デレマスSS
呼称や特定アイドルに対する態度が想定と違う虞あり
書き溜めなしぶっつけ本番のため誤字脱字乱文の虞大いにあり
この2人が行う「ルール追加ゲーム」のアイデアは
「ルール追加大富豪」(詳細ググられたし)
を参考にして得られたものです
リハビリとして書きました
形式を踏襲したという点で以下の続編のような何かに仕上がりました
意味や時系列、内容などに相関は一部だけを除いてほぼありません
橘ありす「文香さん、エチュードをやりませんか」鷺沢文香「エチュード……ですか?」
橘ありす「文香さん、エチュードをやりませんか」鷺沢文香「エチュード……ですか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1477058561/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479916162
文香「どのような、ゲームでしょうか?」
ありす「プレイヤーは私と文香さんの2人」
文香「はい」
ありす「道具は使いません」
文香「はい」
ありす「勝敗の概念があり、必ずどちらか片方のみが勝利、あるいは両者とも引き分けとなる、というルールです」
文香「……どのようなゲームなのか、全貌が全く見えてこないのですが……」
ありす「以上がルールになります」
文香「はいぃ!?」
ありす「さらにもう一つ、特別な追加ルールを設けます」
文香「これだけでは、正直遊べない気がしますけれど……」
ありす「勝者はルールを一つだけ新しく加える事ができる」
文香「合点がいきました……つまり、ゲームを作っていくゲーム、ですね」
ありす「その通りです。さすが文香さん」
文香「ルールがないゲームで、どのように勝者を決めるのか、わからないのですが……」
ありす「やればわかります。どこかの時点で『あっ、今自分は負けたな』『勝ったな』という瞬間が訪れます」
文香「大変に抽象的なゲーム、ですね……」
ありす「勝敗とプレイヤー以外の要素を全て排除したゲームですからね」
文香「それは果たして……ゲームと、言えるのでしょうか……」
ありす「プレイヤーと終了条件さえあればゲームですよ。古今東西様々な人がゲームの定義をしていましたが、ここではそういうことにします。『鷺沢・橘の定義』です」
文香「わかりました……」
文香(私も定義の名前に入るのですね)
ありす「それでは早速、プレイしましょうか。文香さん、よろしくお願いします」
文香「よろしくお願いします」
~~~~~~
文香(とは言ったものの……)
ありす「……」
文香(ありすちゃんは目を閉じたまま……祈るように顔を上げているだけ……)
ありす「……」ふぬぬぬぬぬぬ
文香(勝てるのか、負けるのか……まだルールがありませんから、戦略が立てられません……)
ありす「……」むむむむむむむむむ
文香(現状を示す……定量的なものも何一つありませんから、戦況すらわかりません……)
ありす「……」ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ
文香(私はただ『ゲームをしている』……)
ありす「」白目
文香(『ゲームをする』という行為自体のみが、このゲームを構成しているのでしょう……)
ありす「……」にゅーんにゅーん
文香(プレイという行為こそが、このゲームの本質であり、そして実態……)
ありす「……」むぇー……
文香(決して競争とは言い難いやりとりですが……これもゲームなのでしょう……)
ありす「あっ」
文香「あっ」
文香(なんとなくですが、これは勝ったかもしれません。
第六感だけが試合終了の感覚を掴んでいます。そして、確かに勝利の実感があります……)
ありす「負けました」
文香「勝ちました……」
ありす「お見事です」
~~~~~~
文香「かなり本質的なゲームであったように、思います……」
ありす「今プレイしたゲームを『初等ゲーム』『初ゲーム』『素ゲーム』『始ゲーム』などと呼びます」
ありす「今私たちがプレイしているのは「ルール追加」ルールが加わっているため厳密には初等的でないのですが、ゲームの中のゲームと見たときには全く違いはありません」
文香「呼び名が複数、あるのですね」
ありす「すべて私が名づけました。引用する文脈によってはどれが自然な呼び方になるかわからないので複数用意させてもらいました」
文香「私がこれからすべきことは……ルール追加、でしたか……」
ありす「これだけでも私は結構楽しいのですが、さすがに硬派すぎて味気ないので、勝者によってルールを追加してもらうわけです」
