【安価コンマ】吹雪「姉妹愛チェッカーですか…?」 (28)


~鎮守府~

吹雪「はぁ…」

夕張「あれ、吹雪ちゃんじゃない。どうしたの、ため息なんかついて?」

吹雪「あ、夕張さん…」

夕張「悩み事?」

吹雪「いや、悩み事というか…そうですね、悩み事ですね…」

夕張「そっか…私で良ければ相談に乗るよ?」

吹雪「え、あ、ありがとうございます、夕張さん」

吹雪「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいますね。え、えっとですね、最近、私、長女としてちゃんとやれてるか心配で…」

夕張「長女として…?」

吹雪「はい…長女って、妹達をしっかりとまとめたり、妹達の相談に乗ってあげたり、なんというか『頼れる存在』じゃないといけないと思うんです」

夕張「そうねぇ…私には姉妹がいないから何とも言えないけど、確かに長女って『頼れる存在』ってイメージよね」

吹雪「はい…でも、なんというか最近頼りにされてないというか…」

夕張「そうなの?」

吹雪「はい…白雪ちゃんとかは私よりしっかり者だと思いますし、叢雲ちゃんだって一人で何でもできちゃいますし…」

吹雪「なんだか、そういうのを見てると、長女としてちゃんとやれてるか自信がなくなってきちゃって」

夕張「そっか…つまるところ吹雪ちゃんは姉妹の子達にどう思われてるかが知りたいのね」

吹雪「うーん、そういうわけでは…。いや、でも、そうですね…分かるわけないですけど、そんなことが分かれば嬉しいですね…」

夕張「ふふっ…それがね、分かるのよ!」

吹雪「えっ、あ、あるんですか!?」

夕張「これよ…名付けて『姉妹愛チェッカー』!」

吹雪「『姉妹愛チェッカー』、ですか?」


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夕張「そうよ。これは、姉妹が自分の事をどう思っているかを数値化して表してくれるのよ」

吹雪「す、数値化、ですか?」

夕張「そうよ、具体的には
【01~10】長女…?
【11~20】不満を持っている
【21~40】ここをなおしてくれれば…
【41~50】一般的な姉妹だと思っている
【51~70】仲良し姉妹
【71~80】すごい尊敬してる
【81~90】姉妹以上の感情も…
【91~00(100)】お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん

って感じね」

吹雪「へ、へぇ…って、なんだか変な項目が混ざってませんか?」

夕張「気にしたら負けよ」

吹雪「そ、そうですか…で、でも、妹がどう思っているかを見るなんて…いいんでしょうか?」

夕張「吹雪ちゃん、私は悪いことだとは思わないわ。むしろ、姉妹の子達が自分の事をどう思っているか知ることで、もっといいお姉ちゃんになれるきっかけづくりになると思うわ!」

吹雪「確かに、そうですね…! 分かりました、私もっといい長女になるために、頑張ります!」

夕張「うん、がんばってね、吹雪ちゃん!」

~吹雪型の部屋~

吹雪「みんな、ただいま」

初雪「あー、おかえりー」ダラーン

深雪「おう、吹雪! …おい、初雪、あんまりだらけてると溶けちまうぞ?」

叢雲「あ、吹雪帰ってきたのね…」カチャカチャ(艤装整備中)

白雪「あ、吹雪ちゃんお帰り。今日は、私がカレー作ったよ」

叢雲「…」(白雪のカレー♪)

磯波「あ、吹雪ちゃん、お帰りなさい」

浦波「あっ、磯波姉さん、動かないでください! 髪の毛がうまく梳けません」

吹雪「みんな、ただいま」

吹雪(みんな、リラックスしてるなぁ。やっぱり、姉妹仲はそんなに悪く無いよね、よね?)

