『虎龍』)
咲(なんだか、かっこいい――『タイガードラゴン』とか!)キラキラ
京太郎(コイツ、未だにセンスが中二の男子並なこと考えてそうだな……)アキレ
優希「ところで」
優希「今日は、コタツで麻雀の練習をするのか?」
京太郎「すごく魅力的だけど、それはないだろうな……」
京太郎「やっぱり練習となれば、本番さながらの卓を使うんじゃないか?」
優希「うええ……」
京太郎「露骨に嫌そうな顔だな、おい」
咲「――」
京太郎「露骨に(´・ω・`)って顔だな……」
京太郎「とはいえ」
京太郎「部長に頼まれた買い出し、してこないと」
京太郎「ちょっと困っちまう、よな」
優希「ふふ、犬は犬らしく雑用だじぇ!」
京太郎「そうそう、優希。しばらくタコス作らないから」
優希「じょ、冗談だじぇ! すまんじょ!」
咲「……」
咲(京ちゃんと優希ちゃんって、そういえば……)
咲(ある意味、お弁当を一緒に食べるカップル、みたいな――)
咲(……うーん)
咲「あ、あの京ちゃ「遅くなってすみません」ガチャッ
咲「」
京太郎「よ、和!」
優希「の、のどちゃん! 京太郎が酷いんだじょ!」
和「……大方」
和「優希がまた、須賀くんを困らせるようなことを言ったのでしょう?」ヤレヤレ
優希「そ、そんなこと、はっ……」
和「目、泳いでますよ?」ジーッ
京太郎「まぁ、いいんだ、和」
京太郎「コイツとの付き合いも、もうすぐ一年になるし……」
京太郎「さすがに慣れた」
和「……一年、ですか」
和「気づけば、あっという間でしたね……」
京太郎「――全国大会が終わってから、時の流れが異常に早く感じたよな」
京太郎「それより、和も入ったらどうだ?」
和「……こちらは?」
京太郎「えっ」
優希「こら、犬! のどちゃんは、ええと、『きっすい』のお嬢様だじぇ!」
優希「知らなくても無理はないじょ!」
京太郎「い、いや、さすがにそれは……」
和「……寡聞にして、分かりませんね」
京太郎「そっか……」
京太郎「これは、『コタツ』って言って」
京太郎「なんというか……テーブルに温かい布団が巻かれてるイメージ? かな?」
和「ふむ……」
和「それじゃ、失礼して――」モゾッ
和「……!」ハッ
京太郎「どした?」
和「――気持ちいい、です」
和「なんだか、ほわほわします……」エヘヘ
京太郎「……」
京太郎(それはいいんだけど、和)
京太郎(興奮のせいか温かさのせいか、上記した表情は目に毒だ……)
咲(……京ちゃん、いやらしい目してる)
和「……ふぅ」
優希(のどちゃんのおっぱいがテーブルに載っかって、凄いことに……)ウルッ
咲(これ、ホントに同い年なんだよね? というより、同じ女子高生なんだよね??)グスッ
京太郎「……」ジーッ
咲(京ちゃん――)ジトッ
咲「……」
咲(そう、いえば……)
――もうすぐ、一年に――
咲(そっか、原村さんや優希ちゃんは)
咲(私たちと出会ってから、一年の時間が流れたんだ……)
咲「……」
咲(私は、京ちゃんと……もう4年近くの付き合いになるんだろうけど)
咲(……何か、遺してこれたのかな?)キュッ
和「――ところで」
和「本日の練習は?」
京太郎「ああ、部長が学生議会のことで出向いてるから」
京太郎「……鬼のいぬ間に休憩、ってな」
和「まぁ、部室で『洗濯』するわけにもいきませんものね」
優希「?? 二人とも、何言ってるんだじぇ?」
京太郎「――ことわざはな、知っておいて、損はないぞ?」
優希「うわっ、その哀れみの目、すっごくむかつくじょ……」
和「優希。今度の国語の試験、頑張りましょうね」クスッ
優希「のどちゃんまでっ!」ガーン
咲「……」
咲(京ちゃんは、原村さんと話すとき)
咲(なんだか、とてもやさしそうで、何やら嬉しそうにも見える)
咲(……京ちゃんの、ちょっと捻った話になると、私はとたんについていけなくなっちゃう)
咲「……」
咲(そういう時)
咲(なぜだか胸がキツくなるのは、なんで……?)キュッ
まこ「おいーっす……って」ガチャッ
まこ「なんじゃ? 部長、来ておらんのか?」
京太郎「部長なら学生議会の件で……」
まこ「ふむふむ――しかし」
まこ「わしが提供したコタツは、大好評のようじゃな」
京太郎「ホント、感謝の念に堪えません……」
京太郎「ただ、今後練習できるようになるか心配ですけど」
まこ「なぁに、もう全国大会も終わったんじゃ」
まこ「練習っていうのは、部長が卒業するまでは名ばかりになるじゃろうて」
京太郎「そう、ですか……」
まこ「ところで」
まこ「わしも、ぜひとも入りたいんじゃが――」
京太郎「あ、それなら……」
京太郎「丁度良かった。そろそろ行かないと」
まこ「どこに?」
京太郎「部長に頼まれた、買い出し」
京太郎「こんな寒い中、出たくないんですけどね……」
咲「……」
咲「そ、それなら!」
咲「私も、ついていっていい、かな……?」
京太郎「お前が来ても、役に立つのか?」
咲「――!」
咲「と、とにかくいいの! 私も行くから!」バタバタ
京太郎「あ、おい、待てって――」ダッ
京太郎「それじゃ、失礼します!」
ガチャッ
まこ「……」
優希「まったく、あの犬は行動が速すぎるじぇ!」
和「優希……それはむしろ、美点なのでは?」
まこ「――」
まこ「のう?」
二人「?」キョトン
まこ「聞き流してくれてもいいんじゃが――」
まこ「このままで、いいんか?」
優希「……?」
和「……」
まこ「全国大会が終わって」
まこ「一つの区切りがついた時期じゃあ」
まこ「――お前さん方も、一回考えてみた方がいい、はずじゃ」
優希「そ、染谷先輩? どういうことだじぇ?」アセアセ
和「……」
和「――私は」
和「ある程度……その」
和「覚悟というものは、決めている、つもりです……」キュッ
まこ「――本当に?」
和「……」
和「はい」コクリ
優希「……のどちゃん?」
まこ「――そうか」
まこ「それなら、わしももう口を挟まん」
和「……ありがとうございます、染谷先輩」
まこ「いいって」
まこ「――優希」
優希「?」
まこ「……いずれ」
まこ「いずれ、身にしみて分かる時が来る、はずじゃ」
優希「……」
優希「そうだとしても」
優希「私は、のどちゃんや咲ちゃん、それに……癪だけど」
優希「あの犬だって――特別だって、思ってるじぇ」ニコッ
和「優希……」
まこ「――まったく」
まこ「かなわんのう、お前さんには」ニカッ
――校外
京太郎「……さむ」ブルブル
咲「もう、京ちゃん。さっきから、それ言うの何回目?」
咲「――さむいよぉ」
京太郎「お前、天性のブーメラン女だな」
咲「ひ、ひどい!」
咲「私、ブーメランなんてRPGの武器でしか使ったことないよ」
京太郎「……あ、咲。そろそろ目的地が見えてきたぞ」
咲「スルー……」グスッ
京太郎「……」
京太郎「なぁ、咲?」
咲「?」
京太郎「手が、寒いんだけど……」
京太郎「カイロとか、持ってないか?」
咲「――」
咲「残念だけど、なにもないね……」
京太郎「そっか」
咲「……」
もう、一年に――
咲「……」
犬! お前は、私の――
咲「……」
ギュッ
京太郎「――え?」
咲「こ、これなら」
咲「寒くない、でしょ?」カァァ
京太郎「い、いや、まぁ、そうだけど……」
京太郎「――ちょっと、恥ずかしくないか?」
咲「き、気のせい!」ブンブン
京太郎「――とりあえず、店の前では離したいんだけど」
咲「……」
咲「じゃ、じゃあ、そこの横断歩道前まで!」
京太郎「わ、わかった……」アセアセ
京太郎「……」
京太郎(咲の手)
京太郎(俺よりずっと小さくて、柔らかくて)
京太郎(……こんな手が、『嶺上開花』を、ねぇ)
京太郎「咲」
咲「な、なに?」ドキドキ
京太郎「――」
京太郎「一緒にいられる時間ってさ」
京太郎「何だか凄くいい、よな」
咲「……」
咲「京ちゃん、ちょっとおかしいよ?」
京太郎「お、お前っ! かなり俺だってきつかったんだぞ……」
咲「……」
咲「一緒にいられる時間ってさ」
咲「――私と京ちゃんって、長いよね?」
京太郎「……」
咲「……」
京太郎「そう、だな――」
咲「えへへ」ニコニコ
京太郎「咲」
咲「なに?」
京太郎「――今度、手袋買ってやるよ」
咲「どうして?」
京太郎「もうすぐ、さ」
京太郎「ほら、『例のあの日』だろ?」
咲「――あぁ」
咲「『爆発』?」
京太郎「こら、やめろ」
京太郎「その時さ」
京太郎「どっか行くか」
咲「……」
咲「うん」
咲(と、答えたものの……)
咲(考えてみたら、どこに行くんだろう――?)
咲(なんだか、とても恥ずかしくなってきたよ……?)カァァ
京太郎(和、優希……何故かこの二人の顔がちらついた後)
京太郎(隣でなにやらバタバタしているちんちくりんで、止まった)
京太郎(――どういうこと、なんだか)
京太郎(ともあれ)
京太郎(俺は今のこいつを笑えそうにない……というのも)
京太郎(きっと、俺の顔も似たようなものなんだろうから――)カァァ
ここまでです。
久々に、麻雀部を書いてみたかったから良かったです。
まこ先輩は聖人。
部長の出番がなかったのが、ちょっと残念でした……。
結局、いつものようにって感じでしたね。
書いてるのは面白いんですが、こうしたマンネリ化はここの皆さんにとって楽しんでもらえてるかどうか、
少し不安もありますね……。
それでは。
まだまだリクエスト、どうぞ。
乙です
乙ー
やっぱり京咲はかわいい
乙
京穏が事故キス
――どうしたものか。
とても困ったことになってしまったような、そんな気がする。
煮詰まった脳内を無理矢理に整理しようとすれば、その感情はすぐに顔の赤みとなって表れてしまう。
ふと、口唇に触れる。
冷えた人差し指に対し、赤く熱がこもった口唇。
その対比が、私の胸をさらにおかしくする――
「……あぁ」
これは、なかなかキツいな。
――回想・阿知賀学院、階下
京太郎「……ふぅ」
京太郎(めっきり寒くなったな……)
京太郎(あの全国大会から、もう――)
京太郎(なんて、こんなことばっかり考えるのは)
京太郎(俺にとって、よっぽど――)
――私が、ずっと山を走り回るから――
――それで、私たちが……――
京太郎(あの大会が、心に……残ってるんだろうな)
京太郎(――しかし、ボーっとしすぎってのもなかなか)
京太郎(マズいだろうから、ちょっと立て直さないと――)
京太郎(教室まで、あともう少し)テクテク
――同時刻、階上
穏乃「~♪」
穏乃(いやー、やっと授業が終わった!)ノビー
穏乃「……」キョロキョロ
穏乃(よし、誰も見てない……おもいっきり、走れる!)
穏乃(階段一気降りっていうのは、今しかできないよね……!)
穏乃「よしっ」ダッ
京太郎「……ん?」
穏乃「――あれ?」
ドンッ!
京太郎「」
穏乃「」
二人「!!?」バッ
――ええと。
今、何が起きた?
すぐ目の前には、よく見る大きな瞳。
そして口元に感じる、熱い感触。
白い肌。赤い口唇。
色んな情報がない混ぜになり、俺の心を揺らした。
時間にしてみれば、一瞬でしかなかっただろう。
それでも――
「え、えぇ……」
「……へ?」
二人の思考能力を、完全に奪うのには十分過ぎたらしい。
穏乃「……」
京太郎「……」
京太郎「――穏乃?」
穏乃「!」ハッ
穏乃「い、いやぁ、そ、その……」アセアセ
穏乃「や、やっちゃったなぁ……」アハハ
京太郎「――」
京太郎(穏乃の真っ赤な顔)
京太郎(多分、俺も似たような表情を浮かべているんだろう)
京太郎(――どうしよう?)
京太郎(何やら、とんでもないことをしてしまった、ような……)
穏乃「……よし」
穏乃「なかったことにしよう」
京太郎「?」
穏乃「な、何も起こらなかった!」コクコク
穏乃「そ、そうだよね、京太郎!」ジッ
京太郎「……」
京太郎「――悪い、穏乃」
穏乃「……」
穏乃「え?」
京太郎「教室、戻るわ」テクテク
穏乃「……あっ」
穏乃「……」
穏乃(「そ、そうだな! そうしよう!」って)
穏乃(そんな感じの反応を期待したんだけどなー)
穏乃(……どういう意味だろ?)
穏乃(「悪い」って……)
京太郎「……」
京太郎(どうして、俺は応えられなかったんだ)
京太郎(あの時、穏乃に調子を合わせておけば……)
京太郎(こんな体温上昇、起こらなかっただろうに――)バクバク
――放課後
京太郎「……」ボーッ
穏乃「……」
穏乃「ね、ねぇ、京太郎――」
京太郎「――穏乃」
二人「……」
憧「なにしてんの、二人とも?」
和「……何だか、様子がおかしいですね」
穏乃「な、なな、なんでもないっ!」アセアセ
穏乃「なんでもない、から」
穏乃「……」チラッ
京太郎「――ああ」
京太郎「なんでもないよ、大丈夫だ」
京太郎「……」チラッ
穏乃「――!」ハッ
憧「ふーん……そっか」
和「それならいいんですが――」
京太郎「……悪い、みんな」
京太郎「先に、帰るわ」
穏乃「――え」
京太郎「それじゃ」
憧「……」
和「……」
憧「――しず」
穏乃「……」
穏乃「ごめん、二人とも!」
穏乃「私も、行く!」
和「あ、穏乃――!」
憧「……」
和「……」
憧「――和?」
和「はい」
憧「気づいてた?」
憧「……全国大会の後の、アイツとしず」
和「……」
和「京太郎くんの様子が」
和「妙におかしくなったのは、その――」
和「……その辺りからなような、気もします」
憧「何か、あったんだね」
和「――おそらく」
憧「……」
和「……」
憧「――あーあ」
憧「何か、複雑」
和「……全く、です」
――帰り道
京太郎「……」
穏乃「――京太郎!」
京太郎「!」
京太郎「穏乃」
穏乃「……一緒に帰っても、大丈夫?」
京太郎「……」
京太郎「ああ」コクリ
京太郎「……」
穏乃「……」
穏乃(どうしよう……)
穏乃(会話が途切れちゃったよ)アセアセ
穏乃(……京太郎も、何だか)
穏乃(クールぶってる割に、顔は赤いし……)
穏乃(ど、どういうことなんだよぉ――)カァァ
京太郎「穏乃」
穏乃「ひゃっ!?」ビクッ
穏乃「な、なに、かな……?」
京太郎「……」
京太郎「今日のこと」
穏乃「……!」
京太郎「忘れられそうに、なくて」
穏乃「……」
穏乃「ど、どういう、こと?」
京太郎「……」
京太郎「ごめん」
京太郎「また後で、連絡するわ――」
穏乃「え、ちょ、ちょっと?」
京太郎「……今は」
京太郎「まともに話せそうにないから」
穏乃「――京太郎」
穏乃「……」
穏乃(さて、どうしたものか)
穏乃(さっきの京太郎の表情といい、あの態度といい)
穏乃(何だか、色々とおかしいぞ?)プシュー
――その夜
京太郎「……」
京太郎「――よし」ピッピッ
穏乃「……あっ」
穏乃「も、もしもし……」
穏乃「京太郎、だよね?」
京太郎「――穏乃」
穏乃「う、うん」
京太郎「さっきのこと、なんだけどさ」
京太郎「――やっぱり、自分の中で整理してみたら」
穏乃「……」
穏乃「み、みたら?」モジモジ
京太郎「……」
京太郎「――穏乃の、全国大会の時の姿とか」
穏乃「……」
京太郎「俺と、河川敷で話したこと、とか」
京太郎「色んなことが混ぜこぜになっちまって、それで……」
京太郎「……」
穏乃「?」
京太郎「あー、ダメだ!」
京太郎「やっぱ切る」
穏乃「ちょ、ちょっと、京太郎!?」ビクッ
京太郎「……」
京太郎「――ホント悪い、穏乃」ピッ
穏乃「……」
穏乃「――え、えぇぇ」
穏乃(ちょ、ちょっとちょっと!?)
穏乃(これは……どういうこと、なのかな)ボフッ
穏乃(――全国大会? 河川敷?)
穏乃(そ、そりゃたしかに、全国大会で京太郎とは色々と話したけどさ……)
穏乃(それが、京太郎にとって、そんなに大切なこと――だったの?)ゴロゴロ
穏乃(……だー、もう分からない!)ジタバタ
穏乃母「……」ニコニコ
穏乃「」ハッ
穏乃母「もう、穏乃ったら」
穏乃母「ドア、半開きのまま電話してたら、ダメでしょ?」ニッコリ
穏乃「……見てた?」
穏乃母「穏乃が顔真っ赤にして、ベッドでバタバタしてる所とか?」
穏乃「――聞いてた?」
穏乃母「穏乃が京太郎くんに、モジモジしながら話してた所とか?)
穏乃「……」
穏乃「お母さん」
穏乃母「なぁに?」
穏乃「――すっごく恥ずかしいんだけど、どうしてかな?」カァァ
穏乃母「私は、穏乃のことがとてもほほえましいわよ?」
穏乃「余計恥ずかしいよ!」
穏乃母「ふふふ……」クスクス
京太郎「……」
京太郎(どうしたものか)
京太郎(アイツの顔と、口唇が)
京太郎(頭のなかで繰り返し点滅してるような、そんな感覚――)
京太郎(今日、眠れるか)
京太郎(もう、わかんねえな――)ハァ
穏乃母「それで、京太郎くんと?」
穏乃「な、なんにも話さないから!」
穏乃母「――ふーん」ニコニコ
穏乃「そ、その顔、やめてぇ……!」カァァ
ハプニングキスのお話でした。
こんな感じで大丈夫なんですかね……?(不安)
二日酔いにかかると、日頃の健康な身体の大切さが、はっきりわかんだね。
もう二度とあんな気分になりたくないけど、またなっちゃうんだろうなとも思うんだよなぁ……。
灼ちゃんが『充電』なら、穏乃は『キス』がキッカケとなる可能性が……?
それでは。
もう年末か……。
乙です
乙
じゃあ憧と和は一体……
すばらっ!
おつー
京穏いい
京穏のその後
何故か高鴨家にお邪魔してる京太郎
京太郎、咲、和の三人で買い物
成分量不足
もうすぐ投下します。
何となく始めた部屋の整理がもう少しかかりそうなので、もう少々お待ちを。
とりあえず、ちょっとしたリクエスト安価。
1「前回の京太郎と穏乃はどうなった」
2「一旦それは置いといて、咲さんたちを見てみたい」
↓7までの多数決、どうぞ。
2
2
2
1
2
決まりですね。
それでは。
>>266
――街中
京太郎「……ええと、あとは」キョロキョロ
咲「きょ、京ちゃん! これ、あのキャラじゃ――」
和「ああ、須賀くん。あと、部長に頼まれていたものは……」スッ
京太郎「あっ、あれか!」
京太郎「サンキュー、和」
和「い、いいですって」
咲「」
京太郎「で、咲? どーした?」
咲「……あ」
咲「な、なんでもないよ」プイッ
京太郎「……?」キョトン
京太郎(部長に頼まれていたこともあって)
京太郎(俺たちは、買い出しに来ていた)
京太郎(――最初は俺一人だけの予定だったんだけど、「一緒に行くよ!」と言い張る咲が付いてきた)
京太郎(おおかた、ここの「アニ○イト」でやってるフェアが気になりでもしたんだろう)
京太郎(で、街中をうろついていたら、なにやら目を引く人もいて――)
京太郎(案の定、それは和だった)
京太郎(というわけで、なんだかんだで、一緒に買物をしている、わけだけど……)
咲「……」ジーッ
和「? どうかされました、宮永さん?」
咲「――あっ」ハッ
咲「そ、その……は、原村さんは」アセアセ
咲「どうして、街に?」
和「……ああ、それなら」
和「――あっ」
和「ごめんなさい、内緒にさせて頂けますか?」
咲「えっ?」
和「そ、そのぅ……」
和「え、えへへ」
咲「――」
咲(わけがわからないよ)チラッ
京太郎(咲、そんな契約したがってそうな表情を向けるなって……)
和「……」
和(言えるわけがない、ですよね――)
和(宮永さんと須賀くんがされている、その、談義? というのでしょうか)
和(それがちょっぴり気になって、何となく街に出てみた、なんて……)モジモジ
和(――あわよくば、お話に参加できれば、なんて)
咲「……」
京太郎「どうした、咲?」
咲「あの――」
咲「え、ええと、その……」
咲「――うう」
京太郎「……」
咲(どう、しよう?)
咲(なんて伝えれば、いいんだろう?)
咲(「原村さんがいて、なんだか落ち着かないの。ああ、決して原村さんが嫌ってわけじゃなくて、その――」)
咲(あぁ、わからないよぉ……こういう時、どうして『文学少女』のスキルが発揮されてくれないのかな)モジモジ
コツン
京太郎「うん」
咲「」
和「!」
京太郎「熱はなし、か」
京太郎「まぁ、『バカは風邪ひかない』って言うし――咲?」
咲「……」ポーッ
咲「!」ハッ
咲「きょ、京ちゃん!」アセアセ
京太郎「なんだよ?」
咲「……ば」
咲「バカッ! エッチ!」ダッ
京太郎「え、ええ……?」
京太郎「なんだったんだ……?」
和「……コホン」
京太郎「の、和?」
和「あの、須賀くん」
和「その……公衆の面前で」
和「お、おでこをコツン、なんて……」カァァ
和「……」
和「い、いけないんですからね!」メッ
京太郎「は、はい……?」
和「……」
和(以前、優希から試しにお借りした少女漫画に)
和(こんな場面があったような気がして……)
和(だ、だから! 目の前でこんなことをされたら……)
和(困るじゃないですか――)カァァ
京太郎(……まったく)
京太郎(咲にしろ和にしろ、今日はどこかおかしいような気がするな……)
京太郎(――まぁ、暇しないからいいんだけど……って)
京太郎「――和」
和「ひゃっ!?」ビクッ
和「は、はい?」アセアセ
京太郎「?」
京太郎「その――咲は?」
和「……あ」
――ちょっと離れて
咲「……」
咲「つか、れた」
咲(ど、どうして、ああいうことするかなぁ)
咲(さ、さすがに、その――でりかしーがない、よ。京ちゃん)
咲「……」
咲「――そう、いえば」
――中学時代
京太郎「……ん」コツン
咲「わっ」
京太郎「熱、ないみたいだな」
咲「い、いきなりなにするの、京ちゃん?」
京太郎「……いや」
京太郎「お前、顔真っ赤だったから」
咲「そ、それでも……!」
咲「調べるなら、手をおでこにあてるくらいでいいのに……」
京太郎「――だってさ」
京太郎「それじゃ、分からなくないか?」
咲「……えぇ」
京太郎「ま、相手が咲じゃなきゃやらないって」
咲「……?」
京太郎「だって」
京太郎「なんだかんだ一緒にいると、なんだか女ってより、男友達感覚で――咲?」
咲「……ふぅん」
咲「そっかぁ、男、かぁ」ゴゴゴゴ
京太郎「……悪い。怒ったか?」
咲「怒らないわけ、ないでしょ!」プイッ
咲「……」
京太郎「――すまん」
京太郎「これからは、おでこに手をあてるくらいにするよ」
咲「――もう」
咲(それなら別に、そんなことしなくていいよ……)
咲(……って、言えばいいのにね)
咲「――べ、別に」
咲「いいかな、うん」コクリ
咲(どうして、私はそう言わないのかなぁ……?)
京太郎「……そ、そう、か?」
咲「う、うん」
二人「……」
――再び現在
京太郎「……とりあえず」
和「どうやら、店内にはいませんでしたね」
和「ここはショッピングモールですし、どこかのベンチに座っていたり……?」
京太郎「ナイス、和。あり得る」
和「い、いえいえ、そんな……」
和「――」
和「あの」
京太郎「ん?」
和「須賀くんと宮永さんは、その、幼なじみ? なんですよね?」
京太郎「……まぁな」
京太郎「中学時代、ちょっとしたことがきっかけで」
京太郎「なんとなく、続いてる」
和「そう、ですか……」
和「――」
和「……」
和「これからも」
和(どうして)
和「これからも、宮永さんと――」
和(どうして、こんなことを……?)
和「ずっと一緒に、進むつもり、ですか……?」
和(私は、聞いているのでしょうか――)
京太郎「……」
京太郎「いや、分からない」
和「……!」
京太郎「ただ」
京太郎「正直な話、あいつ一人じゃまだまだ不安なんだ」
京太郎「――だから」
京太郎「しばらくはついていてやらないとなー、とは思ってる」ニコッ
和「……」
和(ああ――そっか)
和(この、笑顔……向けられる相手は)
和(――決まってる、じゃないですか)
京太郎「その点、和はしっかり者だから」
和「……!」
京太郎「心配とか要らなそうだよなー」
和「――そ」
京太郎「ちょっとは、咲も見ならって――」
和「それ以上は、やめて……!」
京太郎「――え?」
和「……!」ハッ
京太郎「……悪い」
和「――いえ」
和「……」
和「とりあえず、宮永さんもそう遠くへは行ってないはずです」
和「探しましょう……須賀くん」
京太郎「――うん」
和(――「手がかからなそうで」ですか)
和(須賀くんは、本当に……)
和(本当に、冗談がお上手なんですから)
和(――だから)
和(こんな風に、胸が痛むのは、私のせいなんでしょうね……)キュッ
――咲の場所
咲「……」
咲(遠くから、二つの人影)
咲(目立つ長身金髪に、これまた目立つ桃色おもち……)
咲(――はあ)
咲(遠くから見てるだけで、なんだか……)
咲「お似合い、って感じだよ……」
京太郎「……いたいた、咲!」
咲「――京ちゃん」
和「探しましたよ、宮永さん」
咲「ごめん、なさい」
京太郎「……?」
咲「でも」
咲「わ、私は、その……」
咲「――」
咲(なんだか)
咲(凄く、落ち込んできた……)
咲(どうして、だろう……?)
咲(間近で見る二人が、あまりにもお似合いだから……?)
咲「おもちだって、小さいよ」
咲(えっ?)
咲「それに、スタイルだって良くないし、オシャレなんか知らないし……)
咲(何を、言ってるの……?)
咲「――でも」
咲「それ、でも……!」
咲「――うう」グスッ
京太郎「……」
和「!」
咲「――京、ちゃん」
京太郎「泣くな」
咲「……」
咲「うん」
京太郎「まだ、泣いてるじゃないか」
咲「……」
咲「もう少し、こうしてくれれば、治るよ」ギュッ
京太郎「……都合のいいことで」
和「……」
和「あの」
京太郎「――和?」
和「わ、私……」
和「……」
和(お二人の話していた作品、少し分かりましたよ!)
和(……なんて)
和「そろそろ、お暇しなきゃ……と」モジモジ
和(言えるわけ、ありませんよね――)
京太郎「おー、そっか」
京太郎「今日は、サンキュな。おかげで買い出し終わったし」
和「い、いえ!」
和「そ、それでは、また学校で!」ダッ
京太郎「うん」
和「……」
和(走って、走って……)
和(こういう時、穏乃が羨ましいですね……)
和(――あの子なら、ずっと走ってられるでしょうから)
和(こんな感覚も)
和(こんな考えも)
和(走っている間は、切り離すことが出来てしまうでしょう、から……)キュッ
咲「……」
咲「もう、いいよ。京ちゃん」
京太郎「ん、そっか」
咲「……」
咲「原村さん」
京太郎「?」
咲「いいの、追いかけなくて」
京太郎「……何言ってんだ」
京太郎「俺は、お前のほうがずっと心配なんだって」
咲「……」
咲(――なんだか)
咲(凄く、原村さんに悪いような、そんな気がする)
咲(……けれど)
京太郎「……咲?」
咲「原村さんが帰っちゃったんなら」
咲「私と、あそこのアニメショップへいこう!」
京太郎「え、えぇ……?」
咲「ほら、早く! 限定版、なくなっちゃうよ!」
京太郎「さ、咲ー……?」
咲(ごめんなさい、原村さん)
咲(今は……色んな意味で)
京太郎「お、お前、ちょっと離れろって……」
咲「ううん、やだっ」ニコッ
咲(甘え、させて。ね?)
ここまでです。
和ちゃんはどう書いても、咲ちゃん絡みだと報われない子みたいになってしまいますね……。
和ちゃんは個人ルートに入らない限り、決して結びつかない(確信)
こうした点だと、やはり松実姉妹は融通が利きやすいタイプだとも思った(小並感)
こんな感じのリクエストで大丈夫だったでしょうか……?
ふと気づけば、このスレが立ってからもう3年目に差し掛かろうとしているんですね。
ここの住人には、本当に助けられています。
それでは、また。
乙ー
和ちゃん切ない…
乙です
――穏乃の家・和菓子屋
京太郎「……」
京太郎「こ、こんにちはー」カラカラ
京太郎「……」キョロキョロ
穏乃母「あら?」
京太郎「!」
京太郎「……こ、こんにちは、おばさん」
穏乃母「はい、こんにちは」ニコッ
穏乃母「珍しいわね。京太郎くんが一人で家に来るなんて」
京太郎「い、いや、その……」
京太郎「……ええと」アセアセ
穏乃母「――ま、いいわ」
穏乃母「とりあえず、上がっていきなさいな」
京太郎「え、そ、それは悪いですって!」
穏乃母「大丈夫。基本的にこの時間帯は、暇だし」
穏乃母「来るとしても常連さんばかりだから、分かってくれるわよ」
京太郎「そ、そう言うのなら……」
穏乃母「……ふふ」クスッ
――高鴨家・居間
穏乃母「はい、どうぞ」コトッ
京太郎「あ、ありがとうございます……」パクッ
京太郎「これ、美味しいですね」
穏乃母「あら、ありがとう」
京太郎「……いいんですか? お店の商品食べちゃって」
穏乃母「ああ、大丈夫大丈夫。それ商品じゃないから」
京太郎「へぇ――商品と間違えちゃいました」
穏乃母「ふふっ、褒めても何も出ないわよ?」
京太郎「……こういうのって、美味しいお茶が合うんですよね?」
穏乃母「……もうっ」クスッ
穏乃母「特別に、お茶を出してあげましょう」スクッ
京太郎「ありがとうございます」ペコリ
京太郎(……穏乃のお母さんは、相変わらずだ)
京太郎(この人には長い間良くしてもらってきたけど、本当に一緒に話してて落ち着く)
京太郎(――でも)
京太郎(今日、ここに来たのは……)キョロキョロ
穏乃母「どうしたの、キョロキョロしちゃって」
京太郎「――!」
京太郎「い、いや、その」
京太郎「実は、今日ここに来たのは……」
穏乃母「あの子に、会いたかったんでしょ?」コトッ
京太郎「……」
京太郎「はい」コクッ
穏乃母「ん、素直でよろしい」ニコッ
穏乃母「でも残念」
穏乃母「あの子は今、気分転換に山を駆け回ってる所だと思うから」
京太郎「そう、だったんですか……」
穏乃母「――事前に、会いたいって連絡しなかったことを見るに」
穏乃母「京太郎くん、ちょっと迷ってる?」
京太郎「……」
京太郎「ま、迷うって」
京太郎「一体、何を――」
穏乃母「穏乃、ベッドの上で悶えてたから」
京太郎「……!」ピクッ
穏乃母「京太郎くん、何かあったんじゃない?」
京太郎「――そ、それは、その」
穏乃母「んー?」
京太郎「……」
京太郎「じ、実はd」
穏乃「ダ、ダメッ!」ダダッ
京太郎「うわっ!?」
穏乃母「あら、穏乃。お帰り」
穏乃母「早かったじゃない」
穏乃「――お母さん」ジトッ
穏乃「京太郎が来たなら、教えてくれたら良かったじゃん」
穏乃母「ふふ、ごめんなさい。うっかりしちゃって」
京太郎(……ウソだ)ジーッ
穏乃(絶対、ウソだ)ジトーッ
穏乃「さ、京太郎」
穏乃「……その」
穏乃「話したいこと、あるんでしょ? 私の部屋にいこう」
京太郎「……いや、まだおばさんとの話の途中」
穏乃「も、もう、お母さんとの話なんていいから!」
穏乃母「ええ、いいとこだったのに……」
穏乃「ほら、行くよ、京太郎!」グイッ
京太郎「ちょ、ちょっと、おまえ――」
穏乃母「……」
穏乃母「ふふ」
穏乃母(全く、我が子ながら本当に可愛いんだから)
――穏乃の部屋
穏乃「……それで?」
京太郎「ん?」
穏乃「もう!」
穏乃「お母さんに、変なコト話さなかった?」ジッ
京太郎「……」
京太郎「――ああ」
京太郎「この前、穏乃と電話してた時のこととか」
穏乃「ちょ、ちょっと!? それ、話しちゃったの……?」アセアセ
京太郎「い、いやいや!」
京太郎「『あのこと』は、言ってないからな?」
穏乃「――あ、ああ」
穏乃「『あのこと』は、ね。うん」
京太郎「おう」
二人「……」
二人(早くも、気まずい――!)
京太郎「あと、おばさんにお菓子もらったり……」
穏乃「――!」
京太郎「って、これは話じゃないか」
穏乃「……」モジモジ
京太郎「穏乃?」
穏乃「――その、お菓子って、もしかして」
京太郎「ああ……そういえば」
京太郎「少し、形が崩れてたような気もするな……商品じゃないって言ってたし」
穏乃「……」チラチラ
穏乃「あ、味、は?」
京太郎「ああ」
京太郎「味なら、美味かった」
穏乃「……!」
穏乃「そ、そっか」
穏乃「そっか――」エヘヘ
京太郎「……??」
京太郎「ところで、穏乃」
穏乃「そっか、良かったか……」ボソボソ
京太郎「穏乃」
穏乃「!?」
穏乃「い、いきなり驚かさないでよ」プンスカ
京太郎「お前がボーっとしすぎなんだ……」
京太郎「……そうだ」
京太郎「今日、お前と会いたかったんだ」
穏乃「……どう、して?」
京太郎「――」
京太郎「あの時の、『事故』が」
穏乃「!」
京太郎「頭から、抜けてくれなくて……」
京太郎「それで、お前と話せば――って、穏乃?」
穏乃「……わ、私だって」
穏乃「本当なら、本当なら――!」
穏乃「……」
京太郎「……」
京太郎「とりあえず、さ」
京太郎「あの『事故』は、お互い忘れるってことで」
穏乃「……」
京太郎「いやまぁ、正直俺も悪かったし」
京太郎「大会が終わってから、ずっとボーッとしっぱなしだったしな」
京太郎「だから……」
穏乃「――ない」ボソッ
京太郎「え?」
穏乃「!」
穏乃「な、なんでも、ない」
京太郎「そうか?」
穏乃「……」
穏乃(――どうして)
穏乃(どうして京太郎は、こんなに冷静なんだ)
穏乃(私なんて……あれから)
穏乃(しょっちゅう、口唇を触っては熱くなるの繰り返しだっていうのに……!)カァァ
穏乃「――ああ、もう!」ガタッ
京太郎「し、穏乃?」
穏乃「私は!」ズイッ
穏乃「あれからずっと、忘れられないの!」
穏乃「いっつも熱いんだ!」
京太郎「……」
穏乃「――な、なのに」
穏乃「京太郎は、どうしてそう……」
穏乃「……」グスッ
京太郎「わ、悪い」
京太郎「た、ただ……」
京太郎「俺は、穏乃のためにもって」
穏乃「京太郎に、私の何が――」
京太郎「……そうだよな」
穏乃「……ごめん、私も言い過ぎた」
京太郎「いいって」
穏乃「……あ、あのさ」
京太郎「ん?」
穏乃「柄にもなく、こんなシリアスムードになっちゃったし」
穏乃「ちょっと、外に出ない?」
京太郎「……」
京太郎「ああ、そうだな」
穏乃「ん」
京太郎「……でも」
京太郎「さっきまで山を駆け回ったって……いいのか?」
穏乃「え、なにが?」
京太郎「いや、その――」
京太郎「あ、汗とか……」
穏乃「……」
穏乃「に、臭うかな?」アセアセ
京太郎「い、いや! 別に!」
京太郎「うん、むしろいい匂いだ!」
穏乃「……へ?」
京太郎「……あ」
二人「……」
二人(えぇ……?)カァァ
――数分後・高鴨家居間
穏乃母「で、話し合いはどうだったの?」コトッ
京太郎「……ノーコメントで」ズズーッ
穏乃母「あら? 穏乃の頼み?」
京太郎「――俺の、精神衛生的な意味で」ハァ
穏乃母「ははぁ、道理で、顔が」
京太郎「言わないで下さい……」カァァ
穏乃母「――で、どこに行くの?」
京太郎「……?」
穏乃母「だって」
穏乃母「あの子がシャワー浴びてるってことは」
穏乃母「山とか行くってわけじゃないでしょう?」
京太郎「……」
京太郎「考えてませんでした」
穏乃母「ふーん……」
穏乃母「――ね、京太郎くん?」
京太郎「はい?」
穏乃母「年頃の男の子と女の子が」
穏乃母「二人して、外に繰り出す――」
京太郎「……」
穏乃母「それって、つまり」
京太郎「あ、で、電話だ!」ガタッ
京太郎「ちょ、ちょっとこれに出てきますね」
京太郎「すみません!」
穏乃母「……」
穏乃母「もう」
穏乃母「――恥ずかしがり屋、ねぇ」クスクス
穏乃母「そういえば」
穏乃母(あの子の努力は)
穏乃母(報われたのかしら?)
穏乃母(まぁ、京太郎くんのことだから)
穏乃母(あの子が嬉しそうにしていても、まるで気づかないでしょうけど……)クスクス
――風呂場
穏乃「……」ザーッ
穏乃「どうしよう」
穏乃(こういう時、自分の長い髪が恨めしい……)
穏乃(洗うのにこんなに手間取るし)
穏乃(――今日は、妙にこの長さを意識しちゃうのは)
穏乃(どうして、なんだろう……?)
穏乃「……」チラッ
穏乃(見下ろしてみれば)
穏乃(玄さんや宥さんみたいな、おっきいおもちなんてどこにもないし)
穏乃(それこそ憧が嫌がりそうな、引き締まった身体があるだけ……)
穏乃「……どう、して」
穏乃(こんなこと、意識してるんだよぉ……!)カァァ
灼ちゃんでいう『充電』というスイッチが、穏乃では『キス』だったとしたら――
今後、穏乃ルートが始まっていく可能性がある……?
しばらく、穏乃関連はこの流れで進む、かもしれません。
……リクエスト次第では、憧や和にもスイッチが入る、かも。
それでは。
クリスマス終わりましたし、あとは年末まで身体を壊さないようにしなきゃ(使命感)
乙
穏乃ちゃん可愛い!
乙です
他のヒロインとの一悶着()に期待ですね
乙
乙ー
京穏かわいい
年末と言えば新年に向けての大掃除
つーことで京太郎の部屋の大掃除の手伝いに来て京太郎が少し部屋を離れた際に、部屋に隠されていたおもちが大きなお姉さんがたくさん載ってるHな本を見つけてしまった憧をお願いします
京咲モノを何か書こうと思ってるのですが、酔いが回ったせいかなかなか思いつかない……。
リクエストがあれば一気に書き始められるので、何かありませんかね?
一番早く出されたリクエストを、今から書こうと思います。
アニメ紅白とかどうかね
>>299
今年もやるんですかね……?
――咲の部屋
京太郎「……」
咲「あっ!」ピクッ
京太郎「どうした?」
咲「この曲は……!」
>ケッコーケッコーイケルモンネ!
咲「あぁ、懐かしい……」
京太郎「夏にやってたあれか」
咲「そうだよ!」
咲「やっぱり『可愛いは正義!』っていうのは不変の真理なんだね!」ニコニコ
京太郎「そうだなぁ……」
咲「? なんだか乗り気じゃないね、京ちゃん」キョトン
京太郎「――俺はな」
京太郎「つい最近終わった田舎アニメが……」
咲「……あっ」サッシ
咲「私も……」
咲「思い出したら、悲しく――」ジワッ
京太郎「冬は、日常系ってヤツはなにもなさそうだしな」
咲「うーん……公式サイトを見ていったら」
咲「『早紀』ってやつが面白そうだとは思った、けど……」
京太郎「それ、麻雀アニメだろ」
咲「まぁ、そうなんだけどね」
咲「京ちゃんは、何か気に入った曲とかあったの?」
京太郎「今年、か……」
京太郎「――アニソンだよな?」
咲「当然!」エヘン
京太郎「……」
京太郎「『東京レイ○ンズ』のOPとか、お前好みじゃないか?」
咲「あれはかっこいいよねぇ……」
京太郎「あと、『のんのん○より』のED」
咲「あれ、可愛かったね!」
京太郎「……お前は、能力者系か日常系しか観ないのか?」
咲「なっ!?」
咲「わ、私だって……!」
咲「……色々、観るよ!」
京太郎「たとえば?」
咲「――」
咲「……『弱虫○ダル』とか?」
京太郎「お前があれを?」
咲「お、面白いじゃない!」
京太郎「……」ジーッ
咲「な、なに、その白けた視線は?」
京太郎「いや、まぁ……」
京太郎「お前も、熱血スポーツアニメとか観るんだなぁ、と」
京太郎「なんだかギャップを感じた、というか……」
咲「……うう」
咲「京ちゃんは、私がただの萌えアニメ好きだと思ってる……」グスッ
京太郎「いや、実際そうだろ」
咲「即答……」
京太郎「そういや」
京太郎「冬休みに文学作品読んで、俺の鼻をあかすとか言ってたけど」
咲「……」ビクッ
京太郎「あれ、どうなった?」
咲「――い、一冊だけ」
京太郎「お、読み終わったのか」
咲「図書館から、借りて……」
京太郎「」
京太郎「――タイトルは?」
咲「……」
咲「『麻雀放浪記』」
京太郎「……それ、文学なのか?」
咲「だ、だって!」
咲「麻雀だよ!? 心躍るじゃない!」
京太郎「落ち着け。俺はてっきり、太宰治とかかと……」
咲「あ、あれはハードル高すぎ!」
京太郎「……はぁ」タメイキ
京太郎(ともあれ)
京太郎(結局、今年もこいつと一緒にいる時間が多かったな)
京太郎(夏に全国大会が決着しても)
京太郎(結局、麻雀は続けることにしたみたいだし)
京太郎(相変わらず、俺とか部員以外にはコミュ障っぷりを見せつけてるけど……)
京太郎(まぁ、成長しただろう、うん)
咲「……そう、いえば」
京太郎「ん? 気になる曲でも?」
咲「京ちゃん、阿知賀の人たちと話してなかった?」ジーッ
京太郎「……」
京太郎「気のせいだろ」
咲「ふーん……」
京太郎「……」
京太郎(どうも、互いに記憶の混濁? みたいなのがあるらしいけど)
京太郎(少なくとも、俺が決勝を共にした阿知賀の人と話したことはない……)
京太郎(……と、思う)
京太郎(まぁ、曖昧なままでいいんだろう、うん)
京太郎「――それより、さ」
咲「……?」
京太郎「ほら」
咲「あっ!? い、今、年末の『ソードアート・オン○イン』を録画して――!」
京太郎「いいから……」ピッ
咲「……え、NHK?」
京太郎「観ろよ」
咲「――あっ!」
ゴーン
ゴーン
ゴーン・・・
咲「……除夜の、鐘」
京太郎「あけましておめでとう、咲」
咲「……あ」ピクッ
咲「こ、こっちも」モジモジ
咲「あけましておめでとうございます、京ちゃん」ペコリ
京太郎「ん」
二人「……」
咲「さて」
咲「来年から、どうなるんだろうね?」
京太郎「さぁ」
京太郎「もしかしたら、和の後輩とかが清澄に来たりして」
咲「……京ちゃん、目がいやらしい」
京太郎「俺は副会長じゃないぞ……?」
咲「いやらしい」
京太郎「お前がいくらあの子のフリをしても、全く似合わないから」
京太郎「それじゃ」
京太郎「そろそろ、帰るか」
咲「そっか……」
京太郎「そりゃ、年末のこの時間帯に、家族と一緒にいないのは俺たちくらいだしな」
咲「――うん」
咲「それじゃね、京ちゃん」
京太郎「おう」
咲「……」
照「――咲?」
咲「わぁっ!?」
咲「お、お姉ちゃん?」
照「お父さんが呼んでる」
照「そろそろ行った方が……」
咲「……お姉ちゃん」
照「なに?」
咲「あけまして、おめでと!」
照「……ああ」
照「あけましておめでとう、咲」
二人「……」
――リビング
京太郎「……」
宮永父「いやまぁ、仲がいいのはいいんだが……」
宮永父「その――大晦日までとられたら、親の面目が、な?」
京太郎「ごめんなさい」ペコリ
宮永父「いや、いい。そもそも、俺があまり家にいてやれないからな」
京太郎「……咲は、お父さんと過ごしたがってました」
宮永父「……」ハッ
宮永父「そう、か」
京太郎「それでは、お父さん」
京太郎「あけまして、おめでとうございます」
京太郎「失礼しました」
宮永父「……ああ」
宮永父「……」
宮永父(まったく)
宮永父(咲のヤツめ……)ポリポリ
照「……須賀くんが、ついにお父さんまで手篭めに!」ワナワナ
咲「お、お姉ちゃん……?」
照「やっぱり」
照「来年は、彼を成敗しないと……!」ギュルルル
咲「や、やめてっ!」
(結局アニメ紅白ほとんど関係なくて)すまんな。
京太郎と咲の年越し話で一つ。
変わることのない、ユルイ関係でしたとさ。
以前、灼ちゃんは『充電』、穏乃は『キス』という話をしましたが、リクエスト的に憧は……>>297になる可能性が……?
それでは、また。
もしかしたら、年内最後の投稿になる、かも。
今年もありがとうございました。
乙ー
今年は年明け19にあるらしいよ
紅白……?って感じだけど
和と年越しを過ごそう
乙ー
良い年越しを
乙です
乙
あけおめだし
既出かどうか知らないけど、
平行世界の京太郎達の入れ替わりって妄想まで浮かんだ
あけましておめでとうございます。
まだタイムリーだと思うし、>>307でいきましょうか。
その次は、憧ちゃんルートかな……。
と、その前に。
書いていたらとても長くなったので、ちょくちょく修正はさみながら投下します。ご了承下さい。
12月31日。
師走という文字通り、慌ただしく過ぎていく時間は、今日で終わり。
大晦日が、やって来た。
さて、そんな記念すべき日をどう過ごすか。
先のクリスマスとは異なり、大晦日は家族と過ごすという習慣が、ある程度根付いている。
だから、俺もそんな風に過ごすことになるんだろうな、と――
「思ってたんだけど、なぁ」
「? どうしました?」
炬燵に入りながら呟く俺に、目の前の同級生が応じた。
……初めて会った時からまるで変わらない、桃色の髪。
中央に置かれたミカンを手に取りながら、
「……最高の年末だ」
すぐ近くの幼なじみに、そんなことを言ってみせた。
――京太郎の家
京太郎「しかし、まぁ……」
京太郎「大晦日まで仕事なんて、和の親父さんたちも大変だな」
和「そうですね……」コクリ
和「父ったら、眉間にしわ寄せながら、書類と向き合ってましたし」クスッ
京太郎「……すごく想像つきやすいな、それ」
京太郎「でも、ちょっと意外だったな」
和「?」キョトン
京太郎「ほら、だってさ」
京太郎「和の親父さんって、厳しいじゃん」
京太郎「だから、たとえ自分が仕事だからって」
京太郎「娘が、男の家に来ることを許すなんてなぁ、と」
和「……!」カァァ
和「な、何を言ってるんですか!」アセアセ
京太郎「いや、ホント不思議だ」
和「そ、その話はやめましょう!」
和「せ、せっかくだし、紅白でも……」
京太郎「――紅白観るのなら、プロレスの方が」
和「……」
京太郎「……」
京太郎「いや、『ガキ使』でも」
和「――いっそのこと、観ないということで」ハァ
京太郎「ん、そうだな」
和「はい」コクリ
二人「……」
京太郎(――マズい、会話が途切れた)
京太郎(よくよく考えてみたら……かなり恥ずかしいこと言ってなかったか、俺?)
京太郎(と、とはいえ、この家には母さんとかもいるし……大丈夫、だろ)
京太郎(――なにが?)カァァ
和(京太郎くんの様子がヘンですね……)
和(ミカンの皮を剥こうとする手が震えてるような――)
和(自業自得です。私をからかったバチが当たったんですね)
和(……)
和(――何を考えているのでしょうか、私ったら)カァァ
京太郎母「あ、二人とも」ガチャッ
二人「!?」バッ
京太郎母「どうしたの? 熱でも出しちゃった?」
京太郎「そ、そんなこと!」ブンブン
和「だ、大丈夫です!」ブンブン
京太郎母「あら、そう……」
京太郎母「あ、京太郎」
京太郎「な、なに?」
京太郎母「今から私とお父さんは、町内会の会合に出てくるから」
京太郎「……え?」
京太郎母「うーん、きっと町長さんが酔払っちゃうだろうし」
京太郎母「二人とも、朝まで帰って来られないかもしれないから……よろしくね」
京太郎「ちょ、ちょっと、母さん!?」
和「お、お母さま!?」
京太郎母「――それじゃ、二人とも」
京太郎母「気をつけてね~」ガチャッ
京太郎「」
和「」
京太郎「……和?」
和「はい」
京太郎「和の親父さんは」
京太郎「俺の親がいるのなら、ってことでここに来るのを許したんだよな?」
和「……」
和「えぇ、まぁ――」
京太郎「そう、か」
和「はい」コクリ
二人「…………」
二人「――どうしよう(どうしましょう)!?」カァァ
――ゴーン・・・ゴーン・・・
京太郎「あ、除夜の鐘」
和「あ」
和「明けましておめでとうございます、京太郎くん」
京太郎「明けましておめでとう、和」
京太郎「なんか変な感じだな」
和「そうですね……」
京太郎「――小学生の頃とかは」
京太郎「憧や穏乃も巻き込んで、先生と一緒に年越ししたこともあったっけ」
和「懐かしいですね……」
京太郎「そうだな……」
京太郎「それが、今は」
京太郎「こうして、和と二人きりで――」
和「ス、ストップ!」バッ
京太郎「……?」
和「お、思い出話も結構ですが」アセアセ
和「ちょ、ちょっと、その……そういった言葉は」
京太郎「――あ」
京太郎「わ、悪い」
和「もう……」
京太郎「……ところで、和?」
和「は、はい」
京太郎「家の鍵とかは、あるんだよな?」
和「それなら、ここに……」ジャラッ
京太郎「そっか」
京太郎「家、帰るか?」
和「――!」ハッ
京太郎「それなら、送るぞ?」
和「……」
和(たしかに)
和(お父様に言われた条件)
和(京太郎くんの親御さんがいる、ということでした)
和(……それが、今はもう)
和(それならば――)
和「私、は……」モジモジ
和「――その」
和「ええと」アセアセ
和「……」
和(何をしているんですか!)
和(は、早く言わないと……ああ、京太郎くんの顔つきが微妙なものに……!)
和(――よ、よし!)
和「私、ここに泊まりたいです!」(私、家に帰ります!)
京太郎「……へ?」
和「――あ」
和「あぁ……」カァァ
和(隠そうとしていたはずの『ホンネ』が)
和(こうも容易く、外に出ていく、なんて……)
京太郎「――そ、そっか」
和「は、はい」
二人「……」
京太郎「……親父さんは、いいのか?」
和「……」
和「――父は、家にはおりませんし」
和「バレなければ大丈夫なはず、です」
京太郎「そうだな」
京太郎「親父さんは、俺の親がいなくなったことなんて知りようがないもんな」
和「そうですね」
京太郎「……それじゃあ」
京太郎「もう少し経ったら、寝るか」
和「……」
和(「寝る」――)
和「……一緒に?」
京太郎「――!!?」ビクッ
和「……あ」
和(何を言ってるんですか、私は!?)
和(あぁ、はしたない……どうして、こんな)
和(も、元はといえば、クラスの一部の男の子たちの、その、変なお話のせいで――)カァァ
和(あぁ、もう……)
京太郎「……」
京太郎「和」
和「……はい」
京太郎「さすがに、その」
京太郎「もう、高校生だから」
京太郎「い、一緒に、っていうのは……」
和「……」
和「そうですよね……」
和「――ごめんなさい」カァァ
和「はしたないことを、言ってしまいました」ウワメヅカイ
京太郎「――う」
京太郎(正直な話)
京太郎(目の前で顔を真っ赤に染め上げて、そんな仕草をされたら)
京太郎(元々の和の色っぽさが輪をかけて……)
京太郎(――もう、辛抱たまらないんだけどな)ハァ
京太郎「……悪い、和」
京太郎「お前に、恥ずかしい思いをさせちまったみたいで」
和「そ、そんなことは!」
和「――ない、です」
京太郎(あぁ、もう……)
京太郎(そういうのが卑怯なんだよ……!)カァァ
京太郎「……そ、それじゃ」
京太郎「ちょっと用意しないと、だから」
京太郎「そこ、通るぞ」スック
和「あ、ああ、はい」
和「……あ、京太郎くん!」
京太郎「ん?」
和「そこ、コードが――!」
京太郎「え、ちょっ……!?」
ドサッ!
京太郎「……」
和「……」
京太郎(コードが足に絡まって、転んだ)
京太郎(咄嗟に受け身を取ったから、幸い痛みは感じない)
京太郎(――ただ)
和「……う、うん?」パチッ
京太郎(俺の両手は、和の真後ろのフローリングの床)
京太郎(視線のすぐ先には、火照った和の顔。大きな目。整った鼻筋)
京太郎(更に、俺の胸の下には、何とも大きな二つの「おもち」……)
京太郎(――困ったな)
京太郎(これじゃまるで、俺が和を押し倒したみたいじゃないか……!)カァァ
和「きょ、京太郎、くん……」ビクッ
京太郎(どうして)
京太郎(全く、どこうとできないんだろう……)
和「そ、その――ちょ、ちょっと、窮屈です」カァァ
京太郎(和も和だ。嫌がるそぶりこそ見せているものの)
京太郎(正直、ポーズだけじゃないか。そうだ、和だって悪い)
京太郎(……責任転嫁か? なんとでも言ってくれ)
――数分後
和「……」
京太郎「……」
京太郎「――和」
和「は、はい」
京太郎「……さっきの、ことは」
和「――!」
京太郎「その……」
京太郎「悪かった」ペコリ
和「いえ……」
和「私も、悪かったですし」アセアセ
京太郎「そ、そんなこと!」
和「いえ」
和「だって……」
和「本気でどこうと、出来なかったんです」
京太郎「――和」
和「……京太郎くん」
京太郎「……」
京太郎「寝床、用意してくるよ」スック
和「……あ」
和「そ、そのお手伝いを」モジモジ
京太郎「いいから」
京太郎「……少し、冷まさせてくれ」ボソッ
和「……!」
京太郎「それじゃ」バタン
和「……」
和(京太郎くんの顔、真っ赤でした)
和(――京太郎くんは、私が気付いていないと思ったでしょうか?)
和(その……京太郎くんの、下半身の、「アレ」が)
和(ズボンから目立つほど、膨らんでいたことを……)カァァ
和(――とにかく)
和(何かしら、マズいことになりそうな予感も、しています)
和(本当ならば、ここで帰るべきでしょう。当たり前です)
和(……それ、なのに)
和「……最初から」
和「そんなつもり、無いくせに」
和(私は、この期に及んで)
和(自分を、ごまかすことなんて、できるわけがないのに……!)ギュッ
和「……はぁ」タメイキ
――その後。
原村和はドアを開け、廊下に出て行った。
そして、階上にいる幼なじみに向かって、声をかける。
その言葉がどういったものであったか。
それは、彼女の声を聞いた須賀京太郎の表情が雄弁に物語っているだろう。
和は、ゆっくりと階段を昇りだす。
対する京太郎は、最初こそ迷った素振りを見せていたものの、最終的には和を招き入れた。
顔を真っ赤に染め上げた二人の男女は、静かに同室へ入っていく。
一瞬、見つめ合う二人。
不安そうでいて、それ以上にいとおしそうな……そんな表情を浮かべながら。
パタリと、扉が閉まる音がして――
これが、須賀家での「年末騒動」として、二人だけの秘密となったことは言うまでもない――。
和ルート年越し編でした。
こんな所まで書くつもりは無かったんですが、それは大丈夫なんですかね?
今年も皆さんにとって、平和な一年でありますように。
こうしてSSを書いて反応を頂けるだけで、幸せだって、それ一番言われてるから。
それでは、また。
リクエストあったら、どうぞ。
乙です
乙
神社の娘(憧)との年末行事とか
照を迎えに来た菫との会話
乙ー京和いいよー
リクはアラチャーと初詣に行こう
乙
和が幼馴染だともはや最強です
>>326
うむ!完全に同意
「WhiteAlbum2」を観終わって、賛否両論だろうけど個人的には最高のアニメだと思いました。
暇になったらゲームでもやろうか……。
京太郎、咲、和でWhiteAlbumでもやろうかという考えが過ったけど、精神崩壊しそうだ……。
さて、今回は憧ちゃん編をやりましょうか。神社の話と合わせて。
――新子神社
京太郎「……よいしょ、っと」コポコポ
京太郎「はい、どうぞ」スッ
女性「あらあら、どうもありがとう」
京太郎「どういたしまして」ニコッ
女性「良かったわ、うちの子どもも甘酒が大の好物なのよ」
京太郎「甘酒、美味しいですもんね」
女性「ふふっ、気が合いそうね」ニコッ
京太郎「全くです」ニコッ
憧「……あっ、京太郎」
憧「そろそろ、太鼓の取り付けにかかってくれる?」
京太郎「わかった」
憧「それじゃ、私はあっち行くから」クルッ
京太郎「おつかれー」ヒラヒラ
女性「……」ジーッ
京太郎「? どうかしました?」キョトン
女性「あの可愛い巫女さんとは、お友達?」
京太郎「はい、同じ学校の部活仲間です」
女性「……ふーん」
女性「ホントに、それだけ?」
京太郎「へ?」
女性「いや、やっぱりなんでもないわ」
女性「さて、そろそろ子供たちのところへ行かないと」
京太郎「はい。楽しんでいって下さいね」
女性「はい、ありがとう」ニコニコ
京太郎(……年末の神社は、やっぱり人で溢れる)
京太郎(「手伝って」と言われて、憧に駆り出された俺は)
京太郎(今はこうして、甘酒配給の最中だった)
京太郎「……さて」
京太郎(さっきのおばさんの言いたいことは何だったのか)
京太郎(それはちょっと気になるけど――)
京太郎「ひとまず、仕事だ」グッ
京太郎「――あれ? まだ始まってないのか?」
憧「ああ、京太郎。太鼓出すのに手間取っちゃってるみたい」
京太郎「そっか……」
京太郎「……そういえば」
憧「どうかした?」
京太郎「他の部員は来ないのか?」
京太郎「和は実家に帰るって言ってたけど……」
憧「……」
憧「――しずは、家の手伝いで忙しいって」
京太郎「ああ、和菓子屋だもんな。結構、人が来そうだ」
憧「玄と宥姉は、年末年始は泊まり込みの客相手が大変だって」
京太郎「それもそうか……あの二人も大変だなぁ」
憧「灼もハルエも、一緒に過ごすって言ってたし」アセアセ
憧「……となると」チラッ
京太郎「俺くらいしか人手がいなかった、ってわけか」
憧「……まぁ」
憧「京太郎がいるかいないか、で言ったら、前者の方がいいからねー」
京太郎「何か引っかかる言い方だな……」
憧「そう?」ニヤニヤ
京太郎「そのニヤケ面とか、特に」
憧「ふーん……」
憧「それじゃ」
憧「私、ちょっと境内に行ってくるから」
憧「ちゃんと、仕事するのよ?」
京太郎「……給料は?」
憧「――甘酒、飲み放題!」
京太郎「お、それいいな」
憧「……」スタスタ
――境内
憧「……はぁ」ゴソゴソ
憧(どうだろ? さっきの私、何かおかしくなかった?)
