みんな『・・・・・・。』
みつわ旅館にて、ゆりとめぐみの言葉に沈黙する一同・・・。
たまえ「えっ・・・?えっ?」
なぎさ「あ・・・あの・・・」
みさき「聞き間違いかもしれないけど・・・」
めぐみ「聞き間違いじゃないよ」
みさき「・・・うん」
かなえ「ホンマ・・・ってわけか」
ゆり「うん、ホンマだよ」
ありす「同時に告白はしたんどすな?」
ゆり「うん」
ありす「で、振られた?」
めぐみ「うん」
ありす「ほう・・・」
そして2人は立ち上がり・・・。
みんな「ん?」
めぐみ「アホくさいから寝るわ」
ゆり「私も家(うち)戻って寝るわ」
自身の部屋へと戻って行った。
むつき「あっ、おやすみなさい・・・」
ゆり「おやすみ」
めぐみ「おやすみ」
横入りしたむつきは12個分の麦茶を持って来た。
むつき「どうぞ」
かなえ「おう、ありがとさん・・・」
たまえ「なぁなぁ、むつきちゃん」
むつき「はい?」
たまえ「あの2人、棚橋コーチに振られたってホンマ?」
むつき「はい、それでお2人とも、あんな感じで・・・」
たまえ「マジか・・・」
そしてみんなは一斉に麦茶を飲む。
まお「何というか・・・なあ・・・」
ひとみ「ええ・・・とても慰められないわ・・・」
ちゆき「特に目が・・・死んでたわ・・・」
そう、みんながさっき見たゆりとめぐみの目は絶望、または死んでいるかのようにかーなーり、色が黒だった。
たまえ「どうしたらいいのやらなぁ・・・」
いずみ「えぇ、何か解決策があるといいけど・・・」
みんな『うん・・・』
そして、みんなは2人を元気にする解決策を考え始めてる。
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一方、まりあとゆりあの宍戸姉妹は・・・。
まりあ&ゆりあ「「・・・・・・」」
みんながいた所の隣に隠れて見ていた。
まりあ「どうしよう・・・」
ゆりあ「あの2人、多分、明日も明後日もあんな感じになるかも・・・」
まりあ「何せ棚橋コーチは2人が自ら尊敬していた人だったからね・・・」
ゆりあ「うん、まさか、その尊敬していた人に・・・」
まりあ&ゆりあ「「・・・・・・」」
すると、2人の近くの襖が開いた。
まりあ&ゆりあ「「うわっ!」」
いずみ「貴方達はなぜそこにいるのかが全く理解できないんだけど」
かなえ「確かにあの2人があんな発言した時から隠れてたよな、こいつら」
まりあ「いや、これはその・・・」
ゆりあ「色々、準備が出来たりしてて・・・」
みさき「準備って・・・。ああ~・・・」
宍戸姉妹の後ろには『告白おめでとう!』と描いてある絵が置かれていた。
たまえ「いつの間にこんなん完成したん?」
まりあ「あの2人のどっちかが告白成功用にここで作ってみたんです。しかもこれも」
『ゆりちゃん』『めぐみちゃん』の2つの絵も描いていた。
まお「中々いい出来じゃないか」
ひとみ「えぇ、とっても上手」
まりあ&ゆりあ「「あっ、ありがとうございます」」
なぎさ「でも、振られたって聞いちゃったら・・・」
ありす「さすがにそれを出したら・・・」
ちゆき「ですよね・・・」
みんな『うん・・・』
むつき「皆さん、本当にすみません。だから2人を何とか元気にしようと思って皆さんを呼び戻したんですけど・・・」
かなえ「むつきちゃんが謝る事ちゃうやろ」
たまえ「そうや、そんなに自分を責めたりしたらアカンで」
ちゆき「私達で何とか解決します。ねぇ、みさき?」
みさき「あぁ、ほっとくわけにはいかないからね、あの2人の事も。」
いずみ「そのために私達を呼んだんでしょ?」
なぎさ「私達だってゆりさんとめぐみさんを元気付けたいです!」
なお「あぁ、皆で力を合わせて、」
ひとみ「ゆりちゃんとめぐみちゃんを元気にして見せましょう」
ありす「例え高校は違うてもウチ等は、」
くろす「仲間どすえ」
まりあ&ゆりあ「「うん!」」
そう聞いてむつきは感謝をする。
むつき「ありがとうございます、皆さん!」
かなえ「よし、そうと決まれば、皆で作戦でも考えるで!」
まりあ「あっ、私、今思いついた事があるんだけど・・・。」
みんなが一斉にゆりとめぐみのために作戦会議をし始めた。
一方、自宅である洋風民宿「暁」へと戻り、部屋へと着いたゆりは・・・。
ゆり「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
かなり落ち込んでいるかのようにしゃがんでいた。
同じく、みつわ旅館の中にある自分の部屋へと戻っためぐみは・・・。
めぐみ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
こちらもかなり落ち込んでいるかのようにしゃがんでいた。
やはり、棚橋コーチに振られたからだろうか。それは一ヶ月前、あの大きな木がある場所での出来事。
~一ヶ月前~
ゆり「・・・・・・。(めぐみを睨む)」
めぐみ「・・・・・・。(ゆりを睨む)」
同じ場所で2人は会ってしまったのだ・・・。やはりお互いついに棚橋コーチに告白をすると思い、睨みあう。
ゆり「何であんたまでいんの?」
めぐみ「そっちこそ。」
ゆり「私はコーチに話があるの!」
めぐみ「私だってコーチに話があんの!」
ゆり「何の話よ?」
めぐみ「そっちこそ!」
ゆり&めぐみ「くううう・・・ッ!」
お互いにお凸をぶつけながら睨み続ける。すると・・・。
棚橋「宮田、目黒。」
ゆり&めぐみ「「あっ、棚橋コーチ!」」
棚橋コーチが来た。
棚橋「話がしたいと聞いたが、2人共、また喧嘩でもしてたのか?」
ゆり「あっ、いえ、別に喧嘩ではないです。」
めぐみ「そうです。偶然会ったので・・・。」
棚橋「それで何だ?話しって。」
ゆり&めぐみ「「棚橋コーチ、実は・・・。」」
棚橋「・・・?」
ゆり&めぐみ「「くっ・・・!」」
再び睨み始める2人。だが・・・。
ゆり「私・・・。」
めぐみ「私・・・。」
ゆり&めぐみ「「ずっと前からコーチの事が好きでしたッ!」」
棚橋「・・・・・・!」
2人はついに同時に告白した。さすがの棚橋コーチも驚く。
ゆり「出会った頃から、色々と教えてもらい、色々と厳しくしてもらってから、初めてコーチに好意を抱きました!」
めぐみ「でも、コーチがベティさんと婚約したと聞いた時は、正直戸惑ってしまって・・・。でもあの女がコーチを振った時はまさかと感じて・・・。」
棚橋「お前達・・・。」
ゆり&めぐみ「「そして、今この場所で伝えようと決心したんです!だから・・・・・・どうか私とお付き合いしてください!!」」
2人はお互いに言い終わった後にお辞儀をして、右手をコーチに向ける。だが・・・。
棚橋「・・・・・・。あの時、ベティはどうして俺を振ったのが、今分かった。」
ゆり&めぐみ「「・・・・・・えっ?」」
棚橋「・・・・・・2人共、」
ゆり&めぐみ「「・・・?」」
棚橋「すまない。」
ゆり&めぐみ「「えっ・・・?」」
2人の教え子に頭を下げる棚橋コーチ・・・。
棚橋「お前達のどちらかを・・・・・・付き合う事など・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出来ない。」
ゆり&めぐみ「「・・・・・・!」」
棚橋「お前達が俺の事を愛しているのは分かる。だが俺にとってお前達は教え子であり、恋人ではない。」
ゆり「いや、ちょっと待ってくださいよ、コーチ!」
棚橋「それにお前達はまだ未成年だ。そんな未成年がこんな俺と付き合ったら、ダメになる。」
めぐみ「そんなの・・・・・・そんなのって!」
棚橋「・・・・・・悔むのは分かる。だがこれが俺のお前達への・・・・・・・・・・・・・・『返事』だ。」
ゆり&めぐみ「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」
棚橋コーチの今の言葉を聞いた時、ゆりとめぐみの目から涙を一粒流した。
棚橋「本当に・・・・・・申し訳なかった。」
そう言って、棚橋コーチは2人の前から去る事に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
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