にこ「ついに…ついにこの日が来たわ!」
にこ「今日は待ちに待ったスクールアイドルのグッズの発売よ!ぐふふふ…」
にこ「店に着くのが楽しみね…あぁ早く着かないかしら」
にこ「この日をずっと待ってたんだから、たくさん買わないと…って」
海未「………」こそこそ
にこ(あれは…海未かしら?なんで1人でアキバにいるのかしら)
海未「…」ちらちら
にこ(なんかうろうろしているわね…一応見つからないようにしましょう)
海未「…!」すたすたすた…
にこ(あっ、私が行こうとしていた店に入って行った…)
にこ(海未が1人でアイドルショップなんて珍しいわね…よし、こっそりついて行きましょうか)
にこ(しかし、海未は一体何を買いに来たのかしら?あの子グッズになんか興味あったとは思えないけど)
にこ(はっ!もしかしてμ'sのグッズを買いに来たとか?)
にこ(ありえるわね…となると、誰のグッズを買いに来たのかってことになるわね。)
にこ(やっぱり自分のかしら?いやでも自分のグッズを買うのってちょっと恥ずかしいのよね…店員にバレたりしたら結構キツいし)
にこ(私でも少し躊躇するのに恥ずかしがりの海未にできるとは考えにくいわね…ならやっぱり他のメンバーかしら)
にこ(それなら穂乃果とかことりかしら?海未は幼馴染大好きだしね)
にこ(もし、そうだとすると…)ぽわぽわ
~~~~~~
海未「ただいま帰りましたよー!ほのか!ことり!」
hjnnほのか(海未裏声)「おかえり!海未ちゃん!」
hjnnことり(海未裏声)「おかえりなさい!寂しかったよー!」
海未「私も寂しかったですよー!学校でずっと2人のことを考えていました!」すりすり
hjnnことり「もう海未ちゃんったら…♡」
hjnnほのか「それよりお腹すいちゃったよ!今日のご飯はなにー?」
海未「ふふふふふ、今日のご飯はですね…」
~~~~~~
にこ(…ありうる。海未ならやりかねないかもしれないわね。)
にこ(もし本当にそうだった場合は私の胸の中に留めて…)
にこ(ってμ'sのコーナー通り過ぎちゃった。結局なんだったのかしら?)
海未「…はぁ」すたすたすた
にこ(!やばい!こっちに来る、隠れないと…って行き止まりじゃない!やばい、バレてしまう…)
海未「…あら?にこもこの店に来ているなんて奇遇ですね。」
にこ「わ、わぁー海未じゃない。本当に偶然ね。海未がこういう店に来てるなんて思わなかったわ。」
にこ(良かった、尾行していたことはバレていないようね…。このままうまいこと話を進めちゃいましょう。)
にこ「海未は何を買いに来たの?どこかのスクールアイドルのグッズ?」
海未「実は、他のアイドルやスクールアイドルの曲を調べに来たのです。なにか新しい曲をつくるときの参考になればと思いまして。」
海未「しかし、どうやらこの店にはそういった類のものはないようですね…」
にこ「ここはグッズだけに絞っておいてる店だからね。曲とかは他の店を探せばあると思うわよ。」
海未「そうなのですか?すみません、あまりこういう店には詳しくなくて…」
にこ「…しょーがないわねぇ。にこが一緒に探してあげるわ。この辺のアイドルショップは網羅しているからね。」
海未「本当ですか?私1人では心細かったのでとても助かります。」
にこ「そうと決まったら早速行きましょう。時間が惜しいわ。」すたすた
海未「あ、ちょ、ちょっと待ってください!」
────────
にこ「ここなら現役のアイドルも含めて、かなりたくさんのスクールアイドルの曲が揃ってるわ。」
海未「こんな店があったなんて…にこに頼って正解でした。」
にこ「お礼はいいから、さっさと見て来なさい。」
海未「あ、はい、わかりました。」
にこ(海未の期待に応えられて良かったわ。さて、私も何か曲でも聞いていようかしら…)
数十分後
にこ「どう?なにか良い曲はあった?」
海未「そうですね…いろんなタイプの曲があって参考になるものもたくさんありました。」
海未「しかし、あれですね…アイドルの曲というものは結構吹っ飛んだような曲も多いんですね…」
にこ「あー、確かにここは電波曲とかもかなりたくさん揃えてるからね。いつものμ'sの曲とはジャンルが違うものも多いわね。」
海未「あははは…、中々私にそのような歌詞を作るのは難しそうです。」
にこ「まぁ、確かに海未にはこういうタイプの歌詞は難しいかもしれないわね。」
にこ(…はっ!でも待ちなさい。μ'sの歌詞担当である海未が作れる曲が限られてしまうというのは由々しき事態かもしれないわ!)
