従姉妹「ママでちゅよ~!!」 (37)
少年「ちがいます。あなたは従姉妹です」
従姉妹「よちよ~ち。いい子でちゅね~♪」
少年「いい子ではないです。普通です」
従姉妹「あばば!あばばば!ばぶぅ!」
少年「あなたが赤ちゃんになってどうするんですか」
従姉妹「がんばらなくていいんだよ~♪」スッ
少年「…」
従姉妹「ぐっ…」
従姉妹「とどかない…ナデナデできん…」
少年「…」
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従姉妹「ほーら!おいで~」
少年「…」プイ
従姉妹「も~!ママの言うことききなさーい!」
少年「…」
従姉妹「…」
従姉妹「おっ…おっ…」
従姉妹「お◯ぱい、ほしい?///」
少年(恥ずかしいなら言わなければいいのに)
従姉妹「ほらぁ!」バッ
従姉妹「おいでっ!///」
少年「やめておきます…」
従姉妹「なんで!この思春期中学生が!」
従姉妹「頭の中はお◯ぱいでいっぱいのはずでしょっ!!」
少年「ノーコメントで…」
従姉妹「もー!///」
少年「…」
従姉妹「ママがゲホッ」
従姉妹「ゲホッゲホッ!!オゥエエエエエッ!!」
少年「…」
従姉妹「…ママが甘えさせてあげるねっ☆」
少年「台無しだよ」
従姉妹「むせただけよ!」
少年「おっさんみたいでした」
従姉妹「おっさんじゃない!」
少年「父が歯みがきしてる時みたいな声でした」
従姉妹「ひどい!いじわる!」
少年「…」
従姉妹「いじわるな子にはこうだーっ♪」
ギュウッ
少年「…」
従姉妹「…///」パッ
少年(恥ずかしいならやらなければいいのに)
従姉妹「さみしそうだったからっ」
少年「さみしくはないです」
従姉妹「ほんとう?」
少年「お姉ちゃんがいます」
従姉妹「お姉ちゃんじゃない!ママ!!」
少年「ママがいます」
従姉妹「…///」
少年(恥ずかしいなら言わせなければいいのに)
少年「あんなにお姉ちゃんと呼ばせたがっていたのに」
従姉妹「いっ今はママなの!」
従姉妹「ママにしてほしいことない~?何でもしてあげるよっ♪」
少年「では洗濯物を入れ込むのでたたむのを手伝ってください」
従姉妹「かしこまりっ」
少年「ありがとうございます」
・・・
従姉妹「ちがうちがうちがう」
少年「え…」
従姉妹「そういう、そういうのじゃない」
少年「はぁ」
従姉妹「あるでしょ?『ママ』にしてほしいことっ」
少年「大抵は一人でやってきたので…」
従姉妹「いやまぁ、家事とかじゃなくてさ」
従姉妹「こう、心の隙間を埋めるような…」
少年「父も休日は一緒にいてくれます」
少年「お姉ちゃんや叔父さん、叔母さんも遊びに来てくれます」
従姉妹「うん…」
少年「さみしくはないです」
従姉妹「そっか」
少年「でもたまに…」
従姉妹「?」
少年「母親と一緒にいる友人を見ると羨ましくなったりします」
少年「母の作る夕食を毎日楽しみにしたり」
少年「時には一緒に作ったり」
少年「母が好きだったというガーデニングを手伝ったり」
少年「わがままを言って困らせたり」
少年「間違えた時には厳しく叱られたり」
少年「どうしようもなく悲しい時は甘えさせてもらったり」
少年「母の日にはバイト代で買ったカーネーションをプレゼントして喜んでもらえたり」
少年「来年の高校の入学式に、制服姿で父と母の間に挟まれて記念撮影をしたり」
少年「したいと思った事は、幾度かあります」
従姉妹「…」
少年「無い物ねだりなんですけどね」
従姉妹「…ごめん!ごめんね!」
ギュッ
従姉妹「私、無神経だったよね」グス
少年「いえ…」
従姉妹「…///」パッ
少年(恥ずかしいなら…)
少年(…やわらかかった)
従姉妹「…もう!」
従姉妹「なんでそんな冷めてるのさ!」
少年「え…」
従姉妹「こっちは顔から火が出そうだってのに…」パタパタ
従姉妹「シレッとしちゃってさ」
少年「決して冷めているわけではないです」
