大石泉「誕生日でもプロデューサーはすけべ」 (17)

P「今日は泉の誕生日だな。おめでとう」

泉「………あ。そうだった」

P「その反応、もしかして自分の誕生日を忘れてた?」

泉「正解。毎日が楽しくて、つい忘れちゃってた」

泉「でも、かわりにプロデューサーが覚えていてくれたからオーケーかな」

P「それは覚えていたかいがあったな。これ、プレゼント」

泉「プレゼントまで……なんだか、至れり尽くせりね。開けてもいい?」

P「もちろん」

泉「なら、早速」ガサゴソ

泉「………これは、マフラー?」

P「最近朝晩が冷えてきたし、そろそろ必要なんじゃないかと思ってな」

泉「……うん、ありがとう。うれしい」

P「あーでも、泉は冬でも胸元開けるくらい暑がりだったか? じゃあマフラーは必要な」

泉「プロデューサーのすけべ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1510400405

泉「いくら私でも、冬は寒いからちゃんとボタンを閉めるよ」

P「『いくら私でも』ということは、自覚はあるのか」

泉「……まあ、亜子とかにはよく言われてるし。無自覚セクシーって」

P「わかる」

泉「すけべ」

P「でも事実だ」

泉「む………確かに、複数人にそう言われている事実は受け入れるべき、か」

泉「わかった。これからは意識してちゃんと服のボタンを閉める」

P「えっ」

泉「今、一瞬がっかりしなかった?」

P「………してない」

泉「むっつりすけべ」

P「じゃあ開き直るけどこれは男の性だ」

泉「開き直りすけべ」

P「ごめんなさい」

泉「はあ……こんなんじゃ、このマフラーも完全に一人用かな」

P「……マフラーは普通一人用じゃないのか?」

泉「………論理的に考えれば、そうね」プイ

P「とりあえず、プレゼントを気に入ってもらえてよかった。泉の好みに合わなかったらどうしようかと」

泉「全然大丈夫。マフラーの柄も私好みだし」

P「そうか。いつも泉のことをよく見ていたかいがあったな」

泉「本当、ありがとう。お祝いの言葉だけで十分なのに、物までもらっちゃって」

P「泉はいつも頑張ってくれてるから、これくらいはな」

泉「………」

P「………」

泉「どうしたの、急に黙って」

P「いや。『いつも泉のことをよく見ている』なんて言ったから、いつすけべって言葉が飛んでくるかと身構えて」

泉「こういうタイミングでは言わないよ。というか、そういう意味で『いつも見てる』わけじゃないのはわかってるし」

P「……そうか、そうだよな。俺の被害妄想だった」

泉「言ってあげたほうが落ち着くなら、そうするけど?」

P「まさか」

泉「ふふ、そうだよね」

P「たぶん、きっと、おそらく」

泉「はっきり言いきってほしかった」


P「そういえば、泉の誕生日ってことは今日は11月11日か」

泉「順序が逆な気はするけど、まあそうだね」

P「11月11日といえば、ポッキーの日だな」

泉「すけべなプロデューサーは次に『ポッキーゲームをしないか』と言う」

P「ポッキーゲームをしないか? ………はっ!?」

泉「当たり」

P「くっ、さすがはIQ150」

泉「IQ150なくてもわかるよ。いつも見てるんだから」

P「いつも見ていてくれてありがとう」

泉「どういたしまして」

泉「………一回だけ、やってみる? ポッキーゲーム」

P「いいのか?」

泉「そういう日だし、一度くらいなら」

P「じゃあこれ、ポッキーをくわえてくれ」

泉「はひ」

P「そして俺もくわえて……」

P「ひふほ(いくぞ)」ポリポリ

泉「はひ」バキッ

P「………」

泉「………」

P「見事にど真ん中で折れたな」

泉「………もう一度やるわ」

P「泉は負けず嫌いだな」

P「11月11日は、ほかにもいろんな記念日になってるみたいだな」

泉「そういえば、いろいろ聞いたことあるような……」

P「たとえば、サッカーの日」