文香「えっ、楽しいのですか……?」
ありす「実は以前紗南さんに初等ゲームでお手合わせいただいたのですが、それはもう大変白熱しました。
プレイするだけで全身汗だくです。プレイを誤ったら2人とも死んでいたかもしれません」
文香「そんなに激しく動くものなのですか?」
ありす「いいえ、お互いに全く微動だにしませんでした。12勝30敗78分で私は負けてしまいましたが……」
文香「微動だにせず!?それも120戦もしたのですか!?」
ありす「休みの日だったのですけど、12時間が一瞬で潰れました」
文香「はい!?」
ありす「短いゲームは5秒ほどで決着がつき、長いゲームでは30分かかっても決着がつかないこともありました」
文香「さ、30分……!!」
ありす「精緻な技術と多大な集中力、そして強靭な精神を必要とし、著しく体力を消耗しますし、
時には命の危機にも晒されましたが、あの快感は何物にも代え難いものです。またやりたいですねえ……」
文香「え、えぇ……」
文香(ゲーマーの方々は……極めるとそこまで行ってしまうのですね……私なぞ、一生かかってもたどり着けない境地です……恐ろしい……)
~~~~~~
ありす「脱線しました。文香さん、ルールを追加してください」
文香「そうですね……どのようなルールでもいいのですか?」
ありす「構いませんが、負けた方が死ぬとかだと困ります」
文香「それはそう……ですが。例えば道具の追加などは」
ありす「『道具を追加し、これを用いてゲームを行う』となりますね。
しかし道具を投入するだけなので、そこにさらにルールを追加することはできません」
文香「では…『13枚4スートジョーカー2枚の計54枚のトランプを追加し、これを用いる』とします」
文香「これがトランプです」
ありす「確認しました。確かに54枚、過不足重複無しです」
文香「早速使っていきましょうか……」
ありす「はい」ひょい
文香「あっ……」
ありす「どうしました、文香さん」
文香「私の分のカードが……」
ありす「無いですね。54枚すべて私のものです」
文香「ゲームができません……」
ありす「その通りです。なので今回は私の勝ちです」ふんす
文香「では奪い取るまで……」ぬっ
ありす「させません」サッ
文香「ず、ズボンの中に……」
ありす「ルールが出揃うまではこのような不毛なゲームが続きます。
目的はルールを追加してゲームをよりゲームらしくしていくことですから、
今は加速させるという目論見も含めて巻きで行きましょう」
文香「わかりました……」
ありす「初等ゲームの本質的が『プレイをすること』にあったのに対して、
ルール追加ゲームは『ルールを追加して』『ゲームを作っていく』事が本質になります。どんどん回していきましょう」
文香「では、ルール追加を……」
ありす「そうですねぇ……『カードは1人5枚ずつ所持する』でいきましょう」
文香「まだ所持するだけなのですね……」
ありす「そうです。所持しましょう」
文香「持ちました」
ありす「手札は私に見せても見せなくても変わらないのでお任せします。私は公開します」
文香「では、私も……」
ありす「ジョーカー、♡A、♧5、♤K、♤Aです」
文香「♧3、♧K、♢10、♡2、♤5です」
ありす「私はエースが2枚あります。ジョーカーもあります」
文香「私は……たとえば10+3でKが、2×5で10が求まり、
すべてのカードの数を用いた等式を立てられます。ありすちゃんの持っていないダイヤも持っています」
ありす「ぐぬぬ……」
文香「それに2、3、5、13と素数が4枚揃っています。これは間違いなく私の勝ちです」
ありす「しかし、ジョーカーが!」
文香「今のルールは『カードを使う』『5枚所持する』のみです。
現在のルール上ジョーカーは他のカードと比較して特別な意味を持つものではありません。
言うなれば紙屑……ただの札です」
ありす「でしたらここに書いてある数字も何の意味をも持ちません!」
文香「それは今更通用しませんね、ありすちゃん。
貴女は先ほど自身の所持するカードに何をか書いているか、全て申告してしまいました。
そして私も公開されたカードに照らし合わせ、その情報を共有し、虚偽のないことを確認しています」
ありす「」白目
文香「私もありすちゃんも、このカードに書いていることを情報として認識し、
この勝負の場において共有しています。今更意味の放棄はできません、させません」
ありす「あぁー……」撃沈
文香「私の、勝ちですね……」
ありす「これは私の負けです……完敗です……」
文香「ちょっと興奮しました」
ありす「鮮やかでした。本当に見事としか言えません。敬服します」
