Dボゥイ「交わした約束は忘れない」(398)

──CDショップ裏


ズドドドドォン!

マミ「危なかったわね、その制服……見滝原中の二年生?」
まどか「は、はい!」

マミ「そっちの人は?」

さやか「わかんないです、ただ気がついたら目の前に倒れてて……。」

?「う、うう……。」

マミ「目を覚ましたようね。大丈夫ですか?」

?「ここはどこだ……?俺は一体……?わからない、何も思い出せない……!」
さやか「それって記憶喪失ってやつじゃん!大変だよ!」

マミ「本当に何も覚えていないんですか?」

?「う……ぐっ!確か、俺は……こう呼ばれていた」

──Dボゥイ。


QB「早く助けてくれないかな」

──マミ家

マミ「本当になにも覚えてないんですね」

Dボゥイ「ああ……。」

さやか「それにしてもそのDボゥイって変な名前ですよね、本名じゃないと思いますけど?」

マミ「あら、私はかっこいいと思うけど?」

Dボゥイ「俺はこう呼ばれていたことしか覚えてないんだ……それじゃあありがとう、世話になった」ガタッ

さやか「ちょちょちょちょっと!どこに行くんですか!」

Dボゥイ「記憶の手がかりを探しにいく、ここでおとなしくしていても記憶は戻りそうにないからな」

まどか「ダメですよ!今まで倒れてたんだからゆっくり休まなきゃ……!」

Dボゥイ「ダメだ!こうしている間にも……!」ズキン

Dボゥイ「(こうしている間にも……なんだ?)」

マミ「とにかく、今は落ち着いて下さい。それに、何をどう探していいかも覚えていないんでしょう?」ニコ

Dボゥイ「あ、ああ……。」

マミ「それじゃ、もう一つの話に移るわよ」

マミ「まず、魔法少女についてのこと」

──魔法少女説明中──

Dボゥイ「……。」

QB「願いが決まったらいつでも言ってよ」

マミ「ただこれは慎重に決めてちょうだい。魔法少女になるってことは一生を魔女退治に捧げるってことよ。」

Dボゥイ「一生を、戦いに捧げる……。」

さやか「うぇっ、そ、そう言われると怖いな……。」

マミ「いえ美樹さん、認識としてはそれで間違っていないのよ。だからこそ、願いは慎重に決めなければいけない。」

まどか「マミさんは……辛くないんですか?」

マミ「そりゃあ……でも、私が戦う分だけ、困ってる人が助かるって考えたら、やりがいはあるわ」
まどか「(か、かっこいい……!)」

マミ「そこで提案なんだけど……私の魔女退治に付き合ってみない?」

まどさや「ええ!」
マミ「魔女との戦いがどういうものか、その目で確かめてみればいいわ。その上で、危険を冒してまで叶えたい願いがあるのかどうか、じっくり考えて見るべきだと思うの。」

Dボゥイ「俺も……連れていってくれないか?」

まどさや「えぇっ!?」

マミ「危険が伴うかもしれませんよ……それでも?」

Dボゥイ「ああ、どうしても……この目で確かめなければ、そんな気がするんだ。」

マミ「……わかりました。二人は?」

まどか「私はいいですよ……どうしたの?さやかちゃん」

さやか「え?い、いや、私もいいですよ!」

マミ「決まりね、じゃあまた明日」

まどさや「おじゃましましたー」ガチャリ

Dボゥイ「」ガタッ

マミ「ちょっと待った!あなたどこ行くつもりですか!?」
Dボゥイ「適当に野宿でも」

マミ「記憶喪失の自覚ありますゥ!?」

マミ「今日は私の家に泊まっていってください!」

Dボゥイ「えっ!?いや……女の子の一人暮らしなんだろう?迷惑をかけるわけには」

マミ「キュウべえもいます!」

Dボゥイ「あれ、キュウべえいたのか?」
QB「ずっといた!」
マミ「ほら!とにかく野宿なんて危険すぎます!ほら入って入って!」

──深夜

マミ「……。」グーグー

Dボゥイ「……なし崩しで泊まってしまったが」

マミ「……。」グースカピー

マミ『Dさん!おいしいですか?……よかったぁ!』

マミ『Dさん、キュウべえったら昨日ね……』

Dボゥイ「……嬉しそうに話していたな」
QB「彼女はずっと一人だったからね」

Dボゥイ「キュウべえ……そうか」

Dボゥイ「(両親に先立たれ、それからずっと魔法少女として……俺に家族は……!?)ぐぅっ!」ズキン

QB「どうしたんだい?」

Dボゥイ「俺も、すこし夜更かししすぎたみたいだ……もう寝かせて貰う」

QB「そうか……おやすみ」

──翌日、喫茶店

マミ「さて、それじゃ魔法少女体験コース第一弾。張り切っていってみましょうか。準備はいい?」

さやか「持ってきました!何もないよりはマシかと思って……マミさんもやる気たっぷりっスね!」
マミ「え!?そ、そうね……ふふ」

Dボゥイ「(……なんで俺を見るんだ?)」

さやか「まどかはなにか持ってきた?」

まどか「えっと、私は……」ノートッ

さやか「プッ……ww」

まどか「と、とりあえず衣装だけでも……。」

さやか「あははははは!」

マミ「うん、意気込みとしては充分ねプフォwwwww」


まどか「ひどいよ……こんなのあんまりだよ」

──ゲルトルート戦

ゲルトルート「ババーン!キャー」

マミ「あれが魔女よ」

さやか「グロっ」

マミ「壁を張るわ、下がってて」ビシューン
まどか「あんなのと一人で戦うんですか!?」

マミ「大丈夫!負けるもんですか!」

Dボゥイ「(さっきから……何か思い出しそうなんだ!ここにいると……あいつを見ているとッ!)」

──戦闘は二話と同じなので省略──ティロフィナーレ!