泉「ああ、11人でやるからってこと?」

P「たぶんそうなんじゃないか?」

泉「11が2つあるから、ちょうど試合ができるね」

P「11人と言えば……ほら、女の子が言うフレーズで『サッカーチームが作れるくらいの子どもが欲しい』っていうのあるじゃないか」

P「あれ、泉的にはどうだ?」

泉「子どもの数か……さすがに、11人は多すぎね。ふたりか、3人くらいがちょうどいいのかも」

P「俺もそのくらいだなー。はじめは女の子がいい」

泉「そうね。で、次は男の子で」

P「そうそう」

泉「それで、最初の子が大きくなったら、そろそろ……」

P「そろそろ?」

泉「………」

泉「すけべ」

P「なんで?」




P「11月11日はチンアナゴの日とも」

泉「すけべ」

P「すけべなのはお前の頭だ」

P「他にも今日は、電池の日とか箸の日とか麺の日とか、本当にたくさん記念日があるらしい」

泉「すごいね。ネタにしやすい数字なのはわかるけど、ここまで多いなんて」

P「祝い事が多いのはいいことかもしれないけど、あんまり多すぎても覚えきれないなあ」

泉「そうね……だから、自分にとって大事な記念日だけでも、覚えておけば十分だと思う」

P「そうだな。なら俺は、たったひとつの記念日だけ覚えておこう」

泉「プロデューサー……」

P「今日はベースの日。覚えた」

泉「えっ」

P「ん、どうした?」

泉「えと、その……ううん。なんでもない」

P「………」

P「あはは、冗談だよ。一番は泉の誕生日だ。俺の担当アイドルが生まれた記念日だもんな」

泉「………」

泉「プロデューサーの、すけ」

P「すけべではない」

泉「すけこまし」

P「パターン増えたな」

………

……


P「とまあこのように、昔は『記念日が多すぎても困る』という旨の発言をしていた泉だが」

さくら「イズミーン、カレンダーの9月11日のところに丸してあるけど、これは?」

泉「結婚記念日」

さくら「じゃあ、9月15日は?」

泉「告白記念日」

さくら「7月29日は?」

泉「鯖味噌記念日。Pさんが初めて魚料理をおいしそうに食べた日だから」

さくら「おお~~」

亜子「いやいや、記念日多すぎやろ! 結婚記念日とかはわかるけど、鯖味噌記念日ってなに!」

泉「たくさん祝う日があるのは、いいことかなって……思い出も、たくさん振り返ることができるし」

P「IQ150の頭脳を有効活用して膨大な数の記念日を設定しているんだ」

さくら「らぶらぶですねぇ」

亜子「ほんま、ごちそうさまって感じやね」

泉「ちなみに5月2日は亜子の誕生日だからそこも丸してあるわ」

亜子「アタシら一生親友! もう大好き!」ダキッ

さくら「えへへぇ……でも、全部の日に丸があるわけじゃないんだね」

P「まあな。さすがに毎日記念日とはいかない」

P「けど、今さくらが指さしてる日付なら、記念日にならないこともない」

さくら「え? どんな記念日ですかぁ?」

P「それは秘密」

さくら「えー? ずるいですよぉ」

泉「………」

亜子「どしたのいずみ? 顔赤いよ?」

泉「すけべ……」

泉(酔った勢いで『初めて記念日』と『お尻記念日』をPさんがカレンダーに書き込もうとしたとき、全力で止めておいてよかった……)

泉「だいたいお尻記念日ってなによ……」

亜子「お尻?」

泉「なんでもないわ。あの人がずーっと前から変わらずすけべってだけだから」

亜子「??」






さくら「あ、もしかして『すけべ記念日』とか?」

泉「さくら!?」

P「おお、核心ついてきた」

泉「ち、違うから!」



おしまい

おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
大石泉さん、大好きです。お誕生日おめでとう

過去作:【モバマスSS】泉「プロデューサーのすけべ」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom