桐乃「うざっ」京介「あーキレたぶちギレたねもう我慢の限界だ」(443)

桐乃「…はあ?あんた何言ってんの?」

京介「お前最近調子乗りすぎだよな」

桐乃「きもっ。どっちがだっての」

京介「うるせーんだよボケ!!!」ドカッ

桐乃「なっ……あんたついに頭おかしくなっちゃった?」

京介「頭おかしいのはどっちだよ」

桐乃「はあ?」

京介「お前は普段からそんな性格だから分からねーだろうけどな、それが兄貴に対する妹の態度かよ」

桐乃「うっざ。つーか何?あんたあたしに説教したいわけ?」

京介「それだよ。何だよその口の聞き方は」

桐乃「別にいつも通りなんだけど」

京介「開き直ってんじゃねーよクソアマ!!!」

桐乃「はあ…?」

京介「大体なぁ、兄貴に暴力振るうとか普通の妹ならあり得ねーんだよ」

桐乃「…」

京介「なのにテメーは俺が文句言わないことを良いことにつけあがりやがって」

京介「いい加減こっちにも我慢の限界ってもんがあるだろーが」

桐乃「……あんた…」

京介「あ?」

桐乃「…あんた本当に京介…?」

京介「呼び捨てにすんじゃねーボケェ!」ドカッ

桐乃「いたっ!」

京介「兄貴を呼び捨てにするなんてテメェは一体何様なんだよ!ああ!?」

桐乃「んなっ!あんた妹に手あげるとか!」

京介「お前が俺に散々やってきたことだろうが!!」

桐乃「っ…!」

京介「どうだ?痛いだろ?痛いよなぁ?殴られるのは誰だって痛いんだよ」

桐乃「…」

京介「だけど俺はずっと我慢してきた。それで良いと思ってた時期もあったさ」

桐乃「……」

京介「なのにテメェは最近俺のことを呼び捨てで呼び始めるし、調子にのる一方だ」

桐乃「そ、それは…!」

京介「あ?なんだよ?」

桐乃「それは…」

京介「まだ文句あるのか?」

桐乃「…」

京介「用がすんだらさっさと俺の部屋から出てけ。お前なんかもう妹だと思ってねーからよ」

桐乃「ぁ…」

京介「さっさと出ていけっつってんだろ!!!」

桐乃「……」

桐乃「……あんたの言いたいことはよーく分かった。あたしだって元からあんたのこと兄貴だと思ってなかったし」

京介「そりゃ良かった」

桐乃「言われなくても出ていくっての!」バタン!