ゲルトルート「コンナノッテナイヨ」ボゴォォォン

マミ「ふぅ」

さやか「勝ったぁ!」

まどか「すごーい!あ……これは?」

コロンコロン ドサッ

マミ「二つ、落ちてきたわ……一つはグリーフシード、魔女の卵。でももうひとつ……何?この緑色の宝石は……。」

さやか「綺麗だけど……ちょっと不気味な感じがするね」

Dボゥイ「これは……俺のだ」

三人「えっ!?」

マミ「Dさん、それってどういうこと!?」

Dボゥイ「わからない、けれどこれは……とても大事なものような気がするんだ……。」

QB「へぇ、実に興味深いな」

まどか「キュウべえ」

QB「魔女がグリーフシード以外のものを落とした前例はないんだ。これは非常に珍しいケースだよ」

さやか「ってことはそのDボゥイさんと魔女になんか関係があるんじゃ……!」


マミ「待って!Dさんはそんな人じゃない!」

Dボゥイ「……マミ」

さやか「まあ、マミさんが言うなら……。」

QB「それより、グリーフシードの説明をしたほうがいいんじゃないかな?」

マミ「ああ、そうだったわね……取り乱しちゃったわ」

さやか「(あ、あやしい……!)」

──グリーフシード説明完了


マミ「……ね?私のソウルジェムも元通り」シュイーン

さやか「きれいになった!」

マミ「前に話した魔女退治の見返りっていうのがこれよ。さっきみたいなケースは極稀だけど……あなたにあげるわ、暁美ほむらさん」シュッ


さやか「あいつ、転校生!」

マミ「それとも、人と分け合うのは不服かしら?」

ほむら「それはあなたの獲m……!」コローン
Dボゥイ「?」

ほむら「(誰!?)」

Dボゥイ「(……俺を見て驚いていた?)君は俺を知っているのか?」

ほむら「え、い、いや私は」さやか「えー!転校生とDボゥイさんってまさか知り合い!?」


マミ「こんなところに手がかりが潜んでいるとは思っていなかったわ!!早速私の家で詳しい話を聞かせて貰うわよ!」ガシッ ズルズルズルズル

まどか「えぇー、なんかほむらちゃん困ってないですか?」
ほむら「まどかああぁぁぁぁぁ」ズルズルズルズルズル

QB「いいのかい?君のことだろう?」

Dボゥイ「いや、なんというか……かしましくってな」

──マミ家

マミ「それじゃ知り合いじゃないの!?」ガタッ

ほむら「だからさっきから言っているじゃない、私は貴女たちの中に知らない男がいたから驚いただけだって」

Dボゥイ「それを俺が誤解してしまっただけなんだ、落ち着いてくれ」

マミ「あ……はい……。そっか、やっとDさんの知り合いが見つかったと思ったのに……。」ペタン

ほむら「……一つ聞かせて」

マミ「なに?」

ほむら「貴女はどうして、ここまでこのDボゥイという人にこだわるの?」

マミ「……あまりにも寂しいじゃない。自分のことを知ってる家族も友達もいないで、世界にひとりぼっちだなんて」

ほむら「……そう」

マミ「いけないかしら?」


ほむら「……いえ。それともう一つ。魔法少女体験コースなんて馬鹿げたことはもうやめなさい」

さやか「馬鹿げたことって……!」ガタッ

まどか「さやかちゃん!落ち着いて!」ガシッ

ほむら「私が言いたいことはそれだけよ……それじゃ」

マミ「……暁美さん!待って!」

ほむら「……まだ何かあるの?」

マミ「ええ。この緑色の宝石……なんだか分かる?」

ほむら「? いえ……知らないわ」

マミ「そう……。」
ほむら「用は済んだ?それじゃ」ガチャ

さやか「くーっ!やっぱ感じ悪いヤツー!」

まどか「仲良く出来ればいいのに……。」

マミ「お互いがそう思っていれば、ね」

Dボゥイ「どういうことだ?根が悪そうな子には見えなかったが」

さやか「えー!?ぜったいネクラだよー!」ブーブー

マミ「魔法少女はみんなが人のために戦っているわけじゃないわ、自らの為に魔力を使う魔法少女もいるし、グリーフシードの取り合いで争いが起こることもあるの」

さやか「じゃあ、マミさんはやっぱり正義の味方なんですね!」

マミ「ふふ、照れるわね」

Dボゥイ「正義の、味方……。」

まどか「Dボゥイさん?」

Dボゥイ「いや……何でもない」

マミ「でも、大変よ……元々、私には選択の余地なんてなかったから」フッ

Dボゥイ「……。」

まどか「えっ?」


マミ「いえ……何でもない!もう遅くなっちゃったわね!家の人が心配するわよ!」

さやか「ほんとだ、もうこんな時間……お邪魔しました!」ガチャン

まどか「また明日、お願いしますね!」ガチャ


Dボゥイ「自分のこと……二人に話してないのか?」

マミ「カッコ悪いとこ……後輩に見せられないじゃないですか」

──翌日、病院


マミ「この中にさやかさんがいるのね?」

QB「そうだ」

マミ「そう」バシューン
まどか「マミさん!間に合ってよかった!」

マミ「鹿目さん……無茶しすぎって言いたいところだけど、今回は冴えた手だったわ」


まどか「は、はい……あの、Dボゥイさんは?」

マミ「それが、今家にいないのよ……!はっ!」シュッ

ほむら「!」シュルシュルシュル

巴マミ「獲物の横取りってわけ?悪いけど私、キュウべえと美樹さんを迎えに行かなきゃならないの」

ほむら「今度の獲物はこれまでとはわけが違う……!」

巴マミ「大人しくしてれば解放してあげるわ、魔女を倒したあとでね」

ほむら「こんなことやってる場合じゃ……!」ギリッ



Dボゥイ「突然、クリスタルが光り始めた……。」

Dボゥイ「俺を、呼んでる……?どこだッ!」

──病院

Dボゥイ「ここだけ他の場所と様子が違うぞ……?クリスタルの光も、今までにないくらい……!」カッ

Dボゥイ「うっ……!吸い込まれる!」ブワアアアッ


ほむら「あ、あなたは……結界は閉じていたはずなのに、何故!?」

Dボゥイ「君はたしか暁美ほむらだったか?なぜこんな所に……。」

ほむら「私のことはいいわ、このままだと巴マミが殺される」

Dボゥイ「何!?」

ほむら「止めたければ先に進んで巴マミを止めるのよ、死んでほしくはないでしょう?」

Dボゥイ「しかし……!」

ほむら「……いいの?」

Dボゥイ「……いや、殺させるか……絶対に殺させるかッ!」ダッダッダッダッ

ほむら「(大変なイレギュラーが現れたわね……。)」

マミ「お待たせ!」
さやか「マミさん!」

QB「気をつけて……出てくるよ!」

シャルロッテ「……。」

マミ「せっかくところ悪いけど……一気に決めさせて!」ボゴォ ズババババッ!

シャルロッテ「……。」

ダァン!
Dボゥイ「キュウべえ!二人とも!マミは無事なのか!?」

まどか「Dボゥイさん!?」

さやか「ビックリしたー……安心してくださいよ、マミさんなら今勝っちゃうとこですから!」

Dボゥイ「なに?」

マミ「ティロ・フィナーレ」ズバアアアアン!
シャルロッテ「ぱふぁ」ヌバァ
マミ「はっ……!」まどさや「はっ!?」

Dボゥイ「やめろ……やめろおおおおおッッ!!」

──刹那、彼は思い出した。
手の中のクリスタルの、本来の使い道を。

Dボゥイ「テックセッタアアァーー!」

Dボゥイ「クラッシュ!イントルゥード!」ギュン!
シャル「ゲッ」ズガァ!

ズズ…ン

まどか「い……いま何が起きたの!?」

さやか「わかんない!Dさんが突然、白い鎧みたいなのに姿を変えたと思ったら消えて……違う、魔女に体当たりしたんだ!」
Dボゥイ「大丈夫か!マミ!」

マミ「D……さん!?」

シャル「ウゥーッ…」

Dボゥイ「くっ!テックランサァァー!」ジャキン!

さやか「今度は槍!?」

Dボゥイ「うおぉーっ!」ギュン!

まどか「早い!」

シャル「キ、キシャー」カパッ

Dボゥイ「食らえっ!!」ズンッ!

まどか「く、口の中に槍を……。」

シャル「ウグゥ」シュウウ……
さやか「や……やったぁ!」

Dボゥイ「大丈夫かみんな……ぐぅッ!」ズキィ

マミ「Dさん!?」

Dボゥイ「ぐぅ……ううああああッ!!」バタッ

まどか「Dボゥイさん!?」

さやか「元の姿に戻って……倒れちゃった!!」

『Dボゥイ、あなたの30分を私に頂戴』

『まったく、とんでもない『デンジャラス・ボゥイ』だぜ』

Dボゥイ「が……はっ!」

マミ「Dさん!大丈夫!?」

Dボゥイ「あ、あぁ……(今のは……俺の記憶……か?)」

ほむら「言ったでしょう巴マミ、今回の獲物は今までとわけが違うと」

マミ「あ、暁美……さん」

ほむら「顔を上げられない?そうでしょう。あなたは本当だったら今頃死んでいたはずだもの」

さやか「転校生ェ!!言っていいことと悪いことがあるよ!」

ほむら「あら、今言わないでいつ言うと言うの?思い上がった魔法少女は死ぬわ……あなたたちも道連れにね」

さやか「お前ぇぇぇッ!」

Dボゥイ「やめろ」

さやか「で、でも!」

Dボゥイ「あの子の言うとおりだ……自分たちが命を拾っただけだって自覚しろ!」

さやか「ひっ」

Dボゥイ「下手すれば皆殺しだったんだ……俺だってあんな事が出来たのは偶然だ」

ほむら「偶然?」

Dボゥイ「ああ、無我夢中になった瞬間に、記憶が呼び起こされて……そういえば、礼がまだだったな、ありがとう」

まどか「え?何かあったんですか?」

Dボゥイ「この子に忠告されて駆けつけていなければ、俺はマミを見殺しにしていた」

さやか「えっ!?」
マミ「あ、暁美さん……。」モジモジ

ほむら「……勘違いしないで、こんな危険なことはこれっきりにしてちょうだい」タッタッタッ

まどか「小走りで行っちゃった……。」

Dボゥイ「意外だったか?」

さやか「そりゃあ……印象よくなかったし、そんなことするなんて……。」

マミ「……私、暁美さんに非道いことしちゃった……謝らなきゃ」

まどか「マミさん……。」

マミ「……あ、あはは、みんな、今日はカッコ悪いとこ見せちゃったわね!ゴメンね?」

まどか「ま、マミさん」

マミ「そ、それじゃッ、また今度ね!」タッタッタッタッ

さやか「マミさんまで走って帰っちゃった」

まどか「……マミさん」

Dボゥイ「……」タッタッタッタ

さやか「Dボゥイさんまで!」

タッタッタッタッタッタ ガシッ!

