戦車乙女たちの舞台裏を妄想したSSとなります。
閑話含めて6話。
殆どあんこうチームです。
前スレ的なもの
【ガルパン】みほ「いどばた作戦です!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1507479903/)
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【屋上でお昼ご飯です!】
『大洗女子学園屋上にて』
沙織「ちょっと憧れてたんだよね。屋上でお弁当食べるのって」
みほ「漫画とかでよく見るシチュエーションだよね。会長が開けてくれてよかったよ」
麻子「戦車道さまさまだな」
優花里「ちょっと潮風が強いですけどね」
華「それでは、いただきましょう」
一同「いただきまーす」
沙織「…あれー?なんかいつもよりしょっぱい気がするよ。ちゃんと分量どおりにつくったはずなんだけど」モグモグ
みほ「あ、わたしも。いつもよりしょっぱい」モグモグ
麻子「多分、潮風のせいだ」
優花里「潮風ですか」
麻子「潮風には若干量の塩分が溶け込んでいるらしい。それの効能で少し味が濃く感じるんだろう」
優花里「ほえぇー」
みほ「だから海でスイカ割るのかな」
沙織「それはどうだろう」
華「確かに、海沿いに構える一流店は、空気中の塩分も計算して料理するという話を耳にしたことがありますね」
沙織「学園艦は360度海だもんねー。屋上だとダイレクトに届くだろうし」
優花里「学園艦って舐めたらしょっぱいんですかね」
みほ「伯方の塩みたいに学園艦の塩って買えたりしないかな」
沙織「やだよそんな鉄臭そうな塩」
華「みほさんはお弁当、ご自分で用意なさったんですか?」
みほ「うん。まだ沙織さんほど上手にはできないけどね」
麻子「いや、十分よくできてるぞ。わたしのと同じくらい綺麗だ」
沙織「麻子のお弁当はわたしがつくってるんだけど」
優花里「わたしは親のですねー」
華「あらあら、出来合い弁当のわたくしが恥ずかしいです」
麻子「そりゃあ、その分量を自炊しようとしたら夕方になってしまうからな」
華「お米だけは自分で炊いたのですが」
沙織「タッパーにみっちりだ…」
みほ「白いレンガみたい」
優花里「食べ物といえば、西住殿の好きな食べ物ってマカロンですよね」
みほ「うん」
優花里「武部殿はドーナツと納豆、五十鈴殿は柏餅で、冷泉殿はケーキでしたよね」
麻子「そうだが、それがどうかしたのか」
優花里「え、いや、なんといいますか…順当だなあって」
みほ「順当?」
優花里「かわいらしい西住殿はかわいらしいマカロンがお好きでかわいらしいですし、他の皆さんもなんというかイメージ通りで」
みほ「そんなかわいらしいを連呼しないでよぉ…」
沙織「え、わたし納豆のイメージなの」
麻子「男と付き合うと粘着が強そうだ」
沙織「なによ」
優花里「まあまあ…でも、ちょっと意外な好物の人っているじゃないですか」
華「例えば、どなたですか?」
優花里「西住まほ選手のカレーとか」
麻子「あー」
沙織「あとエリりんのハンバーグとかもだね」
みほ(エリりん…?)
華「確かに、まほさんのピシッとした雰囲気でカレーがお好きというのは、なんといいますか…ギャップを感じますね」
優花里「入ったココイチに姉上殿が座ってたら、ちょっと笑ってしまいそうです」
沙織『店主よ、私の分は2甘にしてくれ』(声真似)
麻子「…ンフッ」
みほ「あー、本当にそんな感じだよ」
沙織「あ、そうなんだ」
みほ「結構お姉ちゃんとココイチ行ったりしたの。お姉ちゃんが調子に乗って10辛にして、顔中からいろんな汁を流しながらなんとか平らげたってこともあったなぁ」
華「そのお話すごく良いですね。これが所謂『萌え』というものなのでしょうか」
優花里「かわいいですぅ」
まほ「クチュン!」
エリカ「大丈夫ですか隊長」
まほ「ああ…誰か噂してるのかもしれん」
エリカ(隊長のくしゃみかわいかったな…)
優花里「姉上殿のカレー好き、理由とかあるのでしょうか」
みほ「あるよ。えっとね、まだわたしが小さいころの話なんだけど」
沙織「うんうん」
みほ「お姉ちゃんにカレーつくってあげたことあるの。今思うと焦げてたし野菜の煮込みも甘くてゴロゴロだったのに、お姉ちゃん『おいしいよ、みほ』って食べてくれて…それ以来かな、カレーが好きって言うようになったのは」
華「そんな背景が…」
優花里「いい話ですぅ」
みほ「まあ、そのときは確か菊代さん…うちの女中さんね。彼女がいなかったから、わたしがつくるしかなかったの」
麻子「…あのおっかない家元は料理しないのか」
みほ「えっとね、菊代さんが雇われるようになった経緯も、お母さんの手料理を食べたお父さんが気絶したからなの」
沙織「え」
みほ「そのときお父さんもいなかったし、大雨で出前も呼べなかったからわたしがつくったんだ」
麻子「英断だろう。大雨では病院にも行けないだろうし」
沙織「わたしたちの会話を家元が聞いたらどんな顔するかな…」
優花里「じゃあ、西住殿のマカロン好きも、なにかそういうエピソードがあったりしませんか?」
沙織「あ、聞きたい聞きたい」
華「興味あります」
みほ「うーんとね………………無いかな」