憧(何か、他の人が来ない理由を説明するのに、必死じゃなかった?)
憧(い、いや、別に……そんなこと、思い返すこともないんだけどさ)ブンブン
憧「はぁ……」
望「なに溜息ついてるの?」
憧「ひゃっ!?」ビクッ
憧「お、お姉ちゃん」
望「どうしたの? 何だか、ちょっと顔赤くない?」
憧「べ、別にこれは……甘酒飲み過ぎただけで」
望「ふ~ん……」ジーッ
憧「な、なに?」
望「――そんなに、他の子たちは忙しかったっけ?」
憧「……な、なにを」
望「穏乃ちゃんだってあの姉妹の子たちだって」
望「それこそハルエたちも」
望「……憧が『一緒にやりたい!』って呼びかければ、来たんじゃない?」
憧「そ、それは」
憧「そう、かもしれないけど」モジモジ
憧「……」キュッ
望「――で、結局、来たのは京太郎くんだけ、と」
憧「ま、まぁ、一番暇してそうなヤツだったし」
憧「それに、男だから力仕事だってしてくれそうだったし」アセアセ
望「もう、憧。あんまり食い気味だと……」
憧「――!」ハッ
憧「と、とにかく!」
憧「あいつだけ特別だったなんてこと、ないんだから!」
憧「変な勘違い、しないでよ!」カァァ
望「はいはい……」
憧「そ、それじゃ整理も終わったし」
憧「私、あっちの荷物まとめてくるから」クルッ
望「気をつけてねー」
望「……」
望「ね、京太郎くん?」
京太郎「!?」ビクッ
望「聞いてた?」
京太郎「……すいません、盗み聞きっぽくなっちゃって」
望「太鼓の取り付け、ご苦労様」
京太郎「ありがとうございます」ペコリ
京太郎「……早く終わって、憧に知らせに来たら、その」
望「とんだ邪魔者が入っちゃった、かな?」
京太郎「と、とんでもないっ!」アセアセ
望「……どう思った?」ジッ
京太郎「どう、って……」
望「つまり、憧はね」
望「京太郎くんにだけ、特別に頼んだってことじゃないかな?」
京太郎「……そ、それは」
望「じゃなかったら」
望「あの子の大親友の穏乃ちゃんや」
望「大切な部活仲間を誘わないわけがないもの」
京太郎「……」
望「……ねぇ」
京太郎「なんですか?」
望「憧のこと、好き?」ズイッ
京太郎「……」
京太郎「昔からの付き合いですし」
京太郎「それこそ、和や穏乃と同じくらい――」
京太郎「好き、ですよ」
望「……そっかぁ」
望「昔から、京太郎くんはごまかすのが苦手だったよね?」クスクス
京太郎「……」
京太郎「憧のことは、その」
京太郎「『そういう風に』考えたことはない、と思います」
望「ふーん……」
京太郎「ただ」
京太郎「最近は少し……」
京太郎「何か、色々あって――それで」
京太郎「……よく、分からなくなってます」
望「……うん」
京太郎「ごめんなさい、望さん」
京太郎「俺、そろそろ、憧の手伝いに――」
望「ん、わかった」
望「それじゃあね」
京太郎「はいっ」クルッ
望「……」
望(年末――12月31日)
望(今年中に、何かあると思ったんだけど、ねぇ)
望(……まぁ、来年に期待、かな?)
望「……しかし、まぁ」
望(ホント、昔から手の焼ける二人だったなぁ……)クスッ
――神社内・離れ
京太郎「……憧」
憧「あっ」ビクッ
憧「京太郎……」
憧「――そ、そこのヤツ、外に出してくれる?」アセアセ
京太郎「わ、わかった」
二人「……」
京太郎(俺が、こいつについて)
京太郎(そういう風に、なんてカッコつけて)
京太郎(……結局、なんなんだ、俺は)
憧(……お姉ちゃんのせいで)
憧(さっきから、どうも落ち着かない)
憧(ホント、どうすればいいのよ……!)カァァ
京太郎「あ、そ、そうだ」
憧「な、なに?」
京太郎「……その」
京太郎「新しいアニメ、何か観るか?」
憧「」
京太郎「……あれ?」
憧「……」
京太郎「お、おい、憧?」
憧「――外で」
京太郎「?」
憧「外で、そういう話は……!」
京太郎「あっ」
京太郎「わ、悪い」
京太郎(そういや、「隠れ」だったな、こいつ……)
憧「……もう」
憧「相変わらず、バカなんだから」プイッ
京太郎「……お前も気にしすぎじゃあ」
憧「そ、そりゃ、私だって」
憧「……近ければ、『コミケ』にだって行きたかったわよ」ボソボソ
京太郎「クラスの連中が卒倒しそうな台詞だよな……」
憧「あ、あんたが言わせたんでしょ!」
京太郎「悪かったって」
京太郎「……良かった」
憧「?」
京太郎「やっぱり」
京太郎「なんだかんだで、『憧は憧なんだな』って」
京太郎「分かったから」
憧「……何言ってんのよ、バカ」プイッ
京太郎「まあな」
京太郎「――よし」
京太郎「そろそろ、荷物整理できたぞ」
憧「ありがと」
憧「それじゃ、次は――」
京太郎「その前に」
憧「?」
憧「……あっ」
京太郎「時計によれば、もう一分もしないうちに0時」
憧「1月、1日」
二人「……」
ゴーン・・・ゴーン・・・ゴーン・・・
憧「……あ」
憧「私、行かないといけなかったのに」
京太郎「いいんじゃないか? きっと、望さんが上手くやってくれてるだろうし」
憧「で、でも」
京太郎「ここで」
憧「……?」
京太郎「ここで二人で、正月を迎えないか?」
憧「――!」ハッ
憧「わ、分かったわよ……」カァァ
憧「もう……」
京太郎(膨れるんだか照れるんだか笑うんだか、はっきりしてほしい)
京太郎(そうしてくれないと……俺も、どういう表情すればいいか、わからないから)カァァ
憧「……明けまして」
京太郎「……」
憧「明けまして、お、おめでとう」モジモジ
京太郎「……うん。おめでとう」
憧「――まさか、家族より先に、あんたに言うことになるなんて」
京太郎「いいんじゃないか、それもそれで」
憧「……そうかもね」
憧「ね、京太郎?」
京太郎「ん?」
憧「……今年、何か目標とかは?」
京太郎「そうだな……」
京太郎「麻雀で飛ばないようになること、かな?」
憧「私ら相手にそれはキツいかもねぇ……」ニヤニヤ
京太郎「ひでえやつ……」
憧「……まぁ」
憧「もしものときは、特訓してあげるわよ」
京太郎「……憧」
京太郎「ありがとな」
憧「――ん」
憧「……ところで」
京太郎「?」
憧「その……お、お姉ちゃんに、変なコト言われなかった?」アセアセ
京太郎「望さんに、か……」
京太郎「……」
憧「む、無言!?」ガーン
京太郎「――悪い、言えない」
憧「ちょ、ちょっと、京太郎!?」
――こうして。
二人きりで迎えた新年は、始まった。
ここまでになります。
「色々あった」とありましたが、その「色々」については、次あたりに投下されると思います。
そうか……改めて、もう2014年なのか。
もう明日には全国編が始まるので、とても楽しみですね。
またSSが増えるのでしょうか? これもまた楽しみです。
それでは。
リクエストあったら、どうぞ。
ありがてぇ……拾ってくれてありがてぇ……
乙ー
アコチャーかわいい
乙です
乙です
アコチャーかわいいよアコチャー
てるてると初詣で
乙
おつー
――咲の部屋
京太郎「……というわけで、だ」
咲「うん、始まったね」
京太郎「ついに――この時が」
咲「……正月」
咲「ここ数年、毎回思うよ。『どうしてたった4日ほどの時間を、こんなに長く感じちゃうのか』って」
京太郎「同感だ……」
京太郎「それで、今期は何を?」
咲「そうだね……」
咲「やっぱり、『日常モノ』は外せないって思うんだよ!」キラキラ
咲「ほら、イギリス行きたくなったり、田舎を旅してみたくなったり」ズイッ
京太郎「思うだけで、実際に行動には絶対に移さないタイプだろうけどな……」
咲「もう、京ちゃんったら!」プイッ
咲「私だって行こうと思えば、聖地の一つや二つ……」ボソボソ
京太郎「そうか」
咲「――聞いてない」グスッ
京太郎「お、これとか面白そうだな」カチカチ
咲「私、そんなインドア派っぽく見えるのかなぁ……」ハァ
京太郎(うわぁ、わざとらしい今更っぷり……)アキレ
京太郎「ほら、これだよこれ」カチッ
咲「はぁ……」トボトボ
咲「どれのこと?」
京太郎「――『咲Trick』」
咲「」
咲「ね、ねぇ、京ちゃん……?」
京太郎「なんだ?」
咲「――こ、これって、その」
京太郎「え、なに?」
京太郎「お前、いまさら百合苦手とか言い出すのか……?」
咲「い、いや、まぁ……」
咲「今までのは、『それっぽい』ってだけで、その――『ガチ』じゃなかったでしょ?」
咲「こ、今回のこれって……」カァァ
京太郎「あぁ……」
京太郎(明言は避けておこう)
京太郎(クリック先の公式サイトに移る、二人の主人公らしきキャラが……)
京太郎(どこか咲と和に似てるなんて、言うもんじゃないよな……)
咲「う、うわわ……」
咲「な、なにかこれ――」アセアセ
京太郎(言わずとも、勝手に考えが至ってしまったらしい)
京太郎「なになにキャラ紹介?」
京太郎「この二人以外にも、『男勝りのポニーテール少女とオシャレに気を遣う元・活発系少女』」
京太郎「『オッドアイのお嬢様育ちと頼りがいのありそうな強気な女子』」
京太郎「サブキャラには、『何か底が知れなさそうな有能執事とどこにでもいるフツーの高校生』――」
咲「最後の二人だけ明らかに浮いてるよね、これ……」
京太郎「特に最後のヤツとか、とって付けたような表現でしかないしなぁ……」
京太郎「というか、百合アニメなのに、何でホモっぽい枠を作る必要があるんだよ」アキレ
京太郎(『どこにでもいるフツーの……』って、Hなゲームの主人公かって)ハァ
照「……うーん、どうして小さい頃から麻雀好きの姉妹の組がいないんだろう?」
京太郎「そうですね」
京太郎「それだと同じように今期からやってる『裂 ~Saki~ 暗黒大会編』と被りそうだからじゃないですか?」
咲「あれ1話観たら、酷く殺伐とした話になりそうだったね……タイトル通りというか」
京太郎「あぁ、特に東北勢の子たちは何かしら暗い影があったな……あれが主人公? なのかな?」
咲「うーん……面白そうだけど、観てて辛くなりそうだなぁ」
照「麻雀部としては観ないという選択肢はないんじゃない、咲?」チラッ
咲「そうかもね」
京太郎「……」
照「……」
京太郎「――あ、咲。これとか」カチカチ
照「……」
京太郎「……」カチッ
京太郎「――『いつから、そこにいらっしゃったんですか?』」
照「うわ、須賀くんご自慢のあからさまな棒読み」
照「全く、これだからゆとりは……」プイッ
京太郎「壮大な自虐ですね……」
照「なんのことはない」
照「『咲Trick』は、それは外せない作品になるはず……」
照「私の勘が外れたことなんて、殆ど無いんだから」
京太郎「それはまぁ、そうなんでしょうけれども……」
京太郎「実のところ、年始に大星から連絡があって、ですね……」
照「……」ピクッ
京太郎「そろそろ菫先輩――という方が相当、トサカにきているとのことで」
京太郎「『何度先輩に連絡しても、ろくに返事も返してくれないの!』と」
京太郎「で、これは一回、『照先輩が帰ってこないと、白糸台麻雀部が鷲○麻雀みたいに混乱する』とかなんとか」
京太郎「『だから、須賀くんから照先輩に伝えて。いい? そうしないと、高校100年生の力を――』とかいってました」
咲「……ふーん」
咲「京ちゃん、随分長く大星さんと連絡とるようになったんだねー……」ジーッ
咲「へぇぇ……」ジトーッ
京太郎「――咲」ハァ
照「……わかった」
照「とりあえず淡との連絡は、須賀くんを通してでなく、ちゃんと私からもする」
京太郎「それがいいと思います……」
京太郎(正直、大星との電話は楽しいような時間である反面)
京太郎(本当の相手が違うだろ、って感じの違和感もあったからな……)
咲「むぅ……」プンスカ
京太郎(ま、このポンコツにはもう少し腰を据えて説明しておこう)
照「――さて」
京太郎「?」
照「そんなわけで、新しいアニメが始まるわけだけど」
京太郎「そうですね……」
照「うん……」
二人「……」
照「――じゃなかった」
京太郎「ええ?」
照「そう、そんなわけで、新しい年が始まったわけだけど」
京太郎「はい……?」
照「――いい、二人とも?」
咲「? どうしたの、お姉ちゃん?」
照「……」
照「――私がここの家で咲の近くにいるのは」
照「この須賀くんという、いつ野獣になるか分からない男の子から、大切な妹を守るため……」
京太郎「もう突っ込みませんよ……」ハァ
咲「そ、そんな、野獣だなんて……お姉ちゃんったら」カァァ
照「――どうして、そんなに照れるの?」
咲「ち、ちがっ! そ、そういうのじゃないよ!」ブンブン
京太郎「そろそろ菫先輩――という方が相当、トサカにきているとのことで」
京太郎「『何度先輩に連絡しても、ろくに返事も返してくれないの!』と」
京太郎「で、これは一回、『照先輩が帰ってこないと、白糸台麻雀部が鷲○麻雀みたいに混乱する』とかなんとか」
京太郎「『だから、須賀くんから照先輩に伝えて。いい? そうしないと、高校100年生の力を――』とかいってました」
咲「……ふーん」
咲「京ちゃん、随分長く大星さんと連絡とるようになったんだねー……」ジーッ
咲「へぇぇ……」ジトーッ
京太郎「――咲」ハァ
照「……わかった」
照「とりあえず淡との連絡は、須賀くんを通してでなく、ちゃんと私からもする」
京太郎「それがいいと思います……」
京太郎(正直、大星との電話は楽しいような時間である反面)
京太郎(本当の相手が違うだろ、って感じの違和感もあったからな……)
咲「むぅ……」プンスカ
京太郎(ま、このポンコツにはもう少し腰を据えて説明しておこう)
照「――さて」
京太郎「?」
照「そんなわけで、新しいアニメが始まるわけだけど」
京太郎「そうですね……」
照「うん……」
二人「……」
照「――じゃなかった」
京太郎「ええ?」
照「そう、そんなわけで、新しい年が始まったわけだけど」
京太郎「はい……?」
照「――いい、二人とも?」
咲「? どうしたの、お姉ちゃん?」
照「……」
照「――私がここの家で咲の近くにいるのは」
照「この須賀くんという、いつ野獣になるか分からない男の子から、大切な妹を守るため……」
京太郎「もう突っ込みませんよ……」ハァ
咲「そ、そんな、野獣だなんて……お姉ちゃんったら」カァァ
照「――どうして、そんなに照れるの?」
咲「ち、ちがっ! そ、そういうのじゃないよ!」ブンブン
>>344>>345 連投すみません。
照「――だから、ね」ズイッ
京太郎「……?」
照「……えい」
ダキッ!
京太郎「ちょ、ちょっと、照さん!?」アセアセ
咲「」
照「……ふーん」
照「意外と胸板、厚い方?」
京太郎「いや、平均じゃないですか……って!」
京太郎「な、なにしてるんですか! 離れてくださいって!」
咲「……」プシュー
照「ダメ」フルフル
照「そろそろ、時間も迫ってきたみたいだし」
照「まぁ、何といっても、新年という区切りもついた」
照「……だから」チラッ
咲「――!」
照「――ごめんね、咲」
照「もう少しだけ、『テスト』させて?」
京太郎「……」
京太郎(新年早々――)
京太郎(二人の姉妹と俺との関係が、ハチャメチャなものになる予感がしてならない……)
京太郎(――あ、帰って、『咲Trick』観ないと)
京太郎(とまあ、そんな感じに扱われてしまう『軽い』騒動だろうけどさ……)
咲「……」
咲(お姉ちゃんが強いのは、麻雀だけじゃない……)
照「いい、須賀くん?」
照「こうして、私が自らを犠牲にして、妹のためにテストをしている」
照「だから……振りほどいたりしたら、ダメなんだよ?」
京太郎「分かりましたってば……」
京太郎「でも、その――」
京太郎(背中に抱きついてくるのはいいんだけど)
京太郎(あるのかないのか微妙で、恐らくあったとしても板レベルのその「おもち」が――)
京太郎(ちょっと気になるかなー、なんて)
照「……そういえば、最近コークスクリューの威力あげようと思ってて」ギュルルッ
京太郎「だから、何でこのタイミングであっさり心を読むんですか……」
照「――『あててんのよ』?」キョトン
京太郎「棒読みですし、何よりも全く『クる』ものがありません」
照「……」ギュウウウウウ
京太郎「ちょ、ちょっと! 強い強い!」
咲(お姉ちゃんは……)
咲(私の憧れで、麻雀に興味を持たせてくれた――)
咲(だから今、京ちゃんにしていることも、受け入れるつもりだよ?)
咲(――けれど)
照「……須賀くん、ちょっと身長が高すぎ」
京太郎「照さんだって160は、女子にしてはかなりのものでしょうに……」
照「――身長に比べて、胸は」ギュルルッ
京太郎「あぁ、もうそういうのいいですって!」
咲(不安に思うのは、どうして……?)キュッ
もはやこのスレで恒例となった、毎期のアニメ談義的なノリのお話でした。
今期の作品は、色々と評判は良いように聞こえますがどうなんでしょうかね……楽しみです。
『咲』は言うに及ばずでしょう。
『ニセコイ』では、憧ちゃんと玄ちゃんが、フツーのラブコメのヒロインになるそうで……。
そういえば土曜日に秋葉原へ薄い本を見物しにいったら
どっかで見たことある子がデリヘルサービスをやってるらしい、という筋の本があったのでサンプルを見てみると……
案の定、ということがありました。
これはもう、憧ちゃんへの風「潮」被害は無くなることはないんでしょうね……
個人的には、それもまた一つの面白さだと思ってますが。
それでは、また。
あと(ムリだろうけど)、小野寺さんは報われて、どうぞ。
乙です
乙
てるーかわいい
乙 阿知賀の薄い本は結構外道物が多くて困る
報われた小野寺さんは小野寺さんじゃなんじゃないかな
おつ
それじゃ、去年のうちに頂いたリクエストを消化します。
……これでまた書けそうなネタが尽きそうですね。
京太郎の平行世界は、行けるかもしれませんけれども。
――思えば。
コイツの部屋に一人で来るのは、初めてじゃなかったっけ?
チラッと前を見れば、この部屋の主は本棚に手を伸ばしている。
「これでもない、と……うーん」
「――まだ時間かかりそう?」
「うーん……憧の欲しいモノには、まだ」
「そっか」
私がコイツの部屋に来ているのは、まぁ色々とあるわけだけど。
何よりも、私の「保身」のためだったりする。
クラスメイトの中には、「そういった趣味」を包み隠さず、いつもトークに興じている人もいたりして。
それを横目に、私はいつも複雑な感情に揺れていた。
「ああ、いっそ……あんな風に!」という思いと
「やっぱり、無いわ、うん」と、冷めた思い。
そんな二つの相反する感情に、私が揺れているのを知っている数少ないヤツは――
「お、見つかったぞ、憧。これでいいのか?」
「――あ」
帰ってきた、部屋の主――京太郎。
そんなヤツの手には……
「――『まどか☆マギカ』」
「全く……お前、こんなレベルでも隠さないといけないのか?」
最近、劇場版も公開された超有名アニメ。
それが漫画化されるというので、私は本屋に行っては、尻込みして帰ってきてしまっていた。
もし店内に知り合いがいたら?
店員さんに見せる時、キョドってしまったら?
と、そんなことを告白したら、「『隠れ』も度が過ぎると生きにくいな……」と
えらく同情されてしまった。
京太郎「ほら、お茶持ってきたぞ」コトッ
憧「あ、ありがと……」
京太郎「――」ジーッ
憧「な、なによ?」ズズーッ
京太郎「いや……」
京太郎「学校で渡す、で良かったんじゃないか?」
憧「……」
憧「袋から出てきて、見えるリスク」
京太郎「……」
憧「……興味を持った友達が、その袋を開けてしまうケース」
京太郎「――」
憧「……そ、それに」アセアセ
京太郎「あー、もうわかった」
京太郎「いや、正直」
京太郎「その自慢の頭脳が、そんなよくわからないところまでいっちゃうと」
京太郎「相当、生きにくいんだな……」ジーッ
憧「な、なに、その哀れみの目は!?」ピクッ
京太郎「いや――」
京太郎「学校の成績がいいことよりも大切なことが、俺たちには有る気がするんだ……」
憧「……何かの受け売り?」ジトッ
京太郎「どこにでもありそうな文章だけどな」
京太郎「それにさ」
京太郎「今どきなら、『そういうの』に向けられる目も緩くなっただろ?」
憧「……それは、そうだけど」キュッ
京太郎「だったらさ」
京太郎「もしかしたらお前も、意外とクラスの『そういう』奴らに溶け込めるんじゃないか?」
憧「……」
憧「京太郎は、『そういう』人と話したりしてるの?」
京太郎「いや、ちょくちょく話してるけどな……」
京太郎「お前は、妙に香水がキツい奴らとばっかり話してて……」
憧「オ、オシャレには油断できない!」ガタッ
京太郎「いやまぁ、そうなんだけどさ……」
京太郎「ま、いいや」
京太郎「それじゃ、新しい飲み物持ってくるか」
京太郎「何か希望は?」
憧「……アイスティーで」
京太郎「ミルクとかは?」
憧「い、いらない」
京太郎「了解」
京太郎「……ダイエットする必要、ないと思うけどな」ボソッ
憧「……!」ビクッ
憧「ちょ、京太郎――」
ガチャッ・・・
憧「……」カァァ
憧(あぁ、もう……!)ブンブン
憧(アイツといると、本当に調子狂う――)
憧(まったく、もう!)
憧「……」
憧(でも、こうして、私の『隠れ』に付き合ってくれてるし)
憧(許しましょう、うん……)
憧「……」
憧(ところで――)
憧(クラスの子は、「この前、彼氏の家のベッドの下を探ったら――」とか話してたっけ……)
憧「……」
憧(い、いけないいけない)ブンブン
憧(さすがに、そこは――)
憧(……あぁ)
憧(何だか、吸い込まれそうな――そんなイメージが)
憧「……」チラッ
憧(ま、まだ、戻ってこないわね……?)
憧(ま、まぁ、あのバカに限って、何かあるなんて――)
憧(ないに決まってるけどさ……あはは)ゴソゴソ
憧「あはは……あれ?」ピトッ
憧「」
京太郎「おまたせ、憧! アイスティーしかなかったけど、いいか、な……?」
憧「……」ジーッ
京太郎「――お、おい、それは」
憧「――ふーん」
憧「こういう子が趣味だったんだ……」
京太郎「――う」
憧「ええと、『清楚系黒髪ロングのあの子に直撃!』」
憧「『全国選りすぐりのお母さん系女子高生の素顔……』」
憧「――そして」
『最近の流行りのツーサイドアップに、もう辛抱たまらん!』
京太郎「こ、これは、その」アセアセ
京太郎「と、友達に借りて、そのまま……」
憧「その割には、随分と『使い込まれて』たみたいだけど?」ジトッ
京太郎「――う」
憧「まったく」
憧「サイテー」
京太郎「ぐっ」グサッ
憧「エッチ」
京太郎「うぐ」グサッ
憧「……」
憧「ねぇ?」チラッ
京太郎「な、なんだ……?」
憧「――この3冊だったら」
憧「どの娘が、一番好きなの?」
京太郎「……」
京太郎「えっと」
京太郎「それは、「やっぱストップ!」」
京太郎「……え?」
憧「――」ハッ
憧「な、なんか、こういうのって」アセアセ
憧「うん、やっぱり、恥ずかしい!」
京太郎「……今更?」
憧「そ、そもそも!」アセアセ
憧「じょ、女子を呼ぶ部屋に、こんなものを置いとくなんて」
憧「絶対、ヘンタイだよ!」ビシッ
京太郎「……お前、意外とノリノリだったよな?」
憧「そ、そんなこと!」
京太郎「――もしかして、憧」
憧「はい、もうおしまい!」ガタッ
憧「アイスティー飲んだら、私帰るからね」
京太郎「……これ、忘れるなよ?」
憧「うん、わかってる。ありがと」ズズーッ
京太郎「――」
――帰り道
憧「……」テクテク
憧(――はぁ)
憧(どうして、あんなこと聞いちゃったかなあ?)
憧(京太郎が誰を選ぶか、そんなに気になったの……?)
憧(……ああ、もう!)ブンブン
憧(考えてもしょうがないし)
憧(早く家に帰って、マンガ読もう!)
――憧の部屋
憧「さーて」ガチャッ
憧「じっくり読みましょう、っと……」ピトッ
憧「――んん?」
憧「……こ、これって」
憧「まさか――!」
憧「……わっ」
憧(こ、これは、また……)
憧(こ、こんなポーズ、どうしてとってるのよ!)カァァ
憧(あぁぁ……)
憧(というか)
憧(どうして、ピンポイントで『ツーサイドアップ』かなぁ……)
憧(あのバカ、どうしてこれをチョイスした、の……)ハッ
憧「――あ」
憧(思い当たってしまった、可能性)
憧(「まさか」と打ち消したいのに、何故かそうしきれない自分)
憧(……なに、この感覚は?)トクン
――数分後・電話越し
憧「京太郎のバカ!」
京太郎「……どうして俺が文句を言われないといけないんだ」
憧「あ、あんたが分かりやすい場所に置いといたせいで!」
憧「中に滑り込んじゃったじゃない!」カァァ
京太郎「……」
京太郎「読んだのか?」
憧「……え」ピクッ
憧「ど、どうかしてるんじゃない?」
憧「わ、私は、そんな……」アセアセ
京太郎「――ま、いいや」
京太郎「とりあえず、それ今度返してくれ」
京太郎「学校ででも、いいから」
憧「……な、なな」
憧「何言ってるの! もしバレたら、それこそシャレにならないじゃない!」
京太郎「――いや」
京太郎「憧みたいな、意外とむっつりスケベなら、それくらいできるかなーって」
憧「――!」カァァ
憧「もう、バカ!」ガチャッ
京太郎「……」
京太郎「はぁ――」ゴロッ
京太郎(よりによって)
京太郎(一番のお気に入りが、アイツの手元に……)
京太郎(――何だか、複雑な気分だ)ハァ
憧「……」ドキドキ
憧「京太郎の、バカ」
憧「――」ペラッ
憧「うわ、エッチ……」カァァ
ここまでになります。
こんな感じで大丈夫だったでしょうか……?
灼ちゃんの『充電』
穏乃ちゃんの『キス』(『桜Trick』かなにか?)
そして憧ちゃんの『Hな本』――最後だけ明らかに浮いてますね、間違いない……。
でも、どこか憧ちゃんらしいような……いや、もうやめておきましょう。
個人的にはイメージでは、憧ちゃんは「それ」を見つけて言葉責めを仕掛けてきながら
内心ドキドキしてるという感じです。
皆さんは、どういう憧ちゃんを想像するのでしょうか?
それでは、また。
リクエスト、お待ちしています。
おつー
あこかわ
乙です
乙ー
無自覚イチャイチャ京咲
乙乙
意識しちゃってどこかぎこちなくなる京穏
乙
――清澄高校・教室
京太郎「……で、ここはこうして」カキカキ
咲「きょ、京ちゃん」アセアセ
咲「そういう計算とかは後回しで、今は早く答えを……」
京太郎「アホ」ペシッ
咲「イタッ!」ビクッ
京太郎「そもそも、お前が『今期も豊作だね』とか言って宿題をしなかったのが悪い」
京太郎「どうしていきなり、LINEで実況中継を始める必要があったんだよ?」
咲「……京ちゃんだって、実況には乗り気だった癖に」ボソッ
京太郎「俺は終わってた」
京太郎「ついでに言えば、当てられることが分かってた咲がやらないことは論外」
咲「くぅ……」グサグサッ
咲「はぁ――」タメイキ
咲「また、先生に皆の前で怒られちゃうんだ……」グスッ
京太郎「お前、中学時代の成績は無かったことになりそうだな……」
咲「あ、あの頃は、その……」アセアセ
咲「――なんというか」
京太郎「……?」
咲「そ、『そういう』趣味にどうも気が乗らなくって」
咲「そんな時に、京ちゃんに会った、から……」チラッ
京太郎「……」
咲「『ああ、いいんだ』って」
咲「何だか、安心しちゃったら……」
京太郎「中学時代はともかく、高校に入ってタガが外れた、ってわけだ」
咲「うぐっ!」グサッ
京太郎「……」
京太郎「ノート、貸してくれ」
咲「……え?」
カキカキ・・・
京太郎「――ほら」
京太郎「一応、答えは全部書いてある」
京太郎「……もう、休み時間も3分切ってるし、な」
咲「京、ちゃん……」ジーン
京太郎「――特別だぞ」
咲「……うん!」 ニコッ
京太郎「……まったく」ハァ
男子A「よう、須賀」
京太郎「ん?」
男子A「やっぱり、咲ちゃんはいい嫁さんだなぁ……」
京太郎「……」
京太郎「バカ」プイッ
男子A「照れんな照れんな」
――同・教室
京太郎「……というわけで」
京太郎「今から、毒味が始まるわけだけど……」
咲「ひ、ひどい京ちゃん!」ガーン
咲「私、毒なんて入れてないよ!」
京太郎「……砂糖と塩を間違えるような、ベッタベタなミスは?」
咲「そんなこと――あっ」
京太郎「あっ?」
咲「……」
咲「だ、大丈夫大丈夫!」ブンブン
京太郎「……多少で済めばいいんだけどな」タメイキ
京太郎「――そもそも」
京太郎「和に対抗意識燃やしてもしょうがないだろ?」
咲「は、原村さんは関係ないよ!」
京太郎「嘘つけ」
京太郎(そもそも昨日)
京太郎(突然こいつが「明日、お弁当作ってくるから! お昼ごはん用意しないこと!」とかLINEしてきたわけで)
京太郎(で、昨日といえば)
京太郎(和が女子高生離れしたとんでもなく整った弁当を作って、咲がそれを見て複雑そうな表情をしていて)
京太郎(……分からない方が、バカってもんだ)ハァ
京太郎「言っちゃ悪いけど、和は色々と特別で」
京太郎「咲だけじゃなくてそんじょそこらの女子じゃ……って、どうした?」
咲「……京ちゃん、原村さんのことになると妙に饒舌だね?」ジトッ
京太郎「いやまぁな」
京太郎「和は和で、そりゃ凄いけど」
京太郎「正直、『俺にとっては』咲が特別だしな」
咲「――」
咲「も、もういいから、早く食べて!」
京太郎「おう」
咲「……」
咲(ほんのちょっとイジワル言ってみたら)チラチラ
咲(なにそのカウンター……卑怯だよ)カァァ
咲(しかも、無自覚っぽいのが腹立つなぁ……)ウワメヅカイ
京太郎(咲ほど考えてることが分かりやすいヤツも、そうそういない気がする)パクパク
京太郎「……」
咲「ど、どう、かな?」
京太郎「うん、おいしい」
咲「……あ」
咲「そ、そっかぁ」テレテレ
咲「えへへ……」ニコニコ
京太郎「……」
京太郎(こうやって、素直に感情を表してくれる咲は)
京太郎(正直、普通に可愛いと思うんだよなぁ……)
京太郎「――あ」
咲「へ?」
京太郎「咲、ちょっと止まってくれ」
咲「??」
京太郎「……よいしょ」フキフキ
咲「わっ!」
京太郎「うん、取れた取れた」
京太郎「お前、口元にすっげえ米粒ついてたぞ」
咲「……も、もうっ!」
咲「きょ、京ちゃんだって!」ガタッ
京太郎「わっ!」
咲「……」コシコシ
咲「口元に、ケチャップついてた」
京太郎「悪い悪い、サンキューな」
咲「まったくもう」
咲「京ちゃんは、私がいないとダメダメなんだから」
京太郎「全く、咲も俺が中学時代に『あんなこと』が――」
咲「ス、ストップストップ!」アセアセ
京太郎「はいはい……」
――ちょっと離れた所
男子A「……やれやれ」
男子B「でさ、A?」
男子A「?」
男子B「あの二人、いつから付き合ってるんだ?」
男子A「……は?」
男子A「いや、なんというか、あいつらフツーの友達だろ?」
男子B「――そうかぁ?」
男子B「俺はなんか、最早、熟年夫婦のようにも見えてきたんだけどな……」
男子A「……」
男子A(あの二人は気づいているのか)
男子A(自分たちのその何気ない仕草や、相手に対する態度)
男子A(……それが、周りにどう見られているのか)
咲「あ、京ちゃん。これ食べて」ズイッ
京太郎「はいよ」
咲「……美味しい?」
京太郎「うまいけど……もう少し塩気が欲しいかな」
咲「そっかそっか」ニコニコ
男子B「……普通に『あーん』ってしたな」
男子A「あれは、あの二人の中じゃ、ごく当たり前だぞ?」
男子B「」
男子A(――ま、いっか)
男子A(正直、見てるこっちも楽しいし)
咲「……帰りは、あのクレープ屋さんに行こうね!」ニコッ
京太郎「……俺、焼き芋屋派なんだけどなぁ」
「無自覚イチャイチャ京咲」ということだったので、久々にアニメネタ等なしの、直球京咲ネタでした。
これでよかったんですかね……?
男子Aは、巷でいうところの嫁田くんで補完して頂いても、別のモブキャラでも結構です。
咲ちゃんの身体に照姉さんが憑依して、
京太郎「最近、幼なじみのようすがちょっとおかしいんだが。」といったネタも浮かびましたが
それは今回は採りませんでした。あのアニメを午後10時半から放送する日本よ……。
それでは、また。
こうしてほのぼのした京ちゃんと咲ちゃんを書くのって凄く癒やされると想った(小並感)
乙乙!
やっぱり京咲がナンバーワン!!
乙
あまーい!
乙ー
京咲かわいい
乙です
――神社にて
京太郎「大丈夫ですか、灼さん?」
灼「だ、大丈夫……」
京太郎「人、結構多いですね……」
灼「――」
灼「やっぱり、家にいた方が良かったかな……?」ポツリ
京太郎「いや」
京太郎「それこそ、家にいたら俺の膝が危ういことになりそうでしたし……」
灼「――どういう意味?」ジトッ
京太郎「言葉通りです」
灼「むぅ……」プイッ
京太郎(それに)
京太郎(灼さんのお家にお邪魔してると)
京太郎(おばあさんが、凄く優しそうな顔で俺たちを見つめてくるもんだから……)
京太郎(正直、かなり照れるんだよな)
灼「……これ、どれくらいかかるかな?」
京太郎「そうですね」
京太郎「昔、穏乃たちと来た時は大体……」
京太郎「こんな感じでしたけど、1時間かからなければいい方じゃ――灼さん?」
灼「……」ジーッ
灼「――邪魔、しちゃったかな?」ボソッ
京太郎「え?」
灼「京太郎くんは、みんなと来てたんでしょ?」
灼「それこそ、その……幼なじみの子たちと」モジモジ
灼「……」
京太郎「――」
京太郎「もしかして」
京太郎「妬いてます?」
灼「――!」ハッ
灼「そ、そんなことないっ!」ブンブン
京太郎「冗談です」
京太郎「ただ」
京太郎「……昔は、昔で」
京太郎「今は、こうして灼さんと一緒にいますから」ニコッ
灼「……」
灼「もう」プイッ
京太郎(耳まで真っ赤だ……)
京太郎(寒さのせい、ということにしておこうか)
灼(京太郎くんのニヤケ顔が、妙に気に入らない……)カァァ
京太郎「……灼さんは、どんなことをお願いするつもりですか?」
灼「――そうだね」
灼「やっぱり、『今年も全国大会へ!』とかかな?」
京太郎「部長らしい……」
灼「宥さんがいなくなっちゃって」
灼「新しく、一年生の子が入ってこないと……」キュッ
京太郎「俺も、雑用の仕事を少し分散してほし――」
灼「がんばって、京太郎くん」ポンッ
京太郎「……即答ですか」
灼「なにより」
灼「私含めて、部員は」
灼「なんだかんだで、京太郎くんのことを当てにしてるんだよ」
京太郎「そ、それは嬉しいですね」
灼「休みの日も掃除してくれるし」
灼「荷物を持ってくれるし」
灼「主に憧の無茶な要求にもすぐに応えるし……京太郎くん?」
京太郎「――俺、本当に雑用なんですね」ズーン
灼「あー……」
灼「ほら、裏方でこそ輝くタイプ?」
京太郎「さしづめ、灼さんたちが軽音楽部なら、俺は音響係みたいなものですね……」
灼「あ、あまり考えこまないで」アセアセ
京太郎「軽音楽部……」ジーッ
灼「どうかした?」キョトン
京太郎「灼さんは……うーん」
灼「??」
京太郎「ドラム、かなぁ?」
灼「……え?」ピクッ
京太郎「穏乃と迷うけど……」
灼「どういうこと?」
京太郎「ほら」
京太郎「灼さんは、どこかに座ってないと安心できないですし」
灼「……!」
京太郎「いや、その時は、灼さんの椅子は俺に――?」
灼「……あまり、変なことを考えない」プイッ
京太郎「ギターとかの方が気に入りますか?」
灼「そ、そういう問題じゃなくて!」アセアセ
灼「それに」
灼「……私、そんなステージとかに出られるほど」
灼「華があるわけじゃないよ」キュッ
京太郎「……え?」
灼「それこそ、憧とか玄とかがギターで、宥さんがベース、かな?」
灼「それで、穏乃がドラムとかなら、盛り上がるんだろうけど」
京太郎「……」
灼「私は――」
京太郎「ストップ、灼さん」
灼「……?」
京太郎「灼さん」
京太郎「俺は灼さんが、一番華があると思ってます」
灼「――そんなわけ」
京太郎「少なくとも」
京太郎「他の人は置いといて……」
京太郎「俺にとっては」
灼「……」
京太郎「だ、だから」
京太郎「その――」アセアセ
灼「……もう」
灼「京太郎くん、あまりそういう慰めは得意じゃないね?」クスクス
京太郎「……うっ」
京太郎「な、慣れなくて」
灼「ふふっ」
灼「でも、ありがとう」
京太郎「……」
キュッ!
灼「……あ」
灼(手、が――)
京太郎「また、人が増えてきました」
京太郎「さっき一度はぐれそうになりましたし……だから」
灼「――うん」
灼「わかった」コクリ
二人「……」
灼(まったく)
灼(こういう所も、「慣れ」てないのかな?)
灼(タイミングが分かりやすすぎだし……)
灼(――まぁ、でも)
京太郎(やばい)
京太郎(俺、今すごく情けない顔してるぞ……?)カァァ
灼(京太郎くんのこんな表情)
灼(あまり見られないから……許しちゃおう)ニコッ
――参拝後
京太郎「……それで、灼さん」
灼「なに、京太郎くん?」
京太郎「さっき、何をお願いしたんですか?」
灼「……」
灼「ノーコメントで」
京太郎「えぇ……」
灼「それより」
灼「京太郎くんは、何をお願いしたの?」
京太郎「――自分は言わないのに、それはいいんですか?」
灼「私、部長。京太郎くん、部員」
灼「……部長命令」フンス
京太郎「うっ」
京太郎(灼さんが必死に威厳ある素振りをしようとすればするほど)
京太郎(その容姿と相まって、どこか可愛い……)
京太郎(それこそ、どこかのカリスマ部長と大違い……あれ? 誰だ、それ?)ビクッ
灼「それで?」
京太郎「……」
京太郎「ちょっと近くに来てください」
灼「?」トコトコ
京太郎「……いいですか?」
京太郎「」
灼「――!」ズザッ
京太郎「そ、そんなに……?」
灼「そ、それは……」
灼「――うぅ」カァァ
京太郎「……さて」
京太郎「『部長』は、何をお願いしたんですか?」
灼「……」
灼「それ、は――」
灼「……」
灼(――『部長の充電を、もっとちゃんと出来るようになりたい』って)
灼(本当に、おかしなことしか考えないんだから!)
京太郎「灼さん……ちょっと重いです」
灼「恥ずかしいこと言った罰」
灼「あと、そんな重くない」ジトッ
京太郎「――あれじゃないですか?」
京太郎「ほら、正月太りって」
灼「それ以上喋ったら、いくら京太郎くんでも……」ゴゴゴ
京太郎「いやー、灼さんはますます軽くなるなぁ」ボウヨミ
灼「……それはそれで、なんだか」ムッ
京太郎「……」
京太郎「灼さん」
灼「――」
京太郎「こうして、『充電』できるのって」
京太郎「あと、1年ってことですよね?」
灼「……そう、なるね」
京太郎「……」
京太郎「少なくとも、その一年は」
京太郎「『お願い』通りに、できるようにします」
灼「……ん」
灼「いい心がけ」ニコッ
京太郎(また、無理に部長らしい態度を……)
京太郎(――まったく、放っとけないなぁ)
――わ、私の『お願い』は――
――「部員が部長に、心から尽くしてくれること」――
――……い、以上!――
ここまでになります。
灼ちゃんと京ちゃんの初詣のお話に、今更ですが応えました。
鷺森家のおばあちゃんを出そうか迷いましたが、今回は見送ることに。
最初は、お互いに部活のことをお祈りすると思ってばかりいたから、京ちゃんのお願いに面食らったというお話でした。
で、帰ったら速攻で『充電』に入る、相変わらずの二人組……。
これで、和、憧、灼ちゃんの3ルート書きましたね……平行世界かなにか?
どれも書いていて面白かった(小並感)
それでは、また。
リクエスト、どしどしお待ちしてます。
乙です
あらたそ可愛いよあらたそ
おつ
あらたそ~
乙ー
充電してるところを阿知賀こども応援団の子に見られるあらたそ
乙です
乙ー
ケツドラム?
乙
宥姉が見たいかなーって
口唇と口唇が触れ合う。そのことを、キスという。
生きていれば、道行く人と肩が触れ合ったり、足を踏んづけてしまったり、色々な形で他人の身体と触れる機会はある。
そうだ。たかが、それだけのことじゃないか。
そもそも、「キス」という行為に特別な意味なんてないんじゃないか。
結局、誰かが後付けの理屈を捏ねただけじゃないか。
その行為自体が何だというのか――
「……と、言ってもなぁ」
テレビの前で、こんな取り留めのない思考が脳内で渦巻いていた。
画面では、二人の女子高生がキスをして、顔を赤らめている。
少し前に始まったアニメのワンシーンだ。
「こういう反応が、答えになっちゃうわけで……」
どう理屈を付けても、意味なんてないと自分でも分かっている。
つまりは、「そういうこと」なんだろう。
――今日のことは、なかったことで!――
自分が言った台詞を思い返しながら、苦笑してしまう。
なんだ、あんな風に提案しておきながら……
「なかったことに出来るんだったら、苦労しないって……」
自分がそう出来ないんじゃ、世話ない。
――翌日・通学路
京太郎「……」
京太郎「はぁ――」タメイキ
和「大丈夫ですか、京太郎くん?」
京太郎「……ん」
京太郎「悪いな、和。大丈夫だよ」
和「そ、そうですか」
和「さっきから、溜息ばかりついていたので……」アセアセ
京太郎「――和には、心配かけてばっかりだな」
和「ふふ、慣れてますから」ニコッ
京太郎「……」
京太郎「なぁ、和?」
和「はい?」キョトン
京太郎「……その」
京太郎「『恋』って、なんなんだろうな?」
和「……」
和「それ、は」
和「一般的には、男女がお互いを想ってやまない状態を指すのでは?」
和「そして、その……」モジモジ
和「キ、キス、とか――あ、後は」カァァ
京太郎「……」
和「きょ、京太郎くん!?」
和「顔、真っ赤ですよ?」
京太郎「……ん、ああ」カァァ
京太郎「大丈夫、だ」
和「とてもそうは見えません……」
和「どうします? 帰るのなら、付き添いますけれど……」
京太郎「い、いや! 大丈夫だ!」ブンブン
京太郎「熱とかもないし」
和「そう、ですか……?」
京太郎(……)
京太郎(――キス、か)
京太郎(恋人同士が、お互いを想ってやまない……その結果の行為)
京太郎「……」
和「……京太郎くん」
憧「よっ、和!」
和「あ、憧。おはようございます」
憧「おはよ」ニコッ
穏乃「……お、おはよ」モジモジ
和「あ、穏乃も。おはようございます」
穏乃「……」アセアセ
和「……?」
和「穏乃、どうかしたんですか?」
穏乃「――い、いや、その」
憧「あー、さっきからこんな感じで」
憧「私にも何も話してくれないの」
和「……」
京太郎「――」
憧「で、そこのボケーっとしてるのは?」
和「実は、京太郎くんもさっきからこんな調子で……」
憧「……」
穏乃「――」
憧(なんだろう、この二人どこか似てるような……?)
――阿知賀学院・教室
京太郎「……」ボーッ
穏乃「……」ボーッ
憧「結局、さっきから二人ともずっとこんな調子ね」
和「はい……」
和「体調とか、悪いのでしょうか?」
憧「うーん――」
京太郎「……」ガタッ
穏乃「……!」ビクッ
京太郎「――穏乃。ちょっと、いいか?」
穏乃「――あ」
穏乃「う、うん」ガタッ
憧「……あ、行っちゃった」
和「はい――」
和「……憧」
憧「?」
和「実は、さっき」
和「京太郎くんが、気になることを――」
憧「京太郎が? そりゃまた、どういう?」
和「……その」
和「『恋』って、なんだろうな? って……」
憧「……はぁ?」
憧「恋、って……」
憧「変なアニメでも観たのかな?」
和「――アニメ、ですか?」
憧「あ! い、いや、その!」アセアセ
憧(やらかしたー……)
憧(純粋な和に、今、女の子同士がキスするアニメがね! なんて)
憧(そんな話、できるわけないよね……)ハァ
和(触れてほしくない所に触れてしまったのでしょうか……)アセアセ
憧「……」
憧「ともかく」
憧「私は、今朝のことが気になるわね」
和「今朝、ですか」
憧「……京太郎がそんな話をして、ボーっとして」
憧「穏乃も、同じような感じで」
和「……」
和「――あぁ」
憧「うん」
和「……憧」
憧「なに、和?」
和「その……」
和「――頑張りましょう」
憧「……」
憧「もう」
憧「和は、ホントに優しいね」クスッ
――空き教室
京太郎「ここでいいか」ガラッ
穏乃「きょ、京太郎……?」
京太郎「――その」ピシャッ
京太郎「悪いな、いきなり呼びつけちゃって」
穏乃「そ、それはいいって!」
穏乃「わ、私も、なんかもやもやしてたし!」
京太郎「……穏乃も、か」
穏乃「……うん」
穏乃「――あのね」
穏乃「京太郎は、ああ言ったけど」
穏乃「私にとっては、忘れられなくて……」モジモジ
京太郎「――実は、俺も同じなんだ」
穏乃「……え?」
京太郎「例えば、朝に顔を洗ってて」
京太郎「鏡を見たら、『何故か』口唇に触っちまったり」
穏乃「――!」ハッ
京太郎「……それ、で」
京太郎「……」
穏乃「……」
穏乃「もう」
穏乃「京太郎は、自分の出来ないことを私に言っちゃったんだね?」ジーッ
京太郎「……う」
穏乃「いけないんだ」
京太郎「……悪かったよ」
穏乃「――でも」
穏乃「ちょっと、安心した」ホッ
京太郎「……?」
穏乃「私だけじゃ、なかったか」
穏乃「私は朝、階段を降りる度に」
穏乃「――そ、その」
穏乃「あの時の、ことを……」カァァ
京太郎「……穏乃」
京太郎「……」
穏乃「……」
京太郎(何故か)
京太郎(その時、時間が止まった気がした)
京太郎(HRのこととか、一時間目のこととか、頭から吹っ飛んでいた)
京太郎(……ただ)
京太郎(目の前の、小学生以来の幼なじみの顔だけが――)
京太郎(俺の頭に、焼きついた)
京太郎「……穏乃」
穏乃「……京太郎?」
京太郎「――あの、さ」スッ
穏乃「!」
京太郎(まるで、自分が自分じゃないみたいで)
京太郎(それなのに、どこかでこれでいいだろって)
京太郎(そんな、自分もいて――)
穏乃「きょ、京太郎……」
京太郎「――いい、か?」スッ
穏乃「……」
穏乃(「いい」って……)
穏乃(――「そういうこと」かな?)アセアセ
穏乃(どうしよう……?)カァァ
穏乃(あぁ、でも何か――)
京太郎「穏乃……」スッ
穏乃(こいつだったら、いいかなって)
穏乃(そんなことを、頭のどっかでそう思ってる)
穏乃(はっきり、わかっちゃった……)
穏乃「京、太郎……」モジモジ
京太郎「……」
京太郎(後、もう一歩)
京太郎(踏み出せば、そこには――もう、穏乃の顔)
京太郎(……いいのか、俺?)
京太郎(昨日観たアニメに影響されて、なんて)
京太郎(どっからどう考えても、滑稽な理由で、空き教室に連れ込んで)
京太郎(……でも)
穏乃「……」
穏乃(あ)
穏乃(意外と京太郎、口唇赤い)
穏乃(いつも気にしたことなかったから、分からなかった)
穏乃(ふーん……あ、もう一歩だ)
穏乃(――私の、所まで)
穏乃(どうして、変に冷静なんだよ、私は……)
京太郎「……穏乃」ズイッ
穏乃「……京太郎」ジッ
二人「……」
晴絵「――ん?」
晴絵「おーい、二人ともー?」ガラガラ
二人「!!?」バッ
晴絵「どしたの? こんなとこで?」キョトン
京太郎「い、いや、その!」
穏乃「ちょ、ちょっと話し合いが!」
晴絵「……話し合いなら、教室ですればいいんじゃ」
京太郎「ご、極秘会議です!」
穏乃「そ、そう! ええと、大将と雑用係の!」
晴絵「……ふーん?」
晴絵「ま、いっか」
晴絵「早く戻らないと、HR始まっちゃうぞー」
京太郎「す、すみません、先生!」アセアセ
穏乃「赤土さん、また後で!」ピューッ
晴絵「穏乃は速いなぁ……あ、京太郎」
京太郎「?」
晴絵「……その」
晴絵「あまり学校でああいうことは、ね?」
京太郎「」
晴絵「それじゃ」ヒラヒラ
京太郎「……」
晴絵「……」テクテク
晴絵(いやぁ、しかし驚いた)
晴絵(二人が、ねぇ……)
晴絵(――つまり、「そういうこと」だよね?)
晴絵(いいなぁ、青春)
晴絵(……あれ? どうして心が痛いんだ、私は?)ズキズキ
――その後。
HR直前、教室にギリギリで戻った俺たちは、和や憧の視線を背に受けながら、席についた。
俺も穏乃も、耳まで真っ赤だったから、何かを感付かれてしまったかもしれない。
でも、まぁ――
(……今度は、穏乃と)
(京太郎と……「そう」なっちゃうの、かな?)
なんだか、これで良かったんだろうと。
いやいや、ホントに良かったのかと。
そんな2つの思いが俺の中でせめぎ合っている折、チャイムは鳴るのだった――
リクエストになるべく応えようと思ったら、どこか外した感がありますが、大丈夫でしょうか……。
ともあれ、穏乃のスイッチは入ってしまうのでした。
早くも今期アニメがHDDに溜まっていってしまっているので、早く観ないといけませんね。
とりあえず、京ちゃんの出番が多くなっていることは、素直に嬉しい。
それでは、また。
何かリクエストあったら、引き続きどうぞ。
……次は、咲ちゃんの話になる、はず。
乙ー
初々しくて良い京シズでした
乙です
追いついた!
乙
誕生日ネタで攻めようかと思いましたが、ひと月前の京ちゃんと宮永姉妹の初詣で許してください!
なんでも(ry
――神社前
京太郎「……やっぱり、人が多いな」
咲「うう――『文学少女』にはキツいよぉ」ウルウル
京太郎「今年もそのアイデンティティを押し出していくのか……」
照「なに、須賀くん?」ジトッ
照「私の咲に、何か……」ゴゴゴゴ
京太郎「照さん、ここは雀卓じゃないんで、コークスクリューは無しで!」
京太郎「……というより」
京太郎「どうして、照さんが?」キョトン
照「――私が来たら、不満?」ジロッ
京太郎「いや、そうじゃないですけど」
照「目、泳いでるよ?」
京太郎「……」タメイキ
京太郎「そりゃ、驚きますって」
京太郎「待ち合わせ場所に行ったら、『何故か』二つの人影が見えたんですから」
照「一巡先を予想できなかった須賀くんが悪い」プイッ
京太郎「俺に何の能力を期待してるんですか!」
咲「ま、まぁまぁ、二人とも」アセアセ
咲「ごめんね、京ちゃん」ペコリ
咲「『京ちゃんと初詣行くんだ』って言ったら、お姉ちゃんが……」
京太郎「勝手に付いてきた、と」
照「……その言葉遣い、年上に対する礼儀がなってないね」ジトッ
京太郎「いや、照さんは先輩といいますか……その」
京太郎「もはや、近所のお姉さん的な?」
照「……」
咲「お姉ちゃん?」
照「――あ」ハッ
照「ごめん、咲。ちょっと須賀くんがおかしなこと言ったから」
京太郎「悪かったですね……」ハァ
咲「……」
咲(あれ?)
咲(お姉ちゃん、何だかちょっと顔赤い?)
咲(……ああ、さっき飲んだ甘酒のせいだね)
咲(――ホントに?)アレ?
――境内までの道
京太郎「うわ、凄い行列……」
咲「まるで夏と冬の祭典みたいだね」
京太郎「おい、一種の『戦争』と一緒にするのはやめろ」
照「……」
照「――近所の、ね」ボソッ
咲「お姉ちゃん?」
照「……」
京太郎「あ、列が動き始めたぞ」
咲「わ、わ、京ちゃん!」
京太郎「咲! 大丈夫か!?」パシッ
咲「――あ」
京太郎「良かった」
咲「……う、うん」コクリ
咲(京ちゃんの手……おっきくて、温かい)
咲(やっぱり、こんなのでも男の子なんだなぁ……)ニコッ
京太郎「――なんだよ?」
咲「なんでもないよー」クスクス
咲「……ありがとね?」エヘヘ
京太郎「……おう」
京太郎「――ところで」
京太郎「あの、困った姉さんはどこに?」
咲「……あれ?」キョロキョロ
京太郎「あー、こりゃはぐれたな」
京太郎「姉妹揃って、こういう所は似てる」
咲「あ! それって、私が迷子ってこと!?」プンスカ
京太郎「他に何がある?」
咲「……言い返せないのが、微妙に痛いなぁ」グスッ
京太郎「とりあえず、探しに行くか」
京太郎「咲は……そうだな、ここのベンチに座っててくれるか?」
咲「……あ」
咲「う、うん。わかった」コクリ
京太郎「よし」
京太郎「それじゃ、行ってくる」ダッ
咲「……」
咲(――お姉ちゃんのことを気にかけてる時の京ちゃんは)
咲(なんだか、困ってるようで、どこか楽しそうで……)
咲(なんだろう、この感じ……?)キュッ
照「……」
照「――ここは?」
照(いけないいけない)
照(可愛い妹のことを考えていたら、つい)
照(人混みに流されるまま、こんなところまで……)
照「……」
――もはや、近所のお姉さん的な――
照(決して)
照(あんな言葉に、心が動いたわけじゃ……)
京太郎「見つけた!」
照「……あ」ハッ
京太郎「良かった、照さん」
照「……」
京太郎「さ、戻りましょう。咲も待ってますし」
照「――」
京太郎「……照さん」ズイッ
照「――!」ビクッ
照「じ、自意識過剰!」ズザッ
京太郎「……え?」キョトン
照「わ、私は、別に」
照「須賀くんのこと、どうも思ってないし」アセアセ
照「そ、そもそも、いつ野獣になるかも分からない男を、咲の近くに置いておくなんて……!」
照「だ、だから!」カァァ
京太郎「……いえ、その」
京太郎「あの――頭に、落ち葉が載ってるので」
京太郎「それを落とそうかなー、と、思ってたんですけど……」
照「……へ?」
照「……」カァァ
京太郎「て、照さん?」
照「――こ、こういう不意打ちは」
照「以後、禁止!」プイッ
京太郎「えぇ~……」
照「た、ただ!」
照「――私は、どこに咲がいるのか分からない」
京太郎「そうですか」
照「それに、今日はケータイも忘れちゃったから、連絡もとれない」
京太郎「ははぁ」
照「……だ、だから」
キュッ!
照「あの子のいる所まで」
照「……ち、近くにいることを許可する」
京太郎「……はいはい」ギュッ
京太郎「本当に、近所のお姉さんですね」
照「そ、その呼び名は禁止!」アセアセ
京太郎「……」
咲「……あ」
咲(京ちゃんとお姉ちゃん……戻ってこれたんだ。良かった)
咲(――あれ?)キョトン
京太郎「まったく」
京太郎「どうして、帰り道もはぐれそうになるんですか」
照「……美味しそうな匂いがしたから」プイッ
京太郎「少しは悪びれてください!」
照「反省してる」
京太郎「……はぁ」
咲(京ちゃんとお姉ちゃん――)
咲(手、繋いでる……)
咲(そ、そっか。きっと、お姉ちゃんがはぐれないようにって)
咲(京ちゃんの『苦肉の策』ってヤツだね!)
咲「……」
咲「そう、だよね……?」アセアセ
京太郎「よ、ただいま、咲」
照「ああ、愛しの妹……会えなくて悲しかった」
京太郎「まだ30分も経ってませんけどね……」
照「――KYだなぁ」ジトッ
京太郎「それ、もう死語ですよ……」ハァ
咲「……」ジーッ
京太郎「? どした?」
咲「――!」
咲「な、なんでもない……よ」アセアセ
咲「……」
京太郎「咲?」
キュッ!
京太郎「――え?」
照「あ」
咲「わ、私も、方向音痴だから!」
咲「あ、あそこまで、案内して! そうしないとお参りできないから!」
京太郎「……あ、ああ?」
咲「さ、行くよ!」ダッ
京太郎「ちょ、ちょっと、咲?」
照(咲の右手と、須賀くんの左手)
照(2つの手が、しっかりと繋がれている……)
照「……」
キュッ!
京太郎「はい?」
照「便乗させてもらおうかな」
京太郎「いや、どういうことですか?」
京太郎(右手に、照さんの左手が絡みついてきた)
照「私も、さすがに3度離れるのは勘弁願いたい」
照「だから……」
照「私のリード係を命じる」
京太郎「……えええ」
咲「……お姉ちゃん?」
照「咲」
照「大丈夫。私が、この野獣を撃退してあげるからね」
咲「……手、しっかり握ったままじゃ、なんか説得力ないね」
照「さ、行くよ須賀くん」ダッ
京太郎「ちょ、ちょっと照さん!」
咲「……むっ」
咲「もう、京ちゃん! 左手もしっかり使う!」プンスカ
京太郎「お前もかよ……」
――その日。
神社に現れた、一人の男子と二人の姉妹の組み合わせは、初詣にやって来た人々の心をくすぐったという。
ある人は、ヤキモチをやき、ある人は、微笑ましそうにしながら、そんな彼らを見つめていた。
そんな中をくぐり抜けた三人は、お参りが終わった後で顔を真っ赤にしながら退散したことは言うまでもない――
遅まきながら、初詣ネタ~宮永姉妹編~でした。
今までに何度か照姉さんが登場して、咲ちゃんと京ちゃんと一悶着あるという話を書いてきました。
今回は、そんな過程を経て、かなり胸襟を開いた照姉さんという設定です。
……だから、ちょっと照姉さんチョロいというツッコミは、勘弁してください。
それでは、また。
今後かなり忙しくなるので、ご了承下さい。
リクエスト、引き続きどうぞ。
乙ですー
宮永姉妹いいね……
イイねこれは
ニヤニヤする
乙です
乙
すばらな展開だ
乙でした
宮永京太郎待ったなし
宮永京太郎サスペンス
それっぽいタイトルですね(棒)
趣味丸出しの小ネタ。微エロ注意(今更)
――松実館
京太郎「……いやぁ」
京太郎「今日も、寒いな」ブルッ
京太郎(さすがに、2月ともなると一気に冷え込む)
京太郎(最近、ちょっと気温上がったかと思えばこれだよ……)ハァ
京太郎「とはいえ、だ」
京太郎(仕事はしっかりとしないと)グッ
京太郎(お客様の迷惑に繋がるからな……)
京太郎(――麻雀部時代の雑用の「おもてなし」精神を見せるとき!)