従姉妹「えぇ~うそだぁ」
少年「お姉ちゃんが来ると聞いたときはいつもソワソワしています」
少年「前の日の夜から家中の掃除をし、学校から帰ってからは意味もなく部屋を行ったり来たりしています」
少年「なんのお茶菓子を出そうか、紅茶かコーヒーどっちがいいか、なんて事で小一時間悩みます」
少年「夕食は食べていかれるのだろうか。聞けばいいのに聞けない。いつもとりあえず材料だけ揃えておきます」
少年「玄関のインターフォンが鳴っただけで心臓が飛び出そうになります」
少年「扉をあけて、お姉ちゃんがいつもの笑顔で『おっす』と言いながら入ってくると、どうしようもなく嬉しくなります」
少年「向かい合って他愛もない話をしているだけで、暖かな気持ちになります」
少年「今日一日母代わりになってくれると言われた時は、複雑ながらも、やっぱり胸の鼓動が早くなり窒息しそうになりました」
少年「さっき抱きつかれた時は、あまりの衝撃に意識を失いかけました」
少年「お姉ちゃんが…」
従姉妹「す、ストップストップ!!///」
従姉妹「ちょ、やめ、やめてっ///」アタフタ
少年「え…」
従姉妹「ほんと、ちょっと、わかった。わかったからっ///」
従姉妹「あんたが私のこと、すっ好きなのはよくわかったからっ///」
少年「…」
従姉妹「ああ!もうっ」
従姉妹「何なのよ!あんたは!」
少年「すいません」シュン
従姉妹「謝んな!」
従姉妹「ええと、ええとね」
少年「はい」
従姉妹「とりあえず後ろを向きなさい」
少年「はい」クルッ
従姉妹「そんで座りなさい」
少年「はい」スッ
従姉妹「なんで正座…まぁいいや」
少年「…」
ギュ
従姉妹「ん」
従姉妹(これなら、恥ずかしくないかな)
従姉妹「あんたはいつまでも私に敬語だねー」
少年「年上には敬語を使えと教えられたので」
従姉妹「家族なんだからさ。いいじゃん別に」
少年「…」
従姉妹「そんなに年も離れてないし」
少年「…」
従姉妹「ねぇ」フ-ッ
少年「ヒャッ!?」ビク
従姉妹(おや)
少年「…」プルプル
従姉妹「耳、弱いの?」
少年「別に」
従姉妹「…」
従姉妹「」フ-ッ
少年「ウヒャ!?」ビク
従姉妹「…」ニヤア
従姉妹「こちょこちょこちょ~♪」
少年「それは効きません」
従姉妹「なっ!」
従姉妹「」フ-ッ
少年「アッヒョ!?」ビク
従姉妹「おもしろーい!」ケラケラ
少年「…」
従姉妹「おこった?」
少年「いえ…」
従姉妹「♪」ギュ-
従姉妹「あんた、◯◯高校目指してんだってね」
少年「はい」
従姉妹「頑張ってね」
少年「頑張ります」
従姉妹「合格したら一緒に登校できるねっ」
少年「一年だけですが…」
従姉妹「わっ私が留年すればっ」
少年「それはやめた方がいいと思います」
従姉妹「だよね…」
従姉妹「あつい?」
少年「いえ…ただ」
従姉妹「?」
少年「お姉ちゃんの胸が背中にあたっていて正気じゃいられなくなりそうです」
従姉妹「なっ!!///」バッ
従姉妹「やっやらしいなっ!」
少年「すいません」
従姉妹「そーいうことをさ!言うなよ!」
少年「すいませんすいません」
従姉妹「もー甘やかしてやらん!」プイ
少年「すいませんすいませんすいません」
従姉妹「このエロまじんが!」
少年「いどまじんみたいに言わないで下さい」
従姉妹「…」ツ-ン
少年「お姉ちゃんに嫌われたら生きていけません」
少年「許して下さい。何でもしますから」
従姉妹「ほう?」
従姉妹「では、全力でお姉ちゃんに甘えてきなさい」
少年「そんな」
従姉妹「あんたが考えうる全ての手段でもって甘えてきなさい」
従姉妹「お姉ちゃんが受け止めてあげる」
少年「僕の、全力で…?」
従姉妹「そう」
少年「…」
従姉妹「できないの?」
従姉妹「あんたの好きって気持ちはその程度なの?」
少年「…っ」
彼女と初めて会った日を、僕は今でも憶えている。