麻子「無いんかい」
【屋上でお昼ご飯です! 終わり】
【ダージリンさんのコーヒー初体験です!】
『ルクレールにて』
麻子「ふぅ…ケーキとコーヒーの相性は最高だ…」
沙織「麻子、ケーキ食べすぎ。それで三個目だよ」
麻子「堅いこというな沙織。性格もそのおっぱいくらい柔らかければいいのに」
沙織「おい」
優花里「名言中の名言です」
華「まあまあ」モグモグ
みほ「華さん、それ何個目?」
華「ごめんなさい、指の数が足りなくなってからは数えてなくて…」
優花里「血糖値がすごいことになりそうですね…」
ダージリン「あら、皆さんご機嫌よう」
みほ「あ、ダージリンさんこんにちは」
優花里「ダージリン殿も来てたんですね」
ダージリン「ええ。ペコが淹れてくれる紅茶もいいけど、たまにはここの紅茶もね。ご一緒してよろしいかしら」スッストン
麻子「返事を聞く前に座るな。べつにいいけど」
沙織「意外と強引なところあるよね」
華「イギリス式なのでしょう」
みほ「アヘン戦争、スエズ動乱、アロー戦争…」
麻子「大英博物館は別名盗品博物館だな」
優花里「入場料無料にされてもって感じですね」
ダージリン「お黙りなさい」
店員「お待たせいたしました。エスプレッソでございます」コトッ
みほ「え、誰か頼んだ?」
優花里「わたしが頼んだんです。飲んだことないので、挑戦してみようかなって」
沙織「苦いよー?大丈夫?」
優花里「平気ですよ。コーヒーは普段ブラックで飲みますし…」チビ
優花里「!!!???」ビビビ
みほ「あ、シャワーぶっかけられたうちの犬みたいになってる」
華「毛が逆立っていますね。ジブリ的な表現です」
優花里「……冷泉殿、いります?これ」
麻子「いらん」
みほ「…そういえばダージリンさんって、コーヒーは飲まないんですか?」
沙織「見るたびに紅茶ばっかり飲んでるよねダジりんって」
ダージリン「(ダジりん…?)いえ、私は下品に砕いた焦げ豆のダシ汁を嗜めるほど豊かな味覚を持ち合わせておりませんので」
優花里「ボロクソです」
華「皮肉が全開ですね…」
みほ「コーヒー自体は飲んだことあるんですか?」
ダージリン「ありませんわ。英国人は紅茶があればよいのです」
麻子「あんた横浜生まれ横浜育ちだろ」
みほ「何事も体験だと思いますよ…?飲んでないのにその言い草はちょっと」
華「英国人は二枚舌と言うではありませんか。もしかしたらもう一枚の舌に合うかもしれませんよ?」
ダージリン「私の二枚舌は紅茶を嗜む用と格言を嗜む用なの」
優花里「三枚目があるかもしれませんよ」
麻子「ユダヤとアラブとフランスに披露したらしいな」
ダージリン「私、皆さんの恨みを買うようなことしたかしら…」
ダージリン「まあ、そこまで言うなら試してみるのもよろしいでしょう。他ならぬみほさんの提案ですし」カチャ
麻子「おっ」
ダージリン「……」チビ
ダージリン「!?ン"ッ!!」バフッ
沙織「きゃあ!鼻から噴射した!」
ダージリン「こ、これは中々に刺激的な…」ハァハァ
みほ「ご、ごめんなさい…勧めちゃって…」
ダージリン「い、いえ…世の中は広いのですね。この泥水に良く似た液体を飲用とする奇特な方もいらっしゃるとは。見識が広がりましたわ…」
優花里「まぁ、苦いですよね。エスプレッソ」
みほ「あ、そうだダージリンさん、エスプレッソの正しい飲み方を思い出したので、それでもう一度試してみるのはどうですか?」
優花里「ちゃんとした飲み方、ですか」
ダージリン「興味がありますわ。お聞かせいただける?」
みほ「はい。以前お姉ちゃんと一緒にアンチョビさんにお呼ばれしたことがあって…」
~~~~~~~~~~
アンチョビ「よく来たな西住!あとみほも!存分に食べて飲んでいってくれ!」
まほ「ややこしいから素直にまほって呼べ」
アンチョビ「それはちょっと気恥ずかしいというか…」
ペパロニ「パスタのリクエストを伺いやす!ジェノヴェーゼにプッタネスカ、ネーロ(イカスミ)なんかもありますよ!」
まほ「カレーパスタはないのか」
ペパロニ「ないっす。鉄板ナポリタンの隠し味にカレー粉使ってるくらいで」
まほ「じゃあそれを」
ペパロニ「えー…料理を選ぶ基準そこなんすか…」
みほ「あはは…わたしはプッタネスカを」
カルパッチョ「オゥ カピート~♪(かしこまりました)」
…………
まほ「ふぅ、堪能した」カチャ
みほ「ドルチェがおいしかったなぁ。次があったらティラミスを食べたいです」
アンチョビ「あー、その、ティラミスを振舞うことの意味って知ってるのか?」
みほ「へ?」
アンチョビ「いや、知らないならいいんだ。じゃあ腕を振るって用意するから楽しみにしておいてくれ」
※ティラミスは「夜のお誘い」という意味になることがあります。
カルパッチョ「コーヒーお持ちしました。本日はエスプレッソですよー」
まほ「む、エスプレッソか…」
みほ「ん、エスプレッソですか…」
ペパロニ「お気に召さないっすか」
みほ「う、うん。ちょっと苦いかなって…」
まほ「みほに同じく」
アンチョビ「…フッフッフ、そう言うと思ってな!今日はドゥーチェアンチョビが!(バサァ お前らにエスプレッソのおいしい飲み方を教えてやろう!」バァーン!
