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荒木比奈・大西由里子「オタクとオタクの会話 ~前作主人公の扱い~」 - SSまとめ速報
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P「クゥ~~ンいゃおやおやおやオア~~~……」
比奈「どうしたんスか? 哲学書読むような表情で恋愛漫画を読んで」
P「恋愛ってのは哲学だが?」
由里子「比喩に比喩で殴り返しやがったじぇ」
P「いやな? ラブコメ漫画を読んでいるんだが……新しく登場したキャラがどうも……」
比奈「好きになれない感じっスか?」
由里子「それとも股間に来ない感じ?」
P「股間に来ないだけでここまで難しい顔をする人間だと思われてんのか……?」
P「ま、新キャラが性格的にどうもなァ……となってただけなんだよ」
比奈「あ~……好きな漫画でそういうのあると複雑っスよねぇ」
P「俺が読んでるのはハーレムものじゃなくて男の子と女の子がタイマンのラブコメなんだが……こういうのって2~3巻辺りで『男の子を横取りしようとしてる裏の顔がアレな女の子』が出てくるじゃないか? それがこれにも出てきてよォ……」
由里子「最終的に1巻2話くらいから登場してる『相談役の男の子』とくっつきがちなポジションのキャラだね」
P「それそれ」
比奈「それが苦手なんスか? アタシ的にはそうでもない、むしろ応援しちゃう……」
由里子「へぇ、比奈センセのキャラ好み的にそういうタイプのキャラはストライクゾーンから外れると思ったじぇ」
比奈「いや作者を」
由里子「作者!?」
比奈「なんというか……アタシはアマチュアの同人野郎なんスけど、作者の苦労とかそういうのが見えちゃって……」
由里子「作り手として?」
比奈「産みの苦しみというか…あぁ頑張ってるなあって……」
P「目線がママ友じゃねえかよ」
比奈「ラブコメって『くっつくまで』を主軸にしてるのと、『くっついてから』を主軸にしてるのに二分されるんスよ。たまに二つを合わせて『ここまでする!?』ってめっちゃくちゃ丁寧に関係性を描くのもありまスけど」
P「前者が俺がいま読んでるやつで、後者がすぐセッ〇スする『島耕作』ってところか……」
由里子「くっついてからというかセッ〇スから始まってる気もしないじぇ島耕作」
比奈「で、くっつくまでを主軸にしている以上、くっついたら作品は終わっちゃうんスよ! だから縦軸よりも横軸を多く描いてキャラに深みを出していくんスけど……タイマンのラブコメだと横軸ネタが尽きちゃうんスよ! どこまで仲良くなってもくっついてはいけないと言うとんでもない縛りプレイ! それに作者は挑んでいるんス!」
P「そっか、そういう場合島耕作だと……」
由里子「意地でも島耕作で例えようとするそのメンタルなに?」
比奈「まさか島耕作をラブコメ漫画だと思ってるんスか?」
比奈「まあそういう感じで、嫌味な新キャラとか出ても『作者頑張れ』『応援してるよ』『ここまでよく頑張ったね』ってぜんぜん制作に関与しないのに思っちゃうんスよね……」
P「スーパーの野菜に対して『よくここまで育ったねぇ』と語りかける人のようだな……」
由里子「比奈センセそういうとこクレイジーよね」
比奈「創作を始めてからいろんな所に目が着いちゃって、そのキャラを通して作者を応援しちゃう……がアタシのスタンスでスかね」
P「俺はROM専だからそういうのはないなぁ……」
由里子「『読み』を『ROM』って言っちゃうところオタクよね」
P「あとそういうタイプのキャラはそこまで嫌いじゃないし。むしろ好き。『どうもなぁ』ってなったのはまた別の要素の話で……」
比奈「えっ、そうだったんスか? 勘違いしてた」
由里子「じゃあどこで『どうもなァ』が湧くの?」