京介「…二度と来んなよ」


京介「…」


京介「……」



京介「はあ…」ドサッ



京介「これで…」










京介「これで……良かったんだよな…………あやせ……」

~数時間前~



京介「……はい?」

あやせ「ですから、桐乃に嫌われてくださいお兄さん」

京介「い、言ってる意味が分からないんだが…」

あやせ「このままだと取り返しのつかないことになりますよ?」

京介「だからちょっと待ってくれって!
いきなり呼び出されたかと思ったら「桐乃に嫌われろ」だなんて意味が分からなすぎるだろ
俺に分かるよう説明してくれよ」

あやせ「まったく…お兄さんは理解能力が低いんですね」

京介「ほっとけ」

あやせ「まあ冗談は置いておいて、私がこんなことを言い出すきっかけになったものが…」ゴソゴソ

京介「?」

あやせ「これです」スッ

京介「ん…?こ、これ…エロゲー…か…?」

あやせ「ええ、そうです」

京介「ヨスガ…?」

あやせ「ヨスガノソラです」

京介「……ま~た桐乃に勧められたのか…」

あやせ「いえ、これは私が自分で買ったものです」

京介「お、お前!ついにエロゲーに目覚めて」

あやせ「やめて下さい。気持ち悪いです」

京介「お、おお…悪い」

あやせ「これは桐乃とゲームをやってる時に桐乃が頑なに私に見せることを拒否してたものなんです」

京介「桐乃が…?珍しいな…」

あやせ「ですよね?だから私はこれは怪しいと思ったんですよ」

京介「ふーん。それで面白かったのか?そのゲーム」

あやせ「…」

京介「あやせ?」

あやせ「……悪い…」

京介「え?」

あやせ「気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い」

京介「あ、あやせ!?ひとまず落ち着け!」

あやせ「思い出すだけで吐き気がします」

京介「そ、そんなにひどかったのか…」

京介「い、いや…別にいいんじゃねーか?た、たかがゲームなんだし…」

あやせ「たかが…?ゲーム…?」

京介「ああ…現実世界とごっちゃにはしないって桐乃も言ってたし、心配しなくても」

あやせ「…」カキカキ

京介「あやせ?お前地面に何書いてるんだ?」

あやせ「お兄さんと桐乃の関係図です」

京介「なんだこれ…?『←桐乃 ←京介』?」

あやせ「突然ですけど、お兄さんは以前から桐乃のことが好きですよね?」

京介「本当に突然だな」

あやせ「いいから答えてください」

京介「まあ…そりゃなんだかんだ妹だし…兄貴が妹を好きなのは当然だろ?」

あやせ「ですよね?それなら桐乃がお兄さんのことを好きになったらどうなると思います?」

京介「は?」

あやせ「どうなると思います?」

京介「何を言い出すかと思えば…それは絶対にありえないだろ」


あやせ「なぜですか?」

京介「なぜって…あいつは俺のこと大嫌いだからだよ。お前だって知ってるだ」

あやせ「お兄さん。最近いつ桐乃に殴られました?」

京介「そんなの毎日だよ。昨日だって…あ、あれ?」

あやせ「…いつですか?」

京介「一昨日…いやその前か…?えっ?あれ?」

あやせ「思った通りです」

京介「俺、最近…桐乃に…殴られて…ない…?」

あやせ「桐乃は以前より明らかにお兄さんのことを好きになってます」

京介「なっ!それはない!断じてない!」

あやせ「まだいいますか」

京介「ほらっ!あいつ最近俺のこと呼び捨てにしてるしな!俺のことナメてる証拠だろ?」

あやせ「それがお兄さんをお兄さんとしてではなく異性として見ていたとしたらどうですか?」

京介「!!!」

あやせ「異性として見た瞬間に呼び捨てなんてものは途端に意味を持たなくなります」

あやせ「いえ…むしろ…異性として見ることの意味合いがより強くなりますよね…」

京介「あ、あやせ…お前…」

あやせ「…」

京介「何が言いたい…?」

あやせ「今まではお兄さんが桐乃に対して一方通行な愛情を注いでいただけですので、まだ救いがありました」