ペパカル「「わー♪」」パチパチ
みほ「なにこれ」
アンチョビ「まず、エスプレッソには当然砂糖が必要だ!」スッ
まほ「まあ、苦いんだからな」
アンチョビ「そしたらこの砂糖をー…こうだ!」ドバァ
みほ「え」
アンチョビ「まだまだぁ!」ドサッドサッドサッ
まほ「ちょ、ちょっと待て!入れすぎだろう!」
ペパロニ「いや、エスプレッソはこれが適量っすよ」
みほ「えぇー…いいんですか…」
カルパッチョ「もともと、次の電車が来るまでの短い時間でコーヒーを飲んでしまいたいというせっかちさんのための淹れ方だから。フォーマルなものじゃないんですよ」
アンチョビ「そういうことだ!(カチャカチャカチャ ほら、できたぞ!」
みほ「じゃあ…いただきます」ゴクッ
みほ「……! おいしい!」
まほ「豆の味が台無しになると思ったが、むしろよくわかるようになってるな。不思議だ」ゴクゴク
アンチョビ「だろ?」
まほ「ふう、さらに堪能した」カチャ
アンチョビ「まだだぞ西住!」
まほ「紛らわしいからまほって呼べっての」
アンチョビ「まあまあ。底に砂糖がへばりついてるな!」
まほ「ああ」
アンチョビ「それをすくって食え」
まほ「は?」
アンチョビ「凄むな凄むな、バカにしたわけじゃないから。溶け残った砂糖もボーノなんだぞ」
ペパロニ「砂糖ドバドバのエスプレッソを飲み干して底の砂糖をジャリジャリ食う!これがシチリアの伊達男の作法っす!」
まほ「私はシチリア人じゃないし女だ…」
アンチョビ「まあまあいいからいいから」
まほ「……苦い砂糖味だ」ジャリジャリ
みほ「あはは…」
~~~~~~~~~~
ダージリン「そんな下品な飲み方が…」
優花里「初めて知りましたぁ」
麻子「…砂糖」ピクッ
沙織「あ、麻子が反応してる」
ダージリン「………みほさんに勧められた飲み方です。試す価値はありそうですね」ドバッ
華「やる気ですね」
みほ「まだですよ。このくらい入れてました」ドバッドバッドバッ
ダージリン「……私の目の前で紅茶にこんな真似をしたら学園艦の先端に括り付けてやるのですがね…」カチャカチャカチャ
ダージリン「……」ゴクッ
優花里(飲みましたね)
華(なんだかこっちも緊張します…)
みほ「…お味はどうですか?」
ダージリン「……」ゴクッ
麻子「二口目いったな」
ダージリン「………………」ゴクゴク
優花里「あ、結構飲んでます」
ダージリン「……うん、成程。理解はしました」カチャ
みほ「おいしかったんですか?」
ダージリン「嫌いではありませんでした」
沙織「ああ、おいしかったんだね」
ダージリン「いえ、嫌いではないというだけです」
麻子「素直じゃない」
ダージリン「……でもこの砂糖は流石に結構ですので、麻子さんいかが?」
麻子「いらん」
…………
『ダージリンの自室』
ダージリン「……」ドバッドバッドバッドバッ
ダージリン「……(ドキドキ」カチャカチャ
ローズヒップ「ダージリン様!ディナーのお時間ですわー!」バァン
ダージリン「!?!?!?」ドタンパリーン
ローズヒップ「だ、大丈夫でございますかですわー!!??」
ダージリン「…大丈夫よローズヒップ。あと部屋に入るときはノックをなさい」
ローズヒップ「申し訳ございませんわー!それよりディナーに行きましょう!今日はローストビーフですのよ!」
ダージリン「はいはい。それより掃除を手伝いなさいローズヒップ」
ダージリン(ふぅ…夜にこっそり飲むしかなさそうですわね…)
ローズヒップ「このおっ紅茶めっちゃおっ砂糖の香りがしますわー!」
ダージリン「気のせいよ」
【ダージリンさんのコーヒー初体験です! 終わり】
【閑話:カバさんチームのお洗濯】
『歴女チーム宅、居間にて』
カエサル「では始めるぞ…」
エルヴィン「いつでもオーケーだ」
左衛門佐「右に同じ」
おりょう「ぜよ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
カエサル「……さーいしょーは!」
一同「グー!」
カエサル「じゃーんけーん!」
一同「ポン!」
カエサル「…っしゃあ!」
エルヴィン「我々の勝利だ!」
左衛門佐「……!」(無言でガッツポーズ)
おりょう「うぅ…負けてしまったぜよ…」
カエサル「じゃあ今週の洗濯当番はおりょうだな」
エルヴィン「がんばれ」
左衛門佐「応援してるぞ。一切手伝わないけど」
おりょう「鬼畜ぜよ…ほんと一番面倒くさいんだよな、洗濯が…」
カエサル「そうかぁ?」
おりょう「じゃあ代わってみるか」
カエサル「やだ」
おりょう「だろう…?我らのコスチュームへの愛情は裏を返せば注文の多さになるんだから…」
