アルミン「神を喰らうもの……?」 (56)
進撃とゴッドイーターの
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クロスです……。
需要があるなら細かい所も書いていきます。
御手柔らかにお願いしますm(__)m
アラガミがメインです。
巨人の世界はあんまり出てきません。
850年トロスト区
なんで……。
なんで僕は…。
仲間が食われてる光景を…。
眺めているんだ…。
どうして、僕の体は
動かないんだ…
「うあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
どうして僕は、何も出来ずに死ぬんだろう
2071年 フェンリル極東支部
???「これはまた、面白いものが迷いこんで来たようだね……」
???「だが、これは幾らなんでも特殊過ぎないか?」
???「君が探し求めている『特異点』よりかはまだまだ『常識』の範囲内さ」
???「そうか……。では、引き続き例の少年の観察を頼む」
???「頼まれずとも。彼は…、いや、彼の着けていた『装備』はとても気になるものだからね」
???「君は相変わらずだな……。さて、私はそろそろ行くとしよう」
???「何処へ行くんだい?」
???「ロシアだ」
???「ロシア?丁度1年前に新型が配属された所かい?」
???「……君は私の心でも読めるのか」
???「いや、君がロシアに行く理由なんてそれぐらいしか思い付かなくてね」
???「流石は『スターゲイザー』とでも言っておこうか」
???「……。飛行機の時間は大丈夫かい」
???「君は昨日ドラマでも見たのか……。まぁ、パイロットを待たせるのも悪いしな。もう行こうか」
???「それは『鍵』なのかい」
???「……!大事な『鍵』の1つだ」
???「そうかい……」
???「では行ってくる」カツカツ
???「『スターゲイザー』か……。僕は果たして為りきれているかな……」
今現在のフェンリル極東支部の状態
・時間軸的にはアリサが来る前辺り
・主人公(プレイヤー)はいない。←新型は今のところ0
・主人公がいない為、必然的にエリックは死亡ルート回避。
・廃墟の教会では、まだソーマはシオンとは接触してない。
飯食べてきます
ここはどこだろう……
真っ暗で明かりもない……
これが死の世界……?
けど、何か耳鳴りがするんだ……。
これは…、話し声……?
静かにしてくれよ……。
僕はもう、巨人と闘って食われて死んだんだ…。
巨人と闘って……。
……。
………。
…………。
巨人と闘って……?
違う……
僕は…、仲間が食われるの……
ただ、上から眺めていただけだ……
何も出来ずに……
そして、僕は何も出来ずに……
うっ……
さっきから耳鳴りが酷いな……
これは女の人の声……?
男の人の声もする……
さっきより大分ハッキリと聞こえる……
体が痛い……
それに段々明るくなってる気がする……
…?
あれは…、人影?
急に大きくなって……
僕の頭を持って……
耳元で……
「起きたら今日支給されたビール1本をやる!だから早く起きてくれ!頼む!!」
アルミン「ハ、ハイッ!!」ゴンッ
???「痛っ!」ヒリヒリ
???「リンドウ?あら、目覚めたようね」
リンドウ「ようやく目覚めたか……!これで今夜のビールは1本増量だな、サクヤ!
