モバP「ちひろさんが鬼だった・・・」 (15)
奈緒「みんな知ってるけど?」
モバP(以下P)「いや、そうじゃなくてガチで鬼だったんだ」
奈緒「?どういうこと?」
P「昨日節分だったじゃん。でさ、鰯の頭って鬼避けの意味があるんだよ」
奈緒「へー。そうだったんだ」
P「だから、昨日ちひろさんの部屋に鰯の頭を50個ほど吊るしてみたんだ」
奈緒「え?」
P「そしたら部屋に入ったちひろさんが大声上げて飛び出してきたんだ」
P「これはやっぱりちひろさんが鬼だからなんだろうな」
奈緒「・・・なあ、Pさん」
P「どうした奈緒」
奈緒「もしPさんが自分の部屋に入って部屋に魚の頭が大量に吊るしてあったらどう思う?」
P「・・・なかなか猟奇的な光景だな。きっと大声を上げて逃げ出すと思うぞ」
奈緒「ちひろさんも同じなんじゃないか」
P「え?でもあのちひろさんだぞ。金じゃないものなんて気にするかな?」
奈緒「いや、するよ!普通に恐怖だよ!」
P「これは別方面でも調査する必要があるか」
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P「ちひろさんが悪魔だった」
奈緒「みんな知ってるよ」
P「精神的な面じゃなくて、物理的な面で悪魔だったんだ」
奈緒「いや、いくらなんでもそれはないだろ」
P「昨日の鰯の頭だけじゃ調査不足だと思って、いろいろ試すことにして今度は塩を使ってみたんだ」
奈緒「塩ってあのしょっぱい塩?」
P「塩は古くは古事記から身を清めるものとして登場して、海外でも悪を分解し自然に戻すなんて伝承もあるんだ」
奈緒「へー。日本だけじゃないんだな」
P「でもって今朝、寝起きのちひろさんに塩を大量に入れたコーヒーを飲ませたんだ」
奈緒「え?」
P「そしたら思いっきり口から吹き出して逃げ出したんだ」
P「これはやっぱりちひろさんが悪魔だからなんだろうな」
奈緒「・・・なあ、Pさん」
P「どうした奈緒」
P「もしPさんが寝起きに思いっきりしょっぱいコーヒーを飲まされたらどうする?」
P「・・・なかなか刺激的な朝になるな。もし、コーヒーを渡してきたのがメイド服の奈緒なら「このドジっ子メイドめ!」って思う」
P「まあ、普通なら口から吹き出してトイレに逃げ出すな」
奈緒「・・・メイド服云々は置いておいて、ちひろさんも同じなんじゃないか」
P「え?でもあのちひろさんだぞ。金の味以外気にするかな?」
奈緒「いや、するよ!普通に吹き出すよ!」
P「これは別方面でも調査する必要があるか」
P「ちひろさんが悪霊だった」
奈緒「悪霊ってのはなかなか聞かないな」
P「鰯の頭も塩もいまいちだったから今度は鈴を試してみたんだ」
奈緒「鈴?あのチリンチリンって鳴る鈴?」
P「ああ。鈴の音色は神を呼び、浄化の力があり、穢れを祓うって意味があるんだ」
奈緒「へー。確かに神社とかでよく鳴らされてるもんな」
P「でもって今度は鰯の頭の反省を生かし、一見見えないように鈴を100個ほど仕込んでみて入室時にセンサーで一気に鳴るようにしてみたんだ」
奈緒「え?」
P「そしたらちひろさんが部屋に入ると同時に部屋から逃げ出したんだ」
P「これはやっぱりちひろさんが悪霊だからなんだろうな」
奈緒「・・・なあ、Pさん」
P「どうした奈緒」
奈緒「もしPさんが自分の部屋に入ると同時に鈴の音がいっせいに聞こえてきたらどう思う?」
P「・・・なかなか恐怖を感じるな。きっと速攻で部屋から逃げ出すと思うぞ」
奈緒「ちひろさんも同じなんじゃないか」
P「え?でもあのちひろさんだぞ。金の音以外なんて気にするかな?」
奈緒「いや、するよ!普通に恐怖だよ!」
P「これは別方面でも調査する必要があるか」
P「ちひろさんがサタンだった」
奈緒「そう言われてもあんまり違和感ないのが凄いな」
P「今度は聖書にある内容で攻めてみた」
奈緒「聖書か。読んだ事はないな」
P「聖書ではサタンは最後に火と硫黄との池に投げ込まれて永遠の苦しみを受けると書いてるんだ」
奈緒「へー。サタンって最後はそうなるのか」
P「でもって今度は風呂に池袋博士作の『硫黄の匂いが100倍する温泉の元』を入れてみた」
奈緒「え?と言うか晶葉はなに作ってるんだよ」