エルヴィン「もし色落ちさせたりしたら髑髏部隊の刑だぞ」
左衛門佐「もし皺になったりしたら肝練りの刑な」
おりょう「勘弁してほしいぜよ」
カエサル「私はペルシア侵攻の刑にするか」
エルヴィン「え、なにそれ」
カエサル「ほら、ローマ皇帝ってペルシアに侵攻すると死ぬじゃん」
左衛門佐「ああ、なんか揃いも揃ってロクな死に方しないんだよな確か。部下に暗殺されたり捕虜になったり雷が落ちたりキノコの食いすぎで死んだり」
カエサル「ディオクレティアヌスが生きたまま皇帝を引退できたのはあのおぞましきペルシアに関わらなかったからではないだろうか」
おりょう「カエサルの中でペルシアはどういう扱いなんぜよ…」
おりょう「まあ、今週は泳ぎに行く用事がないから多少はマシぜよ」
左衛門佐「泳ぎ?」
おりょう「お前のあの新種の変態みたいな水着のことぜよ。すごい洗いにくいし干しにくいってカエサルが愚痴ってたやつ」
左衛門佐「新種の変態って…あれは由緒正しき真田紐だぞ!」
エルヴィン「すまん、あのときはスルーしてたけどちょっとドン引きものだった」
カエサル「普段赤ふんどしってだけでもアレなのに。痴女以外の何者でもなかった」
左衛門佐「お前ら腹の底でそんなこと思ってたのかぁ!それにいいじゃないかふんどし!着け心地の快適さで勝る下着は存在しないぞ!」
おりょう「そういうマメ知識はいらないぜよ。それにエルヴィンの服で色移りして今は苔むした赤でなんかグロイぜよ。捨てて普通の下着買え」
エルヴィン「苔色じゃなくてモスグリーンな」
左衛門佐「普通の下着くらい持ってるよ!」ンガー
おりょう「はいはい…」
…………
おりょう「ふんふーん♪…ん、なんだこの下着」
すんごいきわどい紐下着「」キラーン
おりょう「うわ、なんだこれ。こんなの履いたら尻が丸見えぜよ…」
おりょう「…あれ、ふんどしが洗濯籠に入ってない…ということは、この下着って」
ガラッ!
左衛門佐「おりょうー今日のお昼ご飯リクエストは…ってわあああああああ!!おりょう!なに人のパンツ見つめてるんだ!」
おりょう「…やっぱり左衛門佐のか。もしかして露出狂の気があるんじゃないだろうな」
左衛門佐「そういうんじゃない!誰だって気の迷いで買ったすごい下着くらい持ってるだろ!たまに虫干しのために履いたりするだろ!」
おりょう「いや、全然」
左衛門佐「んぐ…と、とにかく!いいから干してくれ!」
おりょう「…………」
左衛門佐「…おりょう?」
おりょう「」ダッシュババ!
左衛門佐「おりょう!?」
おりょう「……おーい!みんな出てくるぜよー!左衛門佐がすんごい下着履いてたぜよー!黒船来航ぜよー!」ブンブン
左衛門佐「ちょっと待てえええええ!!パンツ返してえええええ!!」
【閑話:カバさんチームのお洗濯 終わり】
【エレベーターです!】
『ショッピングモールにて』
みほ「いろいろ買えたねー」モフモフ
麻子「西住ふぁん、ひょのクマの足がわたひの口をふさぎまくっへるんだけお」モゴモゴ
沙織「普通大きくてかさばる物は後回しにしない…?なんでそんなでっかいぬいぐるみをいの一番に買ったのみぽりん。すれ違う人が『ちょっとアレなタイプの女とその取り巻き』を見るような目してたよ。恥ずかしかったよ」
みほ「ボコォーボコォー」ギュウウウウ
華「聞いちゃいませんね…」
優花里「むごもご」(完全に埋まってる)
ウィィィィン
ガタン!ガリガリガリ
沙織「ん?」
みほ「…なんの音だろう」
優花里「もごご」
プシュー…
…………
華「…階数表示が四階のまま動きませんね。縁起が悪いです」
沙織「あとエレベーターの浮遊感もないね。まるで止まってるみたい…」
麻子「ほんほいほまっへうんあお」ムグー
みほ「え?なんて?ちゃんと喋ってくださいよ麻子さん」
沙織「みぽりん、ここの面積半分を占領してて麻子に蹴りをかましてる包帯巻いたぬいぐるみは誰のかなー」
優花里「ムググ…ぷはっ!エレベーター止まってますよ!間違いなく」
みほ「やっぱり…」
華「まあ予想はつきますが、なぜそんな断言口調で…」
優花里「わたし、気圧が急に変わるとくせ毛がこう…きゅるんってなるんです!今はそれがありませんので」
みほ「そんな機能が」
沙織「ゲゲゲのゆかりんだ」
麻子「もごご」ジタバタ
優花里「ああっ、私が押しのけた分冷泉殿にしわ寄せが」
…………
みほ「…はい、わかりました。いえ、事故なら仕方ありませんよ。はい。はーい」ガチャン
沙織「なんて言ってた?みぽりん」
みほ「電気系統の故障で止まっちゃったんだって。修理に一時間くらいかかっちゃうみたい」
華「あらまあ」
優花里「仕方ないですね。この後用事がある人はいますか?」
みほ「ううん、特に大丈夫」