吹雪(でも、私が長女としてどう思われてるか知りたいし…早速計ってみよう)

吹雪(まずは…↓1ちゃんのを見てみようかな)

吹雪(よし、まずは叢雲ちゃんから計ろうかな)

吹雪(叢雲ちゃんといえば、なんとなくつっけんどんしてるイメージだよね)

吹雪(そのつんつんしてるイメージが先行しすぎているけど、落ち着いた部分もあって、たまに見せる儚げな表情が大人な感じを醸し出してるよね)


吹雪(…私の事はどう思ってるのかな? 普段の態度だけ見るとあんまり私の事を信頼してないように見えちゃうけど…)

吹雪(でも、たまに私の事を気遣う事も言ってくれるし…どうなんだろう?)

吹雪(…よし、ちょっと話しかけてみよう)

吹雪「叢雲ちゃん、艤装の整備中?」

叢雲「そうよ、見ればわかるでしょ?」カチャカチャ

吹雪「そ、そうだね。叢雲ちゃんの艤装ってなんというかす、すた、スタイリッシュ?でかっこいいよね」

叢雲「そうかしら? ま、まぁ、当然よ」

吹雪(うーん、やっぱりわかんないなぁ。よし、じゃあ夕張さん、使わせてもらいます! えいっ!)


↓1コンマ 姉妹愛

叢雲(お、お姉ちゃんがスタイリッシュって…///)カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ

叢雲(お姉ちゃんに褒められちゃったわ…お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん)

吹雪(あ、9かぁ…やっぱりそんなに信頼…ん?)

吹雪(【99】!? 【99】って、えっとえっと『お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん』って書いてあるね…)

吹雪(え、えっと、このお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんっていうのがどういう意味かは分からないけど、高いってことはいいってことだよね…?)

吹雪(良かった…私、ちゃんと出来てたみたい…)

吹雪「…叢雲ちゃん」

叢雲「な、何よ」(お姉ちゃんがまた話しかけてきたわ…ど、どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう)


吹雪「私、叢雲ちゃんのお姉ちゃんとして頑張ってきて良かったよ!」

叢雲「べ、別に私のお、お、お、おねね…姉なんだからぎゃんばるのくらい当然でしょ!?」

叢雲(あぁぁぁぁ、またやっちゃったわっ! どうしていつも、つんっとしちゃうのよ!)

吹雪「そうだね、当然だよね!」ニコニコ

吹雪「あっ、叢雲ちゃんの艤装の整備手伝うよ! お姉ちゃんだもんねっ!」ニコッ

叢雲「…」クラッ(あぁ、私の…私のお姉ちゃんお姉ちゃん。お姉ちゃんはみんなに優しいけど、お姉ちゃんの特別は私だけ私だけ私だけ)

吹雪「ん、あれ、どうかした、叢雲ちゃん?」


叢雲「っ! べ、別に何でもないわ」(落ち着け、落ち着け…)

吹雪「隣、座るね?」スワリッ


叢雲「…」チラッチラッ(ちょ、ちょっと、お姉ちゃん、スカートが短すぎるわよ! み、見え、見え…)

吹雪「あ、ここはどうすればいいの?」ピトッ

叢雲「あっ…」プツッ


叢雲「…」

吹雪「…叢雲ちゃん?」

叢雲「ここはこうやるのよ」ギュッ

吹雪「おぉ、なるほどね! 叢雲ちゃんは艤装の管理もしっかりやって偉いね」

叢雲「それをいうなら吹雪だって、しっかりやってるじゃない。ほら、ここも…」サワッ

吹雪「ちょ、ちょっと、内腿触ったらくすぐったいよっ!」

叢雲「あら…ここにちょっとおかしいところがあるわよ? 動かないで」

吹雪「え、ホント?」

叢雲「本当よ。すぐ直せると思うから動かないで」サワサワ(はぁ…はぁ‥‥ど、堂々と純白パンツを…)

