男「何で人は他人を好きになるの?」 (11)
ゆっくりまったり更新予定です
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…何で人は他人を好きになるの?
…子孫繁栄の為?
…でもそれなら、なんで恋愛をする必要があるのだろうか?
先生「男ォ!!聞いてるのか!!」
男「はいぃ!?」
先生「ハイじゃねえだろ!まったく!何ぼぉーとしているんだよ!指定されたところ読め!」
男「ええと~」
女「…163ページ」
右隣の席に座っている女がそう呟いた。あわてて166ページを開こうとするが、開いたページは検索ページだった。
男「け、検索ぅ?」
女「男君!それ数Ⅲ。いま古文!」
男「あ!あぁ~」
あわてて、古文の教科書を机の中から出し、古文の教科書を開いた。
女「暁から」
男「暁に帰らむ人は、装束などいみじううるはしう…」
授業後昼休み
友「ほんとぉおまえ授業中に笑わすなよ。ボケ老人か?」
男「いや本当に気づかなかったんだ。マジで…女が助けてくれてよかったよ」
友「なぁ…ちょっと気にはなっていたけど、なんで女と仲がいいんだ?」
男「仲がいい? 特にそんなつもりはないけど? 普通に喋っているだけの間柄だけだよ?」
友「いやさ、女ってあんまり喋らないじゃん? なんというのか孤高って言うのか…とにかくあんまり喋らないし他人と関わらない人ってイメージなんだ。俺は!」
男「あぁそうかもね」
友「少なくとも男子連中で話しているのはお前ぐらいだよ」
確かに友の指摘通りだ。自分の女のイメージも最初は「孤高の花」だ。
実際に才色兼備でパーフェクトな人間だ。だだ一つ周りとの人づきあいが悪い点を除けば…
友「何でそんなに仲が良い?きっかけは?」
男「ぶっちゃけわかんない。気が付いたら少しだけ話せるようになった」
クラスで唯一、不愛想な美人から話しかけられるのかわからなかった。
放課後
友「おまえもう帰るのか?」
野球のユニホーム姿の友がそういった。
男「部活はいってないからな」
友「どうせやることないんだよ? 今からでも何か入ればいいじゃん」
男「バカか?お前。高2の冬に今更部活に入るか? そもそも今日は予備校だし」
友「そりゃあそうだな」
そういい、友はグランドに消えていった。
予備校まで時間が空いていたので近くの本屋で時間をつぶすことにした。
受験前シーズンということで赤本が並んでいた。適当な大学の赤本をとってページをめくった。
…正直、志望先は決まってない。そもそも何をしたいのかわからない。
大学も学部も分野も決まってない…
女「男君」
男「あ、やぁ…」
女「そこ受けるの? 日国大学?」
男「いや、まぁ…問題を見てただけでまだ決めてないよ」
女「そうなんだ」
男「そっちは?」
女「一応ね。ここ」
そういい女はある赤本に指をさした。その赤本の背表紙には上瑛大学と書かれていた。
女「親はここを薦めているの。お母さんの出身校だし、このまま成績を維持すれば指定校推薦で行けるの」
男「上瑛大学か…行けたら凄いよ」
本当に女が上瑛大学に行きたいとは感じなかったが、自分はありきたりで無難な返事を言った。
女「…ねえ少し時間ある?」
今日はここまでです。誤字脱字があり稚拙かと思われますがどうかよろしくお願いします
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