Dボゥイ「マミ!」

マミ「Dさん……!」
Dボゥイ「どうしたんだ、突然!」

マミ「だって私……後輩に物凄くカッコ悪い所みせて……本当に死ぬかと思って……なさけなくなって」ジワァ

Dボゥイ「お、おい」

マミ「ふえぇぇぇぇん!」

Dボゥイ「!?」

マミ「Dさんが来たらすごく安心してね……でもみじめで……ふえぇぇぇぇん!!」

Dボゥイ「そ、そうか……帰ろう、うちへ……。」

マミ「……。」スースー

QB「初めてだよ、マミがこんなに泣いたのは」

Dボゥイ「そうなのか?」

QB「彼女は魔法少女になってから、頼るべきものが無かった。いままで一人で気丈に頑張ってきたもの、それが一気に決壊してしまったんだ」

Dボゥイ「一人、か……。」

QB「でもこれからが不安だね」

Dボゥイ「なぜだ?」
QB「一度心の折れた魔法少女が、前と同じように戦えるかな?」

Dボゥイ「出来るさ……俺が一緒に戦ってやる」

QB「……君も興味深いね。一体その力はなんなのか聞きたいけど……肝心の君が記憶喪失じゃ仕方がない。」

あの日から──
巴マミの戦いは、すっかり精彩を欠いていた。
巴マミの仕留め損ねた魔女を、Dボゥイが仕留めるという有り様であった。

そのDボゥイは──

『強くなったな、タカヤ坊──』

Dボゥイ「ぐ……うぅ……うわああぁぁぁあーー」ズキィ

マミ「Dさん!」

Dボゥイ「う……うぅ……あぁ……くっ……ゴダード……!」ズキン ズキン


マミ「大丈夫ですか?Dさん。いくら魔女を倒すと記憶が戻るからって──」

Dボゥイ「あ、あぁ……大丈夫だ、心配ない」ヨロッ

マミ「(涙まで流している……あなたの取り戻している記憶は、いったい……?)」

マミ「……落ち着きましたか?」

Dボゥイ「あぁ」

マミ「……そろそろ話してくれてもいいんじゃないですか?Dさんの記憶」

Dボゥイ「……だめだ、話せるようなものじゃ……。」


マミ「私じゃ……Dさんの力になれませんか?Dさん、記憶を取り戻すたび、ものすごく辛そうな顔してるじゃないですか!」

Dボゥイ「……そうだな」

マミ「だから……私、心配で……!」

Dボゥイ「……俺は、人を殺した」

マミ「……え?」

Dボゥイ「友人を殺し、師匠を殺し、妹は俺を庇って死んだ。」

それから、Dさんはぽつり、ぽつりと語ってくれた。

なぜ殺さなければいけなくなったのか、そし、謎の生命ラダムとテッカマンについて。

もしそれが真実だとしたら彼はこの世界の住民ではないのかもしれないが、嘘だとも思えなかった。

Dボゥイ「他にもある……あるはずなんだ。家族は父さんと母さん、妹とラダムになった兄さん以外にもいるはずなのに……霞がかかったように思い出せない!」
マミ「Dさん……。」
Dボゥイ「自分の本名もまだ分からないんだ……まるでパズルのピースがどこかに浮いているかのように!」


マミ「(Dさんに比べたら、私の境遇なんて……今まで、一人だってことだけで悩んでたなんて、自分が恥ずかしい……!)」

>>107

>>107
すまん
誤字
×そし、
○そして、

って打とうとしたんだがそれすらもミスった

マミ「Dさん、私、頑張りますから……!」

Dボゥイ「? あ、あぁ……。」


──ところ変わって

杏子「マミはもうダメだって?」シャムシャム

QB「あぁ、彼女一人じゃもう魔女退治をできない。だから君を呼んだんだ、佐倉杏子」

杏子「ふーん、あいつも案外モロかったね……。そんじゃ、いっちょ」ゴクン


杏子「行こうかい、縄張り奪いに」

──翌日

使い魔「ブゥーンブンブンブン!」

Dボゥイ「あれは……使い魔だな」

マミ「ええ、でも放っておけば魔女になる危険な相手です」パァン!

使い魔「キャッキャッキャ!」

マミ「(外した!しっかり狙って……!)」パァアン! パァアン!

使い魔「ギャッ!」


マミ「(落ち着けッ……もう、心を乱さない!)」パアアァン!

使い魔「ギャー…」ヒュルヒュルヒュル

マミ「……やった!倒した!倒したんだ!」ワッ

Dボゥイ「やったな」
パチ パチ

杏子「お見事お見事、魔女が倒せなくなったから弱いものイジメかい?」

マミ「あなたは……!」

杏子「久しぶりだなァ、巴マミさんよぉ?」

マミ「……ごあいさつじゃない。久しぶりね、杏子」

Dボゥイ「彼女も魔法少女なのか?」

マミ「えぇ、彼女は佐倉杏子。私とは違うタイプの魔法少女です」

杏子「まぁそうだな、てめェみたいな偽善者とは違ってよ。ところでそっちの兄ちゃんはなんなんだ?」

マミ「っ……彼はDボゥイ。訳あって私の魔女退治に同行しているの」

杏子「あぁ?なんだそりゃ?だいたいDボゥイってなんだよ……本名じゃないんだろ?」

Dボゥイ「本名は思い出せない、記憶喪失なんだ」

杏子「あっ……。」
マミ「……杏子。わざわざ私のところに来たってことは、ただお喋りしに来たわけじゃないんでしょ?」

杏子「あぁ、そうそう……あんた消えてよ、この街からさ!」ビュッ!

Dボゥイ「!」

マミ「なっ!」

ガキィィン!

マミ「く……!」ギリギリギリギリ

杏子「へぇ……マスケットで受けたか。やっぱ腐ってもベテランだね」ヒュッ ガキィン!

カラカラカラカラ

マミ「しまった!銃が!」

杏子「ねぇ、マミ、あんた──」

杏子「消えてよ」ズンッ

一瞬だった。
一瞬の攻防が終わると、杏子の槍がマミの腹部を貫いた後だった。
杏子が槍を抜くと、鮮血が傷口から溢れてくる。

マミ「う……ぐっ」

杏子「はっ、噂通りあっけなかったね。これに懲りたら当分──」

Dボゥイ「この野郎っ!」ブンッ

杏子「おおっと!いきなり殴りかかってくるなんていい度胸してるよ、兄ちゃん」

Dボゥイ「黙れ!テックセッタァァァーー!!」バシュゥゥーン

スペースナイツとラダムとの戦いが(一時)終結してから18年後、ペガスはホストになって見滝原市で女をコマしまくっているのでした……

Dボゥイ「テッカマン!ブレード!」

杏子「な、なんだお前!?どういうことだ!て、鉄火まん?」

Dボゥイ「テックランサアァー!」ジャギィン!

杏子「てめぇも槍か……!面白ェ!」

Dボゥイ「うぉぉぉーーっ!」ガギイィィン!!

杏子「うあぁぁっ(は、早い、それに一撃が重い!)」ギイィン!


D「うおぉーっ!」ブンッ

杏子「あ、あっぶねえ……こういうのはどうだ!」シャキィン ボゴォ!

Dボゥイ「くっ!」グルグルグル

杏子「どうだ!この槍は分離して多節棍にもなるんだ!これなら当分動けな──」

Dボゥイ「ふんッ」バギバギバギィ

杏子「……い?」

Dボゥイ「うおぉーっ!」

杏子「(こ、殺される!)」

テッカマンの攻撃を凌げるほど魔法少女って身体スペック高いの?

>>139そこは>>1の意思だな。ここは強さ議論スレじゃないし。

とりあえず初ブラスター化回と時の止まった家と最終回は一見の価値あり

作画の不安定さ以外は文句無しなんだけどなぁ…

マミ「やめて!!」
Dボゥイ「」ピタッ

杏子「ま、マミ……?」ハァーハァー

Dボゥイ「マミ、傷のほうは……?」

マミ「Dさんが出てきてくれたおかげで、お腹の傷だけで済みました……これくらいなら魔法で治ります」

Dボゥイ「……命拾いしたな」

杏子「ひいぃっ」

マミ「杏子、どうしても私達は争わなきゃいけないかしら……?」

杏子「じょ、ジョーダンじゃねぇ!もう一回そこの兄ちゃんやったら身体が残ってる保証がねぇや!」

Dボゥイ「……。」

杏子「あー、それにしてもどうすっかな……。」

マミ「どうしたの?」

杏子「いやさ……こっちにしばらく住む気でいたもんだから、野宿先探さなきゃって」マミ「野宿ゥ!?」
杏子「な、なんだよ」
マミ「野宿なんてしたらワルい大人に売られて大変な事になっちゃうわ!私の家にきなさい!」

杏子「えぇ!ちょっと」
マミ「いいから!」
杏子「うわー!」ズルズルズルズル

──マミ家

マミ「杏子、私が魔女を倒せなくなったってどこで知ったの?」

杏子「そりゃ、キュウべえの野郎からさ。だからアタシはここを自分の縄張りにしようと思って来たんだよ」

マミ「キュウべえが……!」

杏子「あいつは何考えてるかわかんねーからな。大方仕事が出来なくなったアンタがジャマにでもなったんじゃないの?」

マミ「そんな……友達だと思ってたのに」シューン

杏子「あ……悪い、言い過ぎた!」

マミ「ううん、いいの……それに魔女を倒せなくなったのは事実だから……今日やっと使い魔を倒せるように戻ったくらいで」

杏子「あ、あぁ……。ところであの兄ちゃんは?さっきから窓際でずっと暗い顔してるけど」

マミ「うん、なんでも昨日戻った記憶がよっぽどショックだったらしくって……。」

テッカマンブレードに続編なんてありませんがなにか?

>>163

設定でも公式でも最強のテッカマンだからねデッドは。
不意をつかれればブラスター化したブレードでも手におえない敵

>>162
しかしスパロボWは冒険してたよなぁ
ガオガイガーとクロスして始祖アイバは出すわ、オーガンのクロスなんか全然違和感無かったしな





スパロボオリジナルのテッカマン5人出すとは思わなかったけどな
イーベル・ゾマー・ベスナー・デッド それからテッカマンアキだっけか

>>166
スパロボはやっていないけどレイピアも出ていたんじゃないの?