P「そしたらちひろさんが風呂に入ると同時に裸で逃げ出してきた」
P「これはやっぱりちひろさんがサタンで過去の記憶を思い出したからなんだろうな」
奈緒「・・・なあ、Pさん」
P「どうした奈緒」
奈緒「もしPさんが風呂場に入ったら腐った卵みたいな匂いがしてきたらどうする?」
P「・・・なかなか気味が悪いな。きっと服も着ないで風呂から逃げ出すと思うぞ」
奈緒「ちひろさんも同じなんじゃないか」
P「え?でもあのちひろさんだぞ。金の匂い以外なんて気にするかな?」
奈緒「いや、するよ!普通に臭いよ!」
P「これは別方面でも調査する必要があるか。ちなみに良く聞く硫黄の匂いっていうのは硫化水素の匂いで、硫黄自体は無臭だぞ」
奈緒「今回嫌がらせしただけじゃねーか!」
P「ちひろさんが魔だった」
奈緒「魔のみってのはインパクトがあるな」
P「いろいろ考えた結果、今回は線香を試してみた」
奈緒「線香ってお仏壇とかの霊前に供える線香?」
P「ああ。線香ってのは故人の食べ物でもあり、自身の身を清める他、インドでは魔を退けるって効果もあるんだ」
奈緒「へー。インドの修行僧とか香を凄い焚いてそうだしな」
P「でもって今回はちひろさんの部屋でバルサン顔負けの勢いで線香を焚いてみた」
奈緒「え?」
P「そしたらちひろさんが部屋に入るとむせながら逃げ出して、線香の火を消すために消火器を持ってきたんだ」
P「これはやっぱりちひろさんが魔だからなんだろうな」
奈緒「・・・なあ、Pさん」
P「どうした奈緒」
奈緒「もしPさんが自分の部屋のドアを開けたとき、中で煙が充満していたらどうする」
P「・・・普通に火事だと思うな。きっと火を消すものを探しに行くと思うぞ」
奈緒「ちひろさんも同じなんじゃないか」
P「え?でもあのちひろさんだぞ。札束が燃えてる以外で火なんて気にするかな?」
奈緒「いや、するよ!普通に消火するよ!」
P「これは別方面でも調査する必要があるか。ちなみに今回の魔とはインドではmaraと言います。リピートアフターミー!マーラ!」
奈緒「マー・・・ってなに言わせようとしてんだ!」
P「ちひろさんが悪魔じゃなかった・・・・」
奈緒「みんな知って・・・え?」
P「今回はある悪魔退治の方法を試したんだけど効かなかったんだよ」
奈緒「悪魔退治って十字架とか?」
P「いや、木の杭や銀の弾丸とか」
奈緒「よく手にはいったな。で、それをどうしたんだ?」
P「寝ているちひろさんの心臓に木の杭を突き刺して、トドメに脳天に2発銀の弾丸を撃ち込んだんだよ」
奈緒「え?」
P「そしたら普通に起きて「もー、なにするんですか。痛いじゃないですか」って言ってきてな」
奈緒「え?え?」
P「やっぱり悪魔じゃないから木の杭や銀の弾丸は効かないんだろうな」
奈緒「・・・・・」
P「奈緒の言う通りちひろさんは普通の守銭奴でただの人間だったんだな」
P「よし、じゃあ問題も解決したし営業行って来るか」
奈緒「・・・はっ!ヤバイこと知っちゃったよ!ちひろさんに消される前に急いで逃げないと」
???「そんなに急いでどこに行く気ですか?」
奈緒「え?」
ちひろ「・・・」ニコニコ
奈緒「あ・・・あ、ああ・・・」ガクガクブルブル
ちひろ「もう、奈緒ちゃん。あれは全部プロデューサーの冗談ですよ」
奈緒「・・・へ?」
ちひろ「普通に考えて銀の弾丸とか手に入る訳ないじゃないですか」
奈緒「あ、そりゃそうか。そもそも鰯の頭50個って時点でありえないし」
ちひろ「それは本当にやられました・・・」
奈緒「そ、そうなんだ」
ちひろ「お陰で部屋がまだ魚臭いです」
奈緒「でも、冗談にしてもタチが悪いだろ。もし年少組がマネしたらどうするんだか」
ちひろ「そうですよね。まあ、木の杭や銀の弾丸くらいじゃ死なないですし大丈夫ですよ」
奈緒「はは、それもそう・・・え?」
ちひろ「・・・あ!」
翌日、奈緒は謎の記憶障害によりここ数日の記憶を失っていた。
終わり
本当は「ちひろさんに聖水プレイしたらめっちゃ嫌がられた」ってネタも思いついたけど
そんな下品なSSは書けないので止めました。
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