サクヤ「残念だけど……、1分遅かったわよ?」
リンドウ「なん……だと……?」
サクヤ「ほら」
時計「兄貴ぃ……、1分遅かったスねっ……」
リンドウ「この時計は多分壊れてるんだな」グシャッ
時計「アベシッ」
サクヤ「あらあら?…。リンドウ?そんな事していいと思ってるの?」
リンドウ「この時計は壊れてたから、俺が分別しやすいようにしてやったんだ」
サクヤ「それ、博士が前に海外の支部で買ってきた高級な時計よ?」
リンドウ「マジかよ……」ボリボリ
時計「マジだZE」(*`・ω・´)キリッ
リンドウ「なぁ、サクヤ……」
サクヤ「なに?リンドウ」
リンドウ「明日辺りウロボロス出ねぇかなぁ」
サクヤ「……博士がこないだ『コンゴウのコアが数十個欲しいなぁ』て、行ってたわよ」
リンドウ「悪いなサクヤ。明日のコンゴウとのデートに付き合ってくれて」
サクヤ「はぁ……、良いわよ。特別にそのデートに付き合ってあげる」
アルミン「えっと……」
リンドウ「お!すっかり忘れてた。ビールを貰いにでも行くか、少年!」
アルミン「あの……」
サクヤ「リンドウ!彼がちょっと困ってるじゃない!ここがどこかちゃんと説明してあげて。ビールはそれからよ」
リンドウ「分かってるって。さて、どこから話そうか、少年?」
痛い……。
勢いよく目を覚ましたら誰かに頭を持ってぶつけてしまったらしい。
……謝らなきゃ。
僕は取り敢えず体を起こした。
そして固まった。
僕の目の前に広がっている光景は、まるでどこか別の世界のようなものであった。
まず、目の前に立つ2人の格好。
1人はコートのようなものを羽織っているが、糸のほつれはどこにもなく、まるで最初から1つの物体としてそのコートが存在していたかのようだ。その下のシャツは僕が見たことの無いような材質だった。革でもなくても布でもない……。
もう1人は……、少なくともトロスト区にはこんな露出の高い服を着ている人はいなかった。もし、この世界に女神がいるとするなら、まさにこの人がそれなのかもしれない。この人がトロスト区にいたら全ての男の目線が真っ直ぐにこの人の元に集まるだろう。……、僕の息子はどうしてここまで愚直なんだろうか……。
そして、2人と腕に真っ赤な金属の腕輪を着けていた。手枷とかでは無いようだか、時折少し隙間から光を発していたりしているので、何らかの使用用途はあると思われるが、僕の知識ではそれが何に使われてるのか予測も出来ない。
ふと、天井を見上げるとそこには光を発するランタンのような物が均等に並べて付けられていた。その光に揺らめきが無かったり色からするに、火では無い何かが発光源であることは間違いないらしい……。他に何か火の代わりになりそうなものを思い出そうとしても、やはりの僕の知識じゃ思いつかない。
部屋を見回しても、僕の知識を越えたものが溢れていた。金属ではない光沢のあるケースらしき物。向こうのベッドの上の壁に設置されている、1から9までの数字が書かれたボタンの付いた箱とそれにコードのような物で繋がれた長方形の物。そして、出入口と思われる取っ手のないドアらしき物。ドアらしき物の近くを見ても、横の方にベッドの上にある箱とは違う箱がありのはこ箱には細長い溝があるのみでボタンの類いは一切見られない。どうやって開閉してるんだろうか……?
けど、あまりにもわけが分からない。
何故、僕はここに居るんだ?ここはどこなんだ?
僕は確か、巨人に飲み込まれて死んだはず……。もしかしたら、巨人に吐き出されたかも知れないが、巨人の体内はかなり高温だから中の消化器官に似たようなところに入れば、すぐに吐き出されたとしても少なくとも、一生涯残る火傷はするだろう。そして、仮に火傷なしで吐き出されても、あの巨人の身長なら僕は地面と勢いよく激突して死んでいる。
もしかしたら、僕は偶然助けられてここは内地でそこで治療を受けている……、というのも浮かんだ。だけど、ただの訓練兵に内地で治療させるわけもない。無論、戦闘中のトロスト区でもありえないし、ウォール・マリア内だとしてもやっぱりあり得ない。
つまり、ここは少なくとも壁の内側では無い……!壁の外……!!
……なら、ますますここはどこなんだ?巨人の住処?いや、二人は見た感じ巨人ではない。そもそも巨人として小さすぎるし、先程から言葉を話している。巨人同士の意思の疎通例は報告されてないし、それはあり得ないだろう。巨人の住処では無さそうだ。
では、壁の外の生き残り達の……?それも違う気がする。壁によって内側と外側が遮断されたのはちょうど100年前。結構長い月日が経過してるように見えるが、人類はその長い月日を懸けても、立体機動という非常に不安定なものしか巨人への対抗策としては、作り出せなかった。100年経ってもそれだけしか生み出せなかった。なのに、ここにある物は壁の内側の物とは一線を画していた。使用用途は分からない。けど、壁の内側の人類がこれ等を作るのに後何百年必要なのだろうか。ましては、壁の外側、巨人からの侵入を防ぐ術の無い所でどうやってそこまで技術を発達させることが出来るのか……。
じゃあ、壁の内側でも外側でもないなら、ここは一体どこなんだ……!!