にこ(スクールアイドルは常に競争の世界。あらゆるジャンルに対応した曲をつくり様々な需要を獲得して行かなければ、すぐにライバルに追い抜かれてしまう!)
にこ(そのためには歌詞をつくる海未には変わってもらわなければならない!電波な曲だって作れるくらいに進化してもらわなければいけないのよ!)
海未「…どうしたのですか?考え事をして」
にこ「…特訓よ。」
海未「特訓?」
にこ「そう!特訓よ!海未にも電波曲を作れるようにするために特訓するのよ!」
海未「え、でも私にはあのような曲は…」
にこ「そんなんじゃダメだわ!μ'sがさらに人気を上げるためにはいろんなジャンルの曲を歌うことも重要よ!」
にこ「今こそ進化するのよ!とびっきりにきゅんきゅんでぷわぷわな曲だって作れるくらいに!」
にこ「海未大改造計画スタートよ!」
海未「え、えぇぇ、ぇぇぇえぇ………」
カラオケ
海未「私の趣向を変えるということですが…カラオケで何をするのですか?」
にこ「まずはこの曲を歌ってもらうわ。はい、一回歌を聴いてみて」
海未「曲名は…ニューロンニューロンと読むのですかこれは?」
にこ「そうよ、とりあえずこの曲を何回か歌うことで電波曲に慣れてもらうわ。」
海未「はぁ…。えっと歌詞は……っ!?これを歌うのですか!?」
にこ「言っとくけど、電波曲の中では普通くらいの方だからね。さっさと覚えちゃなさい。」
海未「これを私が…これを…」ぶつぶつ
海未「で、できるにゅろー……///」
にこ「声が小さい!もっと恥を捨てて!」
海未「そ、そんなこと言われましてもぉ…」
にこ「μ'sが更に人気アイドルになるためには必要なことなのよ!さあもっと大きな声で!」
海未「く、くぅぅ……///いけるにゅろー!できるにゅろー!」
にこ「いいわ!その調子でどんどん他の曲にも慣れていくわよ!」
海未「にゅろー!!」
海未「はへはぁ…結局10曲以上歌いましたね。」
にこ「にこもテンション上がっちゃってちょっと歌っちゃった。中々楽しかったわね。」
海未「私は疲れました…。にこはやっぱり歌い慣れていますね。」
にこ「あったりまえよ。言っとくけどまだ終わりじゃないわよ」
海未「えっ!?まだどこかへ行くんですか?」
にこ「もちろんじゃない。さぁ!次へ行くわよ!」
海未「ひょえぇぇぇ……」
海未「うぅ…今度はこれを着るのですか?」
にこ「なに恥ずかしがってんのよ、気にしなくても海未なら似合うわよ。」
にこ「今までと違う曲を作るためには、服からいつもと雰囲気を変えることで気分を変えていく必要があるのよ。」
海未「そう言われても…こんなにフリフリした服私には…」
にこ「大丈夫だって!海未なら絶対着こなせるわよ!」
海未「そ、そうですか?でもしかし…」ちょろ
にこ「寧ろ海未が1番似合うはずよ!安心しなさいって!」
海未「ほ、本当ですか?」ちょろり
にこ「本当よ本当!絶対ばっちり着こなせるわよ!」
海未「そ、そんなににこが言うなら着てみます…。ちょっと待っててください」ちょろりーん
にこ(…いつもことりはこうやって海未に衣装を着させているのね。少し苦労がわかった気がするわ。)
海未「ど、どうですか!?似合ってますか?」
にこ「あーうん、似合ってるわよ。」
海未「な、なんですか!そのリアクションは!やっぱり私にはこの服は…」
にこ(しまった少し気を抜いていたわ)「いや!やっぱりとても似合ってるわね!にこの見立て通りだわ!」
海未「本当ですか?実は私をからかってるだけなんじゃ無いのですか?」じとー
にこ「そんなわけじゃない!海未が可愛くて絶対似合うと思ったからこの服を選んだのよ!」
海未「えっ、あ、そ、そうですか?そ、それなら良いんです。」
にこ「あんたはかなり可愛いんだからもっと自信を持ちなさい!」
海未「わかりましたから!あんまりかわいいかわいい言わないでください!///」
海未「あんなに恥ずかしい服をたくさん着てしまうとは…衣装でもあんなの着たことないのに……」
にこ「でもチャイナ服とかは割と満更でもなさそうに着てたじゃない。気に入ったの?」
海未「そっ!そんなことありません!本当に全部恥ずかしかったんですから!」
にこ「ふーん、へーん、ほーん」
海未「真面目に聞いてください!!」
にこ「別にどっちでもいいわよ。さぁ、あともう1箇所行くわよ。」
海未「まだ行くのですか!?もう私の心は限界なんですが…」
にこ「安心しなさい、これでラストだから。これだけ女の子らしいことをすれば考え方も少しは変わるでしょ。」
海未「これでやっと終わりなんですね…ついに解放されます。」
にこ「じゃあ行くわよ。早く行かないと日も暮れちゃうし、さっさと行かないとね。」
海未「あっ、待ってください!もう、せっかちなんですから」
〇〇「あっにこにー久しぶりぃ!どこに言ってたんだぽよ?」
にこ「ごめんねぇ~。最近練習が忙しくてぇ~あんまり来れなかったのにこ~」
〇〇「それなら仕方ないぽよねぇ~今日はゆっくり楽しんでいってね~♪」
海未「…にこ、ここは?」
にこ「…ピュアピュアでプリティな女の子だけ集まるカフェ、ぷりぷりどきどき喫茶にこ」
にこ「それとここでは語尾をつけて話すにこ。必須事項にこ。」
海未(やばい店に来てしまいました…)
〇〇「あっ!にこちゃんのお隣の子可愛いですぽよ~」
海未(っ!?私に矛先が!?)