『あなた達に、殺させはしないわ……──お兄ちゃん……!』

Dボゥイ「ミユキ……!」

『ふふ……見違えたぞ、──坊……!』
Dボゥイ「ゴダード……!」

Dボゥイ「(……くそっ!記憶を取り戻した時……あの時は確かに名前が聞こえたはずなんだ!それなのになぜ!?なぜ思い出せない!)」

Dボゥイ「……。」

マミ「……あの人は、私たち魔法少女よりもずっと過酷な運命を背負ってるかもしれないのよ。」

杏子「い、いきなりなんだよ」

マミ「私はあの人にどれだけ助けてもらったかわからない……でも私は、何もできない……ッ」ポロポロ

杏子「お、おい……!」

Dボゥイ「……。」

マミ「うっ……うっ……!」ポロポロ

杏子「(居づれえぇーっ!!)」

>>164
でもデッドの方が最終的にブラスター化したエビルより強いってのは納得出来ない

その点じゃスパロボWはデッドに負けた原因がブラスター化前の身体崩壊のせいって言うのは良かった

>>171
えっとその……なんだ、「ブレードⅡなんか無かった」って言う意味のネタなんだ
ごめんあそばせ

>>177
寂しがり、おっぱいが大きい、面倒見が良い、豆腐メンタル
マミさんは315です!

        |   l         l   / /l l    イ /       i  l ヽ   ヽ  i l
...::  i   |   l         |   i / ll  / /i i     _  i  |  i   i  i l
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   |   l  \|       i/Τ   l /   i i             i i i ` i    i  irl
   |  |  ,/|     i ハ  i     |/    i i        __  i i  i   i   |  in
     | /   i     i | i i   -―   il        __ リ  i  i     i ノ  >>178
      弋   i     i | V _,ィェ==マミ   |         彳C/ ̄ミX i l    /)    聴こえないわ
.   ∧ i  ー ヘ    i |  彳7Cl/// }                |/ 乂丿}   リ   /ヽ    もっと大きな声で言いなさい
フ/ /  Vヘ / \ノ\ヘ  リ   {//乂丿 l               弋 __少  /  / 人    ヘ
 | /     / \ \ l \ ヘ   弋廴 彳                   / /ノ /:::::\ /    \
 V    /    \\\\\\           、       〃〃 /// /::::::::/    / .-.)
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::::\`..‐\ | /    /       \  \        ∧   /   /   \\    \   (:::::::::.../.../.:⌒
:::/ \::::::::/    /          \   \    ∧ /  /      \\    \   \:/:::/ -‐ ´

杏子「お、おい、落ち着けよう……。」

マミ「う、うん……。」ヒック


杏子「それでよ、なんであたしを連れて来たんだ?」

マミ「え?それは野宿はあんまりにも……。」

杏子「違う。それ以外にもあるだろ?いくら偽善者とはいえ長い間魔法少女として生き残ってきたアンタに、目的がないわけないだろーが」
マミ「う……。」

杏子「言わないと帰るからな」

マミ「……誰にも言わない?」ボソッ

杏子「あ?あぁ」

マミ「じゃあ……。」ゴニョゴニョ


杏子「相談相手になって欲しいだぁー!?」

マミ「声が大きいわよ!」ボソボソ

もしもニトロプラスの虚淵がテッカマンブレードを見たら

>>184虚淵はテッカマンブレード知ってるよ。影響もされてるだろ。ブラスレイターとかモロそうじゃんwww

杏子「相談相手って……お前はなんだ!昔のえらい人かよ!」

マミ「し、仕方ないじゃない!最近スランプだけど後輩の前で大ヘマしちゃって合わす顔がないし、Dさんに相談するとなんか私が逆に申し訳ないし……!」

杏子「お前……学生なんだから友達とかいないわけ?」

マミ「うっ……」ヒック ヒック


杏子「わあぁーー!!」

しかしイヌカレー空間で『クラッシュ!イン!トゥルードォッ!!』なんて咆哮あげながら、
さやかの初戦の時のように縦横無尽に無双している様子なんて胸が熱くなるな……。ほんとに。汗かいてきた。

杏子「ったく……友達いないくらいでいちいち気にすんなよ」

マミ「だって……だってぇ」

杏子「魔法少女は他に同類なんていないんだぜ?一般人とつるめるわけなんてねーじゃん」

マミ「そ、そうよね……きっとそうよね」

杏子「はぁ……その相談相手っての、なってやってもいいよ」ボソッ

マミ「本当!?」

杏子「声がでけぇよ!その代わり、あたしとアンタの魔女退治の方向性は違う。その点についてお互いとやかく口に出さないこと」

マミ「……わかったわ」

杏子「よっし!そうと決まれば交渉成立だな!」

マミ「……ありがとうね」ボソッ

杏子「あ……あぁ」

──翌日

マミ「ふふ、おはよう!」

杏子「んあ……おはよ」

Dボゥイ「流石に三人にもなると部屋が狭く感じるな」

マミ「うふふ、私は賑やかでとってもいいと思いますけど」

杏子「ず、ずいぶんゴキゲンだなお前……。」

マミ「(あぁ……一人だった部屋がこんなに賑やかに……わたし、もう一人じゃない!)」キラキラ

杏子「ところでお前は学校なんだろ?時間大丈夫なのか?」
マミ「えっと、朝のチャイムが8:35だから……。」

時計『9:35』

マミ「あ」

しかし魔法少女の真のシステムをタカヤ知ったら、相当くるんじゃないか?

まだ年端もいかない中学生が、殆どタカヤと同じ運命背負ってるなんて知ったら、咆哮してうわあああなんてレベルじゃ無いんじゃ……

いや、まぁそういうところがテッカマンブレードらしいんだけどさ……よく考えたら鬼畜の所業だわ……。

仲も良くなっていくだろうしなぁ……。胸が痛い。

──夕方

マミ「ただいまぁ……。」

杏子「お、おう」

Dボゥイ「どうしたんだ?ずいぶん顔色が悪いぞ」

マミ「後輩が一人魔法少女になってた」

杏子「ハアァ!?」

マミ「美樹さん……まさかしばらく見ないうちに……私の責任だわ」

Dボゥイ「それで、どうするんだ?」

マミ「ど、どうするって……私としては出来るだけ協力したいんだけど……。」

杏子「バーカ、この街の魔法少女が何人になっちまうんだよ?そいつも正義の味方(笑)だったらグリーフシードが足りなくなっちまうよ」

マミ「う……それじゃあどうしろってのよ」

杏子「まあ……あたしに任せとけって」

さやか「マミさんもリハビリ頑張ってるみたいだし、あたしもがんばらなくっちゃね!」

まどか「う、うん(なんだかマミさんの顔が引きつってたけど……。)」


使い魔「アクセルシンクロオォォォ!」

さやか「さっそくいた!」ブンッ ヒュンッ!

使い魔「何なんだ……あの巨大ロボットは!」

さやか「いっけぇ!」ガギンッ!

さやか「なっ!?」

杏子「ちょっとちょっと。何やってんのさ、アンタたち」

さやか「何やってんのって……。」


杏子「見てわかんないの?ありゃ魔女じゃなくて使い魔だよ。グリーフシードを持ってるわけないじゃん」

さやか「それでも人を襲うんでしょ!?倒さなきゃ誰かが……!」


「だからさぁ、4~5人ばかり食って魔女になるまで待てっての。そうすりゃちゃんとグリーフシードも孕むんだからさ。ったく、正義の味方(笑)かよ」

さやか「お前……!」

肉親殺しの運命を背負わないだけ魔法少女の方がマシだけどな

>>207発狂したマミさんをまどかが撃って殺してる。

杏子「アンタ早死にするよ、巴マミみたいに」

まどか「え……?」

さやか「マミ……さん……?」

サッ

杏子「これ、なぁ~んだ」

さやか「マミさんの学生証……なんでアンタが持ってんだよッッッ!!」

杏子「さぁ?なんでだろうねー?」

さやか「貴様あぁぁぁぁぁぁ!!」ブォン

杏子「自分の実力もわかんねーのに」ジャキジャキジャキン

杏子「仕掛けてくんじゃねーよっ!」バギィ!

さやか「!!」ドゴォッ バタッ

まどか「さやかちゃん!」

さやか「……。」ググ…

杏子「……おっかしいねぇ。全治3ヶ月ってくらいにはかましたハズなんだが」

ランす「フッ、いくら魔女化したと言えど、この至近距離からの ボルテッカではひとたまりも――なにッ!?」

QB「さやかは癒やしの願いで魔法少女になったからね。回復力は人一倍だ」

杏子「あれ、あんたいたの?」

QB「ずっといたよ!それより……どういうつもりなんだい?佐倉杏子、君は──」

杏子「そういう質問は野暮だろ?来るよ」

さやか「く……やあぁぁぁっ!!」

杏子「ほらよ!」ヴォン

さやか「あぐぅ!」バギィ

杏子「ほら、とっとと諦めて倒れてろよ」

さやか「ふ……ふざけんなあああああ!!」

杏子「あーウゼェ(でもマミからやりすぎんなって言われてっからな……。)」ブン

さやか「ひぎぃ!」バキョ

まどか「さやかちゃーん!」

ほむら「そこまでよ」パッ

三人「!?」

杏子「なんだてめェ!」ブン!

ほむら「私は冷静な人の味方で、余計な争いをするバカの敵。あなたはどっち?佐倉杏子」

杏子「な、なんであたしの名前を……!」

さやか「邪魔するな転校生ェェェ!」ダダダダ

ほむら「あて身」

さやか「うっ……」ドサ

まどか「さやかちゃーん!」

ほむら「わかった?」

杏子「ああ」

杏子「あんたが噂の暁美ほむらってやつだな?」

ほむら「なんでわたしの名前を……?」

杏子「そりゃあマミのやつから聞い……!」ハッ

ほむら「!?」


まどか「ねえ!今のどういうこと!」

杏子「や、やべっ!ここはスタコラサッサだぜ!」シュタッ! シュタッ! シュタッ!

