モバＰ(以下Ｐ)「ああ、ゲームやアニメに出演する時にお前の声を誰にやってもらうかって話なんだよ」

のあ「そうね…みくとアーニャも吹替で声を貰ったのは知ってるわ」

Ｐ「こっちもにゃん・にゃん・にゃんを売り出したいが、お前のイメージに直撃する声優が見つからんのが問題なんだ」

のあ「難儀な話ね…」

Ｐ「お前の要望はあるか？」






のあ「水樹●々」

Ｐ「待てや」

のあ「何かしら？」

Ｐ「軽い戦争になるぞ」

のあ「望むところね」

Ｐ「お前オンリーで武道館満席に…」

のあ「本望よ」

Ｐ「存在的に《高峯のあ(cv.水●奈々)》じゃなくて《水樹奈●(cv.高峯のあ)》になるからな」

のあ「それは困るわね…」

Ｐ「…紅白レベルは難しいが、名のある人間を呼ぶ線は悪くない」

のあ「つまり名が浸透しつつ私のイメージに合う声優が必要になるわけね」

Ｐ「そうだな」






のあ「…石●彰」

Ｐ「すげえ所選んだな」

のあ「あの人なら私のイメージに合うと思うけど？」

Ｐ「俺は構わんけどライブで一人だけ男性とか石田さん気まずいだろ」

のあ「武内がいるじゃない」

Ｐ「武内君が緊張で死んじまうよ」

ちひろ「あの、男性声優に女性の声を当てる事に関してはスルーなんですか？」

のあ「ノリノリでやってくれるわよ」

Ｐ「て言うかちひろさんいたんですか」

ちひろ「ここ事務所ですよ？」

ちひろ「はい、ではまず女性の声優から絞ってください」

Ｐ「急に仕切り始めた」

ちひろ「のあさんだけじゃなくプロデューサーさんも案を出してください」

のあ「Ｐ、出せるの？」

Ｐ「任せとけ」

ちひろ「はい、２人ともどうぞ」





のあ「堀江●衣」

Ｐ「田村ゆ●り」

ちひろ「●樹奈々と変わらねえよ」

Ｐ「Ｐ、ゆかりんはイメージに合わないわ」

Ｐ「ほっちゃんもイメージに合わねえよ」

ちひろ「聞けや」

Ｐ「じゃあちひろさんは何か案があるんですか？」

ちひろ「う～ん……あ、同じ声優さんに担当してもらうのはどうでしょう？」

のあ「同じ声優？」

ちひろ「そうすればライブでもその子がいればアイドル二人分出演枠が取れますし」

Ｐ「商売根性逞しいなこの黄緑金庫」

ちひろ「なんか言ったか社会の歯車」

のあ「……じゃあ、まずは誰に兼任してもらうか」

Ｐ「のあの声を兼任するならクール勢……凛か」

ちひろ「楓さんも適任ですね」

のあ「凛……楓……」





のあ「ふーん、あんたがプロデューサー？まあ悪くないステッキでとてもステキね」

Ｐ「誰が混ぜろと言った」

のあ「……ダメね、私のイメージに合わないわ」

Ｐ「そうかなぁ…」

ちひろ「じゃあクール以外のアイドルも視野に入れてみましょう」

のあ「Ｐ、みくに連絡を」

Ｐ「ほい来た」ﾌﾟﾙﾙﾙ…

ちひろ「(仲良いな…)」



みく『もしもしＰチャン？』

Ｐ「みく、カクカクシカジカで──」

みく『のあにゃんの声優にみくの担当声優を！？大歓迎にゃ！！』

Ｐ「おー、マジか。のあ、みくはオッケーだって」

のあ「良かった…みくに断られるかと思ったわ」

みく『みくとのあにゃんの関係なら断るはずないにゃ！声優さんには私から聞いてみて…』

Ｐ「いやー、猫キャラのアイデンティティーだけじゃなく声のアイデンティティーも奪われるのにこうも気楽にオッケーしてくれるとは」

ちひろ「猫耳と声もかっさらわれてみくにゃんと言うより前川さん路線に一直線ですね」

のあ「リクルートスーツ着て教壇に立てばいいのかしら？」

Ｐ「おいおい前川さん路線も強奪する気かよのあ」

ちひろ「完全に食べられちゃいますね」

のあ「まさにフマジメネコチャンね」

三人『ＨＡＨＡＨＡ！！』






みく『今の話は無かったことにしてください』ﾌﾞﾂｯ

Ｐ「みく！？みくぅぅぅぅ！！！」