父も、叔父さんも叔母さんも、あわただしく右往左往しながら僕らの引っ越し用の荷物を片付けていた。
思春期はまだまだ先だったけれど、僕はもうしっかりと大人のふるまい方を学んでいて、邪魔にならないよう隅っこで大人しくしていた。
ふいに、視界の端の方で、白い花柄のワンピースが揺れた。
「退屈?」
彼女が、いた。
「一緒にあそぼ」
当時は彼女の方が僕より背が少し高かった。
彼女は美しく大きな目をきらきらさせ、僕を見下ろし、素敵なえくぼを浮かべて微笑んでいた。
「きみ、いくつ?」
「ふーん。じゃあ私は今日からお姉ちゃんだね!」
彼女は、僕の手を引っ張ってぐんぐんと歩きはじめた。
初めて見る街並みに緊張していた僕に、彼女は色々と案内してくれた。
この公園はヘビが出るから危ない、この家の犬は人なつっこい、この駄菓子屋のおばあちゃんは優しいからおまけしてくれる…
人見知りだった僕は、何回も口を開きかけては閉じることを繰り返していた。
それでも、歩きながら僕が彼女の手をぎゅっと握ると彼女も握り返してきて、僕はとてもしあわせな気持ちになった。
夏の太陽が照りつける、暑い日だった。
汗をまとってきらめく彼女は、美しい宝石のようにみえた。
僕の視線に気づいた彼女は、身体を少し屈めて真っ赤な顔にいたずらな表情を浮かべて、食らいつかんばかりのまなざしで僕を見るので、僕はおどおどとしてしまった。
すると急に彼女はくすくすと笑い出し、再び僕の手を握りしめると、今度は走り出した。
僕は足をもつれさせながらも、彼女の速度についていこうと懸命に走った。
汗の結晶が、ふたりの体から雨のように降りそそいで、僕たちは馬鹿みたいに声を上げて笑った。
少年「ママーーーー!!!!」ギャンッ
従姉妹「!?!?!?」
少年「ママーー!!甘えていい!?」
少年「僕、ママに甘えていいーー!?!?」
従姉妹「…ぃ」
従姉妹「いいわよ!!来てっ!!」バッ
従姉妹「いっぱいママに甘えてぇ!!///」
少年「ママアアアアアア!!!」
スリスリスリホオズリホオズリワシャワシャワシャ
従姉妹「ママよっ!///ママよっ!!///」
従姉妹「私がママよおおおおおッ!!」
少年「オギャアアアアアア!!!!」
少年「バブ-バブ-!!」
従姉妹「んんっ///もうっ!甘えんぼさんなんだからっ♪」
従姉妹「ママちゅき!?ママのことちゅきなんでちゅかぁーー!?」
少年「ジュギイイイイイイイイッ!!!!!」
従姉妹「ママのっ!んっ、どこがちゅきぃ!?」
少年「お◯ぱい」
従姉妹「…」
少年「…」
・・・
少年「ンアアアアアアアアアアア!!!!」
スリスリスリスリワショワショワショワショワショ
従姉妹「アアアアアアアアアアアア!!!!!」
少年「オギャ-!!オギャ-!!」
従姉妹「チャ-ン!!ハ-イ!!」
少年「バブ-!!!」
従姉妹「アババ!!アバババババババ!!!!!」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
少年「…」ハァハァ
従姉妹「…」ゼ-ゼ-
少年「これが、ぼくの全力です」ハァハァ
従姉妹「う、うん…よくわかったわ」ゼ-ゼ-
少年「…しにたい」
従姉妹「なんか、ごめん」
少年「いえ…」
従姉妹「すっきりした?」
少年「なんかよくわかりませんでした」
従姉妹「だよねー」
従姉妹「お風呂貸して…」
少年「はい」
従姉妹「のぞくなよっ♪」
少年「はい」
従姉妹「はいって…まぁいいや」スタスタ
少年「…」
従姉妹「一緒に入る?」ヒョイ
少年「はい」
従姉妹「なんちゃって…ええっ!?」
従姉妹「だっダメダメダメ!!
少年「ままー」
従姉妹「調子のんなっ!!」
ボカッ
従姉妹「このエロマジンガーZがっ!」
少年「すいませんすいませんすいません」
おわり
ありがとうございました。
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