ガチャ

春香「おはようございまーす」

律子「おはよう……春香？」

春香「イエス、春香です」

律子「あんたリボンは？」

春香「……忘れちゃいました、テヘッ」

律子「……」

春香「テヘッ……」

律子「もう……」

春香「すいませーん、で、律子さんはリボン持ってないですか？」

律子「持ってないわよ……メガネ持ってきてるんだし」

春香「ですよねー」

律子「それにしても、気が抜けすぎよ」

春香「えー、ごめんなさーい」

律子「そんな事だと、みんなに迷惑掛けるわよ」

春香「反省してます。けど、ぶっちゃけリボン無くても大丈夫そうじゃないですか？」

律子「確かにプロデューサーは鈍感だから、私ｔ──」

ガチャ
P「おつかれさまーっす」

律子「プ、プロデューサー！？」

P「おう」

律子「は、早かったですね」

P「伊織がしっかりやってくれたから予想より早く終わったんだ」

伊織「伊織ちゃんに掛かれば、当然よ」

P「はは……ん？　その隣にいるのは……」

春香「は、はは……」

伊織「は、春香！？　あんた、リボンは？」

P「は、春香……？」

春香「は、はい。いつも可愛い春香ちゃんでっす」

P「あ、あぁ、春香だよな……」

春香「で、でへへへ……」

P「なんか、イメージがブレる」

春香「り、リボン忘れちゃって」

P「……何か、別人と被るんだよな」

春香「……」

P「んー、誰だろうな」

律子「な、何言ってるんですかプロデューサー？　春香は春香ですよ」

P「そうなんだけど、誰かに似てるんだよ……」

春香（くっ、このままだと面倒な事に……）

P「……んー」

春香「あっ、千早ちゃんが裸で歩いてます！」

P「えっ、どこどこ！？」

P「おっ！……いやいや、ただの壁じゃないか！　どういうことだ春香……あれ？」

春香「あはは」

P「あれ？　音無さんいたんですか？」

春香「は、はい」（インカムが机に置いてっあったから助かった）

P「春香はどこいきました？」

春香「いやー、どっかいっちゃいましたね」

P「そうですか……あー、誰に似てたんだろう」

春香「きっと気のせいですよ。春香ちゃんみたいに可愛い娘なんてそうそういないですもん」

律子「そ、そうですよ」

P「ふむ……」

ガチャ
小鳥「おつかれｓ──あれっ！？」

小鳥「えっ！？　はる……えっ！？」

春香「あわわ」

P「は？　なんだ……」

伊織「……」

春香「……」

律子「お、落ち着きなさい」

P「こ、これは……」

春香「……あ、あれは私の偽者です！！　きっと、ルパンよろしく泥棒に来たんですよ」

P「え」

小鳥「え」

伊織「え」

律子「え」

春香「え」

───
──
─
警察「ほら、きりきり歩け」

小鳥「違うんです、私じゃないんです……」ドナドナドーナー


P「いやー、びっくりですね泥棒なんて」

春香「そ、そうですね」

P「あれマスクかな？　すごい音無さんに似てたし」

春香「今の科学はすごいですよね」


伊織「ちょっと……いいの、あれ……？」

律子「しょうがないわよ……」

P「と、もうこんな時間だ。俺はお先に失礼しますね」

春香「は、はい」

バタン

伊織「はぁ……あんた何やってんのよ？」

春香「ご、ごめん、ついリボン忘れちゃって」

伊織「ごめんですまないでしょ……で、どうするのよ小鳥は？」

律子「服役してもらうしかないでしょうね」

伊織「……でも小鳥役はどうするのよ？」

律子「うーん……」

春香「わ、私が一人二役やります」

律子「無理よ。あんただって春香役一人で精一杯でしょ？」

春香「で、でも……」

律子「みんなでやればなんとかなるでしょ？　12人もいるんだから」

伊織「そうね……どうせ、付ける物変えたら──」ｽｯ

春香（伊織）「誰でも同じに見えるんだし」

律子「あっ、こんな所でカチューシャ取らないの」

春香(伊織)「もうプロデューサーもいないんだしいいじゃない」

春香「確かにそうですよ！　律子さん役もメガネ取っちゃえばいいじゃないですか」

律子「えー」

春香（伊織）「あんたもメガネ付けてるのメンドくさいって言ってたじゃない」

律子「じゃ、じゃあ……」

春香（律子）「ふぅ、やっぱりメガネ掛けない方が楽ね……」

春香「けど変ですよねー、付ける物を代えるだけで他人には違う人に見えるなんて」

春香（伊織）「まぁ、私達は個性ないからしょうがないわね」

春香（律子）「でも、メガネとカチューシャ掛けたら律子と伊織のどっちに見えるのかしらね？」

春香「……どうなんでしょう？」

春香（律子）「意外と全く別人に見えたりするのかもしれないわね」