京介「ああ…」

あやせ「ですが、桐乃がお兄さんに異性としての感情を持ってしまったらどうなるでしょう?」

京介「それは…」

あやせ「つまりこの『←桐乃 ←京介』は今までの愛情ベクトルを表しているんですよ」

京介「…」

あやせ「しかし現在はベクトル変換が発生しました」カキカキ

京介「!」

あやせ「よって桐乃の愛情ベクトルは逆転…『桐乃→←京介』」

京介「こ、これは…」

あやせ「これが!一体!何を意味するのか!!!」バキッ

京介「あ、あやせ!?」

あやせ「そう!愛情ベクトルの衝突!
これ!即ち!!!
近!親!相!姦!!!」

京介「なっ…」

あやせ「それだけは!それだけはあああああ!絶対に避けないとおおおおおおおおお!!」

京介「おおお落ち着けあやせ!」

あやせ「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い」

京介「あやせ!正気に戻れ!!!」

あやせ「はあ、はあ、はあ…」

京介「大丈夫か?」

あやせ「…事の重大さがわかっていただけましたか?」

京介「あ、ああ…少し大袈裟すぎる気もするが…」

あやせ「大袈裟ぁ!?この変態はまだそんなことを言うんですかぁ!?」ガクガク

京介「わ、分かった分かった!よーく分かりました!」

あやせ「そうですか、それならいいんです」

京介「ほっ…」

あやせ「それじゃ協力してくれますよね?」

京介「あ、ああ…桐乃に嫌われればいいんだろ?適当に無視でもしてりゃ…」

あやせ「それじゃ駄目なんですよぉぉぉぉ!!!!!」ガッ


京介「うおっ!?」

あやせ「大切なのはお兄さんが桐乃を嫌いになるだけでなく、桐乃がお兄さんを嫌いにならないといけないということです」

京介「なんでそこまで…」

あやせ「お兄さんが桐乃を嫌いになっただけでは『桐乃→←京介』の関係図は『桐乃→ 京介→』にしかなりません」

京介「それじゃ駄目なのか?」

あやせ「お兄さんが桐乃のことを本気で嫌いになれるはずありませんから」

京介「ぐっ…」

あやせ「ですから『桐乃→ 京介→』を『←桐乃  京介→』に変えないといけません」

京介「つまり…?」

あやせ「桐乃を殴って下さい」

京介「なっ!?そんなこと出来るわけ…」

あやせ「できないというなら無理にやらせる気はありません。
妹を汚した兄として世間から追放され一生その罪を背負いながら後悔の中で生きていくというなら…」

京介「わ、わかった!わかりました!やりますやらせてください」

あやせ「最初からそう言えばいいんです」

京介「ちきしょう…」

あやせ「一度『←桐乃  京介→』ベクトルが完成してしまえばしばらくは安心です。
仮にお兄さんが桐乃を好きになったとしても、一度お兄さんを嫌った桐乃はそう簡単に元には戻りません」

京介「そのための暴力…か」

あやせ「そうです」

京介「そうか…。桐乃が俺を好きなんて絶対ないとは思うが、念には念をいれとかないとな」

あやせ「こうなったのは全てお兄さんの行き過ぎた優しさが原因です。自分で責任をとってください」

京介「…分かったよ」


あやせ「その調子です。桐乃の目を覚ましてやりましょう」

京介「ああ、ここまで来たらやるしかないな」

あやせ「…やってやるです」

~京介の部屋~

京介「……とは言ったものの…やっぱりマジで妹を殴れるわけねーよな…」


京介「手加減したつもりだったけど…」


京介「あいつ…痛がってたな…」


京介「ああくそ…しっかりしろ俺…桐乃に嫌われなきゃならないんだろ…」

桐乃の部屋


桐乃「ムカつく!!!」

桐乃「ムカつくムカつくムカつく~~~~~!!!」

桐乃「なに突然あいつ調子に乗っちゃってんの?ああもうイライラする」

桐乃「…」


桐乃「……チッ」ドガッ!



桐乃「壁殴っときゃあいつも少しはおとなしくなんでしょ」フッ


ッッドガアアアアアアアアアアアア!!!!