……1人で考えていたってしょうがない。ちょうど2人の会話も終わりのようだ。
取り敢えず、今僕が置かれているこの状況の確認を……。
一先ず、声をかけて見た。
アルミン「えっと……」
リンドウ「お!すっかり忘れてた。ビールでも貰いに行くか、少年!」
アルミン「あの……」
突然大きな声を出されて驚いた為、情けない声で返事をしてしまった……。確かこの人はさっき、あの女の人から『リンドウ』と呼ばれていた人だ。
サクヤ「リンドウ!彼がちょっと困ってるじゃない!ここがどこかちゃん と説明してあげて。ビールはそれからよ」
そして、今。僕のフォローに回ったこの人が、さっきリンドウという人から『サクヤ』と呼ばれてた人だ。
2人と意思の疎通はとれる……。そして、言語も一緒……。
それにさっきリンドウという人が言った『ビール』。これは外の世界の事について書いてある本で見た単語だ。原料が麦のお酒……。作ろうと思えば作れるみたいだが、壁の内側の人類にはそれを作る為の技術がなかった。けど、このリンドウという人の口ぶりからすると、そこそこの数が生産されているようだ。
どうやらここは壁の外側らしい。それもかなりのレベルで科学が発達した……。
リンドウ「さて、どこから話そうか、少年?」
そんなの決まってるじゃないか。
壁の内側と外側。100年前までは同じように歴史を辿ってたんだ。
僕は迷わず
アルミン「今は何年ですか?」
と、聞いた。さっきからいくら体を動かそうとしても動かない所を見ると、僕の体は相当前から動かしていないようだ。下手すれば1年間昏睡状態だったかも知れない。
本当ならば、ここがどこかを聞くべきかも知れない。けど、今は僕がこの世界を生きている確証が欲しかった。
リンドウ「西暦の2071年だ。それぐらいはお前さんも知ってるだろ?」
僕の意識は再びフェードアウトした。
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補足情報
・主人公(プレイヤー)がいない理由は、数年前にアラガミの襲撃によって死んだということになってます。
・既に???が言っていますが、アルミンの立体機動装置は極東支部が回収しています。
・何となく御察しの方もいるとは思いますが、エレンはアルミンを巨人から救えてはいません。が、今の所殺す気は無いのでご安心を。
・コウタは主人公がいない為、ぼっちです。コウタ好きの人はごめんなさい。御了承下さい。
ちょっとした先の展開のネタバレにはなるかも知れませんが、アルミンの装備する神機はこちらで決めたいと思います。それ以外の装備は選択肢付きの安価で決めます。
……因みに皆さんはどんな神機を使ってましたか?クリア後でも構いませんが。
まだ言えませんが今後の話で使いたいので>>23から>>27で使ってる神機の名前お願いします
スサノオ盾にスワロウ、あとは適宜各種ブレードを
銃 ★金剛仁王烈大筒
剣 ★金剛仁王粉砕棒
盾 ★猿甲 ウンケイ
制御 アサシン
強化パーツA:ベルセルクの血統
教科パーツB:武芸者の心得
協力感謝です。
それでは再開したいと思います。
……ロ………キロ……オキロ……
リンドウ「起きろ!」
アルミン「ハ、ハイィィィィィッ!」ガバッ
リンドウ「痛っ!!」 ゴンッ
サクヤ「あら、起きたみたいね……。リンドウ?何してるの?」
リンドウ「ちょっと激しいご褒美を頂いたのさ」ヒリヒリ
サクヤ「さすがに引くわよ、リンドウ……」
アルミン「だ、大丈夫ですか!?」アタフタ
サクヤ「大丈夫よ……。この程度でどたばたしてては生きてはいけないわ」
アルミン「?……そうなんですか」
リンドウ「その通りだ。この程度喚いてちゃ、大事な時にうまく動けないからな」
アルミン「は、はぁ……」
リンドウ「……ところで、さっき急に今年の年号を聞いてぶっ倒れたみたいだか、あれはとうしてだ?」
サクヤ「ちょっとリンドウ。彼はまだ起きたばかりよ?後で良いんじゃない?」
アルミン「……!いえ……、大丈夫です」
リンドウ「な?本人も大丈夫言ってるだろ?」