まどか「ああ!壁を飛んで逃げちゃった!」

ほむら「待ちなさい」パッ

まどか「ああ!ほむらちゃんも……!」

さやか「」バタンキュー

まどか「さやかちゃーん、おっきろー」

QB「僕と契約して願いを叶えれば美樹さやかはたちまち目覚める」

まどか「キュウべえは私のことバカにしてるんだよね」

──とあるビル屋上
シュタッ!
杏子「……ふぅ、やっちまったぜ……うっかり口を滑らせちまった」

ほむら「詳しく聞かせてもらえないかしら」パッ

杏子「うわああぁ!いきなり出てくるんじゃねぇ!逃げろッ」タタッ

杏子「いてっ」バフ

ほむら「あらようこそ」


杏子「あ……あれ!?今あんたと方向に逃げたはずなのに!」

ほむら「細かいことはいいじゃない」

杏子「ちくしょう、手札がまるで見えねえ……。」

ほむら「はぁ、仕方ねぇな……別にアンタはあの青いのと組んでるわけじゃないんだろ?」

ほむら「ええ」

杏子「ならいいか……あたしがマミに学生証を借りてきたのを見せびらかしただけ。そしたら向こうが勝手に勘違いしただけだよ」

>>218
誤字
×杏子「あ……あれ!?今あんたと方向に逃げたはずなのに!」
○杏子「あ……あれ!?今あんたと逆方向に逃げたはずなのに!」

落ちない程度に焦らず頑張れ

ほむら「……勘違い『させた』でしょう?」

杏子「あぁ」

ほむら「何故?」

杏子「わかるだろ?この街にいま何人魔法少女がいると思ってんだ?グリーフシード不足になっちまうよ。ましてやあんな使い魔ごとぶった斬るような正義の味方(笑)がもう一人増えたらさ」

ほむら「……理由はわかったわ……ではなぜあなたは巴マミが健在だと分かっていてこの街を拠点にしているの?」

杏子「あぁ、最初はマミのやつを潰してあたしがこの街を縄張りにしようと思ってたんだが……なぜだかいまあいつの家に住まされてんだよ」

ほむら「!?」

ほむら「いったいどういう経緯で……?」

杏子「マミと一緒にいる兄ちゃんがいきなり白い鎧に変身してな、ありゃマミがとめなきゃ死んでたかもな」

ほむら「へ、変身!?」

ほむら「(巴マミを救ったあの青年は……変身!?)」

杏子「なんか宝石みたいなの掲げたらグワーってよぉ……。ん?どうした?」

ほむら「いえ、ちょっとめまいが……。」

ほむら「興味深い話を聞かせてもらったわ、ありがとう」

杏子「あ、ああ……」

ほむら「(色々と……調べてみる必要があるかもね)」

杏子「ただいま……。」

マミ「お、おかえり」

Dボゥイ「どうしたんだ?ずいぶん顔色が悪いぞ」

マミ「まさか……失敗?」

杏子「いや……大体うまくやったんだけどさ、暁美ほむらに全部バレた」

マミ「!?」

Dボゥイ「あの子か……。」

杏子「あとは桃色の髪したやつにも少し聞かれたかも」


マミ「か、鹿目さんか……若干アウトかもしれないわね」

杏子「や、やばいのか?」

マミ「いえ、大丈夫よ……多分、大丈夫なはずよ」


さやか「マミさんが実は生きてるかもってー!?」

まどか「冷静に考えたら家に行ってみればいい話だったよね」

ピンポーン

Dボゥイ「誰か来たぞ」

マミ「あら」ガタッ

杏子「待て待て待て待て!何ナチュラルに出ようとしてんだ!」

マミ「えっ?えっ?」

杏子「もし訪ねてきたのがお前の後輩だったらどうすんだ!今回の『お引っ越しさせましょう』計画は一瞬でパァだぞ!」

マミ「う、うん……でもやっぱりやりすぎじゃないかしら?」

杏子「いつまでもそんなこと言ってるからお前は甘ちゃんなんだよ!」

Dボゥイ「はい、巴です」ガチャ


杏マミ「」

眠気がヤバいところまできてる
とりあえず書けるところまで書きますが途絶えたら寝落ちだと思って下さい

ほむ

杏子「おい!何出てんだよ!」


Dボゥイ「もしかしたら宅配便かなにかかもしれないし、俺が出れば問題ないだろ」

杏子「いやあるっつーの!」

ほむら「あなたは確か……巴マミと一緒にいた?」

Dボゥイ「ああ、君は確か……。」

ほむら「暁美ほむらよ」

Dボゥイ「マミ、暁美ほむらさんが来たぞ、上げていいのか?」

マミ「えっ!嘘!?い、いいわよ!」

Dボゥイ「じゃあ開けるから、遠慮せず上がってくれ」

ほむら「助かるわ」

マミ「それで、なんの用かしら?」

ほむら「まずは貴方にようがあるわ」ビシッ

Dボゥイ「……俺に?」

ほむら「えぇ。魔法少女でしか干渉できないはずの閉じた魔女結界に入り込み、ベテランの魔法少女を圧倒する強さを持っている……貴方、いったい何者なの?」

杏子「そういえばそうだな、魔法少女でもないのにあんなに強いのはじめてだわ……マミ?」

マミ「……。」

Dボゥイ「今は答えられない、記憶が戻りきっていないんだ……そう言うことしかできない」

ほむら「記憶?」

マミ「Dさんは……記憶喪失なの」


ほむら「! ……そう」

Dボゥイ「だが魔女を倒すたび、記憶も少しずつ戻ってきた……。」

そうやってDさんはまた、私たちに自分のこととラダムのことを話してくれた。
自分で思い出すだけでも、酷なはずなのに……。

すいません流石に限界です

明日(もう今日か)残ってたら続き書きます

保守間隔がわからんなぁ、保

ほーほほ

ボルテッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!保守

テッカマンランス「フッ、いくら過疎化したと言えど、この至近距離からの 保守テッカではひとたまりも――なにッ!?」

ってならないようにしないと

PSY!保守テッカアアアァァァッッッ!!!!!!!

ラダム!!ラダム!!!うおおおおっ!!!!

デイビット・ボウイではありません。あしからず。

しかし永遠の孤独が名曲すぎてかけっぱにしてると眠気吹飛ぶわ

そして歌詞で鬱になる

保守テッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!

ソルテッカマンかっこいい保守

眠すぎワロタ

DさんのDは……ドリームのDだっつってんだろダラズ!

オォ……ダニーボーイ……ホシュ……

保守

うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!


保守テッカアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!!!!!

DQNのD

>>275屋上

保守テッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

Dボゥイ「……俺の話せることは、ここまでだ」

杏子「ずいぶん突拍子のねー話だな……ウソみてーな話だ」

Dボゥイ……嘘ならばどれだけ良かったか……嘘ならば!」

マミ「Dさん……。」

ほむら「事情はわかったわ、その上で一つ……話があるの」
Dボゥイ「話?」

ほむら「えぇ、貴方は記憶を取り戻すために魔女と戦っているんでしょう? ……倒すのに協力してほしい魔女がいるの」
Dボゥイ「魔女退治に、協力?」

ほむら「ええ、相手は数日後に街に来る──ワルプルギスの夜。超弩級の魔女よ」

待っていたぞ>>1!!!テックセッタアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!

マミ「ワルプルギスの夜ですって!?」

Dボゥイ「それは一体?」

マミ「結界に隠れることを必要としない、最大クラスの魔女です。街一つ吹き飛ばすと聞きますが、まさか実在したなんて……!」

ほむら「協力してほしいのは貴女たちもよ、巴マミ、佐倉杏子」

巴マミ「え?」

杏子「んあ?」

ほむら「今回の相手は規格外過ぎるの、一人でも多くの協力が欲しい……虫のいい話だというのは分かってるわ」

巴マミ「私はやるわ!この街を……守りたい!」

杏子「うーん……あたしは降りさせてもらうよ」

マミ「えっ?」

ブラスターボルテッカなら倒せそうな気もするけどどちらにせよ街壊滅^^;

>>285ワルプルで壊滅するよりも、ブラスターで壊滅するほうがいいんじゃね?