吹雪「だ、大丈夫そう? って、ちょ、ちょっとく、くすぐったいよ、叢雲ちゃん!」アハハ

叢雲「はぁ…はぁ…吹雪…吹雪…」ツツーッ

吹雪「む、叢雲ちゃん…? な、なんだか手がだんだんスカートの中の方に…」



↓1「何してるの?」

叢雲「…チッ」ボソッ

初雪「何してるの?」ニョロッ

吹雪「あ、初雪ちゃん。艤装の整備をしてたんだ」

初雪「…叢雲が何だか怪しい動きをしてた」

叢雲「し、してないわよ?」

初雪「じー」ジー

叢雲「な、なによ」

初雪「…怪しい」

吹雪「?」


吹雪(叢雲ちゃんはすごい良かったけど初雪ちゃんはどうだろう…?)

吹雪(初雪ちゃんはなんというかいつもダラーッとしてるイメージがあるよね)

吹雪(それでいて、感情もあんまり表に出さないし…)

吹雪(でもでも、たまにゲンキンなところもあって、アイスとかおいしいものが大好きで、それを見てよだれを垂らしてる姿はすごい愛らしいよね)


吹雪(私の事はどう思ってるのかな…?)

吹雪(うーん、どうなんだろう、だめだ、全然分からないよ…)

吹雪(よし、じゃあ計ってみよう…!)

↓1コンマ 姉妹愛

吹雪(【18】だから『不満を持っている』かぁ…)

吹雪(ショック…)

吹雪(私は姉としてしっかりと頑張ってきたつもりだけど、やっぱり駄目だったのかな…?)


吹雪(そういえば、私と初雪ちゃんは姉妹だからよく話すけど、話してる時とかも初雪ちゃんは無表情なことが多いよね…)

吹雪(私なんかと話していてもつまらなかったのかな…? それとも私に不満があるから会話を楽しめていなかっただけ?)

吹雪(…)

吹雪(いや、後ろ向きになっちゃダメだよ! 初雪ちゃんが私に不満を持っているなら、その不満をなくすように努力する、それが真の長女だよ!)

吹雪(それに、夕張さんがせっかくいいお姉ちゃんになりたいって言う私のお願いを聞いて、姉妹愛チェッカーを貸してくれたんだから、最大限に有効活用しないと、夕張さんにも失礼だよ!)

吹雪(…よし)


吹雪「初雪ちゃん!」

初雪「ん、なに…?」

叢雲(ほっ、初雪のじぃぃって言う視線が逸れた…初雪ったら、妙なところで感がいいから怖いわね)

吹雪「私は初雪ちゃんのお姉ちゃんだよね?」

初雪「うん」

吹雪「そうだよね…でもね、姉妹だからこそ近すぎて見えない事とかもあると思うんだ」

初雪「そうなの?」

吹雪「うん。それでね、もし、初雪ちゃんが私に不満に思っていることがあったり、直して欲しいことがあったら言ってみてほしいんだ」

初雪「…急に、どうしたの?」

吹雪「い、いや、なんとなく、さっきも言ったように近すぎると分からないことがあるんじゃないかって考えてて…もしかしたら、私が見えてないだけでみんなは私に対して不満とかがあるんじゃないかなって思ってね」

吹雪「だから、もしそういうのがあるなら、言ってみて? 私、長女として、初雪ちゃんのお姉ちゃんとして、頑張ってその不満をなくせるように努力するから!」


初雪「そう…不満、あるよ」

叢雲(…お姉ちゃんに不満を言えば直してもらえる? つまり、例えば、『私と一緒のベッドで寝てくれないのが不満』とかっていえばもしかしてお姉ちゃんと一緒に寝れる、かもしれないってこと…?)

吹雪「そっか…じゃあ、どんなことが不満か言って欲しいな。私、その不満をなくせるように頑張るから!」

初雪「…私の不満は、↓1」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年11月11日 (土) 17:59:42   ID: VULJtOAl

こういうssも面白いな
更新楽しみにしてます

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