桐乃「っ!」ビクッ



桐乃「…」シーン


桐乃「な…」



桐乃「なによ…」







桐乃「あいつ…そんなに怒ってるわけ…?」

~翌日~

京介「ふわぁ~よく寝た~」ガチャ

桐乃「あっ」ガチャ

京介「…」スタスタ

桐乃「…」


桐乃「な、なに?あんたも少しは反省した?これに懲りたら二度と」

京介「あー今日テストかー麻奈美に教えてもらわないとなー」スタスタ

桐乃「…」

桐乃「ちっ…無視…ね。上等じゃん。もう謝っても絶対にゆるしてやんない」

キョウスケ「死ねやホウテンジン!!」

キ リ ノ 「グボァガハァ!!!」(ビクンッビクッ

~学校~

あやせ「あっ、おはよう!桐乃」

桐乃「ああ、あやせ…うん、おはよ」

あやせ「どうしたの?なんか桐乃元気ないよ?」

桐乃「そう見える?」

あやせ「…うん」


桐乃「いや、昨日京介と喧嘩しちゃってさ…」

あやせ「そっか…」

桐乃「あいつ…今までにないくらい…怒ってた…」

あやせ「…」

桐乃「やっぱり…あたしが悪いのかもしれな」

あやせ「負けちゃ駄目だよ桐乃!」

桐乃「!」

あやせ「それはお兄さんが桐乃のこと気に入らないってだけだと思うよ」

桐乃「そ…」

あやせ「桐乃は何にも悪くない」

桐乃「そ、そうだよね!あたし悪くないよね!ああ~思い出したら腹立ってきた!」

あやせ「それでこそ桐乃だよ!頑張ってね!」

桐乃「ありがとあやせ!家帰ったらとりあえず一発殴っとく」

あやせ「あはは~それじゃあね!桐乃!」

桐乃「うん。ばいばい!あやせ!」タッタッタッ


あやせ「…」





あやせ「さて…」








あやせ「おかげ様で全てが順調ですよお兄さん」

~自宅~

京介「ただいまーっと」ガチャ

桐乃「あんた何平気な顔して帰ってきてんの?なんかあたしに言うことないわけ?」

京介「…」スタスタ

桐乃「ちょっと!」

京介「ああやべーな、麦茶あと半分しかねーや」

桐乃「あんたいい加減に…」イラッ


バッシャアアアア

京介「ああくそ…俺としたことが…」

桐乃「ぁ………」

京介「手が滑っちまったよ」


桐乃「………」

京介「まあ半分しかなかったし、どうせ麦茶だからこのまま放っといても勝手に蒸発すんだろ」

桐乃「…ぅ………」

京介「片付けんのめんどくせー」スタスタ

桐乃「……」

ドガッ!

桐乃「いたっ!」

京介「ん?今何か足に当たったか?」


京介「ヒャーハッハッハ!死ね死ね死ねぇ!!」


桐乃「あ………」ビクッ

京介「……なんだ気のせいかよ。この家幽霊でもいるんじゃねーだろうな…」スタスタ


桐乃「……」

京介「うわあ怖え怖え」ガチャン



桐乃「…………」





桐乃「シャワー……浴びなきゃ………」


~その夜~


母「あら?どこか出かけるの?」

京介「ああ…ちょっと友達と会ってくる」

母「ふ~ん。もしかして彼女~?」ニヤニヤ

京介「まあそんなとこかな」


桐乃「!」ピクッ


母「あらあら~…あんまり遅くならないうちに帰ってきなさいよ~?」

京介「分かってるって」チラッ

桐乃(彼女…?)