のあ「何がいけなかったのかしら…」

Ｐ「思春期だろきっと」

ちひろ「思春期ネコチャン…イベントでイケそうですね」ｷﾗﾝ

Ｐ「さて、金城パレスは置いといて」

ちひろ「黙れよ鴨志田パレス」

Ｐ「他の候補…のあは心当たりないか？」

のあ「…杏はどうかしら？印税が増えると言えば喜んで来ると思うわ」

Ｐ「杏か…」ﾋﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾋﾟ

ちひろ「(…？あれ、でもこの場合印税は……)」

Ｐ「…杏？前略中略後略なんだけど」

杏『………ちょっと質問』

Ｐ「なんだ？」

杏『私に印税が入るのって、私が出演してる作品だけだよね？』

Ｐ「そうだな」

杏『のあさんの声を私の担当声優がやる時って、必ずしも私がいる時じゃないよね？』

Ｐ「……そうだな」

杏『…最後に１つ、いい？』






杏『それ、印税が入るの声優さんだけだよね』

Ｐ「君みたいな勘のいいアイドルは嫌いだよ」

杏『フッフッフッ、杏を出し抜こうだなんて１年早いね』

ちひろ「意外に短い…」

のあ「…結婚可能なのは１８歳からだったかしら？」

Ｐ「それは男の場合だ。女性は１６から大丈夫だよ」

のあ「良かったわね杏、Ｐと結婚できるわよ」

杏『………へぇッ！？///』

のあ「出し抜き成功、任務完了」ﾌﾞﾂｯ

Ｐ「すげえ力業を見た」

のあ「…Ｐ、こうなったらリアルアイドルや女優路線も考えるべきね」

Ｐ「ああ、ありすの担当声優もアイドルだったな」

ちひろ「ＡＫＢですね」

のあ「あまりに可愛いバイオハザード」

Ｐ「それ怒られるの俺だから止めて」

ちひろ「アイドル、俳優…リクエストはありますか？」






のあ「ミ●・ジョヴォビッチ」

Ｐ「３５億の人」

ちひろ「おい銀髪と社畜」

のあ「私にピッタリじゃない？」

ちひろ「日本語が話せる人に限ってください」

のあ「なら彼女の出演作品を担当してる声優で」

ちひろ「どの映画の誰だよ」

Ｐ「３５億はダメなのか？」

ちひろ「芸人だよ」

Ｐ「最近は芸人も吹き替えやってるだろ」

ちひろ「せめて名前を出せ」

のあ「ブルゾンちえり？」

ちひろ「惜しいけど横の二人はクローバーじゃない」

Ｐ「ブルガリちえり？」

ちひろ「離れた離れた」

のあ「明治ブルガリア？」

ちひろ「お前ら止まれ」

《～～数時間経過～～》

のあ「…結論は出ず、ね」

Ｐ「口惜しいな」

ちひろ「長い間話してた感出してますけど途中でマイクラやり出してたの見てましたからね」

Ｐ「やるなら海底神殿からだろ。ハシゴで地下炭鉱とか雑すぎ」

のあ「愚かね、プロは黙って直下堀りよ。どっかのＰは初手から海底神殿に行くとかいう愚行を犯してると聞くけれども」



Ｐ「あﾞ？」

のあ「んﾞ？」

ちひろ「いい加減にしないとメダルにするぞ」

Ｐ「まあでも最短で素材が探せるのは魅力的だよな、直下堀り」

のあ「海に宝を求めるのは人間にしかない権利、私達のプロデューサーならそれくらいの浪漫が無ければ話にならないわ」

ちひろ「…………」

Ｐ「じゃあ取り合えず、のあの声は保留という事で」

のあ「仕方ないわね」

ちひろ「いいんですか？」

Ｐ「ええ、今は次の問題に目を向けなければならないと気づいたので」ﾁﾗｯ






愛海「皆様こんにちは、愛海ニュースの時間です。今日は新しくボイスが追加された茄子さん８８合目幸福山脈、日菜子ちゃん７８合目妄想山脈、光ちゃん７９合目勇者山脈から発生されるやまびこ、どれから嗜むかという問題が私の中で発生。私はこの事態に対し『直ちに影響は無い』と答えましたが、現在も早苗さんから厳戒態勢が布かれている様子です。そんな私から今日の一言。ヤマノススメのオファー、待ってます」



Ｐ「…アイツを止めねえとなぁ……」





終わり