〇〇「可愛いですね~、お名前は何ていうぽよ」
海未「わ、私は園田海未です……みょーん」
〇〇「海未ちゃんって言うんだ~!よろしくぽよ~」
海未「は、はいみょーん」
海未(もうかなりキツイです、帰りたいです)
海未「にこぉ…さすがに私にはこの店は早いです…帰りましょうよぉ…」
にこ「何言ってるにこ。せめて注文したものだけでも食べて帰りなさいにこ。それと語尾をつけなさいにこ」
海未「そんなぁ……みょーん」
ぷり♪ぷり♪ぷり♪ぷり♪
海未「な、何ですか!?この奇怪な音は!?みょーん!?」
にこ「イベントタイムの時間ね。席を立ちましょうにこ。」
〇〇「お時間になったのでぷりぷりタイムに入りますぽよ~!今から音楽に合わせてお尻をぷりぷりと振ってくださ~い!」
海未(!!?)
にこ「海未もちゃんとやりなさいにこ。1人だけやってないと逆に浮くにこよ。」
海未(わ、私はもうダメかもしれない…)
ぷり♪ぷり♪ぷり♪ぷり♪
〇〇「ぽよぷり♪ぽよぷり♪」ふりふり
にこ「にこぷり♪にこぷり♪」ふりふり
海未「みょんぷり…みょんぷり…」ふりふり
海未(あ、ぁぁぁ、もう限界です。)ぷつん
海未「ぷりぷりぷりーーーーーーーー!!!!ぷり♪ぷり♪ぷり♪ぷり♪」ぷりぷり
にこ「!?」
海未「うみぷり♪うみぷり♪」ふりふり
にこ(や、やりすぎちゃった。海未が壊れてしまったわ)
海未「さぁ!どんどん踊りましょう!うみぷり♪うみぷり♪うみぷり♪うみぷり♪」
海未「ほら!にこも一緒にどうぞ!」ぐいっ
にこ「え、ちょっと、ま、待って」
海未「うみぷり♪うみぷり♪」ぷりぷり
にこ「に、にこぷり♪にこぷり♪」ふりふり
にこ(お、お店のど真ん中で…さすがに恥ずかしいっ!)
海未「まだまだ踊りますよ!うみぷり♪うみぷり♪」
にこ(か、かんべんしてーーー!!)
ーーーー
にこ(はぁ…結局イベントが終わるまでずっとど真ん中で踊り続けていたわね…まさか海未がここまで覚醒するとは)
海未「いやぁ、吹っ切れてしまうと意外と楽しかったですね…!!」
にこ「は、はは、また今度ねー。」
にこ(早く元の海未に戻るといいけど…当分続きそうで怖いわ)
海未「あっ!それでは私はこっちの道なので失礼しますね!今日はいろいろとありがとうございました!」
にこ「あ、うん、じゃあまた明日」
海未「さようなら!」
海未ハウス
海未「ふぅ…。今日は楽しかったですね。まさかこんなことになるとは思っていませんでしたが、にこのおかげで今までとは違った価値観にくれることができました。」
海未「今日のことは歌詞作りにも生かせそうです。今までとはかなり雰囲気が違う曲を作ることができそうですね!」
海未「ふふ、本当ににこのおかげですね。完全ににこに助けられちゃいました。」
海未「…あれ?そういえばにこは何をしに来ていたのでしょうか?」
にこ「あーーーー!!!グッズ買うの忘れてたーーーーー!!!!!」
おわりです。
ここまで見ていただきありがとうございます。
海未ちゃんは歌詞作りを終えたあと正気に戻りました。
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