沙織「わたしも」
華「わたくしも、特には」
麻子「んんんんん…(ズリズリズリプハァ わ、わたしも大丈夫だ」ハァハァ
優花里「そうですか。ならのんびりと話でもしながら復旧を待ちましょう」
沙織「そうだね。というわけでね、みぽりん。ボコさ、一旦床に置けない?麻子に何の恨みがあるのか知らないけどぶっちゃけ邪魔だよ…」
みほ「えー…床にベタ置きしたら汚れちゃうし…」
麻子「ボコボコにするのはよくても汚すのはダメなのか」ゼーゼー
みほ「だめ」
沙織「私のカバン下敷きにしていいから置きなさい。隊長でしょ」
みほ「うー…」ドスン
華「そんなお姉ちゃんでしょみたいな…」
みほ「あ、そう考えるといいかも。お姉ちゃん気分だ」
優花里「ふう、これで落ち着きます」
沙織「みぽりん、よっぽどこの子が欲しかったんだね」
みほ「うん。なんとしても発売日当日に販売店に行って直接この手で買わないとって思っちゃって…」
麻子「変な拗らせ方したマニアになってるぞ」
優花里「でもお気持ちはわかりますよ。わたしも戦車グッズはネットより店でちゃんと買う派なので」
華「そういえば、沙織さんもなにやら熱心に買っておりましたね。本屋さんで」
沙織「うん、ちょっとこれが欲しくって…(ゴソゴソ)」
麻子「どうせゼクシィだろう」
優花里「そういうオチですね」
みほ「なにが出てきても驚かない自身があります」
沙織「あんたら私をなんだと思ってるのよぉ。これ、買いたかったの。たまごクラブとひよこクラブ」
華「」(絶句)
みほ「ごめん、前言撤回」
麻子「用意したハードルを飛行機で越えられたような気分だ。彼氏いない歴年齢の処女がそんなもの読んでどうする気だ」
沙織「なんでよー!お嫁さんは女の子の共通の夢じゃない!」
優花里「武部殿のお嫁さん発言は一般人とウェイトが違いすぎですよ。ちゃおと昼ドラくらい差があります」
沙織「女に生まれたなら、誰でも一度はお嫁さんに憧れるものなのよ!」
みほ「グラップラー刃牙みたいなこと言い出したね」
麻子「西住さんって意外と漫画の趣味が男だな…」
沙織「もー…じゃあみんなは何買ったのよ」
華「わたくしはあんまり面白くないと思いますよ?華道用の剣山とお気に入りの化粧水ですし」
沙織「私がおもしろ要因みたいな言い方はよしてよ」
麻子「わたしは猫のマグカップとか、クッションとかだな。あとおばあ用に肩たたき器」
沙織「麻子が叩いてあげなさいよ」
麻子「おばあの性格知ってるだろ。力加減の注文がうるさすぎて、満足させる頃にはこっちがヘトヘトなんだ」
優花里「あ、わかります。一度頼みを引き受けると芋づる式に膨れ上がるときありますよね。わたしも髪の毛袋捨てるだけのつもりがそのまま店の前を掃除したり庭いじりしたり…」
みほ「え、待って優花里さん、髪の毛袋?を捨てるって言った?」
優花里「わたしの家、理髪店なので」
華「あれってゴミ袋にまとめて捨てたりするものなのですか…」
優花里「たまにカラスが突っついて袋破いちゃって、ゴミ捨て場がホラー映画みたいになることがあります」
麻子「想像したくない光景だな」
優花里「ちなみにわたしは戦車グッズと親へのプレゼントに吸着モップを買ってきました」
みほ「理髪店で使ったら髪の毛がゴソッて取れるのかな…」
優花里「取れますよ。なんか逆に笑えるくらい」
麻子「ホラーとギャグは紙一重とはよく言うが…」
…………
沙織「ま…麻雀パイ!」
華「イクラ」
優花里「ライター」
みほ「たまごクラブ」
沙織「さっきさんざんイジったじゃないのー…」
みほ「いや、ほんとに頭に浮かんだだけだって…次、麻子さんですよ。『ブ』です」
麻子「…………」
沙織「麻子?ブで思いつかないならフでもプでもいいよー」
麻子「…………」プルプル
優花里「冷泉殿?」
華「様子がおかしいです」
みほ「……まさか、麻子さん…!」
麻子「うん……トイレ、行きたい……」プルプルプル
四人「」
みほ「落ち着いて麻子さん、深呼吸深呼吸リラックスリラックス」
麻子「勘弁してくれ…リラックスして力みを解いたら終わる…」
沙織「あー、おっきい方?小さい方?」
麻子「小…」
優花里「…今どこら辺まで来てますか?」
麻子「天使にラブソングをで言うと、マフィアが警察に捕まったあたりだ…」
華「クライマックス一歩手前じゃないですか」
優花里「どうしましょうどうしましょうどうしましょう」オロオロ
みほ「頑張ってください!もうすぐ一時間経ちますから!もうすぐ解放されるはずですから!」
麻子「うお、お…………」ガタガタ
沙織「なんか今日の麻子はロクな目に遭ってないよ…」
華「堪えてください。泌尿器は尿を秘めるうつわと書くのですよ麻子さん」
麻子「だ”か”ら”な”ん”だ”!それに秘めるじゃなくて泌(にじ)み出るだろ!」ジダンダ
優花里「あ、そうだ冷泉殿!こう、片膝立てたポーズで、立ててない足のかかとをここに当てて座るんです!そうすると尿意が多少改善されます!」
麻子「どこに当てればいいんだ…詳しく言ってくれ…」
優花里「え”。その…お尻の穴と…あ、あそこの間です!」
麻子「ま〇こか!尻の穴とまん〇の間だな!」
優花里「冷泉殿ぉ!」
みほ「追い詰められた人は強いですね」
沙織「ベクトルを間違えてるような気がするけど…」
麻子「おお、確かに楽になった」
…………
麻子「」
沙織「ついに麻子がなにも言わなくなっちゃったよ…」
優花里「無理もないですよ…あれからさらに十五分経ってますし…」
みほ「神様お願いです…麻子さんの尿道と新作巨大ボコをお守りください…」
沙織「神様怒るよ…」
みほ「だってぇ!抱いて眠るとき麻子さんの尿の香りがしたらすっっっごく困るよ!ボコを愛せなくなるのも変な趣味に目覚めるのも嫌だよ!」
優花里「落ち着いてください西住殿ぉ!」
麻子「ああ…私はもう…ダメだ…」
沙織「諦めちゃだめぇ!」
みほ「わわっ!」(ボコを持ち上げる)
優花里「んもっ!」モガガ
麻子「すまない…皆…」ニコォ
沙織「晴れやかな笑顔にならないでえええぇぇ!!」
プシュー!
ガガッ ウィーン
沙織「へ?」
職員「あ、開いた。お待たせいたしましたお客様。本日は大変もうしw」
麻子「うおおおおおおおおおお!!!」ダッ
職員「へ?ぐえっ!」ドカ
麻子「うああああぁぁぁぁぁ…………」(フェードアウト)
優花里「うわあ、いつものダウナーな雰囲気はどこへ行ってしまったのでしょう…」
みほ「あーようやく出られたよ…とりあえず友人の聖水プレイを見ずに済んでよかった」
沙織「みぽりん、言い方」
華「…」スッ
沙織「ん、どしたの華」
華「…………」カッカッカッカッカッカッカッカッ
みほ「あ、すごい早歩き」
優花里「競歩みたいです」
沙織「……あー、そういえばさっきから一言もしゃべらなかったねー」
職員「申し訳ありませんお客様…そこに立たれるとクマが邪魔でエレベーターに入れないんですけど…」
【エレベーターです! 終わり】
【麻子さんにいたずらです!】
『放課後の教室にて』
麻子「zzz」スピー
沙織「麻子ー?そろそろ起きなよー。家に帰らないと」
みほ「…起きませんね」
華「いつもはどのように起こしているのですか?」
沙織「耳元でおばあさんの声を大音量で再生したり、わたしのおっぱい吸わせたり」
みほ「今なんついました」
沙織「耳元でおばあさんの声を大音量で再生したり」
優花里「そっちじゃないと思います」
華「冷泉さんをたまごクラブひよこクラブで得た知識の実験台にしていませんよね…?」
沙織「…………」
みほ「なんとか言ってくださいよ沙織さん…」
優花里「もっと平穏に起こしてあげましょうよ…くすぐってみましょうか」
みほ「いいですねそれ。やってみましょう」
沙織「みぽりんって結構悪ノリするよね」
みほ「麻子さーん起きてくださーい」コチョコチョ
麻子「んー…」スピー
華「起きませんね」
みほ「……」ヌガセヌガセ
沙織「なにしてんの」
みほ「足の裏をくすぐります」コチョコチョ
麻子「ん…んふ…んぅう…」ピクッピクッ
華「起きませんね。あといかがわしいことされてるみたいです」
優花里「西住殿、そのへんで…」
沙織「親友の喘ぎ姿は両親のプロレスごっこ的な感情になると初めて知ったよ…」
みほ「その親友に乳吸わせてるくせになにいってんだ」
沙織「どうせわたしがおんぶして帰ることになるから、今無理に起こさなくていいよ」
沙織「だからさぁ…ちょっとお仕置きしちゃおう!これで!」テレーン
華「マジックペン…?」
優花里「あ、いたずら書きですか」
沙織「水性だから大丈夫!」
みほ「えー…」
沙織「額に肉はダメだよー?ありきたりすぎるから。なんて書こうかなー」
みほ「沙織さんもたいがい悪ノリしてるじゃないですか」
沙織「まあまあ。とりあえず猫のヒゲ書いちゃお」キュッキュッ
麻子「zzz」ニャーン
みほ「あ、似合うかも」
沙織「でしょ?次みぽりんねー」
みほ「え、わたしも書くの?」
みほ「じゃあ…」キュッキュッキュー
麻子「zzz」スピー
沙織「なにこの大きな#みたいなの…」
みほ「そして、真ん中にマル、と。次優花里さんね」
優花里「人のおでこでマルバツゲームですか」
華「面白そうです!」
沙織「これ先攻必勝の糞ゲーじゃないのみぽりん。しかもしれっと真ん中に書いて」
…………
麻子「zzz」(真っ黒け)
みほ「耳なし芳一みたいになっちゃったね…」