P「う~ん……俺の性格と嗜好を晒すようで……ケツの穴を晒すぐらい恥ずかしいが、まあいいか」
比奈「ケツの穴晒すくらい恥ずかしいのを『まあいいか』で済ませるんスか」
由里子「未開発のアナルは男かペニバンの為に取っておくもんだじぇ」
P「直腸内触診検査を毎年受けてるからもう俺のアナルは開発済みよ」
由里子「えぇっ!? 非処女だったの!?!?」
比奈「ツッコミを入れるポイントがこのフィールドに多すぎるっス」
P「そういうタイプの新キャラって、性格とか行動から読者に嫌われやすいじゃん。SNSでも2……5chでも」
由里子「Twitterだとコアな人気は高めだけどね」
P「男の子と結ばれようとしても神(作者)の手によって結ばれねえし、読者からも好意的に見られないし、でも頑張ってて……健気なんだよね。健気。だから応援しちゃう」
比奈「『はじめてのおつかい』で号泣してるスタジオの人と同じっスね」
P「話と話の間を妄想して頑張ってるんだろうなぁってなって更に好きになる。健気さが爆発するんだよ」
比奈「究極のマッチポンプ……!」
由里子「オタクにはよくあることだじぇ」
P「後になって『実は良い子』が判明しがちだけど、俺は経験に基づいて最初から『良い子』と見抜いてるからそこまで性格的に拒否反応はねえのよ。でも他の読者から嫌われがちでなぁ……」
比奈「そう『好かれない』『叩かれてしまう』って所が苦手なわけなんスね……」
P「ああ……でな、最近思うんだよ。そのキャラが嫌われるならな」
P「俺がそのキャラになれば良いんだって」
由里子「は?」
P「いや、確実に同じ存在とか、成り代わるとかそう言う意味じゃないぜ? ただ俺が嫌われ担当、残りの健気とか結ばれようと頑張るとかそういうのを元々のキャラが担当、つまり二人一役ってところだな……」
比奈「その子を思うあまりに発想が飛び始めた……!」
由里子「追加クレイジーがもう一人……!」
比奈「つか二人一役ってどうするんスか!?」
P「ゆ、遊戯王のアレみたいに……」
比奈「『もう一人の僕』どころか『全く知らない誰か』!」
由里子「自我を侵食する成人男性が女子高生の中に、ってこれはこれで違うお話が始まる」
P「嫌われて欲しくはない、だが嫌われなきゃその子は『そういうキャラじゃなくなってしまう』んだ……だから俺はヘイトタンク用の人格として憑依したいんだよな」
比奈「だよな、って言われても」
由里子「この人カテゴライズするならどの類いの変態になるんだろう……」
由里子「ん? でもその子に憑依するってコトなら……『最後に相談役の男の子と結ばれがち』っていうのに則れば……」
比奈「イかれた前提の話題を広げられても」
由里子「女の子の体で男の子に挿入される……ってことになるんだよね。女の子は性的な快感が男性よりも多く得やすいとの研究発表も! 二人一役、いや二人格で一人って感じかな? なら感覚や記憶の共有もしていると考えやすい……これは女体化とは違った感じになるよ。ジャンルとして確立すれば『彼女/嫁がいる攻め』を浮気させずに……! いやこれTSFになるのか……!? どう思う!?」
P「どうも思えないけど……」
比奈「狂人が狂人の理論を使ってきた……」
TSF……Trans Science Fictionのこと。性別の移り変わりを主題とする創作ジャンル。
由里子「男性はどうしても肛門からに限られちゃうんだよね……だから膣の快感も、ってなるとこれなら女体化でも出来るから『憑依』をメインに据えた方が良い……あ? 主人公の男の子がその追加ヒロインの女の子に憑依しちゃって!? これだじぇ」
比奈「だいたい話の流れが分かってしまう自分が嫌っスね」
P「狂人は狂人の話が分かるからな」
比奈「自分を狂ってないと思ってる所タチが悪いっスね」
由里子「ネコ」
