冬馬「パンツが落ちてる」 (35)

冬馬「何でこんなところにパンツが?」


冬馬「どう見てもトランクスじゃないな。ブリーフかこれ?」ヒョイ


冬馬「……」


冬馬「!?おい、こいつは……このパンツは!」


冬馬「女物のパンツだとォ…!?」


冬馬「あんまり際どくないということは…ガキのパンツか?」

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冬馬「だが何でこんなところにパンツが……」


冬馬「……」チラッ


冬馬「銭湯……つーことは、誰かが落としたということになるのか?」


冬馬「一体誰が……」


冬馬「名前とか、書いてる訳ないよな…」ジロジロ


冬馬「……って、人のパンツで何やってるんだ俺は///」

冬馬「パンツがここに落ちてるということは、誰かが銭湯に入っていった時に落としたか」


冬馬「帰り際に落としたかのどっちかになるよな…」


冬馬「つまり替えのパンツか履いていたパンツのどっちかになる…」


冬馬「どっちだこれ…」


冬馬「……」


冬馬「いや匂いを嗅ぐのはダメだろ流石に」

ぞろぞろぞろぞろ


冬馬「ヤベッ!?人が出てきたがった!」


冬馬(隠さねぇと!)ササッ


冬馬(ってこれじゃあ変態じゃねーかよ!)


冬馬(だがこのまま持ち続けたほうがもっと変態だし…)


冬馬(クソッ!せめてこのパンツの持ち主が現れればいいんだが…!)


冬馬(持ち主の判別の仕方は簡単だ)


冬馬(もし不振に地面をキョロキョロしている女性がいたらそれがパンツの持ち主だ!)


冬馬(後は持ち主がよそ見している間にパンツを落とすだけ!完璧だ!これなら俺が変態扱いされずすべて丸く収まる)

キョロキョロ


冬馬(いた!あいつがパンツの持ち主か!)


冬馬(まさかマジで俺の言った通りになるとは思わなかったがこれですべて丸く収まるぜ!)


P「どこだ…どこに行ったんだ…?」キョロキョロ


冬馬(お前かよ!)

冬馬(何でお前がキョロキョロ地面を見回しているんだよ!)


冬馬(まさかあいつ、これを探しているのか?)


冬馬(いやまさか…だってあいつ男だぜ?女でも子供でもなく大の大人の男だぜ?)


冬馬(男が女物のパンツ探しているなんて…)


P「どこに行ったんだよパンツ……」


冬馬(あ~これ確定だな)

冬馬「…まぁ、男だったらいいか。返しやすくなるし…」


冬馬「そうと決まれば早速返すか…」


冬馬「おい、アンt……」


やよい「プロデューサー、まだ見つからないんですか?」


冬馬(タアアアアアアアアアアッ!!!)


P「脱衣所には本当になかったのか?」


やよい「もう何度も探しました…」


冬馬(あああああえええええっとこここここれってマジかよド畜生!)

やよい「誰かが拾ったのかな?」


P「やっぱそう考えるのが普通か……落ちてるものを見たら拾うもんな」


冬馬(なんてこった!これじゃあ返したくても返せねぇ!)


冬馬(このまま俺が持っていることがわかったら間違いなく変態扱いされちまう!)


冬馬(仕方ねぇ、返すのはやめだ!あいつらがよそ見をしたら投げ捨てて見つけてもらうしか……)


P「ん?冬馬じゃないか?何やってるんだ電柱なんかに隠れて」


冬馬(ギルティィィィィィィィィ!!!)

P「奇遇だな、お前も風呂に入りに来たのか?」


やよい「奇遇ですね!」


冬馬「あ、ああ…そうだなぁ……」ダラダラ


やよい「どうしたんですか?」


P「汗が凄いぞ?」


冬馬「あ、ああ…さっきダンスレッスンで思いっきり動いたからな。だから汗を流そうと銭湯に来たんだ」


P「そうか、熱心だな!」


冬馬「ああ、そうだろ!早くお前たちに並ぶために頑張ってるんだぜ!」


P「そうかそうか」


冬馬(うぅ…今のこいつと話していると心臓に悪い…)


P「ところでここら辺に女物のパンツ見なかったか?」


冬馬「ぶっ!?」

冬馬「パ、パパ…パンツ!?」


P「ああ、ここに落としたはずなんだが…見なかったか?」


冬馬「ああその…えーっと……」


冬馬(言ったほうがいいか?やっぱ拾ったものだから返さないといけないよな…)


冬馬(だがここで返して…)


冬馬(…いや待て、ここで返したら)


P「うわっ、お前女の子のパンツずっと手に持ってたの?」


やよい「うっうー!不潔です!」


冬馬(と言われかねねぇ!)

