ミカサ「エレンとアルミンと喧嘩した」(47)

※某女神に関する軽いネタバレあり

アルミン「もう訓練兵団に入って1ヶ月かあ…」モグモグ

エレン「ああ、早かったなあ」

アルミン「それにしても訓練所のご飯は…」

エレン「開拓地にいた頃に比べればましになると思ったが、少し量が増えただけだな」

ミカサ「文句を言っては駄目、食べられるだけありがたいと思わないと」

エレン「…お前は本当に空気読めねえな」

ミカサ「…エレンには言われたくない」

エレン「は?それどういう事だよ」

アルミン「まあまあ2人とも、その辺で…」

ミカサ「そういえばアルミンにも話がある」

アルミン「なに?」

ミカサ「男子寮ではまわりの男子に気を付けて」

アルミン「? どういうこと?」

ミカサ「昨日女子寮で聞いたのだけれど、訓練兵団という異性と触れあう手段の少ない所にいると可愛い男子が性の対象になることがあるらしい」

ミカサ「…ので、気を付けてほしい」

アルミン「…僕が可愛いって?」

ミカサ「ええ、アルミンは可愛い」

アルミン「…ミカサ、やめてよ」

ミカサ「なぜ?アルミンは可愛いのに」

アルミン「やめてって!」ドンッ

シーン…

アルミン「…エレン、行こう」

エレン「お、おう」


ミカサ「あ……………」



「どうした?喧嘩か?」「うん、あそこの黒髪の子が…」ザワザワ


ミカサ「………」スタスタ

ミカサ「(アルミンとエレンはどこに行ったんだろう…)」

ミカサ「あ」


『男子寮 女人禁制』


ミカサ「(ここは、もう開拓地じゃないんだ)」

ミカサ「(3人で一緒に寝ていたあの頃とは違う)」

ミカサ「(部屋に戻ろう)」

女子寮

ミカサ「はあ…」

「ため息ついて、どうしたの?」

ミカサ「え?」

クリスタ「私はヒス…じゃない、クリスタ・レンズです!よろしくね」

ミカサ「あ…よろしく」

ミカサ「私はミカサ・アッカーマン」

クリスタ「話したことなかったよね、これから3年間仲良くしようね」

ミカサ「ええ、こちらこそ」

クリスタ「なんだか浮かない顔だね…もしかして、さっきの?」

ミカサ「さっきの、とは?」

クリスタ「食堂であった事で悩んでるのかなあ、と思ったんだけど…」

ミカサ「……」

ミカサ「ありがとう…でも、今日はもう寝ようと思う」

クリスタ「そっか、おやすみなさい」

ミカサ「おやすみなさい」




ミカサ「(クリスタ…どこかアルミンに似てる。女の子の、友達)」

翌朝

ミカサ「エレン、アルミン、おはよう」

エレン「…はよ」

アルミン「……おはよ」スタスタ

ミカサ「あ…」

ミカサ「(一緒に食べてくれない…私が、酷いこと言ったから)」

ミカサ「……」モグモグ

ミカサ「…美味しくない」


「じゃあ、そのパンもらっていいですか? 」

ミカサ「え」

サシャ「パン、食べないんでしょう?」

ミカサ「サシャ…」

サシャ「?」

ミカサ「いや…食べる。食べないと訓練に力が入らない」

サシャ「そうですか…」シュン

ミカサ「……………半分なら」

サシャ「良いんですか!?」パアッ

ミカサ「はい、どうぞ」

サシャ「ありがとうございます!神!」


ミカサ「(サシャ…とても純粋な所がエレンみたい)」

ミカサ「(…でも)」

ミカサ「……………」



ジャン「………………」

一旦中断

夜にまた投下する

アルミン「…はあ」

アルミン「(ミカサに謝らないと…変な所で意地をはって馬鹿みたいだ)」

アルミン「(エレンとミカサが喧嘩した時は僕がとめるんだけど…あんな事、言われたから)」

アルミン「(僕は男だし、可愛くないし)」

アルミン「(…いや、本当に男らしい人はすぐあやまるんだろうなあ…謝ろう、今夜にでも)」

エレン「…はあ」

エレン「(ミカサに謝らねえと …いつもはアルミンが仲裁してくれるんだが、アルミンも意地をはってるみたいだし…)」

エレン「(嫌だがここは、オレから謝らないと)」

エレン「(…母さんがいたらそう言うだろうし)」

アルミン「…………」

エレン「…………」




アルミン/エレン「…はあ」

訓練終了後

ミカサ「………」モグモグ

ガタッ

アルミン「あ、ミカ…」

アルミン「(気が付かないでいっちゃった…)」

エレン「(タイミングがつかめねえ…)」

アルミン「…………」モグモグ

エレン「…………」モグモグ


「エレン、お前やっとミカサ離れしたのか?」

エレン「は?」

ジャン「つーか男2人で食事とかむさ苦しいな」

アルミン「ジャンもマルコと2人で食べてるじゃないか」

ジャン「いや、俺はその…いいんだよ」

エレン「で、何しにきたんだよ」

ジャン「別に。ミカサと離れて可哀想なエレンちゃんを慰めてあげようかなと思っただけだ」

エレン「……うっせえよ」

ジャン「あ?事実じゃねえか」

エレン「…っ!」

アルミン「ジャン、その辺で…」