玄「京太郎くん、どうかした? なんだかちょっと悲しそう……」アレ?
京太郎「言わないでくれ……玄姉ちゃん」ズーン
京太郎「そういえば」
京太郎「宥姉ちゃんは――」
玄「いつもの所だよー」
京太郎「……だよなぁ」
玄「この時期は、ホントに辛そう」
京太郎「うん」
京太郎(あの「夏の大会」の時ですら、マフラーに手袋、コート常備……)
京太郎(そんな宥姉ちゃんが、冬真っ盛りの時期に放り込まれたら……)
京太郎(推して知るべし、ってやつだ)
京太郎「俺、ちょっと様子見てきていいかな?」
玄「うん、いいよ――あっ!」
玄「でも、その前にご飯の炊き込み――」
京太郎「もう済ませといた。後、窓ふきも廊下掃除も」
京太郎「それじゃ、ごめん!」ダッ
玄「……」
玄「――うーん」ウデグミ
玄(このままじゃ、京太郎くんに追いぬかれちゃうよ……)
玄(「姉」としての威厳を見せるために、何とかしないと――!)ゴゴゴ
――いつもの居間
京太郎「……」トントン
シーン・・・
京太郎「――いない、のか?」
「――あっ」
「はぁい」
京太郎「……その声は」スッ
京太郎「やっぱり宥姉ちゃん」
宥「あ、京太郎くんだぁ……」ニコニコ
京太郎「……?」
京太郎(おかしいな――)
京太郎(いつもより、ちょっと低い……?)
京太郎「大丈夫か? 何か、体調悪いって……」
宥「――体調は、その」
宥「大丈夫、なんだけど……」モジモジ
京太郎「……?」
宥「ずーっと、ストーブや炬燵の電源を入れっぱなしだから」
宥「うちの光熱費が、かさんじゃってて……」
宥「だ、だから、ちょっと今日はどっちも抑えめなの」
京太郎(それで、宥姉ちゃんにしては、ちょっと室温が低いわけだ……)
京太郎「……あー」
京太郎「でも、そろそろ仕事で」
京太郎「宥姉ちゃんにも手伝ってもらいたい、というか……」
宥「――うう」
宥「玄ちゃんや京太郎くんが頑張ってるのに」
宥「一番のお姉さんの私がしっかりしないと、だよね」
京太郎「……」
宥「よいしょ、よいしょ……」ズリズリ
京太郎「……」
宥「んー……!」
京太郎「――ごめん、やっぱりいいや」
宥「……!」ガーン
京太郎「宥姉ちゃんの体質じゃ、冬場はキツいよな」
京太郎「大丈夫。俺と玄姉ちゃんで、何とか回すから」
宥「そ、それは――」
京太郎「じゃ、また宥姉ちゃん」
宥「まっ……!」ステンッ
ドサッ!
京太郎「――?」ムニュッ
宥「……!」ハッ
京太郎(これ、は)
京太郎(汗ばんでいるとはいえ、何ともいい匂いに)
京太郎(……顔に押し付けられてる、この何とも立派な感触は)
京太郎(ヤバイ、理性が……)アセアセ
宥「――わ、わあ」バッ
宥「ご、ごめんなさい!」カァァ
京太郎「……あ、あぁ」
京太郎「大丈夫。怪我とかしてないから」
宥「そ、それは良かったよ」
宥「……」ジーッ
京太郎(わかってる。宥姉ちゃんが言いたいのは、そういうことじゃない)
京太郎「……また、大きくなった?」ボソッ
宥「」
宥「そ、それは」
宥「京太郎くんが――その」アセアセ
宥「……揉んじゃう、から」カァァ
京太郎「――」
京太郎(何を言ってるんだ、俺は……)
京太郎(「昼」の従業員としての須賀京太郎と)
京太郎(「夜」の俺とは、別だろ……!)
京太郎「ご、ごめん」
京太郎「さ、さすがにそろそろ行かないと」
玄「厨房の掃除と、仕込みは終わったよー」
京太郎「あ、ありがとう、玄姉ちゃ……」
京太郎「――!?」
宥「あ、あわわ……」
玄「……」ニコニコ
京太郎「――いつから、見てた?」
玄「ええと」
玄「京太郎くんが、お姉ちゃんの『おもち』を堪能してた所から、かな」
二人「」
玄「もう、全く」
玄「ダメだよ、京太郎くん。私の許可がないのに」
京太郎「……『夜』の話はやめてくれって」
玄「お姉ちゃんにあんなこと言ったのに?」ジーッ
京太郎「――う」ビクッ
――そんなこんなで、仕事は終わり、夜へ
京太郎「……」
玄「――あ」
玄「こんなに寒いのに、あんまり縮こまってないね」ニギニギ
宥「……何だか、熱い」ニギニギ
京太郎「――あまり、遊ばないでくれって」
京太郎「それより」スッ
玄「ひゃっ!?」
京太郎「なんというか……その」
京太郎「玄姉ちゃんも――やっぱり」
玄「えへへ」
玄「ちょっとだけ、大きくなりました」ニコニコ
京太郎「……うーん」
京太郎「あんまり、刺激すると」
京太郎「将来、垂れちゃいそうで――」
玄「……京太郎くん?」ゴゴゴ
宥「――京太郎くん」ゴゴゴ
京太郎「ちょ、ちょっと怖いって二人とも」ビクッ
玄「いい? 女の子にはいっていいことと悪いことがあってね?」
京太郎「……もう、『女の子』って年でも」ボソッ
玄「まだ二十歳周辺だもん!」
宥「……京太郎くん、私は?」モジモジ
京太郎「――お母さん?」
宥「」
宥「もう、京太郎くんなんて知らない……」プイッ
玄「あーあ、お姉ちゃんがいじけちゃった」
京太郎「ご、ごめん、宥姉ちゃん!」
玄「まったく……ほら」
玄「お姉ちゃん、元気だしてってば」ムニュッ
宥「ひゃぁっ!?」ビクッ
玄「……うわ」
玄「ホントに大きくなってるんだね」モミモミ
宥「や、やめてぇ……」
玄「これ、もうそろそろ、下着を新調しないとダメかもだね」
宥「――きょ、京太郎くんの前で、そういうことは」アセアセ
玄「え、いまさら?」
宥「――うう」
玄「それそれ」
宥「そ、そこはぁ……!」ビクッ
京太郎(目の前で、二人の姉妹が戯れ始めた)
京太郎(俺は、それを横目に、嘆息する)
京太郎(この和室は、かなり温度低めのエアコン以外には、何も暖房器具はない)
京太郎(……それ、なのに)
宥「もう、玄ちゃん、だってぇ……」
玄「わ、わ! お、お姉ちゃん、そこ、だめっ!」
京太郎(どうして、俺たちはこんなに汗をかいているんだろう……?)
京太郎(つくづく、「こういう行為」っていうのは不思議だ)ハァ
玄「はぁはぁ……」グッタリ
玄「お姉ちゃん」
宥「――?」ハァハァ
玄「京太郎くん、見て」ジーッ
宥「……あ」
玄「すっごく、おっきく――」
京太郎(……さて)
京太郎(すぐさま二人が俺の近くにやってきて)
京太郎(まぁ、「いつも通り」にコトが運んで)
京太郎(――気づいたら、満身創痍で寝転がる、三人の姿が布団に残された)
玄「……ねぇ、お姉ちゃん?」
宥「なに、玄ちゃん?」キョトン
玄「――『じゅうこん』って、大丈夫かなぁ?」
宥「……ここは、日本だからねぇ」
京太郎(――まったく)
京太郎(俺も、考えないといけない時が来るんだろうか……?)
京太郎(幸せなようでいて、大変かもなぁ――)
玄「……でも」
宥「私は」
二人「今のままでも……ね」クスッ
松実姉妹の話だと、京太郎が松美館で働くことになったという設定と絡んで、いつもこんな感じになりますね……。
灼ちゃんや穏乃ちゃんはプラトニックだって、はっきりわかんだね。
きっと、松実姉妹は潜在的にはかなりエロいと確信してます。
で、意外と憧ちゃんの方が初心で……いや、これ以上はやめておきましょう。
それでは、また。
『未確認で進行形』が楽しみでしょうがありません。
乙ー
松実館じゅうこんルート待ったなし!
雑誌に載ってる照の写真を見る咲と京太郎、そしてその雑誌を取り上げる照が見たいです
http://i.imgur.com/yHV9dmw.jpg
乙です
乙
まだか
お、やっと復活しましたね……。
ごめんなさい、遅れてしまって。色々と立て込んでいて、不調続きで。
また、つらつらと書いていこうと思います。
それじゃまた、後ほど。
【今期は……】
咲「……『世界征服』!」
京太郎「……『未確認』だな」
二人「……」ゴゴゴゴ
照「……」
照(『ウィッチクラフトワークス』でしょ……敢えて何も言わないけど)ヤレヤレ
鯖が落ちてちゃどうしようもないからな
楽しみに待ってます
期待
まだか
――咲の部屋
京太郎「……」ペラッ
咲「……」ペラッ
京太郎「なぁ、咲?」パタン
咲「なに、京ちゃん?」ペラッ
京太郎「お前、今なに読んでるんだっけ?」
咲「――これ」スッ
京太郎「あぁ、『ニセコイ』か」
咲「うん!」ニコッ
咲「あぁ、小野寺さん可愛いなぁ……」ウットリ
京太郎「俺は千棘派だけどなー」
咲「えぇ!?」ガタッ
京太郎「え、えらく反応するな……」ビクッ
咲「だって」
咲「京ちゃんのタイプ的に」
咲「それなりに大人しめで、物静かで」モジモジ
咲「それでも、他人には気を遣う女の子が――」チラッ
咲「……」チラッ
京太郎(なんだこの、露骨なチラ見は……)
京太郎「いや、あのな……」
京太郎「必ずしも、現実の好みとマンガとかのキャラの好みが一致するわけじゃないだろ?」
咲「……ふーん」ジーッ
京太郎(疑り深い表情をされてしまった)
京太郎「まぁ、いいや……」
咲「ふんだ」プイッ
咲「私だって楽くんじゃなくて、集くんのが好きだもんね」
京太郎(だからなんだよ……)ハァ
京太郎「……ん?」
京太郎(なんだ、あれは……)
京太郎「咲。ベッドの下から何か雑誌が――」
咲「えー?」
咲「そこには薄い本とか置いてないけどなぁ……」ペラッ
京太郎「じゃあなんなんだろ……」
京太郎「取ってみるか」スッ
京太郎「……麻雀の雑誌、か」
咲「あ、もしかして」パタン
咲「高校生の注目選手とかの特集してるヤツ?」トコトコ
京太郎「そうみたいだな……どれどれ」
京太郎「……ん?」
咲「――あ」
照「咲? 私があげたマンガそろそろ返し、て……」ガチャッ
照「」
http://i.imgur.com/yHV9dmw.jpg
照「な、なな、な……!」
京太郎「あ、て、照さん」
咲「お、お姉ちゃん。ようこそー」
照「な、何を見てるの!」バッ
京太郎「あぁ、取られた!」ニヤニヤ
咲「ひ、酷いよお姉ちゃん」ニヤニヤ
照「ふ、二人ともニヤニヤしない!」カァァ
京太郎「いやー、しかしまぁ」
京太郎「今となっては、この『いかにも』なポーズも……」
咲「たしかに……見なおしてみると、ね」
照「わ、私は、カメラマンさんに指定されて撮っただけで……」アセアセ
咲「へぇ? じゃああの、全国大会の時に」
咲「すっごい張り切りながらインタビューに応じてたけど、あれも?」
照「! そ、それ、は……」
京太郎「へぇ、俺は観忘れてたな……」ジーッ
照「す、須賀くん! さっきからなに!」ビクッ
京太郎「いえいえ、おかまいなく」
照「私がかまう!」カァァ
照「うぅ……」
照「こんな写真――やっぱり、張り切りすぎたのかな?」ボソボソ
咲「お姉ちゃんって、ホントの顔はどっちなんだろうね?」
京太郎「俺には先鋒戦で見せた、あの『鬼』のような迫真の表情だと思うな」
照「ざ、雑談禁止!」カァァ
短いですが、リハビリがてら。
ちょっと体調崩しまして、まともに書くことが難しくなってきてますね……。
というわけで(?)、皆さんからのリクエストをお待ちしています。
ぜひとも、お願いします。
乙ー
咲ちゃんの露骨なチラ見可愛い
てるてるはノリノリなポーズ可愛い
乙です
乙です!
てるてる可愛い(ゲス顔)
乙ー
新子姉妹と花見
このスレを読み返してたら阿知賀の転校生咲ちゃんの続きが読みたくなりました。咲ちゃんかわいい。
クロチャーの誕生日(3月15日)を祝おう
今日は望さん、明日はクロチャー
明後日は豊姉、18日は玉子さん。
と誕生日ラッシュやでー。
チラ見かわいい乙乙
お昼寝してるとこを写メ撮ったりほっぺたつんつんしたり
神通やら衣笠やら金剛やら比叡やらを改ニにしてたら、色んなことを疎かにしていました。
このSSにしても……もう少し、お待ちください。
誕生日イベントが大量にあった(14日に望、15日に憧、16日に姉帯さん、18日に玉子さん)ようで。
おいおい、書ける範囲で書いていきたいと思います。
あと、多くのリクエストに本当に感謝してます。
それでは。
把握
追いついたー
全国編が終わり、一期の再放送が始まるようで。
ただ、こちらの体調は未だに悪く……ごめんなさい。
今しばらくお待ちを。
待ってる…
待ってるよ
松照
待っちょります
まだかなー
――阿知賀学院
京太郎「……」
京太郎(うーん――)
咲「……」チラチラッ
京太郎(やっぱり)
京太郎(何だかおかしいぞ、この感覚……)
京太郎(俺とみや――咲は、会ってからまだ一月弱しか経っていない)
京太郎(それなのに、どうして……)
咲「……?」チラッ
京太郎「――」
咲「す、すがく――」
咲「……あっ」ハッ
京太郎「いいよ、それで」
咲「――きょ、京ちゃん」アセアセ
京太郎「……」
京太郎「なぁ」
咲「?」
京太郎「俺たちって、どこかで会ったことない……か?」
咲「……」
咲「――『夢の中で会った、ような……』」
京太郎「……」
京太郎「俺もそれ、好きだ」
咲「!」ガタッ
咲「じゃ、じゃあ……」
咲「い、今やってる映画とか、も?」
京太郎「あぁ、初日に観に行ってきた」
咲「へぇぇ……」
咲「う、羨ましい」
京太郎「……」
京太郎「何なら」
京太郎「今度、行っても……」
咲「……」ハッ
咲「ありがと、すがく――」モジモジ
京太郎「……」ジーッ
咲「!」
咲「きょ、京、ちゃん……」カァァ
京太郎(見た目は地味だし、すっとんとんだし)
京太郎(正直、俺の好みなタイプからはちょっと違う、ような……)
京太郎(――それ、なのに)
京太郎(なんだこの、赤みが差した頬に上目遣いの破壊力は!)カァァ
――同時刻
憧「……」チラッ
穏乃「憧?」
憧「――あっ」
憧「し、しず。どうかした?」
穏乃「なーんか、ボーっとしてるね」
憧「べ、別に」
憧「……」チラッ
穏乃「――宮永さんと京太郎?」
憧「!」
穏乃「もう、バレバレなんだから」
憧「……妙な所で鋭いのね、しずってば」
穏乃「そりゃまぁ、野生の勘ってヤツ?」
憧「その勘が、テストでも発揮されればいいのに」
穏乃「ぐっ」グサッ
憧「……」
憧(ちょいちょい耳に挟まった会話によれば)
憧(どーやらあいつと宮永さんで、あの映画を観に行くらしい)
憧(……)
――回想・一週間前
憧「……あっ」
京太郎「よっ」
憧「もう、遅いって」プンスカ
京太郎「いや、まだ十分前……」
憧「十五分前行動が基本だって」
憧「昔、ジャ○プでやってた漫画に書いてあったよ?」
京太郎「……お前、ホント感性が男みたいだな」
憧「!」
憧「う、うっさい」プイッ
京太郎(まぁ別に、女子が少年漫画読んでもいいけどさ)
京太郎(……逆に、男子が少女漫画を読むとちょっとひかれる感あるのは、不平等というか)
京太郎「しっかし、まぁ」ジーッ
憧「な、なに?」アセアセ
京太郎「……随分と様変わりしたのな」
憧「誰かと鉢合わせしたら、たまったもんじゃないでしょ」
京太郎(そう言う憧は、伊達メガネにベレー帽的な何か)
京太郎(地味な感じを演出しようとして、逆に目立ってるような……)
京太郎(どうやら普段使っていると思しき香水まで、今日は変えているらしい)
京太郎(……徹底して変装しても、正直)
京太郎「……さ、行くぞ」
憧「あっ、ちょっと」
憧「パンフ買わないと、売り切れちゃうよ?」
京太郎「――お前、買ったのか?」
憧「とーぜん」フンス
憧「待ち合わせ時刻の一時間前には来てたって」
京太郎(道理で、待ちくたびれてるわけだ)
京太郎「……」
憧「~♪」カワシタヤークソクー
京太郎(ま、言えっこないわな」
京太郎(どんなに変装しても、コイツの容姿が優れてることは認めざるを得ないってことなんて……)
――回想・映画館前
憧「……」フラフラ
京太郎「おーい憧ー?」
憧「……嘘」
憧「あれじゃ、まるで……」
憧「BAD ENDじゃない……!」グシャッ
京太郎(コイツ、相当入れ込んで観てたんだな)
京太郎(その証拠に、手にしたポップコーンの容器がひしゃげている)
京太郎「いや、ある意味、Happy Endだろ?」
憧「むぅ……」
憧「納得いかない!」
憧「――京太郎!」
京太郎「ん?」
憧「……」
憧「少し、本編を観直すわ」
憧「そうしたら、もう一回観よう?」ジーッ
京太郎「……」
京太郎「そうすっか」
――回想終了・再び教室
憧「……」ガタッ
穏乃「?」キョトン
憧「……」スタスタ
憧「――あ、あの」
咲「!」
京太郎「ん? どした、憧?」
憧「……」
憧「わ、私も」
憧「一緒して、いい、かな?」
咲「――」ハッ
京太郎「映画か?」
憧「ま、前に言ったじゃない」
憧「また、観に行こうって」
京太郎「……そうだったよな」
憧「忘れてた?」
京太郎「まさか、お前との約束を?」
憧「……」
憧(こういうことを平然と言える辺り、ホントーにずるいヤツだと思う)
咲「……」モジモジ
憧「――あ」
憧「そ、その」
憧「宮永さんが良ければ、だけど……」
咲「――あっ」
咲「わ、私は、その……」
咲「あ、新子さんとご一緒でも全く! 問題ないです!」
京太郎「咲、ちょっと声デカいぞ」
咲「……!」ハッ
咲「ご、ごめんなさい」シュン
憧「……」
憧(なんだろう、この感じ)
憧(明らかに人見知りするタイプな、この子は)
憧(私とあまり付き合いを持つような子じゃないはず……)
憧(――なのに)
咲「……」チラチラ
咲(間近で見ると、新子さんって可愛いなぁ……)
咲(「もう一度」ってことは、前に京ちゃんと観たんだ……)
咲(――)トクン
咲(なんだろ、この気持ち?)キュッ
憧「……それじゃ、一緒に行きましょう!」キュッ
咲「ひゃっ!?」ビクン
京太郎(憧が、咲の手を軽く握った)
京太郎(当然、明らかに人見知りな咲はビビる)
憧「――よろしくね、宮永さん」ニコッ
咲「は、はいっ」
京太郎「……」
京太郎(こうして)
京太郎(今度の日曜に、映画を観に行くということになった)
京太郎(丁度レディースデーで、二人は割引されるらしい)
京太郎(……うーん、何だか不公平)
京太郎(ともあれ)
京太郎(そういえば、咲が転校して、麻雀部に(仮)入部してから)
京太郎(まだ、10日も経ってない。というわけで、どこかメンバーも一歩引いていた感じがあった)
京太郎(……けれど)
京太郎「こりゃ、もしかしたら」
京太郎(あいつの人見知りを改善する、大きなチャンス……かも?)
お久しぶりです。
転校生咲ちゃんのリクエストで、一本。
次回はこの話の後編の予定です。
誕生日の小ネタも色々考えたのですが、なかなか難しい……。
というわけで、また小ネタ募集させて頂きます。よろしくお願いします。
最近、身体の不調も祟って、碌に活動出来ていませんでしたが、少し復活しました。
少しずつ書いていきたいと思います(小並感)
乙ん
久しぶりでもすばらっ!
乙です
応えてくれてありがとう!咲ちゃんかわいい!
乙ー
これは色々展開できそうだもんなぁ
――日曜日・映画館前
――待ち合わせ時間、15分前
京太郎「ふぅ……」
京太郎(さすが奈良。映画館まで行くのにも一苦労……)
京太郎(アイツが前にいたらしい長野は、どうなんだろうな……)ブルッ
京太郎(ん? LINE?)カチャッ
『ごめんな才。すこし送れます』
京太郎「……」ポチポチ
『気にすんな。あと、自分の書いた文章をじっくり読み返してみろ』
京太郎「よし、っと」パンッ
京太郎(機械って慣れない奴には、ホントに慣れないんだな……)
京太郎「あっ……」
憧「……ま、待った?」ハァハァ
京太郎「おう、30秒ほど」
憧「もう! そこは『今、来たとこだ!』とか、応えるところでしょ!」
京太郎「……相手が憧じゃなぁ」
憧「どーいう意味?」ジトッ
京太郎「いや」
京太郎「慣れた相手には、むしろ逆効果だろ、そういうのって」
憧「……」ハッ
憧「そ、そういうことにしといてあげる」プイッ
京太郎(何をしたいんだこいつは……)
憧「ところで、宮永さんは?」
京太郎「あぁ、さっき少し遅れるって……」
憧「……そっか」
憧「あの子、場所分かるかな?」
京太郎「――どうやら、同じことを思ってたらしいな」
憧「そりゃまぁ……」
憧「ああいう小動物的な子は、そういうものだし?」
京太郎「……漫画で得た知識か?」
憧「わ、私、そんなに漫画オタクじゃないし!」ブンブン
京太郎「いや別に、オタクだなんて一言も言ってないけどな……」
京太郎(どうも、こいつはそういうのに過剰反応するきらいがある)
京太郎(そういうわけか、今日のスタイルも普段、街中で見る出で立ちとは随分と違う)
京太郎(いやまぁ、どんなに鈍臭そうなファッションしてても、溢れ出るオーラがあるんだけどな……)ジーッ
憧「……何、見てるの?」
京太郎「いや」
京太郎「神様って、不平等だよなってさ……」
憧「はぁ?」キョトン
――そして20分後
京太郎「……そろそろ、探しに行くか」
憧「そうね」
憧「予想は見事に当たりってわけ、かぁ」
京太郎「このままだと、最悪、上映時間に間に合わない展開すら有り得そうだしな……」
憧「どの辺りがアタリだと思う?」
京太郎「そうだな……」
京太郎「やっぱり――」
――最寄り駅
京太郎「……あ」
憧「……」
咲「そ、それで! こ、この近くのええと……ええと……」アセアセ
咲「そ、そう! こ、ここに行きたいんです!」
警察官「お、お嬢ちゃん……その」
警察官「そこ、喫茶店だよね?」
咲「あ、あれ……?」カァァ
京太郎「……」スタスタ
咲「――あっ」
警察官「お、彼氏さんか?」
咲「!?」ビクッ
憧「!?」ハッ
京太郎「ち、違いますって」
京太郎「そいつの保護者みたいなもんです」
咲「ひ、ひどい京ちゃん! 私たち、同い年だよね?」
京太郎「いいから、行くぞ」グイッ
咲「ひ、引っ張らないでよぅ……」
警察官「ふぅ、やれやれ……ようやく荷が下りた」
警察官「……ん?」
憧「……もう」
憧「宮永さん? そーいうときは、京太郎か私に連絡すればいいの!」
咲「はぅっ! ご、ごめんなさい、新子さん……」ペコリッ
憧「……もういいわ」ヤレヤレ
警察官「……」
警察官「――まさしく、『両手に花』」
警察官「隅に置けないねぇ、まったく」
――映画館内
京太郎「チケットは……ええと」
憧「予約したんでしょ?」
京太郎「あ、あった」
京太郎「あれに予約番号を入力するってわけだな」
咲「へぇぇ……」
京太郎「――残念だけど、咲にはいじらせないからな?」
咲「わ、私、そこまで音痴じゃないもん!」プンスカ
憧「……」
京太郎「席は3つ並んで、6列目」
憧「ふむ、観やすいポジションを選んだわね」
咲「それで、席順は……」
三人「……」
――上映中
京太郎「……」
咲「こ、怖いよ、この街……ひゃっ」
憧「ふーむ……ここにも伏線がありそうね……」
京太郎「……」
京太郎(右には憧、左には咲)
京太郎(正直、いちいち腕が触れ合う度に動揺しちまうのは、男子高校生の性か、そうか)
京太郎「……集中できねぇ」ハァ
――上映終了
咲「……」
憧「――何度観ても慣れない感覚ね」
京太郎「これはBAD ENDなのかGood Endなのか……」
憧「……」ジーッ
咲「?」
咲「あの……新子さん?」
憧「!」
憧「な、なんでもないわ」
京太郎「どうかしたのか?」
憧「あ、あんたには関係ないって」
憧(上映中、あの子の腕がコイツの腕に絡んでたような気がしてた、なんて)
咲(……新子さん、京ちゃんと仲良しさんなんだなぁ)
咲(映画観てる間も、ずっと京ちゃんの袖握って興奮してたし……)
二人(なんか、複雑(ねぇ)……)タメイキ
京太郎(なんだろう、どこか駆け引きめいたことが行われてるような……)
以上、「ご注文は映画鑑賞ですか?」でした。
今なら、「たまこラブストーリー」がおすすめです(ステマ)
結局、どこか互いに互いを警戒しあうようなオチになってしまいましたが、まぁ大丈夫大丈夫ヘーキヘーキ。
憧ちゃんがどんな出で立ちだったのかは、読者の皆さんのご想像にお任せします。
どんな格好してもあの容姿なら、オーラは隠せない(確信)
それではまた。
次回はおそらく、久々の充電回になりそう。
うぉぉおお!
いっち久しぶり!!
ちょー待ってたよー
乙ー
この三人の関係いいね
乙です
おかえり>>1
そして乙だ
乙ー
――阿知賀学院・部室
京太郎「……」
灼「……」
京太郎「あ、あの」
灼「?」キョトン
京太郎「余計なお世話かもしれませんけど」
京太郎「もうすぐ、中間試験ですよね?」
灼「……」
京太郎「勉強しないで、ここで『充電』しててもいいんですか?」
灼「――い、家ではしてる、から」アセアセ
京太郎「そうですか……」
灼「……」
灼(言えない)
灼(試験前になると、基本的に部活は休みに入る)
灼(だからそこを見計らって、こうして『充電』の機会にさせてもらってる、なんて……!)カァァ
京太郎「そうそう、そういえば」
灼「?」
京太郎「この前、ちょっと灼さんのお家――ボウリング場にふらっと立ち寄ってみたら」
京太郎「お祖母さんがいて、話を聞かせてくれました」
灼「……!」ハッ
京太郎「なんでも」
京太郎「椅子に座って勉強しては、『何か違う』」
京太郎「かといって、座布団に座って勉強しても、『集中できない』」
灼「……」
京太郎「で、なんだかんだ言いつつ結局、ボウリング場でストレス発散して……灼さん?」
灼「――何が、言いたいの?」ゴゴゴゴ
京太郎「正直な話」
京太郎「灼さんが勉強できないと、その」
京太郎「……玄姉ちゃんの赤点とかが気になって」
京太郎「ほら、そうなると部の存続に関わりますし」
灼「……」
灼「京太郎くんって」プイッ
灼「ほんと、言葉責めばっかりだよね」カァァ
京太郎(『充電』した体勢のまま顔を赤らめながら言われても、まるで怖くない……)
灼「……」
灼「そうだよ」
灼「家で勉強しても、まるで頭に入ってこなくなっちゃって」
灼「……何かが、足りないって」
京太郎「……」
京太郎「それじゃ、そこに机ありますし」
灼「……」
京太郎「――やります? 勉強」
灼「――」
――数分後
灼「……」
京太郎「うわ、凄い。全問正解」
灼「――と、当然、だよ」プイッ
京太郎「お家でも、それができれば」
灼「そ、それ、は……!」アセアセ
灼「……」
京太郎「……」
――そんな感じで休日
京太郎「……」
灼「ちょっと、少し体勢ズレてる」シテキ
京太郎「あ、ご、ごめんなさい」
京太郎「……あ、あの、そろそろ、ちょっと重いんですけど」
灼「我慢する。先輩命令」ビシッ
京太郎「……はい」
灼祖母「灼ちゃん、お茶菓子を持ってきた――け、ど」カラカラ
灼「」
京太郎「」
京太郎「……ど、どうも」
灼祖母「あらあら、京太郎くん」
灼祖母「――ふーん」ジーッ
灼「お、お祖母ちゃん!」
灼「入るときはノックしてって、あれほど言ったでしょ!?」カァァ
灼祖母「まぁまぁ」
灼祖母「それじゃ、ごゆっくり」スーッ
灼「……」
灼祖母「――あんまり、羽目を外しちゃダメだよ、お二人さん?」ボソッ
二人「」
灼「……」
京太郎「あ、灼さん、次の問題は二次関数ですよ」
京太郎「気合を入れないと――」
灼「――もう」
京太郎「?」
灼「少し、休憩に、しよう?」カァァ
京太郎(うわぁ、顔が真っ赤だ……)
京太郎(いや、多分……)
灼「まったく」ゴシゴシ
灼「これじゃ、勉強も捗らないよ……」ハァ
京太郎(俺の顔も、真っ赤だ――!)カァァ
ここまでです。
灼ルート待ったなし、という展開を意識して書きました。
しかし、灼ちゃんだと、松実姉妹のように、その……ちょっとしたH要素は思いつきませんね。
やっぱり松実姉妹はエロい(確信)
というわけで、赤面高校生コンビの話は、まだまだ続く――
今後とも、お願いします。
おそらく次回は、清澄で咲ちゃんと照姉さんに登場願うことになりそうです、
それでは。
あらたそ~
乙ですー
あらたそ~
乙ー
たそ~
乙です
軽い感じのネタ。
――宮永家
京太郎「……」ドキドキ
>ホンダ、キメター!
京太郎「よっしゃ!」グッ
咲「やったね、京ちゃん!」
京太郎「あぁ!」
京太郎(今日も今日とて、咲の家でアニメ鑑賞に誘われた俺は)
京太郎(とんでもないビッグイベントを見逃す所だったことに気付いた)
京太郎(……で、今は二人でこう観戦しているというわけだ)
照「へぇ……さすが、あれだけ大きなことを言ってれば、ここはいれないとね」
咲「あ、お姉ちゃん」
京太郎「照さんもサッカー好きなんですか?」
照「……まぁ、やってれば観る程度」
照「でも」チラッ
咲「?」
照(この子はこういうスポーツ競技に全く興味なかったはずなのに……)
咲「わ、相手のコート……?」
京太郎「ジボワールな。攻めてきた」
照(ちゃっかりハマっちゃってる辺り)
照(……須賀くん、どんな『魔法』を使ったんだろう?)ゴゴゴゴ
京太郎(後ろからゾクリとする悪寒が来てるのは気のせいだよな……)
照「……」
照(あ、そうだ)トコトコ
――廊下
照「……」
?『はい?』
照「ええと、今テレビ観てる?」
怜『みとるでー』
照「……ちなみに、何を?」
怜『そりゃアンタ、アレに決まっとるやろ』
?『怜? 誰と話しとんの?」
怜『あぁ、宮永照や』
?『……は?』キョトン
怜『まぁ、ボーゼンとしてる竜華はおいといて」
怜『なんの話や……あ、竜華、膝枕ならもうちょっとそっちがいい、かも……」ゴソゴソ
照(電話越しにノロケられる、この違和感……)ピキッ
照「――」コホン
怜『?』
照「例の」
照「あの『能力』って、使えたりしないの?」
怜『はぁ?』
照「いや、だから」
照「あなたが大会で使ったアレ。謎の白い液体的な何か」
怜『そ、そんな嫌らしいもんちゃうで!』アセアセ
照「冗談だから」
怜『……むぅ』プクー
怜『ええか?』
怜『あれはあくまでも、麻雀にしか使えないんや』
怜『それに、試合結果なんて観たら、つまらんやろ!』
照「いい、園城寺さん?」
怜『?』
照「あなたがその能力を他の分野にまで応用できれば」
照「当然のことながら、あなたの能力はより進化する」
怜『……』
照「あなたの去った後、千里山の子たちにその能力を使うことで」
照「有益なデータをもっと多く集められるかもしれない」
怜『……』
照「そうすれば」
照「今度こそ、悲願の……優勝だって」
怜『…………』
ト、トキ! ナニシトンノ!
トメンドイテ、リュウカ。コレハヒツヨウナコト、ヒツヨウナコト・・・
・・・ジュンサキ!
トキ! ダメェェェ!
――再びリビング
京太郎「……あぁ、よかった」
咲「なんとか前半は逃げきったね」
京太郎「おう」
咲「あぁ……たった45分なのに、濃いなぁ」
京太郎(コイツ、さっきまで『スポーツとか怖い人がやるものでしょ?』とか言ってなかったっけな……)
照「……」パタン
咲「あ、お姉ちゃん! 前半、終わったよ!」
照「――そうみたいだね」
京太郎「……なにか、あったんですか?」
照「……」
照「いい、咲? あと、ついでに須賀くん?」
二人「?」
照「……」
照「その試合を最後まで観るよりも」
照「いつものようにアニメ観賞に切り替えたほうがいい、と思う」
二人「??」
照「……それだけ」トコトコ
京太郎「――なんだったんだ、あれ?」
咲「さ、さぁ?」
照「……」
照(――聞かなければ、良かった!)ガクッ
照(あぁ、一時の好奇心で動いた私が恨めしい!)
――その頃
怜「……なぁ、龍華」
竜華「なんや、怜?」
怜「――先の見えた勝負ほど、つまらんものってないなぁ」
竜華「これに懲りたら」
竜華「無茶な能力使用して、いきなり失神するようなこと、やめてくれへんか?」ジトーッ
怜「……面目ない」カァァ
――それから
京太郎「」
咲「」
京太郎「……悲しいなぁ」
咲「……う、うん」
咲「で、でも! 次の試合なら勝てそうだって!」
京太郎「……あと、二回勝たないと、なぁ」
咲「…………」ガクッ
照(あぁ)
照(勝負って、非情……)
照「ん、電話……」ピッ
竜華「ちょっと! 怜におかしなこと吹き込んだの、あんたやろ!?」
照「……あぁ」
照「誰かと思えば、園城寺さんのパートナーの大涌谷竜華さん――」
竜華「ちょ、と、とんでもなく間違うとるで、あんた!」
照「……その」
照「この度は、ごめんなさい」
竜華「わかればええんや、わかれば」
照「……でも」
竜華「?」
照「他のことにも応用がきくとなると」
照「園城寺さんの能力って、怖いと思う」
竜華「??」
照「たとえば」
照「……あなたたちの関係」
竜華「!?」
照「いつまで続くのかなぁ、なんて」
照「ちょっとでも園城寺さんに閃いちゃったら……」
照「なんて、ね」
竜華「……」
ト、トキィ・・・ワ、ワタシタチ、ズットイッショヤカラナ!
イ、イキナリナンヤ、リュウカ!
照「……」ピッ
照(潔く 謝るつもりで 口走り)
照(宮永照 心の一句)
『照姉さんの奇妙な日常』でした。
そういえば、恒例の今期アニメ談義ですが、今回は自分の観てる範囲があまりに狭いため、碌なことになりそうにないです。
そのため、もしかしたら行わないかもしれません。
……『ピンポン』に影響されて、卓球場へ行ったりする話は没になりました。
あと、久しぶりに清澄、阿知賀以外の人が出てきましたね。
書いてて自分でも驚きました。
今後、適当に出していければなー、と思っています。
それでは、また。
GL突破、なるか……?
イッチガキテタデ-
乙ー
今日は悔しかったな~
乙です
乙ー
咲さんは卓球出来るのかなあ
乙
――宮永家
京太郎「……これで、終わりか」
咲「……あぁ」
咲「これ、一クールだったんだね」
京太郎「俺は、OPが変わった辺りで2クールだと期待してたんだけどな……」
咲「……」
咲「今期、駆け足の最終回多いね」ハァ
京太郎「……そこは、ほら」
京太郎「いわゆる、『大人の事情』ってヤツじゃないか?」
咲「そっかぁ……」ポツリ
照「二人の大好きな、『裂 ~Saki~』も、また再放送みたいだけど」ガチャッ
咲「あ、お姉ちゃん」
京太郎「……照さんは好きじゃないんですか?」
照「私は、ああいう超常現象の麻雀には興味ないから」プイッ
京太郎(自分自身、使ってる能力がオカルト満載なくせに……)
照「何が言いたそうだね、須賀くん?」ジーッ
京太郎「いや」
京太郎「照さんは、今期は何を観てたんですか?」
照「……」
照「『ピンポン』一択」
京太郎「と言いながら、『ごちうさ』観てたんでしょう?」
照「」
咲「あぁ、みんな可愛かったね!」
京太郎「カフェ行きたいな」
咲「でも、ああいう所って基本、高いよね……」
京太郎「……うっ」グサッ
京太郎(スタバ、ドトールとはわけが違うか……)
照「……」
京太郎「あ、照さん。もしかして、おごったり……」
照「――須賀くん」
京太郎「!?」
照「男でしょ?」
京太郎「……」
京太郎(ほらきた、「おごってくれ」……)
京太郎(正直、高校生にはその言葉はキツい……)
照「どう?」
京太郎「……て、照さんは」
京太郎「東京に、行ってたんでしょう?」
京太郎「それなら、きっと――」
照「お金に余裕がある、って……?」
京太郎「……えぇ」
照「それなら」
照「こんな風に」
照「――いっつも、この子のご飯代どうしようかなんて」チラッ
照「考えることなんて、なかった」
咲「お、お姉ちゃん……」ジーン
京太郎「……」
京太郎「いや、照さん」
京太郎「この家って、咲のお父さんg「話はここまで」
京太郎(……逃げられた)
照「まぁ」
照「今期は、特に『これだけは観ておいたほうがいい』っていうのは無いから」
照「ゆっくり探したらいいと思う」
京太郎「……へぇ」
咲「わ、私!」
咲「また、チノちゃんたちに会いたい!」
京太郎(まだカフェに囚われてんのか、こいつ……)アキレ
照「……咲」
照「来期、いわゆる日常モノはないと思ったほうがいい」
咲「えぇ……」
京太郎(妹を事あるごとに泣かせる姉と、その家族の話)
京太郎(……アニメにしたら面白そうだ)
照「なにか?」ジトッ
京太郎「なんでもないです」
京太郎「……それじゃぁ」
京太郎「俺は、『東京グール』観ますから」
照「そう……私は」
京太郎「なにか?」
照「――そろそろ、東京に戻ろうかな」
京太郎「東京の方が、アニメは段違いに多く放送してるから?」ニコッ
照「……その閃き、せめて闘牌センスに生かせればいいのにね?」クスッ
京太郎(嫌味で返されてしまった……)
咲「……」
咲「わ、私は」
咲「これとか、観たいかな?」
京太郎「……見事に、男ばっかりだな」
咲「だ、だって!」
咲「私、女の子だし。たまにはこういうの観たいかなーって……」
京太郎(こいつ、たまにこういう見栄っ張りなことやりはじめるよな……)
咲「い、いい……?」
京太郎「――自由にすればいいんじゃないか?」
咲「……」
咲「きょ、京ちゃんが一緒なら」
咲「観てみたいかなー、って……」
京太郎「……」
京太郎「しょうがねぇな」
咲「!」
京太郎「ただし」
京太郎「……あんまり、入れ込んでは観れねえかもしれないぞ?」
咲「そ、それでも!」
京太郎「へいへい」
照「……」
照「それじゃ、行くから」ボソッ
京太郎「あぁ、それならこれとか……」
咲「うわ! イケメンばっかり!」
照「……」トコトコ
――廊下
照「……というわけで」
照「そろそろ、あの二人の空間に我慢するのも限界なんだけど、どうすればいい?」
?「……」
?「照」
照「なに、菫?」
菫「淡が、待ってる」ガチャッ
照「……」プルルルル
照「――?」ピッ
淡「あ、照先輩! それなら、戻ってきてください!」
照「……」
淡「わ、私なら、少しはついていけるかなーって……」
照「……」
淡「お願いします!」
照「――」
照「……」
照(どうしよう……)アセアセ
毎期恒例(?)の小ネタでした。
今期は何かオススメあるんですかね……?
あんまり色んな物を観たというわけではありませんが、個人的には、『ピンポン』がやっぱり最高でした。
次点で、『ごちうさ』ですかね……。
それはともかく、なんだか更新頻度も随分落ちてしまって、久々でしたね。
リクエスト取りたいんで、何かあったらコメントお願いします。
やっぱり、求められたネタを書くほうが性に合ってるみたいです。
それじゃ、また。
何かご要望等あったら、どうぞ。
乙乙
ブラブレは2クールでやって欲しかったな
京太郎と穏乃が「ヒメヒメ」良いながら自転車で山道登るとかどうだろう
久々乙
リクエストか……去年の今頃書いてた悪女な久見たいな~
おつ
乙です
乙です
グラスリップ見たけど1話からドロドロでやばい
ハロー、きんいろモザイク、とは、なかなか意欲的なタイトルですね……。
>>494
「ヒメヒメ」要素はありませんが、コンセプトを同じにして書いてみました。
そうか、もうあれから二年になるのか……(遠い目)
――蝉が、鳴き始めた。
右、左、と漕ぎながら、俺は感じた。
夏の象徴である、その生き物の鳴き声を。
……こんなことを感じているのは、ある意味で一種の現実逃避なんだろう。
もう既に息はゼーハーと、我ながら苦しそうになっている。
そんな俺に対して、
「おーい、もっと速くー!」
目の前を行く女子は、快活に言ってくれる。
相変わらずどこまでも涼しそうなジャージ姿に、どこまでも楽しそうな笑顔。
(余裕ありすぎだろ……)
感服し、同時に呆れた。
さすが、普段から山を行脚する「山女」。
「……お前ほど、俺は山に慣れてないんだよ」
「へぇ、男子なのに?」
「――なんだって?」
やばい、カチンときた。
いいじゃねえか、やってやる!
グッと、足に力を入れる。
そして――
「……行くぞ、穏乃!」
眼前を余裕そうに進む女子――高鴨穏乃を、俺は目一杯の力で、追い越そうと……
「……出来るわけ、なかったんだよなぁ」
相も変わらず息を上げながら、俺はやっとのことで目的地に到着した。
すぐ近くに自転車を降りて、鼻歌を歌っている穏乃の姿がある。
「はい、私の勝ち」
「……お望みは?」
「アクエリアス! あ、無かったらポカリとかDAKARAでもOK!」
「へいへい」
俺はフラフラと自転車から降りる。
そして、自販機へと向かおうと――
「――イテッ!」
なんだこれ!
歩き出そうとした瞬間、痛みが全身を駆け抜ける。
しまった、こりゃ……
「100%を超えたひずみ、か……」
「なにそれ?」
一瞬、キョトンとする穏乃。
そして、その後で、
「……って、京太郎! 足、腫れてる!」
それで、結局。
「はい、コーラ」
「おう、ありがとう……」
ベンチに座っていたら、穏乃が戻ってきた。
その手には日本のペットボトル――コーラと、アクエリアス――がある。
蓋を開けると、プシュッと音がした。
そして、貪るようにゴクゴクと飲む。
「――あー、助かった」
「まったく、もっと足腰鍛えなよ」
俺が安堵の溜息を漏らすと、穏乃が心なしジト目で言ってきた。
「そんなこと言ってもな……ほら、あなたとは違うんです、ってヤツ」
「何さ、それ」
どうやら、微妙に古いネタは知らなかったらしい。
まあ穏乃、パソコンとかに疎そうだし、そもそも政治とか興味なさそうだしな……。
閑話休題。
「穏乃、ありがとな。お金は……」
「後払いで。今度、うちの和菓子を買うこと!」
「――ず、随分、高くつくな」
「安いのなら知り合いってことで、半額で売ってあげてもいいよ?」
フフンと嬉しそうに、穏乃は言う。
それじゃ仕返しだ。
「それじゃその時は、穏乃が作ったのなら定価で買ってもいい」
「――え?」
キョトンとした穏乃に、さらに続けて、
「この前、練習してたアレ。作れるようになったなら」
「……え、えぇ?」
予想外だったのか、穏乃はアタフタとしている。
気のせいか、頬が赤い。
まぁ、いいや。この暑さのせいだろう。
「そ、それは……ちょ、ちょっと自信ない、かなぁ」
「そうかい、それじゃ今ここで、コーラ代返そ――」
「そ、そう来るなら! 作ってやろうじゃないか!」
グッと拳を握りしめ、しどろもどろになりながら言う穏乃。
うん、それならしょうがない。
「それじゃ、穏乃特製の和菓子を希望するよ」
「……や、やっぱり! 私よりお母さんの方が」
「いいのか? それじゃ――」
「わ、私、作るから!」
アタフタとする穏乃の姿に、俺は思わず笑ってしまった。
考えてみれば、コイツのこういう姿をよく目にするようになった。
何度か付いていった山登りとか、今日みたいに自転車で遠出の真似事をするうちに。
いつの間にか、こういうやり取りは自然になっていた。
「……ところで、穏乃?」
「な、なに?」
さっきまでのやり取りをまだ気にしているのか、ビクビクとしながら穏乃が応える。
俺は、そんな彼女に向かって、
「……帰り、どうしよう?」
「――」
予想外だったのか、穏乃は呆気にとられるような表情をしてみせた。
「……ゆっくりでいいから、一緒に帰るからね」
「それじゃ、穏乃は俺のペースに合わせてくれるのか?」
「今回だけ、だから」
そう言って、プイッと横を向く。
これもまた、「いつも」のやり取り。
そして……
「あぁ、そうだ」
「なに?」
「そろそろ、俺のコーラ無くなったんだけど……」
そう言って、チラッと穏乃の持つアクエリアスのボトルを見る。
「……」
で、これもまた「いつも」通り。
穏乃は、赤い顔をしながら、そのボトルを差し出して、
「――こ、今回だけ、だから」
言葉を区切りながら、そう言うのだった……。
地の文のおかげで、字数はともかく流れとしては短めかもしれませんね……。
穏乃ルートを進めてからの夏イベントみたいな感じですかね。
やっぱり、現実の季節が同じだと意外と書きやすい所があるかもしれません。
>>494
ブラブレは観てませんでした……。
少し消化不良だった感じでしょうか。
観ていた中なら、『ブリュンヒルデ』が凄まじい終わり方を……。
>>498
『グラスリップ』なら1話だけ観て、止まってしまっています。
いかにも修羅場になりそうな展開でしたね……期待してます。
それでは、また。
リクエストあったら、どうぞ。色々書いてくれると、とても嬉しく思います。
夏の暑さが増してきてご機嫌な宥姉と暑さに我慢しながら付きあう京太郎とか見たいです
乙です
乙
ブリュンヒルデは原作終わってないのを無理矢理追いつこうとしたせいで…
乙
「悪女・久」で、一本。
設定は、「大学に進学した部長が、清澄の部室で取り留めのない会話に興じる」ってものです。
随分と久々に、清澄高校ネタを書くような気がします。
……あれ? このスレの初期コンセプトってなんだったっけ?
――清澄高校・麻雀部
京太郎(夏の蒸し暑い部室)
京太郎(今、ここにいるのは俺たちだけで)
京太郎(……というか)
久「ねぇ、須賀くん」パタパタ
京太郎「……部長」
京太郎「大学の夏休みは、8月からでは?」
久「あら、よく知ってるわね?」
京太郎「この前来たとき、自分から言ってましたよね?」
京太郎「今期は試験を突っ込みすぎて大変だった、とか」
久「突っ込んだのは、『試験』じゃなくて『単位』」
久「でね。私は、評価基準となるレポートは、大体提出し終わったの」クスッ
京太郎「……まさかとは思うんですけど」
京太郎「福路さんに付きっきりで手伝わせた、とかじゃないですよね?」
久「いやね須賀くん。手伝ってもらった、のよ?」
京太郎「……有無をいわさず?」
久「須賀くんじゃあるまいし」ニコニコ
京太郎「……」
久「あーあ」
久「美穂子は、とても気前よく手伝ってくれたけど」
京太郎(どうしてだろう……容易に想像がついちまうのは)
久「須賀くんは、私の頼み事は聞いてくれないんだろうなー」
京太郎「……去年のこと、まさか忘れたわけじゃないでしょう?」ジトッ
久「雑用は、須賀くんの天職だからそう思っただけよ?」
京太郎「それじゃ、部長の『悪待ち』も天分だと思うんで」
京太郎「試験のこととかで何を言われても、手伝いませんよ」
久「……ちょっとは言い返すようになったじゃない」
京太郎「切り返しの上手い人と話し続けてると、こうなるんです」
二人「……」ゴゴゴゴ
久「――ねぇ、須賀くん」
京太郎「なんです?」
久「ここに呼んだ理由、わかる?」
京太郎「いえ」
久「なんだと思う?」
京太郎「……」
京太郎「デートのお誘い、とか?」
久「」ピクッ
京太郎「あれ? 違ったんですか?」
久「な、なな……」カァァ
京太郎「ああ、ごめんなさい」
京太郎「てっきり、安上がりで済む場所で、それなりに涼しい場所」
京太郎「それなら、卒業した高校の部室はどうだろう、ってなったのかと」
久「――本気で言ってる?」ジーッ
京太郎「冗談ですよ」
久「……」
久「ねぇ、須賀くん?」
京太郎「はい?」
久「今の言葉、咲に教えてあげよっか?」
京太郎「――うーん」
京太郎「いや、それはちょっと困りますね」
久「素直でよろしい」
京太郎「もしかしたら、『うっかり』福路さんに、『うっかり』伝わっちゃうかもしれないし……」
久「……」
京太郎「うーん、まぁ部長が『うっかり』咲に伝えるというのなら」
京太郎「それはしょうがないかなー、と……」
久「――」
久「もう」
久「可愛くなくなっちゃったわね……」ハァ
京太郎「そうですか?」
久「あの頃の純粋な須賀くんが懐かしいわ」
京太郎「俺は、今の部長の方が一緒にいて安心できて、嬉しいですけどね」
久「……それも、冗談?」
京太郎「いえ、結構な本音です」
久「……」
久「ねぇ、須賀くん?」ガタッ
京太郎「部長?」ピクッ
久「私ね、これでも現役女子大生……」
久「ちょっと思わせぶりなこと言われると、本気にしちゃうのよ?」ズイッ
京太郎「――う」
久「ふふ、やっぱり」
久「こうやって、近寄られるのは苦手?」ニヤニヤ
京太郎「い、いや……部長」
久「?」
京太郎「本当に言いにくいんですけど、その……汗で服が、ですね」
久「……」プルプル
京太郎「あ、大丈夫です。もう見えてません」
久「――見た?」ジトーッ
京太郎「そ、それはノーコメントで」
久「見えた?」
京太郎「ちょっぴり」
久「……エッチ」プイッ
京太郎「も、元はといえば」
京太郎「いきなりにじり寄ってきた部長に――」
久「セクハラ」
京太郎「……うぅ」
久「……ふーん」ジーッ
京太郎「今度は、なんですか……」
久「案外」
久「まだまだ、可愛い所はあるみたいね」
京太郎「――さすがに、直接的なのは卑怯ですよ」
久「それは……」
久「私も恥ずかしかったし、おあいこ――ね?」
京太郎「うっ」
京太郎(さすがに赤らんだ頬に上目遣いの部長は……卑怯過ぎる)
京太郎(咲が同じことをやったのとは、色気的な意味で破壊力が違う)
久「さて」
久「それじゃ、そろそろ」
京太郎「買えるんですか? それじゃ、おくりまs」
久「課題、片付けなくっちゃ」ヨッコラセ
京太郎「」
京太郎「……へ?」
久「さっき言ったでしょ? 『大体』って」
京太郎「――ここで、やるんですか?」
久「そうだけど?」バサバサ
京太郎「俺、帰っていいですか?」
久「だーめ」
京太郎「……」
――数分後
久「ねぇ、須賀くん」
京太郎「……なんですか?」
久「ここなんだけど、どう思う?」
京太郎「部長の勘にお任せします」
久「もう! 手伝ってくれないの?」プンスカ
京太郎「そういうのは一人でやらないと」
京太郎「将来、困りますって」
久「……透けてた」
京太郎「」ピクッ
久「服」
京太郎「え、えぇと」アセアセ
久「見た」
京太郎「――」
久「……恥ずかしかった」ウワメヅカイ
京太郎「……」ハァ
京太郎「――ところで部長?」
久「なぁに、須賀くん?」
京太郎「結局、このためだけに呼んだんですか?」
久「そうだけど?」
京太郎「……」
京太郎「なら、いいです」
久「あら? デートの方が良かった?」ニヤニヤ
京太郎「……それも、いいです」
久「ふふっ、耳まで真っ赤よ?」
京太郎「部長のせいです!」カァァ
ここまでです。
してやったり、と思ったら、最後にネタを返されるというお話。
結局、部長が一番強かったんですね……。
それでは。
そろそろ寝なきゃ(使命感)
なんでかこの2人のやり取りは見てて安心する
乙ー
乙です
乙
久と京太郎可愛い
病気やらかしたっぽいんだよなぁ……。
ごめんなさい、もう少しかかります。許してください! なんでも
体を厭うことだ
ん?今なんでもって言ったよね?
お大事にして下さい
お大事にー
お久しぶりです。
少しだけリハビリ(?)も兼ねて、リアルタイムで書いてみようと思います。
とりあえず、安価紛いのことをしよう(提案)
1.清澄ネタ(このヒロインを!っていう希望があれば、どうぞ)
2.阿知賀ネタ(上に同じ)
3.京咲ネタ(照姉さん除外)
4.京咲ネタ(照姉さん含む)
そんな感じで。
ガバガバな安価ですけど、許してください! な
一応、↓7までで。途中で確定したら、書き始めたいと思います。
……禁酒ってキツいなぁ。
3
4
1 まこ
3
3
4
よし、↓7って言ったけど、「3」が圧倒的優勢っぽいんで始めますか。
……最近、照姉さん絡んでばっかりだったからね。しょうがないね。
――河原
京太郎「……」キコキコ
咲「京ちゃん、スピード落ちてるよー」
京太郎「う、うっせ」
京太郎(今、俺たちは自転車で二人乗りと洒落こんでいる)
京太郎(咲が、「どうしても買いたいラノベがあるの!」と言い、俺の家にやって来て)
京太郎(目を付けたのは、埃を被ったママチャリ……)
京太郎(――でもって)
咲「京ちゃん、レッツゴー!」ニコニコ
京太郎(買い物が終わったら、こんな感じってわけだ……)
京太郎「文化系男子に、自転車の扱いを期待すんな」キコキコ
咲「見た目だけなら、チャラい体育会系にも見えるけどねー」
京太郎「……つくづく、なんでお前は俺と一緒にいられるんだろうな」ボソッ
咲「へ?」キョトン
京太郎「だってさ」
京太郎「金髪でチャラい、ってお前目線で『そういう人』なわけだろ?」
咲「……」
京太郎「だったら、お前が俺と一緒に、その――」ポリポリ
京太郎「こんな風に、二人乗りなんてするなんて、おかしくないか?」
咲「――」
咲「そ、それは、その……」
咲「――うう」カァァ
京太郎「……うーん」
京太郎(元はと言えば)
京太郎(クラスで一人ぼっちだったコイツに、声をかけたのが始まりだった)
京太郎(で、紆余曲折を経て、麻雀部に入って――)
咲「……わ、私は、その」
咲「別に、京ちゃんだからって――」モジモジ
京太郎「……いや、いいや。忘れてくれ」
咲「……え?」ピクッ
京太郎「経過はどうあれ」
京太郎「今こうして、お前と二人乗りしてると、その――」
京太郎「……楽しい、から」
咲「――!」ハッ
咲「……もう」
咲「そーいうトコ、ズルいと思うな」プイッ
京太郎「何がだよ?」ジトッ
咲「だ、だって!」
咲「……うぅ」
咲(あぁ、さっき買ったラノベじゃないけど)
咲(「こんな青春ら、らぶこめ?」間違いだよぉ……)カァァ
京太郎「あ、そうだ。咲」
咲「な、なに!?」ビクッ
京太郎「送った礼と言っちゃなんだけど」
京太郎「それ、面白いらしいから、後で貸してくれ」
咲「……」
咲「ふんだ」プイッ
咲「と、途中で話を打ち切っちゃう京ちゃんになんて貸してあげないんだから」アセアセ
京太郎「ほう。それじゃあ、俺が貸した大量の漫画を帰り次第返してもらおうか?」
咲「」
咲「……いいよ」
咲「考えて、あげる」ボソボソ
京太郎「貸すとは言ってない、ってわけか?」
咲「……」
咲「ねぇ、京ちゃん?」ジッ
京太郎「ん?」
咲「さ、さっきの話なんだけどね」
咲「そ、その――」モジモジ
咲「……理由は」
京太郎「お、着いたぞ咲。お前の家」
咲「へっ?」
京太郎「それじゃなー」キコキコ
咲「ちょ、ちょっと!? 京ちゃん!?」
咲「……むー」
咲「京ちゃんのバカー!」
――1人になって
京太郎「……」キコキコ
京太郎(あぁ、クソ)
京太郎(恥ずかしい……)
京太郎(今になって、顔が赤くなってきやがった――!)カァァ
リハビリとしてはこんな感じで。
また一本くらいは書ける、かな……。
小ネタは募集中です。
次は小ネタに取り掛かろうと思います。
そうですね……宥姉と夏でいきましょうか。少々お待ちを。
――松実館
宥「♪~」
京太郎「……」ダラダラ
宥「あったかーい」
京太郎「今日は猛暑日かぁ……」タメイキ
宥「私、夏が一番好きなんだぁ」
京太郎「そ、そうだろうな……」ダラダラ
宥「夏のこの時期に」
宥「ストーブと炬燵! それにマフラー!」
宥「……ふふっ」ニッコリ
京太郎(どうしよう、脳内回路が切れそうだ……)
宥「京太郎くんは、いつが好き?」
京太郎「暑い……暑い……」ブツブツ
宥「??」
京太郎「あ、あぁ、ごめん宥姉ちゃん」
京太郎「好きな季節か……そうだな」
京太郎「春は桜とか梅が綺麗で、いいな」
宥「あんまり暖かくない日もあるよね……」ブルッ
京太郎「夏は蝉の鳴き声とかプールとか、盛り上がるし」
宥「私は夏!」パァァ
京太郎「秋は夜風が涼しくて、風情があるし」
宥「……わ、私は苦手かな」シュン
京太郎「冬は――」
宥「わー、やめて!」ブンブン
宥「……うぅ」
宥「冬のこと、考えるだけで縮こまっちゃうんだよ……」
京太郎(半袖短パンの俺は、いつまでこの環境に耐えられるんだろう……)
京太郎「――あぁ、でも」
宥「冬……雪……うぅ」ハァ
京太郎「俺は」
京太郎「宥姉ちゃんと一緒にいられるなら、四季は全部好きだよ」
宥「……へ?」
京太郎「いやさ」
京太郎「正直、こうしてるのってキツかったりするけど……」
京太郎「でもさ、一緒にいるのが宥姉ちゃんならそれで――」
宥「……」
宥「暑くなってきたよ」カァァ
京太郎「え、暖かいじゃなくて?」
宥「も、もう!」
宥「わかってるくせに」プイッ
京太郎「いやまぁ……」
京太郎(大抵、一緒に暮らしていれば、宥姉ちゃんの勘所は分かるしなぁ)
宥「……」
宥「ね、京太郎くん?」
京太郎「ん、どうした宥姉ちゃん?」
宥「手、繋いでもいい?」
京太郎「……?」
キュッ
宥「……えへへ」ニコニコ
京太郎「――宥姉ちゃん、手袋まで外しちゃっていいのか?」
宥「ううん、いいの」
宥「――だって、『暑い』んだもの」クスッ
京太郎「そっか……」
京太郎「これで、『暖かく』なるのか?」
宥「うん、これで丁度いいの」
京太郎「そりゃよかった」
宥「ふふっ……」
玄「失礼s……うわっ、暑い!」アトズサリ
宥「あ、玄ちゃん」
玄「お、お姉ちゃん……さすがにやり過ぎじゃあ」ダラダラ
宥「? どうして?」
玄「――だって」
宥「……あ」
京太郎「」
宥「きょ、京太郎くん!?」ビクッ
玄「あぁ、言わんこっちゃない……」
玄(京太郎くんが、「有姉ちゃんと話しに行く」って言った時)
玄(「……今は、やめといた方が」って忠告したのに)
玄「あ」ピクッ
宥「京太郎くん、大丈夫!?」
玄「……手」
宥「?」
玄「ノビても、ずっとつないだままだね」
宥「……あっ」ハッ
京太郎「……」
玄「京太郎くんらしいなぁ……」ニコッ
宥「……」
宥「ホントに、暖かいねぇ」ニッコリ
ここまでです。
……こんな感じで良かったんでしょうか。
しかし、夏に炬燵にストーブで初登場した時は、ビックリしましたね。
それでは。
小ネタ、随時募集中です。
……それが無いと、碌な話が書けそうにないんで、お願いします。
乙
ほんとにここは平和で安心する
乙
いい雰囲気の京咲だ
乙
乙です
んじゃま、ちょっと思いついたネタがあるんで、それ投下して終わりにしましょうか。
……やべぇ、長くなっちまった。
――東京ビッグサイト
と聞いて、思い浮かぶのはなんだろうか。
お台場? フジテレビ? レインボーブリッジ? 就職活動?