サクヤ「そう……。無理に話さなくていいからね?」
アルミン「はい……」
リンドウ「……。あっぶね、忘れるところだった」
アルミン「?」
サクヤ「リンドウ?」
リンドウ「名前を聞くの忘れてた」
サクヤ「あ、まだそういえば聞いてなかったわね」
リンドウ「少年、お前さんの名前を教えてくれないか?」
アルミン「アルミン……、アルミン・アルレルトです……」
リンドウ「アルミン……。誰かつけてくれた名前だ?」
アルミン「…亡き祖父がつけてくれました……」
サクヤ「……」
リンドウ「そうか……。いい名前だな……」
アルミン「す、すいません!ちょっと余計なことを言ってしまって」
リンドウ「いや、気にしてはいないさ……」
アルミン「……」
リンドウ「じゃ、話を元に戻すか。なんでさっき、アルミンは俺が今の年号を言った後にぶっ倒れたんだ?」
アルミン「……今から僕が言うことを信じてくれますか?」
リンドウ「……内容にもよる」
サクヤ「安心して。毎日がとても想像出来ないレベルでヤバめな職場で私達は働いているから、ちょっとやそっとのとんでも話でも大丈夫よ?」
アルミン「それでも、リンドウさんやサクヤさんにはとても信じられる内容では無いと思います……」
リンドウ「つまり、アルミンが俺らの立場なら信じられない話なんだな?」
アルミン「はい……」
リンドウ「それでも言うのか?」
アルミン「はい……」
サクヤ「リンドウ!」
アルミン「いえ、サクヤさん。大丈夫です。お陰で覚悟は出来ました」
リンドウ「……」
サクヤ「……」
アルミン「さっき、僕が倒れたのは、1番考えたくなかったパターンの今の僕が置かれている現実に、頭がそれを否定しようとした結果です」
リンドウ「無意識のうちに拒絶したくなるレベルの現実か……」
アルミン「そして、僕が出した僕のいま置かれている現実があなた方求めてる、僕の『正体』だと思います……」
サクヤ「……」
アルミン「この光景や……、先程倒れる前のリンドウさんとのやり取りで、僕は…、この答えにたどり着きました……」
アルミン「僕は……」
アルミン「僕は……、過去から来た人間です……!」
カツカツッ
???「君は、数少ない情報から事情はよく解らないが、自分は『過去の世界の人間である』という結論を出したようだね……」
アルミン「……誰……ですか?」
???「私の事は今はどうでもいい。この際だからハッキリ言っておこう。君は、
過去の人間などでは断じて無い」
アルミン「……!?」
???「ほら、リンドウ君もサクヤ君も現実に戻って来なさい」
サクヤ「……え、あぁ!榊先生!」
リンドウ「……ん?ペイラー博士?」
アルミン「あ、あの!それは一体どう言う意味ですか!?」
ペイラー「まあ、落ち着きたまえよ。アルミン・アルレルト君」
アルミン「……!ここは、監視されていたのですか……?」
ペイラー「そうだよ。君がもしかしたら、我々の存在を脅かす『神の化身』かもしれないからね」
アルミン「……?」
ペイラー「気にしなくていいさ。『今の所』は。まだ、君のような個体は報告されていない。それこそ、もし、君がそれだとするならここまで緩い監視はしてないさ」
アルミン「話の意味が……」
ペイラー「……君に新しい情報を与えよう」
アルミン「!」
ペイラー「これは我々が君を見つけた時の情報だ。そして、思い出して欲しい。自分が、その『世界』で最後に何をしていたのか」
アルミン「僕が最後にしたこと……」
ペイラー「そして、これからは私がいう情報で君は完全に自分が置かれている状況に気付くだろう」
アルミン「あなたは……、何者なんですか……?」
ペイラー「僕は世界の観測者『スターゲイザー』。改めて宜しく頼むよ
『アラガミの腹から出てきた少年』」
Marion//www.youtube.com/watch?v
なんかopとしてちょうどいいやつ見つけたから張ろうと思ったら無理でした(^^;
最後に至ってはMarion//wwwwwwwww
誰も見てなくても続きはどんどん明日も書いていきますよ!今日はもうおやすみ!!