文香「照れます」
ありす「デレマスだけに、ですね」
文香「まだ覚えてたんですか……///」
ありす「印象深かったので」
~~~~~~
文香「一つずつルール追加するのも焦れったいので……
『これより勝者はルールを三つ追加できる』というルールを追加させていただきます」
ありす「いいアイデアです。どんどん加速させて行きましょう」
文香「では次のゲームを」
ありす「実質のルールはまだ変わってないので5枚取るだけですね」
文香「そうですね……」
ありす「今回私は初回が手札を非公開とします」
文香「私もそうします」
文香「手元に行き渡りました」
ありす「では一枚公開します」ぴら
文香「はい」ぴら
ありす(♡8ですか)
文香(♡7……です)
ありす(読み上げると先ほどのように試合を持ってかれてしまいますからね……どう料理しましょうか……あっ、ひらめいた)
文香(数字的には私が負けていますが……先ほどのように場を奪う手立てがあるはずです……よし、仕掛けます)
文香「今ありすちゃんが公開したそのカードは私の「文香さんのじゃありません。私のです」」
ありす「ちなみに残りの44枚のカードは誰のものでもなく、
そちらの5枚のカードは文香さんの、こちらの公開済みの♡の札を含め5枚は私のです」
文香「……」
ありす「……」
文香(ダメでした……山札すら封印されてしまいました)
ありす(流石に所有権すら奪取してくるとは思いませんでした……文香さん怖すぎる……
釘さしておかなかったら予想外の方向からゲームが終わるところでした)
文香(2枚目も公開しましょう……)ぴら
文香「……ジョーカーです」
ありす「私はもう公開しません。この札で私の勝利は確定しました」
文香「……何ですって?」
ありす「文香さんの引いた札は♡7とジョーカーです。一方私が引いた札は「♡のはc」♡∞です」
文香「……」
文香「今何と!?」
ありす「♡∞です。はぁとのむげんだい。とぉってもすばらしい!すうぃーてぃーなむげんだいです。
見てくださいこの大きな記号!誰がどう読もうと∞です。全ての数を圧倒する存在です。超越的な存在です」
文香「えっ……あっ ……はっ!?」
ありす「今∞の記号を認識しましたね、文香さん。
これで私たちの間でこの札は♡∞以外の何物でもなくなりました」
文香「ま、まだです!私の手札はあと3枚あります!こちらにだって∞の札があれば……」
ありす「文香さん、これなーんだ?」
♢∞ ♤∞ ♧∞
文香「そ、それは残りの∞の札……!」
ありす「山札に入ってたのを確認しました。この札たちは山札のもの……
私のものではありませんが文香さんのものでもありません」
文香「でしたら私の未公開の手札とそれを交換して「手に持っているのはこの私です」」
文香「何という……!でしたら奪うまで……!」くわっ
ありす「おっと、1度目に引っかからなかった技の2度目に、この私はかかりませんよ」ひょい
文香「あっ……」すかっ
ありす「交換のアイデアはありませんでしたが今の文香さんの言葉で思い至りました。
未公開の4枚中3枚を山札に返し、代わるこの3枚の∞札を私の手札に加えます」
文香「あぁ……」
ありす「∞が4つです。もはや圧倒的に私の勝ちです。4回勝利したと言っても過言ではありません」
文香「負けました……」
ありす「いやー焦りました。まさかこちら側の札の所有権を主張してくるとは夢にも思いませんでした」
文香「8を∞と読ませるその意外さと勢いに負けて飲まれてしまいました……」
ありす「文香さん、意外とアグレッシブなんですね」
文香「実はこれでも肉食系ですので……」
ありす「驚きました。ギャップ萌えってものでしょうか」
文香「ありすちゃんのことも……食べちゃいますよー」
ありす「きゃー///」
文香「///」
ありす「なんで文香さんが赤くなるんですか」
~~~~
ありす「さてルールを追加しましょう。3つ追加できるのでしたね」
文香「そうですね」
ありす「『カードには強さがある』『カードを出すための場がある』
そして『初回配布以降山札は使用しない』で行きましょうか」
文香「どれが強いのかは設定しないのですね」
ありす「『場』と『手札』の違いも明確にはまだ決められてませんね」
文香「やっていきましょうか」
ありす「やりましょう」
ありす「さて、今回私は最初から手札を公開することはしません。
そして山札から引いて確認もしません。場に出して初めて確認することにします」
文香「私もそうしましょう」
ありす「出ました♤3です」
文香「つよそうです」
ありす「つよいですね」
