木山「柵川中学に転校することになった」 (22)
大圄先生「柵川中学のジャッジメントとして、彼女のルームメイトになってサポートしてあげてほしいんだ」
初春「任せてくだ…ええっ!?」
木山「と、いうわけだ。これからよろしく頼むよ」
初春「よろしくじゃないですよ!どういうことですか!?」
木山「どうもこうも、言ったとおりだが」
初春「あなた今刑務所にいるはずですよね!?」
木山「冥土返しの口利きでね、さすがに執行猶予とまではいかなかったが学生としてアンチスキルの監視下に入ることを認められたんだ。」
この辺の設定適当なんであんま突っ込まないで下さい
初春「だからってなんで中学に転校なんて」
木山「折角なら枝先達と少しでも一緒にいられる方がいいじゃないか」
初春「あー…」
木山「しかし、さすがにこの制服は無理があるかね」
初春「無理どころじゃないですよ、完全にアウトです」
木山「そこまでか…、仕方ない、脱ごう」
初春「わあっ脱がなくてもいいですっ!」
木山「まあ脱げないんだが、アンチスキルの監視下にある以上、日常生活でも制服を着用しなければならないらしい。不便なことだ」
初春「もう罰ゲームですね。ところで、枝先さんと一緒にいたいなら、どうして私とルームメイトなんですか?」
木山「うむ、私も初めは枝先とルームメイトになる気満々だった、しかしあの春上とかいう少女が、バンリちゃんは私とルームメイトなの~二人部屋に三人は狭いの~と…」
初春「微妙にモノマネするのやめてくださいよ」
木山「枝先も、襟衣ちゃんとの約束が先だからって」
初春「ほんとに慕われてたんですか?先生」
木山「おっと、同級生に先生なんてやめてくれ」
初春「ええー…じゃあ、木山さん」
木山「学生時代を思い出すな」
初春「へえ、どんなだったんですか?」
木山「思い出したくない…」
初春「じゃあ、言わないで下さいよ」
~初春の部屋前~
初春「ここが私の部屋です、春上さんの使ってたスペースが空いてるので、とりあえずそこに荷物を運んで下さい」
木山「特に荷物は無いから大丈夫だ」
初春「それもなんかアレですね」
佐天「う~い~は~る~(スカートをめくる」
初春「ひゃああっ、さささ佐天さん!何するんですか!」
佐天「玄関先でぼーっとつったってるからさぁ、あれ?そこの人…」
木山「今日から初春さんのルームメイトになる木山春生だ」
佐天「え、木山先生?なんで?」
木山「木山さんと呼んでくれ」
初春「詳しい説明は省きますけど、柵川中学に転校してきたんですよ」
佐天「えー…、あー…、うん、まあいいや。よろしくお願いします、木山さん」
初春「(さすが佐天さん、余計な詮索はしない)」
初春「ところで佐天さん、何の用ですか?」
佐天「そうそう、御坂さん達が午後から遊ばないかって」
初春「わあっいいですね、あっ、でも今から木山さんの引越しのお手伝いをしないと…」
木山「その点は問題無い、先ほど言ったとおり特に荷物もないからね」
初春「そうですか?じゃあ、」
木山「行こう」
初春「着いてくる気ですか…」
佐天「まあまあ、人数多い方が楽しいじゃん!」
御坂「きっ」
黒子「やっ」
木山「ま、春生だ。今日から初春くんのルームメイトになった」
御坂「なんで!?あんた今刑務所にいるはずでしょ!?」
黒子「大体その制服はなんですの!もはや犯罪ですわ!」
木山「その下りはさっきやったから省いていいか」
初春「かくかくしかじかで…」
御坂「何よそれ…、あれだけのことをしておきながら」
黒子「まー出てきてしまったものはしょうがないですの。初春、何か怪しいこと、特に脱いだり脱いだりしないようしっかり見張るんですのよ」
初春「はいっ」
木山「そんなに脱いでるつもりは無いんだが…」
佐天「そんなことより、ゲーセンでも行きましょーよー」
~ゲーセン~
木山「これは何の機械かね」
佐天「これはパンチングマシーンですよ、見てて下さい!」
バシーンッ(エクセレンッ
佐天「どーよっ」
初春「佐天さんすごーい!」
木山「ほうパンチ力を測るのか、どれ私も」
ぺしーんっ(ソーバッ…
御坂「弱っ」
黒子「非力にも程がありますの」
木山「研究職の人間なんてこんなものだ」
佐天「あはは…、あっモグラ叩きなら木山さんにも出来るんじゃないですか?」
木山「ふむ、挑戦してみよう」
ぺしっ…ぺしっ…
御坂「遅っ」
黒子「にぶいにも程がありますの」
木山「はあ…体を動かしたら汗をかいてしまった」
初春「だから脱がないでください!」
佐天「やっぱ研究者さんって運動不足なんですねー」
御坂「いやこれはかなり特殊だと思うわよ」
木山「これは、証明写真かね」
初春「プリクラですよ、本当にゲームセンター初めてなんですね」
佐天「春上さんが着た時も撮ったし、木山さんも一緒に撮りましょーよ!」
木山「写真なんて久しぶりだな…」
~~~~~~
初春「はい、これが木山さんの分です」
木山「どれどれ、…なんだか別人のようだな」
黒子「最近のプリクラは高性能ですから、それ五歳は若返ってますわよ」
木山「そうか、確かにこの制服もあまり違和感がないな」
御坂「いや流石にそれはない」
初春「そろそろ下校時刻ですね」
佐天「えー、なんかあっという間だったね」
木山「ああ、本当に」
御坂「あんたもいつの間にか馴染んじゃってるし…」
黒子「アンチスキルに見つかるとうるさいですし、ここでお開きといたしましょうか」
初春「そうですね、さようなら、佐天さん、白井さん、御坂さん」
佐天「明日学校でねー、木山さんも!」
木山「ああ」
御坂「ほんっとうに転校するのね」
黒子「どんな顔して授業受けるのか少し気になりますの」
~初春の部屋~
初春「晩御飯、ちゃちゃっと作るものでいいですか?」
木山「何から何まですまないね」
初春「乗りかかった船ですから」
木山「…」
初春「どうしたんですか?」
木山「私との同居、やはり迷惑なら断ってくれても構わんよ」
初春「何ですかいきなり」
木山「なし崩し的に了承を得たことに多少の心苦しさを感じていたのだよ」
初春「今更ですか、そんな殊勝な人だったんですね」
木山「私はもともと殊勝な人間だ。中学生になるとはいえ大人だからね、ここを出て一人でもどうにかなるさ」
初春「いいですよ、出ていかなくても」
木山「遠慮はいらんよ」
初春「遠慮してませんよ、春上さんが引越してしまって、本当は少し、寂しかったんです。」
木山「…」
初春「木山さんでも、いてくれたら嬉しいですよ」
木山「本当、君にはかなわんな」
初春「はい」
木山「これから、よろしく頼むよ」
初春「まかせてくださいっ」
~終わり~
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