これらが真っ先に思い浮かぶ人は、きっと「染まっていない」のだろう。
そんなビッグサイトは、「祭典」という名の熱狂に包まれる日がある。
夏と冬……そこには、「染まった」人々が集い、ある意味で鎬を削る。
参加する人々はそれを口々にこう称す――「戦場」と。
――待機列
ミーンミーン・・・
京太郎「……」
憧「……」
京太郎「――憧」
憧「な、なに?」
京太郎「タオル、何枚持ってきた?」
憧「い、一応、五枚ほど……」
京太郎「飲み物は?」
憧「あ、アクエリアス五本……」
京太郎「――足りるといいんだけどな」タメイキ
憧「……」
憧「あー、もう!」
憧「蒸し暑いったらありゃしない……」ハァ
京太郎「ジメジメした日に、最高気温は39度に達する見込みと聞いた」
憧「会場内に雲が出来る可能性は高いわね……」
京太郎「全くだ」
京太郎「ところで」
憧「?」キョトン
京太郎「そのサングラス、いつまで付けるつもりだ?」
憧「……」
憧「だ、だって」
憧「学校の子に会ったら、その……」
京太郎「いいか、憧?」
京太郎「俺たちは普通電車を乗り継いでここまで来た、いわゆる『地方組』」
京太郎「今日みたいな日に、いつも一緒にいる奴らが来ると思うか?」
憧「……う」
憧「で、でも」
憧「や、やっぱり恥ずかしいというか、その……」モジモジ
京太郎(隠れオタも極めると、相当やりにくいだろうなぁ……)タメイキ
京太郎「まぁ、日差しも強いし」
京太郎「付けてた方がいいかもだな」
憧「ん、そうね」
京太郎(――それに)
客A「おい、あの子……可愛く見えないか?」
客B「はは、後ろ姿だけじゃわかんねぇよ」
客A「いや――俺の第六感がそう告げてる」
客B「スピリチュアルだな……」
京太郎(……面倒事に巻き込まれないとも限らないし)ヤレヤレ
京太郎(というかコイツ、ホントに東京っていう大都会に来ても浮かないくらい、シャレてんだなぁ……)
憧「? どうしたのよ、さっきから」キョトン
京太郎「いや……」
京太郎(はぁ――しかしまぁ)
>最後尾はこちらになりまーす!
京太郎(人のこと言えないけど……よくもまぁ、この暑い中、やって来るもんだ)
京太郎(まぁ、何かしら燃えるものがあるんだろうな……)
京太郎「ところで憧?」
憧「ん、なに?」キョトン
京太郎「『戦利品』は、もう決めてるのか?」
憧「……そうねぇ」
憧「とりあえず、『ごちうさ』グッズは確保したいところね」
京太郎「あぁ……あれか」
京太郎(あのカバーの悩殺っぷりはヤバいからな……)
京太郎(しかし、それを憧が狙うってのがまた――)
京太郎「奇々怪々とはこのことか」フンフム
憧「何の話よ?」ジトッ
京太郎「いや、別に」
京太郎(まぁ、俺も正直、興味あるし……)
京太郎(で)
京太郎(そんなこんなで、時間は過ぎて――)
>お待たせしました! これより第86回、『コミックマーケット』を開催します!
憧「わっ、拍手だ!」
京太郎「しかし、ホントにやるんだなぁ……」
憧「しみじみしてないで、私たちも! ほら!」パチパチ
京太郎「そうだな」パチパチ
――でもって入場
京太郎「……や、やっとエスカレーター」ハァハァ
憧「……ア、アクエリアスが一本消えそうなんだけど」ハァハァ
京太郎「ま、まぁ、我慢だ。とりあえず、ストックは残さないと」
憧「そうね……熱中症で倒れたりなんてしたら」
京太郎「――お前の噂も、奈良まで飛び火したりして」
憧「バ、バカ! 冗談っぽく聞こえないって!」ブンブン
――そして企業ブース
憧「……うわ」
京太郎「……おいおい、なんだこれ」
京太郎(ちょ、ちょっと待て)
京太郎(なんだこの列……つい最近、BD2巻が発売されたアニメの関連商品狙い、だよな?)
憧「ねぇ、京太郎」
京太郎「どうした、憧?」
憧「ものすっごく嫌な予感がするんだけど、どう思う?」
京太郎「奇遇だな。全く同じことを考えてた」
二人「……」
――数十分後
>『ご注文はうさぎですか?』の関連商品は完売でーす!
憧「」
京太郎「」
憧「……」ズーン
京太郎「ま、まぁ、ホラあれだ」
京太郎「昔と違って通販網も整備されたわけだし」
京太郎「後でネットで購入すれば……憧?」
憧「――違う」
京太郎「え?」
憧「この敗北感……!」
憧「地方から始発で来たにも関わらず、目的のモノを獲れなかった……」
憧「その感覚は、通販じゃ埋まらないのよ……!」グヌヌ
京太郎「たしかにな――分かる気がするよ」
京太郎「でもな、憧?」
憧「?」
京太郎「俺はちょっと安心してんだ」
憧「……どうしてよ?」ジトッ
京太郎「だってさ」
京太郎「結構、後ろの方で、アナウンスかかっただろ?」
憧「それが?」
京太郎「――ほら」
京太郎「お前が熱中症とかにかかるリスクは減ったんじゃないかなーって」
憧「……!」
京太郎「そう思ったら、『あぁ、これでもいっか』って思って……憧?」
憧「――もう」
憧「そ、そんなこと言われても、敗北したことには変わらないんだから」
京太郎「あー、まだ引きずってんのか……」
憧「……」
憧(言えっこない)
憧(隣のバカのせいで)
憧(余計にその、熱中症のリスクが高くなったなんてこと……!)カァァ
――その後
京太郎「そんじゃま、気を取り直して」
憧「同人エリア、行きましょうか」
憧「それじゃ、二人でバラバラに――」
京太郎「いや待て、憧」
憧「?」キョトン
客C「……あの子」
客D「ヤバイな――相当可愛いぞ」
客C「おい行ってみるか?」
客D「い、いや、でも……近くに、ヤンキーっぽいのがいるし」
京太郎「……別行動は、やめよう」
憧「どうしてよ?」
京太郎「お前は少しばかり、自覚が足りない」
憧「??」
――結局、二人で
京太郎「……おおう」
京太郎(すげえ人波)
京太郎(中央部の列とかヤバすぎるんじゃないのか、アレ?)
京太郎(壁サーってのは修羅の道だな……)ウンウン
憧「むー」プンスカ
京太郎「?」
憧「やっぱり一人で行きたい所に行ったほうが」
憧「お互いいいと――」
京太郎(まだわからないのか……)ヤレヤレ
京太郎「いいか、憧?」
憧「なに?」
京太郎「……あー、その」ポリポリ
京太郎(言っていいのか、これ?)
京太郎「正直に言うぞ」
憧「うん」コクリ
京太郎「お前はな、可愛すぎるんだよ」
憧「……」
憧「へ?」ピクッ
京太郎「さっきから小耳に挟んだ会話」
京太郎「お前には聞こえてなかったかもしれないけどな」
憧「い、いや、あの……」アセアセ
京太郎「最近のコミケは昔と違って、色んな『層』の人が集まってくる」
京太郎「……中には、邪な欲望を持ったヤツだっている」
憧「……!」ハッ
京太郎「だから、だな」
京太郎「俺は、お前とここに来られたことを、いい思い出にしたい」
憧「……」
京太郎「だから」
京太郎「――『ボディガード』役、やらせてくれよ」
憧「――」
憧「……さっきから」
憧「歯の浮くような台詞を散々言ってくれるわね」ハァ
京太郎「……自覚はしてる」
憧「まぁ、アンタの顔見れば分かるわよ」
京太郎「――憧」
憧「わかった」
憧「……一緒に、行こっ」プイッ
京太郎「おう、そうだな」
憧「……」
憧(大丈夫、サングラスはきっちり掛かっている)
憧(私がどんな顔をしているのか……このバカには分かっていない、はず)
憧(――というか、直球すぎるのよ、コイツは!)カァァ
京太郎「あぁ、そうだ、あk」
憧「い、今は見ないでっ!」ビクッ
京太郎「え?」
憧「……ちょっと、アクエリアス飲む」
京太郎「お、おう……?」
憧(熱、冷まさないと……)
憧(そう、これは熱中症対策……対策なの)ゴクゴク
京太郎(ゴクゴク飲むなぁ――ストック、大丈夫かな)
――その後
京太郎「うわぁ……やっぱり『艦これ』人気やべぇな」
憧「そりゃまぁ、今どきのレディの嗜みでしょ」
京太郎「――お前もやってるのか?」
憧「まぁね」フフン
京太郎「……」
京太郎(指摘したいことはいくつかある)
京太郎「――お前、もしかして」
憧「?」
京太郎「隠れオタだけじゃ飽きたらず、ちゃっかり声優とかやったりしてないよな?」
憧「……どうしたの? 暑さで頭、変になっちゃったの?」ジトッ
京太郎「い、いや……忘れてくれ」
京太郎(プレイ中、何故かコイツの顔がちらつくことが多いんだよな……)
京太郎(何でなんだろう……?)
京太郎「あ、こっからは18禁……」
憧「でも見る限り、堂々と小学生らしき子が立ち読みしてるわね……」
京太郎「あぁ……」
憧「……」
京太郎「――行きたいか?」
憧「アンタが行きたいんじゃないの?」
京太郎「いや」
京太郎「何かウズウズしてるように見えたし」
――結局
憧「……う、うわ」
憧「これとか奥まで――うぅ」カァァ
京太郎(エロい薄い本にのめり込む憧……)
京太郎(これをクラスの女子が見たら、どう思うんだろうな?)
京太郎(――まぁ今んとこ、知ってるのは俺だけ、だよな?)
憧「……」
憧「ねぇ」
京太郎「ん?」
憧「……」モジモジ
憧「これ、買ってくれる?」スッ
京太郎「……」
京太郎「お前は初めてAV観た中学生か何かか?」アキレ
憧「しょ、しょうがないでしょ!」
憧「……か、買うのは、その」カァァ
京太郎「――」
京太郎「あぁもう、しょうがねぇな」
京太郎「――700円っすね、分かりました」
サークル「ありがとございましたー!」
サークル「……ところで」
京太郎「はい?」
憧「……」チラチラ
サークル「あっちからチラチラ見てるあの子」
サークル「彼女さんですか?」
京太郎「」
サークル「いやぁ、羨ましいですn「す、すいません、急いでるんで!」アセアセ
憧「あ、ありがと」
京太郎「お、おう」
憧「700円ね、今渡すわ」
京太郎「お、おう」
憧「……どうしたのよ?」チャリン
京太郎「な、なんでもねぇよ!」プイッ
憧「??」キョトン
――そして
憧「うわ、凄い行列……」
京太郎「さすが老舗サークルはレベルが違うな……」
――時間は流れて
憧「あ、新しいアニメの番宣」
京太郎「いやぁ、こういう所で観ると、印象が違うな」
――お祭りも
憧「……」
京太郎「……」
>これにて、コミックマーケット86は閉会です!
憧「――終わっちゃった、ね」
京太郎「おう、そうだな」
憧「……」
京太郎「……」
憧「帰ろっか」
京太郎「うん」
――帰りのホーム
憧「……これに乗るのよね?」
京太郎「あぁ……」
京太郎「とりあえず新宿まで行かないと、だな」
憧「気が滅入るわね……」ハァ
京太郎「憧、もらった『痛紙袋』は、ちゃんとしまっておけよ?」
憧「わ、わかってるわよ!」アセアセ
――そして、時間は流れて
憧「……つ、疲れた」ズーン
京太郎「……や、やっと、奈良か」
京太郎(高校生が出せる金銭なんて、基本的に限られてる)
京太郎(いくら『元・お嬢様高校』の学生だからって、使える額には限度ってのがある)
京太郎(というわけで、帰りも普通電車を乗り継いできた)
憧「――いやぁ、でも」
憧「ごちうさグッズは逃したけど、戦利品はたっぷりね」
京太郎「あぁ、そうだな」
憧「……あんたは殆ど買わなかったわね」
京太郎「いやまぁ」
京太郎「――その」
憧「?」
京太郎「憧と一緒にいられただけで、楽しかったし」
憧「……」
憧「な、なな――」アセアセ
京太郎「さ、とりあえず帰ろ――」
憧「きょ」
憧「……京太郎の、バカ」プイッ
京太郎「……」
京太郎「暑さで、頭がやられたと思ってくれ」
憧「そうするに決まってるじゃない!」カァァ
――その夜・ベッドの上
憧「……」
――憧と一緒にいられただけで、楽しかったし――
――『ボディガード』役、やらせてくれよ――
憧「……」
憧「バカ……!」
憧「大バカ――!」カァァ
……こうして、「祭典」は幕を閉じた。
熱中症にかかることはなかったものの、別の意味で「何か」にかかりそうな女子高生の姿が、そこにはあったそうな。
ここまでです。
……なんだこの長さ。
(冬はともかく夏は行ったこと)ないです。
熱中症に罹ったらシャレになりませんしね……。
最期にコミケ行ったのいつだっけなぁ……。
分かる人は分かると思いますが、普通に小学生(らしき子)が18禁モノを読んでる光景にはよく出くわしました。
場合によっては、親も同伴で。
あれ、大丈夫なんですかね……?(純粋な疑問)
それでは、また。
2週間遅れの祭典ネタでした。
あ、小ネタの募集は続いてますんで、思いついたらお願いします。
乙
良い雰囲気だおつー
1回だけ行って二度と行かなかったら、やっぱそれが「最期」のコミケってことになるん?
乙です
乙
スピリチュアルといえば穏乃が山頂アタック中の某スクールアイドルに遭遇するとカードが告げてるんやけど?
早く
ごめんなさい……体調崩しちゃってて、一ヶ月経とうとしてましたね……。
何とかアイデアを形に出来るようになるまで、今しばらくお待ち頂けると幸いです。ごめんなさい。
ゆっくり待つ
待ってる…
少し治った感じがするので、投下しましょうか。
あ、いまさらですが……
>>549
実際、自分自身はもう「祭典」に行くことはないと思います……「最期」だったかもしれませんね。
特に夏は本当に死にそうだと、現地中継だけでもビンビンに伝わってきますし。冬でも辛かったのに……。
>>551
自分のスマホだとスクフェスが出来ません(半ギレ)
やりたい曲、結構あるんですけどね……。
それじゃ、思うがままに。長野と奈良の二人の女の子の話で。今回は長野のみ。
――清澄高校
咲「……」
女子A「でさー、最近、彼氏がアニメ観始めたらしくって」
咲「!」ピクッ
女子B「マジ? オタクじゃん」
女子A「いやー、ほらアンタも聞いたことあるでしょ? えっと、『進撃の……』」
女子B「巨人?」
女子A「そうそれ!」
咲「……」ウズウズ
女子A「で、あたしにも勧めてくるから、観てみたらそれがもう……」
女子B「うわ、染まっちゃうんだ……」
咲「……」ウズウズウズウズ
――女子、移動する
咲「――はぁ」タメイキ
京太郎「オッス、咲」
咲「あ、京ちゃん……」
咲「……」ジーッ
京太郎「? どうかしたのか?」
咲「い、いや、その――」
咲「……さっき、あそこの人たちがアニメ談義してて」
京太郎「え、アイツらが……?」
京太郎(どーみても、アキバとかに偏見持ってそうなタイプだけどなぁ……)
咲「私、何度も聞き耳立てちゃって……」
咲「――正直に言えば」
京太郎「話に加わりたい、と?」
咲「う、うん」コクリ
咲「で、でも」
咲「いざ、あの人たちの服装とか口調とかに接してみると」
咲「……尻込みしちゃって」
京太郎「咲」
咲「な、なにかな?」
京太郎「いいか?」
京太郎「アイツらは、細かい話とかはしてなかっただろ?」
咲「う、うん」
咲「彼氏さんが観てて、オススメされたって……」
京太郎「ちなみに作品は?」
咲「し、『進撃の巨人』……」
京太郎(だと思った……)
京太郎「いいか、咲?」
咲「う、うん」コクコク
京太郎「仮にお前が二人との話し合いに加わったとしよう」
京太郎「そうすると、アニメは全部視聴して原作までコンプリートしているお前は」
京太郎「ほぼ間違いなく、話してる間にヒかれる」
咲「ど、どうして?」キョトン
京太郎「分かるだろ?」
京太郎「――それが、『オタク』の性だってことくらい」
咲「……あ」ハッ
京太郎「それに」
京太郎「そもそもお前が、ああいった派手めな女子と話せると思うか?」
咲「うぅ、痛いところを突かれたよ……」グスッ
京太郎「まずは、だな」
京太郎「こう言っちゃなんだけど……そこまで派手じゃなくて、大人しそうなタイプ」
京太郎「そういう女子にアプローチした方がいいんじゃないか?」
咲「……」
咲「うん、そうだね」
咲「たしかに京ちゃんの言う通りだよ」フンフム
京太郎「おう、それは良かった」
京太郎(これで、咲が麻雀部の人以外とも話せるようになれば……)
京太郎(少しずつ、前向きになってくれると思う)
咲「それじゃあ――」
――宮永家
咲「あぁ、野崎くん面白いなぁ……」ニコニコ
京太郎「……」
咲「千代ちゃん、可愛いなぁ……」パァァ
京太郎「――」
京太郎「なぁ、咲?」
咲「ん、なにかな?」
京太郎「あの後、結局、誰にも話しかけなかったな」
咲「……う」グサッ
京太郎「俺が、『アイツとかこの前、友達とアニメ談義してたぞ』とか勧めても」
咲「うぅ」
京太郎「……全く」アキレ
咲「だ、だって」
咲「――そ、その」
咲「京ちゃんと一緒に、こうしてアニメ観るのが凄く楽しいから」アセアセ
京太郎「……」
咲「だ、だから」モジモジ
京太郎「……」
京太郎「咲」
咲「な、なに?」ピクッ
京太郎「俺もな 「ラブコメの波動を感じた」
京太郎「」
咲「」
照「須賀くん。咲は私の大事な大事な妹」
照「その事実を無視して、そうやってラブコメするのは――」
京太郎「あ、もしもし? 大星? そっちのエースのお菓子廃棄しt」
照「!?」バッ
京太郎「あ、ひったくられた」
淡「おーいもしもし、須賀k」
照「ごめん、淡。今、宮永家の存続の危機なの」ピッ
淡「……」ツーツー
淡「照先輩、いつ帰ってくるのかなぁ……」トオイメ
照「な、何をしてるの!?」
京太郎「いや、まぁ……」
京太郎「空気ってのは読まないといけない時がある、というのが持論で」
照「私より2つも年下なのに……」プルプル
京太郎「麻雀部は体育会系でしたっけ?」
二人「……」ゴゴゴゴ
咲「ま、まぁまぁ二人とも」
照「……咲」
咲「だ、だから、その」アセアセ
咲「――私は、京ちゃんと一緒にいるだけで」
咲「嬉しいって、それだけっ」カァァ
照「」
照「須賀くん、そこに直りなs」
京太郎「あ、母親からメールだ」
京太郎「悪いな、咲。俺、そろそろ帰らないとだ」ダッ
照「あっ、須賀くん!」
咲「……京ちゃん」
――夜・京太郎の部屋
京太郎「……」
京太郎(俺といるだけで、嬉しい、か――)
京太郎(そう言ってくれるのは嬉しいけど、それじゃアイツはこれからも……)
京太郎(どーしたもんかな)
京太郎「はぁ……俺も嬉しいっちゃ嬉しいんだけどなぁ」ヤレヤレ
――同・咲の部屋
咲「……」コロコロ
咲「……」コロコロコロコロ
咲(ダメ――!)
咲(いくらベッドを転がっても、熱い!)カァァ
咲(どういうことなの? 千代ちゃん観てる時だって、こんなに頬が緩んだりはしなかったよ?)
咲「あぁ、もう……」アセアセ
咲(京ちゃんの、バカ……!)カァァ
今回はここまで。
いつも通りの京咲でしたね。
強いて言えば、京太郎がちょっと親っぽくなった所でしょうか。咲ちゃんはいつも通りですが。
さて、次回は「奈良」Verで書く予定です。
誰が対象になるのか……は、簡単に想像がついてしまうでしょうね。
それでは、また。
更新がとぎれとぎれになると思いますが、ご容赦を。
また、小ネタリクエストあれば、是非とも。
乙です
おつおつ
読めるだけで嬉しいっす
乙ー
やっぱり京咲はいいな
早く来て
――阿知賀学院・教室
女子A「でさー、この前あのコスメが……」
女子B「もう、Aはそればっかり」
女子C「……化粧以外の話とかは?」
憧「ま、まぁまぁ。オシャレは大事だし」
女子B「まっ、憧の言う通りではあるかな」
女子C「……全くそういうのに気を遣ってなさそうな高鴨さんは」
女子A「やめて、C。元のスペックには敵わないのは当然なの」タメイキ
憧「……」
憧(しずはちょっと特殊すぎるというか……)
憧(そもそも、うちの麻雀部の人たちって一体……全員、殆どスッピンだし)
憧「……」チラッ
男子A「でさー、ほら前期の『野崎くん』ってヤツが……」
男子B「あぁ、アレなら毎週、腹抱えて観てたよ」
京太郎「それなら今度、一挙やるらしいぞ」
男子A「マジで!?」ガタッ
男子B「これは見逃せないね……」ポチポチ
憧「――」チラチラ
女子A「うわ、またアニメトーク……」ジトッ
女子B「なんか最近、ああいうの多いよねー」
女子C「……私たちとは縁のない話」
憧「そ、そうそう! そうだよね!」
憧「い、今どきは……ほらっ! 映画とか!」
女子A「あっ! そういえばあたし、今度彼氏と映画行くんだー」
女子B「マジ!? うらやまー」
女子C「……おみやげよろしく」
女子A「ありがとー……って、なんで土産!?」
憧「……」
憧(言えない……)
憧(その映画は、京アニって所が作ったものだなんて)
憧(私がその原作をコンプリートして、掲示板に書き込みまでしてるなんて……!)プルプル
憧(それにそれに、ああいう会話に参加したいなんてっ!)チラッ
憧「……」
京太郎「そーいや最近、進撃はどうなってんだ?」
男子A「あぁ、あれなら今は、内部に敵がいるんじゃないかって感じのノリで……」
男子B「ちょっと趣向、変わったよね」
京太郎「あー、途中で止まってるし、読もうかなー……」ポリポリ
憧「……」
女子A「つーかさ」
女子B「なに?」
女子A「須賀って、ああいうオタク? みたいな話するようなタイプじゃないよねー」
憧「!」ハッ
女子B「うんうん。何か、いかにもリア充グループにいそうなタイプっていうか」
女子C「……昔、ハンドボールをやっていた、という話も」
女子A「うっそ!? だったら尚更……」
女子B「何でなんだろうねー」
女子C「……」ワカラナイ
憧「……」
憧(あいつが、ハンドボール?)
憧(そんなわけないでしょ! ずっと私たちと麻雀やってたんだから……)
憧「……」
憧(そっか)
憧(このコたちから見たら、京太郎ってそういう風に見られてるんだ……)
女子A「そーいえば、須賀って彼女とかいるのかな?」
憧「!?」ピクッ
女子B「あー、わかる」
女子C「……何か、いない方がおかしい感じ」
女子A「だよねだよね。いかにも! って感じだもんね」
憧「……」
――帰り道
憧「で、あんたって彼女いるの?」ジッ
京太郎「お前の唐突さにビックリだよ」ハァ
憧「だ、だって!」
憧「友達とそーいう会話になっちゃって……」
憧「BもCも彼氏とは上手く行ってるみたいだし……」
京太郎「なに? お前、彼氏ほしいのか?」
憧「そ、それはっ……」アセアセ
憧「うー……」ウツムキ
京太郎「……」
京太郎「ところで」
憧「?」
京太郎「今日、何やら視線を感じることが多かったんだけど……」
憧「……」
京太郎「あれ、お前だろ?」
憧「――た、多分」コクリ
京太郎「大方、俺たちのアニメ談義にでも加わりたかったとかか?」
憧「……」
憧「ええ、そうよ」
憧「何か問題でも?」ジトッ
京太郎「いや、別に」
京太郎「ただ、さ……」
憧「……」
京太郎「正直、隠れオタってきつくね?」
憧「――わ、話題に困ったら、ファッションとかコスメとかのネタがあるし」
京太郎「いやまぁ、普段からコンパクト? 持って確認してるお前は、そういうネタには困らないだろうけどさ……」
京太郎「俺がお前の立場だったら多分、やってけないとは思うなぁ」
憧「……」
憧「し、仕方ないじゃない」
憧「あの子たち、アニメとか漫画とか、そういうのが嫌いだってのがハッキリ伝わってくるし」
京太郎「……」ジッ
憧「だ、だから……」
京太郎「――なぁ、憧」
憧「な、なによ?」
京太郎「今から俺の家、来ないか?」
――須賀家・リビング
京太郎「おー、秋アニメやってるやってる」
憧「今期は豊作っぽいみたいね」
京太郎「そうだなー……憧は観たいのとかあるのか?」
憧「うーん……Hゲーム原作とかは、ちょっと」ポチポチ
京太郎「抵抗ある感じか」
憧「いや、やっぱりね。一応、現役女子高生だし」エヘン
京太郎「……興味持ったこととかは?」
憧「べ、別に、公式サイトとかチラ見したくらいで!」アセアセ
京太郎「ああ、『染まってる』な」
憧「……」プルプル
憧「まぁ、京太郎はサルみたいな性欲だらけのヤツだしね」ジトッ
京太郎「まぁ、現役男子高校生だからな」
憧「……私たちの近くでアニメ談義とかしちゃうし」
京太郎「何か問題でも?」
憧「うっ……」
憧「あっ、野崎くんだ」ポチポチ
京太郎「おっ、やっぱり観てたか」
憧「うんうん」
憧「動画工房はいい仕事するなー、とか」
憧「みんな活き活きしてるなー、とか」
憧「あとあと、やっぱり中村ボイスってかっこいーとか!」キラキラ
京太郎「……」ジーッ
憧「な、なによ?」
京太郎「いやお前、気づいてたか?」
憧「?」
京太郎「今のお前、すっげえ楽しそうだった」
憧「……え?」
京太郎「コスメとかファッションとかで語り合ってる時も、楽しそうではあるけど」
京太郎「やっぱりお前も、『こっち側』なんだなーと」
憧「……」
憧「なによ、そっちだって私のこと覗き見してたじゃないの」ジトッ
京太郎「お互い様、だろ?」
憧「うー……」
京太郎「まぁ、なんだ」
京太郎「なんかさ、好きなものを胸張って『好きだ!』って言えないのって」
京太郎「多分、辛いと思うんだよな……」
憧「……」
憧「わ、私は」
憧「その――」
憧「あ、あんたとこうして、アニメ談義? してるだけでも楽しいし」
京太郎「……」
憧「だ、だから――」
京太郎「まぁ、あれだ」
京太郎「俺で良ければ、いつでも相談には乗るぞ?」
憧「……!」ピクッ
京太郎「な?」
憧「……」
憧(コイツの、こーいう所がにくい)プルプル
憧(私がキョドってることを見抜いて、的確なタイミングでその……よくわからないことを言ってくる)
憧(こういう不意打ちは、卑怯だ!)カァァ
京太郎「ん? 憧、無理しすぎて沸騰したか?」
憧「べ、別に照れてるわけじゃ――」
憧「あ」ハッ
京太郎「なんだ、やっぱり照れてたのか」
憧「……!」
――夜・憧の部屋
憧「……」
憧(いつでも、か)ポチポチ
憧(……LINE通話でもしてみようかな)
憧(いや、いっか。別に今、困ってるってわけじゃないし)
憧「あーあ……」ポフッ
憧(無理しすぎ、か)
憧(いや、私だってAたちと話してると楽しいよ?)
憧(新しいファッションとか興味アリアリだし)
憧(……でも)
憧「それ以上に、新しいアニメとかの方が興味あるのがねー……」
憧(あーあ……)タメイキ
憧(――手元にはケータイ。LINE画面のまま)
憧「……」カチカチ
プルルル・・・
ガチャッ
憧「あ、もしもし、京太郎――」
予告通りでした。
実際、隠れオタは厳しいなーとは思います。想像上ですが。
特に、憧ちゃんみたいな「いかにも」って感じの子にしてみたら尚更……。
そんなこんなで、いつも通りな感じでシメでしたね。
……今更ですが、マンネリ化してませんかね?(震え声)
それでは、また。
台風18号にご注意を。
あと、小ネタ等あったら、ホントお願いします。
これ以上、ネタが思いつかなくなりつつあるんで……。
それでは。
乙
隠れオタでもいいじゃない
乙です
ネトゲ嫁を嫁にするとか
乙です
乙ー
充電してるところを阿知賀こども応援団の子達に見られるアラチャー
ネトゲとかチャットはいいな
話とキャラを広げられそう
憧ちゃんはもうネット上に隠れオタクコミュニティを築けばいいんだよ
――宮永家・咲の部屋
咲「そういえば」
京太郎「なんだ?」
咲「そろそろ、秋アニメも出揃ってきたんじゃないかなって」
京太郎「……お前、季節が変わる度にそれ言ってんな」アキレ
咲「い、いやぁそれは……」
咲「やっぱり『嗜み』として、ね?」
京太郎「それは『文学少女』としての、か?」
咲「うっ……」グサッ
京太郎「まぁ、いいや」
京太郎「で? 何を観たいんだよ?」
咲「うーん……そうだね」
咲「やっぱりここは――」カタッ
――PCを起ち上げて
京太郎「……」
咲「――わぁ」
咲「この子、やっぱり可哀想……」ウルウル
京太郎「……なぁ、咲?」
咲「なにかな?」
京太郎「どうして二期モノなんだ?」
咲「……え?」ピクッ
咲「京ちゃん、ウィクロス観てなかったの?」ジトーッ
京太郎「なんだその、『ワンピース読んでないとかありえない!』みたいな表情?」
咲「だって!」
咲「あんなに面白かったのに……!」
京太郎「はい、途中停止っと」カチカチ
咲「あっ! 酷いよ、京ちゃん!」
咲「……あ」
京太郎「?」
咲「な、なんでもない!」ブンブン
京太郎「なんなんだ……」
咲(……言えっこないよね)
咲(京ちゃんの手が、私にナチュラルにかぶさってた、なんて……)チラチラ
京太郎(赤らんだ顔でチラチラ見られるのは、いくらコイツ相手でもクるものがあるな……)
京太郎「それじゃこの、なんちゃらブリリアントパークってので……」
咲「そ、それは、最後のお楽しみにしてたのに……」
京太郎「そんなこと言ってるから、いつも全てのアニメをザッと観れないんだろ」
咲「うっ、痛い所を……」
京太郎「……」
咲「わぁ」
咲「さすが、女の子の可愛さに定評のある京アニだね」
京太郎「しかしまぁ、コイツ……」
咲「ナルシスト極まれり、だね……」
二人「……」
咲「何か京ちゃんみたいな主人公だね」
京太郎「どこが?」
咲「ええと、ほら」
咲「『お前の考えてることなんて、俺にかかればお見通しだ』的な言動とか」
京太郎「具体的には?」
咲「……」
咲「さ、さっき、私がマ、マウスに……」アセアセ
京太郎「おっ、どうやら佳境に入ったらしいぞ」
咲「うぅ……」
咲(どうしてこう、いつも私は躱されるんだろう……?)
――視聴後
京太郎「……あぁ」
咲「凄くテンポが良かったね!」
京太郎「おう、そうだな」
京太郎「……そうか、ナルシストだったのにも理由がある、のか?」
咲「伏線っぽいのもあったし、そうなのかもね」
京太郎「というか、あのテレパシー能力って……」
京太郎「持っちまったら持っちまったで、辛そうだよな」
咲「……」
咲(今、京ちゃんは何を考えてるんだろう?)
咲(画面の中にいた可愛い女の子?)
咲(それとも、物語の展開?)
咲(――それとも)
咲「……私?」ボソッ
京太郎「お前ほど分かりやすいヤツもいないから、テレパシーは要らねえな」
咲「あっ、酷い!」
京太郎「……まぁ、時々」
京太郎「照さんや部長が何を考えてるのかは読んでみたいとは思うけど」
咲「……」
咲(お姉ちゃんは何だかんだ言いながら、「お姉ちゃん」してるし)
咲(部長は歳相応以上に、「かっこいい」し)
咲「……や、やっぱり京ちゃんって」
京太郎「なんだ?」
咲「お、大人っぽい人の方が好み、だったり?」
京太郎「……」
京太郎「そりゃ、正直」
京太郎「……その」チラッ
咲「?」ペターッ
京太郎「いや、なんでもない」
咲「……今なら、京ちゃんの考えてることが分かるような気がするよ」ゴゴゴゴ
京太郎「言ったら怒るだろ?」
咲「どーせ、私はスットントンだよ!」プイッ
京太郎「勝手に怒り出しやがった……」
京太郎「まぁ、あれだ」
京太郎「それはだな、もうどうしようもないんだ」
咲「私は、お母さんを恨めばいいのかな……」トオイメ
京太郎「無意味に恨んでも、和にはなれないだろ?」
咲「ぜ、贅沢は言わないよ!」
京太郎「まぁ、たしかにな……」
京太郎「でもな」
咲「?」
京太郎「大人っぽい、というよりは」
京太郎「俺は、親しみやすいヤツの方がいい、かなって」
咲「――!」
京太郎「思ったりする」
咲「……」
咲(そういえば)
咲(このちっちゃなパソコンの画面を観てたってことは)
咲(私と京ちゃんの距離……って)
咲(ほ、頬が触れるっ!?)ビクッ
咲「わ、私!」ガタッ
咲「ちょ、ちょっとお手洗いに行ってくるね!」アセアセ
京太郎「おー、わかった」
咲「……」スタスタ
――バタン
京太郎「……」
京太郎(――あれ?)
京太郎(俺、今何を言ってたんだっけ?)
京太郎(……ダメだ、忘れるに限るな)カァァ
京太郎「それじゃ――」
京太郎(アイツが戻ってくる前に、次の作品を用意して待ってるか)ヤレヤレ
――廊下
咲「……」
咲(――あぁ)
咲(し、しばらく戻れそうにないよっ)
咲(どう、しよう……)カァァ
毎期恒例ネタでした。
初心に帰って、最後まで二人だけの世界で。
……ここの住人は何を観る予定ですかね?
チャットとか面白そうですが、考えるのが難しい……もう少し、熟考してみます。
充電ネタも、阿知賀こども麻雀クラブの面々の描写が難しいから、難儀しそうですね……。
すみません。こちらから募ったのに、期待になかなか応えられそうになくて。
それでは、また。
最近は、なかなかネタが思い浮かばなくて困ったものです。
乙です
乙
あんまり根をつめずに
良い京咲だ乙乙
アニメはログホラくらいだな
深夜のは録画してまで見る気力がもう…
乙乙
今期はウィクロスFate弱虫ペダル寄生獣と結構見るもんあるわ
あ
a
久しぶりに阿知賀の小学生憧、和の可愛いヤキモチ合戦が見たいっすね
すこやんの誕生日か
随分と久しぶりですね……ネタが尽きてきたんですかね?(自問)
>>590
小学生時代の話は、次回以降にできればと……すまんな。
今回は阿知賀編です。
――阿知賀学院・廊下
京太郎「……あぁ」
京太郎(そうか――今年も、この季節が)
京太郎「はぁ」
灼「あ、京太郎くん」
京太郎「あっ、灼さん。どうも」
灼「……」ジーッ
灼「どうかした?」
京太郎「いや、何も?」
灼「うーん……」
灼「いつもみたいに『あっ、からかってやろう』みたいな顔をしていない……」
京太郎「俺、一体どんな後輩なんですか!?」
灼「まぁ、何はともあれ」
灼「大方……寒い、とかでしょ?」
京太郎「うっ」
灼「……」
灼「利害一致、だね?」ニコッ
京太郎「――昼休みは部室、ですか?」
灼「お昼ごはん、持ってきてね」スタスタ
京太郎「はい……」
京太郎「……」
京太郎(――やれやれ)
憧「……」ジーッ
京太郎「ん? 何かと思えば憧か」
憧「何かってなによ、何かって」ジトッ
京太郎「いや、なんというか香水の匂いが……」
憧「きょ、今日はそんなに付けてない!」アセアセ
京太郎「ああ、ごめん。『憧=コスメ』の方程式が……」
憧「そんな方程式いらないから!」
京太郎「で、どうかしたのか?」
憧「……うーん」
憧「京太郎。灼絡みで、何か隠してない?」
京太郎「」
憧「なんというか……灼のことになると、すぐ顔が」
京太郎「お、俺は別に灼さんと絡んでなんか……」
憧「『絡む』、ねぇ」
京太郎「お前が言うと、色々生々しいな……」
憧「何か言った?」ゴゴゴゴ
京太郎「ごめんなさい」ペコリ
憧「まぁ、ともかく」
憧「ちゃんと練習はしないと、私たちとの差は開く一方よ?」ニヤニヤ
京太郎「ぐっ、言葉もない……」
憧「それじゃあねー」テクテク
京太郎「……」
京太郎(どうも、憧には小馬鹿にされてるような気がする……)
――教室
憧「……はぁ」タメイキ
和「? どうかしましたか、憧?」
憧「あ、和。実は――」
和「――そうですか、灼さんと京太郎くんが」
憧「和は何かしらない?」
和「うーん……」
和「そういえば」
憧「うん」
和「以前、帰り道にスマートフォンの『充電器』を買いに行ったのですけれど」
憧「京太郎と?」
和「ええ」
和「帰り道、何となく一緒になったもので……」
憧(……この「何となく」っていうのが、長い付き合いの幼馴染っていう由縁なのかな)トオイメ
和「そこのコーナー? に足を運んだら」
和「京太郎くんの頬が赤くなった、ような……」
憧「スマホの充電器コーナーで?」キョトン
和「はい」
和「どうかしたのか訊いても、『な、なんでもない』と何故か焦った風で……」
憧「……んん?」
憧(スマホ、充電器コーナー、頬を赤らめるアイツ……)
憧(どっかの獣じゃないけど、わけがわからないよ……)
憧「というか、どこに照れる要素があったのかな?」
和「さ、さぁ……」
――昼休み・部室
京太郎「……」
灼「あぁ、ご飯が美味しい……」モグモグ
京太郎「――あの、灼さん」
灼「なに?」
京太郎「この体勢だと、灼さんの頭に食べかすとかが落ちちゃいますよ?」
灼「あぁ、いいよ。大して気にしないし」
京太郎「いやいや、俺はともかく灼さんは……その」
京太郎「じょ、女子なんですから」
灼「……」
灼「わかってるよ」
灼「私は憧みたいに『女子』らしくないから……」モジモジ
京太郎「いえ、俺にとっては立派な『女子』の先輩です」
灼「……エッチ?」キョトン
京太郎「なぜ疑問形?」
京太郎「まぁ、こぼさないように善処しますけど」
灼「こぼしたら、適当にパッパッってやればいいと思う」
京太郎「よくないです」
京太郎「――あっ」ピクッ
灼「?」
京太郎「ごめんなさい、パンくずが落ちちゃったみたいです……」
灼「……あー」
灼「京太郎くん、いけないんだ」
京太郎「も、元はといえば!」
京太郎「『ご飯中も充電』とかせがんできた灼さんが、ですね……」
灼「まぁ、いいよ。5限までに落とせばそれで」モグモグ
京太郎「……」
灼「どうかした、京太郎くん?」
京太郎「こんなこともあろうかと」
灼「え、どうして手に……櫛、だよね?」キョトン
京太郎「はい」
京太郎「灼さん。お弁当食べ終わったら、そこに座って下さい」
灼「……」
灼「いやいや、こんなこともあろうかと、って……」
灼「どういう事態を考えてたの?」
京太郎「……いやまぁ」
京太郎「憧が『櫛を持たない男子とか恥ずかしくないの?』とかわけのわからないことをのたまったので」
灼「――また、憧かぁ」タメイキ
京太郎「え、なんですかその視線?」
灼「何だか最近、憧絡みの話が多い気がして」
京太郎「そう、ですかね……」
灼「うん」
灼「――まぁ、憧は可愛いからねー」
灼「それでオシャレも完璧だしねー」
京太郎「さっきから妙に棒読みっぽいですね……」
灼「……私より、ずっと」キュッ
京太郎「……灼さん」
――食後
灼「……」
京太郎「そ、それじゃ」
京太郎「とかしますよ?」
灼「――う、うん」モジモジ
京太郎(……そういえば)
京太郎(『充電』という触れ合いはしたことがあるとはいえ)
京太郎(……灼さんの髪に手を触れるのは初めてだ)
灼「きょ、京太郎くん」クルッ
京太郎「な、なんですか灼さん?」
灼「……先輩、命令」アセアセ
灼「や、優しくして、ね?」ウワメヅカイ
京太郎「」
京太郎(さすがに……さすがに卑怯ですってば、それ)
京太郎(というか、髪をとかすのに『優しく』も何もないんじゃ……いや、落ち着け俺)
京太郎「そ、それじゃ、とかしますよ」
灼「……ああ、今ならまだ手でパパっと」
京太郎「許しません」
灼「あっ」
京太郎「……」
京太郎(――そりゃまぁ、灼さんは憧とかとは違う)
京太郎(考えてみれば、麻雀部のメンバーで灼さんだけが髪が短い)
京太郎(髪が長いのが、必ずしも『女の子らしさ』に繋がるってわけじゃないけど……)
京太郎(でも、そんなあれこれも、灼さんの髪に櫛を通したら――)
灼「……ん」ピクッ
京太郎(どうでも、よくなった)
京太郎(俺も朝、適当に髪型セットしてから出てるけど)
京太郎(灼さんの髪の毛は、凄く――)
灼「そ、そこは……」ピクッ
京太郎(気持ちいい……)
京太郎「灼さん」
灼「な、なに?」アセアセ
京太郎「憧と比べてどうこう、とか言ってましたけど」
京太郎「『憧は憧、灼さんは灼さん』です」
灼「……」クルッ
京太郎「俺は、灼さんがもしも『女の子らしく』なかったとしても」
京太郎「ええと……『充電』なら、出来る範囲でしますから」
灼「……私、そんなに要求してない」ジトッ
京太郎「昼ごはん時まで要望をするとは思ってもみませんでした」
灼「……うぅ」
京太郎「ここをこうしてっと」
灼「あっ、そ、そこは……!」ピクッ
京太郎「さっきから思うんですけど、灼さん……」
灼「な、なに?」
京太郎「その――感度、いいですね」
灼「……な、なな」カァァ
灼「なに 京太郎「はい、終わりました」
灼「……」
京太郎「多分、そこそこ整ったと思いますよ。ほら、ここにコンパクトが」
灼「――それも、憧の入れ知恵?」ジトッ
京太郎「いやまぁ……さすがに、コンパクトはないだろと思ったんですけど」
灼「何だか、憧のモノとくらべて……」
京太郎「流されて、適当に買っちゃいましたし。安物ですよ」
京太郎「アイツが拘りすぎなんですってば」ヤレヤレ
灼「……女の子、らしい」
京太郎「……」
京太郎「灼さんは、灼さんです」
灼「……うーん」
灼「でも、何だか」
灼「部内で、私だけが浮いてる気がして……」
京太郎「俺は全然そんなこと思いません」
京太郎「俺にとっては大事な『先輩』ですし……」
京太郎「頼れる『部長』です」
灼「……ありがと」
京太郎「あ、そろそろ行かなくちゃ、ですね」
灼「う、うん」
京太郎「それじゃ、お先に」
京太郎「次、移動教室なんで……」
灼「わ、わかった」
京太郎「それじゃっ」パタン
灼「……」
灼(――あ、いつもと感触が違う)サワサワ
灼(透き通ってる? みたいな……そんな)
灼(気持ちいいなぁ……)ウットリ
――感度、いいですね――
灼「……」
灼「あ、お弁当、片付けなくちゃ」
灼「――」イソイソ
灼(京太郎くんは、ズルいっ)カァァ
ここまでです。
最近、阿知賀勢だと憧ちゃんヒロインが多かった感じがするので、今回は灼ちゃんになりましたとさ。
……最初は、和になるかもしれないと思いました(小声)
ま、まぁ、幼馴染設定は崩れないから……(震え声)
ここ最近は、実生活もバタバタしていることもあり、更新頻度が激減してますね……。
いや、単に小ネタが思いつかなくなってきたというのもあるのですけれど。
というわけで、何かありましたら是非お願いします。
それでは、また。
そろそろ寝なくちゃ(使命感)
乙ー
このスレのあらたそ凄く好き
乙ー
乙です
あ
――冬・清澄
咲「……あぁ」ハァ
咲(さ、寒い――!)ブルブル
咲(いくら長野だからって、さすがにこれは……!)
咲(何が寒いって……)
咲「……スカートがにくい」ボソッ
京太郎「朝っぱらから意味不明だな、お前は」
咲「あ、おはよう、京ちゃん」
京太郎「おう」
咲「……」ジーッ
京太郎「?」
咲「あったかそうでいいね」
京太郎「は? いやメチャクチャ寒いだろ?」ブルッ
咲「……これだから男子は」ジトッ
京太郎「――あぁ」
京太郎「あれか。生足ってヤツか」
咲「……その発言とか、Hなおじさん?」
京太郎「お前の考える『おじさん』像を考えさせられるな……」
京太郎「そんな寒いなら、ストッキングとか履けばいいんだよ」
咲「……」
咲「ストッキングといえば、部長」
京太郎「うん、あんな感じで」
咲「……」
咲「私、部長ほど綺麗じゃないし」
京太郎「また意味不明なことを……」
咲「私が履いても、普段暗い人が頑張って喋ったら」
咲「後で『キャラじゃないよねー』とか言われる役回りだもん!」プイッ
京太郎「妙にリアルながら、メチャクチャだな……」アキレ
咲「――ねぇ、京ちゃん?」
京太郎「なんだ?」
咲「今日、休んでもいいかな?」チラッ
京太郎「……」
京太郎「小テストあるけど、いいのか?」
咲「うっ……」
京太郎「というか、寒いから休む学生って……」タメイキ
咲「な、なにその顔!? 自分が温かいからって……!」
京太郎「それじゃお前もズボン履けばいいじゃん。それで解決」
咲「ふ、服装違反で風紀委員の人に捕まっちゃうよ!」
京太郎「……」
京太郎「とりあえずだな、咲」
咲「……」ジーッ
京太郎(うわ、恨みがましい視線――)
京太郎「今日、終わったらタイツ買いに行くか?」
咲「……」
咲「いいよ、私には――」
京太郎「柄じゃない、って?」
咲「色んな人の中でも」
咲「特に部長とか原村さんとか見てると、すごく自信なくすし……」
京太郎(気持ちが分からんでもない……)
京太郎「何はともあれ」
京太郎「これからますます寒くなるのに、そんなこと言われてたら」
京太郎「……ほっとけないし」
咲「――」
咲「じゃ、じゃあ」
咲「京ちゃんは……タイツを履いてる子の方が好きなの?」アセアセ
京太郎「い、いや、その……」
京太郎「というか、話題が変わってるじゃねえか」
咲「わ、私にとっては、その……」
咲「それなりに、大事なこと、だったり――」カァァ
京太郎「えぇ……」
咲「いつも京ちゃんが、部長とか原村さんにHな視線を向けてるのは知ってるから」
京太郎「……俺だけじゃなくて、全校の男子に聞いてみてくれ」
咲「私が履いても――何か勘違い? してるんじゃないかって」
京太郎「……」
京太郎「誰がどんな服装をしようが」
京太郎「それは勝手だし……それに」
咲「それに?」
京太郎「オシャレに気を遣ってる女子は、それだけ魅力的になるぞ?」カァァ
咲「……!」
京太郎「お前の場合、それで寒さも緩和されるんだからまさに『一石二鳥』じゃないか?」
咲「……」
咲「そ、それじゃ」
咲「そんなに京ちゃんがタイツ姿の私を見たいということなら」
咲「……期待に応えて、あげよっかな」
京太郎「それじゃ、今日は部活休みだし」
京太郎「放課後、街に繰り出すか」
咲「うん!」ニコッ
――放課後・街
咲「……」テクテク
京太郎「で、どうする?」
咲「あ、京ちゃん! 焼き芋だよ、焼き芋!」ピクッ
京太郎「この前、クラスの女子が話してたんだけど、この辺りに――って」
咲「この匂いは……出来たて!」ダッ
京太郎「お、おい、さk」
咲「私、買ってくるから後でお金返してね~」
京太郎「……」
咲「……」モグモグ
咲「あー、あったかい! それに美味しい!」
京太郎「……」パクッ
咲「これこそ『一石二鳥』だね! 京ちゃん!」
京太郎「……」ゴクリ
京太郎「色気より食い気、か」 ハァ
咲「……ふ、ふんっ!」プイッ
お久しぶりです。
ここまでになります。
めっきり冷え込んできましたね……。
自分の住んでいる所は、おそらく照姉さんたちの高校の近くなのでまだマシなのかもしれません。
北陸とか東北地方は本当に大変そうですね……宮守の辺りとかも。
それでは、また。
何かあったらリクエストお願いします。
乙ー
咲ちゃんかわいい!
乙です
乙
京咲はやはりいいな
乙ー
恭子ちゃんに習ってジャージスタイルという手もある
おつ
かわええww
――終業式
教師「……それじゃ、今学期はここまで!」
委員長「起立! 礼!」
京太郎「……あぁ」
京太郎「冬休み、だな」
男子A「あぁ、そうだな」ニヤニヤ
京太郎「なんだ、そのニヤケ面」
男子A「いやいや須賀、お前だってわかってるだろ?」
京太郎「……」
男子A「俺、クリスマスデート、初体験だから」
男子A「バイトで稼いだ金をつぎこんで、ちょっと良いレストラン予約したんだわ」
京太郎「お、そうなのか。そりゃ凄いな」
京太郎「精々、良い物プレゼントしてやれよ?」
男子A「……」ジーッ
京太郎「なんだよ?」
男子A「なんというか、お前……」
男子A「その――『飢え』てないのか?」
京太郎「……お前は、何を言ってるんだ」
男子A「だってさ」
男子A「……ほら」
咲「……」チラチラ
京太郎「――また、アイツ」
男子A「な? で、聞いた話だと、お前は彼女はいないらしい」
京太郎「ああ、そうだよ。いないよ」
男子A「お、ちょっとムキになったな」
男子A「……もう一週間も経たないうちに、『聖夜』だぞ?」
京太郎「あーあー、分かった分かった」
京太郎「それじゃ、俺はアイツと帰るから!」
京太郎「仲良くやりやがれ、この幸せ者!」
男子A「おう」
男子A「……宮永との関係も考えろよ?」ボソッ
京太郎「……お、お前なあ」
咲「……」
咲「あぁ、やっと京ちゃんが空いた」ホッ
京太郎「俺は物か?」ジトッ
咲「ううん、京ちゃんは京ちゃんだよ」
京太郎「フォローになってるようでなってないな……」
咲「うっ……慰めてあげたつもりなのに」
京太郎「へ? 慰めた?」
咲「だ、だって」
咲「ちょっと聞こえただけで」
咲「『彼女』『聖夜』……」
咲「い、いくら疎い私でも、それがどういう意味なのかくらい分かるよ」アセアセ
京太郎「なんだ、聞き耳立ててたのか」
咲「……」
咲「ぐ、偶然、聞こえちゃっただけだもん!」プイッ
京太郎「さすが、むっつりスケベ」
咲「京ちゃんには負けるよっ!」
京太郎「いや、俺は『むっつり』した覚えはない」
咲「……うう」
京太郎「まぁ、なにはともあれ」
京太郎「期末、全科目赤点回避した祝いに」
京太郎「……マックでも寄るか?」
咲「――さっきのお友達の話と、随分遠く離れた提案だね?」
京太郎「それじゃ何か? マックで不満なら、サイゼでも行くか?」
咲「あぁ、ファミレスなのは変わらないんだね……」
京太郎「それじゃお前は、どっか別の高級レストラン知ってるのか?」
咲「……」
咲「い、いい本屋さんなら!」
咲「最近、見つけたよ!」
京太郎「ああ、場所だけ知ってて、でも恥ずかしいから行けないってパターン……」
咲「……バ、バカにして!」
咲「これでも入り口近くまでは行けたんだから!」
京太郎「あー、分かった」
京太郎「それじゃ、今日は帰り道そこ寄ってから帰ろう」
咲「……」
京太郎「それでいいか?」
咲「……」
咲「うん」コクッ
――件の本屋
京太郎「……ああ」
京太郎「出版不況が叫ばれる中、いい所だな」
咲「しゅっぱんふきょう? なにそれ?」キョトン
京太郎「……いや、昨日のニュースで偶然見た話題なんだけど」
京太郎「ほら、ネットで色々帰るようになったから、地域の本屋さんが潰れそうになったりしてるって――」
店主「おいおい、うちもその『地域の本屋さん』なんだよ?」
京太郎「あっ……」
咲「――京ちゃん、大ポカだね?」ジトッ
京太郎「元はといえばお前が」
店主「いや、別に怒ってないって」
店主「実際、こんなご時世だし、そういう面も強いしな……」
京太郎「あ、そ、そうなんすか……」
京太郎(やべぇ、こういう話題の時、どう応じればいいのか分からない)
京太郎(部長や和とかなら、上手い返しを思いついたりもするんだろうけど……)
京太郎(――俺と、コイツじゃなぁ)
咲「むっ、なにその『お前がパートナーじゃなぁ……』的な視線は」
京太郎「いつの間に読心術を!?」ギクッ
店主「はは、まぁいいんだよ」
店主「ここにも、君たちみたいな面白いお客さんが来てくれるし」
咲「お、面白い……?」
京太郎「そ、それってどういう?」
店主「あぁ――」
店主「いや、なかなかカップルでここに来る客も最近は見なくなってね」
京太郎「」
咲「」
店主「ちょっと前は、そういうカップルもちょくちょく見かけたんだけど」
店主「最近はなかなか――あれ?」
店主「どうしたんだい? 熱か?」
京太郎「い、いや、その――」
咲「か、関係無いですから!」
咲「きょ、京ちゃんと私は……そう! ただの、クラスメイトです!」
店主「ほぉ……ただのクラスメイト」
店主「――でも、呼び名は『京ちゃん』なのか、ふむ」
咲「――!」カァァ
京太郎「あー、すいません。これ、買っていいですか?」
店主「お、なかなかいいものに目をつけたね」
店主「他の所じゃ高いラノベだからねぇ……えぇと、240円、か」
京太郎「はい、今払いますね――」
咲「……って!」
咲「きょ、京ちゃん! それ、私が欲しいって言ったヤツじゃない!」
京太郎「いや、元々これを買いに来たんだろ?」
京太郎「だったら、別にいいじゃねえか」
京太郎「……それに」チラッ
咲「?」
京太郎「――Aには負けるけど」
京太郎「ささやかなクリスマスプレゼントだとでも思ってくれ」
咲「――!?」ハッ
京太郎「……それじゃこれで」
店主「おお、最近、漱石さんを出してくれるお客さんもいなかったから助かるよ」
京太郎「千円札不足気味、なんですか?」
店主「まぁねぇ……こういう時代だと、厳しいってのは本音だしなぁ」
京太郎「それじゃ、2000円出しましょうか?」
店主「いやいや。若人よ、その気持だけで十分だよ」
店主「ありがとうね……いいものも、見せてもらえたし」
京太郎「……いいもの、ですか?」
店主「うんうん」
咲「……」
咲「あ、あの」
店主「ん?」
咲「わ、私、ちょ、ちょっと」カァァ
咲「さ、先に出ないといけない気がするので――え、えぇと」アセアセ
咲「さ、さよなら!」ピューッ
京太郎「お、おい、咲!?」
店主「……」
京太郎「ご、ごめんなさい。アイツ、ああいった所があって……」
店主「ああ、気にしないでいいよ」
店主「あの子が、ここのところいつも、ここをチラチラ見てくれたのはここからでもよく分かったし」
店主「今日、来てくれて嬉しかった、と後で伝えて欲しい。恥ずかしがり屋さんなんだろう?」
京太郎「……はい」
店主「それに」
店主「君も、チラチラ見てたことがある……違うかな?」
京太郎「――よく、覚えてましたね」
店主「その、目立つ金髪と長身なら、覚えてるもんだよ」
京太郎「……参りました」
店主「ところで」
店主「――君は、彼女のボーイフレンド、なのかな?」
京太郎「……」
京太郎「うーん……」
京太郎「多分、違うと思うんですよ」
店主「おや意外だ。もっと動揺するかと思った」
京太郎「多分、店主さんが話しやすくて、見栄をはらずに済むからだと思います」
店主「おいおい、褒め過ぎだって」
京太郎「――実際」
京太郎「今、アイツがいないから色々白状すると」
京太郎「正直……本当に正直言うと」
京太郎「俺が今知っている女子なら、色んな同級生から『可愛い』とか『美人』とか言われてる人をよく知ってます」
店主「……」
京太郎「たしかにその人たちは、評判通りだと思いますし、実際、俺も似たような感覚だと思います」
京太郎「――けど」
京太郎「一緒にいた時間、とか」
京太郎「色んな話をしたこと、とか」
京太郎「……それこそ、一緒に泊まったり、とか」
店主「おー、凄いことまで話すね」
京太郎「――!?」ハッ
京太郎「い、いや、それは……語弊、というか」アセアセ
店主「泊まった、といっても、『そういう行為』ではない、ってことだね?」
京太郎「……よく、ご存知で」
店主「いや、君もなかなか分かりやすいよ」
店主「もちろん、彼女ほどじゃないけど」
京太郎「まぁ、あいつは色々特殊ですから」
店主「『特別』の間違い?」
京太郎「……と、とにかく!」
京太郎「俺は、アイツと一緒にいるのが、好きで」
京太郎「一緒に、こういうお店にも付き合って」
京太郎「そして――そして……?」
京太郎(あれ? 俺、何か必死になってる?)
店主「……いいんだよ」
店主「高校生なら、何かと暴走しがちになるのも当然」
店主「もちろん、一線を越える……意味は分かると思う。もちろん、ここまで行くのは危険だけど」
京太郎「お、俺とアイツは、そういうことは!」
店主「まぁ、そうだろうなとは思った」
京太郎(なんだろう、バカにされたような気がする……)
店主「ともあれ」
店主「あの子は君のことを……恋愛感情の面を抜きにすれば、頼りにしているように感じた」
京太郎「覗き見てたんですか?」
店主「いやいや、別にそんなことしなくてもわかるよ」
店主「きみがその文庫本を持ってきた時――あの子はずっと、君の服の袖を握っていた」
京太郎「……」
店主「それだけで、十分すぎるほどの『根拠』だと思う」
店主「とにかく君は、彼女ととても相性がいい、っていうことも」
京太郎「……」
店主「一緒にいた方がいい、というのも――」
京太郎「……すみません、そろそろ帰ります」
京太郎「本、ありがとうございました。アイツも喜ぶと思います」
店主「いやいや、こっちこそありがとうございます」
店主「……悪いね、こっちも経営がご時世も合ってキツイもので」
京太郎「?」
店主「この、漱石さん」
店主「おまけして、君に返そうかと思ってたんだけど……」
京太郎「――!」
店主「こっちの経費に」
京太郎「そ、そうしてください! 是非!」
店主「了解。お釣り、760円です」チャリン
京太郎「い、色々、ありがとうございました! 失礼します!」
店主「……」
店主「やれやれ」
店主「――若人は、いつ見ても暇しないよ、全く」クスクス
――店外
咲「……あ、京ちゃん」
咲「ず、随分遅かったね……何かあったの?」
京太郎「い、いや、特には――」
京太郎「何も……」
咲「京ちゃん?」
京太郎(くそ、あの店主さん……で、いいんだよな?)