P「最近はタチネコって呼称あんまりないよね」
由里子「多分だけど知らないだけだよ。いっぱいあるよ」
P「知識のアップデートって必要だな……」
比奈「そういう話だったっけ!?」
比奈「で、結局プロデューサーさんはどうするんスか? まあどうするって言うか、これからその漫画に対してどう接するか……」
P「いやいや、俺もこの手のキャラを好きになるのは初めてじゃないからな、悩むのは『やっぱこのモヤモヤだね』って感情の揺らぎを楽しんでるだけだよ」
比奈「歪んだ楽しみ方をしてるっスねぇ……」
由里子「やりがちだけどね、こっちも」
P「だから、まあ……こういうタイプのキャラは、主人公に比べてコアな人気が出やすくて、細く長くエロ同人が出るタイプだ」
由里子「ほぇ~そうなんだね」
P「だから…………な!!!! こっから数年は楽しむぜーーーーーーーーー!!!! 正直股間にも来てるからなァ~~~~!!!!」
比奈「最悪のオチの付け方をしたこの人!!」
由里子「狂人というには狂いすぎてしまっているじぇ……」
【おしまい】
ここまでです、ありがとうございました
今日、虹色ドリーマーのイベントがデレステにて開始されます(15:00から)。荒木比奈の担当Pとしてはモバマスのツアーから間が空きすぎてちょっと待ってくれとも言いたくなりそうですが「出来るときに出来ることを」と担当のイベが来たことは素直に喜ぶべきでしょう
荒木比奈はアイドルをし始めた時に『アイドルするなら脱オタ』と語っていたのですが、今回のようにその『棄てなきゃ』と思っていた部分を前面に押し出したイベントが来たことを嬉しく思います
そして神谷奈緒さん。彼女はデレステのルームボイスに『アニメの主題を聴いていると言いにくい』と言うのがあります。彼女もまたオタクであることを恥ずかしい、隠すべきだと思い込んでいたわけですね。荒木比奈さんと同じように。でも彼女もまたオタクであることを隠さず、他人に見せていきます。担当Pではありませんが、彼女のそういうところに魅せられます
なんと言っても安部菜々さん。『ウサミン星から来た永遠の17歳』という初見の人なら鼻で笑うようなキャラクターを持つのが彼女です。しかし、誰に笑われ酔おうと、自分が涙を流そうとも、決して『ウサミン』であることを曲げませんでした。上記の二人とは違いますが、彼女もまた自分の好きな物、信じる物を他人に見せているのです。
荒木比奈担当Pの私は虹色ドリーマーを「荒木比奈がアイドルではなく『荒木比奈』としていられる場所」と捉えています。この現代社会に行ける人間は多かれ少なかれ、ペルソナ=社会生活を送る上で必要な仮面を被っています。しかし、虹色ドリーマーの二人といるときはその仮面を剥ぎ、ただのすっぴんでいられるのだと。肩肘張らずにいられるのだと。私はそう思います
虹色ドリーマーはシンデレラガールズ劇場にて三人でお泊まりアニメ回をする回が有名です。あそこで菜々さんは徹夜は厳しく寝てしまった、ちいうのがあるんですけど、アレはギャグであると同時に『二人の前だと安心していられる』と言うことの証左でもあるんですよね。これは他の方の意見を拝読し、初めて気がつけたことなのですが。
奈緒Pも『奈緒ちゃんのあんまり知られてない一面を見もらえる!』という発言をされているか方がいました。彼女にとっても、彼女の担当Pにとっても、このユニットは大切な物なのでしょう。僕が計り知ることは出来ませんが。それは傲慢でありますし
この現代社会、安心していられるような『誰か』は多くないでしょう。しかし、アイドルを初めることで出逢えたこの三人の関係性を私は美しく想います。
虹色ドリーマーのイベント、どうかよろしくお願いします
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