ジャン「エレン、今日お前訓練に身が入ってなかったよな?無意識かもしれないがぼーっとしてる時間が多かったが」

ジャン「やっぱりお前はミカサがいねえと駄目なんだよ」

エレン「…ジャン、お前」ガタッ

アルミン「エレン駄目だ!」

エレン「放せよ!」

ジャン「言い返せねえのかよ、情けねえ」

エレン「…………」

ジャン「じゃあ俺は先に寮に戻るからな。仲直りしろよ、エレンちゃん?」

エレン「…くそっ」

アルミン「…………」

兵舎裏

ミカサ「(どうしよう…エレンとアルミンに謝れないでいる)」

ミカサ「(私が悪いのに、謝らないといけないのに)」

ミカサ「(思えば、こんなときはいつもアルミンが仲裁してくれた。それで、エレンも許してくれて…)」

ミカサ「………アルミン、エレン」ポロポロ

ミカサ「(心が、寒い)」

気を抜いたら読点使いすぎてしまう…

>>24
兵舎裏

ミカサ「(エレンとアルミンに謝れないでいる)」

ミカサ「(私が悪いのに、謝らないといけないのに)」

ミカサ「(思えばこんなときはいつもアルミンが仲裁してくれた…それでエレンも許してくれて…)」

ミカサ「………アルミン、エレン」ポロポロ

ミカサ「(心が、寒い)」

ほぼ変わらないけど修正

「何泣いてんだ?」


ミカサ「………」

ミカサ「私は泣いてない、ジョン」グスッ

ジャン「いや、ジャンだよ!泣いてるじゃねえか!」

ミカサ「…私に構わないでいい」

ジャン「んな事言われてもよ…」

ミカサ「…………」

なるほどエレンの性格を利用して距離を空け、その隙間に入り込もうという狡猾な手段に出たわけだ

ジャン「エレンとアルミンの事だろ?」

ミカサ「! なぜ知って…」

ジャン「いつも一緒にいるのに今日はいねえからな」

ミカサ「………」

ジャン「喧嘩か?」

ミカサ「喧嘩というか…私が酷いこと言ったから2人を怒らせてしまった」

ジャン「ふうん…お前ら3人とも、ある意味不器用だもんな」

ミカサ「…?」

ジャン「ま、当たって砕ける覚悟で話してみろよ。ちょうど、来たみたいだし」

ミカサ「え…」


アルミン「ミカサ!探したよ!」

エレン「…って、ジャン!?なんでお前が…」

アルミン「! ミカサ!」

エレン「なんで泣いてんだよ!」

ジャン「お前らだろ、泣かせたのは」

エレン「どういうことだよ、ミカサ」

ミカサ「いや…大丈夫。それより、エレン、アルミン…」








ミカサ「ごめん、なさい」

アルミン「! 僕もごめんなさい!意地はって、ミカサの事無視しちゃって…」

エレン「オレも悪かった、すまん」

ミカサ「私、無神経な事言って…2人を傷つけてしまった」

アルミン「ミカサ…」

ミカサ「エレンやアルミンに似てる人はいても、エレンやアルミンの代わりは居ない…2人が居ないと私のまわりはぽっかり穴が空いたように感じてしまう」

エレン「訳わかんねえよ…つまり、隙間を埋めろってことか?」

ミカサ「え?」

ギュッ

ミカサ「エレン!?」

アルミン「僕まで…ふふっ」

エレン「ほら、こうすれば寂しくないだろ」

ミカサ「………っ!エレン、アルミン………」

アルミン「なんだい、ミカサ?」

ミカサ「本当にごめんなさい…これからはあんな、無神経な事言わないからまた一緒にいてもいい?」

エレン「あたりめーだろ!オレ達は家族なんだから!」

アルミン「こちらこそ、お願いします」ニコッ

ミカサ「………ありがとう」ポロポロ

エレン「泣くなよ…涙の跡ができるぞ?」

ミカサ「それぐらい、別に良い。仲直りできたんだから」グスッ

アルミン「もう…ふいてあげな、エレン」スッ

エレン「え…なんでオレが…」

アルミン「良いから!はいっ」

エレン「しょうがねえなあ…」ゴシゴシ

ミカサ「ふあ…へれん、いひゃい」

エレン「それぐらい我慢しろ」

アルミン「…エレンはもう少し、気が使えたらいいのになあ」

*
*
*

エレン「もう大丈夫か?」

ミカサ「ありがとうエレン。大丈夫」

ミカサ「あ、ジャン!」


ジャン「……えっ?」

エレン「何だよお前まだ居たのかよ」

ジャン「ああ、お前ら本当きもちわりいな」

ジャン「兵団に入ったんだからよ… !?」

ギュッ

ミカサ「ジャンも、ありがとう」

ジャン「えっ、えっ!?オレ今ミカサに抱きつかれてる!?」

ミカサ「ジャンのおかげで仲直りできた…本当に感謝している」

ジャン「あ、いや…どういたしまして」

スッ


ミカサ「さ、エレン、アルミン行こう」

アルミン「…ミカサ、誰にでもギュッとすればいいものじゃないよ」

エレン「………」ムスッ

アルミン「ほら、怒る人もいるし」

エレン「怒ってねえよ! 」

ミカサ「…ふふっ」



ミカサ「2人とも、大好き」

終わり
ジャンに報われて欲しかったからこうなったけど>>27みたいなのも良いね

読んでくれた方ありがとうございました

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