京太郎(いつも見慣れてる、この平凡な自称・文学少女が)
京太郎(……少し、変わって見える程度には、高い買い物だった)ハァ
京太郎「とりあえずこれ」
咲「わっ、『魔弾の王と戦姫』」パァァ
京太郎「ほしがってたヤツだよな」
京太郎「……これでささやかなクリスマスプレゼントってことで」
咲「……わぁ」カァァ
咲「わぁ、わぁ」ギュッ
京太郎(意味不明なセリフだけど)
京太郎(顔を真っ赤に染めながら、嬉しそうに言われるとなかなか嬉しいもんだったりする)
京太郎「……あー、その。咲?」
咲「……?」
咲「どうしたの? いきなりお財布出して?」
京太郎「――い、いや」
京太郎(どうしてだ? 言われてみれば、どうして俺は財布を……あっ!)
京太郎「……500円玉」チャリン
咲「?」
京太郎「俺、朝見た時、100円玉ばっかりだったのに……」
咲「――え?」キョトン
京太郎「……どういうこと、なんだろう」
京太郎(たしかに、俺が朝チェックした限りでは、札以外は100円玉と10円玉だけだった、はず)
京太郎(――絶対、500円玉はなかった)
京太郎「……とりあえずだ、咲」
咲「な、なに京ちゃん?」ピクッ
京太郎「――この後、暇か?」
咲「……え?」
咲「う、うん。別に、何もないし」
京太郎「そっか。照さん関係でもか?」
咲「……あっ、お、お姉ちゃんのことは、ちょっと……」
京太郎「――まぁ、いいや」
京太郎「咲。一緒に、サイゼでも行くか」
咲「へ?」
京太郎「500円あれば、ミラノ風ドリア位は買えるし」
京太郎「それでお前の昼飯くらいには……なるよな?」
咲「……」
咲「う、うん!」コクッ
咲「……でも、いいの?」
京太郎「お前が意外に大食いだってことは知ってるからな」
京太郎「マックだけじゃ足りないだろ?」
咲「あっ! それ、酷い!」プンスカ
咲「京ちゃんよりは食べない方だよ!」
京太郎「そりゃ男と比べたら、なぁ……」
咲「京ちゃん、私のことバカにしてる?」
京太郎「多少はね?」
京太郎(――なには、ともあれ)
咲「わ、私……ドリアよりもターメリックライスの方が!」
京太郎「……ほとんど、500円丁度じゃないかそれ?」アキレ
京太郎(どうやら……アニメでよく見る『魔法』みたいなものは、信じなきゃいけないみたいだ)
咲「あ、ひどい京ちゃん! ドリアのお釣り100円を自分のジュース代にでもするつもりでしょ!」
京太郎「……お前にしては、冴えてるな」
京太郎(――ありがとう、「500円玉の神様」)
咲「私は、ターメリックライス食べるんだから!」
京太郎「それはNG。ミラノ風ドリアにしてくれ」
京太郎(よくわからないけど、何だかコイツと一緒にいて余計に楽しくなれるようになったから……)
予想以上に長くなってしまいましたが、聖夜の丁度一週間前にこれだけ。
「店主」にちょっと割きすぎちゃったかなぁ、とは思います……書いていて楽しくなってしまいました。
そして結局、最後はファミレスでまとまる京咲を書いてみたかったわけです。
自分の気の向くままに書いていく中で、長野の咲ちゃんの対抗馬は奈良の憧ちゃんかと思っていましたが、やはり色々と違いますね……過去に書いてきたSSにせよ、今回にせよ。
どっちも「隠れオタ」的な感覚で書いていますが、咲ちゃんと憧ちゃんとでは色々違うと感じました。
もちろん、清澄ルートも阿知賀ルートも共に好きです。過去に書いてきたSSを見ていくと、どっちも好きなんだなと改めて実感しました(改めて、2スレ目の直前にリクエストをしてくださった方には多大な感謝を)。
それでは、また。
何か書いて欲しいリクエストがありましたら、出来る限りお応えしたいと考えております。
次は、以前リクエストしてくださった、小学生時代の阿知賀ルートだと思っています。
それでは、また。
個人的な話では年末はバイトですが、みなさんがそれぞれ穏やかに、幸せな年末と新年を迎えますことをお祈りします。
……年末までに、また一、二本書くかもしれませんが。
それでは、また。いつもありがとうございます。
投下乙
今日は珍しいもの見れたし京咲はN1だし言うことないな
乙です
乙ー
コタツでぬくぬくしつつ充電したがるアラチャー
乙乙なのよ
このまんまじゃ咲ちゃんお金出してもらってばかりだから、お返しに手作りケーキ持参で京ちゃん宅へお伺い
リクエストありがとうございます。
今回は、阿知賀のクリスマスで……我ながら、遅いですね、これは遅い。
バイトのせいだ……というのは言い訳ですね。
以前頂いた、「小学生時代の憧と和絡みの出来事」も書きたいと思います。
次回は京咲クリスマス……年内には書きたいですね(遠い目)
書いてみたら、リクエストからかなりズレた内容になってしまいました。
また、かなり冗長です。ご勘弁を。
――過去・駅前
京太郎「……あぁ」
京太郎(駅前に飾られた、大きなイルミネーション)
京太郎(近くには、俺より年上の男の人と女の人の組み合わせがいっぱい)
京太郎(クリスマスツリーって、人を引きつけるのかな?)
和「……」アセアセ
京太郎「ん? どうかしたか、和?」
和「い、いえ、その……」
和「前に、家で観たドラマが……えぇと」カァァ
京太郎「?」
和「――や、やっぱり、何でもないです」プイッ
京太郎「なんだよ、そんなこと言われると気になる」
和「……うぅ」
穏乃「二人とも、さっきからなにボソボソ話してるの?」キョトン
憧「……あー、また京太郎が和を困らせてる」ジトッ
京太郎「酷いな、憧は……」
京太郎「俺はただ、和が何を言おうとしてたのか気になって――」
和「わ、私は! な、何も……」
穏乃「んー?」
憧「……」
憧「あ、そうそう思いだした」ポンッ
憧「京太郎。ちょっと私たち、ケーキ屋さん行ってくるね」
京太郎「……え?」
憧「えっとね、ハルエが私にお金渡してくれてて」
憧「それで『ケーキでも買ってきな』って」
憧「後で、麻雀クラブの皆と食べるんだってさ」ニコニコ
和「……?」
穏乃「え? そんなこと赤土さん言って……」
憧「さぁ、しず! 和! 行くよ」
京太郎「……あれ、俺は」
憧「京太郎は、このベンチでココアでも飲んで待ってること!」チャリン
京太郎「おお、120円……」
憧「それじゃね!」ダッ
京太郎「こりゃ温かいココアが買える……あれ?」
京太郎(そもそも、ケーキ買いに行くのに、どうして俺が待たされるんだ?)
京太郎(別に、一緒に行っても都合悪くなんてないはずなのに……)アレ?
――過去・商店街
憧「……ふぅ、何とか置いてこれた」ホッ
穏乃「――赤土さん、そんなこと言ってたっけ?」
憧「そうそう、そんな風にしずが墓穴を掘る前にここまで来たかったんだ」
穏乃「ぼ、ぼけつをほる……?」キョトン
和「自分から罠にはまっていく、という意味ですよ。穏乃」
憧「さすが和! 私も最近、知った言葉をやっぱり知ってる」
和(……実際は、今の穏乃には当てはまらない言葉だとは思いますが)
穏乃「……うぅ、二人とも私をバカにしてるだろ」グスッ
憧「いやいや、そんなつもりないよー」
憧「そもそも和だったらともかく……私も、そんなに頭いいと思わないし」
穏乃「ふーん……?」
和「……」
和「ところで、憧」
憧「ん、なに、和?」キョトン
和「……その、言葉」
和「最近知ったのは――テレビとかで、ですか?」
穏乃「??」
憧「……うん」コクリ
憧「しずは知ってる? 今やってる、あのドラマ」
穏乃「うーん……私、お笑いとかばっかりだからなぁ」
憧「まぁ、しずはそうでなきゃ」クスッ
穏乃「……なんだろう、やっぱりバカにされてる気が」ジトッ
和「……今週、放送されたお話ですね」
憧「うん」
憧「今ちょうど、主人公が……えっと」
憧「相手の人と――キス、しようとしてて」
和「!」
穏乃「? キス? 魚?」
憧「しず……さすがに冗談だよね?」
穏乃「冗談だよ、冗談!」
穏乃「チューのことだよね!」ニコニコ
憧(……ホントにこの子、同い年だっけ?)
穏乃「それでそれで? その人がチューしようとして……」
憧「そんなに焦らなくて大丈夫だって……それで」
憧「――その日は丁度、今みたいなクリスマス一色って感じで」
和「お二人とも、クリスマスツリーの前にいました……」
穏乃「――ツリーの前で、チューを」
憧「しず……頼むから、これからはキスって言ってね」タメイキ
穏乃「う、うん? わかったよ」
和「……」
穏乃「あ、二人ともケーキ屋さんだよ!」
憧「あ、あぁ。意外と近かったんだ」
和「……ええ」
穏乃「ケーキかぁ……和菓子ばっかりだったから、なんか新鮮だなー」
穏乃「それじゃ私、先行って見てくるね!」ピューッ
憧「あ、ちょ、ちょっとしず!?」
和「……速い、ですね」
憧「うん、そうだね……」
和「――憧」
憧「ん? なに?」
和「その……憧は、どう思いました?」
和「あのシーンを、観たとき」
憧「――そうだなぁ」
憧「いやさっき、しずにちょっと大人ぶっちゃったけど」
憧「ホントは私、あまりピンと来ないんだ」
憧「それこそ、今のハルエみたいな大学生とかになったら、少し考え方とか変わったりするんだろうけど」
和「……そう、ですか」
憧「それこそ」
憧「こうして、学校の外でも一緒にいる異性ってアイツくらいだし」
和「……!」
憧「だから、ピンとこないのかもね」
和「……憧」
憧「もしかして」
憧「和はあのシーンを観た時、思い浮かべたのって――」
和「そ、そろそろ行きましょう憧!」
和「穏乃が待ちくたびれてしまいます!」クイッ
憧「あ、そうだね」
憧「うんうん」ニコニコ
和「……」
憧「――ね、和?」
和「はい?」
憧「ハルエみたいに大学生にならなくても」
憧「きっと、高校……そうだな、1年くらいには」
憧「今よりも、あのドラマにピンと来るようになったりしてるのかな、って」
和「……憧?」
憧「あのさ、和」
和「……」
憧「それじゃあさ、また――」
――現在・駅前
京太郎「……あぁ」
京太郎(今年も、もうそんな時期か)
和「……クリスマス、ですね」
京太郎「そうだな――」
京太郎「期末も終わったし、もうクリスマス、正月……」
京太郎「それで大体、一年のイベントみたいなヤツも終わりだな」
和「そう、なりますね」
京太郎「……和?」
京太郎「どうかしたのか? さっきからなんか、ボンヤリしてるような……」
和「……い、いえ、その」
和「なんでもない、です……」
京太郎「?」
京太郎(まぁ、こんな風にして)
京太郎(俺たちは、いつものように帰り道を共にしていた)
京太郎(この日は部活もなく……)
京太郎(――だから)
京太郎「……あれ?」
和「――あっ」
憧「あ、二人とも」
憧「さっきのHRぶりだね」ニコッ
京太郎「……憧?」
憧「ん、どうかした?」キョトン
京太郎「い、いや、なんでも……」
京太郎(――気のせい、か)
京太郎(さっきと格好は全然変わってないのに……何だかイメージが少し変わった?)
京太郎(いやいや、きっと俺の考え過ぎだ……多分)
京太郎「……あ、ベンチ」
京太郎(そういや、昔はここで――)
京太郎(あの日も、そうだったな……)
京太郎「二人とも、ちょっとここで待っててくれ」
憧「え、なによいきなり?」
和「京太郎くん?」
京太郎「……リクエスト、聞くぞ?」
憧「……え?」
和「はい?」
京太郎「了解。憧はココア、和はカフェラテだな」
京太郎「それじゃ行ってくるわ」ダッ
憧「う、うん」
和「ま、待ってますね」
京太郎「おう」
憧「……」
憧「――そういえば、コンビニのコーヒー系の飲み物が美味しいって」
和「そういえば、新聞とかでも見ました」
憧「さすが和だね……私はむしろ、クラスの子が言ってた気がする」
憧「――アイツも、妙な所で気が利くんだから」クスッ
憧「ま、クリスマスプレゼントにしては安いかもだけどねー」
和(そう言いながら憧、とても嬉しそうです……)
和「……」ジッ
和「憧」
憧「ん、なに和?」
和「どこで、オーデコロンを付け直してきたのですか?」
憧「……そこのデパート」
和「それと、どこで、その……待ち伏せを?」アセアセ
憧「ん。クラスの子と別れて、そこのデパートで付け直しながら」
和「――不思議、ですね」
憧「うん」
憧「和もあの日のこと、覚えてたんだ」
和「憧が、とても『大人っぽい』顔つきで言っていたのが印象的だったので」
憧「あはは。和だって、本当に綺麗だったよ」
憧「……いや、今もか」
和「憧も、とお返しします」
憧「――敵わないなぁ」クスッ
憧「……それで?」
憧「何か、ピンと来るようにはなった?」
和「……実のところ」
和「私が『彼』と一緒にいて」
和「――それが、当たり前のようになってしまっていたので」
憧「そっか……さすがに長い時間だもんね」
和「はい」
和「だからいつも通り、落ち着くなぁ、と思い続けてます」
憧「……」
憧「――少し、妬けるな」ボソッ
和「?」
憧「ううん、何でもない」
和「憧は、どうですか?」
和「私は『彼』といると、そう思いますけれど……」
憧「ん? そっか」
憧「――そうだな」
憧「私はその……『アイツ』と、なんか変な関係になっちゃいつつあるからね」
和「……変な関係?」
憧「あ、いやいや何でもない何でもない!」
憧(危ない……この『天使』に、『薄い本』とか口走るところだった)ハァ
憧「そうだなー……」
憧「私は、あの時と比べたら」
憧「――なんか、照れくさくなることが増えたような」
和「照れくさい、ですか」
憧「そうそう」
憧「『アイツ』は、人の言ってほしくないことを軽い調子で言うし」
憧「簡単に、こっちの考えてることを口に出して……あぁ、思い出すだけでもカチンとくる」
和「……憧は、その『アイツ』さんが嫌いなのですか?」
憧「! そ、そういうわけじゃ!」
憧「……あ」ハッ
和「やっぱり、ですね」
憧「引っ掛けた?」ジトッ
和「はい、ちょっぴりイタズラ心が」クスクス
憧「……はぁ」
憧(ますます、敵わない)
憧(最近、和がますます可愛くなってて、同性の私としても困る……)
憧(――色んな意味で)タメイキ
憧「……あの時に比べたら」
憧「色んな感覚――それこそ、あの時のハルエが感じていた、ような」
憧「そういうのがわかってきたようには思う、よ」
和「……」
和「そうですか」
和「……」
和「――私、は」
和「やっぱり『彼』が」
憧「ストップ、和」
和「?」
憧「……」
憧「――なんか、色々と複雑だけど」
憧「私も『アイツ』が」アセアセ
京太郎「悪い、待たせた」
憧「」
和「わぁ、美味しそうですね」
京太郎「おう、和はカフェラテだったよな……それで」
憧「……」プルプル
京太郎「あ、憧はココアだったよな」
憧「――空気読んでよ」ジトッ
京太郎「無理があるだろ……」
京太郎「というかお前、ほっぺた真っ赤だぞ? 大丈夫か?」
憧「……!」
憧「――い、いつもいつも」
憧「そういうことを、言って……!」カァァ
京太郎「待ってろ。今、鞄の中からホッカイロを」
憧「要らないよ!」プイッ
和「……」
和(ふふ)
和(――憧は本当に、可愛いですね)ニコニコ
和(本当に、楽しそうです……)
和(――私にとっての『彼』は)
和(こうして見ているだけで落ち着きますし)
憧「元はといえばあんたのそーいう所が……!」
京太郎「ほれ、ホッカイロ」スッ
憧「い、いらないって……あ」
憧「温かい……」
京太郎「宥姉かな?」
憧「う、うるさい!」プイッ
和(きっと)
和(憧にとっての『アイツ』さんも)
和(そういう存在、なのでしょうね……)クスッ
ここまでです。
随分と長くなってしまいましたね。
憧と和が、それぞれどんな風に感じているのかを書きたいと思いました。
恐らく色々なネタで書いてきた憧が、潜在的に「敵わない」と感じるのは阿知賀編における和なんじゃないかなぁ、と。
考えてみれば、阿知賀編では憧と灼が圧倒的な多さで、他が最近
手薄に感じているので次回以降は穏乃か松実姉妹になるかと。
……とはいえ、松実姉妹もかなり長く書いたことがあるので、実質的には穏乃が1番短い?
いや、あまり気にしすぎても仕方ないですね。
それでは、また。
次回は「清澄のメインヒロイン」登場と願いましょうか。
乙乙
よかよか
和のヒロイン力の高さよ
乙ー
京太郎が空気読まないで飲み物と一緒にシズ連れて戻ると思ってましたごめんなさい
次の京咲も期待
乙です
――クリスマスイブ
京太郎「こうして見ると」
咲「カップルばっかり、だね……」
京太郎「……」チラッ
咲「わっ、あの二人、キ、キス……?」カァァ
京太郎「――はぁ」タメイキ
咲「あ、行っちゃった……」アレ?
咲「どうしたの、京ちゃん?」キョトン
京太郎「いや」
――宮永とのことも、考えろよ?――
京太郎「とか言われてもなぁ……」
京太郎(正直、こんな日に)
京太郎(コイツといても、特に何も感じないよなぁ……)
京太郎(何となく、コイツの発案で「駅前のイルミネーションを見に行こう!」と言われるままにやって来た)
京太郎(カップルの姿は確かに多いけど、それを見ても――)
咲「もう! なんかさっきから、失礼なこと考えてるでしょ?」ジトッ
京太郎「……凄い、よく分かったな」
咲「京ちゃん!」
京太郎「悪かった悪かった」
京太郎「いやまぁ、大したことじゃないって……ただ」
咲「ただ?」
京太郎「――咲、楽しいか?」
咲「……え?」ピクッ
京太郎(あれ? 俺、なに聞いてるんだろ……)
京太郎(こんなこといきなり言われても、困るだけだと分かってるのに)
京太郎(――何だか、落ち着かないぞ)
咲「えっと……あれ」
咲「京ちゃんは、楽しくない?」ジーッ
京太郎「い、いや。俺は楽しいよ」
咲「……うん。嘘じゃないみたいだね」クスッ
京太郎「わかるのか?」
咲「京ちゃんが嘘つく時は、いつもその目立つ髪に触るからね」ドヤガオ
咲「わかるよ、それくらい」
京太郎「……お前が怒ってると、そのアホ毛がピクピク動くみたいなもんか」
咲「バ、バカにしてっ!」アセアセ
咲「とにかく!」
咲「それじゃ何で、そんなこと聞いてきたの?」ジトッ
京太郎「……いや」
京太郎「こんなカップルだらけの所で、一緒にいたら……なんか」
京太郎「俺たち、浮いてないかな、とか考えちゃってさ」
咲「……」
京太郎「で、咲が見抜いた通り、俺は『楽しい』ってのはホント」
京太郎「ただ――お前はどう感じてるのかな、なんて」
京太郎「ちょっと気になっちゃってさ」
咲「……もう」
咲「相変わらず、おかしな所で気を遣うね、京ちゃんは」ハァ
京太郎「……ああ。我ながら、おかしなことを聞いちまったって思ってる」
咲「ふふっ、素直でよろしい」ニンマリ
京太郎「……部長の真似を咲がすると、威厳って大切なんだなって思うよ」
咲「ふ、ふふっ、生意気でよろしい……」ピクピク
京太郎(ニコニコ笑いながら引きつらせるとは、なかなかの高等技術だ……)
咲「まぁ、それはともかく」
咲「私は京ちゃんと一緒にいれば、楽しいよ」ニコニコ
京太郎「……」
咲「今日みたいな日でも、そうじゃない日でも」
咲「ほら、こんな言葉があるでしょ? 『君が~ 「おっと、ごめんなさい」ドンッ
京太郎「」
咲「が……」
通行人「すみませーん!」タタタッ
京太郎(咲がドヤ顔で知識をひけらかそうとしていたら)
京太郎(人がぶつかって、咲の位置が変わった……)
京太郎(――おいおい)
咲「うぅ、その後が出てこない……って」
咲「――!?」カァァ
京太郎「ま、待て、咲! 足が絡まってるから!」ダキッ
京太郎(その結果、俺の胸に咲が飛び込む格好になった)
京太郎(で、コイツはそのことをようやく意識したのか、すぐに戻ろうとしたけど……)
咲「きょ、京、ちゃん……?」
京太郎「――あ」
京太郎(それを抱きとめた俺は、今更、事態を認識する)
京太郎(つまり……そこかしこで見られるカップルと同じような行動を)
咲「……あ、暑いね、今日は」
京太郎「さ、最低気温更新したはずなんだけどな」
咲「て、天気のお姉さんも間違えちゃったんだね」アセアセ
京太郎「た、たまにはしょうがないな」アセアセ
咲「……ね、ねぇ、京ちゃん?」
京太郎「な、なんだ、咲?」
咲「――恥ずかしい、よ」カァァ
京太郎「――俺もだ」カァァ
京太郎(俺が咲を、抱きしめる格好になってしまった……)
咲「……そ、そろそろ大丈夫じゃ、ないかな?」
京太郎「あ、ああ。そう、だn 「あ、あの二人かわいー!」
京太郎「」
咲「」
女「うわ、ケッコー身長差あるね、あの二人!」
男「お、マジだ! こりゃおもしれーな!」
女「あはは、顔真っ赤にしてるよ! ういういしー!」
男「お幸せに、お二人さん!」
京太郎「……え、えっと」
咲「……」
咲「京ちゃんの背が高いのが悪い」ボソッ
京太郎「俺のせいかよ!?」
京太郎(ああ、そんなことどうでもいい……)
京太郎(あの二人――恨むぞ?)
咲「そ、そろそろいいんじゃない、かな?」
京太郎「そ、そう、だな……」
咲「京ちゃんのマフラーがチクチクするし」
咲「……あ、あったかすぎるよね」カァァ
京太郎「お、おう」
咲「……」
京太郎「……」
京太郎(気まずい――!)
京太郎(どうすりゃいいんだ……和じゃないけど、こんなオカルトありえないだろ)
咲「――あ、あの、京ちゃん?」ジーッ
京太郎「な、なんだ、咲?」
咲「……」モジモジ
咲「う、『ういういしい』って、その――エッチな言葉?」カァァ
京太郎「」
京太郎「この似非文学少女め」
咲「なっ、ひ、酷い!」プンスカ
咲「私だって、エ、エッチな言葉ならたくさ――!」ハッ
咲「い、今のなし! ノーカウント!」アセアセ
京太郎「残念、振込みだ」
京太郎「卓上では強いくせに、それ以外じゃ激弱だな……」
咲「むぅ……」ジトッ
京太郎「まぁ、いいや」
京太郎「とりあえず、『初々しい』の意味を教えてやるから」
京太郎「……そろそろ帰るか」
咲「う、うん。そうだね」
京太郎「さっきの二人みたいなのがまた来たら面倒だしな」
咲「……身長差、顔真っ赤」ボソボソ
京太郎「おいやめろ」
咲「でも、かなり混み合ってきたね」
京太郎「イルミネーションの見物人は多いだろうしなぁ……とにかく」
京太郎「ほれ、咲」スッ
咲「?」キョトン
京太郎「握れ、手」
咲「え?」
京太郎「迷子になったら困るだろ。ただでさえお前、何もない所で迷子になるし」
咲「ひ、酷い……」グスッ
京太郎「事実だ」
咲「で、でも……」モジモジ
京太郎「ほら」
咲「――お、お言葉に甘えて」ピタッ
京太郎「よし」
京太郎「……」
咲「……ねぇ、京ちゃん?」ジーッ
京太郎「ん、どうした?」
咲「恥ずかしく、ない?」アセアセ
京太郎「――実は、少し」
咲「うん、嘘じゃないみたいだね」
京太郎「咲が迷子になって俺の名前を叫ぶことよりは、ずっと恥ずかしくないけどな」
咲「……そ、それも嘘じゃないみたいだね」プルプル
京太郎「まぁ、あれだ」
京太郎「――楽しかったよ、今日も」
咲「……」
咲「今日『も』?」
京太郎「おう」
咲「……ありがと、京ちゃん」キュッ
京太郎「こっちこそ」キュッ
ここまでになります。中途半端ですまんな。
リクエストにあった「ケーキを作る咲ちゃん」も考えましたが、なかなか上手く考えられなかったので……ごめんなさい。
もはや去年のネタになってしまいましたね。
とりあえず「クリスマスも京咲は正義」というコンセプト(?)で書いたつもりです。
柄にもなくアクティブな二人組でしたが、次回以降は、またインドアでのんびり過ごしてると思う(小並感)
新しいアニメも次々に始まってきましたが、今期は何を観ればいいのやら……ここの住人は何を観ているんでしょうか?
今更ながら「SHIROBAKO」を観ておけば良かったと後悔しています。
あと、「ゆゆゆ」というのも観ておけば良かったかもしれません。
後悔しても遅いので、とりあえず「デレマス」(?)と「艦これ」に期待しましょうか。
それでは、また。
遅まきながら、2015年が皆さんにとって良い年であることを願います。
やっぱり京咲がナンバーワン!!
シンデマスみよう
乙です
乙ー
ういういしい2人だ
おつおつ
ぶつかった通行人GJ
おつおつ
ぶつかった通行人GJ
※艦これネタバレ注意。
――宮永家・咲の部屋
咲「というわけで」
咲「今日は、録り溜めしておいたアニメを消化します」ニコニコ
京太郎「……」ペラッ
京太郎「もうさ」パタン
京太郎「ここにあるPC使って、ニコ動で観るでよくないか?」
咲「京ちゃんは分かってない!」ビシッ
京太郎「何がだ」
咲「いい?」
咲「たしかに、ニコ動だったらコメント付きで観れるよ」
咲「そこで、雷ちゃん可愛いとか何とかスペンサーちゃん可愛いとか」
咲「色々書き込めるよ」エヘン
京太郎「……書き込みたいなら、やっぱりここでいいじゃねえか」
咲「でも」
咲「そ、そういうのは一人の時じゃないと……」
京太郎「……要するに」
京太郎「誰かと一緒に観る時は、ってことか」
咲「そう、それっ」パァァ
京太郎「あぁ、分かった分かった」
京太郎「アニメのことになると、一気にキャラ崩れるよな……」
咲「こ、これがホントの私だから」アセアセ
京太郎「――自称『文学少女』」
京太郎「ただし読書は、ラノベに限る」
咲「……京ちゃんのバカ」プイッ
――リビング
京太郎「……そういや」
京太郎「照さんはいないのか?」
咲「お姉ちゃん?」リモコンカチカチ
咲「お姉ちゃんなら今、近くに出来た美味しいケーキ屋で」アレ、デンゲンガ・・・
咲「プリン買うんだって」リモコンカエナキャ
京太郎「……」アキレ
京太郎「そっか」
京太郎(何か嫌な予感がするけど、まぁいいや)
――視聴開始
咲「それじゃ、何からいこうか」
京太郎「うーん……お前と一緒に、艦これとモバマスは途中まで観たっけ」
咲「うん、どっちも2話まで」
京太郎「そっか……それじゃ」
咲「艦これ3話、いこっか!」ニコニコ
京太郎「……お、おう」
咲「? 京ちゃん、どうかした?」キョトン
京太郎「い、いや――」
京太郎「何でもない……」
咲「??」
咲「ま、いいや」ピッピッ
京太郎「……咲。録画したのを観たいのに、どうして番組表が出てくるんだ?」
咲「……」
咲「京ちゃん、パス!」スッ
京太郎「――やれやれ」カチカチ
――Aパート・開始
咲「あぁ、みんな可愛いなぁ……」
京太郎「――あのさ、咲」
咲「なに?」
京太郎「何というか、その……」
京太郎「気を落とすなよ」
咲「???」
京太郎(ネタバレを知っておいてよかったのかもしれない……)
――Aパート・終
京太郎「……」
咲「やっぱり電ちゃんたちは可愛いなぁ」ウットリ
京太郎「お、おう」
咲「後さ、如月ちゃんも活躍して欲しいよね」
京太郎「」ゼック
咲「これから活躍しそうで嬉しいなぁ」
京太郎「……」
京太郎「そう、だな」ハハハ
――Bパート・開始
咲「……わっ、戦闘だね」
京太郎「意外と殺伐としてるんだな、今更だけど」
咲「一応、旧海軍を基にしてるみたいだしね」
京太郎「……お前、戦史は知ってるのか?」
咲「戦士? 誰のこと?」キョトン
京太郎「いや、何でもない……」
京太郎(何たるポンコツ)
京太郎「……お、やっと倒したか」
咲「うん!」
咲「吹雪ちゃんも成長してるんだねぇ……」
京太郎「たしかにな」
京太郎「これでもう、主人公(笑)とは言えないな」
咲「うん!」
咲「まるで私みたいな主役だね!」エヘン
京太郎「……」ジーッ
咲「な、なにかな?」
京太郎「いや、ノーコメントで」
咲「その意味深な目つきが、京ちゃんがSってことを示してるよね」
京太郎「それじゃ、お前はMなのか?」
咲「……ふんだ」プイッ
――そして
咲「あぁ、みんな帰還するね……」
京太郎「お、おう」
咲「もう、さっきから変な所で歯切れ悪いよ?」
京太郎「……」
咲「あ、如月ちゃんだ!」
咲「かわいー」パァァ
京太郎「――」
咲「ゲームでも聞いたことのあるセリフっていうのは嬉しいね」
京太郎「咲」
咲「?」
京太郎「ちょ、ちょっとお茶持ってくる」
咲「え、もうすぐ終わるし大丈夫……」(ドカーン)
京太郎「あ」
咲「……だよ」
――大破炎上、轟沈しました
咲「……」ズーン
京太郎「お、おい、咲?」
咲「ああ……」ハァ
咲「こんなのってないよ、酷すぎるよ……」
京太郎「どこかの魔法少女アニメのセリフがピッタリだな」
咲「わけが分からないよ」
京太郎「同感だ」
咲「……これからどうしよう?」
京太郎「ここまで来た以上、最後まで観るしかないだろ」
咲「京ちゃん、大丈夫なの?」
京太郎「沈んだら、『アニメはアニメ』と割り切るし」
京太郎「とはいえ、かなりショックだけどな……」タメイキ
咲「無理もないよ」タメイキ
咲「はぁ……これからなに観よっか?」
京太郎「かなり落ち込んでるみたいだし」
京太郎「このまま、今日はお開きってことでも」
咲「――もう」
咲「京ちゃん、飽きちゃった?」
京太郎「まさか」
京太郎「咲と一緒に観てると、暇しないし」
咲「……」
咲「私が居ないと、京ちゃんはダメだね」クスッ
京太郎「こっちのセリフだ」ハァ
咲「――ちょっとお休み」コツン
京太郎「お、おい」
咲「いい枕……」
京太郎「俺の肩は枕じゃないぞ」
咲「いいの」
咲「ダメージ回復しないと」
京太郎「……咲」
京太郎「……」
京太郎(なんだか落ち着かない)
咲「あったかい……」ニコニコ
京太郎(こうして、肩を枕代わりにされることは今に始まったことでもない)
京太郎(その割には、この前のクリスマスの時みたいに)
京太郎(手を繋いだりすることには、メチャクチャ躊躇する)
京太郎(……よく分からないヤツ)
京太郎「次、なに観るかな」ポツリ
照「あ、それなら『冴えない』観よう」ピッピッ
京太郎「あ、それいいっすね」
照「1話がよく分からなかったし」カチカチ
京太郎「あれ0話でしたね」
照「……?」バングミヒョウ
京太郎「……貸してください」タメイキ
咲「……お、お姉ちゃん?」
京太郎「いつからそこに?」ピッピッ
照「須賀くんと咲が、二人だけの世界に行ったあたり」
京太郎「ついさっきですね……」カチカチ
照「おかげで買ってきたプリンを落としちゃった」
照「弁償して?」ジッ
京太郎「謹んで、お断りします」スタートボタン
照「膝枕ならぬ肩枕、かぁ」
咲「も、もうお姉ちゃん!」アセアセ
咲「膝枕なんて恥ずかしいよ……」カァァ
照「肩枕はいいの?」
咲「――ノーカウント」
京太郎「判定が緩すぎだろ」
咲「むっ、京ちゃんは枕係なんだから、静かにして!」プンスカ
京太郎「わかったよ……」
照「――いつの間に、尻に敷かれる、須賀京太郎」
京太郎「字余りですね」
照「細かいなぁ」
――結局
照「この子もイギリス帰りか」
咲「今期といい来期といい、イギリスの出番多いね」
照「ああ、そうだ。来期といえば――」
咲「カレンちゃんたちが帰ってくるよ!」パァァ
京太郎「このイギリスの多さ……」
京太郎「日英同盟かなにかか」
照「今は日米なんだから、アメリカ出してあげればいいのに……」
咲「? 日英同盟ってなんだっけ?」キョトン
京太郎「……」アキレ
照「――咲、アニメ観るより勉強しないとだね」ポンッ
咲「な、何かお姉ちゃんに言われると複雑だよ……」グスッ
京太郎(結局、三人でアニメ鑑賞と相成った)
京太郎(今は、目の前で主人公がモテまくってるシーン……)
照「モテるね、この主人公」
咲「うん……」
咲「どっかの誰かさんと違って、誠実そうだもんね」
照「まったく」コクコク
京太郎「一体、誰のことですか?」タメイキ
咲「秘密」クスッ
照「……禁則事項」ニヤッ
京太郎「はいはい……」
ここまでです。
「冴えない姉妹の育て方」というタイトルがふと思い浮かびました。誰か書きましょう(他力本願)
艦これは、これからどうなるんでしょうか……。
いずれにせよ、最後まで見逃せなくなったように感じます。
それでは、また。
映画版のサイコパスが本当に面白かったので、観てない方は、どうぞ(ダイレクトマーケティング)
乙
しかし、冴えないままが一番可愛いのだ
乙
3話録画忘れたんだよなあ2話もまだ見てないしどうしよ
てかクリスマスから設定続いてることに驚き
全然進展してねえ(涙)
乙です
――待ち合わせ場所
京太郎「……」
女子「はい、これあげる」スッ
男子「おお……」
女子「一応、手作りだからね」
男子「うわー、マジで嬉しいわ……ありがとな」
女子「お返し、期待してるから」
男子「――お返しもハート型がいいか?」
女子「も、もう! そっちに任せるよ!」カァァ
京太郎(――いつもの待ち合わせ場所)
京太郎(『冬は敵だ!』なんて息巻いてる当のアイツは未だやってこない)
京太郎(早く来てくれ……)タメイキ
京太郎「……はぁ」
咲「……」チラッ
京太郎「?」
咲「――」ハァ
咲「はぁ」
京太郎(アイツ……物陰でなにやってんだ?)
京太郎「おい」
咲「ひゃっ!?」ビクッ
京太郎「なにコソコソしてんだ」
咲「……」
咲「別に」プイッ
京太郎「ネタが古過ぎる」
咲「――うー」
咲「な、なんでもないよ!」
京太郎「あ、何か落ちた」
咲「!?」ハッ
京太郎「ほら、気をつけろって……」
京太郎(この包装、何か硬いな……まさかこれって)
咲「そ、それは……」モジモジ
京太郎「ん?」
咲「な、なんでもないっ!」ダッ
京太郎「って、おい! 咲!?」
咲「京ちゃんなんて知らな――わっ!?」ズテン
京太郎(あ、コケた)
咲「……」
咲「うー」グスッ
京太郎(何故か俺を睨みつけてきた)
咲「……」パッパッ
咲「ふんだ」ダッ
京太郎(埃を払って、また走っていった)
京太郎「……」
京太郎「これ、もらっていいのか……?」
――清澄高校・昇降口
京太郎「……あっ」
優希「おっす、犬」
和「おはようございます」ペコリ
京太郎「二人ともおはよう」
優希「……」ジーッ
京太郎「?」
優希「こ、これ」モジモジ
京太郎「ん?」
優希「お、お前の靴箱に置いてあったじぇ」
京太郎「え、マジで?」
優希「だ、だから!」
優希「私が置いた相手の代わりに渡してやる」アセアセ
優希「か、感謝するといいじょ!」カァァ
京太郎「……」
優希「そ、それじゃっ!」ダッ
和「あ、ゆ、優希!?」
京太郎「――あー」
京太郎「これ、もらっていいのかな?」
和「も、もちろんいいと思いますよ」
和「そうですね……私も、そこの靴箱にお相手が入れているのを見ましたし」
京太郎「……なるほど」
京太郎「それじゃ、後で和に感想を伝えるから、その子にお礼言っといてくれるか?」
和「……」
和「はい、申し受けました」クスッ
和「それじゃ、私から」スッ
京太郎「……まさか、和からもらえるとは思ってなかった」
和「い、一応、手作りです」
京太郎「サンキュ。マジで嬉しい」
京太郎「お、ラッピングのセンスいいな……」
京太郎(というか、デパートの包装以上のレベルじゃ……)
和「昔から、そういうのに拘ってしまう性格で」
和「……き、気になりますか?」アセアセ
京太郎「……いや」
京太郎「むしろ、ハート型は取り出すときに」
和「い、言わないで下さい……」カァァ
京太郎「あ、そうそう」
和「なんでしょうか?」
京太郎(まだ顔が赤いな……)
京太郎「咲のヤツ、見なかったか?」
和「宮永さんですか?」キョトン
和「いえ、まだお会いしていませんが」
京太郎「そっか、わかった」
京太郎「サンキュな、ありがたく頂くよ」
和「い、いえ。おかまいなく……」
京太郎「堅苦しいこと言うなって――あっ」ポトッ
和「? 落ちましたよ?」
和「感触が硬い……これもチョコレート、ですね」
京太郎「あ、ああ。さっきもらってさ」
和「へぇ……あ、何かメモも落ちてます」
和「こちらです、どう、ぞ――」カサッ
和「……」
京太郎「おお、ありがとな和」
和「い、いえ」アセアセ
和「それでは、私も教室に向かいますね」
京太郎「わかった」
京太郎「俺は少し、部室に寄ってから行くわ」
京太郎「少し、片付けないと落ち着かない……」
和「ふふっ、もう完璧な掃除屋さんですね」クスッ
和「それでは、また」ペコリ
京太郎「おう」
和「……」
和(――はぁ)タメイキ
和(やっぱり、あの方は)
和(同性の私が嫉妬するくらい、可愛らしいですね……)
和(なぜでしょう、さっきから溜息が止まらないのは――)
――部室
京太郎「おはようございます」ガチャッ
まこ「おう、京太郎」
久「なに? 私たちに何か期待しちゃって来たの?」ニヤニヤ
京太郎「……昨日、いきなりメールしてきたのはどこのどなたですか?」
久「冗談よ」
久「はい、これあげる」スッ
まこ「わしからもじゃ」スッ
京太郎「どうもありがとうございます」
京太郎「一旦、しまいますね……」
久「あら? もう3つも貰ったの?」
京太郎「ええ、色々あって大変です」
まこ「モテモテじゃのう……」ニヤニヤ
京太郎「まさか。義理ですってば」
久「……本当に、そうかしらね」
まこ「まあ、わしらからは義理じゃけどな」
久「え? まこ、そのつもりだったの?」
まこ「……お前さん、なに言うとるんじゃ?」
久「ふーん……」ジーッ
まこ「い、意味深な表情はやめとくれ」アセアセ
京太郎(この二人は相変わらずで安心するな……)
京太郎「あっ……」ポトッ
京太郎(また落ちた)
久「あら? 何か落ちたわよ」
久「わっ、随分、豪華なラッピングね……」
まこ「この感触……」
京太郎「チョコですね。さっき貰った内の一つ――」
久『京ちゃんへ これは義理チョコです。義理ったら義理です』
久『義理なのに張り切りすぎちゃいました。というわけで、今度何かお返ししてください』
久『型が少し崩れちゃいましたが、義理なので気にしないでください』
久『食べたら感想を聞かせて下さい。お姉ちゃんに頼まれました。私の希望じゃありません』
久『……Happy Balentain』
京太郎「」
久「ここまでのスペルミスは初めて見たわ」
まこ「お前さん、人のもんを勝手に読むんわ」
久「そうね……ごめんなさい、須賀くん」
京太郎「い、いや。俺は別にいいんですけど」
久「あの子に謝っておいてくれる?」
久「『とても可愛い文章だから、つい――』って」クスッ
京太郎「……アイツには黙っておきます」
京太郎「それじゃ、そろそろ」
京太郎「お二人とも、本当にありがとうございます」
久「ええ、お返し期待してるわよ」
まこ「そん時は、あの子にするもんよりも少し格落ちでも構わんから」
久「……まこも結局、ノリノリじゃない」ニヤニヤ
まこ「そ、そんなことは!」アセアセ
京太郎(この二人は、ホントいいコンビだなぁ……)
京太郎「了解です。それじゃ――」
京太郎「失礼します」ペコリ
――教室
京太郎「……よいしょっと」
男子「お? 須賀じゃねえか」
京太郎「ああ、おはよう」
京太郎「……随分、もらったな」
男子「いやー、彼女に怒られちゃうかもな」
京太郎「このモテ男め」
男子「そういう須賀だって、5つも……」
京太郎「いや……全部、義理だよ」
男子「原村から貰ったらしいな」
京太郎「……」
男子「後、学生議会長がチョコ持って」
男子「意味深な表情してたって……」
京太郎「……」
男子「お、おい? 須賀?」
京太郎「悪い。ちょっと……」
男子「照れてんなー」
京太郎「うっせ」カァァ
男子「で、後の3つは……」
男子「大方、麻雀部の部員だろ?」
京太郎「……そうだよ」
男子「で、その内の一人が――」
咲「……あ」ガラッ
男子「それじゃな、須賀」
京太郎「お、おい?」
男子「話したいこと、あるだろ?」
京太郎「……」
京太郎「よう、咲」
咲「……あ」
咲「さ、さっきは、その……」モジモジ
京太郎「まあ、別にいいって」
京太郎「コケた時、怪我とかは?」
咲「……」ジーッ
京太郎「なんだよ?」
咲「いつもより、妙に優しいね……」
京太郎「悪かったな」
京太郎「……それで」
京太郎「お返しは、何がいいんだ?」
咲「――!」ハッ
京太郎「ほら」
京太郎「お前の好きなアニメ映画か? それとも、あのケーキ屋のお菓子か?」
京太郎「2000円くらいまでなら考えるぞ。かかった金、多分多くてそれくらいだろ?」
咲「……」
咲「そ、それじゃ」
京太郎「決まったか?」
咲「……」
咲「ひと月後は、私とずっと一緒にいてほしいなって」モジモジ
京太郎「……お安いご用だ」
ここまでになります。
バレンタインはネタに困りませんね。
次は阿知賀で同種のネタをやるかもしれません。
……京太郎の誕生日、書こうと思ってたら忘れてたんだよなぁ(震え声)
それでは。
あ、何か小ネタリクエストあったらぜひお願いします。
咲さん、京太郎にべたべたしているタコスに可愛らしい嫉妬
京太郎にあげるつもりだった咲ちゃんのチョコをてるてるが食べちゃった
おつー
貰った中で本命はいくつあったのかねえ
部長のはカカオ99%だったりしてww
乙です
乙です
タコスものどっちも咲も部長もワカメも照れる京ちゃんも皆かわいいな
良いバレンタインネタだった
――通学路
京太郎「おはよ、和」
和「京太郎くん、おはようございます」スッ
京太郎「……?」キョトン
和「差し上げます」
京太郎「――ああ」
京太郎「そういや、今日は英語の小テストの日……だけじゃなかったか」
和「京太郎くんは、毎年忘れてしまいますね」クスッ
京太郎「いやー、和には頭が上がらないな……おっ、ラッピング綺麗だな」
和「い、一応、手作りです……」モジモジ
京太郎「毎年食べてるから、美味さならよく知ってるぞ」
京太郎「それじゃ、後で食べるか……」
和「……こうして見てると」テクテク
和「皆さん、やっぱりどこかソワソワしてるようですね」
京太郎「まぁ……女子校だった頃は、ともかく」テクテク
京太郎「共学化する、ってこういうことだよなぁ……」
和「そう、ですね……」
京太郎「……そういえば、今年は高校になってから初めてってことになるんだな」
京太郎「そりゃ、緊張するよなぁ……」
憧「何だか余裕そうね」
京太郎「いや、俺はそういうの気にしてないし」
穏乃「うわー、京太郎が凄くお洒落なもの持ってる」
京太郎「……」
憧「気にしてない?」ニヤニヤ
京太郎「――まあ、多少はね?」ハァ
和「おはようございます、お二人とも」ペコリ
憧「おはよ」
穏乃「おっす、和!」
京太郎「……俺には?」
憧「え? もう挨拶したでしょ?」
京太郎「一方的にからかわれたことしか記憶にないな……」
穏乃「もう、相変わらず変なトコで固いな、京太郎は」
穏乃「そんな態度してると……」
穏乃「――あ」ハッ
京太郎「?」
穏乃「な、なんでもないや……」アセアセ
京太郎「おい、憧? また穏乃に変なこと吹き込んだのか?」
憧「え、私のせいになるの?」
京太郎「大体、キッカケはお前だろ」
憧「……否定はしないわ」
憧「とはいえ、私は『まだ』何も……」
京太郎「へぇ、いずれ何かするつもりだったか」
憧「――う、うるさい」プイッ
和「穏乃、どうかしたのですか?」
穏乃「い、いやー……えっとね」アセアセ
穏乃「そういえば、14日だったなぁ、って」
穏乃「それだけ!」
和「……」
和(あぁ、なるほど……)
和(憧はともかく)
和(穏乃は中学生の頃まで、この時期が来ても全く意識してませんでしたね)
和(……高校生、ですか)
和「穏乃、14日に何か引っかかるものがあるのですか?」
穏乃「……な、なんでも」
和「差し支えなければ、その鞄のポケットから見えてる包装物について伺っても?」
穏乃「ああ、これは昨日、お母さんと作ったチョ――」ハッ
穏乃「……うう」カァァ
和「ふふっ」クスッ
憧「うわぁ、和がしずをいじめてる……」
京太郎「お前が言えるのか……」
穏乃「ふ、二人とも、静かに!」
穏乃「もう……」
穏乃「――これっ!」スッ
京太郎「……あ」
穏乃「あ、あげるから」
京太郎「和菓子屋が作るチョコ、か」
京太郎「なかなか面白そうだな……」ニコッ
穏乃「あっ、何かバカにされてる気がする……」
京太郎「まさか」
穏乃「――不味かったりしたら、食べなくていいから」モジモジ
京太郎「え? 俺がそんなことするように見えるのか?」
穏乃「……」
穏乃「し、知らないよ!」プイッ
京太郎「ありがとな、穏乃」
憧「――しずも変わったわねぇ」
和「やはり高校生になるというのは、そういうものなのでしょうか」
憧「……」
憧(正直、和は昔から完成されてたような気がするけど……)
和「憧も一気にオシャレさんになりましたしねぇ」
憧「そ、それは……」アセアセ
憧(言えない)
憧(――「近くに和みたいなコがいたら、自然とそうなっちゃうよ」なんて)
憧「……」
憧「あー、京太郎?」
京太郎「どうかしたか、憧?」
憧「えっと、その……」モジモジ
憧「な、何か、気にならないかなーって」
京太郎「……」
京太郎「お、みんな。そろそろ学校着くぞ」
和「あ、本当ですね」
穏乃「うわ……いつの間に」
和「穏乃、ずっと顔赤くしてましたから」
穏乃「の、和!」カァァ
憧「……へ?」
京太郎「さてと、それじゃ行くか」
和「はい」
穏乃「……う、うん」
憧「え、ちょ、ちょっと……」
京太郎「あ、そうだ。憧、ちょっとこっち来てくれ」
憧「……え?」
京太郎「二人は、先に行っててくれるか?」テクテク
和「あ、わかりました」
穏乃「……何か怪しい」ジーッ
和「もう、穏乃。あまり見るものじゃありませんよ?」
穏乃「わ、わかってるよっ」
――校舎裏
京太郎「ほら」
憧「……な、なによ?」
京太郎「去年と同じように」
京太郎「ラッピングがアニメキャラとか、そういうのだろ?」
憧「……」
京太郎「ここなら殆ど人も来ないから」
憧「――ほんと」
憧「人を落ち着かない気分にさせることにかけては」
憧「……麻雀の腕とは対照的だなぁ」ボソッ
京太郎「あれ? よくわからないうちに煽られてるのか?」
憧「……今年は」ゴソゴソ
憧「アニ○イトで売ってた、野崎くんの包装紙使ったから」スッ
京太郎「おっ、この絵は御子柴か」
憧「あ、あげる」
京太郎「サンキュ……あっ、中身は手作りか」
憧「わ、悪い?」アセアセ
京太郎「いや」
京太郎「まあ、憧なら」
京太郎「『砂糖と塩を間違えた』なんて、古典的なことはしないだろうし」
憧「私、どんな風に見られてるのよ……」
京太郎「まあ『完璧に近いけど、ツメが甘い』感じ?」
憧「……何か、微妙に褒められてないような気がするわね」
京太郎「それじゃ、ありがたく頂くよ」
憧「う、うん」
京太郎「……ひと月後は」
憧「?」キョトン
京太郎「ひと月後は、何のキャラで返して欲しい?」
憧「……あ」
憧「べ、別になんでもいいって」
京太郎「そっか。それじゃ、お前のお気に入りだった金剛の包装紙でも買ってくるよ」
憧「……あっ」ハッ
憧「へぇ、そっか……金剛かぁ」
憧「……♪」ニコニコ
京太郎(――目に見えて嬉しそうだな)
――教室
京太郎「よう、二人とも」
和「あ、京太郎くん、憧」
穏乃「二人でなにしてたのさ?」
憧「い、いや……別に、何でも!」
穏乃「ふーん……?」
和「――ちゃんと、憧からもらえましたか?」ヒソヒソ
京太郎「……和」ヒソヒソ
京太郎「まぁ、な。さっきはサンキュ」ヒソヒソ
和「いえいえ」ヒソヒソ
穏乃「むー……和は和で、ひそひそ話してるし」
穏乃「私だけ置いてきぼりかぁ」タメイキ
憧「いやいや、しずだってちゃんと一緒に来てるじゃない」
穏乃「……え?」
憧「チョコを渡すなんて、ビックリしたよ」
穏乃「……」カァァ
穏乃「あ、あれは……違うんだよ……」モジモジ
男子「あ、須賀っ」
京太郎「ん?」
男子「部活の先輩たちが来てるよ」
京太郎「おう、わかった。サンキュ」
男子「……で? 本命はどっちだ?」
京太郎「……どっちも、かな」
男子「!?」ビクッ
京太郎「冗談だって」
男子「……はぁ」タメイキ
京太郎「おはよ、二人とも」
玄「京太郎くん、おはよー」
宥「……さ、寒いね」ブルブル
京太郎「一応、教室に暖房入ってるんだけどな……」
宥「ストーブとこたつがないと、落ち着かないよぉ」
玄「もう、お姉ちゃんったら」
玄「今日は、休めないでしょ?」
宥「……う、うん」
京太郎「それで、二人はどうして?」
玄「うーん、何となく会いたくなって、かな」
宥「わ、私も……」
京太郎「そっか」
京太郎「それじゃ、手に持ってる包装物は何なのかなって」
宥「こ、これは……!」
玄「あちゃー、やっぱりバレちゃったか」
京太郎「バレないと思ってたんだ……」
玄「――はい、これあげる」スッ
宥「わ、私からも……」スッ
京太郎「ありがと、二人とも」
京太郎「きっと、本格的なんだろうな……」ボソッ
玄「?」
宥「?」
京太郎「だって」
京太郎「旅館の人たちが作る料理が、美味しくないわけないから」
京太郎「美味しく頂くよ」
玄「……うんっ!」
宥「あ、あまり期待されると、ちょっと困っちゃうよ……」モジモジ
玄「お姉ちゃん、身体が温まってそうだね」
宥「く、玄ちゃん!」カァァ
京太郎「それじゃ、また」
玄「……そういえば」
宥「いくつ、もらったの?」
京太郎「――」
京太郎「秘密ってことで」
玄「あっ、ひどい」
宥「……京太郎くん、ちょっと照れてる」クスッ
――昼休み
京太郎「……あぁ」
京太郎(さてと……部室、行くか)
晴絵「ああ、京太郎」
京太郎「? どうかしました、先生?」
晴絵「はい、これ」スッ
京太郎「……あっ」
晴絵「望の分も渡しといてって頼まれちゃったから」
晴絵「年上の『お姉さん』二人からのプレゼントってことで」
京太郎「……手作り、ですか?」
晴絵「あー……えっと」
晴絵「私、頑張ったんだけど、かなりしくじっちゃったから」アセアセ
晴絵「この前、望を呼んで、私の家でかなり手伝ってもらっちゃったんだ」
晴絵「……まあ実質、望から二つもらったものだと思ってよ」
京太郎「いや、先生からの気持ちを受け取らないわけにはいきませんって」
京太郎「そんな教え子、嫌でしょう?」
晴絵「……」
晴絵「――つくづく、京太郎にはビックリさせられっぱなしだよ」タメイキ
晴絵「雀卓では全く緊張しないのに」
京太郎「先生、憧と切り返し方が似てますね……」
京太郎「それじゃ俺、そろそろ部室行くんで」
晴絵「あっ、そっか。わかった」
京太郎「これ、美味しく頂きます」
晴絵「もう、あまり期待しないでって」クスッ
――部室
京太郎「こんにちは」ガチャッ
灼「……あ、京太郎くん」
京太郎「『充電』しますか?」
灼「――珍しい」
灼「普段より、かなり機嫌よく乗ってくれたね」
京太郎「今日はサービスデーです」
灼「……そっか」
灼「――ね、京太郎くん」テクテク
京太郎「はい?」
灼「今日は、凄く緊張してるんだよ?」
京太郎「いつも『充電』でリラックスしてるのに、ですか?」
灼「今日は特別、だから」
京太郎「……そうですか」
灼「うん」チョコン
京太郎(言いながら、いつものように灼さんが俺の膝に座った)
京太郎(心なし、いつもより乗っかっている灼さんの太ももが熱い気がした)
灼「――机に、包みがあるでしょ?」
京太郎「ああ、これですね」
灼「そ、それを、開けて欲しいんだけど……」モジモジ
京太郎「わかりました……」
京太郎「あっ、凄く綺麗……」
京太郎「ありがとうございます、灼さん」
灼「――そ、それと、先輩命令」
京太郎「?」
灼「えっと……」
灼「……私の顔、覗き込まないでね?」カァァ
京太郎「……はい」
京太郎「わかりました。美味しく頂きますね、灼さん」
灼「も、もう一つ、先輩命令」
灼「……食べたら、感想を直接教えて」
灼「あ、あまり、自信ないから」アセアセ
京太郎「……はい」
京太郎「それじゃ、後でケータイに電話しますね」
灼「……う、うん」コクリ
――それから
京太郎「……なあ、和?」
和「なんでしょうか、京太郎くん?」
京太郎「お返し、何がいい?」
和「うーん、そうですね……」
和「いつも通り、京太郎くんがいつも連れて行ってくれるケーキ屋さんがいいと思います」ニコッ
京太郎「そっか……」
京太郎「――あのさ」
和「はい?」
京太郎「……ひと月後に」
京太郎「俺も、できれば手作りでお返ししたいんだ」
京太郎(みんなに……)
和「……あ」
京太郎「だからさ」
京太郎「えっと……できたら俺に、チョコの作り方でも教えてくれないかな?」
和「……私で、よろしければ」
和「で、でも私、あまり自信がありませんよ?」アセアセ
京太郎「和なら、間違いないと思うし」
京太郎「頼むよ、『先生』」
和「……もう」
和「わかりました」
和「――幼なじみのよしみ、ということで」ニコッ
予告通り、阿知賀でのバレンタインでした。
前回が咲ちゃんだとしたら、今回は和だろうなと直感的に決めていました。
和の描写も清澄編と比べて、かなり慣れている感じを出したつもりです。
一応、全員に見せ場みたいなものを作ったつもりですが……実際、かなり描写に差があるようにも思えますね。
それでは。
アイマスのアニメが本当に面白いと思います(小並感)
おつ
ここまで恵まれてる京太郎は久々に見た気がする
乙です
乙です
みんなかわいすぎるだろ
乙
どっちでも出番がある和強し
乙
阿知賀は楽園だわ
乙
阿知賀と和の皆可愛すぎて困る
アイマスのアニメもいいよね
乙ー
すばらしかった
乙
みんなちょうかわいいよー
――清澄高校・麻雀部部室
優希「ちょっとこっちに来てほしいじぇ」
京太郎「なんだよ?」
優希「……ここに座れ」ポンポン
京太郎「ソファの隣……?」
京太郎「――何する気だ?」
優希「いいからいいから」
京太郎「やれやれ……」ストン
優希「よいしょっと」
京太郎「……」
優希「ん……ああ、たしかに」
京太郎「何してるんだ、お前は……」
優希「ああ。この前、テレビで……」
優希「『肩枕』っていうのが、最近のとれんど? って聞いて」
京太郎「……なるほど」
京太郎「相変わらず、バラエティ脳だな」
優希「あっ! バ、バカにしてっ!」
京太郎「いやいや……」
京太郎(すぐ近くに、とんだアニメ脳がいるしな……)
京太郎「――で、感想は?」
優希「……うーん」
優希「やっぱり、落ち着く? ような……」
京太郎「なるほど、あまり実感できてないわけだ」
優希「あっ、バカにしてるな!?」
京太郎「いやいや、バカにはしてないって」
優希「……眼は口ほどに物を言うんだじょ?」ジトッ
京太郎「おっ、優希にしては難しい言葉を言うな」
優希「のどちゃんに教えてもらったんだじぇ!」
優希「『私、胸の辺りによく視線を感じるんです……』っていう話と一緒にな」
京太郎「……た、たしかに、それは」ピクッ
優希「おっ、京太郎もやっぱりエロ男子だな?」
京太郎「ひ、否定できないな……」アセアセ
優希「――ところで」
優希「この肩枕? そろそろ、効果が出始める頃のはずなんだけど……」
京太郎「――その芸能人が何言ったんだか知らないけど」
京太郎「わからない奴には、ずっとわからないと思うぞ?」
優希「……うーん」
トリップミス、ごめんなさい。
咲「こんにち――は」ガチャッ
京太郎「……さ、咲」
優希「おー、咲ちゃんっ!」
咲「……あっ、ゆ、優希ちゃん」
咲「こんにちは。そ、それで……」
咲「何、してるのかなって」
優希「テレビで見た『肩枕』ってのを、京太郎で試してみてるんだじぇ」
京太郎「……で? そろそろ、効果は?」
優希「分からないじょ!」
京太郎「……というわけらしいんだ」
咲「ふーん……」
咲「――」ソワソワ
咲(京ちゃん……冷静なフリしてるけど、ちょっとほっぺたが赤いね)
咲(優希ちゃんは、それに気づいてないみたいだけど……)
咲(――前に、私の家で)
咲(私も、今の優希ちゃんみたいなことをしてたっけ……)
咲「……」タメイキ
京太郎「そろそろ、いいんじゃないか?」
優希「えー、もう少し……」
京太郎「お前、授業中の居眠りが足りないだけだろ」
優希「な、何をっ……うう」
京太郎「何だ図星か」
優希「う、うるさいっ!」カァァ
咲「……」
咲(京ちゃんと優希ちゃんは)
咲(一緒にいると、何だか凄くしっくりくる)
咲(いいコンビだなぁ、っていう意味で)
咲(……私、は)キュッ
優希「……」
優希「やっぱり、そろそろいいじょ」
京太郎「お、おう……?」
優希「ん、ありがとな。京太郎」ストン
京太郎「まぁな」
咲「――あっ」
優希「私、ちょっと飲み物買ってくるじぇ」
優希「京太郎? のどちゃんのおっぱいを思い出したりしたらダメだからな?」クスッ
咲「!?」
京太郎「お、おい、優希!」
優希「ふふふっ、甘いじぇ京太郎」
優希「それじゃなっ!」
京太郎「……はぁ」
優希「――咲ちゃん」ボソッ
咲「!」
優希「あいつの近くに、行ってやってほしいじぇ」
咲「え……?」
優希「それじゃ、二人とも! また後でなっ」ガチャッ
咲「……」
京太郎「……はぁ、まったく優希の奴は」
咲「……京ちゃん」
京太郎「ん?」
咲「ま、また……エッチな目で、原村さんを」
京太郎「……逆に聞くけど、お前が男だったらそうしない自信は?」
咲「うわっ、開き直られた……でも、否定はできないかも」
咲「ヒロイン属性が加藤さん並……ううん、それ以上だもんね、原村さんは」
京太郎「――唐突に始まるアニメネタ」
咲「あっ、バカにして!」
京太郎「優希に、似てるな」
咲「……私、は」
咲「……ね、京ちゃん?」
京太郎「ん?」
咲「優希ちゃんと京ちゃん」
咲「凄く、しっくりくると思うんだ」
京太郎「……」
咲「わ、私……何だか恥ずかしく」
京太郎「なぁ、咲」
咲「ひゃっ!?」
京太郎「……あのさ」
咲「う、うん……」
京太郎「ここ、座ってもいいぞ」ポンポン
咲「――え?」
京太郎「優希もいなくなっちまったし……ま、いいだろ」
咲「……あっ」
――あいつの近くに、行ってやってほしいじぇ――
咲「……そ、それじゃ、お言葉に甘えて」モジモジ
京太郎「仰々しいな……」
咲「エッチな京ちゃんには言われたくないよっ」カァァ
京太郎「関係あるのか……?」
――その頃・廊下
和「……あっ、優希」
優希「のどちゃん! 掃除、終わったのか?」
和「ええ……部室は、開いてますか?」
優希「――あっ」
優希「えっと、それなんだけど……じ、実は」アセアセ
優希「京太郎が部長に怒られてて」
和「まあ……」
優希「『エッチな目で、部員を見てたわね?』って……」
和「……」
優希「そ、それで……」
和「優希」
和「わかりやすすぎますよ?」
優希「……うう」
和「――まぁ」
和「あのお二人なら……仕方ないでしょうね」クスッ
優希「のどちゃんは、それでいいのか?」
和「私の親友と同じじゃない、と思いますか?」
優希「――のどちゃん」
和「――宮永さんと、須賀くん」
和「お二人は、本当に……」
優希「あー、えっと……し、しっくりくる、じぇっ!」
和「あらあら……台詞を取られてしまいました」ニコッ
ここまでです。
>>667のリクエストを基にして書いたものの、かなり方向性が変わってしまったような……ごめんなさい。
今更でしょうけど、このSSには「天使」しかいませんね……
それでは。
またリクエスト、お願いします。次は、照姉さんが出てくる予定です。
気づけばホワイトデー間近ですね。
お返しは用意できましたか……?(小声)
乙
そもそも貰ってません(半ギレ)
乙
タコスとのどっちが見てて辛いぜ
乙
お、お返しに金使わなくて済むからいいもんねー
乙
かわええ
乙です
――宮永家・リビング
咲「はい、お父さん。これあげる」スッ
父「おお。ありがとな、咲」
咲「ふふっ、どういたしまして」ニコッ
照「……」
父「おっ、照。久しぶりだな」
照「――あ、うん」
照「……なんだろうね、何だか今まで時空が捻れてたような」アレ?