京介「…それじゃ行ってきます」ガチャ

母「いってらっしゃ~い」

桐乃「…」ゴソゴソ



京介「蛇翼崩天刃」

京介「蛟竜烈華斬!ヒャーハハハハキモチイイダロー」


母「あら?桐乃も出かけるの?」

桐乃「あ…うん。ちょっとコンビニに…」

母「そう?桐乃も遅くならないようにね」


桐乃「うん…いってきます…」
母「いってらっしゃ~い」

>>207
それでフィニッシュの予定だったのに死ね



~公園~


京介「もう限界だ!止めさせてくれ!」

あやせ「今更何言ってるんですか?もう後には引けないんですよ」

京介「お前は桐乃のあの顔を見てないからそんなことが言えるんだよ!」

あやせ「私はそんなことに興味ありませんから」

京介「お前…!」

あやせ「それに今日学校で桐乃の顔見ましたけど…まだまだ元気そうでしたよ?」

京介「それは…」

あやせ「ちょっと手がぬるすぎるんじゃないですか?」

京介「!…こ、の……」


あやせ「今日改めて分かりました。間違いなく桐乃はお兄さんのことが大好きです」

京介「……」

あやせ「もちろんお兄さんとしてではなく…異性として」

京介「これ以外に…方法はないのか」

あやせ「ありません。あったらとっくにそっちの方をやりますから」

京介「……」

あやせ「お兄さんはしばらく私の言うことだけを聞いていればいいんです」

京介「…分かったよ」


あやせ「そんなことより例の件はきちんと実行してくれましたか?」

京介「…ああ。ちゃんと桐乃のいる前で彼女に会ってくるって言ったよ」



あやせ「そうですか。ならそろそろ来る頃ですかね…」


京介「…」


ガタガタッ

京介「!」

あやせ「おや…噂をすれば…」ニヤリ



桐乃「え……?」


あやせ「こんばんわ…桐乃?」
桐乃「な…なんで…?」

京介「…」


桐乃「なんであんたが…あやせと一緒にいるのよ…?」

京介「……」


桐乃「答えて!!」

黒猫



あやせ「まあまあ桐乃。そんなに京介さんを責めないであげて?」

桐乃「…はあ…?京介…さん…?」

あやせ「私の彼氏に、何か用かな?」クスッ


桐乃「なっ……!か、彼氏…?」


京介「あやせ…もうその辺で…」

黒猫


あやせ「どうして?桐乃にも私達の仲を説明しておくべきでしょう?」

京介「……」

桐乃「ど、どういうこと…?」

あやせ「私達付き合ってるの。だからこれからもよろしくね。桐乃?」

桐乃「!!!」


京介(これがお前の言う切り札ってやつかよ…あやせ…)

桐乃「な、なんで…」

あやせ「京介さん、優しいんですよ?こないだも一緒にゲームしたんですけど」

桐乃「あんた…なに人の兄貴に手出してんのよ…!」ギリッ

あやせ「あれ?おかしいな?京介さんは桐乃の持ち物じゃないはずだけど…」



桐乃「っ…」

あやせ「それに京介さんも言ってましたよね?『最近妹がうざい。どっか行ってくれねーかなー』って」

桐乃「!」

京介「あやせ!!」

あやせ「京介さんは黙ってて下さい。私は事実を述べているわけですから」



桐乃「あやせ…あんた…こんなことしてただで済むと思ってんじゃ」

あやせ「まあ怖い。でも大丈夫。京介さんが私のことを守ってくれるから」

京介(おいおい…)


桐乃「…そう。……そういうわけね…」

京介「…」


桐乃「あんた達が裏で口裏合わせてたってわけか…」


あやせ「これもあなたのためよ?桐乃」

桐乃「分かった。もう全部分かったから。あやせ、あんたとはもう友達としてやっていけない」

あやせ「私は桐乃と友達でいる気だったのに…」



桐乃「っざけんな!あたしの兄貴取っておいてそんな都合のいいこと…」

あやせ「まあいいか。私には京介さんがいるし」クスッ

桐乃「~~~~っ!!!」ダッ

京介「お、おい!桐…」

あやせ「やめて下さいお兄さん。ここまでの苦労が水の泡になります」


京介「で、でも…」

あやせ「それに全力で走ってる桐乃にお兄さんが追いつけるはずないでしょう?」

京介「それは…」

あやせ「常識的に考えて下さいよ全く」


京介「あやせ…お前…変わっちまったよ…」


あやせ「私は何も変わっていません。変わったのはあなたですよ、お兄さん?」

京介「……」

あやせ「とりあえず今日中にこちらでプランEは済ませておきます。
お兄さんは明日プランKの実行をお願いしますね?」


京介「……」

あやせ「お願いしますね?」


京介「……ああ…分かった」

京介(こんなんで本当に桐乃が救われるのかよ…)