マミ「杏子!?」

杏子「そんなヤツと戦って生きていられる保障がないしな。だいたい、あたしに何も得がねぇ」

ほむら「……。」

マミ「そうね……相手が相手だもの、無理強いはできないわ」

マミ「……Dさんは?」

Dボゥイ「俺は……戦う!記憶は忘れたままではいけない、そんな気がするんだ!それに超弩級の魔女を倒せば、記憶が全て蘇るかもしれない……!」

マミ「Dさん……!」
ほむら「決まりね」

杏子「ま、頑張ってくれよ、あたしはちょっと外歩いてくる」ガチャッ

マミ「杏子?」


Dボゥイ「(戻るかもしれない、俺の記憶が、俺の名前が……!だが、俺は耐えられるのか?それに……。)」

──外

杏子「なーんかモヤモヤすんなー」テクテク

杏子「なーんでみんなして勝ち目の薄いバケモンと戦うんだか……勝っても報酬はグリーフシードだろ?」ムシャムシャ

杏子「戦いの中で使うほうが多そうだわ、そんな割に合わない勝負、チャンチャラおかしいっての……ん?ありゃあ」


さやか「……恭介」ションボリ

杏子「会いもせずに帰るのかい?」

さやか「お前は!?」クルッ

杏子「知ってるよ、この家のボーヤなんだろ?あんたが契約した理由って……くっだらねーことに奇跡のチャンスを使いやがって」

さやか「っ……!お前に何がわかる!」
杏子「ちっ、分かってねーのはそっちだバカ、あんだけ痛め付けたのにまだ懲りてねーのか?」

杏子「場所、変えようか」

マミ「遅いわね、杏子……散歩にしては」

Dボゥイ「何かあったのかもしれないな」

ほむら「(佐倉杏子がトラブル……。今日の日付……まさか!)」ガタン! ダッダッダッダッダッ

Dボゥイ「おい!どうしたんだ!」

マミ「暁美さん!」

Dボゥイ「仕方ない、追うぞ!」


──陸橋

まどか「さやかちゃん、ごめん!」ガシッ

さやか「え?まど……」フゥッ

QB「やれやれまどか、今のはまずかったよ」

まどか「どういうこと!?さやかちゃんを元に戻して!」

QB「何を言ってるんださやかは今、君が──」

──投げて、捨てちゃったろう?


ほむら「(しまった……遅かった!)」

QB「よりにもよって友達を投げて捨てるだなんて、どうにかしてるよ」

まどか「え……!?」

ほむら「……くっ!」パッ

Dボゥイ「いたぞ!」

マミ「杏子!……美樹さん!?これは一体……!」

まどか「ま、マミさん!?」

マミ「あ……。」

杏子「どういうことだオイ……死んでるじゃねぇか、こいつ!」

まどか「え……え?」

マミ「!?」

Dボゥイ「どういうことだ……!」

杏子「ち、ちがう!あたしは何もしてない!」

Dボゥイ「じゃあ何が起きたんだ?」

杏子「知らねえよ!あいつがソウルジェムをぶん投げたら突然……!」

QB「君たち魔法少女が身体をコントロールできるのはせいぜい100m圏内が限度だからね。普段は肌身離さず持ち歩いているから、めったにこういうことはないんだけど」

マミ「ちょっと、待って……どういうこと?」

まどか「さっきからなに言ってるかわからないよキュウべえ!さやかちゃんを助けてよ!」

QB「ふぅ……だからそっちはさやかじゃなくて、ただの抜け殻なんだって」

まどか「ぇ……?」

杏子「待てよ……つまりはあたし達はソウルジェムが本体ってか?」

QB「そうなるね」

杏子「ふざけんな!それじゃあたし達、ゾンビにされたようなモンじゃねぇか!」ガシッ

QB「ただの人間と同じ、壊れやすい身体のままで戦ってくれなんて、とてもお願いできないよ」

Dボゥイ「……。」

QB「君たち魔法少女にとって、元の身体なんていうのは外付けのハードウェアでしかないんだ」

QB「君たちには効率よく魔法を使うコンパクトな身体が与えられる。魔法少女と契約を結ぶ僕の役目は君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに帰ることなのさ」

マミ「そんな……それじゃあ私たち、殺されたのと同じじゃない!」

QB「何言ってるんだ、むしろ死ににくい無敵の身体の完成だよ。たとえ心臓が破れても、魔力で修理すれば、また動くようになる……むしろ便利だろう?」

Dボゥイ「うおぉぉぉぉぉぉ!!」ガシッ ボゴォ

マミ「Dさん!?」

QB「何をするんだい、いきなり」

Dボゥイ「黙れぇッ!貴様のやっていることは……貴様のやっていることはラダムと一緒だ!」


強靭な肉体を持つ知的生物を『テックシステム』に取り込み、
人体表面に強固な外殻が形成された『素体(そたい)』テッカマンとしてフォーマットし、
最後に肉体(素体)の中枢、即ち脳髄にラダムが寄生することで、テッカマンが完成する。


まぁやってることは行動原理が違うだけで、殆ど同じだわな

QB「やれやれ、そのラダムが何か知らないけど……弱点だらけの人体より、よほど戦いでは有利じゃないか」

QB「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると決まって同じ反応をする。わけがわからないよ」

Dボゥイ「黙れッ!!」

QB「……やれやれ、穏やかじゃないなあ」


マミ「……私たち魔法少女が、そんなモノだったなんて」

杏子「言うな。それよりあの青いのが──」

ほむら「ソウルジェムを身体に戻せば、意識は戻るわ」シュタッ
杏子「あんた、ソウルジェムを取りにいってたのか!?」

スッ
さやか「……はっ!」ビクッ

まどか「さやかちゃん!」

さやか「……あれ?私……。」

Dボゥイ「(こんな小さな宝石のために……彼女たちの運命は……!)」

BGM推奨

永遠の孤独
http://www.youtube.com/watch?v=haYlyrjqecw&feature=related

マスカレード
http://www.youtube.com/watch?v=FNbRx1DrsPM

デトネイター・オーガンもよろしくガン!

──マミ家

マミ「……。」

杏子「……。」

Dボゥイ「……すまない」

マミ「えっ!?」

杏子「な、なんであんたが謝るんだよ」

Dボゥイ「本当はあの時、一番起こりたかったのは君たちのはずだ、だが俺は……!」

杏子「なんだ、そんなこと気にしてたのかよ」

マミ「私はむしろ……Dさんが怒ってくれたことが嬉しかったです」

Dボゥイ「俺が?」

マミ「い、いや何でも……今のは忘れて下さい!」

杏子「にしてもあのボンクラは大丈夫かなぁ」

マミ「美樹さんのこと?確かに私もずいぶん取り乱しちゃったし、今の美樹さんの周りには同じ悩みを共有できる人って、いないし……。」
杏子「ヤバいかもな」

Dボゥイ「ヤバい?」
杏子「あぁ」

>>298
???「此処はお前のような偽物が来る所じゃ無い!出ていけェェッー!」

ブラスター化したDボゥイならワルプルなんとかできるだろうな。

杏子「あぁ……これを見てくれ」

Dボゥイ「……ソウルジェム」ギリッ

杏子「そ、そんな顔すんなって!よくみろよ……ちょっと濁ってるだろ!?」

Dボゥイ「……あぁ」
杏子「魔法を使うだけじゃなくて、精神なショックでもソウルジェムは濁ってっちまうんだよ。このままじゃあいつは……。」

Dボゥイ「あいつは?」

杏子「……わかんない。魔法が使えなくなるかもしれないし、もしかしたら死ぬかもしれない。ソウルジェムが濁りきったらどうなるか、実のところ知らないんだよ」

マミ「……どの道、ろくな事にならないでしょうね」

さてここからのまどマギの展開的にブレードの陰鬱といい感じにマッチしてくるから面白いぞ

さやかは生きるのか、それとも。

──翌日

杏子「いつまでウジウジしてんだ?ボンクラ?」

さやか「……あんた」

杏子「……ちぃと面貸せや、話がある」

──教会

杏子「……ちょっと長い話になる」ポーン

さやか「……。」ポイッ

ガッ!