優花里「今更ですがやりすぎたのでは」
沙織「本当に今更だよ。どうする?そろそろ帰ろうか?」
華「いえ、最後にもうちょっとだけ遊びましょう!この綺麗な髪をヘアワックスで固めて変な頭にしちゃいましょう」ウキウキ
みほ「悪い遊びにハマっちゃったみたい」
優花里「五十鈴殿の新たな一面を見ました」
沙織「というかなんでそんなの持ってるのよ」
華「アホ毛を固めるのに使ってるんです。髪にも優しくておすすめですよ」
みほ「あ、それ天然じゃなかったんだ」
華「さて、遊戯王みたいな髪形にしちゃいましょうか」
優花里「目が覚めて遊戯王になってたら心臓止まりそうですね…」
沙織「初代?」
華「わたくしはヒトデも好きですが、やはり一番はカニですね」
みほ「わたしは海老かなー。ロクでもない目に遭いまくっても立ちあがり続けるところがボコ道に通じます」
麻子「今のも面白いが、髪形を例えるならなんだろうな」
優花里「んー、ザリガニですかね」
みほ「あはは、わか…る…」
麻子「……」ムクッ
四人「……」
麻子「おはようございます武部沙織さん」
沙織「おはようございます冷泉麻子さん。いつからお目覚めだったのですか」
麻子「西住みほさんがわたしの足をくすぐったあたりからです。面白そうなので寝たふりしていました」
優花里「向こうが一枚上手でしたね…」
みほ「いたずら書きしようって言いだしたのは沙織さんですよ」
沙織「みぽりんの裏切り者」
華「あと冷泉さんでひよこクラブごっこをしていたそうですよ」
沙織「そのような発言をした覚えはございません」
みほ「無言は肯定と同じだよ」
麻子「許さん!みんな落書きしてやる!」ウガー
四人「わー!」
…………
みほ「うう…汚されちゃった…」
沙織「みぽりん、その発言は危ないよ」
優花里「冷泉殿と犬猫コンビです」ワンッ
華「ふぅ。そろそろ顔洗って帰りましょうか」
みほ「…そだね。洗面所で顔洗ってこようか」
沙織「…………あっ」
麻子「どうした沙織」
優花里「どうしました武部殿」
沙織「……白状しても、怒らないって約束してくれる?」
華「…場合によります」
沙織「ごめん、水性持ってきたつもりが、これ油性だった」
四人「」
スマホ「プルルルル」ピッ
ナカジマ「あ、西住隊長。どしたの」
ナカジマ「え?シンナーを今すぐ持ってきてくれ?何も聞かずに?ちょ、なんか悪いことする気じゃないよね!?」
【麻子さんにいたずらです! 終わり】
【会長とお話です!】
『学食にて』
みほ「面白かったよね。ダンケルク」
優花里「ノーラン監督らしく、映像のリアリティはすさまじいの一言でした」
麻子「なんとなくインセプションを思い出したな。時間の使い方というか」
沙織「敵があまり姿を現さないから、なんかエイリアンと戦ってるみたいで不気味だったよ」
華「エイリアン:コヴェナントなら先日拝見しましたよ。取り乱して銃を乱射して宇宙船が弾け飛ぶのは笑いどころなのか悩みました」
杏「あれ?みんなーなんの話してんのー」
みほ「あ、会長」
華「昨日私たちで映画鑑賞に参りまして、そのことを話しておりました」
杏「仲良しでいいねー。私も混ざっていい?」
みほ「構いませんけど…河嶋先輩たちは一緒ではないんですか?」
杏「今日は二人とも用事があるみたいでね。いっつも一緒にいるわけじゃないよ」
杏「よっこいしょ。相変わらず五十鈴ちゃんはよく食べるねー」
華「そうでしょうか。わたくしは普通の量だと思っているのですが」
沙織「どこがよ。味噌汁の代わりにチャーシュー麺でお漬物の代わりにチャーハンがついた焼肉定食特盛りって新概念すぎるよ。ご飯も日本昔話みたいになってるし」
優花里「そういう会長殿はサンドイッチだけですか?」
杏「うん。会長権限で無理矢理メニューに加えさせた干し芋サンドだよ」
麻子「なにやってんだ」
杏「このくらいのご褒美いーじゃん。並のサラリーマンが裸足で逃げ出すような業務をしてるんだしさ」パクパク
みほ「味の想像がつかないです…」
杏「ひと口だったら食べていいよ」
みほ「お気持ちだけで…」
みほ「やはり生徒会のお仕事は忙しいんですね…」
杏「まあね。学園艦っていう隔絶された教育機関だからかな、相当ヤバい案件以外は学生が回したりするんだよー」
優花里「相当ヤバい案件とは」
杏「秋山ちゃん、こんなことわざを知ってる?『見るは目の毒、聞くは気の毒』」
麻子「要するに詮索は無用ということか」
杏「そゆことだよオレンジ麻子ちゃん。私らの後釜に座る後輩は気の毒だねー」
華「それ、わたくしが次期会長を務めると知っての御言葉ですか?」
杏「なんのことだか」
華「暗殺の対策は必要でしょうか…」