父「奇遇だな……俺も、今までどこにいたのか覚えてないことがあるんだ」
咲「あっ、じ、実は私も」
三人「……」
照「あ、それはともかく」
照「これ、一応私の手作りだから」スッ
父「おお、ありがとな照」
父「――というか、料理できたのか」
照「え?」
父「いや」
父「……母さんの所に行くまで、包丁も使えなかった覚えが」
照「お父さん、それは時空が捻れてたせい」
照「私、色々出来ることあるから」
父「そうか。うん、まあ気にするのは野暮ってものだな」
父「……いや、それにしても何だか違和感が」
咲「もう、お父さん? せっかくお姉ちゃんから貰ったんだから」
咲「まずは美味しくそれを食べよう? ね?」
父「あ、ああ……」
父「ああ、そうだ。これ食べたら、ちょっと出てくるから」
咲「あっ、わかった」
照「……気をつけて」
父「おー」
咲「……ふぅ」
照「……」
咲「――『一応、手作り』かぁ」ボソッ
照「う、嘘は言ってないから」
照「一応、私も関わったよ、って意味で」
咲「まあ、ねぇ……」
咲「いやぁ、麻雀では敵わないけど、私もまだまだイケるんだね」クスッ
照「……うっ」カァァ
咲「確かにお父さん絡みで時空は捻れてた感があるけど」
咲「……お姉ちゃんが料理が、うん、苦手だっていうのは」
咲「嘘じゃないんだよね」
照「……た、たしかに私は、料理が不得意」アセアセ
照「でも、咲だってそこまで得意なわけじゃないよね」
咲「あっ、私、一応それなりには出来るつもりだよ?」
照「……たとえば?」
咲「えっとね……ジャガイモの皮むき、ブロッコリーとかカボチャの切り方」
咲「あとは……うん、大したことしてないね……」
照「――え? 包丁、握れるんだ?」キョトン
咲「お姉ちゃん……」
照「――ところで」
照「咲、かなり多くチョコ作ったんだね」
咲「あっ、これは……」
咲「ま、まあ……」モジモジ
照「!」ハッ
咲「――えっと」
咲「ぎ、義理チョコかな」
照「……へぇ」
照「咲、義理チョコ渡すような男子がいたんだね」
咲「ま、まぁね」
照「ところで、一番気合を入れたチョコは誰に?」
咲「ま、まぁ一応、京ちゃんに……」ハッ
咲「――お姉ちゃん」
照「義理チョコをあげる男子はいないのに、気合いれたチョコを渡す男子はいるんだ」
咲「……うう」カァァ
咲「そ、そういえば!」
咲「お姉ちゃんはお父さん以外に、誰かにチョコをあげないの?」
照「……ああ」
照「そういえば私、白糸台高校の麻雀部にいたんだよね」
照「あ、そっか。そういえば白糸台って、男子……いたっけ?」
咲「お姉ちゃん……さすがにそれは」
照「もしかして私……『いないもの』だった?」
咲「いや、そんないきなり死んじゃうような話じゃないよ」
照「――まぁ、それはともかく」
咲(白糸台の人たちが『ともかく』で片付けられた……)
照「私は、誰にもあげる予定はないよ」
照「まあ、お父さん以外は誰にも――」
咲「じゃあ、これは?」
照「ああ、これは咲へ。そして……」
照「――あれ?」キョトン
咲「一つ、余ってるね」
照「咲のじゃないの?」
咲「まさか。私はもう――」
咲「ふ、二人だけにしか渡さないし、渡せないし」モジモジ
照「……そっか」
照「それじゃ」
照「この余りはなんなんだろう……?」
咲「うーん……」
照「――まあ、いいや」
照「食べちゃおう。ちょっとお腹も空いてたし」
咲「え、いいの?」
照「いいよ。きっと、手違いで余っちゃったんだし――」
咲「それ、もしかして京ちゃん用じゃないの……?」
照「」
照「な、なにを……?」アセアセ
咲「いや――東京ではどうかは知らないけど」
咲「お姉ちゃんが清澄で関わってそうな男の人って……」
咲「京ちゃん以外には」
照「いや、待って咲? そう、これは『友チョコ』の可能性だって」
咲「へ? お姉ちゃん、ここにお友達いたの?」
照「……ぼっちじゃないよー」
咲「いや、声真似までしなくていいよ……」タメイキ
照「――まあ、なんだろ」
照「それだったらそれだったらで……」
照「何か癪だから、やっぱり食べちゃおう」
咲「ホントに?」
照「うん、いいよ」
咲「せっかく作ったのに?」
照「……」
咲「ホントは、さっきプリン食べたし、あまりお腹空いてないんじゃない?」
照「……」
咲「いいの?」
照「……」
――結局・後日
照「……というわけで」
照「これ、うちの父から」スッ
京太郎「……?」
照「い、いや」
照「うちの父が、最近料理にハマっててね……それで」アセアセ
咲「あー、京ちゃん? それ、お姉ちゃんのだから」
照「」
京太郎「……おっ。美味しいですね、これ」モグモグ
照「……」
京太郎「ありがとうございます、照さん」
照「――何か癪に障る」ボソッ
京太郎「はい?」
照「な、なんでもない……」プイッ
京太郎「はぁ……」
咲「――ね、京ちゃん?」
京太郎「?」
咲「今年のお返しは」
咲「私とお姉ちゃんで二人分だね?」クスッ
京太郎「……考えとくよ」
咲「ふふっ……」ニコニコ
照「べ、別に、須賀くんのためじゃ……」
京太郎(何か言ってるけど触れないでおくか……)
ここまでです。
>>668のネタを作ろうとしたのですが、結果的に「照姉さんにとってのバレンタイン」というネタに転化してしまいました……ごめんなさい。
書いていて、そういえば宮永父が出るのはいつ以来だろう……と思いました。
もしかしたら、一度たりとも出ていないのでは……たしかに時空が捻れていますね。
それでは。
次は阿知賀編にする予定です。
何かリクエスト等ありましたら、書いて、どうぞ(懇願)
乙です
照姉が超かわいい件
べ、別にあんたのために作ったんじゃないからね!
ツンデレてるてる乙
乙です
てるてるがかわいすぎるんだが
乙です
抱っこされる穏乃
クロチャーユウチャーと一緒にコタツでいちゃいちゃがいいな
てるてるをヒロインに…!
このツンデレてるてる破壊力高い
リクエストはクロチャーが自分のおもちを京太郎に批評してもらう話が読みたい
――山
穏乃「やった、一番乗りー!」
京太郎「……」
穏乃「京太郎、遅いよっ」
京太郎「――お前が速すぎるんだよ」
穏乃「いやぁ、悪いね。麻雀でも登山でも勝っちゃって」ニコッ
京太郎「うっ、言い返せねえ……」
京太郎(――さて)
京太郎(何だかんだで、穏乃と休みの日に山登りするようになってからしばらく経った)
京太郎(意外と習慣になると面白い。何が面白いのかと思ってたけど、やってみるとなかなか……)
京太郎(とはいえ……)
穏乃「……ふぅ、アクエリおいしー」ゴクゴク
京太郎(俺たちはベンチに座り、山頂からの景色を見ていた)
京太郎(で、隣では嬉しそうな顔でペットボトルを飲む穏乃の姿がある)
京太郎(……こうも相方が化物じみた体力だと、付き合ってる俺は困ったりもする)
京太郎(コイツのトレードマークのジャージは、今日は長袖だ)
京太郎(そろそろ、いつも通り半袖に変わるんだろう……3月だし)
穏乃「ん? どうかした、京太郎?」キョトン
京太郎「……いや」
京太郎「たしかに、穏乃の体力っておかしいよなぁって」
穏乃「そんなに?」
京太郎「うん」
穏乃「……うーん」
穏乃「何というか」
穏乃「私にとって、こうして外でずっと汗かくっていうのは」
穏乃「ある意味、楽しみなんだよね」ニコッ
京太郎「へぇ……」
穏乃「でさでさ! 京太郎たちが転校してくる前までは」
穏乃「憧もかなり付いてきてくれたのに……」
穏乃「あいつ、中学に上がった辺りで、付き合ってくれなくなったんだよ!」
穏乃「酷いよねっ」プンスカ
京太郎「……」
京太郎(きっと――)
――憧は可愛いですね。オシャレさんになったら、きっと凄く……――
京太郎(和の影響だろうなぁ……)
穏乃「む、京太郎? 聞いてる?」ジトッ
京太郎「いや――」
京太郎「憧にも、理由があったんだと思うんだ」
穏乃「……それは?」
京太郎「え、えっと、その……」
京太郎「『女の子』らしくしよう、とか思ったんじゃないかな、と」
穏乃「……!」ピクッ
京太郎「で。それだから山登りよりオシャレの研究に時間を――」
穏乃「……ふーん」ゴゴゴゴ
京太郎「し、穏乃?」
穏乃「……ってことは」
穏乃「私は『子ども』で、憧は『大人』ってことかぁ」
穏乃「へぇぇ……」
京太郎「落ち着け、穏乃」
穏乃「大人、かぁ」
穏乃「……変われたら、なぁ」ボソッ
京太郎(穏乃は遠くを見つめながら、そう呟いた)
京太郎(目の前には、どこまでも広大な、見慣れた風景がある)
京太郎(……そういえば、俺は穏乃と、ずっとこういう景色を見てきたんだな)
穏乃「――それじゃ、京太郎は」
穏乃「わ、私を……どう、思ってるのさ?」モジモジ
京太郎「……」
京太郎(え? 何だ、これ?)
京太郎(い、いや……たしかに、穏乃と一緒にいる時間は長いけど)
京太郎(い、いきなり?)
穏乃「ねぇ、京太郎?」
京太郎「――お、俺は」
京太郎「穏乃は、そのままでいいと思うぞ」
穏乃「!」
京太郎「俺にとっては、穏乃は――」
穏乃「……や、やっぱり」
京太郎「??」
穏乃「私――『子ども』なんだ」
京太郎「し、穏乃?」
穏乃「京太郎は……わ、私が」
穏乃「憧や和みたいに『大人』っぽくなれないと思ってるんだね」
京太郎「……お、俺は」
穏乃「ふんだっ!」ダッ
京太郎「あ、お、おいっ!」
京太郎(穏乃はおもむろに立ち上がると、いきなり走りだした)
京太郎(さっきまで山登りしてたとは思えないほどの速度で……)
穏乃「……京太郎の、バカ」ボソッ
京太郎「――あ」
京太郎「し、穏乃!」
穏乃「え……うわっ!?」
京太郎「……」
京太郎(穏乃の目の前には、空き缶が転がって来ていた)
京太郎(で、穏乃は俺に向かって何か言った後で、また走りだしていた)
京太郎(――その結果は、というと)
京太郎(すっ転んだ)
京太郎(そりゃもう、大層派手に)
京太郎(元々、穏乃の運動神経は群を抜いている。だからこそ、走る時のスピードだって凄まじい)
京太郎(……だから)
穏乃「……い、たた」
京太郎(その反動も、大きなものになるのは自明なわけで――)
京太郎「……大丈夫か?」
穏乃「う、うう……」
穏乃「凄く痛い」グスッ
京太郎「うわ……結構、擦りむいたな」
京太郎(右膝がエグいことになっていた……)
穏乃「こ、こんなのツバつけとけば」
京太郎「いや、そういうわけにもいかないだろ」
京太郎「――と、なると」チラッ
京太郎「穏乃。あそこの水道まで歩けるか?」
穏乃「……水道?」
京太郎「ああ」
京太郎「あそこでとりあえず、患部に水を当てよう」
穏乃「かんぶ……?」キョトン
京太郎「……怪我した所、って意味だ」
穏乃「そう、なんだ……へぇ」
穏乃「そ、それじゃ……わっ!?」ガクッ
京太郎「穏乃!?」
穏乃「……い、いったぁ」
穏乃「いや、いける――」
京太郎「無理すんな、穏乃」
穏乃「で、でも……」グスッ
京太郎「――そうだな」
京太郎「かがむのもキツいか?」
穏乃「それはだいじょ――いたっ!?」ズキッ
京太郎「ダメみたいだな……」
京太郎「うーん……」
京太郎(おんぶ、という手もあったけど)
京太郎(かがめないんじゃそれもキツい、か……)
穏乃「うう……どう、しよう」
穏乃「や、やっぱり、ツバつけて治せば――」
京太郎「穏乃。それじゃ一旦、仰向けに横たわってくれ」
穏乃「……へ?」
京太郎「いいから」
穏乃「――わ、わかった、よ?」
穏乃(そう言って、何だかわからないまま私は横たわろうとした)
穏乃(かがむのは難しかったけど、頭から地面に横たえるのはかんた――)
穏乃(ヤバいッ! 右膝のせいで、バランス崩れた……!)ガクッ
穏乃(こ、このまま地面にぶつかったら……)
穏乃(どうしよ――)
京太郎「……よいしょ、っと」ガシッ
穏乃「……あ」
穏乃(――と、思った瞬間)
穏乃(私の背中に、二つの感触を感じた)
穏乃(フワッと、怖いけど何だか気持ちいい感覚が――)
京太郎「大丈夫か、穏乃?」
穏乃(私の目の前に)
穏乃(ずっと一緒にいた相手の顔が現れた)
穏乃「……って」
穏乃「ええっ!?」
京太郎「お、おい、穏乃。暴れないでくれって」
穏乃「い、いや、だって……」
穏乃(わ、私……京太郎に、その)
穏乃(だ、抱っこ、されてる!?)カァァ
穏乃「……」
京太郎(穏乃の顔が、真っ赤になった)
京太郎(俺も恥ずかしかったけど、あまり意識してる場合でもなかった)
京太郎(……というかコイツ、ホントに軽いな)
京太郎(これだったら、水道の所まで抱えていくのは難しくなさそうだ)
穏乃「……」チラチラ
京太郎「……」テクテク
京太郎(歩き始めて思ったのは)
京太郎(予想よりずっと恥ずかしいってことだった……)カァァ
京太郎(だ、ダメだ! 集中、しないと――)ブンブン
穏乃「ねぇ、京太郎」
京太郎「……ど、どうした?」
穏乃「……」ジッ
京太郎(俺のすぐ目の前に、穏乃の顔があった)
京太郎(さっきより赤みはひいたものの、やっぱりどこか染まっている)
京太郎(……どうして俺は、今日に限ってこんなに意識してるんだろう?)
穏乃「――あの、さ」
穏乃「や、やっぱり……私、『子ども』なのかな」
京太郎「……」
穏乃「さ、さっきも『かんぶ』なんて言葉知らなかったし」
穏乃「和や憧だったら、絶対に知ってたよ」
京太郎「……穏乃」
穏乃「それに――」
穏乃「わ、私……あの二人に置いてかれちゃったし」
穏乃「二人ともオシャレになったのに、私、ずっと……」
京太郎「……」
穏乃「京太郎は『そのままでいい』って言ったけど」
穏乃「……何だか私、落ち着かないんだよ」
穏乃「ずっと一緒だったらあの二人が……どんどん遠くにいっちゃうような気がして」
穏乃「だ、だから……」グスッ
京太郎「……俺は」
京太郎「やっぱり、そんなに急ぐことはないと思う」
穏乃「……」
京太郎「――いや、たしかに」
京太郎「和も憧も、ビックリするくらい、その……綺麗になってくけど」
京太郎「……何だかんだで」
京太郎「今、俺が一緒にいるのって、穏乃なわけだしさ」
穏乃「……!」
京太郎「別に、穏乃がその……『大人』になっても、ならなくても」
京太郎「俺はお前と一緒にいるのが楽しいし……だからこうして、山登りとかしてきたわけで」
穏乃「京太郎……」
京太郎「だ、だから」アセアセ
京太郎「オシャレも、少しずつ気を遣ってみればいいんだと思う」
京太郎「別に興味もないし、したくもないなら、しなくていいとも思ってる」
京太郎「――どうなろうと、俺は穏乃と一緒にいるだろうから」
穏乃「……」
京太郎「――あ」
京太郎(な、なに話してんだ、俺は……)
京太郎(これじゃ、まるで――)カァァ
穏乃「……」
穏乃「そろそろ、着くね」
京太郎「あ、ああ」
京太郎「大丈夫か?」
穏乃「うん、さっきより痛みもひいてきたよ」
穏乃「……あ、あのさ」
京太郎「?」キョトン
穏乃「――えっと」
穏乃「み、水あてたら……ベンチまで、また」モジモジ
穏乃「そ、その――だ、抱っこ、してくれないかなって」カァァ
――その後・ベンチ
穏乃「よいしょ、っと」
穏乃「ふぅ……少し、落ち着いたかな」
京太郎「……あ、ああ」
穏乃「ありがとね、京太郎」
穏乃「――帰り道、私のお尻に時々、手が当たってたような気もするけど」
京太郎「あ、あれは、調整だって!」アセアセ
穏乃「うんうん。そういうことにしとこう」クスッ
穏乃「大丈夫、気にしてないよ」ニコニコ
京太郎(それじゃ、どうしてそんなに顔赤いんだよ……)
穏乃「――やっぱり」
穏乃「憧や和の言うとおり……京太郎はHだなぁ」
京太郎「ちょっと待て。憧はともかく、なんで和が?」
穏乃「憧が和に聞いたら、『そ、そういう所も……あったり、するのかもしれません』って」
京太郎「憧の誘導質問だろ、それ……」タメイキ
穏乃「――まあ」
穏乃「別に、私は気にしないし」
京太郎「……」
穏乃「だから、京太郎が……」
穏乃「今日の抱っこみたいに、わ、私に、何かしても――」
京太郎「穏乃、無理すんな。体温上がると、傷がキツくなるぞ」
穏乃「……うう」カァァ
京太郎「――無理して、ドンと構えようとしても」
京太郎「自分が恥ずかしくなったら、意味ないだろ」
穏乃「……だ、だって」
京太郎「――焦って『大人』になろうとしなくていいって」
穏乃「!」
京太郎「さっきも言ったように、穏乃がどうなろうと」
京太郎「……俺はきっと、一緒にいるだろうしさ」
穏乃「……」
京太郎(ああ――何だか、照れくさくなくなってきた)
京太郎(考えてみれば、俺が穏乃と一緒にいるのは、楽しいからだし)
京太郎(――それだけ、だよな?)
穏乃(京太郎、違う……違うんだよ)
穏乃(私がこうして……む、無理してるのは)
京太郎「? どうかしたか、穏乃?」キョトン
穏乃(――京太郎の言葉がいちいち恥ずかしいからだよっ!)カァァ
ここまでになります。
>>712を膨らませてみました。
穏乃ルートということになりそうですね。
今までも度々、憧に「しずは子どもだなぁ」と言われてたことを鑑みて、今回のような話はいずれ書きたいと思ってました。
といってもキッカケがないと、どう書けばいいのか分からなかったので、本当にリクエストにはいつも助けられてます……
最近は、某山登り漫画・アニメの影響があるのかないのかはわかりませんが、山ガールが流行りだそうで。
穏乃は山ガールだった……?
とはいえ、穏乃は何となく泊まりこみの本気の登山はしてないような気がします。あくまでイメージですが。
それでは。
そろそろ今期アニメも終盤ですね……
京穏素晴らしい…
乙です
乙ー
かわいすぎて禿げる
乙です
乙乙
乙ー
>>713
>>715
――松実館
京太郎「……」ブルッ
京太郎「冬、だなぁ……」
玄「寒いよねー……」
宥「ほ、ホントに……」ブルブル
京太郎(玄姉ちゃんはともかく……宥姉ちゃんが特に心配になる時期だ)
京太郎「それじゃ、休み時間だし」
京太郎「炬燵で温まろうか」
玄「わっ、嬉しい」
宥「……は、早く、炬燵に」
京太郎「――よし、最大温度」
京太郎「設定したから、少し待っててくれ」
玄「うんうん」ニコニコ
宥「……う、うん、うん」ガタガタ
京太郎(やばいな……同じセリフなのに深刻度が違う)
京太郎(で、その後、炬燵に熱が通って入ったわけだけど……
玄「……温かいなぁ」
宥「あ、あったかーい……」
京太郎(まあ、何だかかんだで『姉』二人はいい気分になってくれたみたいだ)
京太郎(――まあ、玄姉ちゃんより宥姉ちゃんのが深刻そうだったんだけどさ)
玄「……ねえ、京太郎くん?」
京太郎「ど、どうかした玄姉ちゃん?」
玄「――い、いや」
玄「大したことじゃないんだけど……」モジモジ
京太郎「??」
玄「……さ、さっきから」
玄「お姉ちゃんの方ばっかり見てないかな、って」
玄「ちょっと思っちゃって……」
宥「く、玄ちゃん!?」
京太郎「……あー」
京太郎「い、いや、それは」
京太郎「宥姉ちゃんの方が、寒さには弱いから……」
宥「京太郎くん……」
玄「あっ、それじゃ私は?」
京太郎「……元気そうだなぁ、と」
玄「もうっ!」
京太郎「……本音だしなぁ」
玄「むー……」
玄「あー、私、ちょっと寒いなぁ」
京太郎「く、玄姉ちゃん?」
玄「……ね、京太郎くん?」
京太郎「な、なに?」
玄「――『肩枕』してくれる?」
京太郎「……!」ピクッ
宥「玄ちゃん……」
京太郎「――お、おう、大丈夫」
玄「それじゃ、お言葉に甘えて……」
京太郎「……」
宥「……わぁ」
玄「……よいしょっと」
京太郎「……」
玄「ふぅ……やっぱり」
玄「テレビで見たとおり、落ち着くなぁ」
京太郎「そういえば、館内のテレビでやってたっけ」
玄「あれ観てね、カップルで来たお客さんが試してるの見て」
玄「……ああ、いいなぁ、って思ったんだ」クスッ
京太郎「そ、そっか……」
玄「――あったかい」
京太郎「炬燵、熱くなってきた?」
玄「ううん、それじゃなくて」
玄「……やっぱり、京太郎くんに触れてると、ね」
京太郎「玄姉ちゃん……」
宥「……」アセアセ
宥「ね、京太郎くん?」
京太郎「? どうかした、宥姉ちゃん?」
宥「……そ、その」モジモジ
玄「今だ、お姉ちゃん!」
京太郎「え?」
宥「え、えいっ!」
京太郎「うわっ!?」
京太郎「……」
宥「……あったかーい」ニコッ
玄「ね? 炬燵とストーブだけじゃ分からないよね?」
宥「うん……」
宥「何だか落ち着くねぇ……」
玄「ホントだよね……」
京太郎(――左肩には宥姉ちゃん、右肩には玄姉ちゃん)
京太郎(困った。俺の体温も上がりきってる……)カァァ
玄「……最近」
玄「こうして……その」
玄「あ、甘えたことなかったよね……」
京太郎「い、いや。俺が年下なんだから」
宥「ふふっ、京太郎くん、そうじゃないよ」
宥「……女の子はね、男の子にどこかで甘えたいんだよ」
京太郎「……あ」
宥「それが、年上だろうとそうでなくても、ね」カァァ
宥「ね、玄ちゃん?」
玄「……さすがお姉ちゃんだね」
玄「私の言いたいこと、全部言ってくれちゃった」
宥「私、みんなのお姉ちゃんだから……」モジモジ
玄「えへへ、やっぱりお姉ちゃんは可愛いなぁ……」
宥「玄ちゃんも、凄く可愛いよ」ニコッ
玄「もう、お姉ちゃん……」ニコッ
京太郎「……」
京太郎(俺の肩越しに、姉妹二人が見つめ合ってるらしい)
京太郎(身体を俺の肩に寄せるものだから……えっと)
京太郎「ふ、二人とも」
玄「?」
宥「?」
京太郎「え、えっと……」
京太郎「そ、『そういうこと』は」
京太郎「……い、今は困る、というか」 カァァ
玄「……あっ」
玄「京太郎くん……もしかして」
宥「――顔、真っ赤」
京太郎「ふ、二人がいけないんだって!」
京太郎「そんなに身体を寄せられたら……耳に息までかかってくるし」
玄「ふーん……」ジーッ
宥「へぇ……」ジーッ
京太郎(――こういう時は、『年上』に勝てないような気がする)タメイキ
玄「……ね? 京太郎くん?」
京太郎「く、玄姉ちゃん?」
玄「――あ、あのさ」
玄「わ、私とお姉ちゃん……」
京太郎「――お、おう」
玄「……あ、あのね」
玄「わ、私たちの『おもち』なんだけど……」
京太郎「」
宥「わ、やっぱり言っちゃうんだ……」
玄「そ、それで……えっと」
玄「ど、どう、思うかなって……」
京太郎「……い、いや」
京太郎「どうして、いきなり?」
玄「そ、それは……!」
宥「あのね、玄ちゃんが、少し気にしてたみたいなの」
京太郎「?」
宥「そ、その――い、一緒にお休みする日に」モジモジ
宥「わ、私と、玄ちゃんの、む……『おもち』が」
宥「どっちが、柔らかいのかな、とか……」カァァ
京太郎「……ええ」
玄「お、お姉ちゃん! は、恥ずかしいよ……」
宥「玄ちゃんが自分から聞ければよかったんだけどね……」
宥「――やっぱりまだ、恥ずかしい?」
玄「そ、それは……そうだよ」
玄「夜に、一緒にいる日だって……ずっと恥ずかしいままだし」
宥「……やっぱり、こういう所は私のほうがお姉さん?」
玄「お、お姉ちゃんが堂々としすぎ!」カァァ
宥「そ、そうなのかな……」カァァ
京太郎「……」
京太郎(さっきから姉妹で話すのはいいんだけど)
京太郎(俺の腰の辺りでするのは……できればやめてくれた方が)
京太郎(やばい、二人の息が……)ビクッ
玄「きょ、京太郎くん、大丈夫……?」
宥「……くすぐったい?」
京太郎「い、いやっ!」
京太郎(前から思ってたけど……)
玄「わっ、顔が真っ赤……」
宥「――ふふっ、京太郎くんったら」クスッ
京太郎(寒さの問題を解決した宥姉ちゃんは、怖すぎる……!)
玄「……」
玄「――それじゃ、京太郎くん。大丈夫?」
京太郎「あ、ああ……」
玄「え、えっと……」
玄「わ、私の……『おもち』どう思う?」
京太郎「……えっと」
京太郎「大きくて柔らかい」
玄「……それだけ?」
京太郎「そ、それで……」
京太郎(やばい……どうすりゃいいんだ、恥ずかしすぎる)
宥「もしかして――『まるで』とか?」
京太郎「宥姉ちゃん……『まるで』?」
宥「うん」
京太郎「――あっ」
京太郎「まるで、いいお母さんになりそうな」
玄「……!」
宥「ふふっ……」
京太郎「く、玄姉ちゃん、家事もできるし人当たりもいいし」
京太郎「……いい、お母さんになれそうな、そんな感触だなって」
京太郎「思う、かな」カァァ
玄「……わっ」ハッ
玄「わぁ……」カァァ
宥(玄ちゃん……顔、真っ赤)
京太郎「う、うん……そんな感じかな」
玄「そ、そっか……」
玄「私、いいお母さんに――」
宥「大丈夫、玄ちゃん?」
玄「お、お姉ちゃん」
宥「――玄ちゃんは」
宥「いいお母さんに、なれると思うよ」
宥「……私たちのお母さんみたいに、ね」
玄「……お姉ちゃん」
京太郎「……ふぅ」
京太郎(よかった――少し、落ち着いた)
京太郎(相変わらず二人は俺の身体越しに話してて、それは落ち着かないけど……)
宥「……ね、京太郎くん?」
京太郎「な、なに?」
宥「――ありがとね」
宥「玄ちゃん、ちょっと……不安がってたみたいだから」
京太郎「……あ」
宥「それじゃ――今度、一緒に『おやすみ』する時は」モジモジ
宥「わ、私にも……感想、お願いしたいかな」カァァ
京太郎「……うん、わかった」
宥「ありがとね」
京太郎「宥姉ちゃんの頼み事なら、断れないって」
宥「ふふっ……」
玄「――」
玄「ね、ねえ、京太郎くん?」
京太郎「く、玄姉ちゃん?」
玄「……」
玄「わ、私」
玄「今度、『おやすみ』する時は……その」モジモジ
玄「あ、甘えさせて、あげようかなって」カァァ
京太郎「」
玄「えっと――『お母さん』だし」
京太郎「……あ、ありがと、う」
宥「も、もう京太郎くん限界みたいだね……」
京太郎「あ、当たり前だって!」カァァ
ここまでになります。
安定の松実姉妹ルートでした。
……この二人の話を書いてると、グッと込み上げるものがあるような気がしますね。
宥姉は、時々京太郎をビクッとさせるものの、本質はやっぱり恥ずかしがり屋のイメージです。
玄ちゃんは、時々爆弾発言をするようなタイプ……いや、そこは皆さんの自由ということで。
それでは。
またリクエストがあれば、お願いします。
くっそかわいい
やばい、やばい
2828がすごいんだが?
すばらなリク消化SSでした
宮永姉妹とは別の味わいがありますね松実姉妹は
見てるこっちもあったかくなってくるww
この3人良すぎる
おつー
2828
こんな可愛い松実姉妹のどちらかを選ぶなんて無理だ
>>735
> 宥姉は、時々京太郎をビクッとさせるものの、本質はやっぱり恥ずかしがり屋のイメージです。
> 玄ちゃんは、時々爆弾発言をするようなタイプ
同意ですね
乙です
可愛すぎてヤバい
乙ー
京咲でどっちかがラブレターもらった
安定の松実姉妹
天使
――通学路
咲「それで、結局なに観る予定?」
京太郎「うーん……考え中だけど」
京太郎「まあ、きん○ザは観るかな」
咲「……やっぱり京ちゃん、可愛い女の子のアニメ大好きだよね」クスッ
京太郎「お前が言うな」ジトッ
咲「まぁ、私も観るから」
咲「放送したら、一緒に観ようね」ニコニコ
京太郎「……長野で放送するのかな」
咲「か、悲しいこと言わないでよ……」アセアセ
――靴箱前
咲「それで他は?」
京太郎「うーん……とりあえず、俺ガ○ルかもなぁ」
咲「あっ、はまち?」
京太郎「ああ、それそれ」
咲「……京ちゃんも、主人公に憧れちゃった?」
京太郎「いや……正直、真似したくねえな」
京太郎「無理だ」
咲「――ふふっ、京ちゃんらしい」クスクス
京太郎「うっせ……あれ?」ガチャッ
京太郎「――こ、これは」
咲「? どうかしたの、京ちゃ――」
咲「!?」ハッ
京太郎(うわ……隠せなかった)
咲「……こ、これって」
咲「まさか、だけど」
京太郎「――お前、果たし状を出すとしたら、こういうハートのシール付けるか?」
咲「い、いや……そんな、お笑い漫画じゃあるまいし」
京太郎「と、なると……」
京太郎「――ラ、ラブレター?」アセアセ
咲「……か、かも、ね」アセアセ
二人「……」
――裏庭
京太郎「……ここなら、バレないか」
咲「う、うん……」モジモジ
京太郎「なるべく、他の人には見られたくないしな」
咲「……ね、ねぇ、京ちゃん」
京太郎「ん?」
咲「わ、私、いない方がいいんじゃないかな?」
咲「……相手の人、きっと京ちゃんにだけ読んでほしいんだと思うし」
咲「そ、それに……私と一緒じゃ、まるで」
京太郎「咲……」
咲「や、やっぱり何でもないっ!」ブンブン
京太郎「――まあ、何だ」
京太郎「俺も、こういう経験なかなかないからさ」
咲「……『全然』じゃなくて?」
京太郎「ゲ、ゲームの中でなら、少しだけ」
咲「ふーん……」
咲「京ちゃんも好きだねえ」
京太郎「二回目だけど、お前が言うな」
京太郎「……それはともかく」
京太郎「咲。一緒に、ここにいてくれ」
咲「……!」
京太郎「や、やっぱり俺一人じゃ、もしかしたらテンパッて何も分からなくなっちゃうかもしれないし」アセアセ
京太郎「だ、だから……」
咲「――わ、わかった」
咲「きょ、京ちゃん、声も裏返ってるし、す、凄く早口になってるし、ね」アセアセ
京太郎「お前もな……」
京太郎「――それじゃ、開けるか」
咲「……」ドキドキ
京太郎(ごめんなさい、差出人さん……)
京太郎(でも――きちんと、気持ちは受け取りたいので、許してください……)
京太郎(――よしっ)パラッ
咲「あ……」
『背景、おっと間違えた。拝啓 須賀京太郎様へ』
京太郎「……な、なんだ、初っ端から」
咲「京ちゃんがあかりちゃんみたいな扱いになってるね……」
京太郎「……続きは」
『どう? ちょっとビックリしたんじゃない?
この前のホワイトデーの日にもらったクッキー、美味しかったわ。
4月も始まったことだし改めてメールでお礼を伝えるより、こういう趣向の方がお好みかなって……
いや、別に他意はないの。
ただ何となく、こういうのを書いてみたかっただけでね。
その相手が須賀くんだったら、おもしろ、もとい嬉しいかなって……』
京太郎「……全く文章を修正しない辺り、いつも通りのあの人だなぁ」
咲「……ぶ、部長」
『何はともあれ。
進級おめでとうね。須賀くん、咲』
咲「!?」ハッ
京太郎「……え?」ピクッ
『きっと、近くにいるでしょう?
麻雀部の後輩たちはみんな仲良しで、私も嬉しいの。
……須賀くんだけ男で、少し心配してたんだけど。
思った以上に溶けこんでて、少し複雑……おっと、安心してるのよ』
京太郎「……わざとらしい間違いが多すぎないか、これ」
咲「そ、それより……」
咲「どうして部長、わ、私たちが一緒にいるって……」
京太郎「――まあ、あの部長だしなぁ」
久「ふーん、須賀くんは私をどう思ってるの?」
京太郎「字が上手な方だなぁ、と」
咲「う、うん。部長、ホントにじょう、ず……」
久「それだけ?」
京太郎「――いつからそこに?」
久「須賀くんと咲がイチャイチャしてる所から?」
咲「い、いちゃいちゃ……?」カァァ
京太郎「……部長」
久「冗談よ。今、偶然通りかかっただけ」
久「……というより、窓から二人の姿が見えたから来てみたの」
京太郎「……ああ、そこの廊下から」
久「ちょっと職員室に寄ってたからね」
久「――まさか、私の予知が当たるとは思わなかったわ」
京太郎「ホントは?」
久「自信はあったかな」ニヤニヤ
咲「……べ、別に、私と京ちゃんはいつも一緒にいるわけじゃ」
久「咲? それ、ツンデレっていうのかしら? あなたには似合わないわね」クスッ
咲「……うう」カァァ
久「――特に他意はないっていうのは、実は本当よ」
京太郎「嘘ですね」タメイキ
久「そう思う?」
久「……須賀くん、私はもう卒業しちゃったのよ」
久「大学に入る前、後輩と交流してみたくなっただけ……許してくれない?」
京太郎「『交流』のやり方が、少し踏み込みすぎかと……」
久「まあ、そこはいいじゃない」ニコニコ
久「……ところで、須賀くん?」ズイッ
京太郎「わっ!?」
咲「!」
咲(ぶ、部長が京ちゃんの耳元に、く、口唇を……!)アセアセ
久「――もう、決めた?」
京太郎「……」
京太郎「何のことですか?」
久「とぼけちゃダメ。咲がアタフタしてる間に、ほら」
京太郎「……」
京太郎「――俺は」
咲「――」
咲(あ、ちょっと落ち着いてきた……)ホッ
咲(そ、それで二人は……)
久「咲」ダキッ
咲「ひゃっ!?」ビクッ
久「ふふっ、二年生になっても可愛いわね」
咲「ぶ、部長……」
咲「部長だって、その……キレイな、ままです」
久「……」
久「ですって、須賀くん」
京太郎「キレイなのは認めますけど……」ハァ
久「ちょっと引っかかるけど、まあ、よしとしましょう」
久「――咲?」
咲「な、何ですか?」
久「アニメとか漫画のお話もいいけど」
咲「」
久「……須賀くんと、咲は」
咲「!」ハッ
久「ううん、やっぱやめときましょう」
咲「……部、長?」
久「それじゃね、二人とも」
久「私、そろそろ戻るから」
京太郎「……大学は、いつ頃から?」
久「実は、今日から」
京太郎「……えぇ」
久「ま、可愛い後輩にも会えたし、多少の自主休講はね?」クスッ
久「困った時は、美穂子に頼るし」
京太郎「福路先輩に甘え過ぎはダメですよ……」
久「それじゃねー」ヒラヒラ
咲「……」
京太郎「まったく」
京太郎「結局、卒業生に振り回されただけか……」ヤレヤレ
咲「――京ちゃん」
京太郎「ん?」
咲「そ、その……」
咲「――部長、と」
京太郎「……」
咲「や、やっぱりいいっ!」プイッ
咲「そ、そろそろ、教室行かないとだよ!」
京太郎「うわ、マジか」
京太郎「まったく、部長は……」タメイキ
咲「……」チラッ
京太郎「行くか、咲」
咲「う、うん!」コクッ
咲(聞かないほうが、いいよね?)
咲(だ、だって知っちゃったら……きっと、私)
京太郎「……で、咲?」
咲「!」
京太郎「今日、帰りはお前の家ってことでいいんだな?」
咲「……あ」
咲「う、うんっ!」ニコッ
京太郎「よし」ニコッ
咲(――何も出来ないくらい、照れちゃうだろうから)
――校外
久「……」
久(――『みんな、大切で……』)
久(『その中でも、咲はやっぱり一番心配なままです』かぁ)
久「……本当に」
久「順風満帆なようで、意外と前途多難な二人、なのかもねぇ……」クスッ
ここまでです。
リクエストに応えようとして試行錯誤してたら、最終的に変化球になってしまいました。
(お気に召さなかったら)すまんな。
というかこれで、卒業後の部長ネタも三作目になるんですかね。
心がぴょんぴょんした人が多いであろう4月から1年が経ち、今度の4月はあの金髪少女たちが帰ってくるみたいですね。
いい時代になった……
それはともあれ、毎期恒例(?)の京咲アニメ談義は、今回はどうなるかわかりません。
ほとんど何も観れないままかもしれませんので、少しだけ今回の前半に書かせて頂きました。
それでは。
リクエストあったら、ぜひお願いします。
もう少しですし、静かに金髪を待っていようと思います(小並感)
乙です
伝統の京咲
乙です
乙
伝説の京咲
乙です
良かった
えがったえがった
咲ちゃんも京太郎もぶちょーもみんなかわいい
小ネタ
阿知賀メンツで鍋料理
松実姉妹に交互にあーんされる京太郎
アコチャーもやりたいけど優希出せずにムッとしている
乙です
――松実館
玄「それでは、みなさんっ!」
玄「今年一年、色々ありました!」
玄「大会のこと、仲良くなれた学校のこと……色々、あったと思いますが」
玄「こうして一年を皆さんのような肝胆相照らせるような仲間と過ごせて、私は幸せでした!」
玄「今年の終わりを祝して……乾杯っ!」
一同「乾杯っ!」
京太郎「……あ、玄姉ちゃん。難しい言葉も噛まずに言えた」
玄「きょ、京太郎くん――私、そんなうっかりさんに見える?」ウルッ
京太郎「ま、まあ……」
憧「うんうん」コクコク
灼「――ちょっと意外」
玄「さ、三人とも酷いよー!」
穏乃「いやいや、玄さん。私は尊敬してますから」
宥「そうだよ玄ちゃん。玄ちゃんはカッコ良かったよ?」
玄「……うう。二人だけが私の味方だよ」
晴絵「いやー、玄が噛まないなんてねー」ニコニコ
憧「だよね、ハルエー」
玄「まさかの顧問の裏切り!?」ガーン
京太郎(――まあ、色々あったけど)
京太郎(こうして一年を終えて、俺たちは鍋パーティーを行っていた)
京太郎(とりあえず……こうしてみんなと一緒にいられて、いい一年だったというのはホントだよな……)
穏乃「……ね、京太郎?」
京太郎「ん? どうかしたか、穏乃?」
穏乃「あれ……取ってくれない?」
京太郎「あれ――ああ」
京太郎(結構、遠くだな……)
京太郎「たしかに、穏乃じゃちょっと厳しいかな……」
穏乃「わ、私だって届くもん」アセアセ
穏乃「ただ――ほ、ほら。せ、せっかくのパーティーだし、なるべく体力は……」
京太郎「わかったわかった」
京太郎「それじゃ取ってくるよ――えっと、あのコンニャクか」
穏乃「あっ、後。それ……箸から滑り落ちやすいし」
京太郎「うんうん」コクコク
穏乃「……京太郎、何かバカにしてる?」ジトッ
京太郎「まさかー」
穏乃「あやしい……」
京太郎(――さすがに穏乃、それは厳しいって)
京太郎(だって……穏乃が体力の心配するなんてことほど、似合わないことないぞ?)
京太郎(そりゃ例えば、それが灼さんだったら――体力面でも納得が)
灼「……そういう視線を向ける時、大抵、京太郎くんは私をバカにしてる」ジトッ
京太郎「――エスパー灼さん?」
灼「ううん、ただの経験則だよ?」
京太郎「す、凄いですね……」
灼「うん、やっぱりバカにしてたんだね?」
京太郎「……う」
穏乃「え、灼さん? 京太郎がバカにしてたんですか?」
穏乃「ダメじゃないか、京太郎。灼さんは部長なんだよ?」ジトッ
京太郎「そ、それは……」
灼「ありがとね、穏乃。でも私、怒ってるわけじゃないんだよ」
穏乃「へ? そうなんですか?」
灼「うん」
灼「――『ちょっと』引っかかっちゃっただけ、だから」
穏乃「へー……?」キョトン
京太郎(微妙にわかりにくいアクセントを付ける時、灼さんは気にしていることが多い)
京太郎(というのが、『充電』を通して分かったことだった)
京太郎(この前の憧とのことといい、灼さんは意外と――根に持つことが)
灼「ね、京太郎くん? 私にも、そのコンニャクよそってくれる?」
京太郎「あ、は、はい。わかりました」
灼「――あと」
灼「出来れば、それを食べさせて――」
京太郎「はい?」
穏乃「へ?」
灼「……」
灼「あ」ハッ
灼「な、なんでもないっ!」プイッ
京太郎「え、えっと……灼さん?」
穏乃「大丈夫ですか?」
灼「だ、大丈夫!」
灼(ああ、もう……!)
京太郎(――そうだった)
京太郎(こうやってちょっと怒った時――灼さんは、それに乗じておかしなことを言い出すことがある)
京太郎(よりにもよって、皆がいる時に……)
穏乃「あ、灼さん……えっと」
穏乃「わ、私――食べさせても、だ、大丈夫です、けど」
灼「……あ、ありがとう、穏乃」
灼「穏乃は優しいね」ニコッ
穏乃「あっ。そ、そうですか? うわ、嬉しい……」モジモジ
京太郎(穏乃の純粋さが救いすぎる……)
灼「でも、今はいいや。ありがとね」
穏乃「いえいえ、大丈夫ですよ」
灼「ううん、全然」
灼「――後輩の男の子より、礼儀正しいよ」チラッ
京太郎(後輩の男の子って、それ俺しか……)
穏乃(うーん……灼さんと京太郎って)
穏乃(実は仲悪かったり?)
京太郎「ごめんなさい、灼さん」
灼「……そうだね」
灼「それじゃ、後で……『充電』してくれる?」
京太郎「――後日、なら」
灼「……む」
京太郎「し、仕方ないでしょう?」
灼「――まあ、しょうがないね」クスッ
穏乃(……あれ? 実際、仲良し?)
晴絵(――へぇ)
晴絵(灼が……あんな顔を、他の人に見せるなんて)
晴絵(いやぁ、変わったねぇ――特に)チラッ
灼「……それじゃ、また今度」
京太郎「そ、そういうこと、で」
穏乃「へー……二人とも、何するんですか?」
灼「……そ、それは」アセアセ
京太郎「あ、あはは……」
穏乃「??」キョトン
晴絵(京太郎と一体……何があったのかな?)
憧「……はぁ」
憧(まったく――あいつはあいつで、静かに食べられないの?)
憧(しずと灼と一緒になってばかりで……もう)
玄「ね、憧ちゃん」ズイッ
憧「わっ!? 玄?」
玄「何か気になってる?」
憧「……え?」
宥「玄ちゃんの勘は意外と当たるんだよー?」
憧「ゆ、宥姉まで……」
憧「――えっと、まあ」
憧「ちょ、ちょっと引っかかることがあるだけ、というか……そう、それだけ」アセアセ
玄「なるほどなるほど、なるほどー」
宥「あっ、玄ちゃんの得意技が……」
憧(え、それ得意技だったの……?)
玄「――つまり」コホン
玄「素直になりたい、とか」
憧「」
宥「あっ。憧ちゃんの顔が急に赤く……」
憧「こ、これは、熱! 暖房のせいだから……!」
玄「ふんふむ……」コクコク
玄「そういうことなら――何となく思いついた行動で、憧ちゃんを導いてあげましょう」ニコニコ
宥「あげましょー」ニコニコ
憧「ふ、二人とも、何か不気味なんだけど……」
玄「――京太郎くん、注いであげよっか?」
京太郎「あ、玄姉ちゃん……ありがと」
玄「いえいえー」
宥「私もー」
京太郎「え、宥姉ちゃんも?」
宥「……今日は」チラッ
憧「?」
宥「ちょっと、暖かくなれちゃったみたいだから」
憧「!?」ビクッ
京太郎「そっか。それならいいけど……」
宥「心配しないでー」
玄「よし、注ぎ終わったよ京太郎くん!」
宥「私も」
京太郎「ありがとな、二人とも……それじゃ、それもらおうか――」
玄「どうぞどうぞ」スッ
宥「あ、あーん……?」スッ
京太郎「――へ?」
憧「」
穏乃「わっ」
灼「……く、玄? 宥さん?」
晴絵「おおう……これは」
京太郎(って、全員の視線が――!?)
京太郎「ちょ、ちょっと二人とも……」
玄「京太郎くん、私たちが注いだのは食べたくない?」ウルッ
宥「私たち、せっかく頑張ったのに……」ウルッ
京太郎「が、頑張ったって――」
憧(……あ)ハッ
憧(――もしかして、私に?)
憧(頑張ったって……そ、それって、つまり)アセアセ
憧「うう……」
穏乃「あ、憧? 大丈夫?」アセアセ
灼「――何だか」
灼(憧と私の考えてることが同じような気がするのは何でだろう……?)
晴絵(ははぁ。このメンバーで完璧に純粋なのは……穏乃だけかもねぇ)クスクス
京太郎「え、えっと……」
玄「どうぞどうぞ」
宥「こっちもどうぞ」
京太郎「――い」
京太郎「いただき、ます……」パクッ
玄「わっ」
京太郎「こ、こっちも……」パクッ
宥「わぁっ」
京太郎「……」モグモグ
玄「ど、どう?」
宥「……ちょ、ちょっと恥ずかしい」
京太郎「――す」
京太郎「すげえ上手いよ。ありがとな、二人とも」
玄「……も、もう。京太郎くんったら」
宥「ふふっ。ホントに恥ずかしそう……」
玄「お、お姉ちゃんだって……」
宥「く、玄ちゃんだって……」
京太郎「は、はは……」
憧「……わぁ」
灼「さすが」
灼(玄は同い年の私からしても、抜けてるように見えてどこかで大人っぽいし)
灼(宥さんは時々、玄よりも心配だけど……包容力だけなら一番かもしれないし)
灼(――あれ? 私、何と比べてるんだろ?)アセアセ
穏乃「わぁ、京太郎くんがアーン? っていうのしてもらってる?」
穏乃「あれ……美味しそうだなぁ」ウットリ
灼「……穏乃」
憧「……しず」
穏乃「え? なんですか?」
灼「――穏乃だけが救いだよ」
憧「――しずを見てると、昔のことを思い出すわ」
穏乃「……あれ? 私、褒められてるのかな?」キョトン
晴絵(私からすれば、みんな子どもだけどねぇ……可愛いんだから、もう)クスッ
京太郎「……ふぅ、美味しかった」
憧「……」
京太郎「あ、憧?」
憧「――京太郎」
京太郎「な、なんだ?」
憧「えっと……」モジモジ
憧「な、何か……ほしいもの、ある?」
京太郎「あっ、そうだな……」
京太郎「それじゃ、そこに入ってる豆腐、くれるか?」
憧「……わ、わかった」
京太郎「……憧?」
憧「――そ、それじゃ」
憧「これでいいのよね?」
京太郎「お、おう……助かった。ありがとな」
憧「……」アセアセ
京太郎「ど、どうした?」
憧「――あ」
憧(あーん)「ほら、これをあげるから、ありがたく食べてね」
京太郎「……あ」
京太郎「わ、わかった。嬉しいよ」
憧(――こ、心の声と現実の声が……!)
憧「はぁ」タメイキ
京太郎「憧?」
憧「な、なんでもないわよ!」
京太郎「??」キョトン
穏乃「憧、どうしたんだろう?」
灼「……ふーん」
灼(なんだ、やっぱり――憧も私と似てるんだなぁ)
穏乃「灼さん、どうかしました?」
灼「い、いや、穏乃。なんでもない、よ……」
穏乃「へぇ……」
穏乃「でもいいな、あーんって……何だか美味しそうだったし」
灼「……」
灼「穏乃、ほしいもの言って?」
穏乃「? は、はい、それじゃ……そのがんもどきを」
灼「うん、わかった。それじゃ――」
灼「あーん」スッ
穏乃「……あ」ピクッ
穏乃「あーん……?」
灼「はい」
穏乃「……」パクッ
穏乃「……わぁ」モグモグ
穏乃「美味しいです、灼さん! これ、凄く……」パァァ
灼「そっか、よかった」
穏乃「灼さん、あーんがお上手なんですね」
灼「あ、あはは……」
灼(いけない――穏乃があまりにもかわいすぎて、つい暴走しちゃったよ……)
灼(はぁ……でも、何だかこれで良かったのかもね)チラッ
玄「あーん」
宥「あーん」
京太郎「……お、美味しい」モグモグ
二人「でしょ?」クスクス
灼「……」
穏乃「わ、あ、灼さん!?」
灼「な、なんでもないよ、穏乃……」
灼(どうして、あの二人を見ていたら――こんなに落ち着かないんだろう?)
憧「……えっと、京太郎?」
京太郎「ん、憧? どうかしたか?」
憧「そ、その……」チラッ
玄「……」
宥「……」
憧(指でゴーサイン……ふ、二人とも……)
憧「――これ、よそってきたから。ほしいならあげる」
京太郎「え、ホントか?」
憧「うん」
京太郎「うわ……というか俺の好物だらけ」
京太郎「ありがとな、憧」ニコッ
憧「……もう」
玄(おお、これは……)
宥(さすが秀才の憧ちゃん――別の角度から攻めてきたね)
玄(苦手な所を得意分野の観察力で埋めるなんて……さすが)
宥(憧ちゃんは頼りになるなぁ……)
憧(――約二名分の視線が凄く気になるのはともかく)タメイキ
憧「これ、あげるから」
京太郎「おう。サンキュな、憧」
憧「……う、うん」
憧「――もし、よかったら、なんだけど」
京太郎「?」
憧「そ、その……」
憧「た、食べさせてあげて、も――」アセアセ
京太郎「……え?」
憧「や、やっぱり、なんでもないっ!」プイッ
京太郎「憧……?」
玄(あちゃー、これは惜しい……)
宥(もう少しで、一気にいけそうだったのに……)
玄(うーん――でも、憧ちゃん、頑張ったね)
宥(ほんとにねぇ……)
憧「ね、玄、宥姉? よかったら、さっきから何を実況してるのか教えてくれる?」ゴゴゴゴ
二人「……あ」
憧「んー?」
玄「……憧ちゃんは可愛いなぁ、って」
宥「……憧ちゃんは面白いなぁ、って」
憧「もうっ!」カァァ
灼「……」ホッ
灼(何故か、少し落ち着いちゃった)
灼(憧も――私と同じでいてくれて)
穏乃「んー、京太郎……勿体ないなぁ」
穏乃「あーんしてもらったら、美味しさが増すのに……」
灼「……」ジーッ
穏乃「あ、灼さん?」
灼「――いや」
灼「穏乃は、本当に可愛いなぁって」ナデナデ
穏乃「……灼さんこそ」
穏乃「可愛いですよ」ナデナデ
灼「――な、撫でるのは照れるからやめて」
穏乃「それなら、灼さんがやめてくれたら」
灼「あ……」
晴絵「……やれやれ」
晴絵(まったく……一人の男子のおかげで、みんながおかしな行動をとってるよ)
晴絵(――まあ、なんだ)
晴絵「京太郎、ちょっとおいで?」クイクイッ
京太郎「せ、先生? どうかしました?」
晴絵「……」
京太郎「?」
晴絵「ね、京太郎?」
晴絵「――大まかにでもいいから」
晴絵「決めておきなよ、将来のこと?」
京太郎「……将来」
京太郎「進路希望調査って、もう少し後ですよね?」
晴絵「……そうじゃなくて」ハァ
晴絵「まあ、いいや」クスッ
京太郎「??」
穏乃「灼さんの髪、気持ちいいです……」ナデナデ
灼「し、穏乃の長い髪の方が――羨ましいよ」ナデナデ
穏乃「え、髪の長さだけじゃ気持ちよさは決まりませんよ?」
灼「……し、穏乃」カァァ
憧「はぁ……何だか、妙に落ち着かない」タメイキ
玄「いやぁ、憧ちゃんは若いねー」
宥「ホントに可愛い」
憧「……ふ、二人とも」プルプル
晴絵(――こんな可愛い五人の)
晴絵(誰と、っていうこと、だよ……まったく)ハァ
長くなりましたが、ここまでです。
普段、絡まないような組み合わせを煮詰めたら、長引きました。
だからか、今回は京太郎の影が薄めでしょうか……。
この時期になったためか、憧ちゃんを描くと何故か片言口調で再生されることが増えますね。
このSSでも何度かそういうネタ(いわゆる中の人)を使った覚えがありますが……そういえば憧ちゃんばかり多かったような。
他キャラでも、そういうネタを使うことが出てくるかもしれません。ご了承を。
それでは。
そろそろ例の紐を装着する宮永姉妹が現れても……やめておこう。
可愛い!
> そろそろ例の紐を装着する宮永姉妹が現れても
ワロタ
幸せ者だな
乙です
乙ー
みんな可愛すぎる
乙です
――宮永家
咲「それじゃ、そろそろ始めよっか」
京太郎「……そうすっか」
照「うんうん」コクコク
京太郎「――完全にレギュラー化してますね」
照「……そもそも」チラッ
照「須賀くんは、疑問に思ったことはないの?」
京太郎「いや、何がですか?」
照「――咲が」
咲「も、もう、お姉ちゃん! そろそろ始めるよ?」アセアセ
照「……あ、照れてる」
咲「照れてないもん!」カァァ
京太郎「……それで照さん、咲が」
咲「京ちゃんまで!?」ガーン
照「まあ、需要があるなら話してあげないと」
照「だよね、咲?」
咲「……う」
咲「も、もう知らない!」プイッ
咲「それじゃ私、先にきんモザ観るから!」カチカチ
照「あ、咲。それ待って。私も一緒に、じっくりと観たいから」
京太郎「俺も」
咲「……う」ピクッ
咲「そ、それじゃ――このプラスティックメモリーズを」
照「あ、咲。ちょっと待って。私も一緒に、じっくりと――」
咲「お姉ちゃん……RPGの街の住人かなにかなの?」
照「咲にしては、中々の中々な喩えだね」
咲「……そのセリフ、今度は誰の真似?」
照「かわいいかわいい旅館の女将さん」クスッ
咲「……また妄想上の存在かぁ」
照「い、いや……ホントにいるし、あの子に失礼だから」
京太郎「で、照さん? 咲に何を――?」
照「あー、えっとねぇ……」
咲「……」モジモジ(←何だかんだで観念した)
照「そもそも」
照「『咲は友達が少ない』っていう話が、私の目の前で現在進行形だった時」
咲「す、少ない……わけじゃ」
照「……『いない』?」
咲「か、悲しくなるからやめてよぉ……」グスッ
京太郎(何というか――ホントに可哀想になってくるな)
照「――でね」
照「そこである日、私は本を貸してあげた」
照「『友達を作る方法』みたいな、どこにでもあるようなそんな本は無視して」
京太郎「へぇ……それで、タイトルは?」
照「『涼宮ハルヒの憂鬱』だったね」
京太郎「……うわぁ」
照「え、何が『うわぁ』なの?」
京太郎「――いや」
京太郎「あれって結局、みんな楽しく青春を――」
咲「お、お姉ちゃんっ! そこまで!」
照「うんうん。だから」
照「……こういった青春に憧れてもらうことで、咲を良い方向に導くという高等テクニックだったんだ」エヘン
京太郎(自分で「高等テクニック」とか言い出したよ、この人……)
京太郎「――というか、それ」
京太郎「ただ自分の趣味を……妹と共有したかっただけじゃ?」
照「……須賀くんは、そういう穿った見方しか出来ないんだね」ジトッ
照「まるでどっかの八幡くんみたいな……」タメイキ
京太郎「その表現で、何が『どっか』なんですか……」
咲「……」プルプル
京太郎「あー、でも」
京太郎「それで、咲にも……何だかんだで」
京太郎「麻雀部で同級生や先輩と仲良くできたわけだし」
京太郎「照さんの思惑も、ある意味当たったわけですね」
照「まあ、妹のことを一番よく分かるのは姉だし」ドヤァ
京太郎(これ以上にないドヤ顔……)
京太郎(一緒にいると、大会の時に見せていたゾクッとさせるような威厳はどこへやら……)
照「……失礼なこと考えてる?」ジトッ
京太郎「いえ――」
京太郎「むしろ、こっちの照さんの方が親しみやすいです」
照「……べ、別に、須賀くんに喜んでもらうためのキャラ作りじゃないし」プイッ
京太郎(狙いすましたように、ツンデレの振りを始めた……)
京太郎(ほら、あの照さんの顔……「やってみたかったぁ」とかいう思いがめちゃくちゃ出てるし)
咲「……お、お姉ちゃんが、ツンデレに」アセアセ
京太郎(咲は咲で、何だか羨ましそうだし……)
京太郎(今更だけど、変な姉妹だなぁ)タメイキ
咲「京ちゃん京ちゃん? 何か言いたいことある?」ニコニコ
照「須賀くん、先輩に質問あるなら受け付けるよ?」ニコニコ
京太郎(――息があった姉妹だなぁ)
――気を取り直して
京太郎「それじゃ、観るか」
照「何から観ようかな……やっぱり」
咲「私、金髪観たい!」
京太郎「……え?」
京太郎(き、金髪……?)ハッ
照「須賀くんが意識してるー」ボウヨミ
京太郎「い、いや、そういう意味じゃないですって……」
咲「――あ」
咲「そ、そうじゃなくて!」
咲「べ、別に、京ちゃんの金髪を見つめたいわけじゃないし」プイッ
照「あ、咲が私の真似してる」
京太郎(ここまで複雑な気分になるツンデレ? 二人も珍しい……)
――色々あって視聴中
>シノ? アサダヨ?
咲「――ああ」ウットリ
咲「そうだよ、これだよ……私が求めていた楽園は」
>ホームルームヲハジメマス
照「――あっ。新しい先生」
咲「か、可愛い……!」
照「咲よりずっと年上だと思うけどね」
咲「そ、そんな年上じゃないよ……多分」アセアセ
京太郎「いや、でも……たしかに可愛いな、この先生」フンフム
咲「……京ちゃん、年上好き?」ジッ
照「へぇ、そうなんだ……」ジッ
京太郎「い、いや、そういうわけじゃないです」プイッ
咲「――そういえば」
咲「最近、よく部長にデレてるよね?」
京太郎「デレてる言うな。あれはあの人がからかってくるだけで……」
照「……私も、年上」ボソッ
京太郎「照さん、意味深な呟きをするのはやめてください……」
照「――なに? 私、そう見えない?」ジトッ
京太郎「……あ、Bパートですよ」
咲「わぁ……忍ちゃんのファンクラブかぁ」
照「……ふんだ」プイッ
――視聴後
京太郎「……あぁ」
咲「ね、京ちゃん? これから毎週、この楽園に会えるんだよ?」
咲「凄いと思わない?」キラキラ
京太郎「そうだなぁ……」
照「うーん……久世橋先生可愛い、とか、金髪少女最高、とか色々言いたいけど」
照「――咲、何かストレス感じてる?」
咲「お、お姉ちゃん……どうして?」ビクッ
照「いや……」
照「こういう日常系に、そこまで脱力して入れ込める人って……」
照「何だか普段から疲れてる人が多いみたいだから」
京太郎「照さん、夢のないこと言わないで下さいよ……」ハァ
照「まあ多分……菫辺りに見せたら喜ぶと思うけど」
照「あの子もストレス感じること多そうだしなぁ……」
照「特に私がいなくなっちゃってから……ああ、心配」ヤレヤレ
京太郎(――誰のせいなんでしょうね、それ?)アキレ
咲「わ、私は……」モジモジ
咲「可愛い女の子を見れればそれだけで幸せだもん」カァァ
照「……咲、本当に女の子だよね?」
咲「べ、別に……『男の娘』ってわけじゃ」
京太郎「いや、その返しはおかしい」
咲「……京ちゃんが、そういうのが好きそうだなぁって」チラッ
照「え? それじゃ咲は、須賀くんが好みそうなキャラになりたいの?」
咲「」
京太郎「……あ」
照「はいはい、ごちそうさま」ボウヨミ
照「それじゃ次は、えっと……ダンジョンになんたらかんたらで――」カチカチ
咲「そ、そうじゃないから! 男の娘とか……そういう意味じゃ」
京太郎「――お前がそうだったら、俺が困る」
咲「て、照れないでよ……」
照(……うわ。なんだろう、この……「ムカッ」って感じ)イラッ
――視聴経過
>ベルクーン!
照「……すごいヒロインがやってきたね」
咲「こ、この子が神様なの……?」
京太郎「あ、ああ……」
照「あ、須賀くんが興奮してる」
咲「いやらしい……」
京太郎「咲の使うネタは、いつも微妙に古いな……」
咲「――この紐、たしか凄く流行ってるって」
照「そうだね、咲」
咲「私も付けてみたいなぁ……ヘスティアちゃんみたいになるんだ」ウットリ
京太郎「……おお、もう」
咲「え、え?」
照「――咲」ポンッ
照「悪いこと言わないからやめよ? ね?」
咲「そ、そうかなぁ……可愛いのに」アセアセ
京太郎「俺からもお願いするから」ペコリ
咲「――どうして京ちゃんが?」
京太郎「あー、その……」
京太郎「むしろああいう紐は……和にこそ似合う、というか」
咲「……?」
咲「――あ」ハッ
咲「そ、そういうこと、かぁ……」ウルッ
京太郎(どういうことだと思ってたんだ……?)
咲「はぁ……」タメイキ
咲「世知辛いねぇ」
照「いきなりおばさんくさいこと言わないで、咲」
照「……咲より年上の私の立つ瀬がないから」タメイキ
京太郎「いや、高1と高3に言うほど差は――」
照「あと2年で20なんだよ?」ジトッ
京太郎「……成人、おめでとうございます」アキレ
照「もう、大人だよ? そこから少ししたら――おばさ」
京太郎「さてと、咲。次、何か観るか?」カチカチ
照「……流された」
咲「やっぱり私じゃ、神様には……」グスッ
京太郎「卓上じゃ神様級に強いんだから、それでいいだろ?」
照「うわぁ、須賀くん……その言葉キツい」アキレ
京太郎「じゃ、じゃあどうすればいいんですか」
咲「……あ、そっかぁ。神様級かぁ」パァァ
咲「――何か嬉しい」エヘヘ
京太郎「……喜んでるし、いいでしょう?」
照「わが妹ながら、将来がちょっと心配だね……」タメイキ
咲「――あ、何か観るかって?」
咲「うーん……一旦、ここまでにして休憩しよっか」
京太郎「おう、そうするか」
照「……え? これ続くの?」キョトン
ここまでです。アニメネタが多めになってしまいました。
知らない方にとっては、つまらないかもしれませんね……。
続くか続かないかは未確認です。二期はまだですか?
次は、もしかしたら舞台が移るかも……どこで誰と一緒に実況(?)するのかは、おおかた想像がつくかと思いますが。
ここで打ち止めかもしれませんが。
今更ながら照姉さんレギュラー化により、咲ちゃんの地位が……まぁ、多少(の試練)はね?
それでは。
個人的にはプラメモ、きんモザ、後は……どうなるんでしょうかね。
乙です
乙です
実際ニンジャスレイヤーは面白い
乙
咲ちゃんはいつだってNO.1だ
乙
乙
テルーも可愛いね
乙です
かなり長引き、途中からアニメネタをやり過ぎた感があるので、分割して投下します。
……前半はともかく、後半は投下を迷いますね。
――阿知賀学院
憧「……」ペラッ
女子1「憧、なに読んでんの?」
憧「あっ」ピクッ
女子2「おお、ガイドブック?」
女子3「……意識高い系?」クスッ
憧「べ、別に、そういうわけじゃなくて」
女子1「いや、でも実際、憧が留学とかする予定なら――」
女子2「うわ、ありえそう」
女子3「……オシャレ」
憧「――そ、そうじゃなくて」
憧「うう……」モジモジ
京太郎「……」チラッ
穏乃「憧、モテモテだねぇ」
和「憧は、皆さんのアイドルですから」
穏乃「え? そんなこと言ったら和だって……」キョトン
和「し、穏乃こそ……」アセアセ
京太郎「――やれやれ」
和「でも……憧、外国に行きたいのでしょうか?」
穏乃「あ、いつもファッション雑誌読んでるし」
穏乃「この前はびばりーひるず? ファッション特集とかいうの見てたっけ」
和「カリフォルニア州、ですか……でも、それならアメリカですよね」
穏乃「え? 和、あめりかだって分かるの?」
和「ま、まぁ……」
穏乃「――和は大人だなぁ」パァァ
和「や、やめてください」カァァ
京太郎「……アイツの持ってるガイドブックは」
穏乃「あの表紙にあるのって、国旗だよね? かっこいー」
和「……穏乃。どこかわかりますか?」
穏乃「え? えっと……」アセアセ
穏乃「――わかんないや」カァァ
和「……ビバリーヒルズはさておき、あれは知っておいた方がいいですね」
京太郎「あれはな、穏乃。イギリスの国旗なんだ」
穏乃「イギリス――ああ、あの」ポンッ
穏乃「……お金持ちな?」
京太郎「ああ、貴族って言いたいんだな。そう、そこだ」
穏乃「へぇ……それじゃ憧、セレブになりたいのかな?」
和「――憧なら、なれそうですね」クスッ
穏乃「だよね。憧の前じゃ、そんじょそこらのアイドルも霞んじゃうかもだし」クスッ
和「ふふっ、そうですね」クスッ
京太郎(……憧に関しては賛成だけど、この二人も、もう少し自分の容姿について頓着した方がいいと思うけどな)タメイキ
女子1「でさ、どうしてイギリスなの?」
女子2「ちょっと、こっからじゃ遠いよね……14時間くらいかかるんじゃなかった?」
女子3「……半日以上」
憧「い、いや……えっと」
憧「そう! 最近、洋楽をちょっと聴くようになって」アセアセ
女子1「え、ビートルズとか?」
女子2「クイーンとか?」
女子3「……レディオヘッドとか?」
憧「――あぁ、まだそういうのは聴いてないというか」
憧(迂闊だった……そういえばこの子たち、趣味の範囲も広いんだった)ハァ
女子1「ふーん……そっかそっか」ニコニコ
女子2「で、結局、憧は行く予定なの?」
女子3「……おみやげ期待」グッ
憧「そ、それは……その」
憧(――『あの』聖地は、ちょっと遠すぎる)
憧(首都のロンドンから、車で結構いかないと……って、気が遠いわね)
女子1「ダージリン」
女子2「マドレーヌ」
女子3「……フィッシュアンドチップス」
三人「いいなぁ、イギリス……」パァァ
憧(そして、妙な所で息ぴったり……何か可愛いけどさ)
京太郎「……」
憧「――あ」ハッ
京太郎「行きたいのか、イギリス?」
憧「い、いや、行きたいっていうか……えっとね」
京太郎「――悪い、ちょっと憧、借りるぞ」
憧「……え?」
女子1「あー、いいよ」
女子2「ごゆっくりー」
女子3「……ふーん」
憧「い、いや、京太郎?」
京太郎「いいからちょっと来てくれって」
京太郎「後でな、穏乃、和」
穏乃「おー……? わ、わかった」キョトン
和「い、行ってらっしゃい……?」キョトン
女子1「ふむふむ」
女子2「須賀も、つくづく変なヤツだねぇ」クスッ
女子3「……ホント、憧も大変だねー」
穏乃「あれ? どうして憧たち、行っちゃったんだっけ?」
和「さ、さぁ……?」
――裏庭・ベンチ
京太郎「――ここなら人影もない、か」
憧「……どうして連れてきたの?」
京太郎「ああやって声を掛けられる前に、何かしら用意しておいた方がいいと思ったからな」
京太郎「それで? 大方、金髪少女絡みだろ?」
憧「――し、仕方ないじゃない」プイッ
憧「アリスもカレンも……私にとっての、大事な子なのよ」
憧「ああ、シノが羨ましい……」
京太郎「そうか……そうかもな」
京太郎(特に金髪少女の一人は、何故か他人の気がしないような――いや、考えすぎか?)
憧「あんな風に1期1話といい、EDといい」
憧「イギリスの絵をたくさん出されたら……行きたくなるに決まってるじゃない」
京太郎「まあ、それはちょっと分かる」
憧「……でも」
憧「ただでさえ遠いし、そこから更に行かないと『聖地』には行けないし――お金、たくさんかかるし」
京太郎「まあな――西ヨーロッパとかは、大学生とかがバイトして金貯めてから行く所らしいし」
京太郎「って、赤土先生がしみじみと言ってた」
憧「……いっそ、ハルエに言って連れて行ってもらおうかな」ボソッ
京太郎「そこで麻雀の世界大会とかが行われるなら、あるいは……」
憧「予定、ないかぁ……」タメイキ
京太郎「どれどれ……ああ、こことか」
憧「そうそう、そこが○話に使われていた☓☓って場所で」ズイッ
憧「ああ、そこは△△……アリスとカレンがいたみたい」ペラペラ
京太郎「――さすが偏差値70オーバー」
憧「そ、その呼び方、やめてってば……」プイッ
京太郎「活かされる場所が、中々の中々だけどな」
憧「……京太郎が玄の真似すると、何だかおかしいね」クスッ
京太郎「うわ、バカにしたような笑い……」
京太郎「――まあ、何だ。アレだ」
京太郎「俺も昔、けいおんの映画を観てからイギリスに行きたいな、なんて思ったことがあるよ」
憧「あ。それ、私も」
京太郎「――ただ」
京太郎「中高生が個人旅行で行くには、厳しすぎる……」タメイキ
憧「……うう」ハァ
京太郎「と、現実を悟ったから、今回はそこまで反応してないんだ」
憧「な、何それ? まるで、私がロマンチストみたいじゃない」ジトッ
京太郎「え、違ったのか?」
憧「……ち、ちがう、よ。多分」プイッ
京太郎(ちがわなさそう……)
憧「はぁ……残念」
憧「それじゃ、私にとっての金髪少女には――この写真でしか会えないのね」ペラッ
京太郎「毎日、テレビやらPCやらで会えるだろ……」
憧「せ、『聖地』とそれは違うから!」ブンブン
京太郎「わかったわかった」
京太郎「――ま、あれだ」
京太郎「大学、入れたら……金貯めて、行くか」
憧「――え?」ピクッ
京太郎「いや、そういう話に持って行きたいんじゃなかったのか?」
憧「そ、それは……ちょっとあるけどさ」
京太郎「その時までに免許も取っておけば……あ、でも」
京太郎「国際免許は、ちょっと厳しそう――というか怖いな」
憧「日本とイギリスって車の通る車線とか同じって聞くけどね」
京太郎「それじゃ、免許取った方が乗せて行く感じで」
憧「え? そこは『俺が取るから、そっちが……』みたいな話じゃないの?」
京太郎「――憧が相手だしなぁ」
憧「うわ、何か地味にムカつく……」ジトッ
京太郎「……」
憧「……」
憧(――あれ?)ピクッ
憧(いやいや、どうしていきなり……コイツと二人で行くみたいな感じになってるの?)
憧(あ、ああ。麻雀部の皆でってことよね、うんうん)
憧(……そう、よね)カァァ
京太郎(何やら頬に手を当てて、憧が顔を赤らめ始めた)
京太郎(まあ何にせよ、さっきまでの焦りは鳴りを潜めたらしい。良かった良かった)
京太郎(……おかげで、俺の頬も熱いな)カァァ
一旦、ここまでとします。
冒頭に書いたように、ちょっと勢いに乗って書いてしまった感があるので……。
きんモザネタが行き過ぎたので、もしかしたら投下は控えるかもしれません。
それでは。
小ネタあったら書いて、どうぞ。
一旦乙です
女子1、2は、さっきの3人組とは別人です。
――帰り道
穏乃「でさー、昨日お笑い観てたら……」
和「ああ、あの最近流行りの――」
憧「そういえば最近、あまり観てないなぁ……お笑い」
穏乃「え? 憧、ファッション特集とかしか観てないじゃん」キョトン
和「後は、バラエティですか……まだ、お昼の番組は予約してるんですか?」クスッ
憧「ま、まあ――教養? のために」アセアセ
京太郎「……アニメも教養かぁ」ボソッ
憧「京太郎? ちょっと静かにお願いできる?」ゴゴゴゴ
京太郎「分かった分かった……」タメイキ
少女1「……疲れマシタ」ハァ
少女2「も、もう少し頑張ろうよ。ね?」アセアセ
憧「」
京太郎「」
穏乃「うわ……外国の人かな」
和「そうだとしたら、流暢な日本語ですね……」
和「でも、何かお困りなのでしょうか?」
穏乃「うーん……」
憧「……あ」ハッ
京太郎「そ、そうかもな、うん」アセアセ
穏乃「――何かあったの、二人とも?」キョトン
憧「い、いや、そうじゃなくて」モジモジ
京太郎「な、なんでもないよ」
穏乃「ふーん……?」
少女1「でも――待ち合わせ場所、どこなんデスカ?」
少女2「ま、待ってて……今、地図を」カチカチ
少女2「ああ、ダメ――このケータイじゃ、見にくいよぉ」ウルッ
少女1「私のも充電切れデス……」ハァ
二人「どうしよう(マショウ)……」
穏乃「あのー、何かお困りですか?」
少女1「……ア」ピクッ
少女2「……え、えっと、実は」モジモジ
穏乃「ああ、なるほど。地図が分からないんですね」
穏乃「この辺り、ちょっと入り組んでますからねー」ニコニコ
和「ところで、目的地はどちらに?」
少女1「そ、ソレハ――新子神社って所デス」
和「……ああ、なるほど。そこなら」
憧「――う、うち?」アセアセ
京太郎「まさかの展開だな……」
――道すがら
穏乃「へぇ、えっと……イ、イギリスから」アセアセ
女子1「ハイ。編入してきマシタ」
女子2「私、ホームステイしてるんです」
和「それはそれは……国際的ですね」ニコニコ
憧「あ、あはは……憧れちゃうなぁ」アセアセ
京太郎「う、うん……そうだな」アセアセ
和「? お二人とも、何か慌ててませんか?」
憧「そ、それは……」
京太郎(――見間違い、じゃなくて)チラッ
京太郎(本当に『そう』……なのか? いや、まさか)
女子1「――皆さんは、高校生デス?」
和「はい、そうですよ」クスッ
憧「こ、高1、です……」モジモジ
京太郎「みんな、高1だな」
女子2「あ……それじゃ、私たち一つ上なんだ」
穏乃「へぇ――そうなんですか」
穏乃「……」ジッ
女子2「……」ジッ
穏乃「――よろしくお願いします、先輩」グッ
女子2「――うんっ!」グッ
女子2(何だか……このポニーテールの子には、シンパシーを感じるよ)ニコニコ
穏乃(何というか……どこか他人とは思えない、この感じ)ニコニコ
女子1「……ヘェ」ジッ
憧「あ……」ピクッ
憧(み、見つめられてる……?)アセアセ
女子1「――お姉さん、いいデスカ?」
憧「い、いえ。年で言えば、そっちの方が」
女子1「そうかもしれマセン。ただ、ちょっと――」
女子1「……何だか、他人の感じがしない気がシテ」ニコッ
憧「……それは私も同じですね」カァァ
二人「……」ジーッ
京太郎(――「私が私を見つめてました」的なノリなのか、これ?)タメイキ
女子1「――ところデ」
京太郎「? 俺?」キョトン
女子1「ハイ」コクッ
女子1「……お姉さんの、お友達デスカ?」
憧「そ、それは……まぁ」アセアセ
京太郎「そうですね――幼なじみ、というか何というか」
憧「――腐れ縁、じゃなくて?」
京太郎「そう言ってほしいなら、そうするぞ?」
憧「……う」ピクッ
女子1「――仲良しデス」クスッ
京太郎「そ、そうですか?」
女子1「ハイ!」
女子1「――もしかして」
憧「!」
京太郎「!」
女子1「……やっぱり何でもないデス」
女子1「二人とも、可愛いデスね……」
憧「……わわ」カァァ
京太郎(と、年上の余裕ってヤツなのか、これは……)
京太郎(というか、その目立つユニオンジャックのパーカーをなびかせながら言うのはやめてくれ……)
京太郎(和じゃなくても……こんなオカルト、信じられない)
――目的地
憧「……つ、着きました」モジモジ
女子1「ワァ……ありがとございマス」
京太郎(と、満面の笑顔で頷く先輩に、憧はモジモジとした様子を崩せない)
京太郎(ここに来るまで、この人には散々翻弄された……)
京太郎(でも、まぁ……)
京太郎「良かったですね、辿りつけて」
女子1「皆さんのお陰デス!」ニコッ
憧「そ、そんな……ことは」
京太郎(そう言って笑う彼女には、何の嫌味もなくて)
京太郎(――性格は違う所もあるみたいだけど、こういう笑顔はそっくりだな、なんて思う)
女子2「ありがとね」ニコッ
穏乃「どういたしましてっ」ニコッ
和「良かったですね、辿りつけて」クスッ
女子2「うんっ!」
女子2「みんな親切に、ありがとね……」ホッ
穏乃「――こっちこそ」
穏乃(こんなに気が合った感じがしたの初めてかもしれない……)ジッ
女子2(何故か他人とは思えないなぁ……)ジッ
和(お二人とも――可愛らしいですね)クスッ
女子1「それでは、皆サン!」
女子2「本当にありがとねっ!」
穏乃「はい、良かったですっ」
和「お気をつけてー」
憧「……た、楽しんでねー」アセアセ
京太郎「ま、まったくだ」アセアセ
穏乃「――二人とも、最後まで何か変だったね」
和「ええ……どうかしましたか?」
憧「べ、別に――何でも」
京太郎「……」
京太郎(どうも、おかしい)
京太郎(和の否定するオカルトが……少なくとも、俺と憧の目の前に現れた、のか?)
京太郎(――そういえば最近、あの夢を見ない)
京太郎(あんな風に、もう一つの世界があるみたいな感覚の……アレを)
――それから
女子1「助けられちゃったデス」
女子2「ごめんね、遅くなっちゃって……」
女子3「あ、よかった……二人とも、ちゃんと来られたみたいで」
女子4「心配したのよ……もう」
女子5「いやー、でも――いい所だなぁ、阿知賀だっけ?」
女子4「もう……地名くらい覚えておきなさいよ」タメイキ
女子5「そんなに真面目じゃないしなぁ……」
女子3「――どうかしましたか、二人とも?」キョトン
女子2「ううん……ちょっとね」
女子1「ハイ――少し」
女子1、2「面白い人たちだったなぁと思っちゃった(デス)」クスッ
ここまでになります。
ネタが分からなかった方には、ごめんなさい……。
書きたいように書いてたら、こうなってました。
そして、久々の京太郎の「セカイ系」(?)ネタが突如として始まってしまった感じですね……。
「三次元と二次元の境界が曖昧になった世界」というものなのでしょうか。
とはいえ、前回みたいに本格的に書くことはないかもしれません。
それでは、また。
小ネタ希望あれば、お願いします。
発想が貧困なため、なかなか思いつかないんだよなぁ……。
乙
良かった
乙
花見で間違って酒を飲んで酔っ払ってしまった女の子達
乙です
乙ー
普段の充電のお礼に膝枕するアラチャー
乙です
>>799
ああ^~いいっすねぇ
そのネタ、清澄と阿知賀二つでやろう(提案)
最初は清澄。
――自然公園
久「――それじゃあ」
久「私の大学一年目、みんなの進級を祝って……乾杯!」
一同「乾杯!」
咲「……あ、これ美味しい」ゴクゴク
優希「甘いじぇ! うまい!」ゴクゴク
和「ふふっ、優希ったら……でも、美味しいですね」ゴクゴク
京太郎「そうなのか。それじゃ、俺も――」
久「須賀くーん! ちょっといい?」
京太郎「……部長?」
和「あら、須賀くん? もう部長は――」
優希「染谷先輩だじぇっ」
京太郎「……い、いや、そうなんだけど」
京太郎「何となく『部長』っていうのが最初に思いついちまうんだよ……あの人には」
咲「――ふーん」ジーッ
京太郎「な、なんだ、咲?」
咲「……何となく、かぁ」ボソッ
京太郎「――それじゃ俺、ちょっと行ってくるから」
咲「わっ、スルー……」
久「……いい景色ねえ、この桜」
京太郎「たしかに、綺麗ですね……」
久「――何か言いたいことでも、ある?」
京太郎「……」ジッ
京太郎「部長。友達、いますよね?」
久「……須賀くんって、時々本当にキツいわよね」クスッ
京太郎「いや、純粋に心配なんですって」
京太郎「――部長のことを思うのは、部員としては当然でしょう?」
久「……まあ、そうね」
久「私には美穂子がいるし、麻雀サークルで出来た仲間もいるから」
久「大丈夫大丈夫」ニコッ
京太郎「……安心しました」
久「うわ、本気で安心されてる――私って、そんな心配な人に見える?」
京太郎「……い、いや、別に」
久「目は口ほどに物を言う――入試に出てくるから、覚えておきなさいよ?」
京太郎「……肝に銘じておきます」
久「――まあ、須賀くんが模範的な後輩なのはいいとして」
久「他に、心配しないといけない子たちがいるでしょう?」
京太郎「……誰ですか?」
久「うーん――実は、ねぇ」
咲「京ちゃん!」
京太郎「さ、咲?」
咲「ちょっとこっち来てくれる?」クイクイッ
京太郎「い、いや、いいけど……」
京太郎(おかしいな――俺以外の人がいるのに、テンション高い?)
久「やっぱり……咲かぁ」ボソッ
京太郎「――部長」
京太郎「もしかして……アレですか?」
久「そうそう、例のアレ」
京太郎「それだと別の何かですけど――」
まこ「……まったく、慣れてない子に飲ますんわ」
久「あら? まこは引っかからなかったの?」
まこ「生憎、わしは昔から鍛えられとるんでのう……」
久「あらあら。清澄の新しい部長さんが酒飲みなんて――PTAに怒られちゃいそう」
まこ「PTAで済むかい」アキレ
まこ「……というわけで、京太郎? この人はともかく、お前さんは言わんどいてくれ?」
京太郎「……もしかして、と思うんですけど。部長――いや、元・部長も出来上がってます?」」
まこ「――酔った相手を見分ける方法っつうのがある」
まこ「赤らんだ顔、回らない呂律、そして……執拗に絡んでくる」
まこ「もっとも、個人差はあるけえのう」
京太郎「――ああ、なるほど」
久「もう、須賀くーん? まだ、飲まないでいるのかなぁ?」ニヤニヤ
京太郎「……俺、そろそろ退散してもいいですか? あいつらが気になります」
まこ「ああ、分かった。ぶちょ――いや。元・部長の相手は任せときんさい」
京太郎「恩に着ます」
まこ「ええてええて」ニコニコ
>あ、須賀くんが私のお酒スルーしたー
>はいはい、わかったから……それで? 何かあったんか?
>あ、聞いてよまこー……美穂子がねー
京太郎(……やれやれ)
京太郎(酒は麻薬、っていうのは本当だったんだな……)
京太郎(部長を見てれば分かるってもんだ――まったく)
咲「あ、京ちゃーん? もう、私のこと無視してぇ……」
優希「京太郎ー! さっきから年上の所にずっと――年上好きか、お前はぁ」
京太郎(まったく――こんな二人の姿を見ることになるなんて)
京太郎(恨みますよ……部長。いや、元・部長)
和「あら、須賀くん? おかえりなさい」
京太郎「ああ、和。ただい――」
和「ご飯にします、お風呂にします? それとも――」ニコニコ
京太郎「」
和「……あら?」
和「もう、須賀くんったら……こんなこと、言わせないでください。もぉ……」カァァ
京太郎(――他二人はともかく、酔った和ほど怖いものはない)
京太郎(想像してみてほしい。顔を赤らめて上目遣いで、こっちをどこか朦朧とした目で見つめてくる、スタイル抜群の女子の姿を――)
優希「京太郎!? ちょっと遅かったんじゃないか?」
京太郎「ねぇ? 優希ちゃんも思うよね? ……京ちゃん、どこ行ってたんだろうねぇ」
和「もう、二人とも? 須賀くんはお仕事でお疲れなんですから……ゆっくりとさせてあげないとダメですよ?」
咲「……そうだね、原村さんの言うとおりだね」
優希「さすが――京太郎のお嫁さんだじぇ」
和「ええ、私はお嫁さんで――」ハッ
和「ゆ、優希? そ、それは、違います……」アセアセ
和「わ、私――須賀くんのお嫁さんなんて……た、ただ。ちょっとでも頼りにしてくれれば、それで」
優希「ご、ごめん、のどちゃん……咲ちゃん、謝るんだじぇ」
咲「え、え? なんで、私なのぉ?」モジモジ
優希「――そりゃあ、咲ちゃんが」
京太郎「わかったわかった」
京太郎「ほら。お前ら、烏龍茶注ぐから、早く飲むんだ」
京太郎「酔いを覚ますには、思い切り水とかお茶を飲んだ方がいいからな」
咲「あっ、なにさ、京ちゃん……わ、私、別に酔ってなんか」
優希「そうだそうだ、咲ちゃんの言うとおり。おい、京太郎、のどちゃんを泣かせて……」
和「わ、私、泣いてません……ただ」チラッ
和「――み、宮永さんに」
咲「え? ど、どうしたの、原村さん」
和「……いえ」
和「さっきの私の言葉は、むしろ宮永さんが――」
京太郎「つ、注ぎ終わったぞ」コポコポ
京太郎「早く飲むこと。いいな?」
優希「へいへい、わかったじょ……」
和「――あ、ありがとうございます、須賀くん」
咲「原村さん……さっき、なんて?」
和「い、いえ! それは――」
和「……夜のお楽しみ、ということで」
京太郎「いいから、和……お前が、いの一番に酔いから覚めてくれ」
京太郎(そういう言葉を聞いてるだけで、理性が壊れそうなんだから……)カァァ
咲「あ、京ちゃんが興奮してるー」
咲「いけないんだぁ……」
京太郎「――お前だと、何だか安心するよ」
咲「あっ、また何かバカにしてるー」プンスカ
京太郎「そりゃ、普段に輪をかけてポンコツだしな」
咲「むぅ……」
優希「こ、こら京太郎! 未来のパートナー苛めてどうすんだじぇ!」
京太郎「……お前はとっとと、今の酔いを覚まさないでどうすんだ」
優希「……むぅ」
――それから
優希「……」カァァ
和「……」カァァ
咲「……」カァァ
京太郎(全員が全員、顔を赤らめ始めた)
京太郎(そりゃさっきも顔は赤くなっていたけど……その時はアルコールのせいだった)
京太郎(――今は、というと)
優希「……な、なぁ」
京太郎「ん?」
優希「わ、私――何か、変なこと言わなかったか?」モジモジ
京太郎「……」
京太郎「いつも通りだったから、心配すんな」
優希「ああ、そうだったか。安心したじぇ――って」
優希「そ、それって普段から変って――!」アセアセ
京太郎「大丈夫か、和?」
優希「……ス、スルーされたじょ」
和「……え、ええ」
和「その……」
京太郎「?」
和「わ、私――」
和「ど、どんなこと、話してました……?」
京太郎(――『ご飯にします、お風呂にします、それとも』)
京太郎(話すのはやめておこう。最悪の場合、聞いたら部活に顔を出さなくなるかもしれない……)
京太郎「い、いや――麻雀のあり方は、かくあるべしとか、そういう」アセアセ
和「あ、ああ、そうだったんですか……ごめんなさい。ちょっと暴走しちゃって」
和「麻雀の持論をのべつまくなしに話してしまっていたのですね……お見苦しい所を」ペコリ
京太郎(ああ、恥ずかしそうだけど……何だか安心するな。この分なら、まだ――)
咲「――」モジモジ
京太郎「ん、ああ」
京太郎「咲? もう平気か?」
咲「……私」
京太郎「?」
咲「何か――へ、変なこと、言わなかった?」
京太郎「……うーん」
京太郎(さっきの会話を思い出しても……特別、変なことは)
京太郎(いや――そもそも、和の印象が強すぎるんだけどさ。ギャップがやばすぎて)
咲「あ。また京ちゃんがエッチな目してる」ジトッ
京太郎「……最近、それを指摘してくるお前のほうがエロいんじゃないかと思ってきた」
咲「開き直った……うわぁ」
京太郎「はいはい」
>も、元はといえば、京ちゃんだけシラフなのはずるい!
>何がだ
>は、恥ずかしい所ばっかりみて……や、役得じゃないっ!
>……お前、役得の意味知ってるか?
和「……」ジッ
優希「のどちゃん?」キョトン
和「――いえ」
和「何だか……妙に、切ない気分になってしまって」
優希「切ない、か?」
和「……さっき、私が何て言ってしまったのか。朧気ながら思い出してしまいました」
優希「……あ」
和「それを――須賀くんは、きっと敢えて言わないでいてくれました」
和「何ででしょうね? お酒で頭がちょっとヘンになってるのに……こういうことだけは分かってしまうような気がするのは」
優希「のどちゃん……」
京太郎「――和?」
和「す、須賀くん?」
京太郎「大丈夫か? 何か、悲しそうだったから」
咲「――私のことはわからないのに、原村さんのことはすぐ分かるんだね」
京太郎「お前のことは普段から見てるから、わかりすぎるだけだ、バカ」
咲「あ、またバカにして……」ジトッ
優希「まったく――京太郎は女の敵だじょ!」
京太郎「お、優希も顔の赤みが取れてきたな……良かった良かった」
優希「べ、別に、お前に安心されたからって――!」カァァ
和「……」
和(「普段から見てるから」ですか……)
和(須賀くん――フォローに回ってくれるのは本当に嬉しいですが)
京太郎「……大丈夫か、和?」
和「――ええ」
和「ありがとうございます、須賀くん」
和(それに比例して……嬉しくなったり、切なくなったりするんですよ、私も)
――その頃
久「いやぁ、青春ねぇ……」ゴクゴク
まこ「あんた、大学生じゃろ? 一番の青春時じゃ……」
久「いやいや――」
久「あの可愛い後輩を見てみなさいって。今、持ってるチューハイより甘ったるいわよ?」
まこ「それには同意じゃが……」
まこ「――まあ」
まこ「わしが何とか、あの子たちが安心して過ごせるようにするじゃけえのう」
久「期待してるわよ、新・部長?」クスッ
まこ「……期待しとくれ、元・部長?」ニコッ
ここまでです。
清澄Verでした。
発想力が貧困なため、思いつく酔いのシーンに限りがあるのは許してください! なんでも(ry
キャラ毎に酔った時のキャラチェンジを考えたりもしたかったのですが……
今回は、それをやっていると収拾が付かなくなりそうな気がしました。
あと、酔った経験のある方はよく分かると思いますが、実際こんな簡単に酔いは覚めませんね……。
こんな風に覚められたらどんなに――いや、やめておきます。
それでは。
次回もまた、酒浸りなお話かもしれません。
乙です
>>805で咲ちゃんのセリフを京ちゃんが言っちゃってて
一瞬京ちゃんも酔ってんのかって思ったわ
乙です
甘くてすばらでした
ゴクゴクはヤバイ
ビール以外でその擬音の飲みっぷりはヤバイ
乙
あまーいね
乙です
――新子神社
憧「……えーと、それじゃ」モジモジ
憧「新年度を祝って、阿知賀麻雀部の益々の発展を祝って」
憧「か、乾杯っ!」
一同「乾杯ー!」
京太郎(そんなわけで、お花見会だった)
京太郎(会場は、新子神社。シートを敷いて、乾杯を交わす)
京太郎(松実館は前に鍋パーティーで使ったから、今回は……ということだった)
憧「……はぁ、緊張した」ホッ
灼「お疲れ様、憧」ニコッ
憧「あ、ありがと、灼」ニコッ
憧「……やっぱり、灼がやった方が良かったんじゃ?」
灼「いや、まぁ……来年は私も高三だしね。もう、部長じゃないでしょ?」アセアセ
灼「それに、ここは新子神社。憧が主役だよね?」
憧「……そ、そうかな」
灼「うん」クスッ
憧「――何だか灼、変わった?」
灼「え? ど、どうして?」キョトン
憧「いや、何というか……」
憧「前より、柔らかくなった、というか……」ニコッ
灼「い、いや、別に――」アセアセ
灼「な、なんというか……その」チラッ
穏乃「これ、美味しー」ゴクゴク
和「し、穏乃……ちょっとガブ飲みは、あまりよくありませんよ?」ゴクゴク
玄「和ちゃんも美味しそうに飲んでるねー」ゴクゴク
宥「うん……私も、これ何だか温かくなるなぁ」パァァ
和「お、お二人も……」
京太郎「たしかに、これ……美味しいけど」ゴクッ
京太郎(何というか――普段、飲んでるものとは別の感じが……)
灼(……あそこで飲んでる後輩が)
灼(思ったよりずっと、優しくて……色々、してくれて)モジモジ
灼(だから――なんてこと)カァァ
憧「? どうかした、灼?」キョトン
灼「い、いや、なんでも……」ビクッ
灼(少なくとも……憧には言えないかもなぁ)ゴクゴク
灼(何だか、京太郎くんに対して……一番、複雑そうにしてるのって憧のような気がするし)
憧「ふーん……ま、いいや」ゴクゴク
憧「期待してますよ、『部長予定』?」ニコッ
灼「……ありがとね、『部長候補』」クスッ
京太郎(――少し、経った)
京太郎(俺は、何だか飲み物に違和感を覚えて、途中で飲むのを止めてしまった)
京太郎(そして、大人組の方へ――)
晴絵「あ、京太郎! どうかした?」ニコニコ
望「ふふっ、楽しんでる?」ニコニコ
京太郎「……あの、お二人とも?」
晴絵「んー?」
望「どうかした?」
京太郎「――いえ」
京太郎「もしかして……これって、お酒じゃ?」
晴絵「……ど、どうして、そう思う?」アセアセ
京太郎「いや、今の先生の裏返りっぷりからしても、そう思いますけど」
晴絵「うっ……」ビクッ
望「うわー、晴絵いけないんだー」
晴絵「の、望がノリノリだったんでしょ?」ジトッ
望「いやー、私……晴絵と違って、先生じゃないし」
晴絵「そ、それは……たしかに、ヤバかったかなぁ」アハハ
京太郎「――分かりました。学校には秘密にしておきますから」タメイキ
晴絵「あ、ありがと、京太郎……いやー、助かっちゃうなぁ」モジモジ
京太郎「ええ、ありがとうございます。ですから――」チラッ
玄「和ちゃんのおもち、すごーい」フニッ
和「や、やめてください、玄さん……もう、お返しです」フニッ
玄「ひゃっ!? の、和ちゃん……手付きがちょっといやらしいよぉ」カァァ
和「く、玄さんだって……」カァァ
玄「――さすが、京太郎くんの一番の幼なじみ」
和「く、玄さん……それ、関係あるんでしょうか?」アセアセ
玄「関係、大有りだよー」
玄「……だから、そんなにおもちが」ニコッ
和「な、何を、仰ってるんですかぁ!」カァァ
宥「ところで、灼ちゃん?」
灼「な、なんですか、宥さん?」
宥「結局……」
宥「――京太郎くんと、どんな事してるのかなぁ、って」クスッ
灼「……そ、それは」アセアセ
灼「膝の上に乗っかったり、時々頭を撫でてもらったり……優しくしてもらってるだけです」
宥「わぁ、羨ましい」クスクス
宥「――それって、ひょっとして」
灼「ゆ、宥さん……顔、真っ赤です。あったまりすぎですよ」カァァ
宥「それは、灼ちゃんもじゃないかなぁ……」カァァ
憧「――で? ところで、しず?」ジッ
穏乃「な、なにさ、憧?」ピクッ
憧「……最近、京太郎と妙に接近してるなーって思っちゃって」
穏乃「い、いや……元はといえば、憧が私でファッションショーとか始めるからじゃあ」カァァ
憧「ワンピース姿のしず、可愛かったなぁ……」クスッ
憧「――あんなことされたら、あのバカも」チラッ
穏乃「……憧って、いつも京太郎ばかりだよね?」
憧「なっ!? わ、私の一番は、しず――」アセアセ
穏乃「ありがと。でも……ちょっと違うだろ?」ジーッ
憧「……む。しずが私に口答えしてるー?」
穏乃「あ、憧だって――京太郎と同じ趣味あるからってさー」ニコニコ
憧「べ、別に、あれは趣味じゃ――!」カァァ
京太郎「――あれを何とかしてください、赤土『先生』?」
晴絵「……あ、あはは」
晴絵「いやぁ、困っちゃったなぁ……ねぇ、望?」
望「私、先生じゃないからわからないなー」ゴクッ
望「まぁ……普段、あんな感じの憧が素直になってくれるんだったら、それもいいかなって」クスッ
晴絵「そ、それが未成年に対する大人の態度?」ジトッ
望「先生の晴絵にだけは言われたくないなぁ、って……」
晴絵「う……い、いや、実際」ビクッ
晴絵「――教え子の、ああいう普段見れない姿を見れるのは嬉しい、けどさぁ」
京太郎(駄目だ、二人とも出来上がってる……)ウワァ
京太郎(考えてみたら――シートの外に出てる瓶は何だ?)
京太郎(日本酒、だと思うけど……たしかあれって、結構アルコールが強めらしいって……)
京太郎「――仕方ねぇ」
京太郎(『何か、前にもこんなことが……』という感覚のまま、俺は皆の元へと戻る)
京太郎(後ろで、『いやぁ、京太郎くんはオトコだねぇ』『まぁ、あの子たちの――』という会話が)
京太郎(……『あの子たちの』以降を耳が捉える前に、俺は急ぎ足で戻る)
穏乃「あ、京太郎ー!」
憧「ちょっと、遅すぎっ……まったく、私やしずのことを置いて、ハルエたちの方がいいの?」ジトッ
玄「京太郎くんー、和ちゃんのおもちって……」ニコニコ
和「く、玄さん!? もう――自分だって大きいのに」ボソッ
灼「……京太郎くん、『充電』お願い」
宥「へ? 灼ちゃん、『充電』って……」
灼「そ、それは――ち、違うんですってばぁ」カァァ
京太郎(……やべぇ、帰りたい)タメイキ
穏乃「――京太郎!」ダキッ
京太郎「うわっ!?」
京太郎(し、穏乃が抱きついてきた……というか軽いな、やっぱり)
穏乃「えへへー、熱いなぁ……」ニコニコ
穏乃「――山で抱っこされた時みたいな」
京太郎「そ、それじゃ、離れれば……」
穏乃「うわ、京太郎ひどいね……」ジトッ
穏乃「ま、いいや――ほら、憧!」
憧「し、しずが抱きついて――って」ハッ
憧「な、なに、しず?」アセアセ
穏乃「京太郎、憧の方がいいってさ」
憧「――なっ!」
穏乃「ほらほら」
憧「……うぅ」
京太郎(――仕方ない。事態を収拾するためか……)
京太郎「いいぞ、憧も……ほら」
憧「――うー」
ダキッ
憧「……か、肩で、いいから」
京太郎(と言いながら、俺の右腕に抱きついてくる憧……)
京太郎(そして、首筋に抱きついて、笑顔の穏乃……)
穏乃「……うわ。憧、素直じゃないなぁ」ヤレヤレ
穏乃「言ってくれたら私、どいたのに……」
憧「し、しずは、そこでいいから」アセアセ
憧「それに、コイツ――しずに抱きつかれて嬉しそうだしさ」チラッ
穏乃「うわ……京太郎? うわきもの?」ジトッ
京太郎「――ま、まぁ、それでいいや、もう」プイッ
京太郎(酔って舌足らずになってるからとはいえ)
京太郎(正直、抱きつかれながら上目遣いをされるのはキツすぎる――!)
京太郎(しかも、二人分……)
憧「――あんたの腕、意外と太いわね」
穏乃「いやぁ、京太郎の身体って……意外と硬いんだねぇ」
穏乃「筋トレでもしてるの?」
京太郎「い、いや――普段からの雑用で、自然と」
憧「へぇ……」ギュッ
京太郎(うっ――み、右腕に、柔らかい感触が)
穏乃「ふーん……この腹筋も、かぁ」ギュッ
京太郎(し、穏乃の細っこい感触も――!)
憧「……あっ。しず? そろそろ、食べに戻ろう?」
穏乃「あっ、そうだね、憧。……こっちは食べ飽きちゃったし」ニコッ
京太郎「な、何を――!?」カァァ
穏乃「へ? 京太郎を食べ飽きちゃったって……」
京太郎「」
憧「もう、しずったら――はしたないんだから」
憧「そーいう時は……京太郎を、吸い尽くしちゃったって――」
京太郎「そ、それじゃ、二人とも!」ダッ
憧「あっ、逃げた……」
穏乃「ふふっ、憧がエッチ過ぎるからじゃないのー?」ニコニコ
憧「し、しずだって……もぉ」カァァ
京太郎「――はぁ」タメイキ
玄「京太郎くんっ、お疲れ様ー」
和「……京太郎くん、顔真っ赤ですね。お熱ですか?」
京太郎「ふ、二人とも……ど、どうも」
京太郎(やばいな、この二人は……何といっても)
玄「ねぇねぇ、京太郎くん……和ちゃんがね」
和「く、玄さん!?」
玄「さっき、穏乃ちゃんと憧ちゃんを見て――『私の方が』って」
和「あ、あぁ……」アセアセ
京太郎「――の、和?」
和「ち、違うんです、京太郎くん!」
和「べ、別に、幼なじみとしての付き合いが、じゃなくて――!」
玄「そうそう。おもちなら私の方がずっと、って言ったんだよー」
和「そ、そうです! 玄さんの言うとおり、で――」ハッ
和「」カァァ
玄「ふふ、可愛いなぁ和ちゃん……」ニコニコ
京太郎(逃げたい……)
玄「そんなわけで、京太郎くん? 最近、憧ちゃんのおもちも大きくなってきたという噂を聞いたんだけど……」
京太郎「そ、それって玄姉ちゃんが確かめただけじゃ――」
玄「まあまあ。ね、京太郎くん? さっき抱きつかれて、どう思った?」クスッ
京太郎「……え、ええ?」
京太郎「ま、まぁ――二人とも、柔らかかったですよ?」
玄「……柔らかかった」フンフム
和「……柔らかい、ですか」ジーッ
京太郎(――何言ってんだろ、俺)
京太郎(どうして、地雷を踏んだのか……ただでさえ、ヤバい状況なのに)
京太郎(――数秒後)
玄「うーん、京太郎くん……ちょっと力強いかなー?」
和「もう、京太郎くん? 玄さんも私も、その……お、女の子、なんですから」アセアセ
玄「あっ、和ちゃんが可愛い言葉遣いしてるー」クスッ
和「く、玄さん!」カァァ
京太郎(玄さんの先輩命令、『私たちにちょっと抱きついてみて』)
京太郎(それを実行したら、この有り様だった――右腕側には玄さん、左腕側には和)
京太郎(さっきの穏乃たちに比べたら俺は遠慮した感じだったけど、それでも――)
玄「ほら、抱きついてると……和ちゃんのおもちが」ジーッ
和「く、玄さん!? め、目つきがいやらしいです……」ハッ
玄「まぁまぁ。ほら、京太郎くんも……」チラッ
和「うわ、エッチな……」カァァ
京太郎(こんなソフトな感じでも)
京太郎(右腕の感触も、左腕の感触も……申し訳ないけど、さっきの二人より圧倒的に破壊力があるということを)
京太郎(直感する。「ヤバい」と)
京太郎(「理性が飛ぶ」と――)
玄「それにしても京太郎くんの腕って……へぇ、こんな」
和「く、玄さん! 寄り過ぎでは?」
玄「わっ……和ちゃんに、嫉妬されちゃったぁ」
和「し、嫉妬とか――そ、そんなわけ」アセアセ
京太郎「お、俺! そ、そろそろ、行かないと――!」パッ
玄「……あ、そっかぁ」
玄「京太郎くん、お姉ちゃんや灼ちゃんも――だもんね」
京太郎「――え、えっと」
和「きょ、京太郎くん……私、やっぱりちょっと重かったんでしょうか?」ウルッ
京太郎「い、いや――別に、和は重くなかったぞ」
玄「そうだよ、和ちゃん? 和ちゃんのおもちはともかく、愛情は別に――」
和「く、玄さん!」カァァ
京太郎(よ、よし、今のうちに――!)
京太郎「そ、それじゃ、またっ!」ダッ
京太郎「……」
灼「――遅かったね」
宥「待ってたよー」
京太郎「――疲れました」
灼「モテモテだねー、京太郎くんは」ジトッ
宥「あっ。灼ちゃんがヤキモチ焼いちゃってる……」クスッ
灼「べ、別に、そうじゃなくて――」アセアセ
灼「……そこに座って」
京太郎「……まさか、ここでやるんですか?」
灼「さっきまで、あの子たち相手に何をしてきたの?」チラッ
京太郎「……言葉もありません」
灼「……」ストン
京太郎「……」
灼「――『充電』しながらの、お花見」
灼「何だかちょっと、不思議な感じ……」モジモジ
宥「へぇ――『充電』かぁ」
灼「……さ、さすがに宥さんにも、この場所は」
宥「うんうん。灼ちゃん、意外とヤキモチ焼きってことは分かってるよー」クスクス
灼「なっ……」
宥「だから――」
ダキツキ
京太郎「うわっ!?」
宥「私は、後ろから? ね?」ニコッ
京太郎(せ、背中に、柔らかい感触が――)
宥「わぁ……あったかーい」
宥「ふふっ。お外なのに――まるで、炬燵とストーブが近くにあるみたいだよ」
京太郎(そ、それは、お酒のせいだよ……なんてこと、きっと言ってもムダなんだろう)
京太郎(そもそも、さっきから俺が皆に言えなかったのは――全員、『出来上がってた』からだしなぁ)
京太郎(はぁ……大人になっても、酒は飲みたくないかもなぁ)タメイキ
灼「――うわ。宥さんの胸に酔ってる」ジトッ
京太郎「べ、別に、酔ってません!」
京太郎「そもそも、酔ってるのは灼さんでしょう?」
灼「……む」
灼「後輩のくせに、生意気だよ?」チラッ
京太郎(と言いながら、赤らんだ顔をこっちに向けてきた)
京太郎(正直、普段の『充電』では見られない表情に、ギャップを感じてしまった……)
灼「――あ。京太郎くんも真っ赤」
灼「ほらー、私を笑えないんじゃないの?」クスクス
京太郎「……そ、それは、ですね。その」
京太郎「あ、灼さんが――いつもとは違うから」
灼「……ど、どういう風に違うの?」アセアセ
京太郎「そ、それは――」モジモジ
宥「わ、ラブラブだねぇ」
京太郎「ゆ、宥姉ちゃん!?」
宥「何だか――私まで、暖かくなってきちゃったよー」
宥「京太郎くんの背中まで熱いし……」
灼「……もう、宥さんったら」
灼「ヤキモチは、宥さんも同じじゃないですか」ハァ
宥「もう、灼ちゃんは……」クスッ
京太郎(前方の灼さん、後方の宥姉ちゃん……)
京太郎(最初の穏乃と憧)
京太郎(次に来た和と玄姉ちゃん――)
京太郎「……あの、二人とも? 俺、そろそろ、色々と限界で――」
灼「うわ……やっぱり、穏乃や憧の方が良かった?」ジトッ
宥「わぁ、やっぱり……玄ちゃんや和ちゃんの方が良かった?」ニコニコ
京太郎「い、息ピッタリですね……い、いや、そうじゃなくて」
京太郎「み、みんな同じくらい――俺には刺激が……」
――数十分後
穏乃「……あ」ハッ
憧「あれ? ……烏龍茶のボトル?」
和「後――爽健美茶とかも」
玄「いろいろ、あるねぇ……」
灼「――私、何かとんでもないことしちゃったような」カァァ
宥「あれ? 私、何か色々と忘れてるような」キョトン
京太郎「……ふう」ホッ
京太郎(やっと――みんな、我に返ってくれたらしい)
京太郎(ちょっとばかり頬に赤みが残ってはいるものの、理性は戻ったみたいだ)
京太郎(……お酒って怖い、ということを、何故か知らないけど俺はまた実感したような気がする)
京太郎「良かったよ、ホント……」
穏乃「うーん――ねぇ、憧? 何だか私、京太郎を見てると落ち着かないんだよね」モジモジ
憧「同感。何というか……いつもより、無性にムカつく、というか」ジトッ
和「あ、憧。もう、ムカつくなんて――そう言いながら、嬉しそうですし」
憧「の、和!?」アセアセ
玄「ふふっ、憧ちゃんは可愛いんだから。……それにしても、私もいつもより恥ずかしい気がするよ」カァァ
和「奇遇ですね、玄さん。私もです」カァァ
灼「……何だか、まずいことをしたような」タメイキ
宥「大丈夫だよ、灼ちゃん。私、色々忘れちゃったけど」
宥「灼ちゃんが凄く可愛かったことは、覚えてるから」ニコッ
灼「ゆ、宥さん……そ、それは、少し」カァァ
京太郎「……ねぇ、先生? 望さん?」
晴絵「いやー、大変そうだね、京太郎」ニコニコ
望「何というか……憧も前途多難かもなぁ」ニコニコ
京太郎「――俺、色々とまずいんですか?」
晴絵「大丈夫! 京太郎なら何とかなる!」ポンッ
望「私も、神頼みしてあげるから……ほら、神社の娘だし。私も、憧も」クスッ
望「いやぁ、でも……ちょっと複雑かもなぁ。だって、このままのお祈りじゃ、憧が――」
京太郎「……駄目みたいですね、色々と」タメイキ
清澄であろうと阿知賀であろうと、京太郎の苦難(?)は続くのだった。
とはいえ実際、年頃の男子高校生が、こんな風に女子高生にアプローチされまくる状況とか色々な意味でまずいと思う(小並感)
何より一番まずいのは、そんな高校生にお酒を飲ませてる教師ハルちゃんだと思……まあ、多少はね?
とりあえず、これでお花見(というより酒?)回は終わりかな、と。
ある意味(今までで一番、書いていて破壊力が高かったような気がしないでも)ないです。
グループに分けたとはいえ、全員分書いてたら清澄編より長くなっちゃいましたね……。
それでは。
酒は飲んでも呑まれるな、ということを肝に銘じながら寝ます。
乙です
乙ー
すばらしい
乙
鉄の理性だな
乙
灼のお尻には当たってただろなー
乙ですー
すばらでした
――阿知賀学院・部室
京太郎「……こんにちは、灼さん」ガチャッ
灼「ど、どうも、京太郎くん」
京太郎「どうかしました? メールで呼び出されたから、ちょっとビックリしたんですけど」
灼「……そ、それは」モジモジ
灼「――ちょ、ちょっとこっちきて」
京太郎「? わ、わかりました?」
灼「じ、実は……」アセアセ
京太郎「はい」
灼「――え、えっと」
灼「い、いつも、その……じゅ、『充電』してくれてるから」
灼「特別に、お礼をしようかと」
京太郎「……お礼?」
灼「だ、だから――」
灼「京太郎くんが私にしてくれてる『充電』に」
灼「た、たまには、お返ししないとって」カァァ
京太郎「……」
京太郎「もしかして、今朝のニュース観ました?」
灼「……え!?」ビクッ
京太郎「いや――」
京太郎「朝のニュースで『たまにお返ししない女子は……』っていう特集」
灼「い、言わないで!」ズイッ
京太郎「うわっ!?」
灼「……」カァァ
灼「べ、別に」
灼「あの特集みたいに、京太郎くんが『相手の男子』ってわけじゃ……」
京太郎「やっぱり観てたんですね……」
灼「と、とにかく!」
灼「過程はどうあれ」
灼「私は、京太郎くんにお礼がしたいの」
灼「――ダメ?」モジモジ
京太郎「……ダメなわけないでしょう?」
灼「な、何が、いい?」
京太郎「――そうですね」
京太郎「灼さんがいいなら、でいいんですけど」
灼「わ、私! なんでもするから!」カァァ
京太郎「今、何でもって言いました?」
灼「……あ」ピクッ
京太郎「――それじゃ、お言葉に甘えて」
灼「……」
京太郎「……」
京太郎(『膝枕お願いします』なんて言わなきゃ良かった)
京太郎(これ……思ってたよりずっと、照れくさいぞ……!)カァァ
灼「……ど、どう、京太郎くん?」アセアセ
京太郎「い、いえ!」
京太郎「灼さんの膝、とても気持ちいいです……」
灼「そ、そう、かな……」
灼「普段、私が京太郎くんにしてもらってるアレより、いい?」
京太郎「……それは、分かりませんけど」
京太郎「灼さんがアレで『気持ちいい』って思ってくれてるのなら」
京太郎「それくらいか、それ以上に今は気持ちいいです」
灼「――た、たまに京太郎くんはおかしなことを言うから困るんだけど」
京太郎「そうですか? それって、灼さんも同じじゃ――」
灼「……先輩に逆らっちゃうの?」ジトッ
京太郎「逆らって欲しいんですか?」チラッ
灼「……もぅ」プイッ
京太郎(ダメだ――やっぱり、こういう時の灼さんは)
灼「京太郎くんは生意気な後輩すぎるね、もう……」モジモジ
京太郎(ちょっと可愛すぎるから……)タメイキ
灼「京太郎くんが、どう思うか、なんて」
灼「私には、そもそもあんまり関係ないし」
京太郎「……ツンデレ狙いですか?」
灼「べ、別に!」プイッ
灼「――憧がちょっと気になっちゃった、なんて」
京太郎「無理しないで言って下さいってば……」
灼「……」
灼「そもそも」
灼「最近の憧はおかしいよ」
灼「あんな風に、その……」
灼「えっと、えっと……」カァァ
京太郎「『大きくなるなんて思わなかった』とか?」
灼「――京太郎くんって、やっぱりどこかエッチだよね」ジトッ
京太郎「代弁しただけですよね、俺……」
灼「やっぱり京太郎くんも、そう思ってたんだね」
京太郎「否定できるわけないです」タメイキ
灼「そ、即答……」ガーン
京太郎「正直……」
京太郎「灼さんが複雑に思うのも、全然無理ないと思います」
京太郎「――俺も正直、目のやり場に」
灼「……エッチ」ボソッ
京太郎「ち、違いますって!」
灼「――だから」
灼「私には優しくしてくれるんだよね?」
京太郎「え……?」
灼「だ、だって……」
灼「私は、その――いきなり、大きくなったりしないから」
灼「ほら、部の中でもち、小さいから……だから」
灼「京太郎くんも安心できるんでしょ?」プイッ
京太郎「……灼さん」
京太郎「俺は決して、ロリコンってわけじゃないですよ?」
灼「……その言葉、否定した方がいいのか、そうしない方がいいのか」ジトッ
灼「凄く複雑だよ……」タメイキ
京太郎「俺が灼さんと一緒にいるのは」
灼「――あ」
京太郎「別に、灼さんが他の人と比べてどうこうだから、ってわけじゃなくて」
京太郎「――そもそも、こういう『充電』だって、他のヤツに軽々しくやったことありましたか?」
灼「そ、それは……」アセアセ
京太郎「ですから」
ダキッ
灼「わっ!?」
灼(膝枕されたままの京太郎くんの腕が、私の首に回った)
灼(うわ、このままだと……ちょっと京太郎くんが近すぎる……!)アセアセ
京太郎「――あ」
京太郎「ご、ごめんなさい」
京太郎「ちょっと熱くなりすぎちゃって……」
灼「……べ、別に、いいから」
灼(うわ――ちょっと、首周りが熱いよ)カァァ
京太郎(な、何やってんだ、俺は……!)カァァ
京太郎「……俺にとって灼さんは」
京太郎「大事な先輩です」
灼「……やっぱり、それだけ」
灼「それなら、玄や宥さんにだって言えるし」
京太郎「大事な充電相手です」
灼「」
京太郎「……本気で、そう思ってます」
灼「――あ」
灼「も、もう……ホントに、いつも京太郎くんは」
灼「そうやって――私を困らせて」
京太郎「灼さんの膝が凄く気持ちいいから」
灼「……え?」
京太郎「そんなこと、言いたくなっちゃうんです」
灼「え、え?」アセアセ
京太郎「――灼さんは、少し自分を過小評価しすぎですって」
灼「……京太郎くん」
灼「――もう」
灼「そういう照れくさくなるような言葉はダメだよ?」
京太郎「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎました……」
灼「い、いや……たしかに、嬉しかったんだけど……」
京太郎「え?」
灼「い、今のなし!」プイッ
灼「――それは」
灼「京太郎くんには感謝してるから、今みたいに――」
灼「ひ、膝枕、っていうのをしたんだけど!」
京太郎「……気持ちよかったです」
灼「そ、そういう言葉が――!」
京太郎「いえ、これは譲れませんし……」
京太郎「実際、気持ちよかったんです。灼さんの膝枕」
灼「あ、ああ……」プシュー
灼「――今日って、誰も来ない、よね?」チラッ
京太郎「予定では、誰も来ないみたいです」
灼「そっか……」
灼「――ね? 京太郎くん?」
京太郎「はい?」
灼「そ、その――」
灼「もう少しやってあげても、いいよ……?」カァァ
京太郎「――ありがとうございます、灼さん」ニコッ
ここまでになります。
今思うと、最初は灼のネタが思い浮かばず苦しんでたんたのに、今はここまで流暢に書けるなんて……。
改めて『充電』って凄いなって思う(小並感)
それでは。
……下手するとこのスレが経ってから2年経過しかねませんね。
あと、リクエストお願いします。
ここの住人のリクエストはホントに素晴らしく使いやすいので、是非とも。
>>834
☓苦しんでたんた→○苦しんでた
なんだこのミス……
乙ー
プイッアラチャーかわいい!
