ユミル「ま、間違ってはいないだろ？」ｼﾄﾞﾛﾓﾄﾞﾛ

ベルトルト「うん！確かに合ってるね！でもどうして区切ったのかな！？」

ユミル「発音の問題だ！私は訛ってるんだよ！」

ベルトルト「いいや意図的に区切ってた！ちゃんとベルトルトって呼べよ！」

ユミル「ベル・トルト・フーバー」

ベルトルト「違う！何で頑なに区切ろうとするんだ！」

ユミル「勘弁してくれ・・・判るだろ？なあ？」

ベルトルト「何一つ判らないよ。いいからベルトルトってちゃんと呼べよ」

ベルトルト「言うまでここは通さないぞ！」ﾊﾞｯ

ユミル「め、面倒くせえ～～！！！」

ベルトルト「ほらほら！ここを通らないと食堂に行けないぞ！」ｶﾊﾞﾃﾞｨｶﾊﾞﾃﾞｨ

ユミル「く・・・っ」

ユミル「判ったよ！言えばいいんだろ！くそ、いい人生だった」

ベルトルト「はよ言え」

ユミル「ベル・・・ベルトル・・・」

ベルトルト「そうだその調子だ！ベルトルトって言ってみよう！」

ユミル「ベルトル・・・ベルトル・・・」

ユミル「ベルトルﾄﾛﾍﾞｯ！！！！！！！！！」ｶﾞﾁﾝｯ!!!!

ﾌﾞｼｭｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳ…

ユミル「」

ベルトルト「えええ！？」

ユミル「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ベルトルト「あっ生きてる！舌から凄い出血してるけどまだ生きてる！」

ベルトルト「少しプレッシャーを与えすぎたのかな・・・悪いことをしてしまった」ﾖｯｺｲｼｮ

ユミル「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ベルトルト「しかし悪いことをしてしまった。目を覚ましたら謝ろう」

ユミル「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ジャン「お、ベルトルじゃねえか。・・・ユミルどうしたんだ？」

ベルトルト「舌を噛んで・・・そういえば君も僕をベルトルって言うね」

ジャン「ん？ああ、そうだけど」

ベルトルト「僕の名前は本当はベルトルトだって当然知っててそう呼ぶんだよね？」

ジャン「当たり前だろベルトル・ト」

ベルトルト「おい」

ジャン「どうしたんだよベルトル」

ベルトルト「今区切っただろ」

ジャン「く、区切ってねえよ・・・あ、でもちょっと息継ぎしちまったかな・・・」

ベルトルト「じゃあもう一回言ってみろ！ほら早く！」

ジャン「ゆ、ユミルはいいのかよ！怪我してるんだろ！」

ユミル「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ベルトルト「・・・」ｸﾞｲｯ

ユミル「」ﾍﾞﾛｰ

ベルトルト「よく見たら出血は半端ないけど大した傷じゃない。問題ないよ」

ジャン「マジかよ・・・くそ、何で俺がこんな目に・・・」

ベルトルト「ただ名前を呼ぶだけだろ？さあ！元気よく呼んでみようか！」

ジャン「こんなことなら言っておけば良かった・・・！」

ベルトルト「ハリーハリーハリーハリー！」

ジャン「ベ・・・ベルト・・・ベルトル・・・」

ベルトルト「いいぞ！さあ僕の名前を呼んで！」ﾜｸﾜｸ

ジャン「ベル・・・ベルトル・・・ベルトル・・・！」

ジャン「ベルトルﾄﾝｷﾞｬﾌｯ！！！！！！！！！！！」ｶﾞﾁﾝｯ!!!

ﾌﾞｼｭｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳ…

ベルトルト「ええええー・・・」

ジャン「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ベルトルト「またプレッシャーを与え過ぎちゃったみたいだな・・・悪いことをしてしまった」

ベルトルト「二人担ぐのは大変だけど、仕方ない運んでやろう」ﾖｯｺｲｼｮ

ジャン「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ユミル「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