~帰り道~


桐乃「はあっはあっ」タッタッタッ


桐乃「はぁっ…はあ…」


桐乃「はあっ、ムカつく…ムカつく…!」


桐乃「信じてたのに…」



桐乃「あいつだけは…あたしの味方だって…信じてたのに…」

桐乃「なんで…変わっちゃったのよ……」


桐乃「……」





桐乃「それとも…一番変わったのは…あたし…なのかな…」


~翌日の学校~


桐乃「…あの、加奈子…一緒にかえ…」

加奈子「おーい!あやせー!一緒に帰ろーぜー」

桐乃「ぁ……」

あやせ「うん!加奈子、帰りにマック寄っていかない?」


桐乃「……」

黒猫・・・


加奈子「おっいいねー!今日は加奈子、ちゃんと金持ってきてるしー!」スタスタ

あやせ「あははー偉い偉い」スタスタ


桐乃「…」

桐乃「そっか……そうだよね……」

桐乃「……」




桐乃「……帰ろ」


~帰路~



桐乃「そういえば…最近黒いのとデカいのから連絡来ないな…」

桐乃「し、仕方ないからあたしからかけてあげる」ピッ


桐乃「…」プルルルル


ガチャ


桐乃「あ!もしもし?あんた、あたしと会えなくて寂しかったんじゃ」

「おかけになった電話番号は、現在使われておりません。もう一度~」


桐乃「……」

桐乃「携帯…変えたのかな…。そうだ、デカいのに聞けば…」ピッ

桐乃「……」プルルルル

ガチャ


桐乃「あ、あのさ、黒いのって携帯変えた…」

「おかけになった電話番号は、現在使われて~」


桐乃「…」ツーツーツー


桐乃「……」

桐乃「そっか…2人で一緒に変えたのかな…」


~自宅~


桐乃「ただいま…喉乾いちゃった…」ガチャ

京介「それで俺がそう言ったらあいつアホみてぇな顔してさあ…」

桐乃(京介…電話してる…)ガチャ


京介「なんだよそれ?馬鹿みたいだな。あはは」


桐乃(あやせと…かな…)


京介「…」チラッ

桐乃「あ…」ビクッ

京介「……」

桐乃「た、ただいま…」


京介「それでよー!こないだ行ったところでさー」

桐乃(無視か…そりゃそうだよね…)コポコポ

桐乃「んっ…」ゴクゴク


桐乃(麦茶…美味しい…)ゴクン

京介「だからこないだ一緒に行ったとこだって~」


桐乃(なんか気まずい…早く部屋に行こ…)ガチャ

京介「ん?今から…か…。ちょっと待ってろ…今から荷物持っていくから」ゴソゴソ


桐乃(はあ…なんか疲れたな…)テクテク


桐乃「あ…」

桐乃(麦茶出しっぱなしだ)クルッ


京介「よっと」ガチャ

桐乃「わわ……!」

京介「へ……?」


ゴツンッッ!!!

ドサッ!!!



桐乃「きゃ…!」

京介「いってて……あっ荷物…」ゴソゴソ

桐乃「ご、ごめん……手伝う…」

パシン!


桐乃「なっ…」

京介「触んな!!!!!」


桐乃「っ………」

>>192

     (V) (V)  
  \ 彡[ ・Y・]ミ     おい、デュエルしろよ  
    \/ (⌒マ´  
    (⌒ヽrヘJつ  
      > _)、  
      し' \_) ヽヾ\  
            丶_n.__  
             [I_ 三ヲ (  
                ̄   (⌒  
              ⌒Y⌒

京介「…」ゴソゴソ

京介「……」ガチャン!



桐乃「…」

桐乃「なによ…」


桐乃「…あんなに怒らなくったって……」


桐乃「……ぁ…」




桐乃「これ…『あの日』とおんなじだ…」



桐乃「…あたしがあいつに初めて人生相談した日」

桐乃「……最低だ…あたし…」

桐乃「あいつの気持ちも考えずに自分のことばっかり…」


桐乃「あいつも…こんなに…辛かった…のかな…」


桐乃「もう一度…前みたいにやり直したいよ……兄貴…」

京介「桐乃!」

桐乃「兄貴!?」

京介「すまん桐乃・・・俺はお前に道を踏み外してほしくなくて、あやせの言いなりになっちまった・・・」

京介「まさかヨスガノソラみたいな近親相姦物にお前が手を出してるとは思わなかったんだ・・・」

桐乃「ブフゥ!!」

京介「でも俺も自分の気持ちに気づいちまったんだ!」

京介「俺はお前が好きだ!どんなに罵られようともこの気持ちは変わらない!」

京介「殴ったことは謝る!もう無視したりなんかしない!」

京介「だから一発やらせてくれ!!」

桐乃「抱いて!!」



~数時間後自宅~


京介「ふう…すっかり遅くなっちまったぜ…」ガチャ

桐乃「あ…」

京介「…」スタスタ

桐乃「お、おかえり…」


京介(なんでこんな日に限って親父もお袋もいねーんだよ…)