さやか「ぐッ」
杏子「……食い物を粗末にすんじゃねぇ……!殺すぞ」バッ

さやか「はぁ……はぁ……それで、話って」

杏子「あぁ……そろそろいいか、マミ」

マミ「……久しぶりね、美樹さん」

さやか「マミさん!?」

さやか「……生きてたんですね」

マミ「ごめんなさい、今まで黙ってて……。」

杏子「マミを殺したってのは嘘だ、実は──」

さやか「……騙してたんですね」

マミ「えっ?」

さやか「騙してたんですね……そいつとグルで……!私をハメてたんだ!」ダッ

マミ「み、美樹さん!私は……!」

さやか「ついてこないで!」

マミ「!」ビクッ


タッタッタッタッタ

マミ「あ……。」

さやからしくていいですな

マミ「美樹さん……。」

杏子「……仕方ねぇよ、元々あたし達はあいつを追い出そうとしてたんだ」

マミ「でも……!」

杏子「これくらいの扱いは覚悟してたんだろ?チャンスはまだある。ほれ」ポーン

マミ「あ……。」パシッ

杏子「食うかい?」

タッタッタッタッタッ

さやか「あたし……マミさんに酷いこと行っちゃった……!」


まどか「さやか、ちゃん……?」

さやか「まどか……。」


──公園

さやか「あたし、絶対マミさんに嫌われたよ」

まどか「そんなことないよ!さやかちゃん、もう一回ちゃんと会って……!」

さやか「そんな事できると思う!?」

まどか「っ!」ビクッ
さやか「魔法少女はやるかやられるかなの!この前のあいつと会って分かってるでしょ!?」

まどか「そ、そんな……!」

さやか「それに人間じゃないんだ……やらなきゃやられるんだ!あいつも、私も!」

まどか「さ、さやかちゃん……。」

さやか「……あ」ハッ
まどか「さ、さやかちゃん……。」

さやか「……ごめん、まどか」

まどか「あっ!……さやかちゃん」

──翌日、喫茶店

仁美「……私ね、ずっと前から、上条恭介くんのこと、お慕いしておりましたの」

さやか「……え」

仁美「さやかさんは、上条君とは幼馴染でしたわね」

さやか「う、うん」
仁美「本当にそれだけ?」

さやか「……っ」

仁美「私、決めたんですの。もう自分に嘘はつかないって」
仁美「あなたはどうですか?さやかさん。あなた自身の本当の気持ちと向き合えますか?」

仁美「あなたは私の大切なお友達ですわ。だから、抜け駆けも横取りするようなこともしたくないんですの」

仁美「……丸一日だけお待ちしますわ。さやかさんは後悔なさらないよう決めてください。上条君に気持ちを伝えるべきかどうか」ガタッ

さやか「……。」


さやか「言えるわけ、ないよぉ……!」


夜──

まどか「さやかちゃん、いる……!?」
さやか「まどかぁ、私……仁美に恭介を取られちゃうよ!」
まどか「さやかちゃん!」

さやか「こんな身体で抱きしめてなんて言えないよ……キスしてなんて言えないよ、だって私……ゾンビだもん!」


さやか「うっ……うっ……!」


まどか「さやかちゃん……。」

──翌日

マミ「……。」シュン

杏子「そんなに落ち込むなよ、マミ」

Dボゥイ「そうだ、まだ諦めるのは早い」
マミ「うん……」ションボリ

杏子「(尊敬されてた後輩に嫌われたのが相当キテるみてーだな……。)」


ピンポーン

マミ「はい……。」ガチャ

まどか「あの、マミさん……ですよね?」

マミ「か、鹿目さん!?どうして!」

まどか「相談があって……さやかちゃんのことです。もう頼れるのはマミさんしか……。」

マミ「え……!い、今開けるわ!」カアアッ

杏子「あ、待てよ!」
ガチャ

まどか「あ……あなたは!?」

杏子「あ……。」

まどか「なんであなたがここに……。」

杏子「ま……待てよ、誤解すんな!」

マミ「安心して、私たちは協力しているの」

まどか「どういう……ことですか?」

マミ「実はかくかくしかじかで……。」

まどか「う……さやかちゃんを追い出そうっていうのは、流石に非道いと思います」

マミ「そう言われると否定出来ないけど……一カ所に魔法少女が集まりすぎると、力のない魔法少女生き残れない。美樹のためでもあったのよ」

杏子「まあ、ちょいと事情が変わっちまったがな」

鹿目「え?」

杏子「あんな話聞いて……放っておけるか?それにあのバカ……なんか似てるんだよ。昔のあたしにさ……見てらんないんだ」ギリッ

まどか「あの、マミさん……実は」

マミ「なに?」

まどか「さやかちゃん、片思いの相手が友達に取られちゃうって……。」

杏子「はあぁ!?どんだけ不幸体質なんだよあいつは!」


Dボゥイ「!?」

マミ「ど、どうしたのDさん?」

Dボゥイ「いや……」

杏子「とにかく、ヤベぇじゃねえか、今夜あたり暴走するんじゃねーか?あいつ」
まどか「ぼ、暴走!?」

杏子「あぁ、魔女でも使い魔でも見つけたらなんでもよ……!」

まどか「わ、私……さやかちゃんの所に言ってきます!」

Dボゥイ「もういいのか?」

まどか「はい、今さやかちゃんをひとりぼっちにしたら大変なことになりそうで……ありがとうございました!」ガチャッ

Dボゥイ「……いいのか?行かなくて」

マミ「……わたし、嫌われちゃったし」
杏子「あたしに至っては親の敵みたいに憎まれてるからな」

Dボゥイ「なら俺だけでも……」ガタ

マミ「待ってDさん、このタイミングであなたがいったら間違いなく怪しまれます」

Dボゥイ「しかし……!」

杏子「こっそり後つけて、ヤバいことになったら助ければいいんじゃないの?」
マミ「その案で行きましょう、Dさん、いくわよ……こっそり」

Dボゥイ「……わかった」

──夜、さやか家前

さやか「……。」

まどか「さ、さやかちゃん!」タッタッタッタ

さやか「……まどか!」

まどか「つ、ついていっていいかな?さやかちゃんをひとりぼっちにしちゃいけないような気がして……。」

さやか「……あんた、どこまで優しいかな……!」グスッ

まどか「さ、さやかちゃん!?」

さやか「ありがと、大丈夫。行こっか」

一人だけボルテッカが使えないテッカマンダガーさんが来そうだなオイwwww

コスモボウガン(笑)

──魔女結界

エルザマリア「……。」シュルルルル

さやか「……ぐふっ!」ドスドスドスッ


まどか「さやかちゃん!」

ジャキン!ジャキィン!
杏子「ったく、手こずってんじゃねーよ」

ズドン! ズドン!
マミ「大丈夫?美樹さん」

Dボゥイ「無理するな、傷だらけじゃないか」

まどか「マミさん!みんな!」

さやか「はっ……獲物の横取りってわけかい?どけよ……こいつはあたしがひとりでやる」ズイッ

杏子「お、おい」

シュルルルッ ドスドスドス!

さやか「ふふ……はははははは!!その気になれば痛みなんて全然感じないんだ!はははははは!」

Dボゥイ「(痛みなんて感じないだって……!?)くそっ!テックセッタアアアアアーー!!」カッ

>>330
糞、ラダム製が抜けていた…
テッカマン全員だとアキも使えなかったな、そういえば

Dボゥイ「クラッシュ!イントルゥード!」ズババババアアッ!

さやか「うわああっ!?」ブワアアアアッ

まどか「さやかちゃんを捕まえてた触手が……なくなっちゃった!!」

さやか「……邪魔しないで!」

Dボゥイ「……痛みを感じないと言ったな!」

さやか「えっ……!?」

Dボゥイ「嘘をつくな!誤魔化しているだけだろう!俺が魔女を倒すまでそこで待っていろ!」

さやか「なっ……!?」

Dボゥイ「行くぞッ!テックランサアァー!」ジャキィン!

Dボゥイ「ううおおぉぉぉーーっ!!」ザシュッ! ガシュッ!


エルザマリア「~~ッッ!」

マミ「あんなDさん、見たことない……!」

マミ「(あなたは何を思ったの……?痛みを厭わずに闘う美樹さんの姿をみて……!)」

Dボゥイ「うおぉーっ!!」ビリビリビリ…


まどか「な、なにあれ!?」

杏子「や、やばそうだぜ!?マミ!」

マミ「ええ!私と杏子で防御するわ、鹿目さん、美樹さん、隠れて!」

さやか「あ……あ……!」

マミ「美樹さん!」

Dボゥイ「ボルテッカアアアアアアーーー!!」

『うわあああああーー!』

Dボゥイ「ぐっ!また記憶が……モロトフ!?」ズキイィッ

『……──さん』

Dボゥイ「うっ……ぐぅ……今度は誰だッ……!」

『……──さん、僕だよ……。』


『タカヤ兄さん』


Dボゥイ「!!」ズキイィッ

Dボゥイ「(そうだ……思いだした……俺の名前は……俺の家族の最後の一人は……!)」

『嬉しい、はずなのに、悲しいな……いつまでも兄さんと戦っていたかったのに……目標、なくなっちゃったじゃないか』

Dボゥイ「うおおぉぉぉぉぉぉーーーーっ!!」

杏子「──全く、スゲェ威力だぜ。余波だけで二人がかりの結界が吹っ飛んじまいやがった」

Dボゥイ「ぐ……あぁああっ!!」バタッ

マミ「Dさん!」タタッ

Dボゥイ「はぁ、はぁ……思い出した、全部──」

マミ「本当ですか!?」

まどか「あの、一体どういう……。」

マミ「Dさんは記憶を取り戻すために戦っていたの。その記憶もとてつもなく凄惨なものよ。私達魔法少女とも比べものにならないくらい」

Dボゥイ「マミ」

マミ「あ! ごめんなさい……!」

Dボゥイ「いや、いいんだ……。それと、美樹さん、だったか。受け取れ」ヒュッ

さやか「!」パシッ

Dボゥイ「魔女の落としたグリーフシードだ」

さやか「こんなの、私は……!」

Dボゥイ「受け取っておけ。それともう一つ」

Dボゥイ「今度あんな自分を虐めるような戦い方をしてみろ……命が惜しくないなら、俺が殺してやる!」ギロッ

さやか「!」ビクッ

Dボゥイ「……行くぞ」

杏子「お、おい?」

マミ「Dさん、待って!」


マミ「──Dさん、なんであんなこと言ったんですか?ただでさえ悪かった印象が最悪ですよ!」


Dボゥイ「……許せなかったんだ」

マミ「え?」


Dボゥイ「傷つきながら戦うあの子の姿が……記憶の断片の中の妹の、そして俺自身の姿と重なって……見てられなくなった」

マミ「……それで、助けてあげたんですね?」

Dボゥイ「……いや」
Dボゥイ「魔女を倒した後に倒れていなければ、俺は彼女を殺していたかもしれない」

マミ「Dさん……?」

Dボゥイ「俺は……出来ることなら強くなりたくなどなかった……出来ることなら、変わりたくなどなかった!!」

Dボゥイ「俺と同じような運命を背負ってしまった者がいるなら、いっそ……!」
マミ「……Dさん」ギュ

Dボゥイ「……マミ」
マミ「大丈夫……美樹さんとDさんは違う。それに美樹さんはきっと乗り越えられるはず……Dさん、あなたもです」

Dボゥイ「……。」

マミ「抱え込まないで、頼っていいんですよ、今の私には何も出来ないかもしれないけど……。」

Dボゥイ「……ありがとう」

Dボゥイ「(マミの手は暖かい。俺の手は……指先まで、血まみれだ)」

仁美「上条くん……。」

上条「志筑さん……。」

さやか「……。」

さやか「(こうやって二人を物陰から見てることしかできないなんて……。)」
さやか「(二人が何を話しているかもわからない、惨めな気分にのは分かっていたのに……なんで私はこんな事、してるの?)」ジワッ


さやか「あ……。」

さやか「なに……やってんだろ、私……。」

──夜

使い魔「──」

さやか「うあ゛あ゛あ゛あ゛っ!!」ザシュッ!