文香「二枚出します ♧K ♢2です」
ありす「つよい」
文香「わかります」
ありす「雪山的な意味で最強ですね。死人が出ます」
文香「『札は雪山とする』なんてルールがあったら、優勝できてましたね……」
ありす「話の腰を折りますがこれ終わらないのでは?」
文香「責任持って終わりましょう。でなければ終われませんので」
ありす「ルール追加速度向上を改めて設けるのと、非常終了ルールも設けた方がいいですね」
文香「これが終わってから考えましょう」
ありす「そうしましょうね」
文香「さて♡Aです」
ありす「あーつよい」
文香「とてもとてもわかります」
ありす「そして私は……わぁ。ジョーカーとジョーカーです」
文香「えっ、やだ、すごくつよい」
ありす「引いてびっくりしました。すごくつよいですよねこれ」
文香「二枚が同時に、かつ隣接しているというこの現象がとてもつよく見えます」
ありす「強さがあるのはカードなので、残念ながら今のゲームでは
『ジョーカーが隣接して出てくる』という現実事象の強さを取り入れることができないんですよね」
文香「ルールという透明な壁越しに強さを見ています……」
ありす「ルール追加ゲームではこのような「惜しい」ことも生まれるので、それもまた醍醐味です」
文香「この強さは、どうなるのでしょう……?」
ありす「このルールの下、残念ながらその他の事象とおそらく同程度の強さになるでしょうか」
文香「ああ、強い事象さんが無価値なつよさへ還元されていく……」
ありす「ルールは絶対ですからね」
文香「これは……勝敗決定が難しいように見えますが」
ありす「全部開示しましょう ♤3 JK1 JK2 ♡2 ♢3」
文香「♧K ♢2 ♡A ♧6 ♢10」
ありす「つよそう」
文香「つよい」
ありす「これもうわからないですね」
文香「終わりましょう。勝敗決定フェーズです」
ありす「私には♧がありません」
文香「私には♤がありません」
ありす「あーこれ厳しいですね」
文香「そうですね、勝ち負けが全くつかめません」
ありす「ちょっと素ゲームの様相を呈して参りました」
文香「しかしながら私たちには『つよさ』の尺度があります」
ありす「定量的でないので大小比較はできませんけどね」
文香「引き分けでもいい気がしますが」
ありす「ルール追加できないのでちょっとそれは選びたくないです」
文香「引き分けでもルール追加できないとは決められてないのでは?」
ありす「『ルール追加ができるのは勝者』ですから」
文香「あらぁ……」
ありす「勝敗決めましょう」
勝敗決定フェーズ。。。
(♤♤♢♤♡♤♧♧♡♢♧♧♧♢)
ありす「あ……」
(♡♡♡♢♡♡♡♤♡♡♡♡♡♡)
ありす「あっ♡文香さん♡そこは♡だめぇ♡」
(♢♢♢♢♡♢♤♧♢♧♤♢♡♢♢♢♢)
文香「……♡」
(♢♤♤♢♢♢♤♧♡♡♡)
ありす「ふぁぁああ♡♡おかしくなっちゃ、う、や、あぁぁああ♡♡♡♡」
(♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡)
(♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡)
文香「わ、私の勝ちです……///」
ありす「ふ、ふみかしゃんのかちでしゅぅ……♡♡」
文香「うふふ……♡」
ありす「さて、ルール追加してください」シャキッ
文香「あら、復活が早いんですね」
ありす「ここはRではありませんからね。さて、追加しちゃってください」
文香「では、『ルールを5つ追加できるものとする』
『カードの強さは2が最強、以降A K Q……4 3と弱くなっていく』
『ジョーカーは♤3を除く全てのカードよりも強いものとする』」
ありす「大富豪の雛形ができましたね」
文香「未だ多くの欠落を抱えていますが、大富豪と呼べそうなものが生まれましたね」
ガチャ
P「おー、橘ー、鷺沢ー、そろそろ時間だぞー」
ありす「もうそんな時間でしたか」
文香「それでは今日はここまでにしましょうか」
ありす「そうしましょう」
終わりです。ここまで読んでくださってありがとうございました。
前にも指摘されましたがやっぱり安価でやるべきだったかもしれません。
次回はこの形式で安価の余地がないものを書きます。
繰り返しになりますが、今回もありがとうございました。
以下現行スレ
菜々「お世話に」心「なり」楓「ました」瑞樹「私たち」早苗「ジサツします」
男「誘拐から始まるモバP生活」
HTML依頼出しました
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