京介(性欲の抑えようがないじゃねーか・・・)


桐乃「お、お父さんは残業で職場に泊まりだってさ!お母さんは近所の人達と旅行に行ったみたい」

京介(そういやそんなこと言ってたっけなぁ…)

桐乃「そ、それでさ!もし良かったら…こ、これ…」スッ

京介「…?」

桐乃「き、今日さ…か、家庭科の授業でクッキー作ったの!」


京介「…」

桐乃「お、美味しく作れた自信はないけどさ…その、あんたのために一生懸命作ったから」

京介「なんだこれ…また怪奇現象か…気味悪ぃな…」

桐乃「っ…!」

京介「幽霊の作ったお菓子なんざ怖くて食えねーわ」ポイッ

桐乃「あ…そ、そうだよね…ご、ごめん…」

京介「さーてと…コンビニ行ってくるかー」

桐乃「ま、待って!」

京介「…」ピタッ

桐乃「その、さ…幽霊でもいいから…相槌なんて打たなくていいから…少しの間だけでも、あたしの話、聞いて欲しいの」

京介「…」

桐乃「あたしさ…やっぱり、あんたがいないと…駄目みたい…」



京介「……」

桐乃「やっと気づいたんだ。あんたには遅すぎるって思われてるかもしれないけど」

桐乃「あやせと仲直りできたのも、黒いのとデカいのと友達になれたのも、アメリカから…帰ってこれたのも…全部…あんたのおかげ…」

京介「……」


桐乃「だからさ、あんたがあたしの所からいなくなるってことはさ…
あんたがあたしにくれたものが…全部無くなっちゃうってことなんだよね…」

京介「……」

桐乃「あたしさ…本当は兄貴のこと…好き…なんだと思う。
ううん、…好きなの。
大好き。」

京介「っ…!」



桐乃「でもさ…ほら…おかしいじゃん?
あたし達兄妹なんだよ?
だから…自分の気持ち抑えこんでた」

桐乃「あんたが優しすぎるから…どんな風に接していいか分からなかった…
いつも…素直になれなかった…」

京介「っ…!」

桐乃「昔はこんなんじゃなかったのにね…
ちゃんとお兄ちゃんって言えて…甘えられて…いつだって一緒にいられた」


桐乃「でもさ…やっぱり成長すると変わっちゃうんだよ…
変わるのは自分自身じゃない…周りが変わるの…」

京介「……」

桐乃「中学生にもなって兄貴にベタベタしてるとさ、友達に笑われる。
親にも不審に思われる。
世間から…白い目で見られる…
なんで?昔は周りの人達…そんなんじゃなかったのに…」


京介「……」


桐乃「だから自分自身も変わる。ううん、変わらなくちゃいけないの。
例え死ぬほど変わることが嫌でも…
そうしないと、この世界では…社会では生きていけないから…」

京介「……」

桐乃「長々とつまらないこと語ってごめんね?
あんたがもうあたしのこと嫌いでも、あたしはあんたが好き。これからも、ずっと…」

京介「……」


桐乃「あたし達、なんで兄妹なんだろうね…?
……兄妹じゃなければこんな想い…しなくて済んだのかな…?」

京介「……」



桐乃「……生まれ変われば…また…京介に…会えるかな…?」

京介「なっ…!?」




桐乃「今までごめんね、京介。ありがとね。こんなあたしの…兄貴でいてくれて…!」ダッ

京介「お、おい!桐乃!?ちょっと待てって…」

桐乃「じゃあね、京介…また…会えるって信じてる…」ガチャン

京介「桐乃!ちっ!クソッ!」ダッ

ガチャン!



京介「桐乃ぉぉぉおおおおおおお!」

京介(くそっ!見失った!
だがまだ遠くには行ってねぇはずだ!!!!
それなら!!!)