冬馬(かといってこのまま返さなかったら!)


『昨晩、幼児の下着を拾ったまま返さず盗んだとして、17歳のアイドルの少年を逮捕しました』


『少年は「これは不可抗力だ!盗んじゃいねぇ!」などと容疑を否認しており』


冬馬(ってことになっちまう!)


冬馬(どうする…どっちも俺にとってマイナスなことばっかだ)


P「まいったなぁ…どうしよ?」


やよい「困りました…」


冬馬(…くっ、こうなったら同じマイナスでも、若干多いほうを選ぶしかねぇ)

冬馬「…パンツなら、さっきそこに落ちてたから、拾ったぜ」


P「本当か?」


冬馬「ああ…ほら」ヒョイ


P「やよい、これで間違いないか?」


やよい「はい!間違いありません!」


冬馬(これでいい。全国から罪人扱いされるならたった二人から変態扱いされたほうがいい…)


冬馬(ああ…だがなんだこの屈辱感…。あいつならともかく俺より年下の女の子にこんな醜態を晒しちまうなんて…最悪だぜ…)


P「冬馬…」


冬馬「…何だよ」


P「ありがとう!」


冬馬「…ふぇ?」

P「いやー、てっきり誰かがそのまま持って行ったと思っていたけど、冬馬が拾ってくれていたのか!」


冬馬「あ、ああ…」


P「マジでありがとう!これでやっと安心して帰れるよ」


やよい「冬馬さん!ありがとうございます!」


冬馬「え?あ、ああ…」


P「やよい、中にいるみんなを呼んできてくれ。見つかったから帰るって」


やよい「わかりました!」




冬馬「何が何だか…怒らないのか?」


P「怒る?何で」

冬馬「いや、だって…パンツを」


P「お前はパンツを拾ってくれて俺たちに渡してくれたんだろ?ならいいじゃないか。何にも非がない」


冬馬「そ、そうなのか?」


P「ああ」


やよい「プロデューサー!お待たせしました!」


P「おお、みんな来たか」


長介「おお!ジュピターのリーダーじゃん!すげぇ!本物だ!」


かすみ「……」


冬馬「何だ?」


P「やよいとその弟妹たちに銭湯に連れて行ってあげたんだ。全額俺の負担で」


長介「ただで銭湯に入らせてくれるなんて兄ちゃん太っ腹だな!」


冬馬「そ、そうだったのか」

かすみ「…あの」


冬馬「な、なんだ?」


かすみ「…あ、ありがとう……」


冬馬「えっ!?」


P「それじゃあ俺たちはもういくから」


やよい「助かりました!さとうなら冬馬さん!」


長介「じゃあな兄ちゃん!」


かすみ「うぅ///」



冬馬「…」

冬馬「あのパンツ……あの子のだったのか」


冬馬「はぁ…しっかし心臓止まるかと思ったぜ。一瞬社会的に抹殺されると思ったが…」


冬馬「…まあでも、杞憂に終わったみたいだな」


冬馬「…ありがとうか」


冬馬「パンツ拾って返すだけでこんなこと言われるなんて、なんだかいい気分だな。へへっ!」


冬馬「さて、帰るか!」

翌日


冬馬「今日は肉が安くてよかったぜ」テクテク


冬馬「ん?なんだこれ?」


冬馬「…パンツ?そして目の前には銭湯…またかよ」


冬馬「しかもこのパンツ、パンダの絵がペイントされているな。子供物か」


冬馬「一体誰のだ……ん?」


春香「えっと、確かここ当たりだったような…」オロオロ


春香「脱衣所にはなかったし……まいったなぁ…」


冬馬「……」

冬馬『ほらよ天海これを探してたんだろ?』


春香『あっ、冬馬君!私のパンツ見つけてくれたの!』


冬馬『ああ!困ったときにはお互い様だぜ!』


春香『ありがとう冬馬君!大好き!』


冬馬『へへっ!楽勝だぜ!』



冬馬「よし」

冬馬「天海」


春香「あ、冬馬君?」


冬馬「お前が探しているのはこれだろ?」つパンツ


春香「っ!?」


春香「私のパンツ…。み、見つけてくれたの…?」


冬馬「ああ!困ったときにはお互い様だぜ!」


春香「そ、そう…」


冬馬「その…中々可愛いパンツ履いてるな」


春香「!?」


冬馬「ま、俺にかかれば見つけるのは楽勝だぜ!ほらよ」


春香「……」


春香「……」ニコッ

この後滅茶苦茶ぶん殴られた


冬馬「何がいけなったんだろう…」グスン


終わり

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