悲しみに濡れた月が静かに
大地を赤く赤く染めて消える
僕の声が聞こえますか
殺伐としたこの時代で
僕は僕でいられますか
ココロ溢れ出す涙は
きっと未来を求めてる証なの
今の無力を嘆かないで前を見つめて
You can get it over Over the clouds
季節を移ろう風のざわめき
終わりの見えない戦いへの序曲
人はなぜに忘れてくの
ありきたりのこの日常に
かけがえのないものがあると
ボロボロになった羽根でも
誰かを想うその気持ちがあるなら
どんな苦しみに向かっても飛んでいけるさ
You can get it over Over the clouds
僕の声が間こえますか
殺伐としたこの時代で
僕は僕でいられますか
ココロ溢れ出す涙は
きっと未来を求めてる証なの
ボロボロになった羽根でも
誰かを想うその気持ちがあるなら
どんな苦しみに向かっても飛んで行けるさ
You can get it over Over the clouds
You can get it over Over the clouds
ナガルルチシオハ イノチノヒカリ
ヤミヨニトモルハ イノチノヒカリ
再度構想練るために一通りゴッドイーターの話を見直して来ましたが……。長いですね(^^;
正直、この1スレで話を最初から最後まで書くと、後から読んで読み辛いものになりそうです←書き溜め0だから今の時点で読み返して見ても見辛いorz
なので、後ちょっとこのスレで話を進めていきますが、その後は新スレを立てて何話か毎に切って物語を進めていくようにします。
このスレではアルミンがゴッドイーターになる決意をする所までやるので、宜しくお願いします。
その後、僕はペイラー博士から『僕が回収された』時のことを聞いた。
僕がここでいう『アラガミ』と呼ばれる生物の中の『ヴァジュラ』と呼ばれる比較的危険な方のアラガミから出てきたらしい……
そして、ペイラー博士はそのときに時に僕と一緒に回収された立体機動装置を持ってきて、僕が少なくとも『過去の人間』ではない事を説明した。
ペイラー博士いわく、僕と一緒に回収した立体機動装置を調べてみると、装置のベルト裏にの裏に製造日とその日付、製造番号と製造した地名が記されていたらしい。勿論、僕も立体機動装置の点検はするので、それが記載されいたの知っていた。
博士はそこには『849年』と記載されていたので、さっきの僕同様取り敢えずは『過去から来た人間』という視点で、データベースと呼ばれる本?的な物で840年から850年の間で『ウォール・シーナ』と呼ばれる地名を探したそうだか、『ウォール』とついた地名自体が出てこなかったそうだ。
なので、次は装置本体を調べてみたらしいが、ここで博士は僕が『過去の人間』出はない事を確信したらしい。
まず、アンカーに使われているワイヤー素材は、『この世界』の850年にはまず作られてもいないらしい。そして、アンカー自体の形状も850年ではここまで正確な形には出来ないそうだ。そして、ここは根本的な問題に近いのだが、850年付近で果たしてこれを使う事が必要であったかどうかという事であった。
いや、章が変わる程度なら同じスレでやれ
>>41
ですね(^^;ご意見感謝です。
一応どんな事があってもBURSTの前辺りまでは最低でもいきます!
ですが、このスレ一本にまとめてするにしても、それではちょっと余裕?が無いような気がしますので……。なので、物語の転換期でもある『リンドウ行方不明』か『シオとの接触』辺りで別スレ移行でもいいかなぁと思いまして……。←移行後のスレタイみたいなのも一応考えてます。
今のところはシオの所がちょうど真ん中なのでそこで切りたいなぁと思ってます。
ここで、博士は僕に「君のその格好とこの装置を見るからに、君は兵士として『何』かと戦っていたに違いない。……君は『何』と戦っていたのかい?」と聞かれた。
僕はそこで気付いた。いくら1000年以上経っていたとして、土地の名前が正確にまでは把握されてないにしろ、僕たちが戦っていたもの……『巨人』の存在までもが記録として残って無いはずがない、と。人類が存亡の危機にまで立たされた『巨人』という存在を知らないはずがない、そして、その『巨人』といかにして戦ったのかなどが残ってないはずがない、と。
もし、『巨人』が過去の『この世界』にいたのならば、僕の着けている装備等で僕が『過去の人間』であることが分かるだろう。
そう、『この世界』の過去には少なくとも『巨人』に存在の危機にまで追いやられたや、『巨人』と戦闘したなどの歴史はない……!もしかすれば、『巨人』そのものがいなかったのかもしれない……。
そう、『この世界』と『僕がいた世界』では歴史の面において相違がある。
僕の様子の変化に博士が気付いたのか、博士はここで畳み掛けるように僕が『過去の世界』の人間では無いことの証拠を挙げていった。
例えば、この世界での850年は人間同士の戦闘が主流であったがらしい。なので、僕が装備していた超硬質スチールで出来た「よくしなる刃」は、人間同士の切りあい等がメインの戦闘ではすぐに脆くなるので圧倒的に不利になる。故に作られる必要が無い、とか。
そもそも、この立体機動装置の原動力であるガスの存在そのものが『この世界』に無い、とか。
例え、その時代にそのガスがあったとしても博士の仮定したその装置の役割(博士は地面から高い所から地面には降りず、そのまま高い所への移動をする為の装置として仮定した)は、基本平原であった戦場においては活かしきれない、とか。
その時代の兵士は少なくとも鉄の防具などを装備していた。しかし、いくらなんでも僕のは余りにも軽装過ぎるのではないのか?とか。
挙げていけばキリが無いのだが、それでも、僕や博士がこの答えに辿り着くにはそう時間はかからなかった。
つまり、僕が『この世界』の『過去の人間』ではなく、少なくとも『別の世界』から何等かの原因で迷い混んできた『異世界の人間』であると言うことであった。
僕は博士に、『僕の世界』の話をした。
人類は『巨人』という未知の存在に107年前にほとんど食い尽くされた事や、壁を造りその中で暮らしていたが、五年前に1番手前の壁を50m級の『超大型巨人』に破壊され巨人が大量に壁の中に進入し、人類の活動領域が減った事。
そして、その2年後に僕が3年間訓令兵団に入り巨人殺しの技術を身に付けた事。そして、先日再び『超大型巨人』が新たに手前の壁を壊し、巨人が進入して来た為に僕が巨人との戦闘に駆り出された事。
そして、巨人に食べられた事。
僕と博士の会話を黙ってリンドウさんとサクヤさんは静観していたけど、僕が巨人に食べられたと言った瞬間には2人とも思わず声をあげて反応してしまった。
一応フォローのつもりで噛み砕かれる事なく丸飲みだったと言ったが、2人の顔からは驚きの表情が消えるにはもう少し時間がかかった。
博士は僕に飲み込まれた後の事を聞いてきた。そう、飲み込まれた後に何等かの事があり僕が『この世界』に……、『アラガミ』と呼ばれる生物の腹の中にいたことの原因が分かるかもしれないからだ。
だけど、僕は答えられなかった。
別に答えたくないとかそう言う訳では無い。思いだそうにも思い出せなかったんだ。
僕の記憶は何故か、巨人に飲み込まれたところで途切れていた。
アルミン「……ッ!あぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?」
頭突然の頭痛。
頭の中に虫が這い回ったような痛み。
僕が巨人に飲み込まれたその先を思いだそうとした瞬間、それを阻害するかの様に痛みが頭を駆け巡る。
痛い……?いや、痛くない……?
この痛みは脳を圧迫するような痛みじゃない?
何故かふとしたした巨人に食べられた後を思い出した気がしたのは覚えている。だけど、その瞬間その記憶と僕との間に何かが割り込んで……。そう、壁の様なものがその記憶を守るように次々と取り囲んでいくイメージ。
一瞬の頭の中に別の外部からの情報が直接注ぎ込まれたような錯覚に陥ったが……、違う。
これは警告……?
僕の脳がこの事を思い出す事を拒んでいる……のか?痛みに耐え、また思いだそうしても、次の瞬間には何で何かを思いだそうとしていたのか?と言う思考に陥る……。
だけど、この違和感は何だろう……。
脳が僕の意思とは無関係に、自分の記憶を閉じ込めようとしてるのは分かる。けど、これはオーバー過ぎでは無いのか?
まるで僕の中にある『別の意識』が意図的に操っているような……。
そしてまた、さらに何かを『別の意識』に叩き込まれたような感覚になり、僕は耐えきれずに叫ぶ。
ペイラー「あ、アルミン君!?」
今の今まで僕の話を淡々と時々相槌をうちながらを話を聞いていた博士も、突然僕が頭を抱え叫んだ瞬間焦りを滲ませた声で僕に寄ってきた。そして、すぐさまリンドウさんとサクヤさんに医療班を呼ぶように言った。
その直後博士が僕に注射を打ち込んだ。
頭は相変わらず痛いけど意識がボーッとしてきた。どうやら僕は睡眠薬類いの薬品を打たれたようだ。
足音が沢山の聞こえる……。どうやらリンドウさんとサクヤさんが呼んできた医療班の方が到着したらしい。
様々の人の声と薄れ行く意識の中、僕の耳にはハッキリと博士の「何度も寝たり起きたり君は大変だねぇ……」と言ったのが聞こえた。
この人は焦りはするけど僕の様子を見て楽しんでやがる……。
ちょっとした怒りと一向に退いてはくれそうにない頭痛を抱きつつ、僕の意識は本日2回目のフェードアウトをした。
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