京介「俺も…!!!
桐乃のことが…!!!
大っ好きだああああああああああああああああ!!!」


桐乃「っ…!!!」



京介「全部嘘だったんだよ!
あやせと付き合ってることも!
お前を嫌いになったってことも!」

京介「全部お前に俺を嫌いにさせるための嘘だったんだ!」

桐乃「……」



京介「俺だって…本当はお前のことが大好きだ!
親父やお袋よりも!
黒猫よりも!!
麻奈美よりも!!!
あやせよりも!!!!
どんなエロゲーの妹よりも!!!
現実の妹の桐乃が一番だああああい好きだあああああああ!!!!!!!!」


桐乃「…ぁ……」



京介「き、桐乃…!!!!」


桐乃「……や、やめてよ…その…は、恥ずかしいから…」

京介「桐乃ぉぉおおおおおおおおお」ギュウウウ

桐乃「ちょっ…苦し…」

京介「もう絶対離さないからな!!!!」

桐乃「……うん…。あたしも…絶対離してやんない…」ギュッ

京介「桐乃…」

|┃三ガラッ! ____
|┃    |どっきり|
|┃ ≡/⌒\ ̄∥ ̄ミ
|┃ ( __) ∥ サッ
|┃≡(_》^ω^)E)
|┃=⊂   ノ
|┃≡(_ノノ


桐乃「……」

桐乃「…ねえ」

京介「ん?どうした?」

桐乃「…さっき言ってたこと……本当?」

京介「はい?」

桐乃「だ、だから…その…あたしのこと…一番…す、すすすき…だって…」


京介「当たり前だろ」

桐乃「……そっか…えへへー」


京介(ああ…くそ…)


桐乃「ま、まあ…あ、あたしの方が京介のこと…す、す好きだけどねっ!」


京介(俺の妹が…)


桐乃「ちょ、ちょっと…ちゃんと聞いてる?」



京介(……こんなに可愛いわけがない!!!!!!!!)





~fin~



京介「結局…全部お前の計画通りってわけか……あやせ…」


あやせ「どうでしたかお兄さん。私のこと、見直したでしょう?」

京介「本当、お前にはかなわねーよ」

あやせ「私は桐乃のためならどんなことでもやりますから!」

京介「ああ…そうなんですか…」


あやせ「そんなことより今度ヨスガやりませんか?神ゲーですよ!」

京介「何年前のゲームだよ…」
あやせ「私の中では一番の名作です!」

京介「まさかそれに影響されて俺達をくっつけたわけじゃないだろうな?」

あやせ「まさか…そんなハズあるわけないじゃないですか…」

京介「分からねー…」


あやせ「ほらっさっさと行ってください!今日は晴れ舞台なんですから!」

京介「おう!」ガチャ

桐乃「あ…」

京介「き、桐乃…か…?」

桐乃「ど、どうかな…?」

京介「すげえ可愛い…」

桐乃「あ、ありがと…」

おお…表紙につながった!


京介「桐乃…好きだ」

桐乃「は、はあ!?なんでそんな恥ずかしいこと平気で…」

京介「お前は…?」

桐乃「……ぁ…ぅ……そりゃ、す…好き…だよ?」

あやせ「見せつけてくれちゃってー」

加奈子「やっぱ桐乃にはかなわねーぜ」

黒猫「人間風情のあなたには普通のドレスがお似合いよ」

沙織「2人ともお似合いでござるよー」

麻奈美「京ちゃーん?そろそれ式始まっちゃうよー?」


京介「おわっ!?やっべ…
行くぞ桐乃!」グイッ

桐乃「ふえ…?」フワッ

全員(お姫様抱っこぉぉおおお!?)

桐乃「なっ…ななっ…」

京介「お前らこのまま式場に行くぞぉおおおお!!!」

全員「おー!」

桐乃「あんたどこ触ってんのよおおおおおお!!!」

京介「うおおおおおお!!!」






エピローグ ~fin~

なんか途中からgdgdになってしまいましたが
見てくれた人達は本当にありがとうございました

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