ベルトルト「はー二人も怪我人が出るなんて何てメンタル弱い人達なんだ」

ベルトルト「二人とも強そうに見えるのになぁ」

エレン「よう・・・うわっ、何だそれ。二人とも血塗れじゃねえか」

ベルトルト「あ、エレン。ちょうどいいや手伝ってくれないかな」

エレン「ああ・・・ええと、医務室に運べばいいんだよな？」

ベルトルト「うん。悪いね」

エレン「一人じゃ大変だもんな。じゃあ俺がジャンを運ぶよ・・・よいしょっと」

ベルトルト「じゃあ僕がユミルだね。いいケツだ」ｻﾜｻﾜ

エレン「あ？うん。あ、ジャンもいいケツだな」ｻﾜｻﾜ

ベルトルト「う、うん」

エレン（微妙な顔をされちまった・・・何が駄目だったんだろ）

ベルトルト「そういえばさぁ」

エレン（俺は駄目だな。友達との接し方ってやつがなってねえ）

ベルトルト「エレンは言えるよね？」

エレン（アルミンとミカサくらいしかいないからなー・・・ベルトルとは仲良くなれそうだが）

ベルトルト「いや言えるに決まってる。そうだよねエレン」

エレン（こうやって関わってればベルトルトとも友達になれるかなー）

ベルトルト「ねえ、言えるよね？」

ベルトルト「僕　の　名　前」

エレン「・・・え？」

エレン（アルミンとミカサくらいしかいないからなー・・・ベルトルとは仲良くなれそうだが）
↓
エレン（アルミンとミカサくらいしかいないからなー・・・ベルトルトとは仲良くなれそうだが）

