渋谷凛「チョコレート・ガチャの予告」 (11)
凛「おはよう、プロデューサー。……机の上のそれ、なに?」
P「おはよう、凛。これか?これはその、あれだ。ピノガチャだよ」
凛「ピノガチャ……?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1581444637
・アイドルマスターシンデレラガールズ 渋谷凛と担当プロデューサーのss
・ピノガチャ とは
https://www.pinoice.com/movie/gacha/
凛「ふぅん、そんなのがあるんだ」
P「そうそう、昨日コンビニでアイス買おうと思ってたら見つけてさ。思わず深夜のテンションで買っちゃって、組み立てたはいいけどそこで我にかえってな」
凛「えっ、深夜テンション?……まさかプロデューサー、事務所に泊まったの?」
P「あー、いや、そういうつもりはなかったんだが、プレゼンの資料作りに苦戦してだな……」
凛「そっか。……あのさ、プロデューサーが私たちのために仕事頑張ってくれてるのはわかるんだけど、あんまり無理はしちゃだめだよ」
P「わかってるよ。心配かけてすまんな。
……というか、凛こそこんな朝早くにどうしたんだよ」
凛「私?私は……その、久しぶりに事務所に花を持ってこようと思ってさ。この時間ならちひろさんか誰かいると思って」
P「ちひろさんは今日は有給とってるみたいで、昨日も早めに事務所を出て行ったよ」
凛「そうなの?いつも一番最初に来て色んな準備とかしてくれてるイメージがあったから、居ないとちょっと寂しいよね」
P「まあ、確かにな。でも、ちひろさんにはお世話になりっぱなしだし、たまには羽を伸ばしてもらわないと」
凛「そうだね。……ていうかよく考えたら、ちひろさんがいたらプロデューサーが徹夜で仕事するの止めてくれてただろうし」
P「だから、悪かったって」
凛「ふふっ。まあ、その様子だと上手くいってるんでしょ?」
P「ああ、それはばっちりだ」
凛「なら良かった。だったら、仮眠でもとったら?」
P「ん、仮眠ならちゃんととったぞ。完全に眠気がとれたわけじゃないけどさ」
凛「じゃあ、コーヒーでも飲む?私も飲みたいし、淹れてくるよ」
P「お願いしていいか?あー、それならついでに冷凍庫を覗いてみるといい」
凛「冷凍庫……?」
P「ピノガチャを作った奴の余りが大量に入ってるんだよ。2箱使ったから40個近くな。後でアイドルのみんなに消費してもらおうかと思ってたんだが」
凛「え、いいの?やった。お茶受けにしよっと」
ーーー
凛「そういえばさ、えっと」
P「ん、なんだ」
凛「その…… ”ガチャ”って言うぐらいだし、当たりとかってあるの」
P「当たり?いや、アソートとはいえ、3種の味がほぼ均等に入ってるからそんなに特別感はないな」
凛「そうなんだ。……じゃなくて、例えばこの味が、とかさ」
P「んー、どの味も結構好きだからな。当たりっていうなら、星型とかハート型のピノのほうがそれっぽいとは思うんだよ」
凛「ふぅん、ハート型、か。……あのさ、プロデューサー。いいこと思いついたんだけど」
P「いいこと?」
凛「それ、捨てるのちょっと待ってくれない?」
P「えっ、置いておくとめんどくさそうだしとっとと処分したいんだが。さっきみたいに誰かに見つかって色々説明するのもなぁ」
凛「数日でいいから、とっておいてよ。できたら、14日まで」
P「14日?って、……ああ、なるほど」
凛「うん。ちゃんと”当たり”も用意するから」
P「そうか。楽しみにしてても、いいんだよな?」
凛「もちろん。……心を込めて、作るからね」
〈fin〉
http://imgur.com/gallery/beV1gTE
アイスだとすぐ溶けちゃうので個包装のアソートチョコとか入れとくとよさそうだよねって話です
前作:並木芽衣子「きょうはめでたい」
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