乙
こけし大明神
乙です
憧と穏乃の制服交換から思いついた
京太郎の学ランを憧が着てみる
ただどうやってそうもっていけばいいかは分からない
体育祭の応援合戦の衣装で借りたとか
久しぶりすぎるよ、ヤバイヤバイ……ホント、すみません。
あと、リクエストありがとうございます。
ただ、阿知賀編が続きまくってるので、今回は京太郎と咲ちゃんだけの話で。
――京太郎の部屋
京太郎「入っていいぞ」ガチャッ
咲「うん。お邪魔するね」
京太郎「……今日は、何かしたいことでもあったのか?」
京太郎「いきなりLINEしてくるから、ビックリしたけど」
咲「ほら、京ちゃん。この袋、見て?」
京太郎「……書店とかのビニール袋?」
咲「そうだよ」
京太郎「何だ、またラノベか」
咲「ち、違うよっ!」
京太郎「そっか、それじゃマンガか」
京太郎「そういえば、きらら系4コマの発売日だったっけ……」
咲「……つくづく思うんだけど」
咲「京ちゃん、私を誰だと思ってるのかな?」プンスカ
京太郎「文学少女(仮)」
咲「私、宮永咲ですっ……って! そ、そうじゃなくて!」アセアセ
京太郎「おお。今の感じならCMで、お茶の間を凍らせられるかも……」
咲「だ、誰もガールフレンド(仮)の話はしてないよっ!」
京太郎「思うんだけど、あのカッコカリの部分が面白いよな」
咲「あ、それは私も思うかも……あれ? 話題、それてない?」
京太郎「大丈夫だ、いつもの咲だよ。平常運転」
咲「バ、バカにしてっ!」プイッ
咲「それじゃ、気を取り直して――」
咲「私は、普通の女子高生です」
京太郎「大嘘」
京太郎「お前、『文学少女』って自称してただろ」
咲「ぶ、文学少女である以前に、女子高生……そうでしょ?」
京太郎「……魔王」ボソッ
咲「……な、何か言った?」ピクッ
京太郎(他校の麻雀部から時々、そんな声が聞こえたりするような気がするけど)
咲「もう、魔王なんて……」
咲「ちょっと憧れちゃう、かも……かっこいいと思わない?」ニコニコ
京太郎(……コイツが魔王だったら、世も末だな)
咲「……それじゃ、気を取り直して」
京太郎「……ループしてないか?」
咲「きょ、京ちゃんのせいでしょっ!」
京太郎「はいはい」
京太郎「それで……その袋の中身は?」
咲「ふふ、それはね……」ゴソゴソ
咲「……」ピタッ
京太郎「咲?」
咲「な、何か……取り出すの、恥ずかしくなってきちゃった」カァァ
京太郎「……え、なにそれは」
京太郎「って、何だ。エロい本だったのか」
咲「……誰かさんじゃあるまいし。そんなエッチな本、見たこともないよ」
京太郎「……薄い本は?」
咲「あ、あれは別腹!」カァァ
京太郎(食べ物だったのか……)
京太郎「それじゃ、俺が取り出そっか?」
咲「……」
咲「お、お願い」
京太郎「どれどれ……」
京太郎「ん? これって……」
咲「……ファ、ファクション雑誌だよ」
京太郎「落ち着け。噛んでるせいでクシャミしてるみたいになってるぞ」
京太郎「ファッション雑誌……って」
京太郎「咲が?」
咲「……た、たまには、ファッションもいいよね!」
京太郎「……『オシャレっていうのは、いつも気を遣わないとダメなんだよ?』」
咲「……え?」
京太郎「って、誰かが言ってたような気がしないでもない」
京太郎(会ったことないはずなのに……何故か、思い浮かぶんだよな)
咲(……だ、誰なんだろう?)
咲(というか京ちゃん、そんなファッション談義する相手の子なんて、いたんだ……)
咲「……さ、さあ。気を取り直し続けて」
京太郎「あと、何回取り直すんだろうな……」
咲「ひ、開いてみてもいい、かな?」モジモジ
京太郎「お前が買ったんだから、それでいいだろ?」
京太郎「……そもそも、どうしていきなりファッションなんて」
咲「……」
咲「――アニメに出てくる女の子たちを見てると」
咲「大体、可愛いってキュンっとくる子は……オシャレに気を遣ってるみたいだから」
咲「い、いや! べ、別に私、か、可愛いなんて思われたいわけじゃなくて……!」
京太郎「――俺は別に、そのままでいいと思うけどなぁ」ボソッ
咲「……え?」ピクッ
京太郎「なんでもない」
咲「……そ、そっか」
咲「ちょ、ちょっとだけ……ありがと?」クスッ
京太郎「……疑問形なのか」
咲「巻頭特集は――」ペラッ
咲「えっと……オススメのこすめ? おーでころん? とりーとめんと?」キョトン
京太郎「咲。悪いこと言わないから、こういうの買うのは、これっきりにしよう?」
咲「ぶ、文学少女として最後まで読まないと!」
京太郎「これのどこが文学なんだ……」
――数分後
咲「」プシュー
京太郎(咲の頭がオーバーヒートした……)
咲「……京ちゃん?」
京太郎「なんだ?」
咲「私に、読み聞かせしてくれないかなって」
咲「耳から耳へと聞き流してれば……スピードラーニングみたいに、ペラペラに」
京太郎「ファッション用語ペラペラになって、どうするつもりなんだよ……」
京太郎「――ほら、もう終わりにして」
京太郎「いつも通り、アニメやらマンガやらで遊ぼうって」
咲「……」
咲「私、これで華のJK、やってていいのかな?」ハァ
京太郎「……お前がJKとか言うと、全然似合わないな」
京太郎「文学少女なら、JKローリングとか言ってみればいいのに」
咲「……誰だっけ、それ?」キョトン
京太郎「……」
京太郎「やっぱり、文学少女(仮未満)じゃないか」ヤレヤレ
咲「か、格下げっ!?」ガーン
ここまでです。
京咲成分薄めになってしまったような……申し訳程度のギャグ要素アリですが。
京太郎がふと思い浮かべたのが誰かといえば、大体ご想像通りかと。
それでは。
リクエストがあれば、是非ともお願いします。
乙!
(仮未満)ワラタww上手いな京太郎
リクエストなら今回のに関連して?ハルヒの長門、神のみの栞といったマンガ・アニメに登場する文学少女を品評する京太郎で
2828
乙です
かわいいな
1スレ目から追い付いた~!
このスレみんなかわいくていいねぃ
それはそうとクロチャーが自分の気持ちを自覚する回はないんですか!
自分が見逃してるだけでしょうか?
玄ちゃんは京ちゃんを3日で落とすポテンシャルがあるので自覚があったら早そう
あ
>>841
恋愛ラボかな?
ごめんなさい。色々立て込んでて大幅に遅れてしまいました。
体育祭話のプロローグです。
――教室
憧「……体育祭、とか」
穏乃「うひゃー、楽しみ楽しみっ!」
和「穏乃、大はしゃぎですね……」
穏乃「うん! だって授業もないし!」
穏乃「それだけじゃなくて、思い切り体動かせるんだよ!? こんなに嬉しい行事ないって!」パァァ
京太郎「……そして思い切り転ぶ、と」ボソッ
穏乃「そ、そんなことしないからっ!」アセアセ
京太郎「はぁ……もう、擦り剥くなよ?」
穏乃「きょ、京太郎……イジめてる?」ウルッ
憧「……」
憧(そういえば)
憧(二人で山登りした、って前に話してたっけ……)
憧(何かがあったらしいってのは察したけど、それが何なのかは分からなかったり)
憧(――もっとも)チラッ
和「……お二人とも、仲良しですね」
憧「和も同じ、みたいだね」
和「お、同じ……ええ。気になることがあるのはホントです」コホン
憧「うんうん、分かる」
憧「――でも、まぁ」
和「憧?」
憧「もう、しず? また転んじゃったの?」
穏乃「憧……ち、違うんだよ」アセアセ
穏乃「京太郎が私をイジめるためにウソを――」
憧「あれ? 膝、ちょっと傷ついちゃってない?」
穏乃「えっ、ウソ!? 消えたはずなの、に……」
穏乃「……あ、憧」
憧「そっかー、消えてるね。綺麗に」ニコッ
穏乃「……憧なんてキライだ」プイッ
憧「――しずは可愛いんだからっ」ダキッ
穏乃「わぁっ!?」
和「……憧」
京太郎「和? どうかしたのか?」
和「京太郎くん……い、いえ。何でも」
和「体育祭は、やはり苦手ですね、と思いまして」
和(……嘘つき、ですね。私も)
京太郎「あぁ……ホント、都会っ子には勘弁してほしいよな」
京太郎「和、東京にいた時から運動会とかキライだったっけ」
和「そ、そうですけど……京太郎くんだって」モジモジ
京太郎「うん。まぁ、和と似たもの同士だってのもあって」
京太郎「一応、こっちに越してからも、運動会とか全部出たよな」
和「……あっ」
京太郎「まぁ、和と一緒なら憂鬱な体育祭も楽しめるから」
京太郎「高校に上がったって――和?」
和「……いえ」
和「何だか、引っかかっていた自分がバカらしくなってしまいました」クスッ
京太郎「……引っかかってた?」
和「あっ」
和「い、いえ! 何でもありません!」カァァ
京太郎「……そっか」
和(京太郎くん、笑ってます……)
和(――穏乃と一緒の時も、そんな顔を、あの子に向けていたのでしょうか?)
和(い、いえ! 気にしちゃダメ、ですよね……?)
憧「……いやー」
憧「和も、色々タイヘンそうだなぁ……」
穏乃「……私、憧に抱きつかれて色々タイヘンなんだけど?」
憧「ふふっ。しず、髪が山の匂いしてるよ?」クスッ
穏乃「ウ、ウソッ! この前、京太郎と行ってからは、一度、も……」アセアセ
憧「……もう少し強く抱きしめちゃっていい?」
穏乃「……憧、イジワルだし、大キライ」グスッ
憧「ふふっ。しずは可愛いし、大好き」ギュッ
一旦、ここまでです。
体育祭編も投下したいと思います。
……京太郎はハンドボール部設定なので、実際はこんな感じじゃないかもしれませんね。
乙
おもちの大きな娘は体育苦手そう(偏見)
おつー
しずかわいいなー
体育祭とかクロチャーがおもちおもちうるさそう
乙です
おつでー
――体育祭当日
穏乃「ああ、楽しかったー……」
憧「お疲れ、しず」
和「凄いです。100m走1位なんて……」
京太郎「というか、一緒に走ってたの陸上部とかサッカー部とかの先輩だったよな……?」
穏乃「いやー、楽しすぎて順位とか考えてなかったけど」
穏乃「気がついたらトップだったんだよね」ニコッ
憧「……相変わらず、凄い才能よね。しず」
穏乃「憧も昔は似てたんだけどなー」
穏乃「オシャレに目覚めちゃってから、鍛えなくなっちゃったし」
憧「そ、それは……えっと」アセアセ
憧「じょ、女子には色々あるから」
穏乃「……私、一応女子のつもりだったんだけどなー」
憧「もう、しず? しずもオシャレしたら、凄いことになるっていつも言ってるでしょ?」
穏乃「べ、別に、私は……」チラッ
京太郎「……?」
穏乃(そ、そういえば……)
穏乃(この前、私が転んだのって……京太郎に)
穏乃(あ、憧がオシャレした、みたいなこと言われたのが原因だったんじゃ……)カァァ
憧「……しず、大丈夫? 顔、赤くない?」
穏乃「あっ」
穏乃「え、えっと……大丈夫。熱とかじゃなくて」
穏乃「ちょっと京太郎が――」
憧「えっ、京太郎?」キョトン
和「京太郎くんが?」キョトン
穏乃「――!」ハッ
穏乃「わ、私! ちょっとトイレ行ってくるからっ!」ダッ
憧「えっ、ちょ、ちょっとしず?」
和「お手洗いはそっちの方向では……行っちゃいましたね」
京太郎「……穏乃、何かあったのかな」
憧「うわ、白々しい……」ジトッ
京太郎「睨まれる理由がよく分からないけどな……」
憧「大体、穏乃が調子おかしくなる原因って」
憧「ほとんど、京太郎のせいじゃない?」
京太郎「……憧とかもおかしくさせちゃってたりするのか」
憧「ど、どうして私っ!?」アセアセ
京太郎「いや……憧が穏乃を引き合いに出すけど、そういうことも多いような気が」
憧「……国語の成績あまり良くないくせに、そういうよくわからない所は気が回るんだ」
京太郎「いや、それはお前の成績が良すぎるだけで……」
和「そうですよ、憧。京太郎くんは、平均より点数も高いはずです」
京太郎「和もトップクラスだろ。不本意だけど、コイツと同じくらい」
憧「ほら、そこで『不本意』とか言っちゃうあたり」
憧「『登場人物の心情を答えよ』的な問題で落としまくってるでしょ?」
京太郎「……う」
和「ああ、京太郎くんが……」アセアセ
憧「――ところで」
憧「和は、気にならないの?」
和「……」
和「何が、ですか?」ニコッ
憧(わっ、とぼけちゃってる……)
憧(「しずとコイツが凄く仲良くなってる」こととか、知らんぷりしちゃってる……)
和「私より、むしろ憧が何か気にしてるのでは?」
憧「……そ、そういう返しって、ズルいと思う」アセアセ
和「え? 私、何もズルいこととかしてないと思いますけど……」
憧「……う」
京太郎「――ああ、そっか」
京太郎「憧は引っ掛け問題とか苦手だったっけ」
憧「そ、そこ! 静かにしててっ」
京太郎「図星、か」
憧「……!」カァァ
和「……憧も穏乃も本当に可愛いですね」
憧「……可愛すぎる和にそう言われたら、オシマイな気もするけど」ボソッ
和「はい?」
憧「だ、だからっ!」アセアセ
一旦、ここまでかもしれません。
小出しになり、文量も少なくてごめんなさい。
乙
のどかわいいわー
乙
Kカップとなると胸に2~3キロのおもりつけてるようなもんだから
運動にはハンデが……
乙ー
あこちゃーかわいい!
乙です
のどっちーーーー
乙ー
玄「あっ、みんなー」
憧「あれ、玄?」
灼「……お、お疲れ」
和「灼さんも……お二人とも、お疲れ様です」
京太郎「うん。お疲れ様」
灼「……」
京太郎「灼さん?」
灼「――何でもないし」
京太郎「……」
京太郎「その……今日はさすがに、『充電』は厳しいかも、と」
灼「べ、別に、『充電』なんてっ!」カァァ
京太郎「わっ。こ、声は小さくっ」
灼「……あ」
灼「そ、そうだよね。ごめん」
京太郎「……明日辺りでも、いいですよね」
灼「……別に、私、『充電』希望で来たわけじゃないけど」
京太郎「いや。『充電』前の灼さんの顔って、大体似てますし」
灼「きょ、京太郎くん……」
憧「……はぁ」
和「……灼さんとも仲良しですね」
玄「二人とも? 何か悩んでる?」
憧「べ、別に、そういうわけじゃ……」
和「はい。玄さんの考えすぎじゃないかと」
玄「そっかそっか……えいっ」ギュッ
和「ひゃっ!?」ビクッ
玄「ふむふむ……まぁ、おもちは嘘つかないから」
玄「ズバリ、少なくとも和ちゃんには悩みがあるね」ドヤッ
和「……い、いきなり、胸に触らないで下さい」カァァ
憧「玄は相変わらずね……」
玄「ふふっ、憧ちゃんも調べてあげよっか?」
憧「遠慮しとく……玄の悪趣味には付き合いきれな――」
玄「まぁ、憧ちゃんはそんなにおもちセンサー反応しないし」
憧「……!」ピクッ
玄「和ちゃんだけでいいかな。うん」
玄「それで、和ちゃん。今の感じだと――」
憧「……ふーん」
憧「玄ってイジワルなんだね」ジトッ
玄「憧ちゃん? おもちっていうのはしょうがない所もあるから。ね?」
憧「……これでも私、1cmくらいは大きく」ボソッ
玄「え?」
憧「な、なんでもないしっ」アセアセ
玄「――まぁ、和ちゃんと憧ちゃんの悩みって似てるかもって思ってるから」
憧「……さっきまでの無駄なやり取りはなんだったのよ」
玄「え? それ、憧ちゃんからじゃなかったっけ?」
憧「そ、それは……!」モジモジ
和「……私と憧が、似てる、ですか」
玄「うんうん」
玄「ほら。そこでまだ仲良く話してる京太郎くんと灼ちゃんに」
玄「それにね、さっき……私たち、穏乃ちゃんとすれ違ったんだけど」
玄「その時の穏乃ちゃんの顔とか、そういうの見てると――何となく、分かっちゃうこともあるんだよ?」
憧「……ま、麻雀以外で玄の勘って、あんまり当たらないんじゃない?」
玄「そ、そうだよね……憧ちゃんと和ちゃんが京太郎くんのことで悩んでる、なんて違うよね」
憧「」
和「く、玄さん……」カァァ
玄「あっ、和ちゃんは、そうなのかな」
玄「でも、憧ちゃんは違うみたいだから……違ったのかな」クスッ
憧「……玄って、いつからそんなイジワルになったんだっけ?」
玄「……えっと」
玄「先輩として、やっぱり憧ちゃんはもっと素直になってほしいかなって」
玄「ほら。もう長い付き合いだし、憧ちゃんがホントに大事なんだよ?」
憧「……そ、そう言われると弱いかも」
玄「――そういえば」
玄「憧ちゃんって、体育祭で応援やるんだよね?」
憧「う、うん……勝手に決められちゃったけど」
玄「その時って、たしかブレザーとか必要だよね?」
憧「……うん。そうだよ」
和「憧、お借りする男子の方は決まってましたっけ?」
憧「そ、それは……えっと」チラッ
宥「――さ、寒い」プルプル
京太郎「ゆ、宥姉ちゃん……」
灼「わっ、凄い震えちゃってる」
宥「うう……長袖シャツにジャージまで着込んでるのに」
京太郎(今って、9月とかだよな……って言っても、宥姉ちゃんには関係ないのか)
宥「休みたかったけど……せっかくみんなも来てるし、最後の体育祭だし」
宥「さっきの穏乃ちゃんの走り、凄かったなぁ……」ニコッ
灼「……宥さん」
京太郎「……宥姉ちゃんは、やっぱり出来た先輩だよなぁ」
宥「べ、別に、私なんてっ!」モジモジ
宥「……灼ちゃんの方が、ずっと後輩の子たちと仲良さそうだし」
灼「わ、私は……えっと」アセアセ
憧「……一応、決まってる」
憧「ただ――何だろ。何となく複雑だなぁ、って」
玄「あっ。お姉ちゃんとか灼ちゃんとか見て?」
憧「……知ってて、イジメてた?」ジトッ
玄「イジメとかじゃなくて。憧ちゃんも、もっと素直になってほしいかなって」
憧「か、からかいたいから?」
玄「ううん、違うよ」
玄「ただ……阿知賀麻雀部が、これからもずっと楽しい部でいてほしいから」
憧「――!」ハッ
玄「それなら、みんな素直な方が楽しいのかなって」
和「……玄さん」
憧「――あー、もうっ!」
憧「玄に、そこまで言われたら……しょうがないなぁ」
玄「私抜きでも、素直になった方が色々――」
憧「わ、分かってるからっ!」アセアセ
憧「それじゃ、ちょっと……あのバカの所、行ってくるっ」
玄「――憧ちゃん、可愛いなぁ」
和「く、玄さん……その」
玄「ん? 和ちゃん?」
和「……玄さんは、いいんですか?」
玄「え?」キョトン
和「そ、その……玄さんは、いつも優しいですから」モジモジ
和「ご自身の気持ちとか出し切れてない、のでは?」
玄「――和ちゃんには敵わないなぁ」クスッ
玄「でもね、いいんだ」
和「……え?」
玄「私、みんながホントに好きで」
玄「……うん。特別、誰か一人だけ、みたいな感じとかないんだよ?」
和「……玄、さん」
玄「それじゃ、私も皆の所に行こっかな!」
玄「和ちゃんも、おいでよっ」ギュッ
和「……あ」
和「……」ギュッ
和(玄さん)
和(玄さんは、やっぱり……優しすぎます)
和(本当に、憧れてしまうくらいに……)
和(――そうですね)
和(私も、行きましょうか……)
――その頃
穏乃「……」
穏乃(あ、あれ? いつの間にか、麻雀部勢揃い?)
穏乃(京太郎のすぐ近くに灼さんと宥さん、そこに玄さんと憧が近づいてる――)チクッ
穏乃(……あれ? な、何だろ、これ?)
穏乃(チクッて……え、ええ?)
穏乃(――何だか、私も混ざりたくなっちゃって)
穏乃(一気に走ろうとするんだけど……)
――もう、こけるなよ?」
穏乃(――ほら)
穏乃(また、こうして……私をおかしくさせちゃうヤツがいるんだから……)カァァ
ここまでです。
体育祭編が長引いてますね……阿知賀ルート全キャラ総出でセンチメンタルな感じかもしれません。
……もう少し、ギャグとか挟んで楽しめるようにしたいですね。
それでは。
体育祭編が終わり次第、文学少女さんにご登場願いたいかな、と。
センチメンタル良いね
乙です
おつでー!
クロチャー...
乙ー
青春だな
乙です
乙
憧「……」
京太郎「ん? 憧?」
憧「……京太郎」
京太郎「?」
憧「え、えっと……」
憧「――や、やっぱ、何でもない」
京太郎「……」
京太郎「これか?」
憧「あっ、そう! それがほしくて――」
憧「な、何でもないんだってば!」
京太郎(分かりやすすぎる……)
京太郎「……このブレザーだよな?」
京太郎「着ないと応援できないんじゃないか?」
憧「そ、そうなんだけど……」
憧(さっきの玄たちといい……何だか凄く落ち着かない)
憧(どうすればいいのよ、これ……)カァァ
京太郎「ほら」
憧「わっ!?」
京太郎「何か色々考えてるみたいだけど」
京太郎「お前が応援係なわけで……行かないと、困る人だっているんだろ?」
憧「!」
京太郎「それ着て参加するくらいしないと」
京太郎「……憧に期待してた人も困っちゃうだろうし。だから、行って来いって」
憧「……」
憧「――まったく」
憧「ホント、上から目線だよね……いつも」
京太郎「困る人がいるのはホントだろ?」
憧「……う」
憧「そ、それを抜きにしても! 何か『全部分かってるんだ』みたいな話し方するし……」」
京太郎「わかってるからな」
憧「え?」
京太郎「憧が、そういうの着るのが恥ずかしく思うタイプだってことも」
憧「!」
京太郎「でも、みんなから期待されて推薦されちゃったりすると」
京太郎「そういうのを断れずにズルズル引きずっちゃうタイプだってことも」
憧「きょ、京太郎……?」
京太郎「だから」
京太郎「そうやって、相手に期待させる以上、憧はしっかりとやるべきだと思う」
京太郎「……んだけど、憧は?」
憧「――はぁ」
憧「しょ、しょうがないわね」
憧「何だかんだで応援係やることになったし、あんたのブレザー使わせてもらうわ」
京太郎「……汚してもいいからな?」
憧「し、しないわよっ」アセアセ
京太郎「汚すこととか気にして」
京太郎「精一杯できないことの方が嫌だしな」
憧「……あのね、京太郎?」
京太郎「ん?」
憧「いちいち、そういうこと言って恥ずかしくないの?」
京太郎「――実は、少し恥ずかしい」
憧「……見栄っ張りは、あんたじゃない?」
京太郎「まぁ、憧ほどじゃないにしても、そうなのかもな」
憧「ちょっと!」カァァ
玄「――いやー」
玄「やっぱり、あの二人は仲良しだねぇ」
和「……はい。本当に仲良しです」
穏乃「……うん」
玄「おや、穏乃ちゃん?」
穏乃「く、玄さん?」
玄「何だか……フクザツ、とか?」ギュッ
穏乃「べ、別に、そんなこと――ひゃっ!?」ビクッ
玄「うーん……おもちは嘘付かないからね」クスッ
穏乃「い、いきなり揉まないでほしいです……」カァァ
玄「ごめんごめん」
玄「でも、穏乃ちゃんが感じてることはわかった気がするよ」
玄「……大丈夫だよ、穏乃ちゃん」
穏乃「え?」
玄「たしかに、あの二人は仲良しだけど」
玄「穏乃ちゃんだって、それに全然負けてないんだから」
穏乃「玄さん……」
玄「……一緒に山登りしたんでしょ?」
穏乃「!?」
玄「二人きりで」
穏乃「そ、それは……そうですけど」
玄「ね?」
玄「誰かとの勝ち負け、ってわけじゃなくて」
玄「少なくとも、穏乃ちゃんは京太郎くんと仲良しだってことは変わらないんだよ?」
穏乃「……」
穏乃「はいっ」ニコッ
玄「ん。笑ってくれた」ニコッ
玄「穏乃ちゃんは可愛いねっ」ギュッ
穏乃「わっ!? く、玄さん」アセアセ
和「……」
和(「誰かとの勝ち負けじゃなくて」ですか……)
和(さり気なく言いましたが、玄さんはやっぱり……お姉さんなんですね)
和「はぁ……」
宥「の、和ちゃん? 大丈夫?」」
和「あっ、宥さん」
灼「調子悪い、とか?」
和「灼さんも……いえ、大丈夫です」
和「ただ――やっぱり、みなさんは大人なんだなぁと」
宥「え?」
灼「お、大人?」
和「はい」
和「やはり私より、ずっと……お姉さんなんだと思います」
和「私は、色々フクザツなのに、皆さんそれを感じさせませんし」
和「で、ですから……」
宥「――えっとね、和ちゃん」
和「は、はい?」
宥「私、和ちゃんと2つしか違わないんだよ?」
和「……!」
灼「うん。私なんて1つ違いだし」
宥「そんなに違いなんてないと思うんだ」
宥「……実際、私だってフクザツなこと沢山あるし」
灼「うん、私も。……今、まさにって感じだけどね」
和「お、お二人とも……」
宥「和ちゃんも、同じ部員なんだから」
灼「うん。何かあったら、遠慮なく相談してほしい」
灼「……ホント、『あの子』のおかげで皆が困ってるんだから」
宥「え? 灼ちゃん、『その子』に励まされたりしてるんじゃなかった?」
灼「宥さん……」カァァ
和「……ふふっ」クスッ
宥「あっ、和ちゃんが笑ってる」
灼「……か、からかわれちゃったり?」
和「いえ。そうじゃなくて――」
穏乃「京太郎! 憧に貸すジャージ、ちゃんと綺麗にした?」
京太郎「穏乃……まぁ、一応綺麗にしたよ」
穏乃「一応、見せて? 和菓子屋の娘として、きっちりチェックするから」
京太郎「和菓子と何の関係があるんだ……」
玄「まぁまぁ。女の子じゃないと気づけない所もあるだろうし」
京太郎「玄姉ちゃん……」
玄「ほら。たとえば、おもちをちゃんと収められるか、とか」
京太郎「俺、男子だからっ!」
憧「――はぁ」
憧「玄レベルならともかく、私は別にいいって……」
憧「い、いや! それ以前に、そんなの関係ないし!」アセアセ
玄「え? さっき、1センチ大きくなったとか――」
憧「ス、ストップ!」
穏乃「へ? 憧、どこが大きくなったの?」キョトン
憧「……しず。あんたの素直さが羨ましいわ」
穏乃「わっ! ま、またバカにしてるだろー?」
京太郎「……うーん。一体どこが大きくなったんだろうな、穏乃?」
憧「京太郎はすっとぼけないでっ!」
京太郎「……さすがにバレるか」
和「――皆さんを見てると」
和「何だかとても安心して、つい笑ってしまいます」
灼「……まぁ、そうだよね」
宥「灼ちゃん? 何かフクザツそう?」
灼「べ、別に、そういうわけじゃっ!」
灼「それこそ、宥さんの方こそ……」
宥「ふふっ。見てると暖かくなるって思うよ?」ニコッ
灼「……そ、そうですよね」
和(……たしかに)
和(私は、気にしすぎていたのかもしれません)
和(同い年の3人が仲良くしてるのは、むしろ心から喜ぶことなのに……)
和「――それでは」
和「私、あっちへ行ってきますね」
宥「うんっ」
灼「……楽しんできてね」
和「ありがとうございますっ」
和(――とりあえず)
和(あの3人の所へ、行ってきましょうか……)
みなかわいい
ここまでです。
学祭編は、ここで終わりになると思います
応援パートまでは思いつきませんでした。ごめんなさい。
一応、阿知賀オールスター編のつもりです。なお、赤土先生は。
次回は清澄に戻るかもしれません。
リクエスト等ありましたら、いつでもお願いします。
その案が一気に閃きに繋がることも多いので……
乙ー
あちかわ!
相変わらずすばら
おつよー!
クロチャーなにもの...
乙です
――清澄高校・部室
優希「秋が来たじぇ」
和「ええ、そうですね。もう夏もおしまいです」
咲「う、薄着じゃなくなっちゃったね……」
和「ええ。お気に入りのワンピースも着れなくなってしまいました」
京太郎(……あれって正直、男にとっては目の毒すぎるよな)
優希「むっ、京太郎? 何かエッチなこと考えてるな?」ジトッ
京太郎「……考えててほしいのか?」
優希「べ、別に、そんなことはないじぇっ!」
京太郎「エロいのは、どっちなんだか」
優希「きょ、京太郎のバカッ」プイッ
咲「……はぁ」
咲(やっぱり、京ちゃんと優希ちゃんって仲良しだよね)
咲(優希ちゃん、ノリもいいし。性格も明るいし。胸は私と、どっこいどっこいだけど……)
咲(あと、声が可愛いし。釘宮ボイスっぽい中毒性あるし……わわっ。考えてたら悲しくなってきちゃった)
和「宮永さん? どうかしましたか?」
咲「は、原村さん……な、何でもないよ」
咲「えっと……原村さんもいい声してるなぁって。まるで、アニメのヒロインみたい」
和「……はい?」キョトン
咲「……あ」
咲「ご、ごめんね。ヘンなこと、言っちゃった」
咲(ああ、これ……今日も部屋で、一人反省会だよ)
咲(どうしてオタクじゃない人に、こういうこと言っちゃうかなぁ……)
和「ありがとうございます、宮永さん」
和「ですが、宮永さんもとても良い声をしていると思います」クスッ
咲「……え?」
和「はい。一緒にいて落ち着きますし」
和「いいトーンだと思います。その……わ、私、アニメには詳しくなくてごめんなさい」
咲「……は、原村さんは良い人すぎるって思う」
和「ふふっ。私も同じことを宮永さんに思ってますよ?」ニコッ
咲「うう……」カァァ
京太郎(――まぁ、アレか)
京太郎(春に初めて、ここに来た時に比べたら……咲も随分、打ち解けたよなぁ)
京太郎(まだ、話す時に声が裏返るクセが抜けてないけど)
優希「むっ、京太郎? お前、咲ちゃんの保護者になったつもりだな?」ジトッ
京太郎「……お前がなりたいのか」
優希「わ、私は別にっ」
優希「そ、それよりむしろ……保護者になってほしい、というか」チラッ
京太郎「え? なんだって?」
優希「な、何でもないじぇっ!」プイッ
咲(わわっ。元ネタ知ってる人にはたまらないセリフ!)
咲(うう……私も友達少ないから、よくわかっちゃうんだよね。アレ)
和「須賀くん……もしかして」
和「今の優希の言葉、聞こえてて聞こえないフリをしたのでしょうか?」
咲「!」ガタッ
和「ひゃっ!? み、宮永さん……?」
咲「……は、原村さん」
咲「やっぱり、原村さんは素質があると思っちゃって……つい」
和「……え?」
咲「私、原村さんともっと仲良くなりたいんだ。ね? だから――」
京太郎「ほら、咲。そこまで」
咲「わっ!? きょ、京ちゃん?」
京太郎「……オタクじゃないヤツに『僕は友だちが少ない』とか勧めるのはリスクでかすぎだろ」ヒソヒソ
咲「そ、それは……つい」ヒソヒソ
京太郎「そう焦るなって」
京太郎「ほら。ここに初めて来た時とか……お前と初めて会った時に比べて」
京太郎「本当に変わってるのは俺がよく知ってるんだから。な?」
咲「……京ちゃん」
優希「むー……」
優希「のどちゃん! どう見ても、アレって」
和「は、はい……まるで」
咲「そ、それじゃ、京ちゃん? 『けいおん!』とかならどうかな?」
京太郎「……咲。そろそろ、アニメ以外に持ちネタ増やそう?」
咲「そ、それ以外だって……そうっ! 文学作品なら原村さんともっ」
京太郎「ああ、そうだな。ラノベが文学ならな」
咲「……京ちゃんのイジワル」プイッ
京太郎「咲があまりにもポンコツだから、つい……」
優希「……親父と娘、だじぇ」
和「ええ……」
ここまでです。
清澄四人組でした。
オタクの性を抑えきれない咲ちゃん。
乙です
乙ー
オタク道は険しい
全員かわいい
おつー
ぶっこむと実はってのはあるあるだよね
乙
――阿知賀学院・部室
灼「……あのね、京太郎くん」
京太郎「灼さん?」
灼「最近、夢を見るんだけど」
京太郎「夢……?」
灼「う、うん」
灼「その夢のなかで……私とは似ても似つかないような女の子がいて」
灼「その子、凄く明るいの。でね、それを見てたら何だか落ち着かなくなっちゃって……」
京太郎「……どうして?」
灼「いや、何というか……声が何だか似てる気がして」
京太郎「灼さんと?」
灼「う、うん……」コクッ
灼「だ、だからさ」
灼「私も、その……もう少し、明るくなった方がいいのかなって」
京太郎「いえ。今の灼さんは十分、明るいです」
灼「……京太郎くん?」
京太郎「こうして『充電』することも増えましたけど」
京太郎「俺、まだ初めて会った時のこと、覚えてます」
京太郎「その時の灼さんは……やっぱり、そうですね」
灼「……ど、どうせ私は、元々暗いよ」プイッ
京太郎「違います。何だか……遠慮深いのかな、って思いました」
灼「……え?」
京太郎「俺、『暗い』なんて一言も言ってませんって」
京太郎「ただ……こうして『充電』するようになって」
京太郎「色んなこと、こうして話してくれるようになって……それが嬉しいんだと思います」
灼「……!」ピクッ
京太郎「だから、今の灼さんと話すのって凄く楽しいです」ニコッ
灼「……京太郎くん」クルッ
京太郎「あ、灼さん?」
京太郎(振り向いてきた? え、えっと……?)
ギュッ
京太郎「わっ!?」
灼「……」
京太郎(え、えっと……灼さん、抱きついてきてるんだよな? これ)
京太郎「あ、灼さん?」
灼「顔、見ちゃダメッ」
京太郎「え?」
灼「今……凄く、熱いんだから」カァァ
灼「み、見られたら恥ずかしすぎて……もう『充電』できなくなっちゃう、かも」
京太郎「……たしかに」
京太郎「俺の首が熱いのって、やっぱり灼さんの顔が――」
灼「い、言わないでっ!」
灼「――京太郎くんは、ちょっと卑怯だと思う」
京太郎「灼さん?」
灼「私が少し油断したら、優しい言葉で畳み掛けてきちゃうし」
灼「そ、それじゃ……私だって、心の準備ってものが」
京太郎「俺は、いつでも準備出来てますよ?」
灼「!?」
京太郎「『充電』の準備が、です」
灼「……イジワル」
京太郎「もちろん、灼さんの言った方の準備も――」
灼「えっ!?」ビクッ
灼「い、今なんて?」
京太郎「……ごめんなさい。やっぱナシで」カァァ
灼「わっ、京太郎くんも熱くなっちゃってる……?」カァァ
京太郎「き、きっと灼さんと同じです」
京太郎「――それじゃ灼さん、そろそろ時間ですし」
灼「あっ、授業……間に合わなくなっちゃう」
京太郎「ええ。……それじゃ、そろそろ」
灼「……」
京太郎「あ、灼さん?」
灼「い、今、降りたら」
灼「私の恥ずかしい顔、京太郎くんに見られちゃうって思うと……」
京太郎「……そ、そういうことなら」
京太郎「俺も見せますから。それでおあいこ、ってことで」
灼「……」
京太郎「どうですか?」
灼「……そ、そういうこと、なら」
灼「――京太郎くん」
京太郎「……灼さん、顔真っ赤ですね」カァァ
灼「きょ、京太郎くんも、だね……」カァァ
京太郎「……」
灼「……」
京太郎「そ、それじゃ、戻りましょうか?」
灼「そ、そうだね……」キュッ
京太郎「……灼さん。俺のYシャツに何か付いてます?」
灼「い、いやっ!」
灼「何となく、こうしたいなって……ダ、ダメ、かな?」
京太郎「……分かりました」
京太郎「ぶ、部室の外に出るまで、そこつまんでていいです」カァァ
灼「あ、ありがと……」カァァ
ここまでです。
ちょっと赤面しすぎなんだよね、それ一番
とりあえず、灼の夢に出てきたのは茶髪で背が高い子です。
あと胸も大きく、そこも灼は気にしてたらしいです。さすがに、京太郎には言えなかったとか何とか。
『充電』しながら抱きつくと、どういう体勢になるのか、想像すると……。
それでは。
あらたそかわいい
乙です
ここのあらたそはマジかわいい
乙ー
大胆なあらたそかわいい
和充電
すみません
最近、調子が悪くて……
リクエストありがとうございます
もう少しかかりそうです……
了解ですー
あいよー
ほ
諸事情で入院することになりました
1ヶ月ほど書き込みできないかもしれません
ごめんなさい
そう…
お大事に
まってます
乙
松照
お大事に
おぉう
おだいじにねー
ほ
あ
まっ照る
とりま保守
すみません……生きてます
ネタがなかなか思いつかないままです……
何とかひねり出したいと思います
報告乙
帰ってきましたか!
うれしいです
報告乙
無理のないペースで頑張ってくれ
乙乙
――咲の部屋
咲「……ねえ、京ちゃん?」
京太郎「なんだ、咲?」
咲「私、思うんだよ。放置プレイっていうのにも限界があるって」
京太郎「……あー」
京太郎「いや、それは照さんが俺に絡んでくるからであって」
咲「そういうのじゃなくてっ!」
京太郎「……いや。分かってるよ」
京太郎「――と、いうわけで」
咲「ポテイトにコーラは用意したよ! 後は……」
照「私たちの……宴が始まるっ!」
京太郎「いや、なにナチュラルに入って来てるんですか……」
照「……最近、須賀くんの咲への絡みもアレだと思う」
京太郎「俺には照さんの方がアレなんですけど……まあ、いいや」
京太郎「……」
京太郎(そうだ。こういう日常こそが「ネタ」になるんだ)
京太郎(それなら、いっそ……ここで楽しむか)
咲「あっ、お姉ちゃん! 最後のポテイト、取っちゃダメ!」
照「私、食べても太らない体質だから」
咲「……そうだね。どこも太らないよね」
照「……言ってて悲しくならない? お互い」
京太郎(うう……二人の視線が胸の辺りを)
京太郎「まあ、アレだ。しょうがない」
京太郎「というわけで、俺も混ぜてくれないか?」
咲「混ぜるなら条件が必要!」
照「そうだよ。……とにかく、謝って」
京太郎「……遅れて、すみませんでした」
照「素直でよろしい。……まあ私も、お菓子食べ放題だったしいいけど」
咲「私もアニメ見放題で楽しかったよ。ピュピュって飛び出しちゃいたいね!」
京太郎「……二人とも、相変わらずだなぁ」
京太郎(まあ……そこに安心するんだけどな。うん)
照「ところで、『須賀くんだけがいない家』ってどうかな?」
京太郎「いや、唐突すぎですよね!?」
照「いや、君のせいで咲に悪影響出てるし。私のお菓子の取り分減ってるし」
京太郎「俺、食べてないですよ!」
咲「え? ……京ちゃんが昔の私たちに会っていた、とか?」
咲「……」
咲「え、えへへ……何か恥ずかしいな」
照「いや、やっぱり今の撤回。癪に障ったから」
京太郎「だから意味深に腕を振り回すのやめてくださいってば……」
照「……昔の私になんて会ってほしくないし?」
京太郎「え? 今、なんて……」
照「な、なんでもないから!」
すみません、再開の小ネタです……。
上にあった和充電ネタに着手しようと思います。
他にも何かありましたら是非ともお願いします。
こんなに長いこと書き込まなかったのにレスありがとうございます。
――阿知賀学院・部室
和「……」
京太郎「……今日も、するのか?」
和「えっ!?」ビクッ
和「そ、それは……その」
和「わ、私じゃ重いのでは?」
京太郎「い、いや! 俺は和だったら別に……」
和「そ、そうですか……」
和「それなら……お願い、できますか?」
京太郎「お、おう」
京太郎(誰もいない部室。二人きり。何も起きないはずがなく――)
和「京太郎くん……」
京太郎「和……」
京太郎(和は俺に近づいてきて……そして)
和「……」
京太郎「……しゅ、集中できそうか?」
和「は、はい。……新しい型とか思いつきそうです」
京太郎「そ、そうか。それなら良かったよ」
和「いつもありがとうございます……」
京太郎「いや、気にしてないって」
和「……重くないですか?」モジモジ
京太郎「い、いや。別に、そんなことないって」
京太郎(と言ったものの、ホントはちょっと……と思ってしまう俺もいる)
京太郎(和の、その……胸の重みが膝に来るから)カァァ
和「……不思議、ですね」
京太郎「え?」
和「私、こんなの非科学的だと思ってました」
和「こんな風にしてると集中できて……何か落ち着くなんて」
和「い、今、凄くドキドキしてるのに……何だか心地いいんです」
京太郎「和……」
和「……ずっと」
和「こうしていられたら、いいですね」ニコッ
京太郎(そう言いながら振り向く和は最高の笑顔を浮かべていた)
京太郎(俺もそれに対し、笑顔を返した。嬉しかった)
――数分後
和「……」
京太郎「……ま、まだ続きそうか?」
和「は、はい。もう少しで新しい型が……」
和「うう……集中できてるはずなのに、何だか悔しいです」
京太郎「いいんだよ、それで」
和「え?」
京太郎「和は肩肘張りすぎだから」
京太郎「あっちにいた時からそうだっただろ? だから、たまには……肩の力抜いてほしかったし」
和「……京太郎、くん」
京太郎「だ、だから。この『充電』だっけ? に、そういう効果があるなら……それもいいなって」
和「……もう」
和「――京太郎くんは優しすぎです」
京太郎「ああ。和は大事だからな」ニコッ
和「……もうっ!」クスッ
和充電でした。
物陰から灼ちゃんが覗いている可能性が微粒子レベルで……?
それでは。
思いつき次第、すぐさまメモ帳に書いていこうと思います。
乙
こうなりゃクロチャーも充電しちゃおう
乙です
おつおつ
乙!
小ネタものどっちもすばら
乙です
保守
>>931
それでいきましょう
ありがとうございます
玄ルート
――部室
京太郎「……」
玄「……な、何だか恥ずかしい、ね」
京太郎「そ、そうだな」
玄「へぇ……これが『充電』かぁ」
京太郎「……」
京太郎(最近、どこかで流行ってるらしい『充電』)
京太郎(どこで聞きつけたのか、玄姉ちゃんが……それをしてみようと言い出した)
京太郎(俺は何だか恥ずかしくなりそうな予感を堪えながら話に乗ったわけ、だけど……)
玄「……京太郎くんの膝って温かいね」
京太郎「ゆ、宥姉ちゃんみたいなこと言わないでくれって」
玄「そ、そうかな。……えへへ」
京太郎(自然、玄姉ちゃんの顔は見えなくなるわけで……)
京太郎(俺は玄姉ちゃんの綺麗なロングヘアーを見ながら……考えていた)
京太郎「――よいしょっと」
玄「ひゃっ!? きょ、京太郎くん?」ビクッ
京太郎「玄姉ちゃんって綺麗な髪だなぁ、って思ってさ」
京太郎「……触っててもいいか?」
玄「……」
玄「う、うん。い、いいよ」
京太郎「ありがとな」
京太郎(手持ち無沙汰になった俺は……玄姉ちゃんの髪を触って「遊ぶ」ことにした)
京太郎(……ホントは、顔見たいんだけどな)
玄「……」
京太郎「……」
京太郎(無言のまま、時間だけが過ぎていく)
京太郎(玄姉ちゃんが座っている俺の膝が熱くなるのを感じた)
京太郎(……俺の手も、きっと凄く熱くなっているんだろうな)
玄「――ね、ねぇ、京太郎くん?」
京太郎「ん? どうかした?」
玄「……そ、その」モジモジ
玄「は、恥ずかしいかなって」
京太郎「……そろそろ止める?」
玄「……そ、それじゃ最後に!」
玄「そ、その……」
京太郎「……」
京太郎「え?」
――その後
京太郎「……」
玄「……わ、わわっ」
玄「これ……凄く恥ずかしいよー」カァァ
京太郎「お、俺もだよ」カァァ
京太郎(玄姉ちゃんが最後にしたいことは……『充電』の姿勢を変えることだった)
京太郎(どういうことかというと……今度はお互い見つめ合って『充電』しないかってことで)
京太郎(つまり、玄姉ちゃんが俺の膝の上に座りながら、俺に抱きつくという格好になる)
京太郎(……まずい。恥ずかしすぎる)
京太郎「……え、えっと」
玄「……きょ、京太郎くん? 離さないでね?」
京太郎「う、うん」
玄「……ギュッてしても、いい?」
京太郎「……うん」
京太郎(――まあ、そんなこんなで)
京太郎(俺たちは互いに抱き付き合いながら……思うことになる)
二人(これ、いつまで続いちゃうんだろ――?)
かわいすぎ
ここまでです
和と玄の「充電」は個別ルートみたいなものだと思ってください
灼「……!」
京太郎「ど、どうかしました、灼さん?」
灼「……何か『電波』を感じて」
京太郎「何言ってるんですか? ……『充電』のしすぎで熱くなりすぎました?」
灼「ち、ちがっ!」
ちょっとした余談(?)
リクエストあったら是非とも
次は京咲恒例ネタでいこうと思います……といっても今期はほとんど観れてませんが
すばら
――宮永家
咲「さて! この時間がやってきました!」
京太郎「……もう今期も終わるタイミングでやるのか」
咲「なに言ってるの、京ちゃん! 終わるタイミングでしか見えないことだってあるでしょ?」
京太郎「どことなく屁理屈くさいな……」
咲「ば、バカにしないで!」
咲「それじゃ、京ちゃん先攻!」
京太郎「いつからバトルコーナーになったんだよ……まあ、アレだろ。『僕街』最高だってことくらいか?」
咲「あっ、私の言いたいこと取った!」
京太郎「それじゃお前が先攻やればよかっただろ……」
咲「ふんだ! 私には『このすば』って武器があるんだよ!」
京太郎「あー、アレもいいよな」
咲「あと3話楽しめるね! あっ、ひょっとしてあと4話も?」
京太郎「……」
咲「京ちゃん、どうかした?」
京太郎「いや……次で終わりなんだけどなー、って」
咲「」
咲「う、嘘だー、あはは……」
京太郎「10話で終わりなんだよ、それ……」
咲「ああ……私のめぐみんちゃんが」
京太郎「おう。めぐみんともアクアとも、もうお別れだぞ」
咲「うう……『僕街』で雛月ちゃんも愛梨ちゃんも出てこなくなった並の悲しさだよ」
京太郎「いや、ホントにな。それは俺も思うよ」
京太郎「まあ、アレだ。後はショートアニメでしのごう」
咲「『大家さんは思春期』とかどう?」
京太郎「あれはテンポが最高だな。最後のスタッフロールで笑うまでが一つの流れだろ」
咲「あれとか観ててほんわかするよねー」
咲「私たちもあんな感じでアニメ化しないかなー? 『京ちゃんは思春期』とか!」
京太郎「何で俺なんだよ……」
咲「だって、子どもっぽいし」
京太郎「……」
咲「な、なに? その、可哀想な物を見るような目は?」
京太郎「いや……子どもっぽいのはお前だろ、tて言葉を視線に託したんだ。敢えて何も言わないでおくよ」
咲「もう言ってるよ!」
京太郎「――まぁ結局、今期の話題は『僕街』と『このすば』だったな」
咲「他にも色々ある気がするけど……やっぱり話題だとこの二つが凄かったよねー」
京太郎「『僕街』はともかく、『このすば』はヒットが予想できなかったなー……」
咲「ふふん。私は予想してたよ!」
京太郎「……アレか? 『実際は違うけど時間経ってからドヤ顔する心理』」
咲「長いよ! それにホントだもん!」
京太郎「まあ、咲の嘘に付き合うのも疲れるし。……まあ、いいや」
咲「……ね、ねぇ?」
京太郎「ん?」
咲「京ちゃんは……どっか行ったり、リバイバルしたりしないよね?」モジモジ
京太郎「ああ。俺にはお前みたいな特殊能力ないぞ」
咲「な、ナチュラルに私を人外扱いしないでよ!」
京太郎「何を今更……」
京太郎「安心しろって。俺はいつもお前の近くにいるから」
咲「……!」
京太郎「い、いや、まぁ……もう腐れ縁みたいなもんだしな。ここまで来ると」
咲「……京ちゃん」
咲「そ、そういうの卑怯だと思う!」カァァ
京太郎「はいはい……」
――その頃
照「……」
照(――さて)
照(どのタイミングで入って……二人の時間を邪魔してやろうか)
照(それを考えてる間に……二人が勝手にイチャイチャし始めちゃったわけだけど)
照「どうすればいいと思う、菫?」
菫『……』
照「ほら、東京人してのアドバイス」
菫『――照』
菫『とっとと戻ってこい。以上』ガチャッ
照「……」ピッピッ
照「――あっ、もしもし? 淡?」
結局、照姉さんの電話が続く中、二人はイチャイチャするというお話でした
今期は結局、本当に挙げたのしか観れませんでしたね……何かオススメとかあったらお願いします
しかしこの恒例ネタだと京咲要素が薄い……次辺りで「テコ入れ」を図りましょうか
それでは
乙!
これで薄いなんて…濃いネタになったらどんだけイチャイチャするんだ
乙乙
乙です
乙
淡→誠子→尭深まで電話したんだろうね・・・
乙です
ほ
0514
遅れててすみません……。
次回予告的には京憧になるかと。
最初は咲で考えていたのですがネタ的に首を傾げたもので。
待つ照
おけおけー
>>957
きたー
age
ゴン
ベッ
サ
ゴン
チッチッチッチ
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなへよぉこのぉ音でぇ~
何度も出来ない アナィ ホィエィエ エイネ言葉 オンデオンデ伝えるよぉ~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~
何度も出来ない ただ一つのこと~ばじゃけんのぅ ほいじゃけぇ~んのぉ~ ほいじゃけぇんのぉ~
ホォリィジャケェそやってそぉゆぅた~やろ そゆたや~ろがあ なんでぇえのぉ~
なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
エンシオンで 伝えるぜぇ~~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
Do it !Do it !!ヒィェェヘッヘッヘハハッ!ヘシュャャャンハッハッハッハッハッハ!
オォウイエ イヤイヤ ヒィンウゥッハッ!ヒヒィイェッ!アッハッハッポン!
フウォォォォォォォォォ(ここで勃起したちんぽを披露)
ウォォォォイヤァ!アァァァァ あぁっ!?イエァ…イヤァ?
イヤァ イヤァ イヤァイヤァイヤァ ヒィィィィ・・・ウハッハ!ハシュァァァハッハッハッハァァ!ハハハッハァァ!
スィィィィユゥゥゥゥ↑シィィィィユゥゥゥ
チョトねぇ~おふざけしてみた~ はい~
丁度いい 丁度いい姿鏡が アッあったんで
チョット 踊りたくなったんで オドイました
オイジャ またのぅ
チッチッチッチ
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなへよぉこのぉ音でぇ~
何度も出来ない アナィ ホィエィエ エイネ言葉 オンデオンデ伝えるよぉ~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~
何度も出来ない ただ一つのこと~ばじゃけんのぅ ほいじゃけぇ~んのぉ~ ほいじゃけぇんのぉ~
ホォリィジャケェそやってそぉゆぅた~やろ そゆたや~ろがあ なんでぇえのぉ~
なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
エンシオンで 伝えるぜぇ~~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
Do it !Do it !!ヒィェェヘッヘッヘハハッ!ヘシュャャャンハッハッハッハッハッハ!
オォウイエ イヤイヤ ヒィンウゥッハッ!ヒヒィイェッ!アッハッハッポン!
フウォォォォォォォォォ(ここで勃起したちんぽを披露)
ウォォォォイヤァ!アァァァァ あぁっ!?イエァ…イヤァ?
イヤァ イヤァ イヤァイヤァイヤァ ヒィィィィ・・・ウハッハ!ハシュァァァハッハッハッハァァ!ハハハッハァァ!
スィィィィユゥゥゥゥ↑シィィィィユゥゥゥ
チョトねぇ~おふざけしてみた~ はい~
丁度いい 丁度いい姿鏡が アッあったんで
チョット 踊りたくなったんで オドイました
オイジャ またのぅ
チッチッチッチ
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなへよぉこのぉ音でぇ~
何度も出来ない アナィ ホィエィエ エイネ言葉 オンデオンデ伝えるよぉ~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~
何度も出来ない ただ一つのこと~ばじゃけんのぅ ほいじゃけぇ~んのぉ~ ほいじゃけぇんのぉ~
ホォリィジャケェそやってそぉゆぅた~やろ そゆたや~ろがあ なんでぇえのぉ~
なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
エンシオンで 伝えるぜぇ~~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
Do it !Do it !!ヒィェェヘッヘッヘハハッ!ヘシュャャャンハッハッハッハッハッハ!
オォウイエ イヤイヤ ヒィンウゥッハッ!ヒヒィイェッ!アッハッハッポン!
フウォォォォォォォォォ(ここで勃起したちんぽを披露)
ウォォォォイヤァ!アァァァァ あぁっ!?イエァ…イヤァ?
イヤァ イヤァ イヤァイヤァイヤァ ヒィィィィ・・・ウハッハ!ハシュァァァハッハッハッハァァ!ハハハッハァァ!
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丁度いい 丁度いい姿鏡が アッあったんで
チョット 踊りたくなったんで オドイました
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何度も出来ない ただ一つのこと~ばじゃけんのぅ ほいじゃけぇ~んのぉ~ ほいじゃけぇんのぉ~
ホォリィジャケェそやってそぉゆぅた~やろ そゆたや~ろがあ なんでぇえのぉ~
なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
エンシオンで 伝えるぜぇ~~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
Do it !Do it !!ヒィェェヘッヘッヘハハッ!ヘシュャャャンハッハッハッハッハッハ!
オォウイエ イヤイヤ ヒィンウゥッハッ!ヒヒィイェッ!アッハッハッポン!
フウォォォォォォォォォ(ここで勃起したちんぽを披露)
ウォォォォイヤァ!アァァァァ あぁっ!?イエァ…イヤァ?
イヤァ イヤァ イヤァイヤァイヤァ ヒィィィィ・・・ウハッハ!ハシュァァァハッハッハッハァァ!ハハハッハァァ!
スィィィィユゥゥゥゥ↑シィィィィユゥゥゥ
チョトねぇ~おふざけしてみた~ はい~
丁度いい 丁度いい姿鏡が アッあったんで
チョット 踊りたくなったんで オドイました
オイジャ またのぅ
チッチッチッチ
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなへよぉこのぉ音でぇ~
何度も出来ない アナィ ホィエィエ エイネ言葉 オンデオンデ伝えるよぉ~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~
何度も出来ない ただ一つのこと~ばじゃけんのぅ ほいじゃけぇ~んのぉ~ ほいじゃけぇんのぉ~
ホォリィジャケェそやってそぉゆぅた~やろ そゆたや~ろがあ なんでぇえのぉ~
なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
エンシオンで 伝えるぜぇ~~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
Do it !Do it !!ヒィェェヘッヘッヘハハッ!ヘシュャャャンハッハッハッハッハッハ!
オォウイエ イヤイヤ ヒィンウゥッハッ!ヒヒィイェッ!アッハッハッポン!
フウォォォォォォォォォ(ここで勃起したちんぽを披露)
ウォォォォイヤァ!アァァァァ あぁっ!?イエァ…イヤァ?
イヤァ イヤァ イヤァイヤァイヤァ ヒィィィィ・・・ウハッハ!ハシュァァァハッハッハッハァァ!ハハハッハァァ!
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チョトねぇ~おふざけしてみた~ はい~
丁度いい 丁度いい姿鏡が アッあったんで
チョット 踊りたくなったんで オドイました
オイジャ またのぅ
チッチッチッチ
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなへよぉこのぉ音でぇ~
何度も出来ない アナィ ホィエィエ エイネ言葉 オンデオンデ伝えるよぉ~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~
何度も出来ない ただ一つのこと~ばじゃけんのぅ ほいじゃけぇ~んのぉ~ ほいじゃけぇんのぉ~
ホォリィジャケェそやってそぉゆぅた~やろ そゆたや~ろがあ なんでぇえのぉ~
なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
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ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
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チョトねぇ~おふざけしてみた~ はい~
丁度いい 丁度いい姿鏡が アッあったんで
チョット 踊りたくなったんで オドイました
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何だこのきもいの?
あ
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なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
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ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
Do it !Do it !!ヒィェェヘッヘッヘハハッ!ヘシュャャャンハッハッハッハッハッハ!
オォウイエ イヤイヤ ヒィンウゥッハッ!ヒヒィイェッ!アッハッハッポン!
フウォォォォォォォォォ(ここで勃起したちんぽを披露)
ウォォォォイヤァ!アァァァァ あぁっ!?イエァ…イヤァ?
イヤァ イヤァ イヤァイヤァイヤァ ヒィィィィ・・・ウハッハ!ハシュァァァハッハッハッハァァ!ハハハッハァァ!
スィィィィユゥゥゥゥ↑シィィィィユゥゥゥ
チョトねぇ~おふざけしてみた~ はい~
丁度いい 丁度いい姿鏡が アッあったんで
チョット 踊りたくなったんで オドイました
オイジャ またのぅ
チッチッチッチ
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなへよぉこのぉ音でぇ~
何度も出来ない アナィ ホィエィエ エイネ言葉 オンデオンデ伝えるよぉ~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~
何度も出来ない ただ一つのこと~ばじゃけんのぅ ほいじゃけぇ~んのぉ~ ほいじゃけぇんのぉ~
ホォリィジャケェそやってそぉゆぅた~やろ そゆたや~ろがあ なんでぇえのぉ~
なんでそぉゆた~のに なんでゆ~ことぉなん~‥ンチャ いぇのぉ
エンシオンで 伝えるぜぇ~~
ハッピシンセサイザ君の胸の奥まで届けるようなこのメロディ~いぇあ
いぇあ~~・・・いや?イェイヤヤァ!!
イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙イ゙ヤァ!?イ゙ヤァ!
オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!
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あ
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