ベルトルト「さすがに知ってるよね？ユミルもジャンも知ってて僕をベルトルって言うんだ」

ベルトルト「そりゃアダ名は嬉しいけど、一度くらいちゃんと呼んでほしいんだ」

エレン「・・・！」

エレン（ベルトルト・・・気にしてたんだな・・・俺も口に出してはちゃんと呼んでやらなかった・・・）

エレン（こんなんじゃ友達になんかなれるわけねえだろ・・・！）ｷﾞﾘﾘｯ

ベルトルト「でもエレンならちゃんと呼べるはずだ！君のメンタルはチートだからね！」

エレン「・・・ああ。俺はお前の名前を呼べるぜ・・・ベルトル・・・ベル・・・ベルトル・・・」

ベルトルト「うん！うん！」ﾜｸﾜｸ

エレン（ああ畜生）

エレン（それでも死ぬって・・・怖いなぁ・・・）

エレン「――――――――――――ベルトルﾄﾜﾗﾊﾞｯ！！！！！！！！！！」ｶﾞﾁﾝｯ

ﾌﾞｼｭｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳ…

ベルトルト「マジか」

ベルトルト「三人も立て続けに僕の名前を呼ぼうとして舌を噛んだ・・・」

ベルトルト「これはもしかして・・・もしかしなくても・・・」


【ベルトルトに電流走る―――！】


ベルトルト「人類は基本的にメンタルが紙装甲なんだろうか」


【気づかなかった】


ユミル「う、ううーん」ﾓｿﾞｯ

ベルトルト「あ、一番初めに犠牲になったユミルが復活した。今下ろすね」ﾖｲｼｮ

ユミル「うええ・・・口の中が鉄の味がする・・・」

ベルトルト「舌を噛んで大量出血したからね。傷はどう？」ｸﾞｲｯ　ﾍﾞﾛｰ

ベルトルト「・・・傷、無くなってない？」

ユミル「」ｷﾞｸｯ

ベルトルト「さっき見た時は浅いけど確実に傷が・・・今は完全に塞がっている」

ベルトルト「この回復力、まるで巨人―――」

ユミル「それは違うぞ！（論破）」

ベルトルト「えっ」

ユミル「回復力が高いから巨人とイコールで結びつけるのはあまりにも短絡的だ」

ユミル「だが秘密を抱えていたのは事実」

ユミル「実は私は暗殺者の一族出であり、暗示効果で治癒能力を高めることが出来るんだ！」

【論破ァ！】

ベルトルト「お前何言ってんだ」

【できなかった】

ユミル「ですよね」

ベルトルト「そんな邪気眼患った奴が考えたような説定で納得する馬鹿いないだろ」

ユミル「ごもっともです・・・」

ベルトルト「まあ君が巨人であることは些細な問題だからよしとして」

ベルトルト「今、問題なのは僕の名前をちゃんと呼ぶ人が訓練兵団に一人も居ないことだ！」

ユミル「それこそ些細な問題じゃないか？」

ベルトルト「馬鹿野郎ッッッ！！！！！！！！」怒ゥッ！

ユミル「」ﾋﾞｸｯ

ベルトルト「名前は大事だろ！お父さんお母さんから貰った大事な名前じゃないか！」

ベルトルト「ちゃんと呼んで貰わないと先祖にだって申し訳が立たないだろ！！」

ベルトルト「君はユミルを初音ユミとか言われて恥ずかしくないの？恥ずかしいだろ！」

ユミル「初音はどっから出てきたんだよ」

ベルトルト「細かいことはいいだろ。それよりユミル、今はちゃんと僕の名前を言えるかな？」

ユミル「・・・」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

ベルトルト「言えないようだね。しかし巨人の君も言えないとなると他の理由がありそうだな・・・」

ユミル「他の理由？（また何か言い出したぞ）」

ベルトルト「僕は人類が基本メンタルが紙で、プレッシャーを与えすぎて舌を噛んだと思った」

ベルトルト「でも巨人の君も同じ目に遭ってるなら別の理由があるんじゃないかと」

ユミル「あ、いや、ベルトルさんよぉ・・・」

ライナー「こんなところで何やってんだベル・・・うわっ、何だこの惨状は！？」

ベルトルト「・・・ライナー」

ライナー「倒れているのはジャンとエレンか。喧嘩でもあったのか？」

ベルトルト「舌を噛んだんだよ。まあそれはいいとして・・・ライナー、僕の名前言えるよね？」

ライナー「あ、ああ。言えるが・・・」

ベルトルト「さすがライナーだ！じゃあ今言って欲しいな！」

ライナー「馬鹿！そんなことしてる場合じゃないだろ！二人を医務室に運ぶぞ！」

ベルトルト「そんなことってなんだよッッッ！！！！！！！！」怒ゥッ！

ライナー「」ﾋﾞｸｯ

ベルトルト「今言わないとここで巨人になる」

ライナー「ば、馬鹿！巨人とかユミルの前で・・・！」ｼｰ

ベルトルト「ユミルも巨人だから大丈夫だよ。ね？ユミル」

ユミル「う、うん（エライことになってきた）」

ライナー「マジか。これ重大な事実だろ・・・お前の名前とか言ってる場合じゃ・・・」

ベルトルト「・・・」ｽｯ

ライナー「やめろ！無言で手を噛もうとするんじゃない！」

ユミル「諦めろライナー。こいつは冷静じゃない・・・」

ライナー「くっ・・・。判った、俺がちゃんと呼んでやるからこれ以上はやめろ。いいな？」

ベルトルト「うん！」ﾊﾟｱｱｯ

ライナー「そういえばお前の名前をちゃんと呼ぶのは久しぶりだなベル」

ライナー「だが久しぶりにお前の名前を呼ぶのも悪くない。ベル・・・ベルトル・・・ベルトル・・・」

ベルトルト「わくわく」

ライナー（やばい、舌が縺れてこれは噛みそうだ）

ライナー「ベルトル・・・ベル・・・ベルトル・・・（これはどうすれば・・・あっ、そうだ）」

ライナー「ベルトル・ト」

ベルトルト「おいコラ」

ベルトルト「何で君も区切るんだよ！！！！！！！！！」

ユミル「もうやめろベルトルさん！ライナーは悪気があってのことじゃないんだ！」

ベルトルト「うるさいうるさーい！巨人になってやる！」ｶﾞﾌﾞｯ

ライナー「馬鹿！やめろ！食いちぎろうとするんじゃない！」ﾜﾀﾜﾀ

ユミル「こんなところで巨人になったら大騒ぎになるぞ！」ﾜﾀﾜﾀ

ベルトルト「だったら言えよ！！区切らずに僕の名前を言ってみろよ！！」

ライナー「わかった！もう一回チャンスをくれ！今度はちゃんと言うから！」

ユミル「ら、ライナー・・・お前・・・」

ベルトルト「本当だね！？じゃあもう一回だけチャンスあげるから区切らずに言ってね！」

ライナー「最後にクリスタと一緒にご飯食べたかったな・・・」

ユミル「あのよ、もし死ななかったら今日くらいは見逃してやってもいいぞ？」

ライナー「ユミル・・・お前結構良い奴だな・・・」

ベルトルト「はよ言え」

ライナー「判ったよ畜生！ベルトル・・・ベル・・・ベルトル・・・」

ライナー（駄目だコレ。どうしても最後のトを言おうとすると舌が縺れるぞ）

ライナー（だが俺はやらなければならない―――戦士として―――！！）


【ライナーの強い意志の力が奇跡を起こす―――！】


ライナー「ベルトォルト」

ベルトルト「ストップ」

ベルトルト「誰だよベルトォルトって」

ライナー「べ、ベルトォルト・・・」ﾎﾞｿｯ

ベルトルト「ォの部分だけ声量小さくして言ってるけどバレバレだからね？」

ユミル「やめてやれ！ライナーだって努力したんだ！」

ベルトルト「舌噛んで正体バレまでした敗北者は黙ってて貰おうか！」

ユミル「」

ライナー「ベル・・・コレ以上は無理だ。はっきり言う。お前の名前は言いづらい」

ベルトルト「なんだって・・・？」

ライナー「お前のファーストネームは舌を噛むくらい言い難いと言ったんだ！」

ベルトルト「そんな筈ないだろ！だって僕は言えるよ？ベルトルトベルトルトベルトルト」

ユミル「そりゃ自分の名前は噛まないだろ」

ライナー「お前にとって残酷なことだが、受け入れろ。お前の名前は言い難い」

ベルトルト「・・・」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

ライナー「その、だな。俺もちゃんと呼べるように練習するから・・・今日のところｈ」

ｶﾞｼｯ　ｸﾞｲｯ

ライナー「ちょ」

ベルトルト「どいつも！」ﾌﾞﾝｯ!!!!!!