使い魔「──!」

まどか「さやか、ちゃん……。」

さやか「(あんなこと言われたけど……辞められないよ、この戦い方……自分を傷つけてないと、どうにかなりそうなんだよ……!)」

まどか「さやかちゃん、やっぱりダメだよ、あんな戦い方……さやかちゃんのためにならないよ!」

さやか「うるさい!あんたに何がわかるのよ!」

まどか「!」ビクッ

さやか「あたしのためって何?」バッ

さやか「こんな姿にされたあとで何があたしのためになるっていうのよ!」

まどか「わ、私はさやかちゃんがただ幸せに……!」

さやか「こんな石ッコロにされた後で幸せなんて……あると思う?」

まどか「……っ!」

まどか「さやかちゃん……でも!」

さやか「だったらあんたが戦ってよ」

まどか「え……!?」

さやか「キュウべえから聞いたわよ、あんた誰よりも才能あるんでしょ?私みたいに苦労しなくても簡単に魔女をやっつけられるんでしょ?私に何か言いたいなら、まず私と同じ立場になってからにしてよ」


まどか「わ、私は……。」


さやか「無理だよね?ただの同情なんかで人間辞められるわけないもんね!」

まどか「さやか……ちゃん……。」

さやか「ついてこないで」


まどか「あ……。」

タッタッタッタッタ
さやか「……バカだよ、あたし……!最低だ!これじゃ救いようがないよ!」


──マミの家

ほむら「ワルプルギスの夜の出現予測は……この範囲よ」

杏子「根拠はなんだい?」

ほむら「統計よ?」
マミ「統計?ワルプルギスの夜がこの町に表れたことは一度もないはずじゃ……。」

杏子「まったく、お互い信用しろって仲でもないけどよ、もう少し手の内を見せてもいいんじゃないか?」

QB「それは是非、僕からもお願いしたいね」

杏子「てめぇ、どの面下げて……!」

Dボゥイ「うおおぉー!」ガッ ボゴォ!

QB「がっ」

杏子「なっ!?」

マミ「Dさん!落ち着いて!」

Dボゥイ「黙れ!こいつのために、こいつのために……こいつのためにッ!!」バキッ ゴスッ ドゴォォォッ

QB「……。」

Dボゥイ「はぁ……はぁ……。」

QB「……。」

杏子「お、おい、こいつ動かねーぞ?」

マミ「キュウべえ、キュウべえ……し、死んでる……。」

杏子「!?」

マミ「Dさん!いくらなんでもやりすぎ……」

QB「そうだよ、いくらでも替えはきくけど、こうも簡単に潰されたら困るじゃないか」

杏子「なっ!?もう一体だと!?」

QB「ハムハムハムハムハムハム」

マミ「う……自分の死体を、食べてる……。」

QB「やれやれ、勿体ないじゃないか……きゅっぷがっ」バゴォ
Dボゥイ「とっととこの場から消えろ!」

QB「やれやれ、君は本当にデンジャラスだね……せっかく君たちに有益な情報を持ってきたっていうのに」

杏子「あぁん?なんだそりゃあ」


QB「美樹さやかが呪いを生みはじめた。このままでは取り返しのつかないことになる」

マミ「どういうこと?」

QB「それは僕に聞くより、そこにいる彼女から聞いたほうが早いんじゃないかな……暁美ほむら」

マミ「え……!?」

QB「……やっぱり、その情報をどこで手に入れたか、本当にに興味深いよ」

ほむら「……聞くべきことは全て聞いたわ。早く消えなさい」

QB「わかったよ。ここにいたら何をされるかわかったものじゃ」ズダアァァン!

Dボゥイ「まったくだ」フゥー

ほむら「(あれは私の銃……いつの間に!?)」

杏子「どうすんだよこれ……。」

Dボゥイ「気にするな、塩でも撒いておけばいい」ポイ

マミ「べ、ベランダから死体を……。」

Dボゥイ「すまない、勝手に借りたぞ」

ほむら「え、えぇ」

マミ「それで暁美さん……どういうこと?美樹さんが呪いを生み始めたって……。」


ほむら「……ソウルジェムに溜まった穢れ。それを早いところ取り除かないと……大変なことになるわ」

良くぞ残っててくれた

使い魔「ケケケケケ!」

さやか「っ……あああ!!」ズバァ

使い魔「キャアアー」

さやか「はーっ……はーッ……!」

コロコロコロコロ…
さやか「!?」
ほむら「グリーフシードよ。使いなさい」

さやか「……。」

ゲシッ コロコロ
ほむら「……っ! なんでなの?私はただあなたを助けたいだけなのに……」
さやか「……なんで、だろーね、分かっちゃうんだわ、あんたが嘘吐きだってこと」

ほむら「……ええ。あなた自体はどうでもいいわ。あなたを助けるのも、まどかを悲しませたくないから。あくまでも強情を張るというなら、今ここで殺してあげる……!」
さやか「え……!」
シュルルルル
ほむら「!」

マミ「美樹さん!早く逃げて!」

さやか「う……」ヨロッ
Dボゥイ「なんで殺そうと……?」
マミ「Dさん!美樹さんをお願い!」

Dボゥイ「わかった!」

飯休憩を取ります
内容的にはあと少しのハズなので支援、保守頂けるとありがたい

Dボゥイ「美樹さやか!」タッタッタッタッタ


さやか「く……はぁー……はぁー……なにを、企んでるのさ」

Dボゥイ「人を疑っている場合じゃ無いだろう!なぜ助けを拒むんだ!このままじゃお前は死んでしまうぞ!」

さやか「あたしが死ぬとしたら、それは魔女を殺せなくなったときだけだよ……それってつまり、用済みってことじゃん?」


Dボゥイ「く……(こいつ、喋れば喋るほど……!)」

さやか「魔女に勝てないあたしなんて、この世界にいらないよ……。」

Dボゥイ「(……以前の俺を見ているようだ!)」

Dボゥイ「……お前には、戦わなければいけない理由があるのか!」


さやか「私は……あれ、なんで、魔女をやっつけてんだっけ……そうだ、街の平和、街の平和のためだよ……」ブツブツ

Dボゥイ「(色々なことが起きすぎて、精神が潰されかかっている……。)もういい、俺がお前を止めてやる!テックセッタアアァーー!!」カッ

さやか「あたしは、戦わなきゃ……それしか価値がないんだから……!」ジャキッ

Dボゥイ「テックランサアァー!!」ジャキッ
ガキイィィン!

Dボゥイ「なっ!テックランサーを受けた!?」

さやか「あたしは魔女を倒し続けなきゃ……負けたらダメなんだ……!」ブツブツ

ヒュッ

Dボゥイ「うっ!」ギィィン!

Dボゥイ「このスピード、以前の比じゃない……どうなっているんだ!?」

さやか「……魔女を倒す魔女を倒す魔女を倒す魔女を倒す魔女を倒す魔女を倒す」ブツブツ


さやか「だってあたしには、それしかないんだから」ヒュッ


Dボゥイ「……負けてはいけないという極端な意識が、肉体のリミッターを外したのか」

ギィン! ギィィン!

Dボゥイ「何故だ……なぜこんな少女に過酷な運命を背負わせる!!」

ほむら「……離して、巴マミ」

マミ「……そうね、美樹さんを殺そうとしたりしないって約束できる?」

ほむら「……えぇ」
シュルン

ほむら「行きましょう、もう時間がないわ」ストン

マミ「えぇ」


美樹さんとDさんが消えた突き当たりで、私達は予期せぬものを目にする。

Dボゥイ「うおぉーっ!」キィン!

さやか「……っ」キィン!

マミ「どうなっているの!?なんで美樹さんとDさんが……!」

ほむら「おそらく、なにか揉めたと考えるべきでしょうね」

マミ「い、急いで止めなきゃ……!」

ほむら「無理よ、そういう次元の速さじゃないし……なにより声が届かないわ」
ほむら「(仮に私の能力を使って物理的に干渉しても美樹さやかを逃がすだけ……ここは、賭けるしかない)」

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