沙織「いや、そこまでは流石に考えすぎでしょ…」
杏「刃物を持った相手と戦うときは腕に布を巻いて盾にすると傷が浅く済んでおすすめだよ」
沙織「え」
杏「冗談だよ。でもスタンガンくらいは携帯しておいて損はないかもね」
優花里「見るは目の毒、聞くは気の毒ですよ武部殿」
杏「まあ、そんなビックリすることはないよ。ちゃんと引き継ぎはしっかりするしね。それが私の最後の仕事になるかな」
沙織「最後の仕事…」
みほ「そうですよね。引退、そして卒業かぁ…」
杏「あー、そんなしんみりしなくていいっていいって」
みほ「そう言われても…」
杏「…なんだか嬉しいなやっぱ。特に西住ちゃんが私のためにしんみりしてくれるってのは」
優花里「といいますと?」
杏「ほら、私、西住ちゃんとのファーストコンタクト最悪だったでしょ?」
華「確かに思い出すと…」
麻子「結構気に病んでたのか」
杏「そりゃあ、ね。廃校を防ぐためーって大義名分並べたってさ、やったことは意地悪そのものだし」
みほ「まあ、あのときはぶっ飛ばしたろかこの芋女って思わなくはなかったですけど」
麻子「おい」
沙織「わたしも学園艦のフチから投げ落としてサメの餌にしてやろうかって思いましたけど」
華「わたくしも花と一緒に剣山にぶっ刺して愉快なオブジェにして公衆便所に飾ってやろうかと思いましたけれども」
優花里「皆さん黒いものが噴出してますよ…」
杏「あはは、いいよ。こういうノリで接してくれる方がずっと楽だもの。ありがとね、みんな」
沙織「引き継ぎはするって言ったけど…その、大丈夫なんですか?小山先輩は大丈夫だろうけど…その…」
杏「お、かーしまの評価低いねー。気持ちはわかるけど」
優花里「仕事をきちんとこなしているのは知っているのですが、なにぶん接する機会が戦車道の場なので」
麻子「勉強もアレだしな」
華「皆さんそのへんで…」
杏「でもね、かーしまは頑張り屋なのは間違いないよ。仕事も戦車道もなにも、歯を食いしばって自分なりに全力でやってるんだ。たまに感情的になるけどねー。引き継ぎも心配しなくていいと思うよ」
沙織「そうですね…ごめんなさい…」
杏「いんや、心配する気持ちもわかるよ。私もあの子はすごく心配だったんだ」
みほ「心配…ですか」
杏「そう。河嶋が一生懸命やってきたのって、この学校が好きだから、そして私を尊敬してくれているから。この二つがすごく大きかったんだ」
みほ「……」
杏「だからさ、卒業した後、私と離ればなれになった後、どうなっちゃうんだろう。ってさ……心配…だった。んだよね」
優花里「…過去形ですね」
杏「西住ちゃんたちのおかげだよ」
みほ「私たちの?」
杏「うん。廃校の危機を脱するために駆けずり回って戦車道に希望を見出してからさ、触ったこともない戦車を必死に覚えたり、普通は絶対に勝てないような敵とそれでも戦ったり、西住ちゃんの背中を必死に追いかけたり。いろいろとね」
杏「近くでいつも見ているからよくわかるんだ。河嶋は強くなったよ。本当に。強くなろうとも、してるよ」
華「そうだったんですか…」
杏「だから西住ちゃんたちには本当に感謝してる。ありがとね」
みほ「いえ、そんな…」
杏「…あー!またしんみりさせちゃったよ。そうだ、かーしまと小山の恥ずかしい話しよっか?」
優花里「えぇ、このタイミングでですか」
麻子「唐突な」
杏「と思ったけど、かーしま達の恥ずかしがる顔が見たいからさ、みんなで集まった機会に話そっか」
みほ「……楽しみにしてます!」
杏「ん…」
【会長とお話です! 終わり】
典子「ハッ!?もしかしてバレーの素晴らしさをその身で体験してもらえば、きっと入部希望者が!」
澤(うぅ…メンバーをまとめるのが難しい…西住隊長と、お話できないかな…)
そど子「冷泉さん攻略の鍵は……友人の武部さんと五十鈴さんにアリ。ね」
ピリリリリ ピリリリリ ピッ!
千代「夜分遅くにごめんなさいしぽりん。家元就任を正式にお祝いしたいので、たまには一緒に飲みません?」
しほ「その名前で呼ぶのやめてって言ったでしょちよきち。…気が向いたら、ね」
千代「ふふっ。色好い返事お待ちしてますわ」
【ガルパン】みほ「いどばた作戦その2です!」 終わり
読んでいただきありがとうございます。
次は再来週あたりに建てられればいいなと思っております。
あと、早々に井戸端会議じゃなくなってきた気がする…
おつ
ちゃんとオチがある話は好き
>>47は次回予告かな?
>>49
そうですね
現時点でのやりたい話です
さらに増えるかもしれません
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