ライナー「おごっ！？」ﾄﾞｼｰﾝ

ユミル「べ、ベルトルさん、何をすｒ」

ベルトルト「こいつも！」ﾓﾐｯ

ユミル「ふひっ！？」

ベルトルト「ありがとうございます！」ｵｼﾞｷﾞ

ユミル「何で揉んだ！？何で胸揉んだんだ！？」

ベルトルト「女の子に暴力振るう男は最低だろ！！！！！」ｸﾜｯ

ユミル「そ、そっか・・・」

ベルトルト「こうなったら訓練所に居る全ての人間に名前を呼ばせる」

ライナー「馬鹿！騒ぎを大きくしてどうする！また舌噛む奴が出るぞ！」

ベルトルト「その時はその時ではないでしょうか」

ユミル「駄目だ言ってることが冷静じゃない・・・」

ライナー「ならば力づくでも止める！忘れたか？格闘術は俺のほうが少し上―――」

ベルトルト「・・・」ｽｯ


【指で輪っかを作り意味深にスポスポしている】


ライナー「はわわわわわわわわ」

ユミル「なんだそりゃ？」

ライナー「あれは内緒にしてくれるって言ったじゃん！」

ユミル「え、え、なんなの？」

ベルトルト「見逃してくれないならあの日宿舎で起きたことを僕はクリスタにバラす」

【ライナーの心象風景】


肛門（ライナー）「何者だ！」

うんこ（ベルトルト）「おならです！」

肛門（ライナー）「よし通れ！」


【終了した】


ライナー（いや違うな・・・俺はうんこだと知った上を通さなきゃならん・・・）

ライナー（俺はうんこを見逃さなきゃならんのか？俺はうんこを・・・うんこを・・・）

ライナー「うんこは・・・見逃す・・・」

ベルトルト「意味不明だけど判ってくれて嬉しいよライナー。じゃあ僕は行ってくるからね」

ﾀﾞﾊﾞﾀﾞﾊﾞﾀﾞﾊﾞｰ

ユミル「奇行種みたいな走り方で去って行きやがった。・・・おい！どうすんだアレ！」

ライナー「ベルがあそこまでキレるのは滅多にないからなぁ・・・俺にもどうなるか判らん」

ベルトルト「よおっし！さてどいつから呼ばせてやろうかな！」

ベルトルト「おや、あれは」

アニ「おやつは10銀貨までか・・・いや手作り菓子なら・・・」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

ベルトルト「アニ！」ｽﾞｻﾞｰ

アニ「ﾋﾞｸｯ　どうしたのベルトル。そんなに慌てて・・・」

ベルトルト「僕の名前を呼んで欲しい」

アニ「ベルトル・ｔ」

ベルトルト「区切りも間に小文字をいれて誤魔化すのも無しだ早く言え5秒以内にな」

アニ（何だこの有無を言わせない迫力は・・・）

アニ「悪いけど付き合っていられないよ。他をあたってくれない？」

ベルトルト「・・・言わないと」

アニ「うん？」

ベルトルト「君が何歳までおねしょしていたかを同期の男子にバラす」

アニ「ぴっ！？」

アニ「や、やめてよ！絶対誰にも言わないって三人で指切りげんまんしたじゃん！」ｱﾜｱﾜ

ベルトルト「約束はな、」

ベルトルト「破るためにあるんだ！」火ッ!!!!!!!!!!

アニ「屑ノッポが・・・！」

ベルトルト「何とでも言え！ほらほら言わないとおねしょ卒業がいつかバラすよ」ﾍｲﾍｰｲ

アニ「わかった、わかったから。言うからバラすのやめて」

アニ「・・・ベル・・・ベルトル・・・ベルト・・・ルト・・・ベルトル・・・ト・・・」

ベルトルト「そうだそのまま続けていってみようか！いいぞ！」ﾜｸﾜｸ

アニ（やばい舌を噛む・・・・誰か助けてぇ・・・）ｳﾙｳﾙ ﾁﾗｯ

ベルトルト「今日の僕はそんな顔されても許さない姿勢です」

アニ「うぐぐ・・・ベル・・・ベルトル・・・ベルトル・・・・」

アニ「ベルトルﾄﾝｷｬﾝﾌﾞﾌﾞｯ！！！！！！！！！！！！！」ｶﾞﾁﾝｯ!!!

ﾌﾞｼｭｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳｳ…

ベルトルト「あちゃあ」